JP2008094025A - 周波数変調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像クロックの周波数を所定の揺らぎ量で変調させることによりノイズ低減を行う方式を前提とし、周波数変調による色ずれのない画像を提供することができる周波数変調装置を提供する。
【解決手段】画像クロックの周波数変調を行う周波数変調装置において、変調画像クロックの周波数変化プロファイルを、各レーザが描く画像位置に対して同一のプロファイルになるように制御する発光信号生成手段101を備える。
【選択図】図2
【解決手段】画像クロックの周波数変調を行う周波数変調装置において、変調画像クロックの周波数変化プロファイルを、各レーザが描く画像位置に対して同一のプロファイルになるように制御する発光信号生成手段101を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、感光ドラムなどの像担持体上を走査するレーザビ−ムのオン/オフ制御に用いられる画像クロックを生成する周波数変調装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、一般的に半導体レーザから発光するレーザ光をオン、オフしながら、このレーザ光を回転多面鏡(ポリゴンミラ−)で走査し、感光体に照射することによって、潜像形成が行われる。
このような画像形成装置においては、通常、レーザ光のオン/オフ制御に一定周波数の画像クロックが用いられている。その理由は、この画像クロックの周波数が一定でないと、レーザ光のオン/オフタイミングが正規のタイミングからずれ、それにより感光体上に形成される静電潜像のドット形成位置が微妙にずれ、その結果、画像ひずみや色ずれ、色むらが発生するからである。
また、ポリゴンミラ−と感光体との間にf−θレンズが設けられている。f−θレンズは、レーザ光の集光作用、走査の時間的な直線性を保証するような歪曲収差の補正作用などの光学特性を有し、これにより、f−θレンズを通過したレーザ光は、感光体上に所定方向に等速で結合走査される。
しかしながら、このf−θレンズの特性のずれにより、感光体上へ照射されるレーザ光が理想的な画像形成位置からずれることがある。そこで、基準の画像クロックを変調することにより、レーザ光のオン/オフタイミングを微調し、感光体上に形成されるドットの位置を補正する周波数変調技術が用いられている(特許文献1)。
しかしながら、画像クロックが常に一定の場合、レーザ光のオン/オフを制御するためのオン/オフ信号をその生成回路からレーザ駆動回路へ伝送する伝送路において、放射ノイズが発生する。そして、その放射ノイズレベルが国際的な放射ノイズ規格に規定されている値を超える場合が多い。
また、周波数変調技術を用いる場合、放射ノイズレベルは低減されるが、周波数変調を行う必要がないほどの特性を有するf−θレンズを使用する場合は、画像クロックの周波数が一定になるため、放射ノイずれベルはより厳しくなる。
主走査方向の色ずれが問題となるタンデム方式のカラ−画像形成装置などにおいては、f−θレンズの特性を補正するために周波数変調を用いることが多い。しかし、主走査方向の色ずれをあまり気にする必要がない1ドラム系のカラ−画像形成装置や、色ずれに対する配慮を必要としない白黒画像形成装置においては、周波数変調を行うことが少ない。その場合もやはり、その放射ノイずれベルが、国際的な放射ノイズ規格の値を超える場合が多く、問題とされている。
この画像クロックによるノイズレベルの低減を図る技術として、この画像クロックの周波数をある所定の揺らぎ量で変化させることで、特定周波数帯の放射ノイズのピ−クレベルを低減させる技術が提案されている(特許文献2)。
特開平2−282763号公報
特開2004−268504号公報
図5(a)は、マルチビ−ム方式のレーザスキャナユニットに画像クロック変調(周波数変調)をかけた場合の説明図である。通常、マルチビ−ム方式の場合、図5(b)のように、ドラム面上においてレーザビ−ムのスポット間隔が解像度で決まる副走査ピッチになるようにレーザチップを傾けて調整する。
この際、AレーザとBレーザの主走査方向の相対位置は同じにならないため、AレーザとBレーザで主走査方向のずれ分だけずらして書き出しを開始する。この場合、例えば、BD信号基準で同じ時間経過後にAレーザとBレーザの変調開始を行うと、図5(a)のように、周波数変調により起こる理想位置のずれ量がAレーザとBレーザで異なってしまう。そのため、AレーザとBレーザでドット位置ずれが生じ、画像に悪影響を与えてしまう。
