JP2006035161A - マグネシウム系水素吸蔵材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 より低温で水素を吸蔵、放出することのできるマグネシウム系水素吸蔵材料を提供する。
【解決手段】 マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理してマグネシウム系水素吸蔵材料とする。マグネシウム系水素吸蔵材料は、水素を吸蔵、放出する基材となるマグネシウム系材料の粒子にニッケル含有物質の粒子が高分散状態で複合化してなる。ここで、マグネシウム系水素吸蔵材料におけるマグネシウム系材料の粒子の平均粒径を100nm以上300nm以下とし、ニッケル含有物質の粒子の平均粒径を10nm以上100nm以下とする。また、水素放出処理を200℃以上350℃以下の温度下で行う。
【選択図】 なし
【解決手段】 マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理してマグネシウム系水素吸蔵材料とする。マグネシウム系水素吸蔵材料は、水素を吸蔵、放出する基材となるマグネシウム系材料の粒子にニッケル含有物質の粒子が高分散状態で複合化してなる。ここで、マグネシウム系水素吸蔵材料におけるマグネシウム系材料の粒子の平均粒径を100nm以上300nm以下とし、ニッケル含有物質の粒子の平均粒径を10nm以上100nm以下とする。また、水素放出処理を200℃以上350℃以下の温度下で行う。
【選択図】 なし
Description
本発明は、水素を吸蔵、放出することのできるマグネシウム系水素吸蔵材料に関する。
近年、二酸化炭素の排出による地球の温暖化等の環境問題や、石油資源の枯渇等のエネルギー問題から、クリーンな代替エネルギーとして水素エネルギーが注目されている。水素エネルギーの実用化にむけて、水素を安全に貯蔵・輸送する技術の開発が重要となる。水素の貯蔵方法にはいくつかの候補があるが、なかでも水素を可逆的に吸蔵、放出することのできる水素吸蔵材料を用いる方法が有望である。水素吸蔵材料として、活性炭、フラーレン、ナノチューブ等の炭素材料や、種々の金属水素化物が知られている。
例えば、マグネシウム(Mg)は、水素と反応してMgH2なる水素化物を生成する。マグネシウムは、軽量で、水素吸蔵量が大きいことから、水素吸蔵材料の一つとして注目されている。しかし、水素の吸蔵、放出に300℃程度の高温を必要とし、水素の吸蔵、放出速度も極めて遅いため、実用に適さない。このため、マグネシウムの水素吸蔵放出特性を向上すべく、種々の試みがなされている。例えば、非特許文献1には、マグネシウムにニッケル(Ni)を加え、メカニカルアロイング処理して得られたMg−Ni合金の水素吸蔵放出特性が開示されている。また、非特許文献2には、MgH2に白金(Pt)等の貴金属を触媒として加え、メカニカルミリング処理する試みが開示されている。
Jun Yang、他2名、"Preparation and hydrogen storage properties of Mg1-xNix(x=0-45wt.%) composites"、「Journal of Alloys and Compounds」、1999年、vol.287、p.251−255 O.Gutfleisch、他8名、"Hydrogenation properties of nanocrystalline Mg- and Mg2Ni-based compounds modified with platinum group metals(PGMs)"、「Journal of Alloys and Compounds」、2003年、vol.356−357、p.598−602
Jun Yang、他2名、"Preparation and hydrogen storage properties of Mg1-xNix(x=0-45wt.%) composites"、「Journal of Alloys and Compounds」、1999年、vol.287、p.251−255 O.Gutfleisch、他8名、"Hydrogenation properties of nanocrystalline Mg- and Mg2Ni-based compounds modified with platinum group metals(PGMs)"、「Journal of Alloys and Compounds」、2003年、vol.356−357、p.598−602
