JP2005186058A - マグネシウム系水素吸蔵材料およびリチウム系水素吸蔵材料 - Google Patents

マグネシウム系水素吸蔵材料およびリチウム系水素吸蔵材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 水素吸蔵量が大きく、より低温で水素を吸蔵することのできるマグネシウム系水素吸蔵材料、およびリチウム系水素吸蔵材料を提供する。
【解決手段】 MgH2とリチウム遷移金属複合酸化物とからなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理してマグネシウム系水素吸蔵材料とする。また、水素を吸蔵、放出可能なリチウム化合物と、リチウム遷移金属複合酸化物と、からなるリチウム系原料を機械的粉砕処理してリチウム系水素吸蔵材料とする。これらの水素吸蔵材料は、リチウム遷移金属複合酸化物がマグネシウムまたはリチウム化合物に高分散状態で複合化してなる。よって、より低温下で、大量の水素を吸蔵、放出することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水素を吸蔵、放出することのできるマグネシウム系水素吸蔵材料、およびリチウム系水素吸蔵材料に関する。
近年、二酸化炭素の排出による地球の温暖化等の環境問題や、石油資源の枯渇等のエネルギー問題から、クリーンな代替エネルギーとして水素エネルギーが注目されている。水素エネルギーの実用化にむけて、水素を安全に貯蔵・輸送する技術の開発が重要となる。水素の貯蔵方法にはいくつかの候補があるが、なかでも水素を可逆的に吸蔵、放出することのできる水素吸蔵材料を用いる方法が有望である。水素吸蔵材料として、活性炭、フラーレン、ナノチューブ等の炭素材料や、種々の金属水素化物が知られている。
例えば、マグネシウムは、水素と反応してMgH2なる水素化物を生成する。マグネシウムは、軽量で、水素吸蔵量が大きいことから、水素吸蔵材料の一つとして注目されている。しかし、水素の吸蔵、放出に300℃程度の高温を必要とし、水素の吸蔵、放出速度も極めて遅いため、実用に適さない。このため、マグネシウムの水素吸蔵放出特性を向上すべく、種々の試みがなされている。例えば、MgH2に、水素の吸蔵に触媒的な役割を果たす金属または金属酸化物を添加して、機械的粉砕処理を行う試みが開示されている(例えば、非特許文献1および非特許文献2参照。)。
また、大量の水素を貯蔵し、放出することのできる材料として、Li3Nの水素化物(Li2NH、LiNH2:リチウム窒素水素化物)についての研究も進められている(例えば、非特許文献3参照。)。しかし、これらリチウム窒素水素化物から水素を放出させる場合にも、300℃程度の高温が必要となり、このままでは、水素の貯蔵媒体として実用的ではない。リチウム窒素水素化物の水素吸蔵放出特性を向上させるべく、例えば、非特許文献4には、Li2NHとLiHとの混合物に金属触媒としてNi、Fe、Co、TiCl3を添加して、機械的粉砕処理を行う試みが開示されている。
S.Rivoirard、他4名、"Catalytic effect of additives on the hydrogen absorption properties of nano-crystalline MgH2(X) composites"、 「Journal of Alloys and Compounds」、2003年、vol.356−357、 p.622−625 W.Oelerich、他2名、"Metal oxides as catalysts for improved hydrogen sorption in nanocrystalline Mg-based materials"、「Journal of Alloys and Compounds」、2001年、vol.315、p.237−242 P.Chen、他4名、"Interaction of hydrogen with metal ni- trides and imides"、「Nature」、2002年、vol.420/21、p.302− 304 T.Ichikawa、他3名、"Lithium nitride for reversible hydrogen storage"、「Journal of Alloys and Compounds」、2004年、 vol.365、p.271−276
上記非特許文献1には、MgH2にV、Nb等の金属(X)を添加し、機械的粉砕処理して得られたMgH2−Xの水素吸蔵特性が示されている。しかし、最も低い温度で水素を吸蔵したMgH2−Nbであっても、水素の吸蔵には150℃程度の高温が必要であり、その水素吸蔵量は3wt%程度と低い。また、上記非特許文献2では、MgH2等にV25、Cr23等の金属酸化物(Mexy)を添加し、機械的粉砕処理して得られたMgH2/Mexy等の水素吸蔵放出特性が示されている。しかし、非特許文献2では、300℃における水素吸蔵放出特性が示されているにすぎず、水素吸蔵温度が低温化されているわけではない。このように、マグネシウム系材料の水素吸蔵特性は、実用にはいまだ充分とはいえない。
一方、リチウム窒素水素化物は、比較的軟らかいため、短時間の機械的粉砕処理でナノメートルサイズまで微細化される。これに対して、遷移金属は硬い。このため、遷移金属をリチウム窒素水素化物に添加して機械的粉砕処理を行っても、遷移金属をナノメートルサイズまで微細化することは難しい。したがって、上記非特許文献4に示されるように、遷移金属をそのまま触媒として用いても、遷移金属の粒子径が大きく均一に分散されないため、水素吸蔵放出特性の向上効果はほとんどない。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、マグネシウムの利点を生かしつつ水素の吸蔵、放出速度を速めることで、水素吸蔵量が大きく、より低温で水素を吸蔵することのできるマグネシウム系水素吸蔵材料を提供することを課題とする。また、リチウム窒素水素化物等の水素を吸蔵、放出可能なリチウム化合物の水素吸蔵、放出速度を速め、より低温で水素を吸蔵、放出することのできるリチウム系水素吸蔵材料を提供することを課題とする。
(1)本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、MgH2とリチウム遷移金属複合酸化物とからなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、該リチウム遷移金属複合酸化物がマグネシウムに高分散状態で複合化してなることを特徴とする。
