JP2008094203A - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 剛性の低下を抑制しつつ製造コストを低減することができるステアリングコラム装置を提供する。
【解決手段】 本発明のステアリングコラム装置1は、軸方向に伸縮自在なステアリングシャフト2と、ステアリングシャフト2を覆うアウタチューブ4と、ステアリングシャフト2を覆うとともに、アウタチューブ4の内周面に軸方向に相対移動可能に挿入されたインナチューブ5とを有している。インナチューブ5には、その一端部側端面から軸方向に沿って延びるスリット5aが形成されている。また、本発明のステアリングコラム装置1は、スリット5aに嵌め込まれることで当該スリット5aを広げ、インナチューブ5を拡径させてアウタチューブ4の内周面に圧接固定する楔状部20cが形成されたスペーサ20を有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ステアリングホイールの軸方向位置を調整することができるテレスコピック式のステアリングコラム及びこれを用いたステアリング装置に関する。
従来から、自動車用のステアリングコラム装置には、ステアリングホイールの軸方向位置を調整することができるテレスコピック式のステアリングコラム装置がある。このテレスコピック式のステアリングコラム装置には、伸縮自在なステアリングシャフトを支持しつつ当該ステアリングシャフトを覆うアウタチューブと、前記ステアリングシャフトを支持しつつ前記ステアリングシャフトを覆い、前記アウタチューブに軸方向にスライド可能に挿入されたインナチューブとを備えたものがある。前記ステアリングシャフトの一端にはステアリングホイールが、他端にはステアリングギヤボックスが取り付けられており、上記ステアリングコラム装置は、前記ステアリングシャフトを伸縮させるとともに前記両チューブを互いに軸方向に相対移動させ、両チューブの相対位置を任意の位置で固定することで、前記ステアリングホイールの軸方向位置を調整固定できるように構成されている。
上記構成のステアリングコラム装置では、前記インナチューブと前記アウタチューブとをスムーズに相対移動させるために、インナチューブの外周面とアウタチューブの内周面との間には僅かな隙間を設ける必要がある。その一方、このように両チューブ間に隙間が設けられた状態であると、当該ステアリングコラム装置自体の剛性が低下する。このため、前記アウタチューブに、当該アウタチューブの内径を縮径するためのクランプ部を一体に設け、前記ステアリングホイールの位置を調整した後に、このクランプ部を締付ボルトによって締め付けることでアウタチューブの内径を縮径させ、両チューブ間のクリアランスを無くすとともに、インナチューブを外周側から締め付けることで両チューブを互いに圧接固定することで、ステアリングコラム装置の剛性の低下を抑制するものが提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−120731号公報(図1、図4)
上記従来のステアリングコラム装置において、アウタチューブに設けられるクランプ部は、締付ボルトによって締め付けられるとともにインナチューブを締め付ける必要があるため、適度な剛性を確保すべく他の部分よりも厚肉にする必要がある。このため、上記のような厚肉のクランプ部をアウタチューブに一体に設けるために、アウタチューブ全体をアルミダイキャスト等によって形成しなければならず、当該ステアリングコラム装置の製造コストを増大させる要因となっていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、剛性の低下を抑制しつつ製造コストを低減することができるステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、軸方向に伸縮自在なステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトの一端部側を支持しつつ前記ステアリングシャフトを覆うアウタチューブと、前記ステアリングシャフトの他端部側を支持しつつ前記ステアリングシャフトを覆うとともに、前記アウタチューブの内周面に対して所定の隙間を設けた状態で、その一端部が前記アウタチューブに軸方向に相対移動可能に挿入されたインナチューブと、前記インナチューブと前記アウタチューブとの相対移動を規制する規制手段と、を有するステアリングコラム装置において、前記規制手段が、前記インナチューブの一端部側端面から軸方向に沿って延びるスリットと、前記スリットに嵌め込まれることで当該スリットを広げ、前記インナチューブを拡径させて前記アウタチューブの内周面に圧接固定する楔状部材と、によって構成されていることを特徴としている。
