JP2008085192A - 電気化学キャパシタ用電極材料及びそれを用いた電気化学キャパシタ - Google Patents
電気化学キャパシタ用電極材料及びそれを用いた電気化学キャパシタ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高出力特性を有する電気化学キャパシタを提供する。
【解決手段】活性炭を主体とする分極性電極からなる正極と、ラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)の強度比R(=I1360/I1580)が0.70〜1.2であり、ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGIが35以上であるニードルコークスを主体とする負極と、リチウム塩を溶質とする有機系電解液とを用いて電気化学キャパシタを作製する。
【選択図】なし
【解決手段】活性炭を主体とする分極性電極からなる正極と、ラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)の強度比R(=I1360/I1580)が0.70〜1.2であり、ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGIが35以上であるニードルコークスを主体とする負極と、リチウム塩を溶質とする有機系電解液とを用いて電気化学キャパシタを作製する。
【選択図】なし
Description
本発明は、高出力特性を有する電気化学キャパシタ用電極材料及びそれを用いた電気化学キャパシタに関するものである。
近年、地球の環境問題などから、エンジン駆動であるガソリン車やディーゼル車に代わり、電気自動車やハイブリッド車への期待が高まっている。これらの電気自動車やハイブリッド車では、モーターを駆動させるための電源としては、高エネルギー密度かつ高出力密度特性を有する電気化学素子が用いられる。このような電気化学素子としては、二次電池、電気二重層キャパシタがある。
この電気二重層キャパシタは、活性炭などの分極性電極を正・負極とし、プロピレンカーボネートなどの有機溶媒に四フッ化ホウ素や六フッ化リンの四級オニウム塩を溶解させたものを電解液としている。このような、電気二重層キャパシタは、電極表面と電解液との界面に生じる電気二重層を静電容量としており、電池のようなイオンの関与する反応がないので、充放電特性が高く、また充放電サイクルによる容量劣化が少ないという特性を有している。しかしながら、二重層容量によるエネルギー密度は電池に比べて低く、電気自動車の電源としては、大幅に不足している。
そこで、二次電池より高出力で、電気二重層キャパシタよりエネルギー密度の高い電気化学キャパシタが開発されている。この電気化学キャパシタは、電解液中のアニオン、カチオンの電極への吸蔵・離脱を電荷貯蔵機構としており、エネルギー密度、出力特性ともに優れている。
電気化学キャパシタの中でも、正極に活性炭などの分極性電極、負極にリチウムイオンを吸蔵、離脱しうる炭素材料を用い、リチウムイオンを含む電解液からなる電気化学キャパシタが提案されている。この電気化学キャパシタの出力特性を向上させるために、種々の負極に用いる炭素材料が開発されているが、これらの中で、多環縮合芳香族環を含有する易黒鉛化性有機物を、炭素化の完了温度以上、黒鉛化温度未満で熱処理した負極が開示されている(特許文献1参照)。
特開2000−124084号公報
しかしながら、上記特許文献1に示された炭素材料を負極に用いた電気化学キャパシタにおいては、満足な出力特性を得ることができず、より優れた高出力特性を有する電気化学キャパシタの開発が切望されていた。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解消するために提案されたものであり、その目的は、高出力特性を有する電気化学キャパシタを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく、ピッチなどの易黒鉛化炭素原料を黒鉛化温度未満で熱処理して得られる炭素材料について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、請求項1に記載の電気化学キャパシタ用電極材料は、ラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)の強度比R(=I1360/I1580)が0.7〜1.2であり、ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGIが35以上であるニードルコークスから成ることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、上記の条件を満たすニードルコークスを電気化学キャパシタ用電極材料として用いることにより、高出力特性を有する電気化学キャパシタを得ることができる。
請求項2に記載の電気化学キャパシタは、活性炭を主体とする分極性電極からなる正極と、ニードルコークスを主体とする負極と、リチウム塩を溶質とする有機系電解液とから構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電気化学キャパシタにおいて、前記ニードルコークスは、ラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)の強度比R(=I1360/I1580)が0.70〜1.2であり、ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGIが35以上であることを特徴とするものである。
