JP2008088705A - シ−ルド工法およびシ−ルド掘進機 - Google Patents
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Abstract
例えばシ−ルドトンネルの施工に好適で、セグメントに対するシ−ルドジャッキの安定した反力を合理的かつ速やかに得られるとともに、シ−ルドジャッキの煩雑な掛け替えを要することなく、セグメントの組み立てとシ−ルドの掘進を同時に関連なく行なえ、施工の高速化とその正確性、並びにセグメントの組み立ての合理化を図れる、シ−ルド工法およびシ−ルド掘進機を提供すること。
【解決手段】
複数のシ−ルドジャッキ6に反力を作用させて地山9を掘削しながらシ−ルド掘進機1を推進する。
前記掘進機1の後部で覆工するシ−ルド工法であること。
既設の覆工体17の内面または覆工体17の支持枠の内面に反力を取ること。
前記反力をシ−ルドジャッキ6を支持する枠体5に伝え、前記シ−ルドジャッキ6の反力を形成させる。
【選択図】図1
Description
請求項3の発明は、前記シ−ルド掘進機の掘進と同時に覆工体の覆工を開始可能にし、施工の高速化と覆工の合理化を図るようにしている。
請求項4の発明は、シ−ルド掘進機の掘進中、既設の覆工体の前端面または覆工体の支持枠の前端面を、新設の覆工体の覆工に終始充当し、掘進と同時に覆工体の覆工を実現可能にしている。
請求項6の発明は、前記シ−ルド掘進機の所定量掘進後、既設の覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に対する前記反力を解除し、前記枠体を連結した後胴を前胴側へ移動させ、前胴と後胴の蠕動を実現するようにしている。
請求項7の発明は、前記後胴を前胴側へ移動する際、前胴を地山に固定し、かつ前記シ−ルドジャッキを縮小作動して後胴を引き寄せ、または前記前胴を地山に固定しないで、覆工体を押圧保持する組立用ジャッキの伸長作動を介して後胴を押し当てるようにしている。
請求項10の発明は、前記センタ−ビ−ムの周面に前記反力ジャッキを前後方向に斜状に設置し、反力ジャッキによる反力をセンタ−ビ−ムへ合理的かつ有効に伝えるようにしている。
請求項11の発明は、前記センタ−ビ−ムを中空筒状に形成し、該中空部に例えば掘削土砂の搬出設備を設置可能にするとともに、シ−ルド掘進機の軽量化を図るようにしている。
請求項12の発明は、前記枠体の前記推進設備と他側面に、前記覆工体を保持可能な複数の組立用ジャッキを設け、セグネント等のブロック状の覆工体を合理的に組み立てられるようにしている。
請求項14の発明は、前記反力ジャッキを解除し、かつ前記推進設備を収縮作動して後胴を引き寄せ、または組立用ジャッキを伸長作動して後胴を押し当てて、前記後胴を前胴側へ移動可能にし、例えば所定の覆工体の覆工後に前胴と後胴の蠕動を実現可能にしている。
請求項15の発明は、前記覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に、グリッパを設置可能な係合溝または係合孔を設け、グリッパを確実かつ安定して設置し得、安定した反力を得られるようにしている。
請求項3の発明は、前記シ−ルド掘進機の掘進と同時に覆工体の覆工を開始可能にするから、施工の高速化と覆工の合理化を図ることができる。
請求項4の発明は、シ−ルド掘進機の掘進中、既設の覆工体の前端面または覆工体の支持枠の前端面を、新設の覆工体の覆工に終始充当し、掘進と同時に覆工体の覆工を実現することができる。
請求項6の発明は、前記シ−ルド掘進機の所定量掘進後、既設の覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に対する前記反力を解除し、前記枠体を連結した後胴を前胴側へ移動させ、前胴と後胴の蠕動を実現することができる。
請求項7の発明は、前記後胴を前胴側へ移動する際、前胴を地山に固定し、かつ前記シ−ルドジャッキを縮小作動して後胴を引き寄せ、または前記前胴を地山に固定しないで、覆工体を押圧保持する組立用ジャッキの伸長作動を介して後胴を押し当てて、前胴と後胴の蠕動を実現することができる。
請求項10の発明は、前記センタ−ビ−ムの周面に前記反力ジャッキを前後方向に斜状に設置したから、反力ジャッキによる反力をセンタ−ビ−ムへ合理的かつ有効に伝えることができる。
請求項11の発明は、前記センタ−ビ−ムを中空筒状に形成したから、該中空部に例えば掘削土砂の搬出設備を設置可能にしたり、シ−ルド掘進機の軽量化を図ることができる
請求項12の発明は、前記枠体の前記推進設備と他側面に、前記覆工体を保持可能な複数の組立用ジャッキを設けたから、セグメント等のブロック状の覆工体を合理的に組み立てることができる。