上記種々の試みがなされているように、マグネシウムを用いた水素吸蔵材料については、水素吸蔵放出特性のさらなる向上が求められる。一方、上記非特許文献2に示されるように、一般に触媒材料としては、貴金属や希土類元素が多く用いられる。しかし、このような希少な金属を構成元素とした場合、その資源の確保が困難であるだけでなく、コスト高となる。よって、多量に使用される水素吸蔵材料では、水素吸蔵放出特性を向上させる触媒として、資源量やコストを考慮した実用的な材料が望まれる。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、マグネシウム系水素化物にNiを利用した触媒を加えることで水素の吸蔵、放出速度を速め、より低温で大量の水素を吸蔵、放出することのできるマグネシウム系水素吸蔵材料を提供することを課題とする。
(1)本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料は、マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、水素を吸蔵、放出する基材となるマグネシウム系材料の粒子に該ニッケル含有物質の粒子が高分散状態で複合化されており、該マグネシウム系材料の粒子の平均粒径は100nm以上300nm以下であり、該ニッケル含有物質の粒子の平均粒径は10nm以上100nm以下であることを特徴とする。
本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料では、水素吸蔵放出特性を向上させる触媒として、ニッケル含有物質を用いる。ニッケル含有物質は、水素に対して活性が高く、マグネシウムをベースとしたマグネシウム系材料の水素吸蔵、放出速度を速める役割を果たす。マグネシウム系原料の機械的粉砕処理により、マグネシウム系水素化物は粉砕され、平均粒径で100nm以上300nm以下に微細化される。また、ニッケル含有物質も粉砕され、平均粒径で10nm以上100nm以下に微細化される。ニッケル含有物質は、粉砕され割れることにより、内部の新生面が表出し、より高活性な状態となる。そして、ナノメートルサイズに微細化され、高活性な状態のニッケル含有物質の粒子は、マグネシウム系水素化物の粒子に高分散状態で複合化する。
ここで、機械的粉砕処理の直後は、マグネシウム系水素化物の粒子にニッケル含有物質の粒子が複合化している。しかし、後述する水素放出処理を施すと、マグネシウム系水素化物から水素が放出される。例えば、マグネシウム系水素化物としてMgH2を用いた場合、水素を放出させるとMgH2→Mgとなる。この場合、本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料は、水素を放出した後の材料(Mg)の粒子に、ニッケル含有物質の粒子が複合化された状態となる。その後、水素を吸蔵させると、Mg→MgH2となる。この場合には、マグネシウム系水素化物(MgH2)にニッケル含有物質の粒子が複合化された状態となる。このように、水素の吸蔵、放出は、主としてマグネシウム系水素化物と、それから水素が放出された材料との間で行われる。よって、本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料における「マグネシウム系材料」とは、マグネシウム系水素化物と、それから水素が放出された材料と、の両方を含む概念である。
ナノメートルサイズのニッケル含有物質の粒子がマグネシウム系材料の粒子に複合化されているため、本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料では、表面に吸着した水素分子が解離され易く、解離した水素原子は内部に拡散し易くなる。その結果、水素吸蔵、放出速度は速くなる。これより、本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料は、室温程度の低温下でも、速やかに水素を吸蔵することができる。また、水素の放出開始温度も低温化され、200℃程度で水素を放出することができる。
また、ニッケル含有物質は、ナノメートルサイズに微細化され、高活性な状態で複合化される。このため、ニッケル含有物質として、ニッケルの純度が低い材料を用いても、水素吸蔵、放出速度を向上させる触媒作用が充分に発揮される。よって、工業的に用いられる無電解ニッケル液等のメッキ液や、アルカリ蓄電池等の電池分野でリサイクルされた材料等をも利用することができ、実用的である。
(2)また、本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料は、マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、水素放出処理が200℃以上350℃以下の温度下で行われることを特徴とする。
