JP5066132B2 - 多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品、負極活物質およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品、負極活物質およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極材料に適した多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品、それを用いた負極活物質およびそれを用いたリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、作動電圧が高い、電池容量が大きい、サイクル寿命が長いなどの優れた特性を有し、かつ環境汚染に与える影響が少ないことから、従来主流であったニッケル・カドミウム電池やニッケル・水素電池に代わって広範囲の分野・用途で用いられている。リチウムイオン二次電池は、負極材料として安全性に問題があったリチウム金属に代わり、リチウムイオンを層間挿入した炭素材料が安定した活物質となり得ることが発見されたため、実用化可能となったものである。そのため、リチウムイオン二次電池の実用化と性能向上に果たす炭素材料の役割は大である。
ところで、近年、携帯電話、ノートパソコンなどの携帯電子機器においては、その高性能・高機能化に伴って消費電力が増加し、搭載されるリチウムイオン二次電池のさらなる高容量化が求められている。これまでは、リチウムイオン二次電池の容量は、特に負極用炭素材料の質量当たりの放電容量が大きな支配要因であると考えられてきた。負極用炭素材料における質量当たりの放電容量は、高純度の天然黒鉛の理論容量の372mAh/g が限界である。そのため、リチウムイオン二次電池の高容量化のためには、負極用炭素材料の活物質密度を増大させ、体積当たりの放電容量を向上させることが重要となる。高密度化すれば、負極用炭素材料の粒子同士の接点が増加することにより、電子伝導性が増加し、充電性が向上し、また、単位体積当たりの放電容量が向上するものと考えられる。
しかし、鱗片状の天然黒鉛などの炭素材料を用いて体積当たりの放電容量を向上させる目的で負極の活物質密度を高くすると、放電負荷特性と充電特性が悪化するという実用上の問題があった。その理由は、リチウムイオン二次電池を充電するとき、電解液中のリチウムイオンが負極用炭素材料の黒鉛構造のエッジ面から層間挿入しLiC8 を形成するが、黒鉛構造の六角網面に相当するベーサル面からはリチウムイオンが挿入しにくいことにある。例えば、天然黒鉛などの規則正しく黒鉛構造が発達している炭素材料は、低密度においては、前記ベーサル面に垂直な面であるエッジ面が電極表面に露出しやすく、リチウムイオンの挿入は容易である。しかし、このような炭素材料に、活物質密度を向上させるために高圧でプレス成形すると、鱗片状の天然黒鉛は配向しやすく、粒子同士が密着するためにベーサル面が露出しやすく、エッジ面の露出が減少する。そのため、リチウムイオンが天然黒鉛の結晶の層間に挿入しにくくなり、リチウムイオン拡散性が悪化し、放電負荷特性と充電特性が劣化する。したがって天然黒鉛などの炭素材料では、活物質密度を増大させ、体積当たりの放電容量を向上させることができないという問題があった。
一方、高圧でプレス成形しても配向しにくくするためには、炭素材料の形状の制御が有効である。例えば、特許文献1には、ほぼ球体のメソカーボン小球体をリチウムイオン二次電池の負極材料の活物質として用いる例が記載されている。しかし、特許文献1に記載のメソカーボン小球体は、直径方向に垂直な方向に層状に配列した、ブルックス・テーラー型の単結晶で構成されている。これは球体であるため天然黒鉛などと比べれば配向しにくいが、体積当たりの放電容量を増大させる目的で負極中の活物質密度を増大させると層面方向に配向し、やはりリチウムイオン拡散性が不十分となり、放電負荷特性と充電特性が劣化するという問題があった。
特開2000−323127号公報
本発明の目的は、リチウムイオン二次電池の負極材料として用いた場合に、体積当たりの放電容量が高く、かつ放電負荷特性と充電特性が良好であり、さらに、充放電ロスが小さく、充放電効率が良好なリチウムイオン二次電池が得られる多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品、それを用いた負極活物質およびそれを使用したリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明は、複数の結晶からなり、各結晶のC軸方向がランダムな方向をなし、一個の黒鉛化品の断面に観察されるある一つの結晶について、C軸方向が45°以上異なる結晶が他に少なくとも1つあり、平均粒径が1〜120μmの多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品である。
