JP2006205148A - 水素貯蔵材料及びその製造方法、アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料及びその製造方法、並びに、アルカリ金属−アルミニウム窒化物 - Google Patents

水素貯蔵材料及びその製造方法、アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料及びその製造方法、並びに、アルカリ金属−アルミニウム窒化物 Download PDF

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Abstract

【課題】 より低温域で多量の水素を放出することのできる水素貯蔵材料を提供する。また、低温域で水素を吸蔵、放出することのできるアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料を提供する。
【解決手段】 水素貯蔵材料を、アルカリ金属を含むアルミニウム系複合水素化物と、窒化リチウム材料と、を含む混合材料を機械的粉砕処理して得る。また、その水素貯蔵材料から水素を放出させて、アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料を得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は、比較的低温域で水素を放出することのできる水素貯蔵材料及びその製造方法、水素を吸蔵、放出可能なアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料及びその製造方法、並びに、アルカリ金属−アルミニウム窒化物に関する。
近年、二酸化炭素の排出による地球の温暖化等の環境問題や、石油資源の枯渇等のエネルギー問題から、クリーンな代替エネルギーとして水素エネルギーが注目されている。水素エネルギーの実用化に向けて、水素を安全に貯蔵、輸送する技術の開発が重要となる。水素の貯蔵方法にはいくつかの候補があるが、なかでも水素を可逆的に吸蔵、放出することのできる水素吸蔵材料を用いる方法が有望である。水素吸蔵材料としては、活性炭、フラーレン、ナノチューブ等の炭素材料や、種々の金属水素化物が知られている。
例えば、軽量で、水素吸蔵量が大きいという理由から、アルカリ金属を含むアルミニウム系複合水素化物(LiAlH4、NaAlH4等)や、リチウム系の水素化物や窒化物(LiH、LiNH2等)が注目されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。
Ping Chen、他4名、"Interaction between Lithium Amide and Lithium Hydride"、「J.Phys.Chem.B」、2003年、vol.107、p.10967−10970 Takayuki Ichikawa、他4名、"Mechanism of Novel Reaction from LiNH2 and LiH to Li2NH and H2 as a Promising Hydrogen Storage System"、「J.Phys.Chem.B」、2004年、vol.108、p.7887−7892 Weifang Luo、"(LiNH2-MgH2):a viable hydrogen storage system"、「Journal of Alloys and Compounds; ARTICLE IN PRESS」、2004年
しかし、上記LiAlH4、LiNH2等は、水素放出開始温度が高く、水素放出速度も遅いため、このままでは実用に適さない。LiNH2からの水素放出を促進させる試みとして、上記非特許文献1、2には、リチウムアミド(LiNH2)に水素化リチウム(LiH)を加えて機械的粉砕処理する方法が開示されている。これらは、次式(a)に示す、LiNH2からリチウムイミド(Li2NH)や、窒化リチウム(Li3N)への分解反応を利用している。
LiNH2+2LiH⇔Li2NH+LiH+H2⇔Li3N+2H2 ・・・(a)
また、上記非特許文献3には、LiNH2に水素化マグネシウム(MgH2)を加えて機械的粉砕処理する方法が開示されている。しかし、いずれの試みにおいても、水素の放出開始温度は150℃〜200℃と高く、実用には水素放出特性のさらなる改良が必要である。さらに、この種の水素貯蔵材料は、水素の吸蔵/放出を繰り返すと、繰り返し回数毎に水素吸蔵量が変動し、安定性を欠くという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、より低温域で多量の水素を放出することのできる水素貯蔵材料及びその製造方法を提供することを課題とする。また、低温域で水素を吸蔵、放出することのできるアルカリ金属−アルミニウム窒化物水素吸蔵材料及びその製造方法、並びに、アルカリ金属−アルミニウム窒化物を提供することを課題とする。さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、水素の吸蔵/放出を繰り返しても水素の吸蔵量が安定している水素貯蔵材料を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る水素貯蔵材料の製造方法は、アルカリ金属を含むアルミニウム系複合水素化物と、窒化リチウム材料とを含む混合材料を機械的粉砕処理する機械的粉砕処理工程を備えていることを要旨とする。この場合、前記混合材料は、さらに遷移金属又はそのハロゲン化物の一種以上を含むものが好ましい。また、前記混合材料は、さらにCを含むものが好ましい。さらに、本発明に係る水素貯蔵材料は、本発明に係る方法により得られたものからなる。
本発明に係るアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料の製造方法は、アルカリ金属を含むアルミニウム系複合水素化物と、窒化リチウム材料とを含む混合材料を機械的粉砕処理する機械的粉砕処理工程と、該機械的粉砕処理工程で得られた水素貯蔵材料から水素の全部又は一部を放出させる水素放出工程とを備えていることを要旨とする。また、本発明に係るアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料は、本発明に係る方法により得られたものからなる。
さらに、本発明に係るアルカリ金属−アルミニウム窒化物は、本発明に係る方法を用いて得られたものからなる。
アルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料とを機械的粉砕処理することにより得られる水素貯蔵材料は、水素を放出し始める温度が相対的に低く(100℃以下)、かつ、相対的に低温(150〜200℃)において相対的に多量の水素を容易に放出する。また、このような水素貯蔵材料から水素を放出することにより得られるアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素貯蔵材料は、相対的に低温において、相対的に多量の水素を容易に吸蔵する。また、混合材料に遷移金属又はそのハロゲン化物を添加すると、水素の吸蔵/放出がさらに容易化する。これは、
(1) アルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料とを複合化させることによってこれらが熱的に不安定となり、より低温での分解及び水素化が生ずること、及び、
(2) 遷移金属又はそのハロゲン化物を加えて機械的粉砕処理すると、遷移金属の微粒子が水素貯蔵/吸蔵材料内に均一に分散し、これが水素の放出/吸蔵反応の触媒として機能すること、によると考えられる。
さらに、混合材料に対してCを加えると、水素の吸蔵放出を繰り返しても、水素の吸蔵量を安定化させることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。以下では、本発明の水素貯蔵材料、アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料、及びアルカリ金属−アルミニウム窒化物について説明するが、その内容は、本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物の製造方法にも適宜該当する。なお、以下で説明する内容は、適宜選択され、又は組み合わされて、本発明の水素貯蔵材料、アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料、アルカリ金属−アルミニウム窒化物、及びその製造方法にそれぞれ適用可能である。
本発明に係る水素貯蔵材料の製造方法は、アルカリ金属を含むアルミニウム系複合水素化物と、窒化リチウム材料と、を含む混合材料を機械的粉砕処理する機械的粉砕処理工程を備えている。また、本発明に係る水素貯蔵材料は、本発明に係る方法により得られたものからなる。
本発明において、「水素貯蔵材料」とは、アルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料とを含む混合材料を機械的粉砕処理することにより得られ、かつ、水素を放出する能力を有するものをいう。
本発明において、「アルミニウム系複合水素化物」とは、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs、Fr)から選ばれる一種以上とAlとの複合水素化物をいう。アルミニウム系複合水素化物としては、例えば、
(1) 比較的軽量な金属から構成されるLiAlH4、Li3AlH6、NaAlH4、Na3AlH6、KAlH4、K3AlH6等、
(2) 二種以上のアルカリ金属を含むLiNaAlH4、LiKAlH4等、
などがある。これらの一種を単独で用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。
本発明において、「窒化リチウム材料」とは、窒素とリチウムを含む材料をいう。窒化リチウム材料としては、例えば、Li3N、LiNH2、Li2NH等が挙げられる。これらの一種を単独で、または二種以上を混合して用いればよい。
これらアルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料との配合割合は、水素放出反応における化学量論比を考慮して決定すればよい。
本発明の水素貯蔵材料の水素放出反応の一例を、次式(b)に示す。ここでは、アルミニウム系複合水素化物としてX3AlH6(X:アルカリ金属、以下同じ。)を、窒化リチウム材料としてLiNH2を、それぞれ使用した場合を示す。
3AlH6+2LiNH2→X3AlN2+2LiH+4H2 ・・・(b)
このように、本発明の水素貯蔵材料(式(b)左辺)は、所定の温度下で水素(H2)を放出するとともに、アルカリ金属−アルミニウム窒化物(X3AlN2)と、水素化リチウム(LiH)とを生成する(式(b)右辺)。この場合、式(b)によれば、本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料は、X3AlN2とLiHとからなる。
上記式(b)におけるX3AlH6とLiNH2との化学量論比は1:2である。よって、この場合には、X3AlH6とLiNH2とをモル比で1:1〜3の割合で配合するとよい。特に、X3AlH6とLiNH2とをモル比で1:2の割合で配合すると好適である。
以下、水素放出反応の他の具体例を、次式(c)〜(f)に示す。なお、次式(d)、(e)の左辺の窒素(N2)は、混合材料の機械的粉砕処理を窒素雰囲気で行っていることを示す。
XAlH4+2LiNH2→XAlN2+2LiH+3H2・・・(c)
2XAlH4+2Li3N(+N2)→2XAlN2+6LiH+H2・・・(d)
2X3AlH6+2Li3N(+N2)→2X3AlN2+6LiH+3H2・・・(e)
3AlH6+2LiNH2→X3AlN2+2LiH+4H2・・・(f)
式(f)は、左辺の水素貯蔵材料を熱分解させると、相対的に多量の水素放出があることを示している。例えば、X=Liである場合、式(f)の左辺の水素貯蔵材料を約400℃で熱分解させると、水素放出量は、約8wt%である。
また、式(f)の右辺に示すX3AlN2は、次式(f')に従い、水素の吸蔵/放出反応を起こす。
3AlN2+2H2 ⇔ XNH2+2LiH+AlN・・・(f')
式(f')は、(f)式に示す反応を前処理として施すことにより得られるアルカリ金属−アルミニウム窒化物(X3AlN2)のみを用いても、水素吸蔵/放出の可逆性がある材料(X=Liである場合には、約4wt%の水素放出量)として利用できることを示している。
また、混合材料は、アルミニウム系複合水素化物、窒化リチウム材料に加え、さらにアルカリ金属の水素化物(XH;X=Li、Na、K等)を含んでいてもよい。例えば、アルミニウム系複合水素化物としてXAlH4を用いる場合、XHを加えて機械的粉砕処理することで、次式(g)に示す反応が生じる。