また、周波数変調の周期と振幅も、画像位置により各レーザで異なる変調をかけた場合、同様に理想位置からのずれ量が各レーザで異なり、ドット位置ずれの要因となる。
また、タンデム方式の場合においても、図13に示すように、上記と同様の理由により色ずれとなって画像に悪影響を与える。
本発明の目的は、画像クロックの周波数を所定の揺らぎ量で変調させることによりノイズ低減を行う方式を前提とし、周波数変調による色ずれのない画像を提供することができる周波数変調装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の周波数変調装置は、画像クロックの周波数変調を行う周波数変調装置において、変調画像クロックの周波数変化プロファイルを、各レーザが描く画像位置に対して同一のプロファイルになるように制御する変調画像クロック生成手段を備えることを特徴とする。
請求項2記載の周波数変調装置は、複数の半導体レーザから照射されるレーザビ−ムで走査される像担持体上での主走査ライン上の少なくとも一部分と他部分とで画像の倍率と関係なく周波数が異なる画像クロックを生成する周波数変調装置において、前記画像クロックの変調開始タイミングを設定する変調開始タイミング設定手段と、前記画像クロックを変調する周期を設定する変調周期設定手段と、前記画像クロックの基準となる周期から変調を行う量を設定する変調量設定手段と、前記画像クロックの周波数を前記変調開始タイミング設定手段と前記変調周期設定手段と前記変調量設定手段により設定された周波数に変調された変調画像クロックを生成する変調画像クロック生成手段とを備え、前記変調画像クロック生成手段は、前記変調画像クロックの周波数変化プロファイルを、各レーザが描く画像位置に対して同一のプロファイルになるように制御することを特徴とする。
本発明により、画像クロックの周波数を所定の揺らぎ量で変調させることによりノイズ低減を行う方式を用いても、周波数変調による色ずれのない画像を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の露光ユニットの構成を模式的に示す図である。
以下、その構成を動作と併せて説明する。
電子写真方式の画像形成装置は、図1に示すように、入力された画像デ−タに対応する潜像を感光ドラム15上に形成するように、感光ドラム15に対してレーザ光を照射する露光ユニットを備える。
この露光ユニットは、拡散レーザ光を発光する図示しない発光点、AレーザとBレーザの2つを持つレーザ光源1を備える。レーザ光源1から発光されたレーザ光は、コリメ−タレンズ13を介して平行レーザ光L1、L2へ変換され、このレーザ光L1、L2は、スキャナモ−タ3によって回転駆動中のポリゴンミラ−2に照射される。そして、ポリゴンミラ−2に照射されたレーザ光L1、L2は、ポリゴンミラ−2により反射されて、f−θレンズ14に至る。
このf−θレンズ14を通過したレーザ光L1、L2は、感光ドラム15上に主走査方向に等速で結合走査され、このレーザ光の走査、即ちスキャン動作により、感光ドラム15上に潜像16が形成される。レーザ光のスキャン動作の開始は、ビ−ムディテクトセンサ(以下、BDセンサという)17により検出される。
感光ドラム15に対するレーザ光のスキャンの開始に当たる時間にレーザ光源1は強制点灯される。BDセンサ17は、レーザ光源1の強制点灯期間にポリゴンミラ−2により反射されて入力されたレーザ光L1を検出し、主走査ごとの画像形成書き出しタイミングの基準信号となるビ−ムディテクト信号(以下、BD信号という)を出力する。
次に、レーザ光源1の駆動制御に用いられる画像クロックの周波数変調構成について図2、3、4を参照しながら説明する。
図2は、図1におけるレーザ光源の駆動制御に用いられる本発明の第1の実施の形態に係る周波数変調装置のブロック図である。
以下、その構成を動作と併せて説明する。
レーザ光源1の駆動制御に用いられる画像クロックの周波数変調装置114においては、図2に示すように、基準クロック21を発生する基準クロック発生手段104と、メモリ113と、画像デ−タ発生手段115と、発光信号生成手段101とが設けられている。
