JP2008094696A - 微細針状酸化亜鉛 - Google Patents

微細針状酸化亜鉛 Download PDF

Info

Publication number
JP2008094696A
JP2008094696A JP2006282012A JP2006282012A JP2008094696A JP 2008094696 A JP2008094696 A JP 2008094696A JP 2006282012 A JP2006282012 A JP 2006282012A JP 2006282012 A JP2006282012 A JP 2006282012A JP 2008094696 A JP2008094696 A JP 2008094696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc oxide
zinc
aqueous solution
sodium hydroxide
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006282012A
Other languages
English (en)
Inventor
Takumi Kawada
拓海 河田
Kenichi Nakagawa
健一 中川
Masahiro Suzuki
雅博 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakai Chemical Industry Co Ltd filed Critical Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2006282012A priority Critical patent/JP2008094696A/ja
Publication of JP2008094696A publication Critical patent/JP2008094696A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

【課題】比表面積とアスペクト比が高い微細針状酸化亜鉛を提供する。
【解決手段】本発明によれば、平均長径が500nm以下、平均短径が100nm以下であり、平均長径/平均短径で定義されるアスペクト比が4以上であり、且つBET法による比表面積が20m2/g以上である微細針状酸化亜鉛が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性材料基材や放熱材料、充填剤等として有用な微細針状酸化亜鉛に関する。
従来、酸化亜鉛は、例えば、ゴムの加硫促進剤、塗料やインキ用の顔料、種々の電子部品のための原料、合成樹脂への充填剤等として、種々の産業分野において広く用いられており、特に、微細針状酸化亜鉛は、例えば、導電性材料基材として有用である。
針状酸化亜鉛は、従来、主として、乾式法にて製造されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、乾式法においては、基本的には、亜鉛を高温度に加熱し、亜鉛蒸気を生成させ、これをキャリヤガスにて燃焼室に導いて、燃焼させて、針状酸化亜鉛を製造するものである。従って、このような方法によれば、得られる酸化亜鉛粒子が相互に焼結しやすいので、粒子の形状や粒度を一定に保つことが困難であるほか、用いる装置が複雑で高価とならざるを得ず、かくして、製造費用も嵩むものとなる。
そこで、近年、このような乾式法による針状酸化亜鉛の製造における問題を解決するために、湿式法による針状酸化亜鉛の製造が幾つか提案されている。例えば、一つの方法として、メタノール/水混合溶媒に酸化亜鉛と炭酸アンモニウムとアンモニア水を溶解させ、これに炭酸ガスを吹き込んで、沈殿として針状の炭酸亜鉛モノアンミン錯体を得、これを空気中で焼成することによって、針状酸化亜鉛を得る方法が提案されている(特許文献2参照)。しかし、この方法によれば、得られる針状酸化亜鉛は、その粒度が尚、大きく、また、収率も低い。
別の方法として、硝酸亜鉛のような水溶性亜鉛塩を尿素と共に水に溶解し、加熱して、針状酸化亜鉛を析出させる方法も知られている(特許文献3参照)。しかし、この方法によっても、得られる針状酸化亜鉛は、その粒度が依然として大きいうえに、収率も低い。
また、塩化亜鉛のような水溶性亜鉛塩の水溶液に60℃以上の温度でアルカリ水溶液を徐々に加えて反応させ、最終的にpHを9以上として、針状酸化亜鉛を得る方法も提案されている(特許文献4参照)。しかし、この方法によれば、反応条件が経時的に変化するので、得られる酸化亜鉛粒子のアスペクト比や粒度が一定しないうえに、比表面積とアスペクト比が十分に大きくはなく、しかも、反応に長時間を要するので、工業的に針状酸化亜鉛を製造する方法としては難点がある。
特開昭56−120518号公報 特開平05−17298号公報 特開2002−274847号公報 特開平04−164816号公報
本発明は、針状酸化亜鉛における上述した問題を解決するためになされたものであって、比表面積とアスペクト比が十分に高い微細針状酸化亜鉛を提供することを目的とする。
本発明によれば、平均長径が500nm以下、平均短径が100nm以下であり、平均長径/平均短径で定義されるアスペクト比が4以上であり、且つBET法による比表面積が20m2/g以上であることを特徴とする微細針状酸化亜鉛が提供される。