本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、マグネシウム系原料を機械的粉砕処理して製造される。マグネシウム系原料は、MgH2(水素化マグネシウム)とリチウム遷移金属複合酸化物とからなる。ここで、リチウム遷移金属複合酸化物は、水素に対して活性が高く、マグネシウムにおける水素の吸蔵、放出速度を速める触媒としての役割を果たす。マグネシウム系原料の機械的粉砕処理により、MgH2およびリチウム遷移金属複合酸化物は粉砕、微細化される。そして、微細化されたリチウム遷移金属複合酸化物の粒子が、マグネシウムの粒子に高分散状態で複合化する。
触媒として用いるリチウム遷移金属複合酸化物には、もともと遷移金属が高分散されている。そのため、リチウム遷移金属複合酸化物を複合化させることで、母材となるマグネシウムの粒子表面に、遷移金属の粒子をナノメートルサイズで高分散化させることができる。これにより、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料では、表面に吸着した水素分子が解離され易く、また、解離した水素原子が内部に拡散し易くなる。その結果、水素吸蔵、放出速度は速くなる。また、機械的粉砕処理により、マグネシウムとリチウム遷移金属複合酸化物とが高エネルギー状態で接触する。そのため、リチウム遷移金属複合酸化物の一部が還元され、水素化が促進される。
このように、水素吸蔵、放出速度が大きい本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、より低温下で、大量の水素を吸蔵することができる。例えば、後の実施例で説明するように、リチウム遷移金属複合酸化物の種類によっては、室温〜100℃程度の低温、5〜6MPaの水素加圧下で、5〜6wt%の水素を吸蔵することができる。さらに、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料では、水素の放出開始温度も、50℃以上低温化する。また、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、軽量で資源が豊富なマグネシウムを母材とするため、実用的である。
(2)本発明のリチウム系水素吸蔵材料は、水素を吸蔵、放出可能なリチウム化合物と、リチウム遷移金属複合酸化物と、からなるリチウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、該リチウム遷移金属複合酸化物が該リチウム化合物に高分散状態で複合化してなることを特徴とする。
本発明のリチウム系水素吸蔵材料は、リチウム系原料を機械的粉砕処理して製造される。リチウム系原料は、リチウム化合物とリチウム遷移金属複合酸化物とからなる。上述したように、リチウム遷移金属複合酸化物は、水素の吸蔵、放出速度を速める触媒としての役割を果たす。すなわち、リチウム化合物とリチウム遷移金属複合酸化物とを混合し、機械的粉砕処理することにより、微細化されたリチウム遷移金属複合酸化物の粒子が、リチウム化合物の粒子に高分散状態で複合化する。リチウム遷移金属複合酸化物には、もともと遷移金属が高分散されている。このため、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子を複合化させることで、母材となるリチウム化合物の粒子表面に、遷移金属の粒子をナノメートルサイズで高分散化させることができる。これにより、本発明のリチウム系水素吸蔵材料では、表面に吸着した水素分子が解離され易く、また、解離した水素原子が内部に拡散し易くなる。その結果、リチウム化合物の水素吸蔵、放出速度は速くなる。ここで、リチウム化合物とリチウム遷移金属複合酸化物とは、ともにリチウム系の材料である。このため、両者を機械的粉砕処理により容易に複合化することができる。また、機械的粉砕処理により、リチウム化合物とリチウム遷移金属複合酸化物とが高エネルギー状態で接触する。これより、リチウム遷移金属複合酸化物の一部が還元され、水素化が促進される。
したがって、水素吸蔵、放出速度が大きい本発明のリチウム系水素吸蔵材料は、より低温下で、大量の水素を吸蔵、放出することができる。また、母材は、最軽量で資源が豊富なリチウムの化合物である。このため、本発明のリチウム系水素吸蔵材料は、実用的である。
本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、マグネシウムにリチウム遷移金属複合酸化物が高分散状態で複合化してなる。それ故、より低温下で、大量の水素を吸蔵、放出することができる。また、軽量で資源が豊富なマグネシウムと、入手し易く、取り扱いも容易なリチウム遷移金属複合酸化物とを用いるため、実用的である。
本発明のリチウム系水素吸蔵材料は、リチウム化合物にリチウム遷移金属複合酸化物が高分散状態で複合化してなる。それ故、より低温下で、大量の水素を吸蔵、放出することができる。また、母材と触媒とはともにリチウム系材料である。このため、機械的粉砕処理による複合化が容易であり、実用的である。
以下、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料、およびリチウム系水素吸蔵材料について詳細に説明する。なお、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料、およびリチウム系水素吸蔵材料は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
〈マグネシウム系水素吸蔵材料〉
本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料(以下、適宜「本発明のMg系水素吸蔵材料」と称す。)は、MgH2とリチウム遷移金属複合酸化物とからなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、該リチウム遷移金属複合酸化物がマグネシウムに高分散状態で複合化してなる。
マグネシウム系原料として用いるMgH2の純度は、特に限定されるものではない。例えば、純度100wt%、95wt%、90wt%等の市販のMgH2を用いればよい。しかし、後述する機械的粉砕処理の容易さを考慮する場合には、MgO(酸化マグネシウム)を5〜10wt%程度含む、純度90〜95wt%程度のMgH2を用いることが望ましい。