メモリ113は、周波数変調設定パラメータ106を記憶しており、周波数変調設定パラメータ106は、周波数変調装置114の画像クロック信号の変調動作に必要となる各種設定値を含んでいる。
図3は、図2における周波数変調パラメータの構成を示すブロック図である。
具体的には図3に示すように、一般的にレーザのドラム面走査スピ−ドと解像度によって決められる画像クロックの基本周期に相当する設定値である画像クロック基本周期設定値107をAレーザとBレーザのそれぞれに対して記憶している。
また、画像クロックの基本周期から伸縮させる最大量(周期の揺れ幅)に相当する設定値である画像クロック変調量設定値108をAレーザとBレーザのそれぞれに対して記憶している。
また、基本周期から変調され、周期最大、最小を取り、基本周期に戻るまでに何画素を要するか設定する画像クロック変調周期設定値109をAレーザとBレーザのそれぞれに対して記憶している。
また、BD信号入力後、画像クロック変調量、画像クロック変調周期に従って変調を開始するタイミングを設定する画像クロック変調開始タイミング設定値110をAレーザとBレーザのそれぞれに対して記憶している。
これら各種設定値は、発光信号生成手段101に転送される。画像データ発生手段115は、図4に示すように、レーザ光源1を点灯制御させて画像を形成するための信号である画像データ22を発生させるものである。この各レーザ光源1に対応した1ライン分の画像データ22が各々の発光信号生成手段101に送られる。この画像データ22は発光信号生成手段101内のシフトレジスタ116に記憶される。
発光信号生成手段101は、セグメント分割手段102と画像クロック生成手段103を有する。
セグメント分割手段102は、主走査方向に走査する1ライン内を、画像クロック変調周期設定値109によって決められた画素数で構成する複数のセグメントに分割する。
画像クロック生成手段103は、基準クロック発生手段104により発生された基準クロック21を基に、分割されたそれぞれのセグメントに対応する画像クロックを生成する。具体的には、画像クロック基本周期設定値107を基本周期として、画像クロック変調量設定値108に応じて周期を変調させた画像クロックを生成する。
画像クロック変調開始タイミング設定値110で設定されるタイミングで変調が開始され、変調させた画像クロックはシフトレジスタ116に出力される。シフトレジスタ116は、画像クロックを受け、格納されている画像デ−タに応じて順次発光信号をレーザ駆動回路112に出力する。レーザ駆動回路112は、入力された発光信号18に応じて各レーザを発光制御する。図2、図4において、符号29はBD信号を示す。
次に、上記周波数変調構成による画像クロック変調について図5、図6を参照しながら説明する。図5と図6は、図2の周波数変調装置によって生成される画像クロックの周波数と主走査位置との関係を示す図である。
図5(a)は、AレーザとBレーザの変調周期、変調量、変調開始タイミングをそれぞれ別々に変調した場合の図である。
(a)−1は、BD信号を示しており、BD信号を検知後、次にBD信号を検知するまで、つまりレーザがドラム面上を1回走査する分のタイミングを示している。(a)−2は1走査中におけるAレーザの画像クロックの周波数変化を示す図である。縦軸が画像クロックの周波数、横軸が画像クロックのカウント数を示している。
この図では、BD検知後、500カウントまでは同じ周波数でカウントし、501カウント目からは1周期100カウントとして、±2%の一定の揺らぎ量で周波数を変化させながらカウントしていることを示している。画像の書き出しタイミングは、501カウント目からである。
(a)−3は、(a)−2の画像クロック周波数でレーザ駆動させた場合のドットの、ドラム面上での理想位置からのずれ量を示す図である。縦軸は理想位置からのずれ量、横軸はドラム面上での主走査位置を示している。通常、画像形成装置の露光ユニットは、レーザ光がドラム面上で等速走査するように光学系を設計される。
本実施の形態も等速走査をするような設計をされていることを前提としている。この場合、画像クロックの周波数が一定の場合、ドットとドットの間隔は一定になる。レーザを駆動するための画像デ−タはドットの間隔は等間隔として生成されているので、本実施の形態のように画像クロックの周波数を変化させると、理想的な位置からずれた場所にドットが形成される。