請求項2又は請求項3に記載の発明によれば、高出力特性を有する電気化学キャパシタを得ることができる。
本発明によれば、高出力特性を有する電気化学キャパシタ用電極材料及びそれを用いた電気化学キャパシタを提供することができる。
以下、本発明に係る電気化学キャパシタ用電極材料及びそれを用いた電気化学キャパシタの実施の形態について説明する。
(1)電気化学キャパシタ用電極材料
本発明の電気化学キャパシタに用いられる電極材料であるニードルコークスは以下のようにして作製する。
まず、多環芳香族に富むコールタール、コールタールピッチ等の石炭系重質油、または石油系重質油を原料として、ディレードコーキング法により400〜600℃程度の温度でコーキング反応を行うことによって生コークスを得る。この生コークスを、ロータリーキルン炉、リードハンマー炉、ロータリーハース炉等で、黒鉛化温度未満の1000〜1400℃で仮焼処理することにより、ニードルコークスが得られる。なお、上記の原料としてはキノリン不溶分を可及的に除去した原料を用いることが好ましい。
本発明の電気化学キャパシタに用いられる電極材料であるニードルコークスは以下のようにして作製する。
まず、多環芳香族に富むコールタール、コールタールピッチ等の石炭系重質油、または石油系重質油を原料として、ディレードコーキング法により400〜600℃程度の温度でコーキング反応を行うことによって生コークスを得る。この生コークスを、ロータリーキルン炉、リードハンマー炉、ロータリーハース炉等で、黒鉛化温度未満の1000〜1400℃で仮焼処理することにより、ニードルコークスが得られる。なお、上記の原料としてはキノリン不溶分を可及的に除去した原料を用いることが好ましい。
上記のように、黒鉛化温度未満の低温(1000〜1400℃)で焼成処理して得られたニードルコークスは、異方性の強い仮焼コークスであり、粉砕すると垂直方向に細長く割れて、細長い針状粒子となる。また、2500℃以上の高温で焼成処理すると黒鉛性構造が発達する易黒鉛化炭素である。
また、本発明に係る電気化学キャパシタ用電極材料であるニードルコークスは、ラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)の強度比R(=I1360/I1580)が0.70〜1.20であり、好ましくは0.80〜1.10、さらに好ましくは0.90〜1.00である。また、ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGI(Hard Grove Index)が35以上であることが好ましい。
上記ニードルコークスのラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)は、以下のように測定する。すなわち、黒鉛構造に基づく9種の格子振動のうち、網面内格子振動に相当するE2g型振動に対応した1580cm-1近傍のラマンスペクトルと、主に表層での結晶欠陥、積層不整などの結晶構造の乱れを反映した1360cm-1近傍のラマンスペクトルを、514.5nmの波長を持つアルゴンレーザーを用いたラマン分光分析器により測定する。そして、それぞれのラマンスペクトルのピーク強度から、それらの強度比R(=I1360/I1580)を算出する。
また、上記ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGIは、所定の試料を試験機で粉砕した後、所定のふるいでふるい分け、ふるい下の質量を測り、HGI=13+6.93×(ふるい下の質量)によって求めた値である。本発明に係る電気化学キャパシタ用電極材料としては、この粉砕強度指数HGIが35以上であるニードルコークスが好ましく、40以上であるニードルコークスがより好ましく、45以上であるニードルコークスがさらに好ましい。
さらに、本発明に係るニードルコークスのX線広角回折法における炭素網面層の面間隔(d002)は、0.34〜0.35nmであり、結晶子のC軸方向の大きさ(Lc)は、4.0〜7.0nmである。
(2)電気化学キャパシタ
本発明に係る電気化学キャパシタは、上記のニードルコークスを負極用炭素材料として用い、正極として分極性電極を用い、正・負電極の間にセパレータを挟んだ素子を電解質液と共にケースに収容すると共に、電極に集電体を設けた構造を有している。
本発明に係る電気化学キャパシタは、上記のニードルコークスを負極用炭素材料として用い、正極として分極性電極を用い、正・負電極の間にセパレータを挟んだ素子を電解質液と共にケースに収容すると共に、電極に集電体を設けた構造を有している。
(2−1)正極
正極として用いる分極性電極としては、活性炭やポリアセン等が挙げられる。活性炭としては、例えば、フェノール樹脂等の樹脂系炭素、椰子殻などの植物系炭素、石炭/石油系ピッチコークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)等を賦活して用いる。
正極として用いる分極性電極としては、活性炭やポリアセン等が挙げられる。活性炭としては、例えば、フェノール樹脂等の樹脂系炭素、椰子殻などの植物系炭素、石炭/石油系ピッチコークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)等を賦活して用いる。
また、上記活性炭の賦活方法としては、水蒸気賦活・アルカリ賦活・塩化亜鉛賦活・電界賦活等を用いることができ、これらの賦活方法を適宜組み合わせても良い。分極性電極の比表面積は20〜2500m2/g、平均細孔径は0.9〜1.5nmであることがより好ましい。