更に、本発明によれば、水酸化物イオン/亜鉛イオンモル比を1.50〜1.85の範囲に保つと共に、得られる混合物のpHを6.0から8.0の範囲に保ちながら、55℃以下の温度にて、亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加えることにより得られる上記微細針状酸化亜鉛が提供される。
特に、好ましくは、本発明によれば、平均長径が250nm以下、平均短径が50nm以下である微細針状酸化亜鉛が提供される。
本発明による酸化亜鉛は、微細であって、比表面積とアスペクト比が高いので、例えば、導電性材料基材や放熱材料、充填剤等として好適に用いられる。
本発明による微細針状酸化亜鉛は、平均長径が500nm以下、平均短径が100nm以下であり、平均長径/平均短径で定義されるアスペクト比が4以上であり、且つBET法による比表面積が20m2/g以上である。通常、本発明による微細針状酸化亜鉛は、平均長径が100〜500nmの範囲にあり、平均短径が10〜100nmの範囲にあり、アスペクト比が4〜20の範囲にあり、BET法による比表面積が20〜50m2/gの範囲にある。
特に、本発明による好ましい微細針状酸化亜鉛は、平均長径が100〜250nmの範囲にあり、平均短径が10〜50nmの範囲にあり、BET法による比表面積が20〜50m2/gの範囲にある。
このような微細針状酸化亜鉛は、水酸化物イオン/亜鉛イオンモル比を1.50〜1.85の範囲に保つと共に、得られる混合物のpHを6.0から8.0の範囲、好ましくは、6.5〜7.5の範囲に保ちながら、55℃以下の温度にて、亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加えることによって得ることができる。
本発明による微細針状酸化亜鉛の製造に用いる上記亜鉛塩としては、水溶性であれば、特に限定されるものではないが、好ましくは、塩化物、硝酸塩、硫酸塩等のような無機酸塩や、また、ギ酸亜鉛や酢酸亜鉛のような有機酸塩が好ましく用いられる。このような亜鉛塩は、通常、0.01〜6.0モル/L濃度の水溶液として用いられる。また、本発明による微細針状酸化亜鉛の製造に用いる上記アルカリとしては、通常、アルカリ金属水酸化物が好ましく用いられ、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が好ましく用いられる。このようなアルカリは、通常、0.01〜18モル/L濃度の水溶液として用いられる。
本発明による微細針状酸化亜鉛は、上記亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を、水酸化物イオン/亜鉛イオンモル比を1.50〜1.85の範囲に保つと共に、得られる混合物のpHを6.0から8.0の範囲、好ましくは、6.5から7.5の範囲に保ちながら、55℃以下の温度にて、好ましくは、55〜35℃の範囲の温度にて、反応槽に同時に加えることによって得ることができる。詳しくは、例えば、バッチ方式による場合は、予め、反応槽に水を張っておき、この水に同時に加えられる亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液が速やかに混合され、接触するように、十分に攪拌しながら、これに亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液とをそれぞれ所定の割合にて同時に加えることによって、本発明による微細針状酸化亜鉛を得ることができる。このように亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加えることは、連続方式でも同様に行うことができる。
一般に、亜鉛塩とアルカリとの反応は実質的に瞬時に完了するが、ある量の亜鉛塩水溶液とある量のアルカリ水溶液とを上述したようにして反応槽に同時に加えて反応させて、目的とする微細針状酸化亜鉛を工業的に効率よく製造するには、ある程度の時間をかけて、上記亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液のそれぞれ全量を反応槽に加えることが望ましい。しかし、本発明によれば、上記亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液のそれぞれ全量を反応槽に加えるための時間は短くてよく、具体的には、反応に供する亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液のそれぞれの濃度や量にもよるが、例えば、1モル/L程度の濃度の亜鉛塩水溶液1Lと3.6モル/L程度の濃度のアルカリ水溶液0.75Lとを同時中和するために要する時間は、通常、数分程度であり、例えば、1分から2分程度である。
微細針状酸化亜鉛の製造において、上記亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加える際に、水酸化物イオン/亜鉛イオンモル比が1.50よりも小さいときは、得られる酸化亜鉛粒子が大きくなり、目的とする平均長径と平均短径と比表面積を有する微細酸化亜鉛を得ることができない。また、得られる酸化亜鉛粒子のアスペクト比が小さくなる傾向がある。他方、微細針状酸化亜鉛の製造において、上記亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加える際に、水酸化物イオン/亜鉛イオンモル比が1.85よりも大きいときは、針状酸化亜鉛を得ることができない。即ち、得られる酸化亜鉛は、針状性のない粒子である。