XAlH4+2XH→X3AlH6 ・・・(g)
つまり、この場合は、アルミニウム系複合水素化物としてX3AlH6を用いたのと同じ結果になる。
特に、アルカリ金属の水素化物がLiHである場合には、上記式(g)に示す反応に加えて、窒化リチウム材料の分解反応が促進されると考えられる。よって、得られる水素貯蔵材料の水素放出特性の向上効果が期待できる。アルカリ金属の水素化物の添加割合は、例えば、上記式(g)の化学量論比を考慮して決定すればよい。
また、混合材料は、さらに遷移金属又はそのハロゲン化物の一種以上を含んでいても良い。遷移金属は、水素放出速度を速める触媒としての役割を果たす。好適な遷移金属としては、Ti、Zr、Co、Ni、Cr、V等が挙げられる。特に、Ti、Zrは好適である。遷移金属は、単体で、または塩化物[組成式MCly(M:遷移金属、y=1〜4)]、フッ化物等の金属元素とハロゲン元素(周期表17族:フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン)との化合物(ハロゲン化物)として添加すればよい。
また、遷移金属のハロゲン化物は、常温で固体であるものが好ましい。常温で固体である化合物は、液体であるものに比べて反応性が低く、取り扱いが容易であるという利点がある。また、遷移金属のハロゲン化物を出発原料に用いると、活性が高く、一般的には微粒子の作製が困難な遷移金属を使用する場合であっても、遷移金属を主成分とする微粒子が均一かつ微細に分散している材料を得ることができる。
遷移金属のハロゲン化物としては、具体的には、
(1) TiCl、TiCl、TiCl、TiF、TiI、TiBrなどのTi系ハロゲン化物、
(2) ZrBr、ZrCl、ZrI、ZrFなどのZr系ハロゲン化物、
(3) VCl、VCl、VCl、VI、VFなどのV系ハロゲン化物、
(4) CoBr、CoCl、CoF、CoF、CoIなどのCo系ハロゲン化物、
(5) NiBr、NiCl、NiF、NiIなどのNi系ハロゲン化物、
(6) CrCl、CrCl、CrF、CrFなどのCr系ハロゲン化物、
(7) FeBr、FeBr、FeCl、FeCl、FeF、FeIなどのFe系ハロゲン化物、
などがある。
遷移金属又はそのハロゲン化物は、それぞれ、単独で用いても良く、あるいは、組み合わせて用いても良い。特に、二種以上の遷移金属又はそのハロゲン化物を組み合わせて用いると、高い触媒効果が得られる。これは、二種以上を組み合わせて用いると、1種類の遷移金属又はそのハロゲン化物を用いた場合に比べて、遷移金属を主成分とする触媒微粒子がより微細になるためである。
二種類の遷移金属又はそのハロゲン化物の組み合わせとしては、以下のようなものがある。
(1) 同一金属ベースで二種類のハロゲン原子を含むもの(例えば、TiCl/TiF、ZrCl/ZrF、VCl/VFなど)。
(2) 異種金属ベースで同一ハロゲン原子を含むもの(例えば、TiCl/ZrCl、TiF/ZrF、TiBr/ZrBrなど)。
(3) 異種金属ベースで二種類のハロゲン原子を含むもの(例えば、TiCl/ZrF、ZrCl/VF、TiCl/VFなど)。
(4) ナノ遷移金属単体と金属ハライドとの組み合わせ(例えば、Pd/TiCl、Pd/TiF、Ni/TiClなど)。
3種類以上の遷移金属又はそのハロゲン化物を用いる場合も同様である。
水素放出速度の向上効果を有効に発揮させるためには、遷移金属又はそのハロゲン化物の添加割合を、混合材料の全重量を100wt%とした場合の1wt%以上とすることが望ましい。2.5wt%以上、さらには5wt%以上とすると好適である。一方、上記効果を得るための実用的な範囲としては、遷移金属の添加割合を10wt%以下とすることが望ましい。5wt%以下とするとより好適である。
出発原料に遷移金属を加えて機械的粉砕処理すると、遷移金属微粒子が均一かつ微細に分散した水素貯蔵材料が得られる。また、出発原料に遷移金属のハロゲン化物を加えて機械的粉砕処理すると、メカノケミカル反応により遷移金属を主成分とする微粒子が均一かつ微細に分散した水素貯蔵材料が得られる。
遷移金属微粒子又は遷移金属を主成分とする微粒子(以下、これを「触媒粒子」という。)は、粒径が小さくなるほど、高い触媒活性が得られる。高い水素吸蔵/放出能力を得るためには、触媒粒子の平均粒径は、20nm以下が好ましく、さらに好ましくは、15nm以下、さらに好ましくは、10nm以下である。触媒粒子の平均粒径は、機械的粉砕処理前の触媒の粒径、触媒粒子の組成、後述する機械的粉砕処理条件等を最適化することにより制御することができる。
また、混合材料に対して、さらにCを添加しても良い。混合材料にCを添加すると、水素の吸蔵/放出を繰り返した場合に、水素吸蔵量が安定化するという効果がある。この場合、Cは、単独で添加しても良く、あるいは、遷移金属又はそのハロゲン化物と組み合わせて用いても良い。遷移金属又はそのハロゲン化物とCとの組み合わせとしては、具体的には、C/TiCl、C/TiF、C/TiBrなどがある。
水素の吸蔵/放出特性を安定化させるためには、C添加量は、混合材料の全重量を100wt%とした場合の0.5wt%以上が好ましい。C添加量が0.5wt%未満であると、水素吸蔵量を安定化させる効果が小さい。一方、C添加量が多くなりすぎると、水素吸蔵量が低下する。従って、C添加量は、2.5wt%以下が好ましい。
本明細書における「混合材料」は、上記アルミニウム系複合水素化物、窒化リチウム材料等を混合した状態と、単にそれらを加え合わせただけの状態との両方を含む概念である。所定の比率で配合された混合材料は、所定の装置に収容され、所定の雰囲気にて機械的粉砕処理される。
機械的粉砕処理は、室温近傍温度、大気圧下で行えばよい。また、不活性ガス雰囲気、窒素雰囲気、水素雰囲気、真空雰囲気等、酸素および水分が存在しない雰囲気で行うことが望ましい。機械的粉砕処理の種類は、特に限定されるものではなく、既に公知となっている噴射圧力や衝突力を利用した処理を用いればよい。例えば、メカニカルグラインディング処理、メカニカルミリング処理、メカニカルアロイング処理等が挙げられる。特に、メカニカルグラインディング処理が好適である。なお、処理は、乾式で行うことが望ましい。具体的には、遊星ボールミル、振動ボールミル、ジェットミル、ハンマーミル等を使用すればよい。