前記多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品は、球状であることがリチウムイオン二次電池用負極活物質として好ましい。
また、本発明は、前記多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質である。
また、本発明は、負極活物質、正極活物質および非水系電解質を備え、負極活物質として前記多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品を用いるリチウムイオン二次電池である。
本発明の黒鉛化品をリチウムイオン二次電池の負極材料として用いた場合に、体積当たりの放電容量が高く、かつ放電負荷特性および充電特性(サイクル特性)が良好であり、さらに充放電ロスが小さく、充放電効率が良好なリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明の黒鉛化品を負極活物質として用いていることにより、体積当たりの放電容量が高く、かつ放電負荷特性および充電特性(サイクル特性)が良好であり、さらに充放電ロスが小さく、充放電効率が良好な、高い電池性能を発揮することができる。
実施例1で得られた多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品の走査型電子顕微鏡によって観察された断面の模式図である。 比較例1で得られた単結晶メソカーボン小球体黒鉛化品の走査型電子顕微鏡によって観察された断面の模式図である。 実施例1、比較例1および2で作製した試験電池の負極活物質密度と充電レート0.5Cでの定電流充電容量との関係を示すグラフである。 実施例1、比較例1および2で作製した試験電池の放電レートと放電負荷特性との関係を示すグラフである。
以下に、本発明の多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品(以下、本発明の黒鉛化品とも称す)、その製造方法およびそれを負極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池について詳細に説明する。
本発明の黒鉛化品は、複数の結晶からなり、各結晶のC軸方向がランダムな方向をなしている、平均粒径が1〜120μmの多結晶メソカーボン小球体(以下、単にメソカーボン小球体とも称す)からなるものである。すなわち、本発明の黒鉛化品は、後記の実施例1で得られた多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品の断面の走査型電子顕微鏡による観察結果を模式的に示す図1に見られる通り、複数の結晶が粒界を介して集合した多結晶となっている。各結晶は相互に異なる結晶配向を有する。したがって、各結晶の格子面(002)に垂直な方向、すなわち、各結晶のC軸方向がランダムな方向をなしている。このため、本発明の黒鉛化品は、その表面にランダムな向きに黒鉛結晶構造のエッジ面が露出している。
そのため、本発明の黒鉛化品をプレス成形して高密度化して黒鉛化品同士が密着しても、リチウムイオンが層間挿入するエッジ面を露出することができる。したがって、エッジ面からのリチウムイオンの層間挿入による拡散性が維持される。このような黒鉛化品をリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いると、体積当たりの放電容量が高く、かつ放電負荷特性と充電特性が良好であり、かつその他の電池特性に優れたリチウムイオン二次電池を製造することができる。ここで、C軸方向がランダムな方向をなしていることは、黒鉛化品の断面の走査型電子顕微鏡観察(500〜2000倍)によって評価できる。一個の黒鉛化品の断面に観察されるある一つの結晶について、C軸方向が45°以上異なる結晶が他に少なくとも一つあれば、この黒鉛化品は各結晶のC軸方向がランダムな方向をなしていることを意味する。本発明においては、このような黒鉛化品が少なくとも一個あればよい。
本発明の黒鉛化品は、用途、電池設計の条件などに応じて、平均粒径が決められるが、好ましくは1〜120μm、より好ましくは5〜100μmである。リチウムイオン二次電池の負極材料として用いる場合には、平均粒径が5〜70μmであることが好ましく、12〜40μmであることがより好ましい。