マグネシウム系原料として用いるリチウム遷移金属複合酸化物の種類は、特に限定されるものではない。水素の吸蔵、放出速度を速める触媒作用が大きいという観点から、遷移金属として、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、V、Pt、Nb、Mo、Crから選ばれる一種以上を含むものが望ましい。例えば、LiNiO2、LiCoO2、LiMn24、PtLiCoO2、Lix25、LiMnO2、LiFePO4、LiNbO2、LiMoO2、LiCrO2等が挙げられる。これらの一種を単独で、または二種以上を混合して用いることができる。なかでも、上記触媒作用が大きく、水素吸蔵、放出温度の低温化効果が高いという理由から、遷移金属としてNiを含むものを用いることが望ましい。例えば、組成式LiNiO2で表されるリチウムニッケル複合酸化物を含む態様が好適である。
マグネシウム系原料におけるリチウム遷移金属複合酸化物の割合は、特に限定されるものではない。例えば、製造されるマグネシウム系水素吸蔵材料の水素吸蔵量等を考慮すれば、リチウム遷移金属複合酸化物の割合を、マグネシウム系原料の重量を100wt%とした場合の10wt%以下とすることが望ましい。5wt%以下とするとより好適である。一方、水素の吸蔵、放出速度を速める触媒作用を効果的に発揮させるためには、リチウム遷移金属複合酸化物の割合を0.5wt%以上とすることが望ましい。2.5wt%以上とするとより好適である。
上記マグネシウム系原料を、機械的粉砕を行う処理装置に収容し、所定の雰囲気にて処理する。機械的粉砕処理は、例えば、不活性ガス雰囲気、水素雰囲気、真空雰囲気等、酸素および水分が存在しない雰囲気で行うことが望ましい。機械的粉砕処理の種類は、特に限定されるものではなく、既に公知となっている噴射圧力や衝突力を利用した処理を用いればよい。例えば、メカニカルグライディング処理、メカニカルミリング処理、メカニカルアロイング処理等が挙げられる。特に、メカニカルグライディング処理が好適である。なお、処理は、乾式で行ううことが望ましい。具体的には、例えば、遊星ボールミル、振動ボールミル、ジェットミル、ハンマーミル等を使用すればよい。マグネシウム系原料を収容する容器や、粉砕用ボール等の材質は、特に限定されるものではない。例えば、クロム鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、クロムモリブデン鋼等の構造用合金鋼製の容器、粉砕用ボール等を使用すればよい。
機械的粉砕処理の諸条件は、使用する装置に応じて、また、処理するマグネシウム系原料の量等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、粉砕エネルギーとしては、重力加速度の5倍(5G)以上が望ましい。また、処理の時間は、特に限定されるものではない。水素吸蔵量等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、10〜100時間程度処理すればよい。なお、機械的粉砕処理は、室温、大気圧下で行えばよい。
機械的粉砕処理することにより、MgH2およびリチウム遷移金属複合酸化物は粉砕、微細化され、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子が、マグネシウムの粒子に高分散状態で複合化する。この複合化されたリチウム遷移金属複合酸化物における遷移金属の粒子径は、特に限定されるものではない。遷移金属の粒子径は、透過電子顕微鏡等で観察して求めることができる。この場合、遷移金属の平均粒子径は10nm以上であることが望ましい。また、水素の吸蔵、放出速度を速める触媒作用が効果的に発揮されるためには、100nm以下であることが望ましい。
本発明のMg系水素吸蔵材料は、上記機械的粉砕処理により得られる。しかし、マグネシウム系原料としてMgH2を使用したため、本発明のMg水素吸蔵材料に水素を吸蔵させるためには、一旦、マグネシウムと結合した水素を放出させる必要がある。よって、機械的粉砕処理の後、加熱して水素を放出させる水素放出処理を施すことが望ましい。
水素放出処理は、機械的粉砕処理後の水素吸蔵材料を、例えば、真空雰囲気にて、所定の温度に加熱して行う。加熱温度は、マグネシウムと結合した水素が放出される温度であれば、特に限定されるものではない。例えば、加熱温度を200℃以上とすることが望ましい。なお、加熱温度が低いと、水素放出処理に要する時間が長くなる。よって、加熱時間を考慮した場合には、300℃以上とするとよい。一方、マグネシウムの融点を考慮すれば、加熱温度を450℃以下とすることが望ましい。また、加熱温度が高いと、複合化したリチウム遷移金属酸化物における遷移金属の粒子径が大きくなる。遷移金属の粒子径が大きいと、低温下での水素吸蔵速度が遅くなる。よって、低温下での水素吸蔵速度を考慮した場合には、加熱温度を400℃以下とすることが望ましい。なお、加熱時間は、加熱温度に応じて適宜決定すればよい。例えば、0.5〜5時間程度とすればよい。加熱温度が高いほど、加熱時間を短くすることができる。
本発明のMg系水素吸蔵材料は、粉末状で使用してもよく、また、粉末を所定の形状に成形して使用してもよい。ここで、粉末を構成する粒子の粒子径は、特に限定されるものではない。例えば、平均粒子径が1μm以上10μm以下であるとよい。平均粒子径は、粉末の粒子径分布を測定することにより得られる。例えば、粉末の粒子径分布を、レーザー回折・散乱法により測定した場合には、累積分布曲線の50%累積値に相当する径(メジアン径)を平均粒子径とすればよい。
〈リチウム系水素吸蔵材料〉
本発明のリチウム系水素吸蔵材料(以下、適宜「本発明のLi系水素吸蔵材料」と称す。)は、水素を吸蔵、放出可能なリチウム化合物と、リチウム遷移金属複合酸化物と、からなるリチウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、該リチウム遷移金属複合酸化物が該リチウム化合物に高分散状態で複合化してなる。
リチウム系原料として用いるリチウム化合物は、水素を吸蔵、放出することができるリチウム化合物であればよい。例えば、Li3N、Li2NH、LiNH2等のリチウム−窒素系化合物、LiBH4、LixBCHy等のリチウム−ホウ素系化合物、水素化リチウム(LiH)、Li2Mg(NH)2等のリチウム−マグネシウム化合物、およびLiHにアルカリ金属元素、アルカリ土類金属から選ばれる一種以上の元素を複合させた複合水素化物(LiAlH2、LiAlH4、Li3AlH6、LiAlH等)が好適である。これらの化合物から選ばれる一種を単独で、あるいは二種以上を混合して用いればよい。
