JP2008091024A - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性膜の磁性微粒子間の磁気的分断と垂直配向性が良好であり、高密度化に好適な垂直磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】基板(1)と、基板上に形成された、Pt,Pd,Rh,Ag,Au,Ir,FeからなるA群より選択される少なくとも一種の元素と、SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3,SnO2からなるB群より選択される少なくとも一種の化合物とを含有する下地層(22)と、下地層上に形成された、Fe,Co,Niのうちから選択される少なくとも一種の元素と、Pt,Pd,Au,Irのうちから選択される少なくとも一種の元素とを含有し、L10構造を持つ結晶粒を含む磁性層(3)とを有する垂直磁気記録媒体。
【選択図】図1
【解決手段】基板(1)と、基板上に形成された、Pt,Pd,Rh,Ag,Au,Ir,FeからなるA群より選択される少なくとも一種の元素と、SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3,SnO2からなるB群より選択される少なくとも一種の化合物とを含有する下地層(22)と、下地層上に形成された、Fe,Co,Niのうちから選択される少なくとも一種の元素と、Pt,Pd,Au,Irのうちから選択される少なくとも一種の元素とを含有し、L10構造を持つ結晶粒を含む磁性層(3)とを有する垂直磁気記録媒体。
【選択図】図1
Description
本発明は、高密度磁気記録に適する磁性膜を備えた垂直磁気記録媒体に関する。
近年のコンピュータの処理速度向上に伴って、情報の記憶・再生を行う磁気記憶装置(HDD)には高速・高密度化が要求されている。現在HDDの記録方式は、磁化が媒体面内方向を向いている面内記録方式が主流となっている。しかし、より一層の高密度化を考えると、磁化反転境界付近における減磁界が小さく、鋭い反転磁化が得られる垂直磁気記録の方が適している。また、近年磁気記録媒体で問題となってきている熱揺らぎ劣化に関しても、垂直媒体は面内媒体よりも膜厚を大きく設定することができるために劣化を低く抑えることができる。
従来、垂直磁化膜としては、CoCrPtをはじめとするCoCr系不規則合金が主として研究されてきた。しかし、垂直媒体においても将来的には熱揺らぎ劣化が問題化することを考えると、従来のCoCr系よりも垂直磁気異方性の大きな材料が必要となってくる。その有力な候補として、Fe,Co,Niから選択される磁性体と、Pt,Pd,Au,Irから選択される貴金属元素とが規則相を形成した、規則合金の研究が盛んに行われている。特に、L10の結晶構造を持つ規則合金であるFePtおよびCoPtは、c軸方向(<001>方向)の磁気異方性がそれぞれ7×107erg/ccおよび4×107erg/ccと大きいことが知られている。したがって、これらの材料を記録層として用いれば、熱揺らぎ耐性の高い垂直媒体を実現することができる。しかし、これらの材料を垂直磁化膜として用いるためには、磁化容易軸であるc軸を膜面に対して垂直に配向させる必要がある。
従来、c軸配向膜を作製する方法として、以下のような技術が知られている。たとえば、特開2001−189010号公報は、基板と磁性層との間に(100)配向させた下地層を少なくとも一層設ける技術を開示している。また、特開平11−353648号公報は、CrにTiなどを添加したCr合金下地層を設ける技術を開示しており、比較的良好な垂直磁化膜を得ている。
しかし、規則合金に大きな磁気異方性を発揮させるためには、一般に成膜中または成膜後に数百℃の熱処理を行うことが必要であり、こうした熱処理に伴って結晶粒の粗大化が起こり磁気クラスターサイズも粗大化するため、記録分解能を高めるのが困難であるという問題が生じていた。