さらに、本発明の黒鉛化品のC軸方向がランダムな方向をなしていることは、本発明の黒鉛化品を含む炭素材料を用いて電極板を作製し、この電極板についてX線回折により黒鉛の(101)面と(004)面のピーク強度I101 とI004 を測定し、強度比I101 /I004 を計算することによっても確認できる。この値が大きいほどC軸方向がランダムな方向をなしていることになる。本発明の黒鉛化品を用いた場合の電極は、活物質密度が1.6g/cm3 で強度比I101 /I004 が0.35以上であることが好ましい。0.35以上とすることによりリチウイムイオンの拡散性が向上し、放電負荷特性をさらに改善できる。
本発明の黒鉛化品は、熱処理により形成されたメソカーボン小球体を含む易黒鉛化炭素材料に、有機溶媒を添加して、粘度が1〜100 mPa・s となるように粘度調整後、ろ過によりメソカーボン小球体を分離し、得られたメソカーボン小球体を黒鉛化することにより製造することができる。前記の粘度はろ過時の粘度であり、100〜140℃において測定したものである。
易黒鉛化炭素材料は、例えば、特開平59−56486号公報に記載されているように、高温熱処理したときに黒鉛化が促進される炭素材料から製造される。易黒鉛化炭素材料の原料としては、石油系または石炭系のタール類およびピッチ類、具体的には、コールタール、コールタールピッチ、アセナフチレン、石油系重質油などが挙げられる。
本発明の黒鉛化品の製造方法においては、まず、易黒鉛化炭素材料を熱処理してメソカーボン小球体を生成させる。熱処理温度は、易黒鉛化炭素材料の種類、加熱方法などに応じて適宜決定される。例えば、易黒鉛化炭素材料としてコールタールピッチを用いる場合は、350〜500℃、好ましくは380〜480℃で、10〜120分間、好ましくは20〜60分間熱処理する。特にコールタールピッチに含有させるフリーカーボン量を調整することにより、易黒鉛化炭素材料中に生成させるメソカーボン小球体の含有率を制御することができる。生成させるメソカーボン小球体の含有率は15〜50質量%とすることが好ましい。より好ましくは18〜40質量である。このように高含有率のメソカーボン小球体を発生させた場合、その熱処理過程において微小なメソカーボン小球体が合体・結合して、多結晶のメソカーボン小球体を効果的に生成させることができる。
次に、生成したメソカーボン小球体を、易黒鉛化炭素材料から分離する。そのために、易黒鉛化炭素材料に有機溶媒を添加し、粘度が1〜100 mPa・s 、好ましくは1.0〜50 mPa・s になるように調整する。その際、必要に応じて、攪拌してもよい。なお、従来のメソカーボン小球体を含む易黒鉛化炭素材料の粘度は0.01 mPa・s 程度であるが、これはろ過を容易に実施できることを考慮したものである。
有機溶媒としては、トルエン、n−ヘキサンなどの炭化水素、テトラヒドロフランなどのエーテル、アセトンなどのケトン、キノリンなどのピリジン類、タール軽油、タール重油などが挙げられるが、もちろん、これらに限定されるものではない。
粘度を調整されたメソカーボン小球体を含む易黒鉛化炭素材料から、ろ過により、メソカーボン小球体を分離する。このとき、粘度が100 mPa・s より高いとろ過が困難になり、また粘度が1 mPa・s より低くなるとメソカーボン小球体の表面にメソカーボン小球体以外の易黒鉛化炭素材料であるピッチ成分などが大量に付着し、負極材料として用いた場合には放電容量が低く、さらに充放電ロスが増大する。前記粘度範囲でろ過することにより、メソカーボン小球体以外の易黒鉛化炭素材料と、添加した有機溶剤は同時に除去され、メソカーボン小球体を分離することができる。
ろ過は、生産性の点から、加圧ろ過することが好ましい。加圧ろ過の方法は、特に限定されず、例えば、キャンドル型、フンダー型、ヌッチェ型などの加圧ろ過器を用いることができる。キャンドル型を用いた場合には、100〜500 kPaの圧力に加圧することが好ましい。
次に、分離したメソカーボン小球体を2000℃以上、好ましくは2600〜3200℃の温度で黒鉛化処理して、前記多結晶メソカーボン小球体を黒鉛化し黒鉛化品を製造する。得られた黒鉛化品は分級などにより、所定の平均粒径に調整される。
メソカーボン小球体の黒鉛化前に、該小球体を300〜500℃の温度で焼成して炭化物とすると、黒鉛化処理時の融着を回避することができるので、黒鉛化品の平均粒径を調整するために好ましい。
