JP2008095151A - 水素貯蔵材料の製造方法およびハイブリッド粉末 - Google Patents

水素貯蔵材料の製造方法およびハイブリッド粉末 Download PDF

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Abstract

【課題】水素吸蔵合金粉末にナノカーボン材を内包もしくは混合させることにより、水素反応速度及び水素吸蔵量を向上させ、更に微粉末化を抑制することが可能な水素貯蔵材料の製造方法、及びその方法によって製造されたハイブリッド粉末を提供する。
【解決手段】水素吸蔵合金を、気相状態または液相状態から固相状態に相変態させるときに、ナノカーボン材を噴射して、ナノカーボン材を凝固核として成長させた水素吸蔵合金は、水素反応速度及び水素吸蔵量を向上させ、更に微粉末化を抑制することが判明した。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素ガスを貯蔵する水素貯蔵材料の製造方法及びその製造方法によって製造されたハイブリッド粉末に関する。
現在、水素ガス等の活性ガスの貯蔵・輸送手段としては、一般に高圧ガスボンベ、並びに液化ガスの形で貯蔵・輸送が行われている。しかし、前者では低い貯蔵密度や過大なボンベ内圧による水素ガス漏れの問題があった。また、後者では特殊な貯蔵条件による取り扱いの不便さ、気化による水素ガスの損失、重量が大きくなる等の問題があり、車載用途或いはモバイル用途に対しては小型化の面で限界があった。
このような課題に対して、水素を金属材料に貯蔵させる方法が試みられている。この方法を採用することにより大きな貯蔵密度を実現できるために水素貯蔵容器の小型化が図れ、特殊な水素貯蔵条件も必要とせず、水素ガス漏れや液化水素ガスの気化に対する安全性の点からも優れた効果が期待できる。
しかし、水素ガスを貯蔵する金属(以下、水素貯蔵合金と呼ぶ)は、以下に述べるメカニズムでその貯蔵量が低下し、最終的に寿命を終えることが知られている。
(1)水素を吸蔵した部分の体積が変化し、未吸蔵部分との境に歪が生じて欠陥部を発生させる。
(2)水素が欠陥部に拘束されて退蔵されることにより更に歪が増大する。
(3)水素ガスの吸蔵・放出の度に欠陥部が増加し、吸蔵される水素の量も多くなる。また合わせて欠陥部の成長も起こる。
(4)水素ガス放出量が減少し、欠陥部の増加、成長により水素貯蔵合金自体が破壊されて、微粉末化して寿命を終える。
上述したような水素貯蔵合金の問題を解決する方法として、水素貯蔵合金を薄膜状に成形して用いることにより、ガス吸蔵、放出時の歪変化による欠陥部の生成を抑制できることが知られている。しかしながら、水素貯蔵量を大きくする場合には、積層して多層組織化しなくてはならず、安価にかつ多量に生産することは、製造プロセス上困難である。
そこで、特許文献1では、石油ピッチと樹脂の混合物を炭化・黒鉛化処理によって形成した空隙を有する、炭素・黒鉛海綿状多孔質体で水素貯蔵合金を取り囲む集合体をもちいることにより、多孔質体の弾性変形作用が欠陥部位の生成を抑えて水素の退蔵を防ぎ、微粉末化を抑制する方法が提案されている。
また、現在試みられている水素吸蔵合金において、一部の水素吸蔵合金の水素反応速度、すなわち水素吸蔵速度が遅いことが知られている。そこで水素反応速度を速くするために他の合金を混ぜる方法や、水素反応速度が速い合金についても提案されている。
特開平6−158194号公報
しかしながら、炭素・黒鉛海綿状多孔質体は、微粉末化を抑えて水素貯蔵合金の寿命を延ばすという点において効果を発揮する一方、多孔質体自体は水素ガスの吸蔵量や放出量の増大に寄与しないため、水素貯蔵合金を取り囲むことで、水素ガスと接触する水素貯蔵合金の表面積を減少させ、水素ガス吸蔵・放出能を弱めてしまうという問題点があった。
そのため、水素吸蔵合金の含有量自体も少なくなり、全体として水素貯蔵密度も減少してしまうという問題点があった。
また、他の合金を混ぜて水素反応速度を速くする方法においても、炭素・黒鉛海綿状多孔質体で水素貯蔵合金を取り囲む集合体と同様に水素吸蔵量が減少してしまうという問題点があった。また、水素反応速度が速い合金においても、やはり水素吸蔵量が少ないという課題を抱えている。
上述したように、現在、水素反応速度が速く、水素吸蔵量が多く、更に微粉末化を抑制することが可能な水素吸蔵合金がないことが問題である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、水素吸蔵合金粉末にナノカーボン材を内包もしくは混合させることにより、水素反応速度及び水素吸蔵量を向上させ、更に微粉末化を抑制することが可能な水素貯蔵材料の製造方法、及びその方法によって製造されたハイブリッド粉末を提供することを目的とする。
