JP2008102388A - レンズ鏡胴、及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型、軽量のレンズ鏡胴、及び小型、軽量の撮像装置を提供する。
【解決手段】光軸方向に移動可能に保持された少なくとも1以上のレンズを保持する第1の玉枠と、光軸方向に移動可能に保持された少なくとも1以上のレンズを保持する第2の玉枠とを含む撮像光学系を有するレンズ鏡胴において、第1の玉枠は、該第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い光軸と直交する方向に移動するとともに、第2の玉枠とカム結合する可動子を備え、第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、第2の玉枠を移動する構造となっていることを特徴とするレンズ鏡胴。
【選択図】図3

Description

本発明は、レンズ鏡胴、及び撮像装置に関する。
従来、レンズの玉枠(移動枠)に固定したピンと、入子式に嵌合する複数の筒状部材に形成したカム溝との係合を利用して、レンズを光軸方向に駆動させていた。
ところが、このようなカム機構においては、カム溝が形成される筒状部材やこれと係合するピン等の部品を小型化しようとしても、加工上および組立上の限度があり、このため、カム機構の小型化が光学系の小型化についていけないという問題があった。
また、上記カム機構においては、光軸方向に進退する各レンズが光軸に対して傾斜するのを防止する傾き規制機構が設けられるが、レンズを保持する移動枠が光軸を中心として回転しながら進退するために、複数の移動枠についてその相互干渉を避けながら小型化を図ろうとすると、傾き規制機構のスパンを長くとることができなくなり、この結果、レンズの傾斜を防止することが困難となっていた。
そこで、螺旋状のネジを外周面に設けた棒状の駆動軸をレンズの光軸に対して平行に配置するとともに、駆動軸のネジに係合するネジをレンズ枠に設けて、駆動軸の回転によりレンズを光軸方向に移動させることが行われるようになっている。この場合、光軸の傾きや位置ずれを防止する必要があり、そのために、レンズの光軸に平行なガイド軸を設け、ガイド軸を通す貫通孔をレンズ枠に設けて、ガイド軸によってレンズ枠を移動可能に支持するのが一般的である。この構成では、鏡胴の形状に制約がなく、駆動軸やガイド軸と共に、駆動軸を回転させる駆動部を鏡胴内に配置することができて、全体としての大きさを抑えることが容易になる。
近年では、このような構成を採用するとともに、撮像光学系の光軸をミラーやプリズムによって折り曲げる屈曲光学系を採用することで、カメラの薄型化(前後方向についての小型化)を図ることも行われている(例えば特許文献1参照)。
また、圧電素子等の電気機械素子を利用した直線駆動機構を用いて可動レンズを光軸方向に駆動する方法も行われている。(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2に開示されているレンズ駆動機構では、2つのレンズ群を保持する玉枠を、直線駆動機構によって独立に任意の位置に駆動するので、特にズーミングを行うときは各玉枠の位置を高精度に検出する必要があった。そのため、高精度な位置検出をするためのセンサや信号処理装置が必要になり、小型化の妨げになっていた。このような問題を解決するため、撮影倍率と2つのレンズ群の位置関係は一意的に決まることに着目し、板状のカム機構により2つのレンズを連動して駆動する方法が開示されている(例えば特許文献3参照)。
特開2005−352236号公報 特開平11−95082号公報 特開2002−189165号公報
しかしながら、特許文献3の構成では、板状のカム機構により2つのレンズ群を駆動しているが、レンズ移動量に見合う大きさのカムが必要になるため、カム機構が大きくなり小型、軽量化をする上での障害になっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、一つのレンズ群の移動に伴って他のレンズ群を移動させることのできる、小型、軽量のレンズ鏡胴、及び小型、軽量の撮像装置を提供することを課題とする。
1.
光軸方向に移動可能に保持された少なくとも1以上のレンズを保持する第1の玉枠と、光軸方向に移動可能に保持された少なくとも1以上のレンズを保持する第2の玉枠とを含む撮像光学系を有するレンズ鏡胴において、
前記第1の玉枠は、該第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い光軸と直交する方向に移動するとともに、前記第2の玉枠とカム結合する可動子を備え、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、前記第2の玉枠を移動する構造となっていることを特徴とするレンズ鏡胴。
2.
前記可動子は第1のカムピンを有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第1のカムピンが摺動することによって前記可動子が光軸と直交する方向に移動するカム溝が前記レンズ鏡胴に設けられていることを特徴とする1に記載のレンズ鏡胴。
3.
前記可動子は第1のカムピンを有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第1のカムピンが摺動することによって前記可動子が光軸と直交する方向に移動する端面カムが前記レンズ鏡胴に設けられていることを特徴とする1に記載のレンズ鏡胴。
4.
前記第1の玉枠と前記第2の玉枠は、両者を接近する方向に付勢する付勢手段で連結されるとともに、
前記第2の玉枠は、前記第1の玉枠に対向する側に、光軸に対して傾斜した面を有する第2摺接部を備え、
前記可動子は前記第2摺接部と摺接する面を備えた第1摺接部を有し、
前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、前記第2摺接部が前記第1摺接部の摺接面で摺動し前記第2の玉枠を移動する構造となっていることを特徴とする1乃至3の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
5.