したがって、規則合金を記録層として用いた高密度垂直磁気記録媒体を実現するためには、c軸配向性の向上に加えて、記録層の結晶粒径の微細化や結晶粒間の磁気的分断によって磁気クラスターサイズを微細化させることが必要となる。
規則合金の結晶粒間を磁気的に分断するために、たとえば IEEE Transactions on Magnetics, vol 37, no.4, pp.1283-1285 に開示されているように、規則合金磁性層にMgOなどの非磁性元素を添加する技術が試みられてきた。しかし、この技術でも磁性微粒子間を磁気的に十分に分断できるわけではなく、しかも規則合金を規則化させるために、500℃以上の成膜後の熱処理や成膜中の基板加熱が必要なため、量産性が低下するといった問題が生じていた。
特開2001−189010号公報
特開平11−353648号公報
IEEE Transactions on Magnetics, vol 37, no.4, pp.1283-1285
本発明の目的は、磁性膜の磁性微粒子間を磁気的に分断して高い記録分解能を得ることができ、しかも量産性が高く、熱揺らぎ耐性に優れた高密度の垂直磁気記録媒体を提供するにある。
本発明の一態様に係る磁気記録媒体は、基板と;前記基板上に形成された、Pt,Pd,Rh,Ag,Au,Ir,FeからなるA群より選択される少なくとも一種の元素と、SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3,SnO2からなるB群より選択される少なくとも一種の化合物とを含有する下地層と;前記下地層上に形成された、Fe,Co,Niのうちから選択される少なくとも一種の元素と、Pt,Pd,Au,Irのうちから選択される少なくとも一種の元素とを含有し、L10構造を持つ結晶粒を含む磁性層とを具備している。
本発明によれば、磁性膜の磁性微粒子間の磁気的分断と垂直配向性が良好であり、高密度化に好適な垂直磁気記録媒体を提供できる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の断面図を示す。図1の磁気記録媒体は、基板1上に、シード層21、下地層22、磁性層3および保護層4が形成された構造を有する。
図2は本発明の他の実施形態に係る磁気記録媒体の断面図を示す。図2の磁気記録媒体は、基板1上に、シード層21、結晶配向層23、下地層22、磁性層3および保護層4が形成された構造を有する。
なお、図1および図2のシード層21および結晶配向層23も広義には下地層ということができ、シード層21、結晶配向層23、および下地層22(本発明で規定される特定組成を有する狭義の下地層)の積層順序は特に限定されない。
本発明の実施形態において、基板としては、ガラス、セラミックスなどの非晶質または多結晶の材料が用いられる。基板として、硬質の材料からなる基板本体に金属、セラミックスなどを堆積したものを用いてもよい。その他に、Si、MgO、Al2O3などの単結晶基板を用いることもできる。
本発明の実施形態においては、基板上に下地層および磁性層の薄膜が形成される。薄膜形成法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法、レーザーアブレーション法を用いることができる。下地層および/または磁性層の成膜の際に基板温度を200〜500℃に加熱すると磁性層の規則化が進行して望ましい場合がある。基板を加熱する代わりに、基板にRFおよび/またはDC電力を投入するバイアススパッタ、基板へのイオンや中性粒子の照射などを行ってもよい。これらの処理は成膜中だけでなく、成膜後または成膜前に行ってもよい。
本発明の実施形態において、磁性層としては、磁性金属元素および貴金属元素を主成分とし、L10構造を持つ結晶粒を含むものが用いられる。磁性金属元素はFe,CoおよびNiから選択される少なくとも1種であり、貴金属元素はPt,Pd,AuおよびIrからなる群より選択される少なくとも1種である。磁性層として、特性の異なる2層以上の磁性層を積層したものを用いてもよい。この場合、積層した磁性層間には交換結合相互作用、静磁結合相互作用のいずれかまたは両方が作用していてもよい。また、2層以上の磁性層間に1層以上の非磁性層が存在していてもよい。こうした磁性層の構成は、システムが要求する磁気特性や製造プロセスによって決定される。
