JP2008089272A - ダクト部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1筒体(外囲筒体3)と、第1筒体の内側に設けられた第2筒体(内筒体2)と、第2筒体の内面と外面とに貫通する複数の孔18と、第1筒体と第2筒体と第1筒体と第2筒体との間を塞ぐ前後の蓋体とこれら第1筒体と第2筒体と前後の蓋体とで囲まれた空間とにより形成された吸音材収納部21とを備えたダクト部品において、吸音材収納部21内に収納される吸音材22が複数の吸音材欠片25により形成され、吸音材欠片25が連続気泡を備え、複数の吸音材欠片25の面が吸音材収納部21の内面に沿うように設置されたことによって複数の吸音材欠片25が吸音材収納部21内に積層状態に収納された。
【選択図】図1
Description
互いに対向する吸音材欠片の端面と端面との間の空間が第1筒体と第2筒体との間において連続していないことも特徴とする。
本発明の別形態のダクト部品は、第1筒体と、第1筒体の内側に設けられた第2筒体と、第2筒体の内面と外面とに貫通する複数の孔と、第1筒体と第2筒体と第1筒体と第2筒体との間を塞ぐ前後の蓋体とこれら第1筒体と第2筒体と前後の蓋体とで囲まれた空間とにより形成された吸音材収納部とを備えたダクト部品において、吸音材収納部内に収納される吸音材が連続気泡を備え、この吸音材の面が折重ねられて吸音材の面が吸音材収納部の内面に沿うように設置されたことによって吸音材が吸音材収納部内に積層状態に収納されたことを特徴とする。
吸音材欠片あるいは吸音材がシート状に形成され、複数の吸音材欠片あるいは吸音材は、その面が吸音材収納部の内面に沿うように設置されて吸音材収納部内に積層状態に収納されたことも特徴とする。
隣り合う吸音材欠片同士あるいは折重ねられて隣り合う吸音材同士が接着剤により互いに接着されていないことも特徴とする。
互いに対向する吸音材欠片の端部と端部との間の空間が第1筒体と第2筒体との間において連続していないように構成し、音が必ず吸音材欠片を通過するようにしたので、音の減衰効果を上げることができる。
吸音材収納部内に収納される吸音材がシート状の吸音材により形成され、吸音材が連続気泡を備え、吸音材は、吸音材が折重ねられて吸音材の面が吸音材収納部の内面に沿うように吸音材収納部内に積層状態に収納された構成としたので、吸音材収納部の形状に合わせた吸音材を形成する必要がなく、吸音材収納部内に収納する吸音材のコストを抑えることができる。また、第1筒体と第2筒体との間において吸音材が積層された状態となることから、音が、吸音材に衝突したり、吸音材の連続気泡を通過することによって減衰するので、遮音効果の優れたダクト部品を得ることができる。即ち、吸音材のコストを抑えることができるとともに、遮音効果の優れたダクト部品を得ることができる。
吸音材欠片あるいは吸音材がシート状に形成されたので、吸音材欠片あるいは吸音材を曲げやすく、吸音材欠片あるいは吸音材の面を吸音材収納部の内面に沿うように設置して吸音材収納部内に積層状態に収納する作業が容易となる。また、吸音材欠片あるいは吸音材の平板の厚さを薄くすることで、吸音材収納部に積層される吸音材欠片の数あるいは吸音材の折重ね数を多くできるので、吸音材欠片あるいは吸音材の面に対する音の衝突回数を多くできて、音の減衰効果を上げることができる。
隣り合う吸音材欠片同士あるいは折重ねられて隣り合う吸音材同士が接着剤により互いに接着されていない構成としたことで、吸音材欠片同士や吸音材同士の連続気泡の連続性が接着剤により遮断されてしまうことを防止でき、吸音材欠片同士や吸音材同士の連続気泡の連続性が保たれるため、遮音効果の優れたダクト部品を得ることができる。
図1乃至図4は本発明によるダクト部品の最良の形態1を示し、図1は図2のダクト部品の吸音構成部を上下に沿った断面で示し、図2(a)はダクト部品を示し、図2(b)はダクト部品を前側から見て示し、図3は図2(a)のダクト部品を前後左右に沿った断面で示し、図4はダクト部品の設置例を示す。
本明細書において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図2(a)の状態にダクト部品を置いて矢印Aで示す前側から見た場合に特定される方向である。