また、微細針状酸化亜鉛の製造において、上記亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加える際に、得られる混合物のpHが6.0よりも小さいときは、得られる酸化亜鉛粒子が大きくなる傾向があり、目的とする平均長径と平均短径と比表面積を有する微細酸化亜鉛を得ることができない。しかし、得られる混合物のpHが8.0よりも大きいときは、針状酸化亜鉛を得ることができない。
更に、微細針状酸化亜鉛の製造において、上記亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加える際に、反応温度が55℃を超えるときは、得られる酸化亜鉛粒子が大きくなる傾向があり、目的とする平均長径と平均短径と比表面積を有する微細酸化亜鉛を得ることができない。
本発明によれば、前述したように、亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加えて反応させる際に、これを超音波照射下に行うことによって、特に、微細な針状酸化亜鉛を得ることができる。超音波照射に用いる超音波の周波数は、特に限定されるものではなく、15kHzから1MHzの範囲にわたってよいが、通常、20〜300kHzの範囲が適当であり、なかでも、20〜100kHzの範囲が適当である。
このように、本発明によれば、亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を超音波照射下に反応槽に同時に加えることによって、通常、平均長径が100〜250nmの範囲にあり、平均短径が10〜50nmの範囲にあり、アスペクト比が4〜20の範囲にあり、比表面積が20m2/g以上である微細針状酸化亜鉛を得ることができる。
このような微細針状酸化亜鉛は、例えば、放熱材料としてインキや塗料等に用いた場合や、導電性材料基材として用いた場合、例えば、導電性ペーストに用いた場合は、塗膜表面の平滑性や透明性が向上し、また、補強用の充填剤として用いた場合には、塗膜強度が向上するので、塗膜厚みを薄くすることができ、更に、微細針状酸化亜鉛は、塗膜中において相互の接触機会が大きいので、少量の使用量にて所要の放熱性や導電性を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
以下において、得られた酸化亜鉛の平均長径、平均短径及びアスペクト比は以下のようにして測定した。即ち、透過型電子顕微鏡写真撮影装置(日本電子(株)製JEM−100SX)用いて、一つの酸化亜鉛の試料を80000倍の倍率で5視野撮影し、それぞれ画像部分が短辺12cm、長辺16.5cmの写真とした。それぞれの写真1枚につき、それぞれの短辺及び長辺の中間点からそれぞれの短辺及び長辺に対して平行線を引き、更に、対角線を2本引き、合計4本の直線に重なっている粒子の短径及び長径をノギスを用いて測定した。但し、同一の粒子に複数の線が重なっているときは、その粒子について、重複して測定しないこととし、このようにして、5枚の写真にて100〜150個の粒子の全てについて、短径及び長径を測定し、その測定値の平均値をその酸化亜鉛の試料の平均短径及び平均長径とした。また、その平均長径の値を平均短径の値で割った値をその酸化亜鉛の試料のアスペクト比とした。尚、上記倍率によれば、125nmが1cmで表される写真となり、測定値は、0.01cmまで読み取り、平均の際には、小数点第2桁目を四捨五入した。また、アスペクト比は、有効数字2桁とし、3桁目を四捨五入した。
また、比表面積は、マイクロメリティック社製GEMINI2360を用いて測定し、X線回折装置は理学(株)製RAD IICを用いた。反応時の反応槽中の混合物のpHは、東亜ディーケーケー(株)製ガラス電極式水素イオン濃度指示計を用いて測定した。
実施例1
3L容量の反応槽に温度55℃の水300mLを張り込み、十分な攪拌下に超音波照射機(日本精機(株)製US−600T)を用いて周波数20kHzの超音波を照射しながら、135g/L濃度の塩化亜鉛水溶液1500mL(塩化亜鉛として1.48モル)と142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)を2分間かけて同時に投入して、沈殿を生成させた。この間、反応槽中の混合物のpHは、6.8から7.5の間にあった。
このようにして生成した沈殿を濾過、水洗、乾燥して、白色粉体を得た。この粉体についてX線回折を行って、酸化亜鉛であることを確認した。この酸化亜鉛の窒素吸着法による比表面積(以下、同じ)は40m2/gであった。また、この酸化亜鉛の平均短径は29.5nm、平均長径は153.4nm、アスペクト比は5.2であった。
実施例2
実施例1において、超音波照射を行わなかった以外は、同様にして、白色粉体を得た。この粉体も、X線回折から、酸化亜鉛であることを確認した。この酸化亜鉛の比表面積は28m2/gであり、平均短径は31.2nm、平均長径は301.6nm、アスペクト比は9.7であった。
実施例3
実施例1において、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、131g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.46モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。この酸化亜鉛の比表面積は31m2/gであり、平均短径は38.6nm、平均長径は227.7nm、アスペクト比は5.9であった。
実施例4