リチウム遷移金属複合酸化物は、上記本発明のMg系水素吸蔵材料に使用するリチウム遷移金属複合酸化物と、原則同じでよい。特に、リチウム系原料としては、遷移金属として、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、V、Nb、Mo、Crから選ばれる一種以上を含むものが望ましい。例えば、LiNiO2、LiCoO2、LiMn24、Lix25、LiMnO2、LiFePO4、LiNbO2、LiMoO2、LiCrO2等が挙げられる。これらの一種を単独で、または二種以上を混合して用いればよい。なかでも、触媒作用が大きく、水素吸蔵、放出温度の低温化効果が高いという理由から、遷移金属としてNiを含むものを用いることが望ましい。例えば、組成式LiNiO2で表されるリチウムニッケル複合酸化物を含む態様が好適である。
リチウム系原料におけるリチウム遷移金属複合酸化物の割合は、製造されるリチウム系水素吸蔵材料の水素吸蔵量等を考慮して、リチウム系原料の全体を100mol%とした場合の5mol%以下とすることが望ましい。好ましくは3mol%以下、さらには2mol%以下とするとよい。一方、水素の吸蔵、放出速度を速める触媒作用を効果的に発揮させるためには、リチウム遷移金属複合酸化物の割合を1mol%以上とすることが望ましい。
上記リチウム系原料を、機械的粉砕を行う処理装置に収容し、所定の雰囲気にて処理する。機械的粉砕処理の種類、雰囲気等の諸条件は、上記本発明のMg系水素吸蔵材料において説明した通りであるため、ここでは説明を割愛する。なお、リチウム化合物としてリチウム−窒素系化合物を用いた場合には、機械的粉砕処理を水素雰囲気で行うことで、リチウム化合物に水素を容易に吸蔵させることができる。また、リチウム化合物は比較的軟らかく、高活性である。このため、機械的粉砕処理の時間は、2〜3時間で充分である。
機械的粉砕処理することにより、リチウム化合物およびリチウム遷移金属複合酸化物は粉砕、微細化され、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子が、リチウム化合物の粒子に高分散状態で複合化する。この複合化されたリチウム遷移金属複合酸化物における遷移金属の粒子径は、上記本発明のMg系水素吸蔵材料と同様に、10nm以上であることが望ましい。また、水素の吸蔵、放出速度を速める触媒作用が効果的に発揮されるためには、100nm以下であることが望ましい。
リチウム化合物として水素化物を用いた場合には、水素を吸蔵した状態で本発明のLi水素吸蔵材料が得られる。したがって、本発明のLi水素吸蔵材料に水素を吸蔵させるためには、一旦、リチウム化合物と結合した水素を放出させる必要がある。よって、この場合には、機械的粉砕処理の後、得られた水素吸蔵材料を加熱して水素を放出させる水素放出処理を施すことが望ましい。
水素放出処理は、機械的粉砕処理後の水素吸蔵材料を、例えば、真空雰囲気にて、所定の温度に加熱して行う。加熱温度は、リチウム化合物と結合した水素が放出される温度であればよく、例えば、150℃以上とすることが望ましい。一方、加熱温度が高すぎると、複合化したリチウム遷移金属酸化物における遷移金属の粒子径が大きくなる。遷移金属の粒子径が大きいと、触媒作用が発揮され難くなる。よって、加熱温度を300℃以下とすることが望ましい。なお、加熱時間は、適宜決定すればよく、例えば、1〜5時間程度とすればよい。加熱温度が高いほど、加熱時間を短くすることができる。
本発明のLi系水素吸蔵材料は、粉末状で使用してもよく、また、粉末を所定の形状に成形して使用してもよい。ここで、粉末を構成する粒子の粒子径は、特に限定されるものではない。例えば、平均粒子径が1μm以上10μm以下であるとよい。平均粒子径の測定については、本発明のMg系水素吸蔵材料に準ずる。
上記実施形態に基づいて、まず、本発明の実施例となるMg系水素吸蔵材料を10種類製造した。また、原料等を変更して、比較例となるMg系水素吸蔵材料を10種類製造した。製造した各Mg系水素吸蔵材料に対し、種々の条件で水素を吸蔵、放出させ、それらの水素吸蔵放出特性を調べた。次に、本発明の実施例となるLi系水素吸蔵材料を8種類製造した。また、原料を変更して、比較例となるLi系水素吸蔵材料を6種類製造した。製造した各Li系水素吸蔵材料に対して水素を吸蔵、放出させ、それらの水素吸蔵放出特性を調べた。以下、Mg系水素吸蔵材料とLi系水素吸蔵材料とに分け、それぞれ水素吸蔵材料の製造、製造した水素吸蔵材料の水素吸蔵放出特性について説明する。
〈Mg系水素吸蔵材料について〉
(1)Mg系水素吸蔵材料の製造
(a)実施例の水素吸蔵材料
まず、水素吸蔵材料の原料となるマグネシウム系原料を調製した。MgOを10wt%含む純度90wt%のMgH2に、4種類のリチウム遷移金属複合酸化物(LiNiO2、LiCoO2、LiMn24、PtLiCoO2)を、それぞれ所定の割合で加え、種々のマグネシウム系原料とした。次に、調製した各マグネシウム系原料の5gを、40個のクロム鋼製のボール(外径9.5mm)と共にクロム鋼製の容器(容積300ml)に入れ、遊星ボールミルP−5(フリッチュ社製)によりメカニカルグライディング処理(以下「MG処理」と称す。)した。MG処理は、真空雰囲気、室温、0.1MPa下で、粉砕エネルギーを5G(モーター回転速度1300rpm)として行った。MG処理は、24時間あるいは72時間行った。MG処理により得られた各水素吸蔵材料を、それぞれ約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気にて、450℃の温度で0.5時間加熱して、水素放出処理した。このようにして製造した実施例の各水素吸蔵材料について、マグネシウム系原料の構成、同原料におけるMgH2とリチウム遷移金属複合酸化物の混合割合、およびMG処理時間を、まとめて表1に示す。
Figure 2005186058
(b)比較例の水素吸蔵材料
上記(a)実施例の水素吸蔵材料の製造において、原料を変更した以外は上記同様にして、種々の水素吸蔵材料を製造した。また、上記表1における#2の水素吸蔵材料の製造に使用したマグネシウム系原料を、MG処理せずに乳鉢により約10分間混合して水素吸蔵材料を製造した。製造した比較例の各水素吸蔵材料について、原料の構成、混合割合、およびMG処理時間を、まとめて表2に示す。
Figure 2005186058
(2)水素吸蔵放出特性
上記実施例および比較例の水素吸蔵材料について、種々の条件で水素を吸蔵、放出させた。そして、それらの水素吸蔵放出特性をPCT特性測定装置(鈴木商館社製)を用いて測定した。その結果を、以下の各項目に分類して示す。
(a)コンディショニング回数と水素吸蔵特性との関係