ダクト部品1は、内筒体2、外筒体3、塞体4、連結部5、吸音構成部20を備える。内筒体2、外筒体3、塞体4、連結部5、吸音構成部20の吸音材収納部21は、例えば板厚0.5mm〜1.6mm程度の金属板により形成される。
前側有孔筒部15および後側有孔筒部16は、内筒体2の筒の内面と筒の外面とに貫通する複数の孔18が形成された構成である。例えば、内筒体2の前側有孔筒部15と後側有孔筒部16とがパンチング鉄板により形成される。
吸音構成部20は、吸音材収納部21と吸音材収納部21に収納された吸音材22とにより構成される。
吸音材収納部21は、第1筒体としての外囲筒体23と、外囲筒体23の内側に設けられた第2筒体としての内筒体2と、外囲筒体23の前端と内筒体2の筒の外面とを塞ぐように繋ぐ前の蓋板としての前閉塞板25と、外囲筒体23の後端と内筒体2の筒の後端の外面とを塞ぐように繋ぐ後の蓋板としての後蓋13と、これら外囲筒体23、内筒体2、前閉塞板25、及び、後蓋13で形成された前後の蓋板によって囲まれた空間とにより形成される。この空間の空気層11と隣接する側は、外囲筒体23と前閉塞板25とによって空気層11と遮断される。
外囲筒体23は、外筒体3と同じように、左右の方向に扁平な断面横長扁平形状の筒により形成される。
接続部10;10に対応する外囲筒体23の筒の外面(筒の上下端)と外筒体3の筒の内面とが互いに接続される。
尚、上述の接続とは、面同士が互いに接触しているが結合されていない状態、あるいは、面同士が接着剤や係合結合などによって互いに結合された状態をいう。
吸音構成部20は、吸音材収納部21内(即ち、吸音材収納部21の空間)に吸音材22としての例えば吸音材小片25が複数個収納されたことによって形成される。
吸音材小片25は、例えば、厚さ(図1における吸音材小片25の紙面の左右方向の長さ)が5mmのシート状に形成され、シートの長さ(図1における吸音材小片25の紙面と直交する方向の長さ)が吸音材収納部21の筒の中心軸に沿った方向の長さに対応した長さに形成され、シートの幅(図1における吸音材小片25の紙面の上下方向の長さ)が外囲筒体23の内周長の1/2よりも短い長さに形成される。
吸音材シートは、例えばEガラスと呼ばれるガラス繊維を圧縮してシート状に固めたものをニードルパンチで叩いて形成されることによって、ガラス繊維同士の絡みが緩められ、ガラス繊維同士間の空間がシートの厚さ方向に階段状に連続して吸音材シートの両面に貫通する(即ち、吸音材シートの表面を形成する一方の面と吸音材シートの裏面を形成する他方の面とに跨って貫通する)連続気泡が形成されたものである。
尚、第1吸音材小片25a乃至第5吸音材小片25eの内面とは、吸音材収納部21内に収納された第1吸音材小片25a乃至第5吸音材小片25eにおける内筒体2の筒の中心aに近い側の湾曲面である。
即ち、第1吸音材小片25c乃至第5吸音材小片25fは、互いに隣り合うもの同士が少なくとも一部重なった状態に積層されており、たとえ、第2吸音材小片25b;25bのように、互いに端面25s;25s同士が対向して端面25sと端面25sとの間に空間26が形成されるように設置されていたとしても、このような空間26が内筒体2と外囲筒体23との間において連続していない構成とした。つまり、空間26が内筒体2と外囲筒体23との間において連続した構成とした場合、音が、この内筒体2と外囲筒体23との間において連続した空間を通過してしまって複数の吸音材小片25を通過しないので、音の減衰効果が低い。従って、最良の形態1では、空間26が第1筒体と第2筒体との間において連続していない構成としたことで、音が必ず複数の吸音材欠片25を通過するため、音の減衰効果を上げることができ、遮音効果の優れたダクト部品1を得ることができる。
また、ダクト部品1は、例えば前端側をレンジフード32側に位置させ、後端側を集合住宅30の外部側に位置させて接続する。
なお、図4において、43はレンジ台、44は壁コンクリート、45は階上コンクリート、46は床、47は天井、48は排気ダクト33の吊具である。
雄形単位ダクト部品41は、例えば、外筒体36及び内筒体35の前後の長さが1000mm、連結部の前後の長さがそれぞれ60mm、外筒体36の外径が250mm、内筒体35及び連結部の外径が150mmである。