上述した従来の問題点について研究を重ねた結果、水素吸蔵合金を、気相状態または液相状態から固相状態に相変態させるときに、ナノカーボン材を噴射して、ナノカーボン材を凝固核として成長させた水素吸蔵合金は、水素反応速度及び水素吸蔵量を向上させ、更に微粉末化を抑制することが判明した。
本発明の第1の態様にかかる水素貯蔵材料の製造方法は、水素ガスを貯蔵する水素貯蔵材料の製造方法であって、水素と反応して水素化物をつくる、金属、合金及び金属間化合物の中のいずれか1つを、液相状態から固相状態に相変態させるときに、ナノメートルサイズの微細構造を有するナノカーボン材を核にすることを特徴とする。
これにより、水素吸蔵合金の水素吸蔵時の膨張による内部応力の増加を抑制することができるため、水素吸蔵合金において、十分な水素吸蔵空間を確保するするとともに、水素反応速度を向上させることが可能である。
本発明の第2の態様にかかる水素貯蔵材料の製造方法は、本発明の第1の態様にかかる水素貯蔵材料の製造方法において、前記金属、前記合金及び前記金属間化合物の中のいずれか1つを、ガスアトマイズ装置を使用して、液相状態から固相状態に相変態させることを特徴とする。
本発明の第3の態様にかかる水素貯蔵材料の製造方法は、水素ガスを貯蔵する水素貯蔵材料の製造方法であって、水素と反応して水素化物をつくる、金属、合金及び金属間化合物の中のいずれか1つを、気相状態から固相状態に相変態させるときに、ナノメートルサイズの微細構造を有するナノカーボン材を核にすることを特徴とする。
本発明の第4の態様にかかる水素貯蔵材料の製造方法は、本発明の第1から3のいずれか1つの態様にかかる水素貯蔵材料の製造方法において、前記金属、前記合金及び前記金属間化合物の中のいずれか1つに対する、前記ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下であることを特徴とする。
本発明の第5の態様にかかるハイブリッド粉末は、本発明の第1から4のいずれか1つの態様にかかる水素貯蔵材料の製造方法によって製造されることを特徴とする。
これにより、水素吸蔵合金の水素吸蔵時の膨張による内部応力の増加を抑制することができるため、水素吸蔵合金において、十分な水素吸蔵空間を確保するするとともに、水素反応速度を向上させることが可能である。
本発明によれば、水素吸蔵合金の内部に弾性的なナノカーボン材を混合することにより、水素吸蔵合金の水素吸蔵時の膨張による内部応力の増加を抑制することが可能である。これにより、水素吸蔵合金において、水素が合金内に固溶する際の結晶の歪みが抑制され、十分な水素吸蔵空間を確保することが可能である。その結果、水素反応速度を向上させることが可能である。
特に水素吸蔵合金を、ナノカーボン材を核にして成長させることにより、水素吸蔵合金の水素吸蔵による膨張で生じる変位を、緩衝材としてのナノカーボン材の弾性変形領域内で制御することが可能である。
この発明の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施態様は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なもので置換した実施態様を採用することが可能であるが、これらの実施態様も本発明の範囲に含まれる。
まず、本発明を適用可能なナノカーボン材と水素吸蔵合金とのハイブリッド材の製造方法を説明する。図1は、本発明を適用可能なガスアトマイザ装置を使用したハイブリッド材の製造方法の一例を示した図である。
ガスアトマイザ装置10において、加熱用ヒータ3により溶湯した水素吸蔵合金1を、溶湯ノズル5から滴下させる。この滴下した水素吸蔵合金1に、ナノカーボン材2を含ませたガス8を、ガスノズル6から噴きつけて、急冷することにより、ハイブリッド粉末7を製造する。
ナノカーボン材の供給口は、ガス8の流路中に吸いだされる形で取り付けられている。また、ナノカーボン材の供給口に取り付けてあるノズル径制御弁4により、供給口のサイズを調整して、ナノカーボン材2の含有割合が制御されるようになっている。
ここで、本発明に用いられるナノカーボン材2とは、ナノメートル(10のマイナス9乗メートル)サイズの炭素のみで構造される物質の総称で、その構造は1つの層からなるチューブ形状の単層カーボンナノチューブ(以下SWCNTと略す)、2つの層からなる2層カーボンナノチューブ(以下DWCNTと略す)、多層構造を有する多層カーボンナノチューブ(以下MWCNTと略す)、円錐形のカーボンシートが重なるカップスタック状カーボンナノチューブ(以下CSCNTと略す)、気相成長炭素繊維(以下VGCFと略す)、カーボンナノホーン(以下CNHと略す)などの種類である。
これらのナノカーボン材2は、気相合成法、アーク放電法やレーザーアブレーション法、炭化水素触媒合成法などで作製される。