まず、上記表1に示した#2の水素吸蔵材料に対して、コンディショニングを行い、コンディショニング回数による水素吸蔵特性の変化を調べた。コンディショニングの方法は、温度200℃、5.8MPaの水素加圧下で水素を吸蔵させた後、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気にして、温度450℃下で水素を0.5時間放出させるものとした。この水素の吸蔵および放出を1回のコンディショニングとした。#2の水素吸蔵材料に、コンディショニングを1〜5回行った後、温度200℃、5.8MPaの水素加圧下で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図1に、#2の水素吸蔵材料において、コンディショニング回数を変えた場合の水素吸蔵量の経時変化を示す。
図1に示すように、コンディショニング回数が3回以上では、ほぼ同じ水素吸蔵挙動となった。また、コンディショニングを3回以上行えば、水素吸蔵量は5〜6wt%となることがわかる。これに対して、コンディショニング回数が2回以下の場合には、水素吸蔵量は小さくなった。よって、本発明の水素吸蔵材料を使用する場合には、予め、コンディショニングを3回以上行うことが望ましいといえる。以下、本実施例では、特に断りのない限り、水素吸蔵材料に対して上記コンディショニングを3回行った後の水素吸蔵放出特性を示す。
(b)水素吸蔵特性に対する触媒効果
水素吸蔵材料の原料の違い、すなわち、MgH2に添加した金属化合物あるいは金属(本実施例では「触媒」と称す。)の違いにより、水素吸蔵特性がどのように変化するのかを調べた。上記表1、表2に示した#1、#4、#6、#7、#21〜#25の各水素吸蔵材料に、温度200℃、5.8MPaの水素加圧下で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図2に、触媒の異なる各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。
図2に示すように、触媒を添加しなかった#21の水素吸蔵材料と比較して、触媒を添加した水素吸蔵材料では、いずれも水素吸蔵速度が速くなった。特に、触媒としてリチウム遷移金属複合酸化物を添加した実施例の水素吸蔵材料(#1、#4、#6、#7)では、水素吸蔵速度が速いことがわかる。また、実施例の水素吸蔵材料では、水素吸蔵量は約6wt%と大きくなった。一方、触媒として金属あるいは金属酸化物を添加した比較例の水素吸蔵材料(#22〜#25)では、水素吸蔵量は3〜4wt%程度にとどまった。これより、本発明の水素吸蔵材料は、200℃という比較的低温下で、大量の水素を速やかに吸蔵することができることが確認された。
(c)低温下での水素吸蔵特性
上記表1、表2に示した#1、#4〜#7、#22、#23、#26〜#29の各水素吸蔵材料に、種々の温度で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。水素の吸蔵は、いずれも5.8MPaの水素加圧下で行った。図3〜図14に、各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。
図3、図5〜図8に示すように、触媒としてリチウム遷移金属複合酸化物を添加した実施例の水素吸蔵材料は、150℃、200℃の各温度で5wt以上の水素を速やかに吸蔵した。なかでも、触媒としてLiCoO2、LiNiO2を添加した#1、#4、#5の水素吸蔵材料は、100℃でも4wt以上の水素を吸蔵した(図3、図5、図6)。また、図4に示すように、触媒としてLiNiO2を添加した#1の水素吸蔵材料は、50℃、25℃という低温下でも、水素を吸蔵した。
これに対して、図9〜図14に示すように、触媒として金属等を添加した比較例の水素吸蔵材料では、150℃以下になると水素吸蔵速度が遅く、水素吸蔵量も少なかった。また、200℃での水素吸蔵量も、4wt%程度であった。このように、MgH2に金属等を添加しても、得られる水素吸蔵材料の水素吸蔵特性は充分ではない。
以上より、本発明の水素吸蔵材料は、150℃以下の比較的低温下で、大量の水素を速やかに吸蔵することができることが確認された。また、触媒としてLiNiO2を含む場合には、室温〜100℃程度の低温下で、水素を吸蔵することができることが確認された。
また、水素吸蔵特性は、温度と圧力によって変化する。上記#1の水素吸蔵材料に、100℃の温度下、3種類の圧力で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図15に、水素圧力と水素吸蔵量との関係を示す。図15より、水素圧力が高いほど、水素吸蔵速度は速くなることがわかる。また、水素圧力が高いほど、水素吸蔵量も大きくなった。
さらに、触媒としてLiNiO2を添加した#1の水素吸蔵材料に対し、室温(25℃)、5.8MPaの水素加圧下で水素を吸蔵させた後、CuΚα線を用いた粉末法によるX線回折測定を行った。そのX線回折パターンを図16に示す。また、図16には、#1の水素吸蔵材料のMG処理後のパターン、および触媒を添加しなかった#21の水素吸蔵材料のMG処理後のパターンも併せて示す。なお、「MG処理後」とは、水素吸蔵材料の製造過程において、水素放出処理を行う前の状態を意味する。図16に示すように、MG処理後の二つのパターンには、MgH2のピークが見られる。また、#1の水素吸蔵材料にも、MgH2のピークが大きく現れている。これより、#1の水素吸蔵材料は、室温下で水素を吸蔵したことが確認できる。
(d)MG処理について
MG処理を行った時間により、水素吸蔵特性がどのように変化するのかを調べた。上記表1、表2に示した#1、#2、#4、#5、#21の各水素吸蔵材料に、室温(25℃)、5.8MPaの水素加圧下で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図17に、各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。図17に示すように、触媒を添加した#1、#2、#4、#5の水素吸蔵材料は、MG処理時間の長短に関わらず水素を吸蔵した。なお、触媒としてLiCoO2のみを添加した#4の水素吸蔵材料では、LiNiO2を添加したものと比較して、水素吸蔵量が若干減少した。なお、図は省略するが、100℃以上の温度下でも、MG処理時間の違いによる水素吸蔵特性の差は見られなかった。