前記可動子と前記第2の玉枠の何れか一方は第2のカムピンを有し、他方はカム溝を有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第2のカムピンが前記カム溝を摺動することによって前記第2の玉枠が光軸方向に移動することを特徴とする1乃至3の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
6.
前記可動子と前記第2の玉枠の何れか一方は第2のカムピンを有し、他方は端面カムを有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第2のカムピンが前記端面カムを摺動することによって前記第2の玉枠が光軸方向に移動することを特徴とする1乃至3の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
7.
前記レンズ鏡胴は箱形形状であり、前記レンズ鏡胴の面に対して前記可動子の移動方向が斜めになるように配置したことを特徴とする1乃至6の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
8.
前記第1の玉枠を光軸方向に駆動するための駆動力発生部と、該駆動力発生部からの駆動力を前記第1の玉枠に摩擦力を介して伝達する駆動力伝達部とを含む摩擦駆動タイプの駆動手段を有することを特徴とする1乃至7の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
9.
前記駆動手段はリニアアクチュエータであることを特徴とする8に記載のレンズ鏡胴。
10.
前記第1の玉枠を光軸方向に駆動するステッピングモータを有することを特徴とする1乃至7の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
11.
前記第2の玉枠は前記第2摺接部を設けた第2摺接部移動枠と、前記レンズ群を保持するレンズ移動枠により構成され、前記レンズ移動枠を前記第2摺接部移動枠に対して移動させる駆動手段を前記第2摺接部移動枠に設けたことを特徴とする1乃至10の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
12.
前記撮像光学系は、撮像光学系の光軸が反射素子によって折り曲げられる反射光学系を有することを特徴とする1乃至11の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
13.
1乃至12の何れか1項に記載のレンズ鏡胴を有する撮像装置。
本発明によれば、光軸と直交する方向に移動可能に第1の玉枠に保持された可動子により第2の玉枠を移動させるので、小型、軽量な構成で一つのレンズ群の移動に伴って他のレンズ群を移動させることができる。
以下、実施の形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明の第1の実施形態におけるレンズ鏡胴の主要部斜視図、図2は本発明の第1の実施形態におけるレンズ鏡胴の主要部平面図である。以下の説明においては、各図に示すXYZ3次元直交座標系を適宜用いて、方向および向きを示すこととする。
図1、図2において、10は第1可動レンズ群、20は第2可動レンズ群であり、この2つの可動レンズ群を含む光学系によって撮像光学系が形成されている。第1可動レンズ群10は第1玉枠11に保持され、この第1玉枠11はガイド60とロッド40によって支持されている。第1玉枠11はガイド60によって回転を規制され、ロッド40によって傾きを規制される。ガイド60は、後に説明する第2玉枠21にも係合し、光軸L2方向(Y軸方向)に案内し支持する。
ロッド40は、本発明の駆動力伝達部であり、光軸L2方向(Y軸方向)に配置されており、板バネ23によって第1玉枠11の当接部11aに当接するように付勢され、第1玉枠11と摩擦結合している。ロッド40は、一端が圧電素子42に接着固定され、圧電素子42は鏡胴1の固定枠4に接着固定されている。圧電素子42は、多数の圧電板を積層してなる一種の電気機械変換手段であり本発明のリニアアクチュエータである。後に詳しく説明するように、図1には図示せぬカメラ制御部は、圧電素子42による光軸方向への伸縮を駆動源としてロッド40を光軸L2方向に駆動し、第1玉枠11を所定の位置に移動させる。ロッド40と圧電素子42は本発明のリニアアクチュエータであり、ロッド40は駆動軸を兼ねている。
図2のように第1玉枠11には可動子軸26に支持される可動子25が、可動子軸26に沿って矢印で示すX軸方向(光軸L2と直交する方向)に移動可能な状態で取り付けられている。また、可動子25の第1のカムピン25bは、鏡胴1に固定されたカム板65のカム溝66に係合しているので、第1玉枠11が光軸L2(Y軸方向)方向に移動すると第1のカムピン25bはカム溝66に沿って移動し、可動子25はX軸方向に移動する。可動子25の動作については後に詳しく説明する。
第2玉枠21は第2可動レンズ群20を保持するレンズ移動枠24と、第2摺接部22aを有する第2摺接部移動枠22から構成される。レンズ移動枠24はロッド41とサブガイド軸69によって、第2摺接部移動枠22はガイド60とサブガイド軸69によって支持されており、光軸L2方向に移動可能である。レンズ移動枠24はロッド41によって傾きを規制され、サブガイド軸69によって回転を規制される。また、第2摺接部移動枠22はガイド60によって傾きを規制され、サブガイド軸69によって回転を規制される。
ロッド41は、一端が圧電素子43に接着固定され、圧電素子43は第2摺接部移動枠22に接着固定されている。また、ロッド41の他端は光軸L2方向(Y軸方向)に移動可能に鏡胴1に支持されている。ロッド41と圧電素子43は本発明のリニアアクチュエータであり、ロッド41は駆動軸を兼ねている。