磁性層を構成する結晶粒子がL10構造をもっているかどうかは、一般的なX線回折装置で確認することができる。具体的には、(001)や(003)などの面を表すピーク(規則格子反射)がそれぞれの面間隔に一致する回折角度で観察できればL10構造が存在しているといえる。これらのピークは、不規則面心立方格子(FCC)では観測されることがない。(001)面や(003)面を表すピークの強度は、バックグラウンドレベルに対して有意なピークとして観察され得る強度であればよい。また、(111)などの他の配向面を表すピークが観察される場合でも、(001)面を表すピークがより大きな強度(具体的には100倍以上の強度)で観察できれば、c軸が膜面に垂直に配向しているといえる。
なお、磁性粒子のサイズが10nm程度に小さくなり、隣接する磁性粒子との間で結晶格子の相関性(コヒーレンシー)が小さい場合には、c軸が膜面に垂直に配向していてもX線回折の結果からはアモルファスのように見えることがある。このような場合には、透過電子顕微鏡(TEM)などによる微細構造観察を行うことによってc軸の膜面垂直配向を確認することができる。
磁性層の厚さはシステムの要求値によって決定されるが、一般的に200nmよりも薄いことが好ましく、50nmよりも薄いことがより好ましい。ただし、0.5nmより薄いと連続膜とならないため、磁気記録媒体には適さない。
本発明の実施形態において、下地層は磁性層の磁気記録媒体としての機能を補強するものである。下地層は1層だけ形成してもよいし、多層膜として形成してもよい。
下地層は、Pt,Pd,Rh,Ag,Au,Ir,FeからなるA群より選択される少なくとも一種の元素を主成分とし、C,Ta,Mo,W,Nb,Zr,Hf,V,Mg,Al,Zn,Sn,In,Bi,Pb,Cd,SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3,SnO2からなるB群より選択される少なくとも一種の元素または化合物を添加した材料で形成される。
下地層の主成分であるPt,Pd,Rh,Ag,Au,Ir,Fe,Cr(A群)のうちから選択される少なくとも一種の元素またはこれらの元素から構成される合金はL10構造の磁性層と格子定数が近いため、下地層の結晶粒子を(100)配向させることでL10構造の磁性結晶のc軸配向性が向上し、良好な垂直磁化膜を得ることができる。以下、これらのA群の元素に添加されるB群の元素または化合物の作用について説明する。以下においては、B群を(1)高融点の添加元素、(2)低融点の添加元素および(3)化合物に分類して説明する。
(1)A群元素に対してA群元素よりも高融点の添加元素を少なくとも一種添加した下地層は、結晶粒径を微細化することができ、その結果L10構造の磁性層の結晶粒径を微細化することができる。A群元素と高融点添加元素とを同時に成膜した場合、気相中ではA群元素と高融点添加元素の組成は均一であるが、基板または膜表面で気相から固相に凝縮する過程において、まず高融点添加元素の濃度が相対的に高い凝縮核が分散して形成され、次いでその凝縮核を取り囲むように、融点の比較的低いA群元素の濃度が相対的に高い凝縮相が順次凝縮していく。その結果、下地層の組織は、二次元的に分散した凝縮核を芯として同心円状にA群元素が凝縮した多数の円柱状のクラスターで構成された不均一な組織となる。このような下地層が基板と磁性層の間に挿入された場合、磁性層は下地層の組織を反映して、二次元的に分断された構造となる。また、下地層の主成分はA群元素であるため、それぞれのクラスターと磁性結晶粒との格子整合性を低下させることはない。したがって、L10構造の磁性結晶のc軸配向性を保ったまま結晶粒径の微細化および結晶粒間の分断を実現することができる。A群に添加されるB群のうち、高融点添加元素としては、C,Ta,Mo,W,Nb,Zr,Hf,Vが好ましい。
