JP5001977B2 - 黒鉛質粒子、リチウムイオン二次電池およびその負極材料 - Google Patents
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Description
とされている。
このため、高純度の天然黒鉛は、上記質量あたりの理論容量に匹敵する高い放電容量を示す黒鉛材料であるが、大きな圧力でプレス成形すると、充放電特性が悪化してしまい、高密度化が図れないという実用上の問題を生じる。すなわちりん片状の天然黒鉛は、高密度に充填すると互いに密着してエッジ面の露出が減少し、リチウムイオンが天然黒鉛の結晶の層間に挿入されにくくなり、リチウムイオン拡散性(充電性)が悪化するためである。
、炭素化し、次いで3000℃程度の高温で黒鉛化したものであり、黒鉛化後もピッチで形成した球状をほぼ保持している。
このようなメソフェーズ小球体の黒鉛化物の結晶構造は、球体の直径方向に層状に配向したラメラ構造であることが、ブルックスおよびテーラー(非特許文献3)により報告されており、上記特許文献1〜2にも、この構造が開示されている。
本発明は、上記のような状況に鑑みて、電極密度が高く、体積あたりの放電容量が大きく、かつ繰り返し充放電後もサイクル特性に劣化を生じないリチウムイオン二次電池、そのための負極、それを構成する新規な黒鉛質粒子およびその製造方法を提供することを目的としている。
なお従来、上記炭素化工程は、ピッチから分離したメソフェーズ小球体に付随する成分のうち、メソフェーズ小球体の結晶化を阻害する易黒鉛化炭素材料の重質分を黒鉛化に先立って除去するため比較的高温で行われている。たとえば前記特許文献2(実施例)に開示される炭素化温度は1000℃である。
添加していた有機溶媒量を低減することができる。有機溶媒の添加により析出していた重質分の析出(メソフェーズ小球体以外の不溶分)を、有機溶媒量の低減により抑制することができ、スラリーから実質的に重質分を付随させずにメソフェーズ小球体を分離することが可能となった。
上記と同様に測定される測定される密度(真密度)が2.245〜2.265g/cm3
である。
このような黒鉛質粒子は、内部に0.1〜30μmの空孔を1または複数個有することが望ましい。
本発明に本発明に係る黒鉛質粒子は、球状物質としてのみかけ密度は2.210〜2.240g/cm3と低いが、面間隔d002が0.3360nm未満と小さい、高結晶の黒鉛化物である。
易黒鉛化炭素材料を加熱し、平均粒径20〜60μmのメソフェーズ小球体を生成させた後、有機溶媒をメソフェーズ小球体以外の不溶分を実質的に析出させない量で添加してスラリーを形成し、該スラリーからメソフェーズ小球体を分離し、
上記で分離されたメソフェーズ小球体を350〜450℃未満で焼成することにより炭素化し、揮発分を4〜20質量%の量で含む黒鉛前駆粒子を得た後、
次いで黒鉛前駆粒子を黒鉛化することにより製造することができる。
量に添加すると有機溶媒不溶分として重質分が析出しやすい。有機溶媒をメソフェーズ小球体の分離精製に必要な最小限で添加して重質分を極力析出させずにメソフェーズ小球体のスラリーを形成するには、具体的にスラリーの125℃における粘度が1〜100mPa・s程度の高粘度であることが望ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池は、近年の電池の高エネルギー密度化に対する要望を満たし、搭載する機器の小型化および高性能化に有効である。
<黒鉛質粒子およびその製造方法>
本発明に係る黒鉛質粒子は、メソフェーズ小球体の黒鉛化物であり、その形状(外見)は、球状あるいは球状に近い形状、粒状、粉砕による不定形の粒子であってもよいが、球状あるいは球状に近い形状であることが望ましい。
黒鉛質粒子の体積換算による平均粒子径は、20〜60μmが好ましく、30〜40μmがより好ましい。平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計により測定することができる。