本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料は、触媒としてニッケル含有物質を用い、マグネシウム系原料を機械的粉砕処理して得られるという点において、上記本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料と同様である。ここで、マグネシウム系原料にはマグネシウム系水素化物を使用する。このため、機械的粉砕処理後には、本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料は、水素が吸蔵された状態で得られる。したがって、同材料に繰り返し水素を吸蔵、放出させるためには、まず、吸蔵された水素を放出させる水素放出処理が行われる。つまり、機械的粉砕処理の後、所定の温度に加熱して水素を放出させる。
本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料では、200℃以上350℃以下の温度下で水素放出処理が行われる。水素放出処理を低温で行うため、MgやNiの結晶は成長し難く、これらの結晶の粗大化が抑制される。このため、ニッケル含有物質のナノメートルサイズでの複合化が達成される。加えて、Mg2Niの生成も抑制される。このため、ニッケル含有物質中のNiの消費が抑制され、触媒効果を充分に発揮させることができる。また、不純物であるMg2Niが少ないため、水素吸蔵量が増加する。さらに、水素吸蔵時に水素圧力の影響を受け易くなり、高圧にすることで、より多くの水素を吸蔵することが可能となる。
本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料は、ナノメートルサイズに微細化され、高活性な状態のニッケル含有物質の粒子が、マグネシウム系材料の粒子に高分散状態で複合化してなる。このため、水素吸蔵、放出速度は速くなり、より低温下で大量の水素を吸蔵、放出することができる。また、本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料では、水素の放出を低温下で行うことで、Mg、Niの結晶の粗大化、およびMg2Niの生成が抑制される。このため、ニッケル含有物質の触媒効果が充分に発揮され、水素吸蔵、放出速度が速くなり、水素吸蔵量も大きい。
以下、本発明の二つのマグネシウム系水素吸蔵材料を詳しく説明する。本発明の二つのマグネシウム系水素吸蔵材料は、いずれも、マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られる。はじめに、マグネシウム系原料の機械的粉砕処理についてまとめて説明する。
マグネシウム系原料として用いるマグネシウム系水素化物としては、MgH2の他、Mgをベースとした材料の水素化物が挙げられる。例えば、Al、アルカリ金属元素、およびアルカリ土類金属元素から選ばれる一種以上の元素とMgとを含む化合物を水素化した複合水素化物が好適である。特に、軽量なLi、Be、Na、Al、K、Caから選ばれる一種以上の元素とMgとを含む化合物を水素化した複合水素化物(Li2Mg(NH)2、Li2MgH2、BeMgH2、K2MgH2、CaMgH2等)が好適である。また、LiH、LiAlH4、NaAlH4、CaH等の軽量な水素化物とMgH2とを複合化させた複合水素化物でもよい。これらMgH2およびMgをベースとした材料の水素化物から選ばれる一種を単独で、あるいは二種以上を混合して用いればよい。ここで、MgH2の純度は、特に限定されるものではない。例えば、純度100wt%、95wt%、90wt%等の市販のMgH2を用いればよい。しかし、後述する機械的粉砕処理の容易さを考慮すると、MgO(酸化マグネシウム)を5〜10wt%程度含む、純度90〜95wt%程度のMgH2を用いることが望ましい。
マグネシウム系原料として用いるニッケル含有物質は、例えば、ニッケル酸化物、ニッケル遷移金属複合酸化物、ニッケル無機化合物、ニッケル金属間化合物等から選ばれる一種を単独で、あるいは二種以上を混合して用いればよい。ニッケル酸化物としては、NiO、Ni3O4・H2O、Ni2O3・H2O、NiO2・H2O等が挙げられる。ニッケル遷移金属複合酸化物としては、NiFe2O4、NiTiO3、NiMoO4、NiWO4等が挙げられる。ニッケル無機化合物としては、NiB、Ni2P、NiS、NiSe、Ni2Si、NiTe、Ni(OH)2等が挙げられる。ニッケル金属間化合物は、機械的混合による固相拡散を利用して製造される化合物であり、NiTi、NiZr、NiNb、NiAl等が挙げられる。なかでも、水素の吸蔵、放出速度を速める触媒作用が大きいという観点から、ニッケル酸化物、ニッケル遷移金属複合酸化物、遷移金属を含むニッケル金属間化合物から選ばれる一種以上を用いると好適である。
マグネシウム系原料におけるニッケル含有物質の配合割合は、製造されるマグネシウム系水素吸蔵材料の水素吸蔵量を考慮して、マグネシウム系原料の重量を100wt%とした場合の10wt%以下とすることが望ましい。5wt%以下とするとより好適である。一方、水素の吸蔵、放出速度を速める触媒作用を効果的に発揮させるためには、ニッケル含有物質の配合割合を0.5wt%以上とすることが望ましい。2.5wt%以上とするとより好適である。