このずれ量を示すのが(a)−3の理想位置からのずれ量である。周波数が高くなるほどドットの間隔は小さくなるので、理想位置からのずれ量としてはマイナス側に振れる。逆に、周波数が低くなるほどドット間隔は広くなるので、理想位置からのずれ量はプラス側に振れる。(a)−2と(a)−3はそのような関係になっている。
(a)−4は、(a)−2と同様にBレーザの画像クロックの周波数変化の様子を示す図である。周波数変化の開始タイミングはAレーザと同様に501クロック後からであるが、画像の先端は551カウント目からである。周波数の変調量は±1%、変調周期は90カウントであり、Aレーザの変調量、変調周期とは異なる。
(a)−5は、(a)−3と同様に、Bレーザで形成されるドットのドラム面上での理想位置からのずれ量を示す図である。
図5(b)は、図5(a)−3と(a)−5を重ねた図である。
図5(c)はAレーザとBレーザの発光点の位置関係を示す図である。この図に示すように、マルチビ−ムを用いた系の場合、通常AレーザとBレーザのドラム面上での副走査間隔を、解像度に応じた間隔に調整するためにチップを傾けて調整する。このため、主走査方向のAレーザとBレーザの相対位置は傾き角度に応じて変わる。
この主走査位置のずれに応じて画像の書き出し開始タイミングを図5(a)−2、(a)−4のように変えることで、Aレーザで描かれた画像とBレーザで描かれた画像の書き出し位置は、ドラム面上で同じになる。
しかし、図5(a)−2、(a)−4のように、変調量、変調周期、画像クロック変調タイミングがAレーザ、Bレーザで異なる場合、図5(b)のように像高により、理想位置からのずれ量がビ−ム間で変わる。その結果、主走査位置ずれが発生し、図5(d)のように、縦ラインを書いた場合にギザギザなラインになってしまうなど、画像に悪影響を与える。
図6は、図2の周波数変調装置において、画像書き込み開始タイミングに合わせて、画像クロック変調開始タイミングを変え、変調周期、変調量を各レーザ揃えた場合の説明図である。
図6(a)では、Bレーザの画像クロック変調開始タイミングを、画像書き込みタイミングの遅延クロック分と同じクロック数遅らせて変調を開始している。画像クロックの変調周期と変調量をAレーザ、Bレーザともに100クロック周期、±1%と同じにしている。また、隣接画素との周期の違いは、1%×2÷25クロック=0.08%となる。この場合、図6(b)のように、AレーザとBレーザの理想位置からのずれ量は各像高で一致する。
図6(c)は、ずれ量が0の場合の理想位置とドット位置の図で、図6(d)はずれ量が1%の場合の図である。図6(d)の場合、理想位置からはAレーザとBレーザともにずれているが、ずれ量がドラム面上の主走査方向の各像高で同じになるため、レーザ間のドット位置ずれは発生しない。
また、本実施の形態の場合、理想位置からのずれ量が最大になる位置で±1.02画素、隣接画素間のドットの大きさの違いは0.0008画素と小さいため、人間の認識レベルでは理想位置からずれていることをほとんど認識できないレベルである。
図7は、図2の周波数変調装置において、画像クロックの基本周期からの変調タイミングを、画像書き出し開始前の画像領域外の画像クロックの周期を変調させることで制御する場合の説明図である。
(a)−1は、BD信号29を示しており、BD信号29を検知後、次にBD信号29を検知するまで、つまりレーザがドラム面上を1回走査する分のタイミングを示している。
(a)−2は、1走査中におけるAレーザの画像クロックの周波数変化を示す図である。縦軸が画像クロックの周波数、横軸が画像クロックのカウント数を示している。この図では、BD検知後、500カウントまでは同じ周波数でカウントし、501カウント目からは1周期100カウントとして、±2%の一定の揺らぎ量で周波数を変化させながらカウントしていることを示している。画像の書き出しタイミングは、501カウント目からである。
(a)−3は、(a)−2の画像クロック周波数でレーザ駆動させた場合のドットの、ドラム面上での理想位置からのずれ量を示す図である。縦軸は理想位置からのずれ量、横軸はドラム面上での主走査位置を示している。
(a)−4は、(a)−2と同様に、Bレーザの画像クロックの周波数変化の様子を示す図である。周波数変化の開始タイミングは、Aレーザと同様に、501クロック後からであるが、500クロック目までのクロックの周波数を低く設定し、時間としては周波数を変化させなかった場合の550クロック分になるように設定している。