請求項14の発明は、前記反力ジャッキを解除し、かつ前記推進設備を収縮作動して後胴を引き寄せ、または組立用ジャッキを伸長作動し後胴を押し当てて、前記後胴を前胴側へ移動可能にし、例えば所定の覆工体の覆工後に前胴と後胴を蠕動させることができる。
請求項15の発明は、前記覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に、グリッパを設置可能な係合溝または係合孔を設けたから、グリッパを確実かつ安定して設置でき、安定した反力を得ることができる。
前記後胴3の内側に枠体5を介して、後述する覆工体であるセグメントピ−スの組立用ジャッキ10が複数配置され、その駆動ロッド11を後方へ突出可能にしていて、該ロッド11の伸縮変位を介して前記セグメントの端面を押圧可能にしている。
したがって、この実施形態のように地山反力グリッパ8を設けたときは、短めのストロ−クの組立用ジャッキ10を用いることができる。
この場合、反力受13は単一であっても良く、そのようにすることで部品点数の低減とセンタ−ビ−ム12の小形軽量化を図れ、これを推進するシ−ルドジャッキ6または後述する長めのストロ−クの組立用ジャッキの小能力化を図れる。
なお、反力受ジャッキ14を必ずしも等角度位置に配置する必要はないが、反力を安定かつ有効に伝達するためには、可及的に等角度位置に配置することが望ましい。
なお、セグメント17ないしセグメントピ−ス18の内面にグリッパ16を固定または係合可能な溝ないし係合孔を設ければ、セグメント17にグリッパ16を安定して設置でき、確実かつ安定した反力を得られる。
図中、24は前胴2と後胴3の間に配置したシ−ルドラム、25は後胴3の引き寄せ時に、枠体5と既設のセグメント17の前端部との間に形成された空スペ−スで、セグメント17の略1リング幅分に形成され、セグメントピ−ス18の組み立て充当される。
したがって、この実施形態のように地山反力グリッパ8を設けたときは、短めのストロ−クの組立用ジャッキ10を用いることができる。
すなわち、グリッパ16をセグメント17の内面に押し当てると、その抗力はセグメント17およびグリッパ16から、反力受ジャッキ14を経て反力受13ないしセンタ−ビ−ム12に伝達され、該ビ−ム12より枠体5ないし後胴3を経て、シ−ルドジャッキ6の反力を形成する。
このようにすると、前胴2が切羽側へ推進し、これと前後してフェイスデスク22を回転し、該デスク22にカッタ−ビット23を同動させて切羽を掘削し、シ−ルド掘進機1を掘進する。
すなわち、前記シ−ルド掘進機1の掘進前は、組立用ジャッキ10が駆動ロッド11を縮小し、またシ−ルドジャッキ6が縮小作動し、枠体5を介し後胴3とセンタ−ビ−ム12とが前胴2側へ引き寄せられ、枠体5の後方と既設のセグメント17の前端部との間に、セグメント17の1リング幅相当の空スペ−ス25が形成されている。
したがって、従来のようなシ−ルドジャッキ6の煩雑な掛け替え作業を要せず、セグメントピ−ス18の組み立てを容易かつ迅速に行なえる。
しかも、全てのシ−ルドジャッキ6に反力を確保して推進作動させられるから、推進作動の安定性と迅速性を得られる。
そして、シ−ルドジャッキ6が所定変位伸長し、シ−ルドがセグメント17の1リング幅分掘進し終えたところで、地山9の掘削を停止し、前胴2の推進を停止する。この状況は図2のようである。
したがって、シ−ルドジャッキ6は中折れジャッキとして機能し、従来のように中折れジャッキを別設する必要がないから、その分構成が簡潔になる低廉に製作し得る。
この実施形態はシ−ルド掘進機1の地山反力グリッパ8を省略し、代わりに組立用ジャッキ10aとその駆動ロッド11aを、前記組立用ジャッキ10よりも伸縮変位が長めのものを使用している。したがって、前記グリッパ8の省略分、シ−ルド掘進機1の構成が簡潔になる。
すなわち、シ−ルドの掘進時には、複数の反力受ジャッキ14を一斉に伸長作動し、各グリッパ16を既に組み立てたセグメント17の内面に押し当てて、シ−ルドジャッキ6の反力を形成する。
この場合、この実施形態では地山反力グリッパ8を省略しているから、前記掘進に際しての反力グリッパ8の縮小作動が省略され、その分作業が容易になる。
セグメントピ−ス18の組み立ては前述の実施形態と同様で、グリッパ16を既設のセグメント17の内面に押し当てて、シ−ルドジャッキ6の反力を得ており、従来のように組み立て直後のセグメントの前端面にシ−ルドジャッキを押し当てて反力を得る手法を採らないから、空スペ−ス25の全域にセグメントピ−ス18の組み立てスペ−スが確保される。
しかも、全てのシ−ルドジャッキ6に反力を確保して推進作動させられるから、推進作動の安定性と迅速性を得られる。その状況は図6のようである。
そして、シ−ルドジャッキ6が所定変位伸長し、シ−ルドがセグメント17の1リング幅分掘進し終えたところで、地山9の掘削を停止し、前胴2の推進を停止する。この状況は図7のようである。