混合材料を収容する容器や、粉砕用ボール等の材質は、特に限定されるものではない。例えば、クロム鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、クロムモリブデン鋼等の構造用合金鋼製の容器、粉砕用ボール等を使用すればよい。粉砕の諸条件は、使用する装置に応じて、また、処理する混合材料の量等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、粉砕エネルギーとしては、重力加速度の5倍(5G)以上が望ましい。機械的粉砕処理することにより、混合材料中のアルミニウム系複合水素化物、窒化リチウム材料等は、混合粉砕、微細化され、ほぼ均一に分散した状態となる。処理時間が長いほど、混合材料は微細化される。よって、処理時間は、製造される水素貯蔵材料の粒子径等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、10〜30時間程度が好適である。
混合材料がアルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料のみからなる場合、これを所定の条件下で機械的粉砕処理すれば、本発明に係る水素貯蔵材料が得られる。
また、混合材料が3種類以上の材料を含む場合、これらを同時に機械的粉砕処理しても良く、あるいは、逐次原料を追加しながら、多段階に分けて機械的粉砕処理しても良い。いずれの方法を用いるかは、出発原料の種類に応じて最適な方法を選択する。
例えば、混合材料に遷移金属のハロゲン化物を添加する場合、
(1) アルミニウム系複合水素化物と遷移金属のハロゲン化物を機械的粉砕処理し(第1工程)、次いで得られた混合材料に対してさらにアルミニウム系複合水素化物と遷移金属のハロゲン化物以外の材料を加えて機械的粉砕処理(第2工程)する第1の方法、
(2) 混合材料を同時に機械的処理する第2の方法、
(3) 窒化リチウム材料(及び、必要に応じてその他の材料)と遷移金属のハロゲン化物を機会的粉砕処理し、次いで得られた混合材料に対してアルミニウム系複合水素化物を加えて機械的粉砕処理する第3の方法、
のいずれを用いても良い。特に、第1の方法は、その理由の詳細は不明であるが、触媒粒子の粒子径をより小さくすることができるという利点がある。その結果、得られる水素貯蔵材料の水素放出速度をより向上させることができる。
このようにして得られた水素貯蔵材料は、粉末状態のまま使用しても良く、あるいは、これを適当な大きさに成形した圧粉体の状態で使用しても良い。さらに、粉末の表面を他の材料(例えば、銅などの熱伝導性の良い材料)からなる被膜で被覆し、これを成形して使用しても良い。この場合、被覆方法には、PVD法、CVD法などの物理的方法を用いるのが好ましい。
次に、本発明に係るアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料及びその製造方法について説明する。本発明に係るアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料の製造方法は、機械的粉砕処理工程と、水素放出工程とを備えている。また、本発明に係るアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料は、本発明に係る方法により得られたものからなる。なお、機械的粉砕処理工程は、上述した水素貯蔵材料の製造方法の機械的粉砕処理工程と同一であるので説明を省略する。
水素放出工程は、機械的粉砕処理工程で得られた水素貯蔵材料から水素の全部又は一部を放出させる工程である。
水素の放出は、真空雰囲気、または不活性ガス雰囲気(大気圧)にて、所定の温度に加熱して行えばよい。上述したように、本発明の水素貯蔵材料は、比較的低温下で水素を放出することができる。よって、70〜100℃程度から450℃程度の温度範囲で水素を放出させればよい。
また、水素放出後に得られた本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料、またはアルカリ金属−アルミニウム窒化物に水素を吸蔵させる場合には、150〜200℃程度の温度下で、0.1〜10MPa程度に水素加圧すればよい。
本発明において、「アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料」とは、上述した水素貯蔵材料から水素を放出することにより得られるものであって、水素を吸蔵する能力を有するものをいう。また、「アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料」という時は、水素を完全に放出した材料だけでなく、最大貯蔵量に満たない水素を貯蔵している材料も含まれる。
すなわち、本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料は、本発明の水素貯蔵材料から水素を放出させた際に生成した生成物(水素は除く)をすべて含む概念である。例えば、アルミニウム系複合水素化物および窒化リチウム材料の種類、両者の配合割合等により、水素放出後の生成物に、LiNH2、Li2NH等が含まれる場合がある。この場合、本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料は、上記アルカリ金属−アルミニウム窒化物(XAlN)および水素化リチウム(LiH)に加えて、LiNH2、Li2NH等の生成物をも含む。
本発明者の実験によれば、本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料は、150〜200℃程度の温度で水素を吸蔵、放出することがわかった。本材料では、生成物の一つである本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物が、水素吸蔵、放出の主体的役割を果たす。つまり、本発明の水素貯蔵材料から水素を放出させると、水素吸蔵材料として有用なアルカリ金属−アルミニウム窒化物が得られる。この本発明のアルカリ金属−アルミニウム窒化物だけを、水素吸蔵材料として用いても良い。
本発明に係る水素吸蔵材料からアルカリ金属−アルミニウム窒化物を単離する方法としては、例えば、上述した式(f)の反応を生じさせた後、さらに500℃程度に加熱する方法がある。この方法を用いると、LiHが分解して水素が抜け、Liが過剰に残る。その結果、比較的純度の高いアルカリ金属−アルミニウム窒化物(X3AlN2)が得られる。