上記マグネシウム系原料を、機械的粉砕を行う処理装置に収容し、所定の雰囲気にて処理する。機械的粉砕処理は、例えば、不活性ガス雰囲気、水素雰囲気、真空雰囲気等、酸素および水分が存在しない雰囲気で行うことが望ましい。機械的粉砕処理の種類は、特に限定されるものではなく、既に公知となっている噴射圧力や衝突力を利用した処理を用いればよい。例えば、メカニカルグライディング処理、メカニカルミリング処理、メカニカルアロイング処理等が挙げられる。特に、メカニカルグライディング処理が好適である。なお、処理は、乾式で行ううことが望ましい。具体的には、例えば、遊星ボールミル、振動ボールミル、ジェットミル、ハンマーミル等を使用すればよい。マグネシウム系原料を収容する容器や、粉砕用ボール等の材質は、特に限定されるものではない。例えば、クロム鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、クロムモリブデン鋼等の構造用合金鋼製の容器、粉砕用ボール等を使用すればよい。
機械的粉砕処理の諸条件は、使用する装置に応じて、また、処理するマグネシウム系原料の量等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、粉砕エネルギーとしては、重力加速度の5倍(5G)以上が望ましい。また、処理の時間は、製造されるマグネシウム系水素吸蔵材料におけるマグネシウム系材料の粒子径、ニッケル含有物質の粒子径等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、ニッケル含有物質の平均粒径を100nm以下のナノメートルサイズまで小さくするためには、10時間以上処理することが望ましい。一方、処理時間を長くすると、Mg2Niが生成し易くなる。よって、Mg2Niの生成を抑制するという観点からは、処理時間を40時間以下とすることが望ましい。なお、機械的粉砕処理は、室温、大気圧下で行えばよい。
機械的粉砕処理することにより、マグネシウム系水素化物およびニッケル含有物質は粉砕、微細化され、ニッケル含有物質の粒子は、マグネシウム系水素化物の粒子に高分散状態で複合化する。ここで、本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料では、複合化されたニッケル含有物質の粒子の平均粒径を、10nm以上100nm以下とする。また、マグネシウム系材料(マグネシウム系水素化物、およびそれから水素が放出された材料を含む)の粒子の平均粒径を、100nm以上300nm以下とする。これら各粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過電子顕微鏡(TEM)等で観察して求めればよい。本明細書では、TEMで観察して求めた平均粒径を採用する。
マグネシウム系材料およびニッケル含有物質の粒子径は、機械的粉砕処理の時間の長短により制御すればよい。但し、ニッケル含有物質の粒子径は、水素を放出させる際の加熱温度により変化し易い。具体的には、ニッケル含有物質の粒子径は、高温にするほど大きくなる。よって、ニッケル含有物質の粒子の平均粒径を上記範囲内とするためには、できるだけ低温下で水素を放出させることが望ましい。以下、本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料の水素放出処理について説明する。
水素放出処理は、本発明の第一のマグネシウム系水素吸蔵材料を、真空雰囲気や不活性ガス雰囲気にて、所定の温度に加熱して行えばよい。加熱温度は、マグネシウム等と結合した水素が放出される温度であればよく、例えば、200℃以上とすることが望ましい。なお、加熱温度が低いと、水素放出処理に要する時間が長くなる。よって、加熱時間を考慮した場合には、250℃以上とするとよい。一方、マグネシウムの融点を考慮すれば、加熱温度を450℃以下とすることが望ましい。但し、上述したように、加熱温度が高いと、複合化したニッケル含有物質の粒子径が大きくなる。ニッケル含有物質の粒子径が大きいと、低温下での水素吸蔵速度が遅くなる。加えて、加熱温度が高いとMg2Niが生成し易くなる。よって、ニッケル含有物質の粒子径を小さくし、Mg2Niの生成を抑制するためには、加熱温度を350℃以下とすることが望ましい。特に、250℃以下とすると、Mg2Niが生成せず好適である。なお、加熱時間は、加熱温度に応じて適宜決定すればよい。例えば、200℃以上350℃以下で行う場合には、3〜5時間程度とすればよい。加熱温度が高いほど、加熱時間を短くすることができる。
