JP2008089703A - 光ファイバ心線への光コネクタ取付方法、光コネクタ組立体、光ファイバ心線保護チューブ及びそれに用いられる心線仮固定具 - Google Patents
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Abstract
従来の保護チューブは円筒状に形成されており、接続現場で保護チューブ20を光コネクタに直接取り付けることを考えた場合、光コネクタに取付ける際の寸法や形状が合わず、取り付けが困難であり、接着剤や、かしめ等の方法を用いなければならず、作業性や効率が悪化することや、作業時間を多く要するなどの課題があった。
【解決手段】
ドロップ光ケーブルやインドア光ケーブルと同等の長辺と短辺との断面矩形状の外形形状を有し、内部に挿通される光ファイバ心線の外形寸法よりも大きな内径寸法を持つ挿通孔が長手方向に沿って形成されている。このため、これらの光ケーブルに取り付け可能な光コネクタに光ファイバ心線を直接取り付けることが可能であり、光コネクタの後部に保護チューブを挿し込む等の簡単な作業で確実に光コネクタ端から光ファイバ心線を保護することができる
【選択図】 図1
Description
このため、光ファイバ心線の破損等を防止するために、様々な方法による光ファイバ心線の保護が行われている。
代表的なものとして光コード、およびドロップ光ケーブルやインドア光ケーブル等が挙げられる。
とりわけドロップ光ケーブルやインドア光ケーブルはFTTH(Fiber To The Home)においてユーザ宅近傍およびユーザ宅内での光線路として広く普及しており、また、これらのケーブル同士を接続するためにケーブルに直接取り付け可能な光コネクタが実用化されている。(例えば、特許文献1及び2参照)
次に図17(ヘ)に示すように、一定長に切断された裸光ファイバ53及び保護チューブ20から突出している所定長の光ファイバ心線52を光コネクタ40のメカニカルスプライス部43に取り付け、光コネクタ40と光ファイバ心線52とを光学的に接続し、次に図17(ト)に示すように、外被固定部品45を光コネクタ40のハウジング46の収納部46'内に収容し接続作業が完了する。
図18は外被固定部品45の一例を示したもので、中央部に長手方向に沿って光ケーブルの外被を圧入可能なスリット45'が形成されている。こうした光コネクタ接続構造によって、光コネクタ組み立て後に脆弱な光ファイバ心線が露出することがなく、取り扱いが簡単な光コネクタと光ケーブルとの接続部を形成することができる。
このため、例えば多心スロット光ケーブルから光ファイバテープを取り出して光ファイバ心線に分離した後、各光ファイバ心線に光コネクタを取り付けて配線収納箱に収容するような場合、光ファイバ心線を補強なしに使用しなくてはならず、光コネクタの組み立てや光ファイバ心線の余長収容、配線収納箱への光コネクタ設置など全ての工程で光ファイバ心線の取り扱いに注意を必要とし、作業性が悪いという課題があった。
また、本願第2の発明による光コネクタ組立体は、光ファイバ心線と光コネクタとの接続部を機械的に強化されたものとなる。
また本願第3の発明による保護チューブは外形形状および寸法がドロップ光ケーブルやインドア光ケーブルと略同一であるため、既存の光コネクタに適用することができる。
また本願第4の発明による心線仮固定具を用いて保護チューブの挿通孔内に挿入された光ファイバ心線を一時的に固定することによって、従来の光ケーブルの場合と同様の組立手順にて光コネクタを取り付けできる。
図1は本願第1及び第2の発明の一実施形態を説明するためのものである。図1において、10は図示しない多心スロット光ケーブルから光ファイバテープを取り出して単心に分離された光ファイバ心線、20は本願の第2発明に係る保護チューブ、40は光コネクタである。光コネクタ40は図17に示す光コネクタ40と同一構造のものである。
図2は本願第3発明の保護チューブ20の一実施形態を示したものである。保護チューブ20は、断面外形形状が略四角形に構成されており、概ねドロップ光ケーブルやインドア光ケーブルと同等、すなわち、おおよそ2.0×3.1mm程度に形成されている。
保護チューブ20中心には、全長にわたって光ファイバ心線収容部として、楕円形状の挿通孔21が形成されている。挿通孔21の長軸および短軸はそれぞれ保護チューブ20の長辺および短辺と直交する向きとなっており、長軸の長さは1.4mm、短軸は0.75mmである。
保護チューブ20の外被22の素材は、各種の機械的特性を確保することや、既存の光ケーブル用固定部品の適用を考慮して、従来のインドア光ケーブルと同等の難燃ポリオレフィン等の樹脂が使用される。