次に、本発明に係る水素貯蔵材料及びその製造方法、アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料及びその製造方法、並びに、アルカリ金属−アルミニウム窒化物の作用について説明する。
本発明の水素貯蔵材料の原料の一つであるアルミニウム系複合水素化物を、室温下、単独で機械的粉砕処理しても、水素を放出させるためには、200℃程度の高温が必要となる。また、もう一つの原料である窒化リチウム材料を、室温下、単独で機械的粉砕処理した場合にも、水素を放出させるためには、300℃以上の高温が必要となる。しかし、本発明者は、水素放出温度の高いこれらの原料を併用することで、新規な水素貯蔵材料が製造できることを見出した。
すなわち、本発明の水素貯蔵材料では、アルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料との両方を、原料として使用する。両原料を含む混合材料を機械的粉砕処理することにより、両原料は微細化されて混合し、ほぼ均一に分散した状態となる。この状態の材料、つまり、本発明の水素貯蔵材料は、100℃以下の低温下でも水素を放出することができる。このように、本発明の水素貯蔵材料は、より低温域で多量の水素を放出することができる。このため、例えば、燃料電池等で用いられる水素貯蔵媒体として実用性が高い。
通常、アルカリ金属−アルミニウム窒化物は、アルカリ金属およびアルミニウムを含む原料を乳鉢等で混合し、それを窒素雰囲気、700〜800℃の温度下で3〜12時間程度保持することにより製造される。しかし、本発明の製造方法によれば、所定の混合材料を機械的粉砕処理して得られた本発明の水素貯蔵材料から水素を放出させるだけで、水素吸蔵材料として有用なアルカリ金属−アルミニウム窒化物を含む複合材料を容易に製造することができる。
アルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料とを複合化させると、相対的に低温において、相対的に多量の水素を容易に放出する水素貯蔵材料が得られる。また、このような方法により得られた水素貯蔵材料から水素を放出させると、相対的に低温において、相対的に多量の水素を容易に吸蔵する水素吸蔵材料が得られる。このような効果が得られる理由の詳細は不明であるが、おそらく、アルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料とを複合化させることによってこれらが熱的に不安定となり、より低温での分解及び水素化が生ずるためと考えられる。
また、このようなアルミニウム系複合水素化物及び窒化リチウム材料に対して、さらに遷移金属を添加すると、水素の吸蔵/放出がさらに容易化する。これは、混合材料に対して遷移金属を加えて機械的粉砕処理すると、遷移金属の微粒子が水素貯蔵/貯蔵材料内に均一かつ微細に分散し、これが水素の放出/吸蔵反応の触媒として機能するためと考えられる。
また、水素吸蔵材料に遷移金属からなる触媒を添加する場合において、高い触媒活性を得るためには、触媒粒子をナノレベルで高分散させることが極めて重要である。しかしながら、ナノ金属を触媒として利用する場合、製造方法やその取り扱い面で種類が限定される。現状でナノレベルの粒子を作製することが可能な金属単体は、Cr、Fe、Co、Ni、Cu等に留まっている(例えば、Encyclopdia of Nanoscience and Nanotechnology Volume10 471-507(2004)参照)。
一方、Ti、Zr、V等の高活性でかつ酸化し易い遷移金属については、ナノサイズの粒子の取り扱いや処理方法に特別の配慮が必要であり、一般には作製困難である。実際には、ミクロンサイズの遷移金属を粉砕して使用する場合がほとんどである。そのため、遷移金属の種類によっては、触媒粒子の微細化には限界がある。
これに対し、混合材料に対して遷移金属のハロゲン化物を添加し、これをMG処理すると、高活性でかつ酸化しやすい遷移金属であっても、これを主成分とするナノ粒子をナノレベルで分散させることができる。特に、アルミニウム系複合水素化物と遷移金属のハロゲン化物とを予め機械的粉砕処理すると、特に高い効果が得られる。これは、MG処理によって、主としてアルミニウム系複合水素化物と遷移金属のハロゲン化物とが粉砕中にメカノケミカル反応し、遷移金属を主成分とするナノ粒子(触媒として機能するナノメタルであって、遷移金属とアルミニウム合金の複合体と考えられる)及び副生成物としてリチウムハライドが生成するためと考えられる。
遷移金属のハロゲン化物は、多数の種類があるので、この方法を用いると、遷移金属の種類によらず、目的とする複合水素吸蔵材料にナノレベルの遷移金属触媒の複合化を容易に行うことができ、その水素吸蔵放出特性を改善することができる。
さらに、混合材料に対してさらにCを添加すると、水素の吸蔵/放出を繰り返しても、水素吸蔵量がほぼ一定の値を示す。これは、Cが水素以外の不純物ガスや水分を吸着し、安定した還元雰囲気が得られるためと考えられる。
上記実施形態に基づいて、本発明の水素貯蔵材料を製造し、その水素放出特性を調べた。また、製造した水素貯蔵材料から水素を放出させて得られたアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料の水素吸蔵特性を調べた。以下、製造した水素貯蔵材料の水素放出特性、およびアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料の水素吸蔵特性について順に説明する。
(1) 水素貯蔵材料の水素放出特性
(a) 実施例1[Li3AlH6+3LiNH2
アルミニウム系水素化物としてLi3AlH6を、窒化リチウム材料としてLiNH2を用いて、水素貯蔵材料を製造した。まず、Li3AlH6にLiNH2を加えて混合材料を調製した。Li3AlH6とLiNH2との配合割合はモル比で1:3とした。次に、調製した混合材料の5gを、40個のクロム鋼製のボール(外径9.5mm)とともにクロム鋼製の容器(容積300ml)に入れ、遊星ボールミルP−5(FRITSCH社製)によりメカニカルグラインディング処理(以下「MG処理」と称す)した。MG処理は、アルゴンガス雰囲気、室温、0.1MPa下、粉砕エネルギーを5G(モーター回転速度1300rpm)として、24時間行った。