上記のように構成されたステアリングコラム装置によれば、インナチューブのスリットに楔状部材を嵌め込んで当該インナチューブを拡径し、アウタチューブの内周面に圧接固定することで、インナチューブとアウタチューブとの相対移動を規制するので、アウタチューブ側に上記従来例のようなクランプ部等のアウタチューブを縮径させるための部材を一体的に設ける必要がない。このため、アウタチューブには、パイプ材等を用いることができ、低コストかつ簡易な構造とすることができる。
また、インナチューブを拡径しアウタチューブの内周面に圧接固定するので、両チューブ間に設けられた隙間を無くすことができ、当該ステアリングコラム装置の剛性の低下を抑制することができる。
また、前記アウタチューブには、前記インナチューブのスリットを外部に露出させる露出部が設けられていることが好ましい。
この場合、アウタチューブに挿入され外周面が覆われた状態となるインナチューブの一端部側に設けられたスリットを、露出部を通じて外部に露出させることができるので、容易にスリットに楔状部材を嵌め込むことができる。
また、上記ステアリングコラム装置において、前記インナチューブもしくはアウタチューブのいずれか一方に設けられたコラム側ブラケットと、前記コラム側ブラケットを車体側にチルト調節可能に固定する固定手段と、をさらに備え、前記楔状部材は、前記固定手段による前記コラム側ブラケットの固定動作に連動して前記スリットに嵌め込まれるものであってもよい。
この場合、ステアリングコラム装置のチルト動作の固定を行うのと同時に両チューブの相対移動を規制することができるので、チルト調節とステアリングシャフトの伸縮調節とを同時に行うことができる。
本発明のステアリングコラム装置によれば、簡易な構造でインナチューブとアウタチューブとを圧接固定して両者の相対移動を規制できるので、剛性の低下を抑制しつつ製造コストを低減することができる。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態であるステアリングコラム装置の側面図であり、図2は図1中II−II線矢視断面図である。
図1及び図2において、このステアリングコラム装置1は、自動車のステアリングホイールが取り付けられ、ステアリングホイールに入力される回転力をステアリングギヤボックスに伝達するための装置であり、一端部にステアリングホイール(図示せず)が一体回転可能に取り付けられるステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2を覆いつつ回転自在に支持する円筒状のコラムチューブ3と、ステアリングコラム装置1を車体側に固定するための第1及び第2の固定部6,7とを有している。
ステアリングシャフト2は、一端部に前記ステアリングホイールが取り付けられるアッパーシャフト2aと、このアッパーシャフト2aの他端部に一体回転可能に連結されたロアシャフト2bとを備えている。
図3は、アッパーシャフト2aとロアシャフト2bとの連結部分を示したステアリングコラム装置1の部分断面図である。図3も参照して、アッパーシャフト2aは、鋼製の中空パイプ材等を用いて形成されたものであり、一端部にはステアリングホイール(図示せず)が取り付けられる取付部2a1が形成されている。アッパーシャフト2aは、この取付部2a1がコラムチューブ3の端部から突出した状態で配置されている。