ロッド41の場合もロッド40と同様に図示せぬカメラ制御部が、圧電素子43を駆動源としてロッド41を光軸方向に駆動し、レンズ移動枠24を第2摺接部移動枠22内の所定の位置に移動させる。駆動手段であるロッド41の駆動原理はロッド40と同様であり説明を省略する。
次に、ズーミング時の第1玉枠11および第2玉枠21の動きについて説明する。
図3は第1の実施形態におけるレンズ駆動機構によって、ズーミングするときの第1玉枠11および第2玉枠21の動きを説明する説明図である。図3(a)はワイド端、図3(b)はテレ端の状態である。
ワイド側にズーミングする場合は、第1玉枠11は図3(b)の矢印方向、すなわちY軸負方向に移動する。すると可動子25の第1のカムピン25bはカム溝66に沿ってX軸正方向に移動し、可動子25の第1摺接部25aもX軸正方向に移動する。第1の玉枠11と第2玉枠21はコイルバネ45によって互いに接する方向に付勢されているので、第2摺接部22aは第1摺接部25aと摺接面で摺動してY軸正方向に移動する。このときの第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のレンズ中心間の距離はd1である。
テレ側にズーミングする場合は、第1玉枠11は図3(a)の矢印方向、すなわちY軸正方向に移動する。すると可動子25の第1のカムピン25bはカム溝66に沿ってX軸負方向に移動し、可動子25の第1摺接部25aもX軸負方向に移動する。すると、第2摺接部22aと第1摺接部25aが摺動する摺接面にコイルバネ45の付勢力に逆らうY軸負方向の力が発生し、第2玉枠21は第1の玉枠11に対してY軸負方向に移動する。このときの第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のレンズ中心間の距離はd2となり、ワイド側のとき距離d1よりも長くなる。
後に詳しく説明するように、第1玉枠11はロッド40と摩擦力を介して駆動伝達を行うが、コイルバネ45の付勢力が可動子25及びカム溝66により光軸L2方向に変換される分力が第1玉枠11を保持する摩擦力より小さくなるようコイルバネ45の付勢力が設定されている。
このように、可動子25の第1摺接部25aと第2摺接部22aが摺動(カム結合)することによって第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のレンズ中心間の距離が変化し、第1可動レンズ群10を移動させるだけでズーム倍率を変更できる。また、可動子25の第1摺接部25aと第2摺接部22aは小型であり配置の自由度が大きいので、レンズ鏡胴1を小型、軽量に構成することができる。
図4は、ズーミング時における第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のズーム曲線の一例を示している。紙面上下方向は撮像光学系の焦点距離を表し、紙面上側がワイド側、紙面下側がテレ側である。また、紙面左右方向は各焦点距離における各光学系の光軸L2上(Y軸方向)の位置を表している。図中のO1は第1可動レンズ群10の位置を、O2は第2可動レンズ群20の位置を示している。
図4に示すようにズーミング中の第1可動レンズ群10と第2可動レンズ群20の距離は焦点距離によって異なっている。例えば、ワイド端における第1可動レンズ群10と第2可動レンズ群20の距離d1よりテレ端における第1可動レンズ群10と第2可動レンズ群20の距離d2は長くなっている。このようなズーム曲線に合わせて第1玉枠11と第2玉枠21の距離が変わるよう、カム溝66の形状と第2摺接部22a、第1摺接部25aの斜面の角度を設計する。
また、図4の実線で示すO2は無限遠点に焦点が合うように第2可動レンズ群20の位置をあわせた状態であり、近距離方向にフォーカシングを行った時は図4の点線で示す方向に第2可動レンズ群20を移動させる。フォーカシングは図示せぬカメラ制御部が、圧電素子43を駆動源としてロッド41を光軸方向に駆動し、レンズ移動枠24を第2摺接部移動枠22内の所定の位置に移動させることにより行う。なお、ズームトラッキング補正に関しては、後に説明するレンズ移動枠を駆動させることにより行う。また、本実施形態では図4の点線で示す第2可動レンズ群20を移動させる方向は、実線で示すO2より左に位置しているが、この例に限定されるものではなく右側に位置する光学系にも本発明は適用可能である。
本実施形態では、第1可動レンズ群10と第2可動レンズ群20の距離の変動及びフォーカシング時の第2可動レンズ群20の移動量を抑えつつ、第1可動レンズ群10、第2可動レンズ群20各々の移動量が大きくなるようにレンズ設計を行っている。このことにより、可動子25の移動量に対する第1玉枠11の移動量を大きく取ることができるので、第2玉枠21を高精度に位置制御できると共にレンズ移動枠を駆動させる機構を小型化でき、鏡胴1を高精度かつ小型に構成できる。また、第1可動レンズ群10と第2可動レンズ群各々の移動量を大きくできるため、光学系の小型化にも有利である。
次に、本発明の第2の実施形態のレンズ駆動機構の動作について説明する。第1の実施形態では、第1玉枠11の光軸方向の移動に伴い第2玉枠21の第2摺接部22aが可動子25の第1摺接部25aの摺接面で摺動し、第2玉枠21を移動する構造になっていた。一方、第2の実施形態は可動子25と第2玉枠21を第2のカムピン25dとカム溝59とで連結する実施形態である。以下、図5を用いてレンズ駆動機構の構成と動作について説明するが、今までに説明した機能要素には同番号を付し説明を省略する。