そのため、画像書き出しのタイミングとしては、図6のBレーザの場合と同じタイミングとなるので、図6のBレーザと同じ位置から書き出しを開始する。
この方式によれば、画像領域外の画像クロック周期を変調させるので、ノイズ低減の効果がさらに高まる。
図8は、図2の周波数変調装置において、画像領域に到達するまでの画像領域外のタイミングで画像クロックを発生させない場合の説明図である。この場合、クロックを発生させていない時間はノイズを出さないため、さらにノイズ低減の効果が高まる。
本実施の形態では、画像クロック変調周期を1走査中の各像高で同じ周期に設定しているが、各像高で各ステ−ション間の周期が同じであれば、1走査中の周期は一定でなくてもよい。
このように本実施の形態によれば、画像クロックに起因するノイズのピ−クレベルを低減させつつ、周波数変調要因のマルチビ−ム間のドット位置ずれが生じない画像を提供できる。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の露光ユニットの構成を模式的に示す図である。
本実施の形態は、タンデム式の画像形成装置の露光ユニットを示す。
本画像形成装置は、図9に示すように、YCMK、4つのステーションの画像形成部(露光ユニットと感光ドラム15)を備える。各ステーションの構成は、図1と同じであるので説明は省略する。
次に、レーザ光源1の駆動制御に用いられる画像クロックの周波数変調構成について図10、11、12を参照しながら説明する。
図10は、図9におけるレーザ光源の駆動制御に用いられる本発明の第2の実施の形態に係る周波数変調装置のブロック図である。
レーザ光源1の駆動制御に用いられる画像クロックの周波数変調装置114においては、図10に示すように、基準クロック21を発生する基準クロック発生手段104と、メモリ113と、画像データ発生手段115と、発光信号生成手段101とが設けられている。
メモリ113は、周波数変調設定パラメ−タ106を記憶しており、周波数変調設定パラメ−タ106は、周波数変調装置114の画像クロック信号の変調動作に必要となる各種設定値を含んでいる。
図11は、図10における周波数変調パラメータの構成を示すブロック図である。
具体的には図11に示すように、一般的にレーザのドラム面走査スピ−ドと解像度によって決められる画像クロックの基本周期に相当する設定値である画像クロック基本周期設定値107をY,M,C,Kレーザのそれぞれに対して記憶している。
また、画像クロックの基本周期から伸縮させる最大量に相当(画像クロックの揺らぎ量に相当)する設定値である画像クロック変調量設定値108をY,M,C,Kレーザのそれぞれに対して記憶している。
また、基本周期から変調され、周期最大、最小を取り、基本周期に戻るまでに何画素を要するか設定する画像クロック変調周期設定値109をY,M,C,Kレーザのそれぞれに対して記憶している。
また、BD信号入力後、画像クロック変調量、画像クロック変調周期に従って変調を開始するタイミングを設定する画像クロック変調開始タイミング設定値110をY,M,C,Kレーザのそれぞれに対して記憶している。
これら各種設定値は、発光信号生成手段101に転送される。画像データ発生手段115は、図10に示すように、Y,M,C,Kステーションの各レーザを点灯制御させて画像を形成するための信号である画像データ22を発生させるものである。この各レーザ光源1に対応した画像デ−タ22が各々の発光信号生成手段101に送られる。この画像データ22は発光信号生成手段101内のシフトレジスタ116に記憶される。
発光信号生成手段101は、図12に示すように、セグメント分割手段102と画像クロック生成手段103を有する。
セグメント分割手段102は、主走査方向に走査する1ライン内を、画像クロック周期設定値109によって決められた画素数で構成する複数のセグメントに分割する。
画像クロック生成手段103は、基準クロック発生手段104により発生された基準クロック21を基に、分割されたそれぞれのセグメントに対応する画像クロックを生成する。具体的には、画像クロック基本周期設定値107を基本周期として、画像クロック変調量設定値108に応じて周期を変調させた画像クロックを生成する。