一方、本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料では、上記水素放出処理が200℃以上350℃以下の温度下で行われる。水素放出処理が350℃以下の低温で行われるため、MgやNiの結晶の粗大化は抑制され、Mg2Niの生成も抑制される。特に、250℃以下の場合には、Mg2Niが全く生成しない。したがって、水素放出処理を250℃以下の温度下で行うことが望ましい。なお、加熱時間は、3〜5時間程度とすればよい。これより、本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料では、ニッケル含有物質の触媒効果が存分に発揮され、水素の吸蔵、放出速度が向上する。このため、本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料は、より低温で大量の水素を吸蔵、放出することができる。
また、本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料においても、ニッケル含有物質の粒子をマグネシウム系材料の粒子に高分散状態で複合化させるという観点から、複合化されたニッケル含有物質の粒子の平均粒径は、10nm以上100nm以下であることが望ましい。また、マグネシウム系材料(マグネシウム系水素化物、およびそれから水素が放出された材料を含む)の粒子の平均粒径は、100nm以上300nm以下であることが望ましい。
本発明の第二のマグネシウム系水素吸蔵材料は、マグネシウム系水素吸蔵材料の製造方法としても把握することができる。すなわち、マグネシウム系水素吸蔵材料の製造方法は、マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理する機械的粉砕処理工程と、該機械的粉砕処理により得られた材料を、200℃以上350℃以下の温度下で水素放出処理する水素放出処理工程と、を含んで構成される。
本発明の二つのマグネシウム系水素吸蔵材料は、粉末状で使用してもよく、また、粉末を所定の形状に成形して使用してもよい。また、本発明の二つのマグネシウム系水素吸蔵材料は、いずれも上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
上記実施形態に基づいて、本発明の実施例となるマグネシウム系水素吸蔵材料を7種類製造した。また、原料等を変更して、比較例となるマグネシウム系水素吸蔵材料を2種類製造した。製造した各水素吸蔵材料に対して水素を吸蔵、放出させ、それらの水素吸蔵放出特性を調べた。以下、マグネシウム系水素吸蔵材料の製造、および製造したマグネシウム系水素吸蔵材料の水素吸蔵放出特性について説明する。
(1)マグネシウム系水素吸蔵材料の製造
(a)実施例の水素吸蔵材料
まず、マグネシウム系水素吸蔵材料の原料となるマグネシウム系原料を調製した。マグネシウム系水素化物には、MgOを10wt%含む純度90wt%のMgH2を使用した。MgH2に種々のニッケル含有物質を加え、7種類のマグネシウム系原料を調製した。マグネシウム系原料中のニッケル含有物質の配合割合は、いずれも5wt%とした。次に、調製した各マグネシウム系原料の5gを、40個のクロム鋼製のボール(外径9.5mm)と共にクロム鋼製の容器(容積300ml)に入れ、遊星ボールミルP−5(FRITSCH社製)によりメカニカルグライディング処理(以下「MG処理」と称す。)した。MG処理は、真空雰囲気、室温、0.1MPa下で、粉砕エネルギーを5G(モーター回転速度1300rpm)として行った。MG処理は、24時間行った。
(a)実施例の水素吸蔵材料
まず、マグネシウム系水素吸蔵材料の原料となるマグネシウム系原料を調製した。マグネシウム系水素化物には、MgOを10wt%含む純度90wt%のMgH2を使用した。MgH2に種々のニッケル含有物質を加え、7種類のマグネシウム系原料を調製した。マグネシウム系原料中のニッケル含有物質の配合割合は、いずれも5wt%とした。次に、調製した各マグネシウム系原料の5gを、40個のクロム鋼製のボール(外径9.5mm)と共にクロム鋼製の容器(容積300ml)に入れ、遊星ボールミルP−5(FRITSCH社製)によりメカニカルグライディング処理(以下「MG処理」と称す。)した。MG処理は、真空雰囲気、室温、0.1MPa下で、粉砕エネルギーを5G(モーター回転速度1300rpm)として行った。MG処理は、24時間行った。
このようにして製造した実施例の各水素吸蔵材料を、それぞれ所定の温度下、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気にて加熱保持し、水素放出処理を行った。加熱時間は、250℃の場合は3時間、350℃の場合は4時間とした。各水素吸蔵材料におけるマグネシウム系原料の構成、水素放出処理温度、および水素放出処理後に測定したニッケル含有物質の平均粒径を表1に示す。なお、Mgの平均粒径は、いずれも約200nmであった。