(2)A群元素に対してA群元素よりも低融点の添加元素を少なくとも一種添加した下地層は、結晶粒径を微細化することができ、その結果L10構造の磁性層の結晶粒径を微細化することができる。A群元素と低融点添加元素とを同時に成膜した場合、気相中ではA群元素と低融点添加元素の組成は均一であるが、基板または膜表面で気相から固相に凝縮する過程において、まず相対的に融点の高いA群元素の濃度が高い凝縮相が凝縮し、次いでその凝縮相を取り囲むように、低融点添加元素が主に結晶粒界に沿って凝縮する。その結果、下地層の組織は、A群元素からなる結晶粒界に低融点添加元素が析出した構造となる。このような下地層が基板と磁性層の間に挿入された場合、磁性層は下地層の組織を反映して、二次元的に分断された構造となる。また、下地層の主成分はA群元素であるため、それぞれのクラスターと磁性結晶粒との格子整合性を低下させることはない。したがって、L10構造の磁性結晶のc軸配向性を保ったまま結晶粒径の微細化および結晶粒間の分断を実現することができる。A群に添加されるB群のうち、低融点添加元素としては、Mg,Al,Zn,Sn,In,Bi,Pb,Cdが好ましい。
(3)A群元素に、SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3,SnO2のうちから選択される少なくとも一種の化合物を添加した下地層は、結晶粒径を微細化することができ、その結果、L10構造の磁性層の結晶粒径を微細化することができる。上記の化合物はA群元素に対する固溶限が極めて微量であるため、A群元素とともに化合物を形成することはほとんどなく、相分離する。したがって、これらの化合物とA群元素とを同時に成膜した場合、下地層の組織はA群の元素から構成される結晶粒界にこれらの化合物が析出した構造となる。このような下地層が基板と磁性層の間に挿入された場合、磁性層は下地層の組織を反映して、二次元的に分断された構造となる。また、下地層の主成分はA群の元素であるため、それぞれのクラスターと磁性結晶粒との格子整合性を低下させることはない。したがって、L10構造の磁性結晶のc軸配向性を保ったまま結晶粒径の微細化および結晶粒間の分断を実現することができる。
本発明の実施形態においては、磁性層のL10構造結晶粒が(001)配向しており、A群元素を主成分とする下地層中の結晶粒が(100)配向していることが好ましい。垂直磁気記録媒体として用いる場合、磁性結晶粒子はc軸が膜面垂直方向に配向したL10構造をとっていることが好ましいが、必ずしもすべての粒子がこの条件を満たしている必要はない。L10構造である粒子の割合は、6割以上であれば好ましく、8割以上であればより好ましい。
本発明の実施形態において、下地層中のA群元素に対して添加されるB群の元素または化合物のモル分率は合計で0.1から50モル%の範囲にあることが好ましい。0.1モル%より少ないと添加効果が顕著に現れず、50モル%より多いと磁性層との格子整合性が低下してc軸配向性が低下する。
本発明の実施形態においては、下地層に加えて、磁性層にもB群の元素または化合物を一種以上添加してもよい。この場合、磁性層の成膜過程においても下地層と同様の組織が形成され、下地層のクラスターよりもさらに微細化したクラスターを形成させることができる。磁性層に添加されるB群の元素または化合物のモル分率は合計で0.1から40モル%の範囲にあることが好ましい。0.1モル%より少ないと添加効果が顕著に現れず、40モル%より多いと磁性層と下地層との格子整合性が低下してc軸配向性が低下する。
なお、磁性層には、B群の元素または化合物のほかに、Cuなどを添加してもよい。磁性層にCuのみを添加しても、上記のような磁気的分断の効果は得られないが、 Applied Physics Letters, volume 80, number 12, pp. 2147-2149 に開示されているように、規則化に必要な加熱温度を低減させることができる。