ロアシャフト2bは、鋼製の棒材等からなり、一端部にはステアリングギヤボックス(図示せず)に連結される連結部2b1が形成されている。ロアシャフト2bは、この連結部2b1がコラムチューブ3から突出した状態で配置されている。また、ロアシャフト2bの他端部は、アッパーシャフト2aの内周面側に挿入されており、両シャフト2a,2bが連結されている。ロアシャフト2bの他端部の外周面及びアッパーシャフト2aの内周面には、互いに嵌合するスプライン溝2a2,2b2が形成されており、両シャフト2a,2bは、スプライン嵌合によって、一体回転可能かつ互いに軸方向に相対移動可能に連結されている。従って、ステアリングシャフト2は、両シャフト2a,2bを相対移動させることで軸方向に伸縮可能である。
ステアリングシャフト2を覆うコラムチューブ3は、アッパーシャフト2a側に配置されたアウタチューブ4と、ロアシャフト2b側に配置されたインナチューブ5と、を備えている。
アウタチューブ4は、鋼製のパイプ材等を用いて形成されたものであり、その一端部側からインナチューブ5が挿入されている。インナチューブ5もアウタチューブ4と同様パイプ材等を用いて形成されており、その一端部には、端面から軸方向に沿って延びるスリット5aが形成されている。また、アウタチューブ4には、スリット5aを外部に露出するための露出部としての窓部4aが形成されている。この窓部4aによって外部に露出しているスリット5aには、後述する楔状部20cが嵌め込まれている。
インナチューブ5の外径は、アウタチューブ4の内径よりも僅かに小さく形成されているが、図のように、楔状部20cがスリット5aに嵌め込まれた状態においては、その外径が拡径され、インナチューブ5の外周面をアウタチューブ4の内周面に押圧することで、両チューブ4,5が互いに相対移動しないように固定されている。
一方、楔状部20cが、スリット5aに嵌め込まれていない状態においては、インナチューブ5は、アウタチューブ4の内周面に対して所定の隙間を設けた状態で、挿入されており、アウタチューブ4に対して軸方向に相対移動可能である。従って、コラムチューブ3は、両チューブ4,5を相対移動させることで、伸縮させることができる。
また、アウタチューブ4の他端部、及びインナチューブ5の他端部の内周面側には、それぞれ、ステアリングシャフト2を回転自在に支持する転がり軸受(図示せず)が設けられており、アウタチューブ4は、前記転がり軸受によって、取付部2a1が形成されたステアリングシャフト2の一端部側を支持しており、インナチューブ5は、前記転がり軸受によって、連結部2b1が形成されたステアリングシャフト2の他端部側を支持している。これら両チューブ4,5に設けられた転がり軸受によって、ステアリングシャフト2は、コラムチューブ3に回転自在に支持されるとともに、コラムチューブ3を伸縮させることで、ステアリングシャフト2も同時に伸縮させることができる。
すなわち、本実施形態のステアリングコラム装置1は、ステアリングシャフト2を伸縮し、ステアリングホイールの軸方向位置の調整が可能である、いわゆるテレスコピック式のステアリングコラム装置を構成している。
第1及び第2の固定部6,7は、車体側に固定されて、当該ステアリングコラム装置1を車体に対して支持するものである。この内、第2の固定部7は、ピン7a回りにコラムチューブ3を揺動自在に支持しており、当該ステアリングコラム装置1のチルト動作を実現する。第1の固定部6は、車体側に固定される車体側ブラケット10と、アウタチューブ4の外周面に固定されたコラム側ブラケット11と、このコラム側ブラケット11を車体側ブラケット10に固定し、ピン7a回りに揺動するステアリングコラム装置1のチルト動作を固定するための固定機構12とを有している。
図2を参照して、コラム側ブラケット11は、アウタチューブ4の両側方に溶接等で固定され下方に延びる一対の側板部11aと、これら一対の側板部11aを繋ぐ底板部11bとを有している。一対の側板部11aには、固定機構12を挿通するための孔部11a1がそれぞれ設けられている。また、コラム側ブラケット11の側板部11aの外側面には、車体側ブラケット10の上板部10bから下方に延びる一対の側板10aが、それぞれ当接している。この側板10aには、側板部11aの孔部11a1の位置に対応するとともに、長径が上下方向に沿う長孔部10a1が設けられている。これら孔部11a1及び長孔部10a1には、固定機構12の締結軸13が挿通されている。