得られた水素貯蔵材料を、0.1MPaのアルゴンガス雰囲気にて昇温し、昇温過程における水素放出挙動を調べた。結果を図1に示す。図1には、原料のLi3AlH6およびLiNH2を、それぞれ単独でMG処理した後の水素放出挙動を点線で示す。図1中実線で示すように、製造した水素貯蔵材料は、約100℃で水素を放出し始めた。そして、450℃までの昇温過程における水素放出量は約6wt%となった。一方、図1中点線で示すように、Li3AlH6を単独でMG処理した場合の水素放出開始温度は約190℃であり、同様のLiNH2の水素放出開始温度は約400℃であった。これらと比較して、本発明の水素貯蔵材料では水素放出開始温度が大幅に低下した。
また、製造した水素貯蔵材料について、CuKα線を用いた粉末法によるX線回折測定を行った。図2に、同水素貯蔵材料のX線回折パターンを示す。図2に示すように、主として原料のLi3AlH6、LiNH2のピークが見られる。また、同水素貯蔵材料を450℃にて2時間保持して水素を放出させた後、同様にX線回折測定を行った。図3に、水素放出後の材料のX線回折パターンを示す。図3に示すように、主としてLi3AlN2、LiHのピークが見られる。これより、製造した水素貯蔵材料は、加熱により水素を放出するとともに、主にLi3AlN2とLiHとになったことが確認された。なお、本実施例では、LiNH2を化学量論比よりも過剰に配合して水素貯蔵材料を製造した。本発明者が別途IR分析したところ、水素放出後の材料には、原料のLiNH2の他、Li2NHが生成していることが確認された。
(b) 実施例2[Li3AlH6+2LiNH2]、[LiAlH4+2LiH+2LiNH2
先の実施例1と同様に、アルミニウム系水素化物としてLi3AlH6を、窒化リチウム材料としてLiNH2を用いて、水素貯蔵材料を製造した。本実施例では、Li3AlH6とLiNH2との配合割合をモル比で1:2とした。得られた水素貯蔵材料を、実施例2−1と番号付けした。また、アルミニウム系水素化物としてLiAlH4を用い、LiNH2の他にLiHを加えて混合材料を調製し、水素貯蔵材料を製造した。LiAlH4とLiHとLiNH2との配合割合は、モル比で1:2:2とした。得られた水素貯蔵材料を、実施例2−2と番号付けした。
実施例2−1、2の各水素貯蔵材料を、0.1MPaのアルゴンガス雰囲気にて昇温し、昇温過程における水素放出挙動を調べた。結果を図4に示す。図4には、実施例2−1を点線で示し、実施例2−2を実線で示す。図4に示すように、いずれの水素貯蔵材料も、約100℃で水素を放出し始めた。そして、昇温過程における水素放出挙動はほぼ同じであり、約450℃までの水素放出量は6wt%を超えた。実施例2−2では、先の式(g)に示したように、[LiAlH4+2LiH→Li3AlH6]なる反応が進行し、結果的に実施例2−1と同じような水素貯蔵材料が製造されたと考えられる。
(c) 実施例3[Li3AlH6+xLiNH2
先の実施例1と同様に、アルミニウム系水素化物としてLi3AlH6を、窒化リチウム材料としてLiNH2を用い、両者の配合割合を変えて水素貯蔵材料を二種類製造した。Li3AlH6とLiNH2との配合割合は、モル比で1:1(x=1)、1:0.5(x=0.5)とした。製造した各水素貯蔵材料を、0.1MPaのアルゴンガス雰囲気にて昇温し、昇温過程における水素放出挙動を調べた。結果を図5に示す。図5には、実施例1の水素貯蔵材料(Li3AlH6:LiNH2=1:3、x=3)の水素放出挙動も併せて示す。
図5に示すように、LiNH2の配合割合が小さくなると、水素放出挙動は低下した。また、x=3、1の各水素貯蔵材料は、約100℃で水素を放出し始めたのに対して、x=0.5の水素貯蔵材料では、水素放出開始温度は若干高くなった。これより、アルミニウム系複合水素化物と窒化リチウム材料との配合割合は、得られる水素貯蔵材料の水素放出反応における化学量論比に近い方が望ましいと言える。
(d)実施例4[(Li3AlH6+TiCl3)+2LiNH2
アルミニウム系水素化物としてLi3AlH6を用い、窒化リチウム材料としてLiNH2を用い、さらに遷移金属としてTiCl3を加えて混合材料を調製し、水素貯蔵材料を製造した。本実施例では、Li3AlH6とTiCl3とを予めMG処理しておいた。MG処理は、先の実施例1に準じて24時間行った。Li3AlH6とLiNH2との配合割合はモル比で1:2とした。また、TiCl3の添加割合は、混合材料の全重量を100wt%とした場合の5wt%とした。調製した混合材料を、実施例1と同様にMG処理した。
得られた水素貯蔵材料を、0.1MPaのアルゴンガス雰囲気にて昇温し、昇温過程における水素放出挙動を調べた。結果を図6に示す。図6中実線は水素放出量を、点線は水素放出速度を示す。図6に示すように、製造した水素貯蔵材料は、約80℃で水素を放出し始めた。そして、450℃までの昇温過程における水素放出量は約5.2wt%となった。これより、遷移金属としてTiCl3を加えると、水素放出開始温度がさらに低下することがわかる。
(e)実施例5[(Li3AlH6+Ni)+2LiNH2
アルミニウム系水素化物としてLi3AlH6を用い、窒化リチウム材料としてLiNH2を用い、さらに遷移金属としてNiを加えて混合材料を調製し、水素貯蔵材料を製造した。本実施例では、Li3AlH6とNiとを予めMG処理しておいた。MG処理は、先の実施例1に準じて24時間行った。本実施例では、Li3AlH6とLiNH2との配合割合をモル比で1:2とした。また、Niの添加割合は、混合材料の全重量を100wt%とした場合の5wt%とした。調製した混合材料を、実施例1と同様にMG処理した。
得られた水素貯蔵材料を、0.1MPaのアルゴンガス雰囲気にて昇温し、昇温過程における水素放出挙動を調べた。結果を図7に示す。図7中実線は水素放出量を、点線は水素放出速度を示す。図7に示すように、製造した水素貯蔵材料は、約70℃で水素を放出し始めた。そして、450℃までの昇温過程における水素放出量は約6.4wt%となった。これより、遷移金属としてNiを加えると、水素放出開始温度がさらに低下することがわかる。
(f)実施例6[Na3AlH6+2LiNH2
アルミニウム系水素化物としてNa3AlH6を用い、窒化リチウム材料としてLiNH2を用い、水素貯蔵材料を製造した。まず、Na3AlH6にLiNH2を加えて混合材料を調製した。Na3AlH6とLiNH2との配合割合はモル比で1:2とした。次に、調製した混合材料を、実施例1と同様にMG処理した。