また、MG処理の有無により、水素吸蔵特性がどのように変化するのかを調べた。上記表1、表2に示した#1、#30の各水素吸蔵材料に、150℃、200℃の各温度、5.8MPaの水素加圧下で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図18に、各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。図18に示すように、MG処理を行った#1の水素吸蔵材料では、いずれの温度においても大量の水素を速やかに吸蔵した。これに対して、MG処理を行わなかった#30の水素吸蔵材料では、温度に関わらずほとんど水素を吸蔵しなかった。これより、水素吸蔵温度を低温化し、大量の水素を吸蔵させるためには、所定の原料を機械的粉砕処理することが有効であることが確認された。
(e)水素吸蔵特性に対する触媒量の影響
MgH2に添加した触媒量の違いにより、水素吸蔵特性がどのように変化するのかを調べた。上記表1に示した#3の水素吸蔵材料(触媒含有割合10wt%)に、5.8MPaの水素加圧下、種々の温度で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図19に、各温度における水素吸蔵量の経時変化を示す。図19に示すように、#3の水素吸蔵材料は、温度に関わらず、5wt%程度の水素を速やかに吸蔵した。前出図3に示した#1の水素吸蔵材料(触媒含有割合5wt%)と比較すると、#3の水素吸蔵材料では触媒の含有割合が多いため、水素吸蔵量が若干減少した。しかし、この程度の触媒量の違いでは、水素吸蔵特性にはほとんど影響がないといえる。
また、触媒含有割合の異なる#7〜#10の各水素吸蔵材料に、150℃、5.8MPaの水素加圧下で水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図20に、各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。図20に示すように、触媒としてPtLiCoO2を用いた場合には、触媒含有割合を5wt%とすると、水素吸蔵特性が良好であることがわかる。触媒含有割合が0.5wt%と小さい場合、あるいは、12.5wt%以上と大きい場合には、水素吸蔵量が減少した。
(f)PCT曲線、熱脱離法から得られた水素吸蔵放出特性
上記表1、表2に示した#1、#21の各水素吸蔵材料について、測定された圧力−組成等温線(PCT曲線)から、各温度に対する水素吸蔵量および水素放出量を求めた。図21に、各水素吸蔵材料の水素吸蔵量および水素放出量を示す。図21では、#1の水素吸蔵材料を実線で、#21の水素吸蔵材料を点線で示す。図21より、触媒を添加した#1の水素吸蔵材料は、室温下であっても約5.5wt%の水素を吸蔵することができ、また、200℃付近から水素を放出できることがわかる。これに対して、触媒を添加しなかった#21の水素吸蔵材料は、200℃付近で水素を吸蔵し、水素の放出開始温度は約300℃と高温である。
また、図22に、熱脱離法により測定された上記両水素吸蔵材料の水素放出特性を示す。図22(a)には、#21の水素吸蔵材料の水素放出特性を示し、(b)には、#1の水素吸蔵材料の水素放出特性を示す。図22(a)の点線で示すように、#21の水素吸蔵材料では、水素の放出開始温度は300℃程度であり、500℃付近で水素放出速度は最大となる。一方、図22(b)の点線で示すように、#1の水素吸蔵材料では、水素の放出開始温度は250℃程度であり、300〜400℃付近で水素放出速度は最大となる。
このように、本発明の水素吸蔵材料は、室温〜100℃程度の低温下で、大量の水素を吸蔵することができる。加えて、本発明の水素吸蔵材料では、水素の放出開始温度が50℃以上低温化される。
(g)水素放出処理温度と水素吸蔵特性との関係
上述したように、#1の水素吸蔵材料の製造では、加熱温度450℃、加熱時間0.5時間として、水素放出処理を行った。これら加熱温度および加熱時間を変更して、2種類の水素吸蔵材料を製造した。一つは、加熱温度350℃、加熱時間2時間とし、もう一つは、加熱温度250℃、加熱時間4時間とした。いずれも、水素放出処理時の真空度が約0.4Pa(3×10-3torr)となる時間を加熱時間とした。そして、加熱温度等の水素放出処理の条件が水素吸蔵特性に与える影響を調べた。水素放出処理条件の異なる3種類の水素吸蔵材料に、温度25℃、5.8MPaと9MPaとの二種類の水素加圧下で、それぞれ水素を吸蔵させ、水素吸蔵量の経時変化を測定した。図23に、各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。
図23に示すように、低温で水素放出処理したものほど、水素圧力の影響が大きくなった。すなわち、水素圧力を9MPaと高くした場合、加熱温度が250℃の水素吸蔵材料では、水素吸蔵速度および水素吸蔵量が飛躍的に大きくなった。一方、加熱温度が450℃の水素吸蔵材料では、水素吸蔵速度および水素吸蔵量は、ほとんど変わらなかった。
また、図24に、上記3種類の水素吸蔵材料の水素吸蔵後におけるX線回折パターンを示す。なお、水素吸蔵条件は、温度25℃、水素加圧9MPaである。図24中、2θ=34〜38(deg.)の部分を拡大して、図25に示す。
図24に示すように、加熱温度が変わると、各水素吸蔵材料におけるMgH2、Mg2Ni等の相比率が変化する。例えば、加熱温度が250℃の水素吸蔵材料では、MgH2相の比率が大きい。また、Niが単独で存在する。一方、加熱温度が450℃の水素吸蔵材料では、Mg2Ni相の比率が大きい。また、図25において、101面のMgH2相のピークを比較すると、加熱温度が低温になるほど、ピークがブロードになっている。これより、低温で水素放出処理するほど、生成するMgH2相の結晶は微細化することがわかる。
以上まとめると、水素放出処理の加熱温度を低温にするほど、不純物が生成し難く、生成するMgH2相の比率が大きい。また、生成するMgH2相の結晶サイズも小さい。このため、低温で水素放出処理した水素吸蔵材料ほど、水素吸蔵時の水素圧力の影響を受け易い。したがって、水素放出処理を低温で行った本発明の水素吸蔵材料では、水素圧力を35〜70MPaとさらに高圧にすることにより、室温下でより短時間に大量の水素を吸蔵することができると考えられる。
〈Li系水素吸蔵材料について〉
(1)Li系水素吸蔵材料の製造
(a)実施例の水素吸蔵材料
まず、水素吸蔵材料の原料となるリチウム系原料を調製した。LiHとLiNH2とをモル比で1:1の割合で混合した混合物を第一のリチウム化合物とした。また、LiN3を第二のリチウム化合物とした。これら第一および第二のリチウム化合物に、それぞれLiNiO2、LiCoO2のいずれかを所定の割合で加え、8種類のリチウム系原料を調製した。次に、調製した各リチウム系原料の5gを、上記Mg系水素吸蔵材料の製造に使用したのと同様の遊星ボールミルを用いてMG処理した。MG処理は、真空雰囲気、室温、0.1MPa下で、粉砕エネルギーを5G(モーター回転速度1300rpm)として3時間行った。このようにして製造した実施例の各水素吸蔵材料におけるリチウム系原料の構成、およびMG処理時間をまとめて表3に示す。