また、分極性電極の電極形成法としては、シート電極法、スラリー電極法等、公知の方法を用いることができる。また、この電極は、分極性電極材、導電性助剤及び結合材から構成されている。
また、前記導電性助剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、天然/人造黒鉛等が用いられ、結合材としては、シート電極法ではポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の結合材、スラリー電極法ではポリビニリデンフルオライド(PVDF)、PVA等が用いられる。
また、スラリー電極法における溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、トルエン等、またはその混合溶媒を用いることができる。電極中の構成比については、分極性電極材として50〜95質量%、導電性助剤として1〜25質量%、結合材として1〜25質量%が好ましい。集電体については、アルミ箔、ステンレス箔等を用いる。
(2−2)負極
本発明に係る電気化学キャパシタにおいては、その負極材料として用いる上記ニードルコークスを賦活処理することなく、以下のようにしてリチウムをドープする。
本発明に係る電気化学キャパシタにおいては、その負極材料として用いる上記ニードルコークスを賦活処理することなく、以下のようにしてリチウムをドープする。
すなわち、上記ニードルコークスに、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂の粉末、あるいはディスパージョン溶液を添加後、混合、混練する方法、または、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂粉末あるいはカルボキシルメチルセルロース等の水溶性粘結剤をバインダーとして加えて、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミドあるいは水、アルコール等の溶媒を用いてスラリーを作成し、集電体上に塗布、乾燥することにより成型する。
ここで、導電性助剤としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、金属粉末、あるいはアセチレンブラック等を使用することができる。
また、負極に用いられるニードルコークスに予めリチウムイオンをドープする方法としては、電気化学的手法または化学的手法のいずれの方法を用いても良い。例えば、リチウム塩を含む電解液中に、ニードルコークスを成形してなる電極を作用極、金属リチウムを対極として放電する、または、ニードルコークスからなる電極と金属リチウムを短絡させることにより、ニードルコークスからなる電極へリチウムイオンが電気化学的にドープされる。
リチウムイオンのドープ方法としては、上記の他に、ニードルコークスからなる電極にリチウム箔を貼り付けた後、非水系電解液中に浸漬して加熱する方法、ニードルコークスからなる電極中にリチウム−アルミニウム合金粉末またはリチウム粉末を添加した後、成型する方法等がある。
(2−3)電解液
電解液に用いる電解質としては、リチウムイオンをカチオンとし、アニオンとしては、例えば、BF4 -,B(C5H5)4 -,B(C2O4)2 -,B(C6H5)4 -等の他、PF6 -,SbF6 -,AsF6 -,CF3SO3 -,C(CF3SO2)3 -,C4F9SO3 -,C8F17SO3 -,N(CF3SO2)2 -等が用いられる。
電解液に用いる電解質としては、リチウムイオンをカチオンとし、アニオンとしては、例えば、BF4 -,B(C5H5)4 -,B(C2O4)2 -,B(C6H5)4 -等の他、PF6 -,SbF6 -,AsF6 -,CF3SO3 -,C(CF3SO2)3 -,C4F9SO3 -,C8F17SO3 -,N(CF3SO2)2 -等が用いられる。
また、溶媒としては、以下に挙げるものが用いられる。なお、これらの溶媒はそれぞれ単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。例えば、プロピレンカーボネート、プロピレンカーボネート誘導体、エチレンカーボネート、エチレンカーボネート誘導体、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジオキソラン、リン酸トリエステル、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、1,3−プロパンスルトン、4,5−ジヒドロピラン誘導体、ニトロベンゼン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン誘導体、シドノン化合物、アセトニトリル、ニトロメタン、アルコキシエタン、トルエン等を用いることができる。
(2−4)セパレータ
セパレータとしては、ポリエチレン多孔膜、ポリプロピレン製不織布、ガラス繊維性不織布、セルロース性特殊紙等を挙げることができる。
セパレータとしては、ポリエチレン多孔膜、ポリプロピレン製不織布、ガラス繊維性不織布、セルロース性特殊紙等を挙げることができる。
(実施例1)
負極用炭素質物質として、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.91、HGI=48の炭素質物質(上記ニードルコークスに相当する)を用いた。この炭素質物質を、N−メチルピロリドンにポリフッ化ビニリデンを溶解した溶液に分散し、銅箔上に塗布した後、100℃で1hr乾燥した。これを1cm2の面積に打ち抜き、減圧下150℃で3hr乾燥した後、アルゴン雰囲気のグローブボックスに移した。