図5は第2の実施形態のレンズ駆動機構によって、ズーミングするときの第1玉枠11および第2玉枠21の動きを説明する説明図である。図5(a)はワイド端、図5(b)はテレ端の状態である。
可動子25の突起部56には第2のカムピン25dが設けられている。第2のカムピン25dが移動すると、第2玉枠21に設けられたカム板58はカム溝59に沿って第2玉枠21を移動するように構成されている。
ワイド側にズーミングする場合は、第1玉枠11は図5(b)の矢印方向、すなわちY軸負方向に移動する。すると可動子25の第1のカムピン25bはカム溝66に沿ってX軸正方向に移動し、可動子25の第2のカムピン25dもX軸正方向に移動する。第2のカムピン25dが移動することにより、第2玉枠21に設けられたカム板58はカム溝59に沿って移動し、第2玉枠21は第1の玉枠11に対してY軸正方向に移動する。このときの第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のレンズ中心間の距離はd1である。
テレ側にズーミングする場合は、第1玉枠11は図5(a)の矢印方向、すなわちY軸正方向に移動する。すると可動子25の第1のカムピン25bはカム溝66に沿ってX軸負方向に移動し、可動子25の第2のカムピン25dもX軸負方向に移動する。すると、第2のカムピン25dが移動することにより、第2玉枠21に設けられたカム板58はカム溝59に沿って移動し、第2玉枠21は第1の玉枠11に対してY軸負方向に移動する。このときの第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のレンズ中心間の距離はd2となり、ワイド側のとき距離d1よりも長くなる。
このように、可動子25の第1摺接部25aと第2摺接部22aが摺動することによって第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のレンズ中心間の距離が変化し、第1可動レンズ群10を移動させるだけでズーム倍率を変更できる。また、本実施形態では第1の玉枠11と第2の玉枠21を接近させる方向に付勢するコイルバネ45を用いていないが、第2のカムピン25dとカム溝59のガタを抑えるために使用しても良い。また、コイルバネ45を用いる場合は、カム溝59に代わり端面カムを用いても良い。
また、本実施形態では可動子25にカムピン25dが設けられ、第2玉枠21に設けられたカム板58にカム溝が設けられているが、可動子25にカム溝または端面カムを設け、第2玉枠21にカムピンを設けても良い。
ここで第1可動レンズ群10を駆動する駆動軸であるロッド40の駆動原理について説明する。
図6の圧電素子を駆動する電圧波形のグラフ、図7のロッドの移動速度のグラフ、図6のズーム曲線の説明図と合わせて説明する。
圧電素子42に図6に実線で示したような鋸刃形の波形で表される変動電圧を連続的に印加すると、圧電素子42が伸縮振動し、これに伴ってロッド40がその長さ方向に振動する。図7は、このときのロッド40の移動速度を示すグラフである。図7においては、ロッド40がY軸負方向へと移動する場合の速度をプラスにとっている。
図6に実線で示した電圧波形の緩やかな立上がり傾斜部51に対して圧電素子42は比較的ゆっくりと伸長し、ロッド40がY軸負方向へとゆっくりと移動する。また、急激な立下がり傾斜部52に対して圧電素子42は急速に縮んで初期長さに戻り、ロッド40が急激にY軸正方向へと移動する。同様の波形が繰り返すように連続的に電圧を印加すると、ロッド40は、Y軸負方向へのゆっくりとした移動(図7における速度V1)とY軸正方向への急激な移動(図7における速度−V2)とを繰り返して振動する。
ここで、ロッド40がゆっくりと移動する場合には第1玉枠11が該ロッド40と共に移動し、ロッド40が急激に移動する場合には第1玉枠11が慣性によってその場に止まる(または、ロッド40よりも少量だけ移動する)こととなるように、押圧板23を付勢するバネ力(押圧板23と第1玉枠11のロッド40に対する摩擦結合力)が調節されている。したがって、ロッド40が振動する間に第1玉枠11は固定枠4に対して相対的にY軸負方向に移動することとなる(このときの第1玉枠11の速度を図6に破線で示している)。第1玉枠11をB方向に移動させる場合には、図7に破線で示したような、緩やかな立下がり傾斜部53と、急激な立上がり傾斜部54とを有する変動電圧を連続的に印加すればよい。
ロッド40の振幅は非常に小さいため、1パルスの電圧に対応する第1玉枠11の移動量は非常に小さく、したがって、レンズ群の位置を精密に制御することができる。
図8は本発明の第3の実施形態におけるレンズ鏡胴の主要部斜視図である。第3の実施形態では第1玉枠11、第2玉枠21を独立に駆動する駆動手段として、ステッピングモータを用いた例である。そのほかの機構は第1の実施例と全く同じなので、同一機能を有する機構部品には同番号を付し説明を省略する。
図8の80、81はステッピングモータ、82、83は送りネジである。第1玉枠11と第2玉枠21にはナットが設けられており、送りネジの回転運動により光軸L2方向(Y軸方向)に移動可能になっている。このようにして、ステッピングモータ、82、83の回転運動を送りネジ82、83よって光軸L2方向(Y軸方向)の直進運動に変換する。なお、ステッピングモータ80、81の回転をギア列で減速してから送りネジ82、83を駆動すると、より高精度な移動が可能になる。
図9は、本発明の第3の実施形態に係るレンズ鏡胴1を備えたカメラ100の一例を示す外観図である。図9はカメラ100前面の斜視図である。