また保護チューブ20は特殊な工具を使用することなく、素手で千切るなどして長手方向に引き裂き可能であることが望ましい。これを容易にするために、例えば保護チューブ20の対向する1組の面上に、全長にわたって1対のノッチ24を設ける等の工夫も可能である。
固定具本体31は、長方形の板状体の中央部がくり抜かれた中空部31aを有し、短片側の両端部には保護チューブ20の長辺よりも少し間隔の広い保護チューブ載置溝31bが形成されている。更に前記中空部31a内には短辺側の一端から他端に向かって保護チューブ載置溝31bと略同一の隙間を隔てた一対の平行アーム31cが、この平行アーム31cの外側にも隙間31dを形成されて配置されている。更にその平行アーム31cの先端部には、内側に突出する応力付与部31c'と、外側に肥大する作用部31c''とが形成されている。
図5(イ)には、上記光ファイバテープ10aを単心分離して構成された各光ファイバ心線10が示されている。
次に図5(ロ)に示すように、光ファイバ心線10の上に保護チューブ20を被せる。
次に図5(ハ)に示すように、接続側の保護チューブの端部に外被固定部品42を取り付けると共に、保護チューブ20の途中に心線仮固定具30を取り付けて保護チューブ20とその内部の挿通孔に収容された光ファイバ心線を仮固定する。
次に図5(ニ)に示すように、光ファイバ心線10の被覆層を図示しない被覆除去具を用いて外被固定部品45から一定長残して除去し、更にこれにより除去された裸光ファイバ10'を図示しない光ファイバ切断器を用いて所定長に切断する。
次に図5(ホ)に示すように、一定長に切断された裸光ファイバ10'及び保護チューブ20から突出している所定長の光ファイバ心線10を光コネクタ40のメカニカルスプライス部43に取り付け、光コネクタ40と光ファイバ心線10とを光学的に接続する。
次に図5(ヘ)に示すように、外被固定部品43を光コネクタ40のハウジング46の収納部46'内に収容すると共に、心線仮固定具30を取り外し接続作業が完了する。
なお、心線仮固定具30の取り付け位置は、組立作業の妨げにならない範囲で接続側の保護チューブの端部にできるだけ近いことが望ましい。なぜなら光ファイバ心線10は挿通孔21内で必ずしも中心に留まるわけではなく、偏った軌跡を通ったり蛇行したりすることで、わずかながら光ファイバ心線10の保護チューブ端部からの突出量が変動する余地があるためであり、この影響を少なくするためである。
またコネクタ組立後に心線仮固定を解除して再び光ファイバ心線と保護チューブ20が相互固定されていない"ルース"な状態にすることができるため、従来の光ケーブル外被固定型の光コネクタにありがちであった光コネクタハウジング内での光ファイバ心線の余長たわみをも解消することができ、従来以上の低損失化を望めるという効果もある。
図6において、保護チューブ20の外形は第一の実施例と同一であるが、挿通孔21の形状が長辺1.4mm、短辺0.75mmの略長方形をしている。また本実施例では抗張力体23として、アラミド繊維が使用されている。
なお、挿通孔21の寸法や抗張力体23の材質は、必ずしも本明細書に示されたものに限定されるものではなく、保護チューブ20の機械的強度や挿通孔21への光ファイバ心線10の挿入性や挿通孔21の押し潰し易さを確保する範囲において、異なる設計をとることが可能である。
この保護チューブ20は、挿通孔21の両側に外被22よりも硬質なナイロン等の介在26を配した構成である。
レール34aの中央部は外側に向けて肉厚が肥大しており、ここにスライダ38を作用させることでレール34aの内幅を縮小させ、その間に配置された光ファイバ心線10を直接挟み固定することができる。
10' 裸光ファイバ
20 保護チューブ
21 挿通孔
22 外被
23 抗張力体
24 ノッチ
26 介在
30 心線仮固定具
31 固定具本体
31a 中空部
31b 保護チューブ載置溝
31c 平行アーム
31c' 応力付与部
31c'' 作用部
31d 隙間
32 固定具本体
32a 平行アーム
32b 肥大部
32c 凸状体
33 スライダ
33a テーパ溝
34 固定具本体
34a レール
34b スリット
34c 把持具
35 スライダ
35a スライダ片
35b 板状体
36 スライダ
36a 平行溝
36a' はずれ防止片
37 固定具
37a 把持具
37b 貫通溝
37c 突起
38 スライダ
40 光コネクタ
41 内蔵光ファイバ
42 微細孔
43 メカニカルスプライス部
44 光ファイバフェルール