得られた水素貯蔵材料を、0.1MPaのアルゴンガス雰囲気にて昇温し、昇温過程における水素放出挙動を調べた。結果を図8に示す。図8には、原料のNa3AlH6を単独でMG処理した後の水素放出挙動を点線で示す。図8中実線で示すように、製造した水素貯蔵材料は、約70℃で水素を放出し始めた。そして、450℃までの昇温過程における水素放出量は約3.8wt%となった。一方、図8中点線で示すように、Na3AlH6を単独でMG処理した場合の水素放出開始温度は約150℃であった。これと比較して、本発明の水素貯蔵材料では水素放出開始温度が大幅に低下した。また、Li3AlH6を用いた上記実施例2−1の水素貯蔵材料よりも、Na3AlH6を用いた本実施例の水素貯蔵材料の方が、水素放出開始温度はより低くなった。
(2)アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料の水素吸蔵特性
上記実施例2−1の水素貯蔵材料を、約0.13Pa(1×10-3torr)の真空雰囲気、450℃下で2時間保持し、同水素貯蔵材料から水素を放出させた。水素の放出に伴い生成されたLi3AlN2系水素吸蔵材料の、200℃下での水素吸蔵特性をPCT特性測定装置(鈴木商館社製)を用いて測定した。図9に、Li3AlN2系水素吸蔵材料の圧力−組成等温線を示す。図9に示すように、Li3AlN2系水素吸蔵材料は、200℃、9MPa下で約4wt%の水素を吸蔵した。
同様に、上記実施例1の水素貯蔵材料を、約0.13Pa(1×10-3torr)の真空雰囲気、450℃下で2時間保持し、同水素貯蔵材料から水素を放出させた。水素の放出に伴い生成されたLi3AlN2系水素吸蔵材料に、150℃下で水素を吸蔵させたところ、9MPa下で約3.2wt%の水素を吸蔵した。その後さらに水素を放出させると、0.1MPa、150℃下で1%弱の水素を放出した。これより、本発明の水素貯蔵材料から水素を放出させて得られたLi3AlN2(アルカリ金属−アルミニウム窒化物)系水素吸蔵材料は、150〜200℃程度の温度で水素を吸蔵、放出することが確認された。
(実施例7)
アルミニウム系水素化物としてLi3AlH6を用い、窒化リチウム材料としてLiNH2を用い、各種触媒又はCを含む水素貯蔵材料を製造した。まず、所定量のLi3AlH6に対して所定量の触媒又はCを添加し、実施例1と同一条件下でMG処理を行った。次に、得られた混合物に対してLiNH2を加え、さらに実施例1と同一条件下でMG処理した。なお、本実施例では、Li3AlH6とLiNH2との配合割合は、モル比で1:2とした。また、触媒又はCの総添加量は、混合材料全体の5wt%相当とした。
得られた各種水素貯蔵材料について、水素分析(熱伝導検出器法)により、200℃一定にして、水素放出量の時間変化を測定した。また、各試料について、TEM観察を行い、触媒粒子の平均粒径を求めた。表1に、200℃で2時間保持した後の水素放出量及び触媒サイズを示す。なお、表1には、各試料の組成及び触媒無添加の例も併せて示した。
Figure 2006205148
表1より、触媒無添加の場合、水素放出量は2.1wt%であるのに対し、各種触媒を加えると、水素放出量は、いずれも3.5wt%以上に向上することがわかる。
また、表1より、2種類の遷移金属ハライドを用いた試料の水素放出量は、1種類の触媒を用いた試料に比べて水素放出量が高いことがわかる。これは、2種類の遷移金属ハライドを用いることによって、触媒の平均粒径が小さくなったためと考えられる。
さらに、表1より、金属ハライドを触媒として用いた場合、添加した金属の重量は、Niナノ金属(100%)を用いた場合の約1/3であるにもかかわらず、水素放出量はほぼ同等であることがわかる。金属ハライドは、MG処理の際に主としてアルミニウム系水素化物とメカノケミカル反応し、遷移金属微粒子と遷移金属を含むアルミニウム合金からなるナノ粒子になると考えられている。また、ハロゲンの一部は気相に排出され、他の一部はリチウムハライドになると考えられている。表1の結果は、遷移金属微粒子やアルミニウム合金からなるナノ粒子は、Niナノ粒子よりも高活性であること、及び、ハロゲン化物を出発原料に用いることによって、遷移金属の使用量を減らすことができることを示している。
次に、2LiNH2/Li3AlH6、及び、2LiNH2/(Li3AlH6/Ni)(Ni量:5wt%)について、PCT特性測定装置(鈴木商館製)により、200℃一定にして、水素0.01〜9.8MPaに加圧して水素吸蔵放出量を測定した。図10に、そのPCT曲線を示す。図10より、触媒を添加することによって、水素吸蔵量が多くなり、かつ、ヒステリシスも小さくなっていることがわかる。これは、触媒を添加することによって、水素の吸蔵/放出がより容易になることを示している。
次に、2LiNH2/Li3AlH6、2LiNH2/(Li3AlH6/Ni)(Ni量:5wt%)、及び、2LiNH2/(Li3AlH6/TiCl3)(TiCl3量:5wt%)について、水素分析(熱伝導検出器法)により、150℃、200℃又は250℃一定にして、水素放出量の時間変化を測定した。図11に、各温度で保持した時の水素放出量の時間変化を示す。図11より、触媒としてTiCl3を用いた水素貯蔵材料の水素放出特性は、触媒としてNiを用いたものとほぼ同等であること、及び、触媒を添加した水素貯蔵材料の水素放出特性は、触媒無添加の水素貯蔵材料より高いこと、がわかる。
(実施例8)
触媒の添加順序を変えた以下の3種類の水素貯蔵材料を作製した。
(1)試料1: 2(LiNH2/TiCl3)/Li3AlH6
LiNH2に触媒を添加し、実施例1と同一条件下でMG処理を行った。次いで、これにLi3AlH6を加え、さらに実施例1と同一条件下でMG処理を行った。
(2)試料2: 2LiNH2/(Li3AlH6/TiCl3)
Li3AlH6に触媒を添加し、実施例1と同一条件下でMG処理を行った。次いで、これにLi3AlH6を加え、さらに実施例1と同一条件下でMG処理を行った。
(3)試料3: (2LiNH2/Li3AlH6)/TiCl3
Li3AlH6、LiNH2及び触媒を同時に容器に入れ、実施例1と同一条件下でMG処理を行った。
得られた各種水素貯蔵材料について、水素分析(熱伝導検出器法)により、200℃一定にして、水素放出量の時間変化を測定した。図12に、200℃で2時間保持した時の水素放出量を示す。図12より、Li3AlH6と触媒とを予めナノ複合化させた試料2の水素放出量が最大であることがわかる。これは、Li3AlH6と触媒とを予めナノ複合化させると、金属ハライドとアルミニウム系複合水素化物とのメカノケミカル反応により、高活性な遷移金属微粒子やアルミニウム合金が生成しやすいためと考えられる。
(実施例9)