実施例1において、135g/L濃度の塩化亜鉛水溶液1500mL(塩化亜鉛として1.48モル)に代えて、362g/L濃度の酢酸亜鉛水溶液1500mL(酢酸亜鉛として2.96モル)を用いると共に、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、284g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして5.33モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。この酸化亜鉛の比表面積は21m2/gであり、平均短径は45.1nm、平均長径191.3nm、アスペクト比は4.2であった。
実施例5
実施例1において、135g/L濃度の塩化亜鉛水溶液1500mL(塩化亜鉛として1.48モル)に代えて、318g/L濃度の硫酸亜鉛水溶液1500mL(硫酸亜鉛として2.98モル)を用いると共に、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、284g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして5.33モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。この酸化亜鉛の比表面積は29m2/gであり、平均短径は40.6nm、平均長径は230.1nm、アスペクト比は5.7であった。
実施例6
実施例1において、135g/L濃度の塩化亜鉛水溶液1500mL(塩化亜鉛として1.48モル)に代えて、374g/L濃度の硝酸亜鉛水溶液1500mL(硝酸亜鉛として2.96モル)を用いると共に、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、284g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして5.33モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。この酸化亜鉛の比表面積は33m2/gであり、平均短径は37.2nm、平均長径は152.5nm、アスペクト比は4.1であった。
比較例1
実施例1において、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、158g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.96モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。しかし、この酸化亜鉛は粒状であった。比表面積は20m2/gであった。
比較例2
実施例1において、135g/L濃度の塩化亜鉛水溶液1500mL(塩化亜鉛として1.48モル)に代えて、181g/L濃度の酢酸亜鉛水溶液1500mL(酢酸亜鉛として1.48モル)を用いると共に、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、158g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.96モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。しかし、この酸化亜鉛は粒状であった。比表面積は18m2/gであった。
比較例3
実施例1において、135g/L濃度の塩化亜鉛水溶液1500mL(塩化亜鉛として1.48モル)に代えて、189g/L濃度の硝酸亜鉛水溶液1500mL(硝酸亜鉛として1.48モル)を用いると共に、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、158g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.96モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。しかし、この酸化亜鉛は粒状であった。比表面積は18m2/gであった。
比較例4
実施例1において、142g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.66モル)に代えて、110g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液750mL(水酸化ナトリウムとして2.07モル)を用いた以外は、同様にして、酸化亜鉛を得た。この酸化亜鉛の比表面積は4m2/gであり、平均短径は242.7nm、平均長径は989.4nm、アスペクト比は4.1であった。
比較例5
3L容量の反応槽に161g/L濃度の硫酸亜鉛水溶液1000mL(硫酸亜鉛として1.0モル)を仕込み、加熱して、100℃に保った。この硫酸亜鉛水溶液を十分に攪拌しながら、これに40g/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液1900mL(水酸化ナトリウムとして1.9モル)を2時間かけて滴下した後、得られた混合物を100℃の温度で30分間保持して、最終的にpHを6.2として沈殿を生成させた。
このようにして生成した沈殿を濾過、水洗、乾燥して、酸化亜鉛を白色粉体として得た。この酸化亜鉛の比表面積は10m2/gであった。また、この酸化亜鉛の平均短径は83.5nm、平均長径は230.5nm、アスペクト比は2.8であった。
実施例1において得られた本発明による微細針状酸化亜鉛の透過型電子顕微鏡写真(倍率80000倍)である。