このため本発明の黒鉛質粒子は、JIS R7222−1997(6.真比重の測定)に準拠してそのままで測定される密度が低く、通常2.210〜2.240g/cm3、
好ましくは2.210〜2.230g/cm3である。
上記方法で測定される密度は、空孔をもたない従来公知の黒鉛質粒子では、真密度を意味するが、内部に空孔をもつ本発明の黒鉛質粒子では、みかけ密度を意味する。なお上記
黒鉛質粒子の真密度は、黒鉛質粒子の粉砕物について上記と同様に測定される密度であり、通常2.245〜2.265g/cm3、好ましくは2.255〜2.260g/cm3である。
きる。
上記面間隔d002は、0.3360nm未満であることが好ましく、0.3357〜0
.33595nmであることがより好ましい。また同様に測定される結晶子のc軸方向の大きさLcを併せて黒鉛構造発達の目安とすることができ、このLcは100nm以上であることが望ましい。
これらは、CuKαをX線源、標準物質に高純度シリコンを使用して、炭素材料に対し(002)回折ピークを測定し、そのピーク位置およびその半値幅より、それぞれd002
、Lcを算出することができる。算出方法は学振法に従うものであり、具体的な方法は「炭素繊維」(近代編集社、昭和61年3月発行)733〜742頁などに記載されており、その記載を本明細書でも引用することができる。
上記で分離されたメソフェーズ小球体を350〜450℃未満で焼成することにより炭素化し、揮発分を4〜20質量%の量で含む黒鉛前駆粒子を得た後、
次いで黒鉛前駆粒子を黒鉛化することにより得ることができる。
り、フリーカーボンとも称され、たとえば気相成長炭素などが挙げられる。難黒鉛化炭素材料は、通常は、メソフェーズ小球体の成長を抑制し、粒径調整のために添加されるものであり、0.1nm〜10μm程度の粒子である。従来一般的には、難黒鉛化炭素材料の添加により易黒鉛化炭素材料中に生成するメソフェーズ小球体の平均粒径を略10〜30μm程度に調整している。
本発明では、このスラリーを形成の際には、メソフェーズ小球体以外の不溶分を実質的に析出させない量で有機溶媒の添加するが、具体的には有機溶媒添加後のスラリー粘度(125℃)が1〜100mPa・s、好ましくは1.0〜50mPa・sであることが望ましい。
メソフェーズ小球体は、上記で調製されたスラリーから、加圧ろ過、循環ろ過などの方法により分離精製することができる。
低温での炭素化により得られる黒鉛前駆粒子は、比較的多量の揮発分を含み、具体的には、通常4〜20質量%、好ましくは4〜7質量%の量で含む。
揮発分量の測定方法:試料(黒鉛前駆粒子)1gをるつぼに量り取り、ふたをしないで430℃の電気炉で30分間加熱する。その後二重るつぼとし、800℃の電気炉で30分間加熱して揮発分を除き、減量率を揮発分量とする。
を奏する。また繰り返し充放電しても電極の膨張率が小さく、優れたサイクル特性が得られる。さらに黒鉛質粒子そのものは高結晶性で、真密度が高いため、活物質密度の高い電極が得られ、体積あたりの放電容量を向上させることができ、具体的には650mAh/cm3以上の大容量の電池を得ることができる。
したがって本発明の黒鉛質粒子は、リチウムイオン二次電池の負極炭素材料として有用であり、本発明では、黒鉛質粒子を含むリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を提供する。
本発明のリチウムイオン二次電池は、負極材料として上記黒鉛質粒子を用いること以外は特に限定されず、他の電池構成要素については一般的なリチウムイオン二次電池の要素に準じることができる。リチウムイオン二次電池は、通常、負極、正極および非水電解質を主たる電池構成要素とする。