図9において、点線で示す1は第3の実施形態で説明するレンズ鏡胴であり、カメラ本体部102の内部にレンズ鏡胴1が組み込まれている状態を表している。161はレリーズボタン、162は電源スイッチである。電源スイッチ162に連動してカメラ100は起動状態になる。レリーズボタン161はその1段の押し込みによりカメラ100の撮影準備動作、即ち焦点合わせ動作や測光動作が行われ、その2段の押し込みにより撮影露光動作が行われる。
図10は本発明の第4の実施形態におけるレンズ鏡胴1の図面である。図10(a)はレンズ鏡胴1の外観平面図、図10(b)は図10(a)の断面B−Bから見た断面図である。以下の説明においては、図1に示すXYZ3次元直交座標系を適宜用いて、方向および向きを示すこととする。第1の実施例とレンズ駆動機構の動作原理は全く同じなので、同一機能を有する機構部品には同番号を付し説明を省略する。
レンズ鏡胴1の内部構成を図10(b)を用いて説明する。図2(b)は図1のレンズ鏡胴1のZ方向から見た正面図である。
図10において、10は第1可動レンズ群、20は第2可動レンズ群、70は第1の固定レンズ、71はプリズム、72は第2の固定レンズであり、この2つの可動レンズ群と固定された光学部品により撮像光学系が形成されている。第1の固定レンズ70から入射した光束は、プリズム71でY軸負方向に折り曲げられて第1可動レンズ群10と第2可動レンズ群20、第2の固定レンズ72により撮像素子8の撮像面に結像する。撮像素子8の撮像面の前には、赤外光カットフィルタまたは赤外光カットフィルタとオプティカルローパスフィルタが積層された光学フィルタ74が配置されている。撮像素子8と撮像素子8を駆動する回路を搭載した撮像素子基板9は固定枠4に固定されている。
また、固定枠4には第1玉枠11の初期位置を検出するための図示せぬ第1のフォトインタラプタ213が設けられている。第1玉枠11が初期位置になると、第1玉枠11の一部が第1のフォトインタラプタ213の光束を遮光し、信号を発生する。
また、固定枠4内面にはフォトリフレクタ(不図示)が固定され、第1玉枠の前記フォトリフレクタに対向する位置に反射板(不図示)が固定されている。反射板には、反射部と非反射部で所要のパターンが形成され、第1玉枠11が移動すると前記パターンが前記フォトリフレクタにより読み取られ、第1玉枠の光軸L2方向の移動量もしくは位置を検出する。なお、前記パターンは一様かつ細かく形成されており処理回路にてデジタル信号を得る。また、前記パターンより高分解能である圧電素子駆動パルスの情報を併用し、第1のフォトインタラプタ213により検出された初期位置からの印加パルス数を積算することで、ロッド位置及び環境温度に依存することなく高精度な位置検出を行うことが可能となる。
なお、上述の実施形態では、第1玉枠11の位置検出にフォトリフレクタを用いるが、これに限定されるものではなく、デジタル位置検出素子(例えばフォトインタラプタ)であればよい。デジタル位置検出素子と圧電素子へのパルスの積算とを併用することで、第1玉枠11の移動量が大きく検出ストロークが広い場合でも位置検出手段の大型化が抑えられる。
また、前記パターンを反射部及び非反射部により複数の領域に分割するよう形成してもよい。この場合は、圧電素子駆動パルスを利用することで前記パターンを認識しズームポジションを設定することができる。これにより、外乱でレンズの停止位置が不安定になった際にも、暴走することなく目標位置に移動させることができ、不用意に撮影不可状態に陥らない。
本実施形態では第1の固定レンズ70から入射しプリズム71で折り曲げられるまでの光軸L1はZ軸方向、プリズム71で折り曲げられてから撮像素子8上に結像するまでの光軸L2はY軸方向である。プリズム71は本発明の反射素子である。以下、第1可動レンズ群10、第2可動レンズ群20の移動方向については、Y軸正方向を対物側、Y軸負方向を像面側と呼ぶ。
なお、本発明の実施の形態では、光学装置として小型化に適した屈曲光学系を用いた撮影光学系で説明するが、本発明は屈曲光学系を用いた撮影光学系に限られるものではない。また反射素子としてプリズムを用いた例を説明するが、プリズムに限定されるものではなく蒸着ミラー等を用いても良い。
図11は図10(a)の断面A−Aから見た断面図であり、図11を用いて第1玉枠11の主要部を説明する。
ロッド40は引っ張りバネ92によりバネ付勢された押圧板23によって、第1玉枠11の当接部11aに当接するよう付勢されている。このことにより、ロッド40は第1玉枠11と摩擦係合されている。また、第1玉枠11はガイド60に保持されており、光軸L2方向に移動可能である。
第1玉枠11には、サブガイド軸69が第2玉枠21側に延在して固定されており、第2摺接部移動枠22及びレンズ移動枠24の回転を規制する。これにより、固定枠4などで保持する構成に対してサブガイド軸を短くすることができる。
可動子25は可動子軸26により第1玉枠11に取り付けられていて可動子軸26に沿って移動可能である。第1のカムピン25bはカム板65のカム溝66に係合している。なお、図11ではカム板65を設けているが、固定枠4にカム溝66を設けても良い。また、カム溝66は端面カムでもよく、このようにすれば固定枠4に一体的に設けやすくなる。
本実施形態では可動子軸26は鏡胴1の外形の面に対して斜めに取り付けている。このように配置することにより、長い可動子軸26を効率よく配置することができ、第1のカムピン25bの移動量を大きくすることができる。このように第1のカムピン25bの移動量が大きいので、第1のカムピン25bの動きを精度良く第2玉枠21の光軸L2方向の移動に変換できる。また、箱型形状のコーナー部に第1のカムピン25bを配置させることができ、鏡胴の薄型化に寄与する。可動子軸26を光軸L1方向に配置するとカムピン25bの移動量が小さくなり、光路L1と直交方向に配置するとカムピン25bが固定枠4外形面より突出してしまい薄型化の妨げとなる。