本発明の実施形態においては、A群元素を主成分とする下地層と基板との間に、Crを主成分とし、CrにTi,Ni,Cu,CoおよびZrからなるC群より選択される少なくとも一種の元素を添加した結晶配向層を形成してもよい。Crを主成分とする結晶配向層を挿入することによって、A群元素を主成分とする下地層の(100)配向性が向上し、さらに磁性層の(001)配向性が向上する。したがって、磁性層の磁化容易軸が基板に対して垂直方向により良好に配向し、垂直磁気記録媒体としてより好ましい特性を得ることができる。結晶配向層に添加されるC群の元素のモル分率は合計で1から50モル%の範囲にあることが好ましい。1モル%より少ないと添加効果が顕著に現れず、50モル%より多いと配向性の向上効果が得られない。
以下、本発明の実施例について説明する。
以下の実施例においては、磁性層を構成する磁性微粒子間の磁気的分断の度合を評価するために、磁化反転の活性化体積Vaと結晶粒径Vとの比Va/Vを求めた。Va/Vの値が小さいほど、磁気的分断が良好であるといえる。
媒体の結晶粒径Vは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定した。また、以下の手法により、振動試料型磁力計(VSM)の測定結果により活性化磁気モーメントVaIsB(Va:活性化体積、IsB:バルク飽和磁化)を求め、その値から媒体の磁化反転の活性化体積Vaを算出した。
残留保磁力Hcrは磁界印加時間tに依存し、下記の式により表される。
Hcr(t)=H0(1−(ln(f0t)/β)0.5)
ここで、H0は時刻ゼロでの保磁力、f0は頻度因子(109秒)である。また、β=KuVa/kBTであり、Kuは磁気異方性エネルギー密度、kBはボルツマン定数、Tは絶対温度である。いま、H0=2Ku/IsBとすると、
VaIsB=β×(2kBT)/H0
となる。したがって、種々のtに対してフィッティングによりβとH0を求めれば、VaIsBを得ることができる。
Hcr(t)=H0(1−(ln(f0t)/β)0.5)
ここで、H0は時刻ゼロでの保磁力、f0は頻度因子(109秒)である。また、β=KuVa/kBTであり、Kuは磁気異方性エネルギー密度、kBはボルツマン定数、Tは絶対温度である。いま、H0=2Ku/IsBとすると、
VaIsB=β×(2kBT)/H0
となる。したがって、種々のtに対してフィッティングによりβとH0を求めれば、VaIsBを得ることができる。
通常のVSM測定結果をこの手法に当てはめるために、挿引速度tswpを変えて保磁力を測定し、得られた保磁力Hc(tswp)を残留保磁力Hcr(t)に変換した。この変換は、文献(M.P.Sharrock: IEEE Trans. Magn. 35 p.4414 (1999))中にある式をセルフコンシステントに解くことで行った。こうして得られたVaIsBに対して、IsBを800emu/ccと仮定して活性化体積Vaを算出した。
本実施例においては、Va/Vの値を下記の6段階に分類して磁気的分断の状態を評価した。
評価:Va/V
A:1.0以上2.0未満
B:2.0以上2.5未満
C:2.5以上3.0未満
D:3.0以上3.5未満
E:3.5以上5.0未満
F:5.0以上。
A:1.0以上2.0未満
B:2.0以上2.5未満
C:2.5以上3.0未満
D:3.0以上3.5未満
E:3.5以上5.0未満
F:5.0以上。
(実施例1)
本実施例においては図1に示す磁気記録媒体を作製した。
基板1としてディスク状のガラス基板を用い、シード層21として厚さ約10nmのNiAlを形成した。
下地層22は、母材となるA群の元素としてPt,Pd,Rh,Ag,Au,IrまたはFeを用い、母材に対しB群の元素または化合物としてC,Ta,Mo,W,Nb,Zr,Hf,V,Mg,Al,Zn,Sn,In,Bi,Pb,Cd,SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3またはSnO2を0〜60モル%の範囲で添加した材料を用い、約20nmの厚さに形成した。
磁性層3として厚さ約10nmのFePt、保護層4として厚さ約10nmのカーボンを形成した。