画像クロック変調開始タイミング設定値110で設定されるタイミングで変調が開始され、変調させた画像クロックはシフトレジスタ116に出力される。シフトレジスタ116は、画像クロックを受け、格納されている画像デ−タに応じて順次発光信号をレーザ駆動回路112に出力する。レーザ駆動回路112は、入力された発光信号に応じて各レーザを発光制御する。
次に、上記周波数変調構成による画像クロック変調について図13、図14を参照しながら説明する。図13と図14は、図10の周波数変調装置によって生成される画像クロックの周波数と主走査位置との関係を示す説明図である。
図13(a)は、Yステ−ションレーザ光源とMステ−ションレーザ光源の変調周期、変調量、変調開始タイミングをそれぞれ別々に制御した場合の図である。
(a)−1は、BD信号29を示しており、BD信号29を検知後、次にBD信号19を検知するまで、つまりレーザがドラム面上を1回走査する分のタイミングを示している。
(a)−2は、1走査中におけるYレーザの画像クロックの周波数変化を示す図である。縦軸が画像クロックの周波数、横軸が画像クロックのカウント数を示している。この図では、BD信号検知後、500カウントまでは同じ周波数でカウントし、501カウント目からは1周期100カウントとして、±2%の一定の揺らぎ量で周波数を変化させながらカウントしていることを示している。画像の書き出しタイミングは、501カウント目からである。
(a)−3は、(a)−2の画像クロック周波数でレーザ駆動させた場合のドットの、ドラム面上での理想位置からのずれ量を示す図である。縦軸は理想位置からのずれ量、横軸はドラム面上での主走査位置を示している。
通常、画像形成装置の露光ユニットは、レーザ光がドラム面上で等速走査するように光学系を設計される。本実施の形態も等速走査をするような設計をされていることを前提としている。
この場合、画像クロックの周波数が一定の場合、ドットとドットの間隔は一定になる。レーザを駆動するための画像デ−タはドットの間隔は等間隔として生成されているので、本実施の形態のように画像クロックの周波数を変化させると、理想的な位置からずれた場所にドットが形成される。
このずれ量を示すのが(a)−3の理想位置からのずれ量である。周波数が高くなるほどドットの間隔は小さくなるので、理想位置からのずれ量としてはマイナス側に振れる。逆に、周波数が低くなるほどドット間隔は広くなるので、理想位置からのずれ量はプラス側に振れる。(a)−2と(a)−3はそのような関係になっている。
(a)−4は、BD信号29を示しており、BD信号29を検知後、次にBD信号29を検知するまで、つまりレーザがドラム面上を1回走査する分のタイミングを示している。
(a)−5は、(a)−2と同様に、Mレーザの画像クロックの周波数変化の様子を示す図である。周波数変化の開始タイミングは、Yレーザと同様に、501クロック後からであるが、画像の先端は551カウント目からである。周波数の変調量は±1%、変調周期は90カウントであり、Yレーザの変調量、変調周期とは異なる。
(a)−6は、(a)−3と同様に、Bレーザで形成されるドットのドラム面上での理想位置からのずれ量を示す図である。
図13(b)は、図13(a)−3と(a)−6を重ねた図である。
タンデム型の系の場合、露光ユニットの取り付け誤差や、BDセンサ17の取り付け誤差などにより、BD信号検知から、書き出し開始までのタイミングはユニットごとに変わる。そのため、画像の書き出し開始タイミングを、図13(a)−2、(a)−5のように変えることで、Yステ−ションの画像とMステ−ションの画像は、ドラム面上で重なり合う。
しかし、図13(a)−2、(a)−5のように、変調量、変調周期、画像クロック変調タイミングがYステ−ションレーザ、Mステ−ションレーザで異なる場合、図13(b)のように像高により、理想位置からのずれ量がステ−ション間で異なる。その結果、色ずれになってしまうなど、画像に悪影響を与える。
図14は、画像書き込み開始タイミングに合わせて、画像クロック変調開始タイミングを変え、変調周期、変調量を各ステ−ション間で揃えた場合の図である。
図14(a)では、Mステ−ションレーザの画像クロック変調開始タイミングを画像書き込みタイミングの遅延クロック分と同じクロック数遅らせて変調を開始している。画像クロックの変調周期と変調量をYステ−ションレーザ、Mステ−ションレーザともに100クロック周期、±1%と同じにしている。
また、隣接画素との周期の違いは、1%×2÷25クロック=0.08%となる。この場合、図14(b)のように、Yステ−ション画像とMステ−ション画像の理想位置からのずれ量は各像高で一致する。