負極の炭素材料として、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記空孔を有する黒鉛質粒子に加え、上記で製造される黒鉛質粒子のうち、孔を有さない構造の黒鉛質粒子、さらには上記以外の製造方法で得られる黒鉛質粒子を併用することもできる。また負極作製時には、黒鉛質粒子に結合剤を加えた結合合剤を用いることができる。結合剤としては、電解質に対して化学的安定性、電気化学的安定性を有するものを用いるのが望ましく、たとえばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、さらにはカルボキシメチルセルロースなどが用いられる。これらを併用することもできる。
結合剤は、通常、負極合剤全量中1〜20質量%程度の量で用いるのが好ましい。
この際には通常の溶媒を用いることができ、負極合剤を溶媒中に分散させ、ペースト状とした後、集電体に塗布、乾燥すれば、負極合剤層が均一かつ強固に集電体に接着される。
より具体的には、たとえば黒鉛質粒子と、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂粉末とを、イソプロピルアルコール等の溶媒中で混合・混練した後、塗布することができる。また黒鉛質粒子と、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂粉末あるいはカルボキシメチルセルロースト等の水溶性粘結剤とを、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドあるいは水、アルコール等の溶媒と混合してスラリーとした後、塗布することができる。
負極合剤層を形成した後、プレス加圧等の圧着を行うと、負極合剤層と集電体との接着強度をさらに高めることができる。
また黒鉛質粒子と、ポリエチレン、ポリビニルアルコールなどの樹脂粉末とを乾式混合し、金型内でホットプレス成型することもできる。
程度が好適である。
)およびそのLi化合物などのリチウム含有化合物、一般式MxMo6S8-y(式中xは0
≦x≦4、yは0≦y≦1の範囲の数値であり、Mは遷移金属などの金属を表す)で表されるシェブレル相化合物、活性炭、活性炭素繊維などを用いることができる。
上記リチウム含有遷移金属酸化物は、リチウムと遷移金属との複合酸化物であり、リチウムと2種類以上の遷移金属を固溶したものであってもよい。リチウム含有遷移金属酸化物は、具体的には、LiM(1)1-xM(2)xO2(式中xは0≦x≦1の範囲の数値で
あり、M(1)、M(2)は少なくとも一種の遷移金属元素からなる。)あるいはLiM(1)2-yM(2)yO4(式中Yは0≦y≦1の範囲の数値であり、M(1)、M(2)
は少なくとも一種の遷移金属元素からなる。)で示される。
上記式中Mで示される遷移金属元素としては、Co、Ni、Mn、Cr、Ti、V、Fe、Zn、Al、In、Snなどが挙げられ、好ましくはCo、Fe、Mn、Ti、Cr、V、Alが挙げられる。
本発明では、正極活物質は、上記化合物を単独で使用しても2種類以上併用してもよい。たとえば正極中には、炭酸リチウム等の炭酸塩を添加することもできる。
また正極の場合も負極と同様に、正極合剤を溶剤中に分散させることでペースト状にし、このペースト状の正極合剤を集電体に塗布、乾燥することによって正極合剤層を形成しても良く、正極合剤層を形成した後、さらにプレス加圧等の圧着を行っても構わない。これにより正極合剤層が均一且つ強固に集電体に接着される。
6H5)、LiCl、LiBr、LiCF3SO3、LiCH3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiN(CF3CH2OSO2)2、LiN(CF3CF2OSO2)2、LiN(HCF2CF2CH2OSO2)2、LiN((CF3)2CHOSO2)2、L
iB[(C6H3((CF3)2]4、LiAlCl4、LiSiF6などのリチウム塩などを
用いることができる。特に、LiPF6、LiBF4が酸化安定性の点から好ましく用いられる。
電解液中の電解質塩濃度は、0.1〜5モル/リットルが好ましく、0.5〜3.0モル/リットルがより好ましい。