本実施例においては図1に示す磁気記録媒体を作製した。
基板1としてディスク状のガラス基板を用い、シード層21として厚さ約10nmのNiAlを形成した。
下地層22は、母材となるA群の元素としてPt,Pd,Rh,Ag,Au,IrまたはFeを用い、母材に対しB群の元素または化合物としてC,Ta,Mo,W,Nb,Zr,Hf,V,Mg,Al,Zn,Sn,In,Bi,Pb,Cd,SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3またはSnO2を0〜60モル%の範囲で添加した材料を用い、約20nmの厚さに形成した。
磁性層3として厚さ約10nmのFePt、保護層4として厚さ約10nmのカーボンを形成した。
本実施例の磁気記録媒体は以下の方法により作製した。スパッタリング装置の真空チャンバー内を2×10-5Pa以下に排気した後、5PaのAr雰囲気中で成膜を行った。成膜中、基板温度が300℃になるように赤外線ヒーターで基板を加熱した。シード層21、磁性層3、保護層4の成膜には、ターゲットとしてそれぞれFe50Pt50,Ni50Al50,Cを用いた。下地層22の成膜には、A群の元素とB群の元素または化合物との混合ターゲットを用いた。B群の組成は、ターゲットの組成を変えることで調整した。それぞれのターゲットへの投入電力は100Wとし、DCまたはRFマグネトロンスパッタリング法で成膜した。
表1および表2から明らかなように、A群の元素のみ(B群無添加)からなる下地層を有する媒体はいずれもVa/V値が大きく(評価F)、磁性層を構成する磁性微粒子間の磁気的分断の度合が小さい。これに対して、A群の元素に対してB群の元素または化合物を10モル%添加した下地層を有する媒体ではVa/V値が小さくなり、磁性層を構成する磁性微粒子間の磁気的分断が向上することがわかった。
図3および表3に、Pt−X(XはB群の元素または化合物)で表される下地層を有する媒体について、B群の添加量とVa/Vとの関係を示す。図4および表4に、Pd−X(XはB群の元素または化合物)で表される下地層を有する媒体について、B群の添加量とVa/Vとの関係を示す。
次に、PtTa下地層を有する媒体について、XRDプロファイルを測定し、それぞれFePtおよびPtの(111)反射と(001)反射を求め、積分強度比IFePt(111)/IFePt(001)およびIPt(111)/IPt(100)を計算した。図5および表5に、下地層へのTa添加量と積分強度比との関係を示す。
図5および表5から、FePtおよびPtのいずれの積分強度比も、下地層へのTa添加量が50モル%を超えると急激に増加し、垂直配向性が低下することがわかった。他の母材と添加元素との組み合わせからなる下地層を用いた媒体でも、同様の傾向が認められた。
以上の結果から、規則合金からなる磁性層を構成する磁性微結晶間の磁気的分断を促進するには、A群の元素を母材としB群の元素または化合物を0.1モル%以上添加した下地層を用いることが好ましく、垂直磁気記録媒体を作製するには下地層へのB群の添加量の上限を50モル%とすることが好ましいことがわかった。
(実施例2)
本実施例においても図1に示す磁気記録媒体を作製した。
基板1としてディスク状のガラス基板を用い、シード層21として厚さ約10nmのMgOを形成した。
下地層22は、母材となるA群の元素にPtまたはPdを用い、母材に対しB群の元素または化合物としてC,Ta,Mo,W,Nb,SiO2,MgOまたはAl2O3を10モル%添加した材料を用い、約20nmの厚さに形成した。
磁性層3は、FePtを主成分とし、B群の元素または化合物であるC,Ta,Mo,W,Nb,SiO2,MgOまたはAl2O3を0から50モル%の範囲で添加した材料を用い、約5nmの厚さに形成した。
保護層4として厚さ約10nmのカーボンを形成した。
本実施例においても図1に示す磁気記録媒体を作製した。
基板1としてディスク状のガラス基板を用い、シード層21として厚さ約10nmのMgOを形成した。