固定機構12は、上記締結軸13の他、締結軸13の外周面と両孔部10a1,11a1との間に介在し当該締結軸13を回転自在に支持しているカム14及び軸受部材15と、締結軸13を回動させるための操作レバー16とを有している。
締結軸13は、一端部に、ボルト孔が形成された頭部13aが形成されるとともに、他端部に、雄ねじ部13bが形成されている。雄ねじ部13bには、ナット13cが螺合されており、締結軸13は、頭部13aと、ナット13cとの間で、各部材を保持している。また、締結軸13の外周面には、後述するスペーサ20の内周面に形成されたスプライン溝に係合するスプライン溝13dが形成されている。
カム14、及び操作レバー16は、締結軸13の頭部13aと、紙面左側に位置している側板10aとの間に配置されている。
カム14は、側板10a側に配置された第1のカム部材14aと、頭部13a側に第1のカム部材14aと対向して配置された第2のカム部材14bとを有している。両カム部材14a,14bの互いに対向する面には、それぞれ、互いに噛み合うカムが形成されており、両者を相対回転させることで、互いのカムが交互に噛み合う噛み合い位置と、互いのカムの頂部が互いに当接して乗り上がる乗り上がり位置とに、切り替えることができ、両カム部材14a,14bの間隔を変えることができる。図2においては、両カム部材14a,14bが乗り上がり位置にある状態を示しており、噛み合い位置に対して、より両カム部材14a,14bの間隔が広げられている。
操作レバー16は、締結軸13を基端として、取付部2a1側(ステアリング側)に延びるように設けられている(図1参照)。この操作レバー16は、第2のカム部材14bとともに、締結軸13に対して一体回転可能に固定されており、運転者が操作レバー16を回動させることで、締結軸13及び第2のカム部材14bを回動させることができる。なお、操作レバー16は、図1中、実線で示した位置としたときに、カム14が乗り上がり位置となり、破線で示した位置としたときに、カム14が噛み合い位置となるように構成されている。
また、第1のカム部材14aは、側板10aに当接している当該第1のカム部材14aのフランジ部14a1から軸方向に延びるボス部14a2が、長孔部10a1に挿通されるとともに紙面左側の側板部11aの孔部11a1に、がたつきがない程度に軸方向に移動可能に挿入されている。一方、軸受部材15も、側板10aに当接しているフランジ部15aから軸方向に延びるボス部15bが、長孔部10a1に挿通されるとともに紙面右側の側板部11aの孔部11a1に対して、がたつきがない程度に軸方向に移動可能に挿入されている。このため、締結軸13、カム14、軸受部材15、側板部11aを有するコラム側ブラケット11、及びコラムチューブ3は、側板10aに対して、長孔部10a1に沿って上下方向に移動可能である。
さらに、上記第1のカム部材14a及び軸受部材15は、側板10a及び側板部11aに対して、回転しないように長孔部10a1、孔部11a1に挿入されている。
このため、操作レバー16の回動操作によって、両カム部材14a,14bを相対回転させることができ、カム14を噛み合い位置と乗り上がり位置とに切り替えることができる。
軸受部材15のフランジ部15aの外側には、スラストワッシャ17、ワッシャ18を介してナット13cが上述のように締結軸13の雄ねじ部13bに螺合されており、各部材を保持している。
また、一対の側板部11aの間には、内周側に締結軸13が挿入された円筒状のスペーサ20が配置されている。このスペーサ20は、その内周面に締結軸13の外周面のスプライン溝13dと係合するスプライン溝20aが形成されており、締結軸13と一体回転可能である一方、軸方向には移動可能とされている。このスペーサ20の両端には、側板部11aに当接しているフランジ部20bが形成されている。
上記構成の固定機構12は、操作レバー16を図1中の実線で示した位置とし、図2に示すようにカム14を乗り上げ位置とした場合においては、両カム部材14a,14bの間隔が広げられて締結軸13が側板10a及び側板部11aに対して、紙面左側に相対移動する。このとき、互いに当接している側板10a及び側板部11aは、第1のカム部材14a、軸受部材15、及びスペーサ20のフランジ部20bによって、挟持されて、互いに圧接され、これによって、側板10aに対する側板部11aの上下動を固定し、コラムチューブ3を車体に対して固定する。