雌形単位ダクト部品42は、例えば、外筒体36及び内筒体35の長さが1000mm、外筒体36の外径が250mm、内筒体35の両端部の内径が、ダクト部品1の連結部5の直径や雄形単位ダクト部品41の連結部の直径よりダクト部品1の連結部5や雄形単位ダクト部品41の連結部の板厚分だけ大きい。
建物外部からの音が排気ダクト33内に進入したり、レンジフード32側から空調ファン31の駆動によって発生する音などが排気ダクト33内に進入すると、音が、中継用遮音ダクトとして機能するダクト部品1の前側有孔筒部15の孔18を経由して空気層11に入ったり、後側有孔筒部16の孔18を経由して吸音構成部20に入る。つまり、音は、後側有孔筒部16を経由して内筒体2の内側と吸音構成部20の内側とに行き来するとともに、前側有孔筒部15を経由して内筒体2の内側と空気層11の内側とに行き来する。空気層11に入った音は、空気、及び、外筒体3の内面と内筒体2の外面とに衝突して減衰する。
図5に示すように、吸音材収納部21内に収納される吸音材22をシート状の吸音材22、即ち、上述したような連続気泡を備えたシート状の吸音材22により形成し、吸音材22は、吸音材22の面が折重ねられて吸音材22の面が吸音材収納部21の内面に沿うように吸音材収納部21内に積層状態に収納され、折重ねられて隣り合う吸音材22同士が接着剤により互いに接着されていない構成のダクト部品1とした。
尚、図5においては、図の右側の吸音構成部20は吸音材収納部21内に収納される吸音材22の図示を省略しているが、図の右側の吸音構成部20も図の左側の吸音構成部20と同じように吸音材収納部21内にシート状の吸音材22が収納されて形成される。また、最良の形態2のダクト部品1における吸音構成部20以外の構成は最良の形態1と同じである。
実験は、図6に示す実験装置で実施した。即ち、試験体であるダクト部品1の前側連結部28(図2(a)参照)と内径150mmの前円筒管61の後端部とが互いに繋がれ、ダクト部品1の後側連結部29(図2(a)参照)と内径150mmの後円筒管62の前端部とが互いに繋がれ、前円筒管61の前部に音を取り込む音管63の一端が接続され、音管63の他端に音源スピーカ64が配置され、音源スピーカ64には雑音発生器65の発生する雑音が増幅器66aで増幅されて入力される。前円筒管61の前端部には無反射端66が形成され、後円筒管62の後端部には無反射端67が形成される。無反射端66は、前円筒管61の内側において筒の前端からダクト部品1の位置する側に向けて、図外の密度96kg/m3で厚さ50mmのグラスウールを2枚、密度48kg/m3で厚さ50mmのグラスウールを2枚、密度24kg/m3で厚さ50mmのグラスウールを2枚を、当該順番で積層して形成した。無反射端67も同様に形成した。音圧レベル減衰量(dB)の測定は、ダクト部品の前端から前方に所定距離aだけ離れた前円筒管61の内側にマイク68を設置するとともに、ダクト部品1の後端から後方に所定距離bだけ離れた後円筒管62の内側にマイク69を設置し、マイク68;69で集めた音の音圧レベルをそれぞれ個別にサウンドレベルメータ(周波数分析機能付)70;71で測定し、ダクト部品1の前側での音圧レベルとダクト部品1の後側での音圧レベルとの差、即ち、音圧レベル減衰量を求めた。所定距離aと所定距離bとを同じ距離とし、所定距離a:bをダクト部品1から無反射端66;67に向けて0mmの地点xから1000mmの地点yまでの間において100mm間隔毎の地点であるそれぞれ11箇所に設定し、ダクト部品1の前後でダクト部品1から同じ距離にある対応する対の11箇所でそれぞれ音圧レベル減衰量を測定し、その11箇所での減衰量の平均値を測定結果とした。図6の符号以外の数字は寸法を示し、単位はmmである。
図7からわかるように、最良の形態1:2のダクト部品1は、比較例によるダクト部品1と比べて、道路騒音、鉄道騒音の周波数平板である400Hz以上の成分の音に対する音圧レベル減衰量が優れている。さらに、最良の形態1のダクト部品1は、400Hz以下の成分の音に対する音圧レベル減衰量が優れている。即ち、最良の形態1のダクト部品1は、幅広い周波数平板の音をバランス良く減衰できて、遮音効果に優れたものであることが確認された。また、最良の形態2のダクト部品1は、道路騒音、鉄道騒音などの400Hz以上の生活環境騒音に対する遮音効果については最良の形態1のダクト部品1と同等の効果を有するものであることが確認された。