下地層22は、母材となるA群の元素にPtまたはPdを用い、母材に対しB群の元素または化合物としてC,Ta,Mo,W,Nb,SiO2,MgOまたはAl2O3を10モル%添加した材料を用い、約20nmの厚さに形成した。
磁性層3は、FePtを主成分とし、B群の元素または化合物であるC,Ta,Mo,W,Nb,SiO2,MgOまたはAl2O3を0から50モル%の範囲で添加した材料を用い、約5nmの厚さに形成した。
保護層4として厚さ約10nmのカーボンを形成した。
A群の元素(PtまたはPd)に対してB群の元素または化合物(C,Ta,Mo,W,Nb,SiO2,MgOまたはAl2O3)の添加量を10モル%とした下地層と、B群に含まれる元素または化合物X(XはC,Ta,Mo,W,Nb,SiO2,MgOまたはAl2O3)の添加量を10モル%としたFePt−X磁性層とを有する磁気記録媒体について、実施例1と同様にVa/Vを評価した。その結果、いずれの媒体でもVa/Vの値は評価AまたはBであり、下地層に加えて磁性層にB群を添加することによって磁気的分断がさらに向上することがわかった。
図6および表6に、Pt−20%MgO下地層、およびFePt−X(XはC,Ta,Mo,W,Nb,SiO2,MgOまたはAl2O3)で表される磁性層を有する媒体について、磁性層へのB群の添加量とVa/Vとの関係を示す。
下記の下地層/磁性層の組み合わせについても、磁性層へのB群の添加量とVa/Vとの関係を示す。
Pt−10%W/FePt−X(図7および表7)
Pt−10%Ta/FePt−X(図8および表8)
Pt−6%C/FePt−X(図9および表9)
Pt−20%SiO2/FePt−X(図10および表10)
Pt−10%Mo/FePt−X(図11および表11)
Pt−20%Al2O3/FePt−X(図12および表12)
Pt−6%Nb/FePt−X(図13および表13)
Pd−20%MgO/FePt−X(図14および表14)
Pd−6%W/FePt−X(図15および表15)
Pd−10%SiO2/FePt−X(図16および表16)
Pd−6%C/FePt−X(図17および表17)
Pd−10%Ta/FePt−X(図18および表18)
Pd−6%Mo/FePt−X(図19および表19)
Pd−10%Nb/FePt−X(図20および表20)。
Pt−10%W/FePt−X(図7および表7)
Pt−10%Ta/FePt−X(図8および表8)
Pt−6%C/FePt−X(図9および表9)
Pt−20%SiO2/FePt−X(図10および表10)
Pt−10%Mo/FePt−X(図11および表11)
Pt−20%Al2O3/FePt−X(図12および表12)
Pt−6%Nb/FePt−X(図13および表13)
Pd−20%MgO/FePt−X(図14および表14)
Pd−6%W/FePt−X(図15および表15)
Pd−10%SiO2/FePt−X(図16および表16)
Pd−6%C/FePt−X(図17および表17)
Pd−10%Ta/FePt−X(図18および表18)
Pd−6%Mo/FePt−X(図19および表19)
Pd−10%Nb/FePt−X(図20および表20)。
いずれの媒体でも、A群−B群からなる下地層上に形成される、FePtを主成分とする磁性層へのB群の添加量が0.1モル%以上でVa/Vの著しい低下が認められ、磁性層を構成する磁性微粒子間の磁気的分断がさらに向上していることがわかった。
次に、Pt−20%MgO下地層およびFePtTa磁性層を有する媒体について、XRDプロファイルを測定し、それぞれFePtおよびPtの(111)反射と(001)反射を求め、積分強度比IFePt(111)/IFePt(001)およびIPt(111)/IPt(100)を計算した。図21および表21に、磁性層へのTa添加量と積分強度比との関係を示す。
以上の結果から、規則合金からなる磁性層を構成する磁性微結晶間の磁気的分断を促進するには、A群−B群からなる下地層と、B群の元素または化合物を0.1モル%以上添加した磁性層を用いることが好ましく、垂直磁気記録媒体を作製するには磁性層へのB群の添加量の上限を40モル%とすることが好ましいことがわかった。