本発明の黒鉛化品は、特にリチウムイオン二次電池の負極用材料として好適であるが、その特徴を活かして負極以外の用途、例えば、燃料電池セパレータ用の導電材や耐火物としても利用することもできる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、負極活物質、正極活物質および非水系電解質を備え、負極活物質として本発明の黒鉛化品を用いるものである。リチウムイオン二次電池は、通常、負極、正極および非水系電解質を主たる電池構成要素とし、正・負極はそれぞれリチウムイオンの担持体からなり、充放電過程における非水系溶媒の出入は層間で行われる。充電時にはリチウムイオンが負極中にドープされ、放電時には負極から脱ドープする電池である。
本発明のリチウムイオン二次電池は、負極材料として前記本発明の黒鉛化品を用いること以外は特に限定されず、他の電池構成要素については一般的なリチウムイオン二次電池の要素に準じる。
本発明の黒鉛化品からの負極の製造は、該黒鉛化品の性能を充分に引き出し、かつ粉末に対する賦型性が高く、化学的、電気化学的に安定な負極を得ることができる賦型方法であれば何ら制限されず、通常の賦型方法に準じて行うことができる。
負極製造時には、本発明の黒鉛化品に結合剤を加えた負極合剤を用いることができる。結合剤としては、電解質に対して化学的安定性、電気化学的安定性を有するものを用いることが好ましく、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、さらにはカルボキシメチルセルロースなどが用いられる。これらを併用することもできる。結合剤は、通常、負極合剤の全量中1〜20質量%程度の割合で使用されることが好ましい。
具体的には、例えば、本発明の黒鉛化品を分級等によって適当な粒径に調整し、結合剤と混合することによって負極合剤を調製し、この負極合剤を、通常、集電体の片面もしくは両面に塗布して負極合剤層を形成する。
この際、負極合剤を溶媒に分散させ、ペースト状にした後、集電体に塗布、乾燥すれば、集電体に均一かつ強固に接着した負極合剤層が形成される。ペーストは、翼式ホモミキサーにて300〜3000rpm 程度で撹拌することにより調製することができる。溶媒は負極合剤の調製に使用される通常の溶媒を使用することができる。
例えば、本発明の黒鉛化品と、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂粉末を、イソプロピルアルコール等の溶媒中で混合、混練してペーストを得、これを塗布すればよい。また本発明の黒鉛化品と、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂粉末あるいはカルボキシメチルセルロース等の水溶性粘結剤を、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドあるいは水、アルコール等の溶媒と混合してスラリーとした後、これを塗布すればよい。
本発明の黒鉛化品と結合剤の混合物を集電体に塗布する際の塗布厚は、好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜200μmである。負極合剤層を形成した後、プレス加圧等の圧着を行うと、負極合剤層と集電体との接着強度をさらに高めることができる。
また、本発明の黒鉛化品と、ポリエチレン、ポリビニルアルコールなどの樹脂粉末とを乾式混合し、金型内でホットプレス成形して負極を製造することもできる。
負極に用いる集電体の形状としては、特に限定されないが、箔状、あるいはメッシュ、エキスパンドメタル等の網状のもの等が用いられる。集電体としては、例えば銅、ステンレス、ニッケル等を挙げることができる。その厚みは5〜20μm程度が好適である。
本発明のリチウムイオン二次電池の正極の材料(正極活物質)としては、充分量のリチウムを吸蔵、放出できる材料であれば、特に制限されない。例えば、リチウム含有遷移金属酸化物、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物(V2 5 、V6 13、V2 4 、V3 8 など)およびそのリチウム化合物などのリチウム含有化合物、一般式MX Mo6 8-y (式中Xは0≦X≦4、Yは0≦Y≦1の範囲の数値であり、Mは遷移金属などの金属を表す)で表されるシェブレル相化合物、活性炭、活性炭素繊維などを用いることができる。
前記リチウム含有遷移金属酸化物は、リチウムと遷移金属との複合酸化物であり、リチウムと2種類以上の遷移金属を固溶したものであってもよい。リチウム含有遷移金属酸化物は、具体的には、LiM(1)1-p M(2)p 2 (式中Pは0≦P≦1の範囲の数値であり、M(1)、M(2)は少なくとも一種の遷移金属元素からなる)あるいはLiM(1)2-Q M(2)Q 4 (式中Qは0≦Q≦1の範囲の数値であり、M(1)、M(2)は少なくとも一種の遷移金属元素からなる)で示される。