図8を参照し、最良の形態3のダクト部品1を説明する。図8(a)はダクト部品1の斜視図、図8(b)はダクト部品1の断面図である。
図8に示すように、最良の形態1;2における内筒体2の代わりに、複数の孔18が筒の筒壁の全域に渡って均等に形成された有孔筒体によって形成された内筒体2を備えた構成のダクト部品1とした。
即ち、第1筒体としての外筒体3と、外筒体3の内側に設けられた第2筒体としての内筒体2と、内筒体2の内面と外面とに貫通する複数の孔18と、外筒体3と内筒体2と前後の蓋体14とこれら外筒体3と内筒体2と前後の蓋体14とで囲まれた空間とにより形成された吸音材収納部21とを備え、吸音材22が吸音材収納部21内に積層状態に収納されて形成された吸音構成部20を備えたダクト部品1でもよい。この場合、吸音材収納部21内に、複数の吸音材欠片25が、図1や図5に示したように収納された構成の吸音構成部20を備えることにより、遮音効果に優れたダクト部品1を提供できる。
言い換えれば、図2(a)の吸音構成部20を削除し、図2(a)の外筒体3と内筒体2と蓋体4とによって吸音材収納部21を形成し、この吸音材収納部21内に複数の吸音材欠片25が図1や図5に示したように収納された構成の吸音構成部20を備えたダクト部品1である。この場合、吸音構成部20の容積が増えるので、音の減衰効果に優れたダクト部品1が得られる。
また、このように第1筒体としての外筒体3と第2筒体としての内筒体2とがともに断面真円形状の円筒により形成された構成の場合、内筒体2を中心としてシート状の吸音材22が渦巻状に巻き付けられたことによって吸音材収納部21内に積層状態に収納された構成の吸音構成部20を備えるダクト部品1としてもよい。このように構成した場合でも、最良の形態1や2と同様に遮音効果に優れたダクト部品を提供できる。
4 蓋体、18 孔、20 吸音構成部、21 吸音材収納部、22 吸音材、
25(25a〜25f) 吸音材欠片、25s 吸音材欠片の平板の端部。
Claims (5)
- 第1筒体と、第1筒体の内側に設けられた第2筒体と、第2筒体の内面と外面とに貫通する複数の孔と、第1筒体と第2筒体と第1筒体と第2筒体との間を塞ぐ前後の蓋体とこれら第1筒体と第2筒体と前後の蓋体とで囲まれた空間とにより形成された吸音材収納部とを備えたダクト部品において、吸音材収納部内に収納される吸音材が複数の吸音材欠片により形成され、吸音材欠片が連続気泡を備え、複数の吸音材欠片の面が吸音材収納部の内面に沿うように設置されたことによって複数の吸音材欠片が吸音材収納部内に積層状態に収納されたことを特徴とするダクト部品。
- 互いに対向する吸音材欠片の端面と端面との間の空間が第1筒体と第2筒体との間において連続していないことを特徴とする請求項1に記載のダクト部品。
- 第1筒体と、第1筒体の内側に設けられた第2筒体と、第2筒体の内面と外面とに貫通する複数の孔と、第1筒体と第2筒体と第1筒体と第2筒体との間を塞ぐ前後の蓋体とこれら第1筒体と第2筒体と前後の蓋体とで囲まれた空間とにより形成された吸音材収納部とを備えたダクト部品において、吸音材収納部内に収納される吸音材が連続気泡を備え、この吸音材の面が折重ねられて吸音材の面が吸音材収納部の内面に沿うように設置されたことによって吸音材が吸音材収納部内に積層状態に収納されたことを特徴とするダクト部品。
- 吸音材欠片あるいは吸音材がシート状に形成され、複数の吸音材欠片あるいは吸音材は、その面が吸音材収納部の内面に沿うように設置されて吸音材収納部内に積層状態に収納されたことを特徴とする請求項1に記載のダクト部品。
- 隣り合う吸音材欠片同士あるいは折重ねられて隣り合う吸音材同士が接着剤により互いに接着されていないことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のダクト部品。
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- 2006-10-05 JP JP2006273534A patent/JP4850650B2/ja active Active
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