図12は第1玉枠11の斜視図である。図12に示すように可動子25は可動子軸26を軸穴に通して第1玉枠11の穴11d、11eに取り付けられる。第1玉枠11には図示せぬ回転止めの溝があり、可動子25の回転止め25cが回転止めの溝に沿って移動するようになっている。このことにより可動子25が回転しないように構成されている。可動子25は大変小型であるため、レンズ近傍にあっても内面反射による有害光の発生もなく、第1玉枠11の一部に容易に配置することができる。
図13はカム溝66に代わる端面カム4aの一例を説明する斜視図である。図13に示すように固定枠4の一部に端面カム4aを設ける。なお、図13では固定枠4の端面カム4aが設けられている部分だけを図示している。
次に第1玉枠11の組み立ての手順と動作について説明する。第1玉枠11に図12で説明した手順で第1のカムピン25bを取り付けた後、第1玉枠11を固定枠4に組み込む。端面カム4aは、図13の矢印Aで示すように第1のカムピン25bの側面が、端面カム4aのカム面に接することが可能な位置に配置されている。次に、第1玉枠11と第2玉枠21の間を図示せぬコイルバネ45により互いに接する方向に付勢する。この付勢力により可動子25の第1摺接部25aと第2玉枠21の第2摺接部22aは摺接面で摺動し、可動子25は可動子軸26に沿ってX軸正方向に移動する分力を与えられる。可動子25に与えられたX軸正方向の分力により、第1のカムピン25bの側面は端面カム4aに圧接する。第1玉枠11がY軸方向の移動すると、第1のカムピン25bは端面カム4aと摺動し、可動子25はカム面の形状に従ってX軸方向に移動する。
図14は第2摺接部移動枠22の斜視図である。
第2摺接部22aは第2摺接部移動枠22の第1摺接部25aに対応する位置に配置されている。このように第2摺接部22aは大変小型であり、第2摺接部移動枠22の一部に容易に配置することができる。
図15は第2摺接部移動枠22とレンズ移動枠24の結合状態を説明する説明図である。
図15のようにロッド41の一端は圧電素子43に接着され、圧電素子43の他端は第2摺接部移動枠22に固定されており、レンズ移動枠24を不図示の引張バネ、押圧板によりロッド41に摩擦係合される。また、第2摺接部移動枠22にはレンズ移動枠24の初期位置を検出するための図示せぬ第2のフォトインタラプタ214が設けられている。レンズ移動枠24が初期位置になると、レンズ移動枠24の一部が第2のフォトインタラプタ214の光束を遮光し信号を発生する。なお、フォトインタラプタ214は固定枠4より電気的に接続されており、この接続配線は、第2玉枠21の駆動の妨げにならないよう配置されている。
上述のとおり、本実施形態では第2摺接部移動枠22に対するレンズ移動枠24の位置を検出しているが、上記フォトインタラプタ214を固定枠4に配置させてもよい。これにより、接続配線を配置するスペースを小さくでき、駆動抵抗の低減によりアクチュエータの大型化を抑えることが可能となる。更には、フォトインタラプタ214を設けず、レンズ移動枠24の一部が前記フォトインタラプタ213の光束を遮光するよう構成し、同一の検出素子で第1玉枠及び第2玉枠の初期位置検出を兼用してもよい。これにより安価で小型な鏡胴を提供できる。
その場合は、フォトインタラプタ213を第1群玉枠11の遮光部とレンズ移動枠24の遮光部の間に配置させ、ロッド40を駆動させフォトインタラプタ213の信号が発生した時点で第1玉枠11の初期位置リセットを行うと同時に第1玉枠11を第2玉枠遮光部がフォトインタラプタ213を通過する位置に移動させても干渉しない位置までテレ側に駆動させる。最後に、ロッド41を駆動させフォトインタラプタ213の信号が発生した時点でレンズ移動枠24の初期位置リセットを行う。
また上述の構成では、いずれもデジタル位置検出素子を用いているが、アナログ位置検出素子を用いた構成でもよい。具体的な構成を以下に述べる。
前記フォトインタラプタ214の代わりに、第2摺接部移動枠22に固定枠4より電気的に接続されたホール素子が固定されると共に、レンズ移動枠24の前記ホール素子に対向する位置にマグネットが固定され、ホール素子への接続配線は、第2玉枠21の駆動の妨げにならないよう配置されている。レンズ移動枠24の移動に伴いホール素子出力が変化し、第2摺接部移動枠22に対するレンズ移動枠24の位置を検出する。また、第2摺接部移動枠22は可動子25を介して第1玉枠11に対する位置が一意的に決まるため、第1玉枠及び第2玉枠21の位置を高精度に検出することができる。また、ホール素子を第2摺接部移動枠22に配置させることで、必要検出範囲を小さくできホール素子自体の小型化により鏡胴1の小型化への寄与も高い。これに対して、固定枠にホール素子を配置させた場合は、検出ストロークが広範囲になるため、検出精度の低下と共にホール素子の大型化が避けられない。
上述の通り、第1玉枠11の位置検出として、初期位置検出及びデジタル位置検出素子によるスケール検出を行い、初期位置から検出信号を積算することで第1玉枠11の位置を推定すると同時に、第1玉枠11に対するレンズ移動枠24の位置を、可動子25等からなる構成要素と第2摺接部移動枠22に設けたホール素子により検出するよう構成できる。これにより、より高精度な検出が求められる第1可動レンズ群10と第2可動レンズ群20の間隔を、検出範囲が小さいことにより高精度かつ小型なアナログ位置検出素子によって検出できる。また同構成であれば、第1玉枠11の移動量が大きくても検出素子が大型化することがない。