Figure 2005186058
(b)比較例の水素吸蔵材料
上記(a)実施例の水素吸蔵材料の製造において、原料を変更した以外は上記同様にして、6種類の水素吸蔵材料を製造した。すなわち、第一および第二のリチウム化合物に、リチウム遷移金属複合酸化物(LiNiO2、LiCoO2)の代わりにNiまたはCoを加え、あるいは何も加えずに、原料を調製した。製造した比較例の各水素吸蔵材料における原料の構成およびMG処理時間を、まとめて表4に示す。
Figure 2005186058
(2)水素吸蔵放出特性
上記実施例および比較例の水素吸蔵材料について、所定の条件で水素を吸蔵、放出させた。そして、水素放出量を熱脱離法により求め、水素吸蔵量をPCT特性測定装置(鈴木商館社製)により求めた。#41〜#44、#61〜#63の水素吸蔵材料については、まず水素を放出させ、その後に水素を吸蔵させた。この場合の水素放出条件は、温度150℃、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気とした。水素吸蔵条件は、温度150℃、水素圧力5.8MPaとした。また、#51〜#54、#71〜#73の水素吸蔵材料については、まず水素を吸蔵させ、その後に水素を放出させた。この場合の水素吸蔵条件は、温度200℃、水素圧力5.8MPaとした。水素放出条件は、温度200℃、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気とした。各水素吸蔵材料の水素吸蔵量および水素放出量を、原料のリチウム化合物の種類により表5、6に分けて示す。
表5は、リチウム化合物としてLiHとLiNH2との混合物を用いた水素吸蔵材料について、放出あるいは吸蔵開始後3、6、12時間ごとの水素放出量および水素吸蔵量を示す。また、表6は、リチウム化合物としてLiN3を用いた水素吸蔵材料について、吸蔵あるいは放出開始後3、6、12時間ごとの水素吸蔵量および水素放出量を示す。なお、表5中、#41a〜#41cは、#41の水素吸蔵材料について、水素放出(250〜400℃)→水素吸蔵(150℃)後に再度水素を放出、吸蔵させた時の値である。
Figure 2005186058
Figure 2005186058
まず、表5について説明する。実施例#41〜#44の水素吸蔵材料における、水素放出開始から3時間後の水素放出量は、比較例#61〜#63の水素吸蔵材料のそれよりも多くなった。同様に、6、12時間後の水素放出量も、実施例の水素吸蔵材料の方が多くなった。また、水素吸蔵開始から3時間後の水素吸蔵量については、実施例の水素吸蔵材料は、比較例の水素吸蔵材料の2倍以上になった。続く6、12時間後の水素吸蔵量も、実施例の水素吸蔵材料の方が多くなった。なお、比較例#62、#63の水素吸蔵材料では、触媒として金属を添加したにも関わらず、その水素放出量および水素吸蔵量は、無添加の#61の水素吸蔵材料のそれとほとんど変わらなかった。これより、実施例の水素吸蔵材料では、リチウム遷移金属複合酸化物の触媒作用が発揮され、水素吸蔵、放出速度が向上していることがわかる。
ここで、#41、#43、#44の水素吸蔵材料では、リチウム遷移金属複合酸化物の含有割合のみが異なる。これらの水素放出量、水素吸蔵量を比較すると、同酸化物の含有割合が2mol%である#43の水素吸蔵材料が、最も多くなった。また、#41、#42の水素吸蔵材料では、リチウム遷移金属複合酸化物の種類のみが異なる。これらの水素放出量、水素吸蔵量を比較すると、LiNiO2を用いた#41の水素吸蔵材料の方が若干多くなった。
さらに、#41a〜#41cについて考察すると、一回目の水素放出時(水素放出処理)の温度により、二回目の水素放出量および水素吸蔵量は変化することがわかる。具体的には、水素放出時の温度が高いほど、水素放出量および水素吸蔵量は少なくなった。これは、高温下では遷移金属の粒子径が成長するため、触媒作用が発揮され難くなるためである。よって、300℃以下の比較的低温で水素放出処理を行うことが望ましい。
次に、表6について説明する。実施例#51〜#54の水素吸蔵材料における、水素吸蔵開始から3時間後の水素吸蔵量は、比較例#71〜#73の水素吸蔵材料のそれよりも多くなった。同様に、6、12時間後の水素吸蔵量も、実施例の水素吸蔵材料の方が多くなった。また、水素吸蔵開始から3時間後の水素放出量については、実施例の水素吸蔵材料は、比較例の水素吸蔵材料の3倍以上になった。続く6、12時間後の水素放出量も、実施例の水素吸蔵材料の方が多くなった。なお、比較例#72、#73の水素吸蔵材料では、触媒として金属を添加したにも関わらず、その水素吸蔵量および水素放出量は、無添加の#71の水素吸蔵材料のそれとほとんど変わらなかった。これより、実施例の水素吸蔵材料では、リチウム遷移金属複合酸化物の触媒作用が発揮され、水素吸蔵、放出速度が向上していることがわかる。
ここで、#51、#53、#54の水素吸蔵材料では、リチウム遷移金属複合酸化物の含有割合のみが異なる。これらの水素吸蔵量、水素放出量を比較すると、同酸化物の含有割合が2mol%である#53の水素吸蔵材料が、最も多くなった。また、#51、#52の水素吸蔵材料では、リチウム遷移金属複合酸化物の種類のみが異なる。これらの水素吸蔵量、水素放出量を比較すると、LiNiO2を用いた#51の水素吸蔵材料の方が若干多くなった。
以上の結果からわかるように、本発明のLi系水素吸蔵材料は、水素吸蔵、放出速度が速く、150℃、200℃という低温下でも、大量の水素を吸蔵、放出することができる。また、Mg系水素吸蔵材料およびLi系水素吸蔵材料における上記結果から、各々の原料として用いたMgH2、リチウム化合物、およびリチウム遷移金属複合酸化物を混合した混合原料を用いても、同等の水素吸蔵放出特性を持つ水素吸蔵材料が得られると考えられる。この場合、MgH2と、水素を吸蔵、放出可能なリチウム化合物と、リチウム遷移金属複合酸化物と、からなる混合原料を機械的粉砕処理することにより、該リチウム遷移金属複合酸化物がリチウム−マグネシウム化合物に高分散状態で複合化してなるマグネシウム系水素吸蔵材料を製造すればよい。