また、本発明の水素吸蔵合金1は、希土類元素、チタニウム、ジルコニウム、バナジウム、マグネシウム、カルシウム、イットリウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、ニッケル、鉄、マンガン、銅、コバルト、クロム、アルミニウム、ホウ素、炭素、ケイ素、リン、硫黄、窒素、パラジウム、白金から1種類または2種類以上の元素を10重量%以上含んでいる。
次に、本発明の好適な実施例を説明する。
本発明によるナノカーボン材と水素吸蔵合金とのハイブリッド材の製造方法において、図1に示したガスアトマイズ装置10を使用して、溶湯した水素吸蔵合金1を狭い流路に通して滴下させる際に、5kgf/cm2以上の圧力でナノカーボン材2を含むガス8を噴きつけ、急冷させることにより、ハイブリッド粉末7を製造した。また、使用するガス8として、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを用いた。
本発明によるナノカーボン材と水素吸蔵合金とのハイブリッド材の水素貯蔵特性評価方法としてはJIS規定に従い、水素吸蔵量の測定をJISH7201(1991)により行った。また水素吸蔵速度の測定はJISH7202(1993)により行った。
本発明によるナノカーボン材と水素吸蔵合金とのハイブリッド材のナノカーボン材の重量比はSEM観察により50μm四方の視野内での水素吸蔵合金とナノカーボンの面積比の平方根をとり、その値を3乗にすることで体積比とし、体積比にそれぞれの密度をかけて算出した値である。ここで、面積比の測定は、1サンプルつき、10箇所測定して平均した値を測定値とした。
本発明によるナノカーボン材と水素吸蔵合金とのハイブリッド材の微粉末化の抑制に関しては上述の方法での水素吸蔵量測定を繰り返し、その水素吸蔵量の低下から測定した。具体的には水素吸蔵量が最初の測定より90%以下になったときのサイクル数をとり、微粉末化による水素吸蔵能力の劣化の評価を行った。
まず、合金組成がLaNi5になるように調整し、図1に示したガスアトマイズ装置10を用いて、ハイブリッド粉末を作製した。図2は、LaNi5とナノカーボン材とのハイブリッド粉末の水素吸蔵特性の測定結果を示した図である。
作製したハイブリッド粉末の試料は、No1からNo4の4種類で、ナノカーボン材の体積比がそれぞれ8vol%、13vol%、3vol%、0.1vol%(重量比に換算)である。また、ハイブリッド粉末と比較するために、ナノカーボン材を含まない水素吸蔵合金粉末を作製し、No5とした。
ここで、図2において、「最大水素吸蔵量80%までの水素を吸蔵するまでの時間」は、水素吸蔵速度を表し、値の小さいものほど水素吸蔵速度が速いことを示す。また、「繰り返しによる水素吸蔵量の低下が10%になるまでのサイクル数」は、微粉末化による水素吸蔵能力の劣化を表し、サイクル数が大きいほど微粉末化による水素吸蔵能力の劣化が抑制されていることを示す。
図2に示すように、試料No1、No3及びNo4は、試料No5に比較して、「重量あたりの水素吸蔵量」はほほ同じで、「最大水素吸蔵量80%までの水素を吸蔵するまでの時間」は小さく、「繰り返しによる水素吸蔵量の低下が10%になるまでのサイクル数」は大きいことがわかる。
また、試料No2は、試料No5に比較して、「重量あたりの水素吸蔵量」は小さく、「最大水素吸蔵量80%までの水素を吸蔵するまでの時間」は大きく、「繰り返しによる水素吸蔵量の低下が10%になるまでのサイクル数」は大きいことがわかる。
以上のことから、LaNi5とナノカーボン材とのハイブリッド粉末において、ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下のハイブリッド粉末は、水素吸蔵量を減少させることなく、水素反応速度を向上させる。また、微粉末化による水素吸蔵能力の劣化抑制を向上させる。即ち、LaNi5とナノカーボン材とのハイブリッド粉末において、ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下のハイブリッド粉末は、水素吸蔵特性を向上させることがわかる。
次に、合金組成がTi7.5Cr13.5V79になるように調整し、図1に示したガスアトマイズ装置10を用いて、ハイブリッド粉末を作製した。図3は、Ti7.5Cr13.5V79とナノカーボン材とのハイブリッド粉末の水素吸蔵特性の測定結果を示した図である。
作製したハイブリッド粉末の試料は、No6からNo9の4種類で、ナノカーボン材の体積比がそれぞれ9vol%、14vol%、5vol%、0.1vol%(重量比に換算)である。また、ハイブリッド粉末と比較するために、ナノカーボン材を含まない水素吸蔵合金粉末を作製し、No10とした。
図3に示すように、試料No6、No8及びNo9は、試料No10に比較して、「重量あたりの水素吸蔵量」はほほ同じで、「最大水素吸蔵量80%までの水素を吸蔵するまでの時間」は小さく、「繰り返しによる水素吸蔵量の低下が10%になるまでのサイクル数」は大きいことがわかる。