表1に示すように、いずれの水素吸蔵材料においても、ニッケル含有物質の平均粒径は、100nm以下であった。これより、ナノメートルサイズのニッケル含有物質が、マグネシウム系材料(Mg)に複合化していることがわかる。また、#1aの水素吸蔵材料と#1bの水素吸蔵材料とを比較してわかるように、水素放出処理の温度を高くするとニッケル含有物質の平均粒径は大きくなった。
(b)比較例の水素吸蔵材料
上記(a)実施例の水素吸蔵材料の製造において、ニッケル含有物質の代わりにNiを加えて原料を調製し、それ以外は上記同様にして水素吸蔵材料を製造した。また、MgH2にNiを加えた原料を、乳鉢で混合して水素吸蔵材料を製造した。このようにして製造した比較例の各水素吸蔵材料を、それぞれ所定の温度下、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気にて加熱保持し、水素放出処理を行った。加熱時間は、250℃の場合は4時間、350℃の場合は3時間、450℃の場合は2時間とした。各水素吸蔵材料における原料の構成、水素放出処理温度、および水素放出処理後に測定したNiの平均粒径を表2に示す。なお、Mgの平均粒径は、#21、#22cの水素吸蔵材料では約250nm、#22a、#22bの水素吸蔵材料では約200nmであった。
上記(a)実施例の水素吸蔵材料の製造において、ニッケル含有物質の代わりにNiを加えて原料を調製し、それ以外は上記同様にして水素吸蔵材料を製造した。また、MgH2にNiを加えた原料を、乳鉢で混合して水素吸蔵材料を製造した。このようにして製造した比較例の各水素吸蔵材料を、それぞれ所定の温度下、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気にて加熱保持し、水素放出処理を行った。加熱時間は、250℃の場合は4時間、350℃の場合は3時間、450℃の場合は2時間とした。各水素吸蔵材料における原料の構成、水素放出処理温度、および水素放出処理後に測定したNiの平均粒径を表2に示す。なお、Mgの平均粒径は、#21、#22cの水素吸蔵材料では約250nm、#22a、#22bの水素吸蔵材料では約200nmであった。
表2に示すように、水素放出処理を450℃の高温で行った#21、#22cの水素吸蔵材料では、Niの平均粒径が100nmを超えた。特に、乳鉢で混合した#21の水素吸蔵材料では、Niの平均粒径が500nmと大きく、NiはMgと複合化していなかった。
(2)水素吸蔵放出特性
上記実施例および比較例の各水素吸蔵材料について、室温(25℃)、水素圧力9MPa下で水素を吸蔵させた後、225℃、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気下で水素を放出させた。そして、所定の水素吸蔵量(3、4、5wt%)、または水素放出量(3、6wt%)に達するまでの時間を測定した。水素吸蔵量はPCT特性測定装置(鈴木商館社製)を用いて求め、水素放出量は熱脱離法により求めた。各水素吸蔵材料について、所定の水素吸蔵量(3、4、5wt%)、水素放出量(3、6wt%)に達するまでの時間を表3に示す。
上記実施例および比較例の各水素吸蔵材料について、室温(25℃)、水素圧力9MPa下で水素を吸蔵させた後、225℃、約0.4Pa(3×10-3torr)の真空雰囲気下で水素を放出させた。そして、所定の水素吸蔵量(3、4、5wt%)、または水素放出量(3、6wt%)に達するまでの時間を測定した。水素吸蔵量はPCT特性測定装置(鈴木商館社製)を用いて求め、水素放出量は熱脱離法により求めた。各水素吸蔵材料について、所定の水素吸蔵量(3、4、5wt%)、水素放出量(3、6wt%)に達するまでの時間を表3に示す。
まず、水素吸蔵特性について述べる。表3中、各水素吸蔵量に達するまでの時間が短い程、水素吸蔵速度が速いことを示す。水素吸蔵量が3wt%、4wt%になるまでの時間を比べた場合、水素放出処理を250℃で行った実施例#1a、#2〜#7の水素吸蔵材料は、同様の水素放出処理を行った比較例#22aの水素吸蔵材料と、ほぼ同程度の時間となった。しかし、水素吸蔵量が5wt%になるまでの時間を比べると、実施例#1a、#2〜#7の水素吸蔵材料の方が、比較例#22aの水素吸蔵材料よりも、短時間となった。特に、ニッケル含有物質としてNiO、NiMoO4、Ni(OH)2、NiTiを用いた水素吸蔵材料(#1a、#3、#6、#7)では、水素吸蔵量がより短時間で5wt%まで達した。
また、水素放出処理を350℃で行った実施例#1bの水素吸蔵材料は、同様の水素放出処理を行った比較例#22bの水素吸蔵材料よりも短時間で所定の水素吸蔵量となった。実施例#1aの水素吸蔵材料と、#1bの水素吸蔵材料とを比較した場合、水素吸蔵速度にほとんど差は見られなかった。なお、水素放出処理を450℃で行った比較例#22cの水素吸蔵材料の水素吸蔵速度は、同処理をより低温で行った比較例#22a、#22bの水素吸蔵材料のそれと比較して遅かった。また、比較例#21の水素吸蔵材料は、ほとんど水素を吸蔵しなかった。この結果は、前出表2に示したNiの平均粒径が大きいことと一致する。