#2の水素吸蔵材料において、コンディショニング回数を変えた場合の水素吸蔵量の経時変化を示す。 触媒の異なる各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。 #1の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(100℃、150℃、200℃;実施例)。 #1の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(25℃、50℃、100℃;実施例)。 #4の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(実施例)。 #5の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(実施例)。 #6の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(実施例)。 #7の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(実施例)。 #22の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(比較例)。 #23の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(比較例)。 #26の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(比較例)。 #27の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(比較例)。 #28の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(比較例)。 #29の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す(比較例)。 #1の水素吸蔵材料における水素圧力と水素吸蔵量との関係を示す。 #1の水素吸蔵材料の水素吸蔵後におけるX線回折パターンを示す。 MG処理時間の異なる各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。 MG処理の有無が異なる各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。 #3の水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。 触媒含有割合の異なる各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。 #1、#21の各水素吸蔵材料の水素吸蔵量および水素放出量を示す。 (a)は、#21の水素吸蔵材料の水素放出特性を示し、(b)は、#1の水素吸蔵材料の水素放出特性を示す。 水素放出処理条件の異なる各水素吸蔵材料の水素吸蔵量の経時変化を示す。 水素放出処理条件の異なる各水素吸蔵材料の水素吸蔵後におけるX線回折パターンを示す。 図24の2θ=34〜38(deg.)部分の拡大図を示す。

Claims (15)

  1. MgH2とリチウム遷移金属複合酸化物とからなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、該リチウム遷移金属複合酸化物がマグネシウムに高分散状態で複合化してなるマグネシウム系水素吸蔵材料。
  2. 前記リチウム遷移金属複合酸化物に含まれる遷移金属は、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、V、Pt、Nb、Mo、Crから選ばれる一種以上である請求項1に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
  3. 前記リチウム遷移金属複合酸化物は、組成式LiNiO2で表されるリチウムニッケル複合酸化物を含む請求項1に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
  4. 前記マグネシウム系原料におけるリチウム遷移金属複合酸化物の割合は、該マグネシウム系原料の重量を100wt%とした場合の10wt%以下である請求項1に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
  5. 複合化された前記リチウム遷移金属複合酸化物における遷移金属の平均粒子径は、10nm以上100nm以下である請求項1に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
  6. 前記機械的粉砕処理の後、加熱して水素を放出させる水素放出処理が施された請求項1に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
  7. 前記水素放出処理の加熱温度は、200℃以上450℃以下である請求項6に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
  8. 水素を吸蔵、放出可能なリチウム化合物と、リチウム遷移金属複合酸化物と、からなるリチウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、該リチウム遷移金属複合酸化物が該リチウム化合物に高分散状態で複合化してなるリチウム系水素吸蔵材料。
  9. 前記リチウム化合物は、リチウム−窒素系化合物、リチウム−ホウ素系化合物、水素化リチウム、リチウム−マグネシウム化合物から選ばれる一種以上である請求項8に記載のリチウム系水素吸蔵材料。
  10. 前記リチウム遷移金属複合酸化物に含まれる遷移金属は、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、V、Nb、Mo、Crから選ばれる一種以上である請求項8に記載のリチウム系水素吸蔵材料。
  11. 前記リチウム遷移金属複合酸化物は、組成式LiNiO2で表されるリチウムニッケル複合酸化物を含む請求項8に記載のリチウム系水素吸蔵材料。
  12. 前記リチウム系原料における前記リチウム遷移金属複合酸化物の割合は、該リチウム系原料の全体を100mol%とした場合の5mol%以下である請求項8に記載のリチウム系水素吸蔵材料。
  13. 複合化された前記リチウム遷移金属複合酸化物における遷移金属の平均粒子径は、10nm以上100nm以下である請求項8に記載のリチウム系水素吸蔵材料。
  14. 前記機械的粉砕処理の後、加熱して水素を放出させる水素放出処理が施された請求項8に記載のリチウム系水素吸蔵材料。
  15. 前記水素放出処理の加熱温度は、150℃以上300℃以下である請求項13に記載のリチウム系水素吸蔵材料。
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