Li3AlH6にNiを加えて、実施例1と同一条件下でMG処理を行った。なお、本実施例では、平均粒径の異なる3種類のNi(平均粒径15nm、30nm、50nm)を用いた。次に、得られた混合材料に対してLiNH2を加え、実施例1と同一条件下でMG処理を行った。得られた水素貯蔵材料について、TEMによりNi触媒の平均サイズを測定した。また、得られた水素貯蔵材料について、水素分析(熱伝導検出器法)により、200℃一定にして、水素放出量の時間変化を測定した。
図13に、Ni触媒の平均サイズと水素放出量の関係を示す。平均粒径が15nm、30nm、及び、50nmのNi触媒は、MG処理により、それぞれ、5nm、10nm及び20nmに粉砕されていた。図13より、Ni触媒の平均サイズが20nm以下、15nm以下、及び、10nm以下である場合、水素放出量は、それぞれ、1wt%以上、2.5wt%以上、及び、3.5wt%以上になることがわかる。
(実施例10)
アルミニウム系複合水素化物及び窒化リチウム系材料に触媒のみ又は触媒及びCの双方を添加し、実施例1と同一条件下でこれらを同時にMG処理した。なお、本実施例において、アルミニウム系複合水素化物にはLi3AlH6を用い、窒化リチウム系材料には、LiNH2を用い、Li3AlH6とLiNH2との配合割合は、モル比で1:2とした。また、触媒には、Ni又はTiF4を用い、触媒単独で加える時には、その添加量は、混合材料全体の5wt%相当とした。さらに、触媒及びCを同時に添加する時には、触媒添加量は2.5wt%とし、C添加量は2.5wt%とした。
得られた水素貯蔵材料について、水素分析(熱伝導検出器法)により、200℃一定にして、水素放出量の時間変化を測定した。図14に、水素吸蔵放出の回数と、200℃で2時間保持した時の水素放出量との関係を示す。図14より、触媒としてNiを用いた場合及びTiF4を用いた場合のいずれも、Cを添加することによって、水素放出量が安定化していることがわかる。
本発明に係る水素貯蔵材料、アルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料、及び、アルカリ金属−アルミニウム窒化物、並びに、これらの製造方法は、燃料電池システム用の水素貯蔵手段、超高純度水素製造装置、ケミカル式ヒートポンプ、アクチュエータ、金属−水素蓄電池用の水素貯蔵体等に用いられる水素貯蔵材料/水素吸蔵材料及びその製造方法として使用することができる。
実施例1の水素貯蔵材料の昇温過程における水素放出量を示すグラフである。 実施例1の水素貯蔵材料のX線回折パターンである。 実施例1の水素貯蔵材料の水素放出後のX線回折パターンである。 実施例2−1、2の水素貯蔵材料の昇温過程における水素放出量を示すグラフである。 Li3AlH6とLiNH2との配合割合の異なる水素貯蔵材料の昇温過程における水素放出量を示すグラフである。 実施例4の水素貯蔵材料の昇温過程における水素放出挙動を示すグラフである。 実施例5の水素貯蔵材料の昇温過程における水素放出挙動を示すグラフである。 実施例6の水素貯蔵材料の昇温過程における水素放出量を示すグラフである。 Li3AlN2系水素吸蔵材料の圧力−組成等温線を示すグラフである。 2LiNH2/Li3AlH6と2LiNH2/(Li3AlH6/Ni)のPCT曲線である。 触媒無添加、Ni触媒添加、及び、TiCl3触媒添加の水素貯蔵材料の水素放出特性を示す図である。 触媒の添加順序の異なる水素貯蔵材料の水素放出量を示す図である。 Ni触媒の平均サイズと水素放出量との関係を示す図である。 水素吸蔵放出の回数と水素放出量との関係を示す図である。

Claims (13)

  1. アルカリ金属を含むアルミニウム系複合水素化物と、窒化リチウム材料と、を含む混合材料を機械的粉砕処理する機械的粉砕処理工程を備えた水素貯蔵材料の製造方法。
  2. 前記アルミニウム系複合水素化物は、LiAlH4、Li3AlH6、NaAlH4、Na3AlH6、KAlH4、K3AlH6から選ばれる一種以上である請求項1に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  3. 前記窒化リチウム材料は、Li3N、LiNH2、Li2NHから選ばれる一種以上である請求項1に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  4. 前記混合材料は、さらに前記アルカリ金属の水素化物を含む請求項1に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  5. 前記混合材料は、さらに水素化リチウム(LiH)を含む請求項1に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  6. 前記混合材料は、さらに遷移金属又はそのハロゲン化物の一種以上を含む請求項1に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  7. 前記遷移金属は、Ti、Zr、Co、Ni、Cr、Vから選ばれる一種以上である請求項6に記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  8. 前記混合材料は、さらにCを含む請求項1から7までのいずれかに記載の水素貯蔵材料。
  9. 前記機械的粉砕処理工程は、
    前記アルミニウム系複合水素化物と前記遷移金属のハロゲン化物とを含む混合材料を機械的粉砕処理する第1工程と、
    前記混合材料に対してさらに前記アルミニウム系複合水素化物及び前記遷移金属のハロゲン化物以外の材料を加えて機械的粉砕処理する第2工程とを備えている請求項6から8までのいずれかに記載の水素貯蔵材料の製造方法。
  10. 請求項1から9までのいずれかに記載の方法により得られる水素貯蔵材料。
  11. 請求項1から9までのいずれかに記載の機械的粉砕処理工程と、
    該機械的粉砕処理工程で得られた前記水素貯蔵材料から水素の全部又は一部を放出させる水素放出工程と、
    を備えるアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料の製造方法。
  12. 請求項11に記載の方法により得られるアルカリ金属−アルミニウム窒化物系水素吸蔵材料。
  13. 請求項11に記載の方法により得られるアルカリ金属−アルミニウム窒化物。
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