この後、シ−ルドジャッキ6を縮小作動し、シ−ルドジャッキ6に連結した枠体5ないし後胴3を前胴2側へ引き寄せ、枠体5に連結したセンタ−ビ−ム12と反力受13、および反力受ジャッキ14とグリッパ16とを同動させる。
このように組立用ジャッキ10aは、シ−ルドジャッキ6の牽引力を補完するとともに、緊急時には補助推進力としても利用し得る。この状況は図8のようである。
この場合、組立用ジャッキ10aによる伸長作動は、セグメントピ−ス18の組み立て後に行なわれるから、従来のシ−ルドジャッキ6のような掛け替えと相違し、セグメントピ−ス18の組み立てに支障を来たさない。
すなわち、ECL工法における妻枠に対して、シ−ルドジャッキ6の反力を確保する代わりに、例えばフレッシュコンクリ−トを打設する内型枠の内面、または打設して硬化したコンクリ−トの覆工体の内面に前記グリッパ16を設置することによって、容易かつ安定したシ−ルドジャッキ6の反力を確保し、内型枠の使用量の低減と、内型枠の煩雑な組み立てと分解の手間を軽減して、ECL工法の施工の高速化と合理化を図るようにすることも可能である。
2 前胴
3 後胴
5 枠体
6 推進設備(シ−ルドジャッキ)
8 地山反力グリッパ
9 地山
10 組立用ジャッキ
12 センタ−ビ−ム
14 反力ジャッキ
16 グリッパ
17 覆工体(既設セグメント)
18 覆工体(セグメントピ−ス)
19 覆工設備(エレクタ)
23 掘削設備(カッタ−ビット)
Claims (15)
- 複数のシ−ルドジャッキに反力を作用させて地山を掘削しながらシ−ルド掘進機を推進し、該掘進機の後部で覆工するシ−ルド工法において、既設の覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に反力を取り、該反力をシ−ルドジャッキを支持する枠体に伝え、シ−ルドジャッキの反力を形成させることを特徴とするシ−ルド工法。
- シ−ルド掘進機の掘進中、全てのシ−ルドジャッキに終始反力を作用させる請求項1記載のシ−ルド工法。
- 前記シ−ルド掘進機の掘進と同時に覆工体の覆工を開始可能にする請求項1記載のシ−ルド工法。
- シ−ルド掘進機の掘進中、既設の覆工体の前端面または覆工体の支持枠の前端面を、新設の覆工体の覆工に終始充当する請求項1記載のシ−ルド工法。
- 前記既設の覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面の略等角度位置に、複数の反力ジャッキを設置する請求項1記載のシ−ルド工法。
- 前記シ−ルド掘進機の所定量掘進後、既設の覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に対する前記反力を解除し、前記枠体を連結した後胴を前胴側へ移動させる請求項1記載のシ−ルド工法。
- 前記後胴を前胴側へ移動する際、前胴を地山に固定し、かつ前記シ−ルドジャッキを縮小作動して後胴を引き寄せ、または前記前胴を地山に固定しないで、覆工体を押圧保持する組立用ジャッキの伸長作動を介して後胴を押し当てる請求項6記載のシ−ルド工法。
- 掘削設備と、推進設備と、覆工設備とを備え、前部で地山を掘削し推進しながら後部で覆工可能にしたシ−ルド掘進機において、前記推進設備を支持可能な枠体を備え、該枠体にセンタ−ビ−ムを後方へ突設し、該ビ−ムに覆工設備と複数の反力ジャッキを設置し、前記反力ジャッキの先端部に、既設の覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に設置可能なグリッパを設けたことを特徴とするシ−ルド掘進機。
- 前記センタ−ビ−ムの周面の略等角度位置に、複数の反力ジャッキを設置した請求項8記載のシ−ルド掘進機。
- 前記センタ−ビ−ムの周面に前記反力ジャッキを前後方向に斜状に設置した請求項8記載のシ−ルド掘進機。
- 前記センタ−ビ−ムを中空筒状に形成した請求項8記載のシ−ルド掘進機。
- 前記枠体の前記推進設備と他側面に、前記覆工体を保持可能な複数の組立用ジャッキを設けた請求項8記載のシ−ルド掘進機。
- 前記枠体を後胴側に配置し、該後胴と掘削設備を配置した前胴側とを推進設備を介して蠕動可能に連結した請求項8記載のシ−ルド掘進機。
- 前記反力ジャッキを解除し、かつ前記推進設備を収縮作動して後胴を引き寄せ、または組立用ジャッキを伸長作動して後胴を押し当て、前記後胴を前胴側へ移動可能にした請求項9または請求項13記載のシ−ルド掘進機。
- 前記覆工体の内面または覆工体の支持枠の内面に、グリッパを設置可能な係合溝または係合孔を設けた請求項8記載のシ−ルド掘進機。
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