一方、操作レバー16を下方に回動し、カム14を噛み合い位置とした場合、締結軸13は、紙面右側に相対移動する。これによって、側板10a及び側板部11aは、第1のカム部材14a、軸受部材15、及びフランジ部20bによる、挟持が解除され、側板部11aは、側板10aに対して上下動可能となる。これにより、側板部11aに固定されたコラムチューブ3は、側板10aつまり車体に対して、長孔部10a1に沿って上下方向に移動可能となる。
以上のようにして、固定機構12は、操作レバー16を固定位置(図1中、実線で示した位置)と解除位置(図1中、破線で示した位置)との間で回動操作することで、コラムチューブ3の上下動を解除可能に固定するように構成されており、当該ステアリングコラム装置1のチルト調節を可能にしている。
また、上記スペーサ20の外周面には、上方に突出した楔状部20cが一体に形成されている。図4は、楔状部20cの形状を示したスペーサ20の斜視図である。図2、図3及び図4を参照して、この楔状部20cは、インナチューブ5のスリット5aの位置に対応する位置に配置されるとともに、コラムチューブ3の軸方向に沿う板状に形成されており、その端縁には、スリット5aに向かって先細りに形成された断面楔状の先端部20c1を有している。スペーサ20は、上述したように、締結軸13に対して一体回転可能であるため、スペーサ20に一体に形成された楔状部20cにおいても、締結軸13の回動に応じて、締結軸13の中心軸回りに回動し、楔状の先端部20c1からスリット5aに差し込まれることで、滑らかにスリット5aに嵌め込まれる。
なお、スペーサ20は、締結軸13に対して軸方向に移動可能であり、締結軸13が相対移動したとしても、楔状部20cはスリット5aの位置に対応する位置から移動しない。
締結軸13の回動に応じて回動する楔状部20cは、操作レバー16を固定位置とし、コラムチューブ3を固定状態とした場合に、インナチューブ5に形成されたスリット5aに嵌め込まれるように形成されている。図2、図3のようにスリット5aに楔状部20cが嵌め込まれている状態においては、スリット5aが楔状部20cによって広げられ、上述したように、アウタチューブ4の内径よりも僅かに小さく形成されているインナチューブ5の外径が拡径されて、インナチューブ5の外周面をアウタチューブ4の内周面に圧接する。これによって、両チューブ4,5は、互いの相対移動が規制され、両チューブ4,5は互いに固定される。このように、スリット5aと、楔状部20cとは、両チューブ4,5の相対移動を規制する規制手段を構成している。
なおスリット5aは、楔状部20cの嵌め込まれる位置によってインナチューブ5の拡径量が大きく変化しない程度の長さに設定されている。
一方、操作レバー16を解除位置に回動させると、楔状部20cは、締結軸13の回動に応じて、図3中、破線で示す位置に回動し、この結果、スリット5aから抜き出される。この場合、インナチューブ5は、元の外径に縮径するので、アウタチューブ4の内周面に対して所定の隙間が確保され、アウタチューブ4に対して軸方向に相対移動可能となる。従って、コラムチューブ3及びステアリングシャフト2は、伸縮可能となり、前記ステアリングホイールの軸方向位置の調節が可能となる。
つまり、本実施形態のステアリングコラム装置1は、操作レバー16を固定位置に操作し固定機構12によってチルト動作を固定すると、その固定動作に連動して楔状部20cがスリット5aに嵌め込まれるように構成されており、これによって、チルト動作の固定を行うのと同時に両チューブ4,5の相対移動を規制することができ、この結果、チルト調節とステアリングシャフトの伸縮調節とを同時に行うことができる。
上記のように構成されたステアリングコラム装置1によれば、インナチューブ5のスリット5aに楔状部20cを嵌め込んでインナチューブ5を拡径し、アウタチューブ4の内周面に圧接固定することで、インナチューブ5とアウタチューブ4との相対移動を規制するので、アウタチューブ4側に上記従来例のようなクランプ部等のアウタチューブ4を縮径させるための部材を一体的に設ける必要がない。このため、アウタチューブ4をアルミダイキャスト等によって形成せずとも、パイプ材等を用いることができ、低コストかつ簡易な構造とすることができる。