この場合、図14に示すように、各ステ−ションの画像の理想位置からのずれ量がドラム面上の主走査方向の各像高で同じになるため、ステ−ション間の色ずれは発生しない。
書き出しタイミングを画像領域前の画像クロック変調により制御すると、ノイズ低減に対してより効果的である。また、画像領域外に相当するタイミングでは画像クロックを出力しないようにすると、ノイズ低減の効果はより高まる。
1 レーザ光源
2 ポリゴンミラ−
3 スキャナモータ
13 コリメ−タレンズ
14 f−θレンズ
15 感光ドラム
16 潜像
17 BDセンサ
18 発光信号
21 基準クロック
22 画像デ−タ
29 BD信号
101 発光信号生成手段(変調画像クロック生成手段)
102 セグメント分割手段
103 画像クロック生成手段
104 基準クロック発生手段
106 周波数変調設定パラメ−タ
107 画像クロック基本周期設定値
108 画像クロック変調量設定値
109 画像クロック変調周期設定値
110 画像クロック変調開始タイミング設定値
112 レーザ駆動回路
113 メモリ
114 周波数変調装置
115 画像デ−タ発生手段
116 シフトレジスタ
L1、L2 レーザダイオードのレーザ光
2 ポリゴンミラ−
3 スキャナモータ
13 コリメ−タレンズ
14 f−θレンズ
15 感光ドラム
16 潜像
17 BDセンサ
18 発光信号
21 基準クロック
22 画像デ−タ
29 BD信号
101 発光信号生成手段(変調画像クロック生成手段)
102 セグメント分割手段
103 画像クロック生成手段
104 基準クロック発生手段
106 周波数変調設定パラメ−タ
107 画像クロック基本周期設定値
108 画像クロック変調量設定値
109 画像クロック変調周期設定値
110 画像クロック変調開始タイミング設定値
112 レーザ駆動回路
113 メモリ
114 周波数変調装置
115 画像デ−タ発生手段
116 シフトレジスタ
L1、L2 レーザダイオードのレーザ光
Claims (7)
- 画像クロックの周波数変調を行う周波数変調装置において、変調画像クロックの周波数変化プロファイルを、各レーザが描く画像位置に対して同一のプロファイルになるように制御する変調画像クロック生成手段を備えることを特徴とする周波数変調装置。
- 複数の半導体レーザから照射されるレーザビ−ムで走査される像担持体上での主走査ライン上の少なくとも一部分と他部分とで画像の倍率と関係なく周波数が異なる画像クロックを生成する周波数変調装置において、
前記画像クロックの変調開始タイミングを設定する変調開始タイミング設定手段と、
前記画像クロックを変調する周期を設定する変調周期設定手段と、
前記画像クロックの基準となる周期から変調を行う量を設定する変調量設定手段と、
前記画像クロックの周波数を前記変調開始タイミング設定手段と前記変調周期設定手段と前記変調量設定手段により設定された周波数に変調された変調画像クロックを生成する変調画像クロック生成手段とを備え、
前記変調画像クロック生成手段は、前記変調画像クロックの周波数変化プロファイルを、各レーザが描く画像位置に対して同一のプロファイルになるように制御することを特徴とする周波数変調装置。 - 前記変調開始タイミング設定手段で設定される変調開始タイミングは、前記変調画像クロックのカウント数によって規定されることを特徴とする請求項2記載の周波数変調装置。
- 前記変調開始タイミング設定手段で設定される変調開始タイミングは、前記変調画像クックの画像領域外に相当するタイミングの周期を変調することで制御することを特徴とする請求項2記載の周波数変調装置。
- 前記変調開始タイミング設定手段で設定される変調開始タイミングは、主走査方向の前記変調画像クロックの出力開始タイミングを変更することで制御することを特徴とする請求項2記載の周波数変調装置。
- 前記変調周期設定手段で設定される変調周期は、前記変調画像クロックのクロック数で規定されることを特徴とする請求項2記載の周波数変調装置。
- 前記変調量設定手段で設定される前記変調量は、前記画像クロックの基準となる周期との割合で規定されることを特徴とする請求項2記載の周波数変調装置。
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