これより、実施例の水素吸蔵材料では、ニッケル含有物質の触媒作用が発揮され、Niを触媒として用いた比較例の水素吸蔵材料と同等あるいはそれ以上に、水素吸蔵速度が向上していることがわかる。
次に、水素放出特性について述べる。表3中、各水素放出量に達するまでの時間が短い程、水素放出速度が速いことを示す。水素放出量が3wt%、6wt%になるまでの時間を比べた場合、水素放出処理を250℃で行った実施例#1a、#2〜#7の水素吸蔵材料は、ニッケル含有物質により差はあるが、同様の水素放出処理を行った比較例#22aの水素吸蔵材料と、ほぼ同程度の時間となった。特に、ニッケル含有物質としてNiO、NiFe2O4、NiMoO4、Ni(OH)2、NiTiを用いた水素吸蔵材料(#1a、#2、#3、#6、#7)では、水素放出量がより短時間で6wt%まで達した。
また、水素放出処理を350℃で行った実施例#1bの水素吸蔵材料は、同様の水素放出処理を行った比較例#22bの水素吸蔵材料よりも短時間で、水素放出量が6wt%となった。実施例#1aの水素吸蔵材料と、#1bの水素吸蔵材料とを比較した場合、水素放出速度にほとんど差は見られなかった。なお、水素放出処理を450℃で行った比較例#22cの水素吸蔵材料の水素放出速度は、同処理をより低温で行った比較例#22a、#22bの水素吸蔵材料のそれと比較して遅かった。また、比較例#21の水素吸蔵材料からは、全く水素が放出されなかった。この結果は、前出表2に示したNiの平均粒径が大きいことと一致する。
これより、実施例の水素吸蔵材料では、ニッケル含有物質の触媒作用が発揮され、Niを触媒として用いた比較例の水素吸蔵材料と同等あるいはそれ以上に、水素放出速度が向上していることがわかる。
以上の結果からわかるように、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、水素吸蔵、放出速度が速く、室温で水素を吸蔵することができ、200℃程度の低温下でも水素を放出することができる。また、水素放出処理を250〜350℃で行えば、ニッケル含有物質の粒子の成長が抑制され、その触媒効果を充分に発揮させることができる。
例えば、水素自動車では、水素エンジンからの廃熱を利用することができる。本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、200℃程度の温度下で3〜4時間保持することで約3wt%の水素を放出する。したがって、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料を水素貯蔵源として用いれば、200℃程度の廃熱を利用して、水素エンジンに水素を供給することができる。このように、本発明のマグネシウム系水素吸蔵材料は、水素エンジン、燃料電池等の水素供給源として有用である。
Claims (6)
- マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、
水素を吸蔵、放出する基材となるマグネシウム系材料の粒子に該ニッケル含有物質の粒子が高分散状態で複合化されており、
該マグネシウム系材料の粒子の平均粒径は100nm以上300nm以下であり、該ニッケル含有物質の粒子の平均粒径は10nm以上100nm以下であることを特徴とするマグネシウム系水素吸蔵材料。 - Mg2Niを含有しない請求項1に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
- 水素放出処理は、200℃以上350℃以下の温度下で行われる請求項1に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
- マグネシウム系水素化物と、水素吸蔵放出特性を向上させるニッケル含有物質と、からなるマグネシウム系原料を機械的粉砕処理することにより得られ、水素放出処理が200℃以上350℃以下の温度下で行われることを特徴とするマグネシウム系水素吸蔵材料。
- 前記水素放出処理は250℃以下の温度下で行われ、Mg2Niを含有しない請求項4に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
- 前記マグネシウム系原料における前記ニッケル含有物質の配合割合は、該マグネシウム系原料の重量を100wt%とした場合の10wt%以下である請求項1または請求項4に記載のマグネシウム系水素吸蔵材料。
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- 2004-07-29 JP JP2004221670A patent/JP2006035161A/ja active Pending
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