また、ズームトラッキングについて説明すると、図示せぬカメラ制御部107は内部のメモリ等に格納されたズームトラッキング曲線のデータを参照し、第1玉枠11の位置に対して第2玉枠21を移動するように制御する。その際、上述の構成によりズーム中に合焦位置を一定にすることができ、画角を変化させても常に合焦しており撮影の妨げにならない。なお本実施形態では、第1玉枠11と第2摺接部移動枠22の間隔を無限遠でのズームトラッキング曲線に合わせて変化するようカム溝66の形状を設定しているが、任意の有限距離でのズームトラッキング曲線に合わせて設定してもよい。
図15に点線と矢印で示すように、レンズ移動枠24の当接部24aがロッド41に当接させるように第2摺接部移動枠22とレンズ移動枠24を結合させる。ロッド41の当接部24aと対向する側に図15に点線と矢印で示すように押圧板33を当接させる。押圧板33の下端は第2摺接部移動枠22の穴部に係合し、他端は図示せぬコイルバネによりロッド41を押圧するように付勢する。
なお固定枠4への組込みは、上述の第2摺接部移動枠22とレンズ移動枠24が結合された状態で第1玉枠11に固定したサブガイド軸69及び可動子25を係合させると共に、ガイド60に支持された状態で結合される。
図16は、本発明に係る撮像装置として機能するカメラ100の回路ブロック図である。図中、今までの説明と同じ機能部材には同じ番号を付与した。
本実施の形態における制御手段であるカメラ制御部107は、図示しないCPU(中央処理装置)、ワークメモリ等から構成され、図示せぬ記憶部に記憶されているプログラムを図示せぬワークメモリに読み出し、当該プログラムに従ってレンズ鏡胴1及びレンズ鏡胴のレンズ群を含むカメラ100の各部を集中制御する。
また、カメラ制御部107は、操作部160に設けられたレリーズボタン161、電源スイッチ162、ズームボタン164、操作ボタン165等からの入力を受信してカメラ100全体を制御し、図示せぬ電源部を制御することでカメラ各部に電源を供給する。
カメラ制御部107は、撮影に関するシーケンスを司っている。カメラ制御部107は、CCD駆動部106を介して撮像素子8の撮像動作を制御する。なお、本実施の形態において撮像素子は、CCDに代えて、CMOSセンサ、CIDセンサ等の固体撮像素子であってもよい。撮像素子8にて取得されたアナログ信号の画像はA/D変換部121にてノイズ除去の処理後デジタル信号に変換され、画像処理部122に画像のデジタル信号を順次出力する。
画像処理部122はガンマ補正、輪郭補正、画像圧縮などの画像処理機能を有する。これらの画像処理もカメラ制御部107の指令により行われる。カメラ制御部107は撮像素子8の画像出力を画像処理を行って画像メモリ123に一旦記録し、画像表示部125に表示する。レリーズボタン161をONにすると、撮像素子8の画像出力を画像処理を行った後、画像メモリ123に一旦記録し、最終的にはメモリカード25に記録する。
次にレンズ鏡胴1の制御について説明する。
第1の駆動電圧発生部211、第2の駆動電圧発生部212はカメラ制御部107からの制御信号により、図6で説明した鋸刃形の波形で表される変動電圧を発生する。電源スイッチ162をONにすると、カメラ制御部107は第1玉枠11と第2玉枠21を初期位置に戻るようにY軸負方向に駆動する制御信号を第1の駆動電圧発生部211と第2の駆動電圧発生部212に与える。
第1の駆動電圧発生部211から変動電圧を与えられた圧電素子42はロッド40を駆動し、第1玉枠11をY軸負方向に移動する。カメラ制御部107は第1のフォトインタラプタ213の検知信号を受信すると、第1の駆動電圧発生部211の信号発生を停止させる。第2の駆動電圧発生部212についても同様である。
次に、カメラ制御部107は鋸刃形の信号を発生された数をカウントしながら、目標の位置に第1玉枠11を移動させる。第2玉枠21はコイルバネ45により第1玉枠と結合しているので第1玉枠11とともに移動し、可動子25の移動に応じて第1玉枠11との間隔が変化する。
撮影時において、カメラ制御部107は撮像素子8の画像出力から得られるピント情報と露出情報に基いて、第2の駆動電圧発生部212を介して圧電素子42を制御し、レンズ移動枠24を所定の位置に移動する。また、カメラ制御部107は撮像素子8のシャッタスピードを制御する。
カメラ制御部107は、撮像素子8によって撮像された画像のライブビューを、ディスプレイボタン127の設定に従って、画像表示部127に表示し、画像メモリ123に記録された画像をアフタービューとして画像表示部127に表示し、メモリカード25に記録された画像を再生画像として画像表示部127に表示する。
以上このように、本発明によれば、一つのレンズ群の移動に伴って他のレンズ群を移動させることのできる、小型、軽量のレンズ鏡胴、及び小型、軽量の撮像装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態におけるレンズ鏡胴の主要部斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるレンズ鏡胴の主要部平面図である。 第1の実施形態におけるズーミング時の第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20の動きを説明する説明図である。 第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20のズーム曲線の図である。 第2の実施形態におけるズーミング時の第1可動レンズ群10および第2可動レンズ群20の動きを説明する説明図である。 圧電素子を駆動する電圧波形のグラフである。 ロッドの移動速度のグラフである。 本発明の第3の実施形態におけるレンズ鏡胴の主要部平面図である。 本発明に係るレンズ鏡胴1を備えたカメラ100の一例を示す外観図である。 本発明の第4の実施形態におけるレンズ鏡胴1の図面である。 図10(a)の断面A−Aから見た断面図である。 第1玉枠11の斜視図である。 端面カム4aの一例を説明する斜視図である。 第2摺接部移動枠22の斜視図である。 第2摺接部移動枠22とレンズ移動枠24の結合状態を説明する説明図である。 本発明に係る撮像装置として機能するカメラ100の回路ブロック図である。