これらの中で、酸化還元安定性の観点等から、ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系高分子を用いることが望ましい。
このような固体電解質の作製方法としては特に制限はないが、たとえば高分子化合物、リチウム塩および溶媒(可塑剤)を混合し、加熱して溶融する方法、適当な混合用の有機溶剤に高分子化合物、リチウム塩および溶媒(可塑剤)を溶解させた後、混合用の有機溶剤を蒸発させる方法、並びにモノマー、リチウム塩および溶媒(可塑剤)を混合し、それに紫外線、電子線または分子線などを照射してポリマーを形成させる方法等を挙げることができる。
また、前記固体電解質中の溶媒(可塑剤)の添加割合は、10〜90質量%が好ましく、さらに好ましくは、30〜80質量%である。10質量%未満であると、導電率が低くなり、90質量%を超えると機械的強度が弱くなりフィルム化が困難となる傾向がある。
セパレーターとしては、特に限定されるものではないが、たとえば織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜等が挙げられる。特に合成樹脂製微多孔膜が好適に用いられるが、その中でもポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗の面で好適である。具体的には、ポリエチレンおよびポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等である。
以下の実施例および比較例では、評価電池(ボタン型二次電池)を作製して黒鉛質粒子の電池特性を評価したが、実電池は、本発明の概念に基づき、公知の方法に準じて作製することができる。
<評価電池>
評価電池の断面構造を図3に示す。集電体7上に形成した作用電極2と、対極4としてリチウム箔とを、電解質溶液を含浸させたセパレータ5を介して配置し、これらを収容した外装カップ1と外装缶3との周縁部を、絶縁ガスケット6を介してかしめ密閉して評価電池を得た。
電解質溶液は、エチレンカーボネートと、エチルメチルカーボネートとを1:2の体積比で混合した溶媒に、LiPF6を1モル/kgの濃度で溶解した非水電解液を用いた。
(1)黒鉛質粒子の製造
フリーカーボン(気相成長炭素)を、その含有量が0.3質量%となる量で添加したコールタールピッチを、400〜460℃で加熱し、コールタールピッチ中にメソフェーズ小球体(平均粒子径:40μm)を生成させた。
スラリーを加圧ろ過機に注入し、窒素ガスにより加圧してろ過し、メソカーボン小球体を分離した。
す揮発分(4〜5質量%)を含む黒鉛前駆体を得た。
各黒鉛前駆体を窒素雰囲気中、3000℃で加熱(黒鉛化)し、ふるい分級により粒度調製して黒鉛質粒子(メソフェーズ小球体の黒鉛化品)を得た。
各黒鉛質粒子は、球状を呈していた。平均粒径を表1に示す。
黒鉛質粒子そのままの前記JIS R7222−1997(6.真比重の測定)に準拠して測定した密度(みかけ密度)、その粉砕物について測定した真密度および格子面間隔d002を表1に示す。
また各黒鉛質粒子の面間隔d002と、みかけ密度(○)または真密度(●)との関係を
図4に示す。
上記実施例1で得られた黒鉛質粒子を用いて電極を作製した。
黒鉛質粒子と、結合剤としてのポリビニリデンフルオライド(PVdF)を、90:10の質量比で混合し、N−メチルピロリドンを加えて、混練し、PVdFを溶解してペースト状とし、負極合剤ペーストを調製した。
上記負極合剤ペーストを、200μmのクリアランスのドクターブレード塗布器具を用いて、銅箔(図3中、集電体7)上に塗布し、100℃で12分間乾燥した後160、190、220、255MPaの各プレス圧力でプレスし、その後130℃で一昼夜真空乾燥して、作用電極(負極)2を4個作製した。
このときのプレス圧力と、電極密度との関係を図5中に示す(○)。
図に示すようにプレス圧力の増加に伴い、電極密度も増加した。
<充放電試験>