Claims (4)

  1. 平均長径が500nm以下、平均短径が100nm以下であり、平均長径/平均短径で定義されるアスペクト比が4以上であり、且つBET法による比表面積が20m2/g以上であることを特徴とする微細針状酸化亜鉛。
  2. 平均長径が250nm以下、平均短径が50nm以下である請求項1に記載の微細針状酸化亜鉛。
  3. 水酸化物イオン/亜鉛イオンモル比を1.50〜1.85の範囲に保つと共に、得られる混合物のpHを6.0から8.0の範囲に保ちながら、55℃以下の温度にて、亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を反応槽に同時に加えることにより得られる請求項1又は2に記載の微細針状酸化亜鉛。
  4. 亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液を超音波照射下に反応槽に同時に加えることにより得られる請求項3に記載の微細針状酸化亜鉛。
JP2006282012A 2006-10-16 2006-10-16 微細針状酸化亜鉛 Pending JP2008094696A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006282012A JP2008094696A (ja) 2006-10-16 2006-10-16 微細針状酸化亜鉛

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006282012A JP2008094696A (ja) 2006-10-16 2006-10-16 微細針状酸化亜鉛

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008094696A true JP2008094696A (ja) 2008-04-24

Family

ID=39377927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006282012A Pending JP2008094696A (ja) 2006-10-16 2006-10-16 微細針状酸化亜鉛

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008094696A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168254A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sakai Chem Ind Co Ltd 紫外線遮蔽剤、化粧料及び微細針状酸化亜鉛
JP2010195847A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Sakai Chem Ind Co Ltd 樹脂組成物
US8546476B2 (en) * 2009-07-14 2013-10-01 Sakai Chemical Industry Co., Ltd. Exoergic filler composition, resin composition, exoergic grease and exoergic coating composition
JP2014164246A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Nippon Zeon Co Ltd 静電荷像現像剤
JP2014167117A (ja) * 2014-03-25 2014-09-11 Sakai Chem Ind Co Ltd 放熱性フィラー組成物、樹脂組成物、放熱性グリース及び放熱性塗料組成物