45 外被固定部品
42' スリット
50 光ケーブル
51 外被
52 光ファイバ心線
52' 被覆
53 裸光ファイバ
Claims (11)
- 光ケーブルの外被を把持するための外被固定部品を収納する収納部を後方部に備えたメカニカル接続部を備えた光コネクタに対して、光ファイバ心線を取り付ける光コネクタ取付方法において、光コネクタ取付け側の光ファイバ心線を保護チューブから突出させた状態で前記光ファイバ心線を保護チューブに挿通し、前記保護チューブの光コネクタ取り付け側の端部外側に外被固定部品を取り付けて光ファイバ心線を把持し、突出した前記光ファイバ心線に対して光コネクタのメカニカル接続部を取り付けると共に、前記外被固定部品を前記収納部に収容することにより光ファイバ心線端末に光コネクタを取付けることを特徴とする光ファイバ心線への光コネクタ取付方法。
- 光ファイバ心線を保護チューブに挿通した後、心線仮固定具を用いて光ファイバ心線の長手方向の動きを一時的に固定し、更に保護チューブに外被固定部品を取り付けた後に、光ファイバ心線の端末処理(被覆除去、ファイバカット)を行い、光コネクタに対して光ファイバ心線の端末を光コネクタ内に挿入してメカニカルスプライス接続し、光コネクタ後方部に外被固定部品を収容して光コネクタの組み立てを行い、その後、心線仮固定具による固定を解除して光ファイバ心線と保護チューブとの長手方向の固定を解除することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ心線への光コネクタ取付方法。
- 前半部に内蔵光ファイバが埋め込まれた微細穴を有し後半部に接続しようとする光ファイバを保持するメカニカル接続型の光ファイバ把持部を有する光ファイバフェルールと、前記光ファイバフェルールの後端側に光ケーブルの外被を把持する外被把持部材と、これらを覆うハウジングと、接続される光ファイバ心線と、光ファイバ心線の外周を覆う保護チューブとからなり、保護チューブが光ファイバ心線を覆った状態で外被把持部材に把持され、光ファイバ心線が光ファイバフェルールとメカニカル接続されたことを特徴とする光コネクタ組立体。
- 短辺と長辺との断面外形形状を有し、内部に挿通される光ファイバ心線の外形寸法よりも大きな内径寸法を持つ挿通孔が長手方向に沿って形成されたことを特徴とする光ファイバ心線保護チューブ。
- 長辺が3.1±0.2mm、短辺が2±0.2mmの断面矩形であることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ心線保護チューブ。
- 挿通孔が断面中央部に形成され、その両サイドに抗張力体が配置されていることを特徴とする請求項3もしくは請求項5に記載の光ファイバ心線保護チューブ。
- 挿通孔の断面形状が長穴形状(楕円もしくは短辺と長辺の形状)であり、短辺と長辺との断面外形形状に対し直交する方向に形成されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1に記載の光ファイバ心線保護チューブ。
- 長手方向外周の一部もしくは複数箇所に心線仮固定具が配置され、挿通孔に配置された光ファイバ心線の長手方向の動きを一時的にまたは恒久的に固定する手段が形成されたことを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1に記載の光ファイバ心線保護チューブ。
- 長辺と短辺とを有する断面矩形状の光ケーブルの外径と同じ外形形状を有し、内部に挿通される光ファイバ心線の外形寸法よりも大きな挿通孔が長手方向に沿って形成された光ファイバ心線保護チューブの互いに対向する両側面から圧縮応力を作用させて前記挿通孔を押し潰し、挿通孔に配置された光ファイバ心線の挿通孔内における長手方向の移動を、一時的にまたは恒久的に固定することを特徴とする心線仮固定具。
- 前記心線仮固定具が、心線保護チューブを挟持する一対の把持部と、一対の把持部の間隔を狭めるための断面凹状のスライド部品から構成され、心線保護チューブ側方から取り付け取り外し可能な構造であることを特徴とする請求項9に記載の心線仮固定具。
- 心線保護チューブの長辺方向を押し潰す方向に応力を付与することを特徴とする請求項9もしくは請求項10に記載の心線仮固定具。
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JP5390140B2 (ja) | 光ケーブルの接続構造体 |
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