また、試料No7は、試料No10に比較して、「重量あたりの水素吸蔵量」は小さく、「最大水素吸蔵量80%までの水素を吸蔵するまでの時間」は大きく、「繰り返しによる水素吸蔵量の低下が10%になるまでのサイクル数」は大きいことがわかる。
以上のことから、Ti7.5Cr13.5V79とナノカーボン材とのハイブリッド粉末において、ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下のハイブリッド粉末は、水素吸蔵量を減少させることなく、水素反応速度を向上させる。また、微粉末化による水素吸蔵能力の劣化抑制を向上させる。即ち、Ti7.5Cr13.5V79とナノカーボン材とのハイブリッド粉末において、ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下のハイブリッド粉末は、水素吸蔵特性を向上させることがわかる。
次に、合金組成がMg2Niになるように調整し、図1に示したガスアトマイズ装置10を用いて、ハイブリッド粉末を作製した。図4は、Mg2Niとナノカーボン材とのハイブリッド粉末の水素吸蔵特性の測定結果を示した図である。
作製したハイブリッド粉末の試料は、No11からNo14の4種類で、ナノカーボン材の体積比がそれぞれ7vol%、14vol%、2vol%、0.1vol%(重量比に換算)である。また、ハイブリッド粉末と比較するために、ナノカーボン材を含まない水素吸蔵合金粉末を作製し、No15とした。
図3に示すように、試料No11、No13及びNo14は、試料No15に比較して、「重量あたりの水素吸蔵量」はほほ同じで、「最大水素吸蔵量80%までの水素を吸蔵するまでの時間」は小さく、「繰り返しによる水素吸蔵量の低下が10%になるまでのサイクル数」は大きいことがわかる。
また、試料No12は、試料No15に比較して、「重量あたりの水素吸蔵量」は小さく、「最大水素吸蔵量80%までの水素を吸蔵するまでの時間」は大きく、「繰り返しによる水素吸蔵量の低下が10%になるまでのサイクル数」は大きいことがわかる。
以上のことから、Mg2Niとナノカーボン材とのハイブリッド粉末において、ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下のハイブリッド粉末は、水素吸蔵量を減少させることなく、水素反応速度を向上させる。また、微粉末化による水素吸蔵能力の劣化抑制を向上させる。即ち、Mg2Niとナノカーボン材とのハイブリッド粉末において、ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下のハイブリッド粉末は、水素吸蔵特性を向上させることがわかる。
本発明を適用可能なガスアトマイザ装置を使用したハイブリッド材の製造方法の一例を示した図である。 LaNi5とナノカーボン材とのハイブリッド粉末の水素吸蔵特性の測定結果を示した図である。 Ti7.5Cr13.5V79とナノカーボン材とのハイブリッド粉末の水素吸蔵特性の測定結果を示した図である。 Mg2Niとナノカーボン材とのハイブリッド粉末の水素吸蔵特性の測定結果を示した図である。
符号の説明
1 水素吸蔵合金
2 ナノカーボン材
3 加熱用ヒータ
4 ノズル径制御弁
5 溶湯ノズル
6 ガスノズル
7 ハイブリッド粉末
8 ガス
10 ガスアトマイザ装置

Claims (5)

  1. 水素ガスを貯蔵する水素貯蔵材料の製造方法であって、
    水素と反応して水素化物をつくる、金属、合金及び金属間化合物の中のいずれか1つを、液相状態から固相状態に相変態させるときに、ナノメートルサイズの微細構造を有するナノカーボン材を核にすることを特徴とする水素貯蔵材料の製造方法。
  2. 前記金属、前記合金及び前記金属間化合物の中のいずれか1つを、ガスアトマイズ装置を使用して、液相状態から固相状態に相変態させることを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  3. 水素ガスを貯蔵する水素貯蔵材料の製造方法であって、
    水素と反応して水素化物をつくる、金属、合金及び金属間化合物の中のいずれか1つを、気相状態から固相状態に相変態させるときに、ナノメートルサイズの微細構造を有するナノカーボン材を核にすることを特徴とする水素貯蔵材料の製造方法。
  4. 前記金属、前記合金及び前記金属間化合物の中のいずれか1つに対する、前記ナノカーボン材の重量比が0.1%以上でかつ10%以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の水素貯蔵材料の製造方法によって製造されることを特徴とするハイブリッド粉末。

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