符号の説明
1 レンズ鏡胴
4 固定枠
8 撮像素子
9 撮像素子基板
10 第1可動レンズ群
11 第1玉枠
20 第2可動レンズ群
21 第2玉枠
22 第2摺接部移動枠
22a 第2摺接部
24 レンズ移動枠
25 可動子
25a 第1摺接部
25b 第1のカムピン
26 可動子軸
11a、24a 当接部
23、33 押圧板
40、41 ロッド
42、43 圧電素子
45 コイルバネ
80、81 ステッピングモータ
82、83 送りネジ
60 ガイド
65 カム板
66 カム溝
70 第1の固定レンズ
71 プリズム
72 第2の固定レンズ
L1、L2 光軸

Claims (13)

  1. 光軸方向に移動可能に保持された少なくとも1以上のレンズを保持する第1の玉枠と、光軸方向に移動可能に保持された少なくとも1以上のレンズを保持する第2の玉枠とを含む撮像光学系を有するレンズ鏡胴において、
    前記第1の玉枠は、該第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い光軸と直交する方向に移動するとともに、前記第2の玉枠とカム結合する可動子を備え、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、前記第2の玉枠を移動する構造となっていることを特徴とするレンズ鏡胴。
  2. 前記可動子は第1のカムピンを有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第1のカムピンが摺動することによって前記可動子が光軸と直交する方向に移動するカム溝が前記レンズ鏡胴に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡胴。
  3. 前記可動子は第1のカムピンを有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第1のカムピンが摺動することによって前記可動子が光軸と直交する方向に移動する端面カムが前記レンズ鏡胴に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡胴。
  4. 前記第1の玉枠と前記第2の玉枠は、両者を接近する方向に付勢する付勢手段で連結されるとともに、
    前記第2の玉枠は、前記第1の玉枠に対向する側に、光軸に対して傾斜した面を有する第2摺接部を備え、
    前記可動子は前記第2摺接部と摺接する面を備えた第1摺接部を有し、
    前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、前記第2摺接部が前記第1摺接部の摺接面で摺動し前記第2の玉枠を移動する構造となっていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  5. 前記可動子と前記第2の玉枠の何れか一方は第2のカムピンを有し、他方はカム溝を有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第2のカムピンが前記カム溝を摺動することによって前記第2の玉枠が光軸方向に移動することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  6. 前記可動子と前記第2の玉枠の何れか一方は第2のカムピンを有し、他方は端面カムを有し、前記第1の玉枠の光軸方向の移動に伴い、該第2のカムピンが前記端面カムを摺動することによって前記第2の玉枠が光軸方向に移動することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  7. 前記レンズ鏡胴は箱形形状であり、前記レンズ鏡胴の面に対して前記可動子の移動方向が斜めになるように配置したことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  8. 前記第1の玉枠を光軸方向に駆動するための駆動力発生部と、該駆動力発生部からの駆動力を前記第1の玉枠に摩擦力を介して伝達する駆動力伝達部とを含む摩擦駆動タイプの駆動手段を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  9. 前記駆動手段はリニアアクチュエータであることを特徴とする請求項8に記載のレンズ鏡胴。
  10. 前記第1の玉枠を光軸方向に駆動するステッピングモータを有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  11. 前記第2の玉枠は前記第2摺接部を設けた第2摺接部移動枠と、前記レンズ群を保持するレンズ移動枠により構成され、前記レンズ移動枠を前記第2摺接部移動枠に対して移動させる駆動手段を前記第2摺接部移動枠に設けたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  12. 前記撮像光学系は、撮像光学系の光軸が反射素子によって折り曲げられる反射光学系を有することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載のレンズ鏡胴。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載のレンズ鏡胴を有する撮像装置。
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