負極用炭素質物質として、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.91、HGI=48の炭素質物質(上記ニードルコークスに相当する)を用いた。この炭素質物質を、N−メチルピロリドンにポリフッ化ビニリデンを溶解した溶液に分散し、銅箔上に塗布した後、100℃で1hr乾燥した。これを1cm2の面積に打ち抜き、減圧下150℃で3hr乾燥した後、アルゴン雰囲気のグローブボックスに移した。
この炭素質物質塗布箔とリチウム金属を、セパレータを挟んで対向させセルとした。電解液として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの容量比が1:1の混合溶媒に1mol/リットルのLiPF6を溶解したものをこのセルに含浸させた。このセルの炭素質物質塗布箔を正極、リチウム金属を負極として、電流密度0.4mA/cm2で0.05Vまで放電することにより、リチウムイオンを炭素質物質中にドープした。その後セルを分解して、炭素質物質塗布箔を取り出した。
次に、水蒸気賦活処理によって得られた比表面積2000m2/gの活性炭と、導電性カーボンブラック、バインダーとしてポリフルオロエチレンを重量比10:1:1で混合し、圧延してシートを形成した。このシートを、導電性接着剤を用いてアルミ箔上に接着した。このシート接着箔を1cm2の面積に打ち抜き、減圧下150℃で5hr乾燥した後、アルゴン雰囲気のグローブボックスに移した。そして、前述のリチウムイオンをドープした炭素質物質塗布箔とシート接着箔とを、セパレータを挟んで対向させ、前述の電解液を含浸させて、キャパシターセルを作製した。
(実施例2)
上記実施例1の炭素質物質に替えて、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.93、HGI=44の炭素質物質(上記ニードルコークスに相当する)を用い、その他は実施例1と同様にしてキャパシターセルを作製した。
上記実施例1の炭素質物質に替えて、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.93、HGI=44の炭素質物質(上記ニードルコークスに相当する)を用い、その他は実施例1と同様にしてキャパシターセルを作製した。
(実施例3)
上記実施例1の炭素質物質に替えて、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.97、HGI=35の炭素質物質(上記ニードルコークスに相当する)を用い、その他は実施例1と同様にしてキャパシターセルを作製した。
上記実施例1の炭素質物質に替えて、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.97、HGI=35の炭素質物質(上記ニードルコークスに相当する)を用い、その他は実施例1と同様にしてキャパシターセルを作製した。
(比較例)
上記実施例1の炭素質物質に替えて、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.98、HGI=26の炭素質物質を用い、その他は実施例1と同様にしてキャパシターセルを作製した。
上記実施例1の炭素質物質に替えて、石炭系ピッチを熱処理して得られたラマンスペクトルの強度比R=0.98、HGI=26の炭素質物質を用い、その他は実施例1と同様にしてキャパシターセルを作製した。
(試験方法)
上記実施例1〜3及び比較例のキャパシターセルの炭素質物質塗布箔を負極、シート接着箔を正極として、電圧範囲4Vから1.9Vで、電流密度0.5,1,5,10mA/cm2で充放電させ、容量を測定したところ、図1に示すような結果が得られた。なお、図においては、電流密度0.5mA/cm2で測定した容量を100%として、各電流密度での容量保持率を示した。
上記実施例1〜3及び比較例のキャパシターセルの炭素質物質塗布箔を負極、シート接着箔を正極として、電圧範囲4Vから1.9Vで、電流密度0.5,1,5,10mA/cm2で充放電させ、容量を測定したところ、図1に示すような結果が得られた。なお、図においては、電流密度0.5mA/cm2で測定した容量を100%として、各電流密度での容量保持率を示した。
図1から明らかなように、実施例1〜3はいずれも比較例に比べて、大電流密度での容量保持率が高く、出力特性が高いことが示された。特に、HGIが40以上である実施例1及び実施例2では、より優れた結果が得られた。
Claims (3)
- ラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)の強度比R(=I1360/I1580)が0.7〜1.2であり、ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGIが35以上であるニードルコークスから成ることを特徴とする電気化学キャパシタ用電極材料。
- 活性炭を主体とする分極性電極からなる正極と、ニードルコークスを主体とする負極と、リチウム塩を溶質とする有機系電解液とから構成されていることを特徴とする電気化学キャパシタ。
- 前記ニードルコークスは、ラマンスペクトルの1360cm-1のピーク強度(I1360)と1580cm-1のピーク強度(I1580)の強度比R(=I1360/I1580)が0.70〜1.2であり、ASTMD−409−71規定の粉砕強度指数HGIが35以上であることを特徴とする請求項2に記載の電気化学キャパシタ。
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