(実施例3)
本実施例においては図2に示す磁気記録媒体を作製した。
基板1としてディスク状のガラス基板を用い、シード層21として厚さ約10nmのNiAlを形成した。
結晶配向層23は、CrにTi,Ni,Co,CuまたはZnを0から60原子%の範囲で添加した材料を用い、約20nmの厚さに形成した。
下地層22は、Pt(A群)にSiO2(B群)を20モル%添加した材料を用い、約5nmの厚さに形成した。
磁性層3は、Fe45Pt50Cu5三元合金にMoを6原子%添加した材料を用い、約5nmの厚さに形成した。
保護層4として厚さ約10nmのカーボンを形成した。
本実施例においては図2に示す磁気記録媒体を作製した。
基板1としてディスク状のガラス基板を用い、シード層21として厚さ約10nmのNiAlを形成した。
結晶配向層23は、CrにTi,Ni,Co,CuまたはZnを0から60原子%の範囲で添加した材料を用い、約20nmの厚さに形成した。
下地層22は、Pt(A群)にSiO2(B群)を20モル%添加した材料を用い、約5nmの厚さに形成した。
磁性層3は、Fe45Pt50Cu5三元合金にMoを6原子%添加した材料を用い、約5nmの厚さに形成した。
保護層4として厚さ約10nmのカーボンを形成した。
次に、添加元素の添加量が異なる種々のCr−X結晶配向層23(XはTi,Ni,Co,CuまたはZn)を有する媒体について、XRDプロファイルを測定し、それぞれFePtおよびPtの(111)反射と(001)反射を求め、積分強度比IFePt(111)/IFePt(001)およびIPt(111)/IPt(100)を計算した。図22および表22に、結晶配向層23への添加元素の添加量と積分強度比との関係を示す。図22および表22において、たとえばTi(Pt)は、Tiが結晶配向層への添加元素、Ptが積分強度比の測定対象を示している。
以上のように、CrにTi,Ni,Co,CuまたはZnを1から50モル%の範囲で添加した結晶配向層を挿入することにより、磁性層の磁性微粒子の磁気的分断および垂直配向性が向上し、より好ましいことがわかった。
1…基板、21…シード層、22…下地層、23…結晶配向層、3…磁性層、4…保護層
Claims (6)
- 基板と、
前記基板上に形成された、Pt,Pd,Rh,Ag,Au,Ir,FeからなるA群より選択される少なくとも一種の元素と、SiO2,MgO,Al2O3,TaC,TiC,TaN,TiN,B2O3,ZrO2,In2O3,SnO2からなるB群より選択される少なくとも一種の化合物とを含有する下地層と、
前記下地層上に形成された、Fe,Co,Niのうちから選択される少なくとも一種の元素と、Pt,Pd,Au,Irのうちから選択される少なくとも一種の元素とを含有し、L10構造を持つ結晶粒を含む磁性層と
を具備したことを特徴とする垂直磁気記録媒体。 - 前記磁性層のL10構造を持つ結晶粒が主として(001)配向しており、前記下地層の結晶粒が主として(100)配向していることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
- 前記下地層は、B群の化合物を0.1〜50モル%の範囲で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記磁性層は、B群の化合物を0.1〜40モル%の範囲で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記基板と下地層との間に、Crと、Ti,Ni,Co,CuおよびZnからなるC群より選択される少なくとも一種の元素とを含有する結晶配向層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記結晶配向層は、C群の元素を1〜50モル%の範囲で含有することを特徴とする請求項5に記載の垂直磁気記録媒体。
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