図3に示す構造の評価電池を作製して、25℃における放電容量を求めた。すなわち1.0mAの電流値で回路電圧が0mVに達するまで定電流充電を行い、回路電圧が0mVに達した時点で定電圧充電に切り替え、さらに電流値が20μAになるまで充電を続けた後、120分休止した。次に1.0mAの電流値で、回路電圧が1.5Vに達するまで定電流放電を行った。このとき第1サイクルにおける通電量から、黒鉛質粒子1g当たりの放電容量(mAh/g)を求めた。
なおこの試験では、リチウムイオンを黒鉛質粒子中にドープする過程を充電、黒鉛質粒子から脱ドープする過程を放電とした。
実施例1〜4の黒鉛質粒子のみかけ密度(○)または真密度(●)に対する放電容量を関係を図6に示す。この評価は、電極密度1.90g/cm3で作製した作用電極2を用
いて行った。650mAh/cm3超の高い放電容量が得られた。
上記充放電試験の終了した評価電池から、作用電極2を取出し、電極厚さを測定して、電極の膨張率を求めた。充放電試験により増加した電極厚さの、試験前の厚さに対する割合(%)を電極膨張率とした。
各電極密度に対する電極膨張率を図7に示す(○)。
電極密度1.90g/cm3の作用電極2を用いた電池を、上記充放電試験に引き続き
、充放電のサイクルを100回行った時の放電容量維持率を図8に示す(○)。
実施例1の(1)において、コールタールピッチへのフリーカーボン添加量を3.0質量%とした以外は、同様にして、メソフェーズ小球体(平均粒子径:28μm)を生成させた。タール中油の添加量を増大させた以外は同様にして粘度(125℃)が0.5mPa・sのスラリーとした。
分離後、乾燥されたメソカーボン小球体の焼成温度を、490〜530℃(表2に示す)として、揮発分含量3質量%の黒鉛前駆体を得た。この黒鉛前駆体を実施例と同様に黒鉛化)し、黒鉛質粒子を得た。
真密度)と、面間隔d002との関係(△)を図4に示す。
また各電極密度に対する電極膨張率を図7に示す(△)。
る放電容量は、最大で620mAh/cm3程度であった。比較例1〜7の黒鉛質粒子の
放電容量と、真密度との関係を図6に示す(△)。
実施例と同じ電極密度1.90g/cm3の作用電極を用いた電池のサイクル特性を図
8に示す(△)。
電極の膨張率は、図7に示されるように、比較例1の黒鉛質粒子の膨張率は電極密度が大きいほど膨張率が大きくなるのに対し、実施例1の黒鉛質粒子の膨張率は電極密度に拘らずほぼ一定であった。また電極密度が同一であれば、実施例1の黒鉛質粒子は、比較例1の黒鉛質粒子に比べ膨張率は小さく、高密度化に有利であることが分かる。
さらに図8に示されるように、実施例1で作製した電極は、100回充放電後の放電容量維持率が90%であり、比較例1の同放電容量維持率85%に比して高い維持率が得られた。本発明品は、電極の膨張抑制効果によりサイクル特性が向上されることが分かった。
2 作用電極
3 外装缶
4 対極
5 電解質溶液含浸セパレータ
6 絶縁ガスケット
7 集電体
Claims (6)
- メソフェーズ小球体の黒鉛化物である黒鉛質粒子であって、JIS R7222−19
97(6.真比重の測定)に準拠して、前記黒鉛質粒子そのままで測定される密度が2.210〜2.240g/cm3であり、その粉砕物について測定される密度が2.245〜2.265g/cm3である黒鉛質粒子。 - 前記黒鉛質粒子が内部に0.1〜30μmの空孔を1または複数個有する請求項1に記載の黒鉛質粒子。
- X線広角回折による炭素網面層の面間隔d002が0.3360nm未満である請求項1または2に記載の黒鉛質粒子。
- 前記黒鉛質粒子が略球状である請求項1ないし3のいずれかに記載の黒鉛質粒子。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の黒鉛質粒子を含むリチウムイオン二次電池用負極。
- 請求項5に記載の負極を含むリチウムイオン二次電池。
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