また、インナチューブ5を拡径し、インナチューブ5の外周面をアウタチューブ4の内周面に圧接するので、両チューブ4,5間に設けられた隙間を無くすことができ、当該ステアリングコラム装置の剛性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態のステアリングコラム装置1において、インナチューブ5に形成されたスリット5aは、アウタチューブ4に設けられた窓部4aによって露出されているので、上述のようにコラムブーツ3の下方に配置されたスペーサ20に形成した楔状部20cを嵌め込むといった簡易な構成を採ることが可能となり、スリット5aに楔状部20cを嵌め込むのを容易にしている。
なお、本発明のステアリングコラム装置1は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態で示した楔状部材は、チルト調節のための固定機構の操作レバーの回動動作に連動させて、スリットに嵌め込まれるように構成したが、例えば、図5に示すように、アーム21で弾性的に上下方向に揺動可能に支持された楔状部20cを、スペーサ20に形成されたカム20dによって下方から押圧し、楔状部20cを上方に揺動させて、スリット5aに嵌め込むといった構成とすることもできる。なお、この場合、楔状部20cと、スペーサ20とを別部材としたので、楔状部20cの楔形状の変更が容易となったり、カム20dのプロファイルを変更することによって楔状部21bを上昇させるタイミング等の変更が可能となったりといったように、設計の自由度が高まる。
本発明の一実施形態であるステアリングコラム装置の側面図である。 図1中、II−II線矢視断面図である。 アッパーシャフトとロアシャフトとの連結部分を示したステアリングコラム装置の部分断面図である。 楔状部の形状を示したスペーサの斜視図である。 本発明のステアリングコラム装置の他の態様を示した要部断面図である。
符号の説明
1 ステアリングコラム装置
2 ステアリングシャフト
4 アウタチューブ
4a 窓部(露出部)
5 インナチューブ
5a スリット
11 コラム側ブラケット
12 固定機構(固定手段)
20c 楔状部

Claims (3)

  1. 軸方向に伸縮自在なステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトの一端部側を支持しつつ前記ステアリングシャフトを覆うアウタチューブと、
    前記ステアリングシャフトの他端部側を支持しつつ前記ステアリングシャフトを覆うとともに、前記アウタチューブの内周面に対して所定の隙間を設けた状態で、その一端部が前記アウタチューブに軸方向に相対移動可能に挿入されたインナチューブと、
    前記インナチューブと前記アウタチューブとの相対移動を規制する規制手段と、を有するステアリングコラム装置において、
    前記規制手段が、
    前記インナチューブの一端部側端面から軸方向に沿って延びるスリットと、
    前記スリットに嵌め込まれることで当該スリットを広げ、前記インナチューブを拡径させて前記アウタチューブの内周面に圧接固定する楔状部材と、によって構成されていることを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 前記アウタチューブには、前記インナチューブのスリットを外部に露出させる露出部が設けられている請求項1に記載のステアリングコラム装置。
  3. 前記インナチューブもしくはアウタチューブのいずれか一方に設けられたコラム側ブラケットと、
    前記コラム側ブラケットを車体側にチルト調節可能に固定する固定手段と、をさらに備え、
    前記楔状部材は、前記固定手段による前記コラム側ブラケットの固定動作に連動して前記スリットに嵌め込まれる請求項1又は2に記載のステアリングコラム装置。
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