Mで示される遷移金属元素としては、Co、Ni、Mn、Cr、Ti、V、Fe、Zn、Al、In、Snなどが挙げられ、好ましくはCo、Fe、Mn、Ti、Cr、V、Alが挙げられる。
リチウム含有遷移金属酸化物としては、より具体的に、LiCoO2 、Lip NiQ 1-Q 2(MはNiを除く前記遷移金属元素、好ましくはCo、Fe、Mn、Ti、Cr、V、Alから選ばれる少なくとも一種、0.05≦p≦1.10、0.5≦q≦1.0である。)で示されるリチウム複合酸化物、LiNiO2 、LiMnO2 、LiMn2 4 などが挙げられる。
前記のようなリチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、リチウム、遷移金属の酸化物または塩類を出発原料とし、これら出発原料を組成に応じて混合し、酸素雰囲気下、600〜1000℃の温度範囲で焼成することにより得ることができる。なお出発原料は酸化物または塩類に限定されず、水酸化物等でもよい。
本発明では、正極活物質は、前記化合物を単独で使用しても2種類以上併用してもよい。例えば、正極中には、炭酸リチウムなどの炭酸アルカリを添加することもできる。
このような正極材料によって正極を形成するには、例えば正極材料と結合剤および電極に導電性を付与するための導電剤よりなる正極合剤を集電体の両面に塗布することにより正極合剤層を形成する。結合剤としては、負極で例示したものがいずれも使用可能である。導電剤としては、例えば炭素材料、黒鉛やカーボンブラックが用いられる。
正極の集電体の形状は特に限定されず、箱状、あるいはメッシュ、エキスパンドメタル等の網状等のものが用いられる。集電体としては、アルミニウム、ステンレス、ニッケル等を挙げることができる。その厚さは、10〜40μmが好適である。
また正極の場合も負極と同様に、正極合剤を溶剤中に分散させることでペースト状にし、このペースト状の正極合剤を集電体に塗布、乾燥することによって正極合剤層を形成してもよく、正極合剤層を形成した後、さらにプレス加圧等の圧着を行っても構わない。これにより正極合剤層が均一かつ強固に集電体に接着される。
以上のような負極および正極を形成するに際しては、従来公知の導電剤や結着剤などの各種添加剤を適宜に使用することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池に用いられる電解質は、電解質塩を非水系溶媒に溶解してなるものである。電解質塩としたは、例えば、LiPF6 、LiBF4 、LiAsF6 、LiClO4 、LiB(C6 5 4 、LiCl、LiBr、LiCF3 SO3 、LiCH3 SO3 、LiN(CF3 SO2 2 、LiC(CF3 SO2 3 、LiN(CF3 CH2 OSO2 2 、LiN(CF3 CF2 OSO2 2 、LiN(HCF2 CF2 CH2 OSO2 2 、LiN[(CF3 2 CHOSO2 2 、LiB[C6 3 (CF3 2 4 、LiAlCl4 、LiSiF6 などのリチウム塩などを用いることができる。特にLiPF6 、LiBF4 が酸化安定性の点から好ましく用いられる。
非水系電解液中の電解質塩濃度は、0.1〜5mol/L が好ましく、0.5〜3.0mol/L がより好ましい。
前記非水電解質は、液系の非水電解液としてもよいし、固体電解質あるいはゲル電解質などの高分子電解質としてもよい。前者の場合、非水電解質電池は、いわゆるリチウムイオン電池として構成され、後者の場合、非水電解質電池は、高分子固体電解質電池、高分子ゲル電解質電池などの高分子電解質電池として構成される。
液系の非水系電解液とする場合には、溶媒として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,1 −または1,2 −ジメトキシエタン、1,2 −ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、1 ,3−ジオキソラン、4 −メチル−1 ,3 −ジオキソラン、アニソール、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、クロロニトリル、プロピオニトリル、ホウ酸トリメチル、ケイ酸テトラメチル、ニトロメタン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、酢酸エチル、トリメチルオルトホルメート、ニトロベンゼン、塩化ベンゾイル、臭化ベンゾイル、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、3−メチル−2−オキサゾリドン、エチレングリコール、ジメチルサルファイト等の非プロトン性有機溶媒を用いることができる。