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56120518A (en) * 1980-02-27 1981-09-21 Sumitomo Metal Mining Co Ltd Manufacture of needlelike zinc oxide
JPS57205320A (en) * 1981-06-12 1982-12-16 Tokai Daigaku Formation of needlelike zinc oxide particle
JPH04164816A (ja) * 1990-10-30 1992-06-10 Mitsubishi Materials Corp 液中合成法による針状酸化亜鉛粉末の製造方法
JPH04349118A (ja) * 1991-05-23 1992-12-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 針状酸化亜鉛の製造方法
JPH0517298A (ja) * 1991-05-08 1993-01-26 Lion Corp 針状酸化亜鉛の製造方法、針状酸化亜鉛及びその針状酸化亜鉛を含有する組成物
JP2002274847A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 National Institute For Materials Science 針状酸化亜鉛の製法
JP2003236800A (ja) * 2002-02-15 2003-08-26 Japan Science & Technology Corp セラミックスナノ構造体とその組成物並びにその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56120518A (en) * 1980-02-27 1981-09-21 Sumitomo Metal Mining Co Ltd Manufacture of needlelike zinc oxide
JPS57205320A (en) * 1981-06-12 1982-12-16 Tokai Daigaku Formation of needlelike zinc oxide particle
JPH04164816A (ja) * 1990-10-30 1992-06-10 Mitsubishi Materials Corp 液中合成法による針状酸化亜鉛粉末の製造方法
JPH0517298A (ja) * 1991-05-08 1993-01-26 Lion Corp 針状酸化亜鉛の製造方法、針状酸化亜鉛及びその針状酸化亜鉛を含有する組成物
JPH04349118A (ja) * 1991-05-23 1992-12-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 針状酸化亜鉛の製造方法
JP2002274847A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 National Institute For Materials Science 針状酸化亜鉛の製法
JP2003236800A (ja) * 2002-02-15 2003-08-26 Japan Science & Technology Corp セラミックスナノ構造体とその組成物並びにその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168254A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sakai Chem Ind Co Ltd 紫外線遮蔽剤、化粧料及び微細針状酸化亜鉛
JP2010195847A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Sakai Chem Ind Co Ltd 樹脂組成物
US8546476B2 (en) * 2009-07-14 2013-10-01 Sakai Chemical Industry Co., Ltd. Exoergic filler composition, resin composition, exoergic grease and exoergic coating composition
JP2014164246A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Nippon Zeon Co Ltd 静電荷像現像剤
JP2014167117A (ja) * 2014-03-25 2014-09-11 Sakai Chem Ind Co Ltd 放熱性フィラー組成物、樹脂組成物、放熱性グリース及び放熱性塗料組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4853221B2 (ja) 針状酸化亜鉛の製造方法
Rahimi-Nasrabadi et al. Synthesis and characterization of copper oxalate and copper oxide nanoparticles by statistically optimized controlled precipitation and calcination of precursor
TWI529133B (zh) 氫氧化鎂微粒子及氧化鎂微粒子之製造方法
TWI636613B (zh) 鎳-錳系複合氧氫氧化物及其製造方法、以及其用途
JP5069865B2 (ja) 高純度水酸化マグネシウム粉末及びその製造方法
US20120189850A1 (en) Magnesium oxide powder having excellent dispersibility and method for producing the same
AU713857B2 (en) Spheroidally agglomerated basic cobalt (II) carbonate and spheroidally agglomerated cobalt (II) hydroxide, a process for producing them and their use
JP2013527105A (ja) 沈降炭酸カルシウムを得る方法
JP2008094696A (ja) 微細針状酸化亜鉛
JP2006083058A (ja) 混合金属酸化物、その製造および使用
JP3910495B2 (ja) 塩基性炭酸マグネシウム及びその製造方法、並びに該塩基性炭酸マグネシウムを含有する組成物又は構造体
KR101453923B1 (ko) 전기화학적 프로세스를 통한 아라고나이트 결정구조의 탄산칼슘 막 제조방법
KR102156105B1 (ko) 높은 비표면적을 갖는 봉상의 수산화 마그네슘 입자와 봉상의 산화 마그네슘 입자 및 이들의 제조방법
WO2009081548A1 (ja) ナノサイズ炭酸カルシウムの製造法
CN106558695A (zh) 一种镍钴铝复合氢氧化物、镍钴铝复合氧化物及其制备方法
JP5125258B2 (ja) 球状酸化マグネシウム粒子とその製造方法
JP3910503B2 (ja) 塩基性炭酸マグネシウムの製造方法
TW200304900A (en) Titanium oxide precursor and production method thereof, and production method of titanium oxide using the precursor
KR20220012350A (ko) 코발트 페라이트 입자의 제조 방법과 그에 따라 제조된 코발트 페라이트 입자
KR20180029867A (ko) 합성 하이드로마그네사이트 입자 및 그의 제조방법
JP5025996B2 (ja) リチウムアルミネートの製造方法及びリチウムアルミネート
JPH0426514A (ja) 板状導電性酸化亜鉛の製造方法
JP2004115325A (ja) ウニ状酸化亜鉛及びその製造方法
JP2002274847A (ja) 針状酸化亜鉛の製法
JP2017171547A (ja) 階層構造を有する新規ハイドロタルサイト粒子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080519

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100303

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110927

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120619

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02