非水系電解液を高分子固体電解質、高分子ゲル電解質などの高分子電解質とする場合には、可塑剤(非水電解液)でゲル化されたマトリクスの高分子化合物を含むが、このマトリクス高分子化合物としては、ポリエチレンオキサイドやその架橋体などのエーテル系高分子化合物、ポリメタクリレート系、ポリアクリレート系、ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系樹脂等を単独、もしくは混合して用いることができる。
これらの中で、酸化還元安定性の観点などから、ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系樹脂を用いることが好ましい。
これら高分子固体電解質、高分子ゲル電解質に含有される可塑剤を構成する電解質塩や非水系溶媒としては、前述のものがいずれも使用可能である。高分子ゲル電解質の場合、可塑剤である非水系電解液中の電解質塩濃度は0.1〜5mol/L が好ましく、0.5〜2.0mol/L がより好ましい。
このような高分子電解質の製造方法は特に制限されないが、例えば、マトリクスを形成する高分子化合物、リチウム塩および溶媒を混合し、加熱して溶融する方法、適当な有機溶剤に高分子化合物、リチウム塩および溶媒を溶解させた後、有機溶剤を蒸発させる方法、ならびに高分子電解質の原料となる重合性モノマー、リチウム塩および溶媒を混合し、それに紫外線、電子線または分子線などを照射して重合させ高分子電解質を製造する方法等を挙げることができる。
また、前記高分子電解質中の溶媒の添加割合は、10〜90質量%であると、導電率が高く、かつ機械的強度が高く、成膜しやすいので好ましい。さらに好ましくは30〜80質量%である。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、セパレータを使用することもできる。
セパレータは、特に限定されるものではないが、例えば織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜等が挙げられる。特に合成樹脂製微多孔膜が好適に用いられるが、その中でもポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗の面で好適である。具体的には、ポリエチレンおよびポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等である。
さらに、本発明のリチウムイオン二次電池の構造は任意であり、その形状、形態について特に限定されるものではなく、円筒型、角型、コイン型、ボタン型などの中から任意に選択することができる。より安全性の高い密閉型非水電解液電池を得るためには、過充電等の異常時に電池内圧上昇を感知して電流を遮断させる手段を備えたものであることが望ましい。高分子固体電解質電池や高分子ゲル電解質電池の場合には、ラミネートフィルムに封入した構造とすることもできる。
以下、本発明の実施例および比較例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
フリーカーボンを1質量%含有するコールタールピッチを450℃で30分間加熱し、コールタールピッチ中にメソカーボン小球体(平均粒径32μm)を35質量%生成させた。これに、タール中油(沸点:180〜300℃)を添加し、コールタールピッチの粘度を1.5 mPa・s (125℃)に調整し、125℃で1時間攪拌し、メソカーボン小球体を含む易黒鉛化炭素材料を得た。これを125℃に保持したまま加圧ろ過器に注入し、窒素ガスで加圧してろ過し、メソカーボン小球体を分離した。メソカーボン小球体の含有量は、ろ布上に残ったメソカーボンと原料のコールタールピッチの質量比により算出した。また、メソカーボン小球体の平均粒径はレーザー回折式粒度分布計により測定した50%体積換算累計粒径である。
分離されたメソカーボン小球体を125℃の窒素雰囲気中に入れ、油分を除去し、乾燥した。該小球体を窒素雰囲気中450℃で5時間焼成後、さらに黒鉛るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下、昇温速度1000℃/時間で昇温し、3000℃で3時間かけて黒鉛化処理を行い、黒鉛化した。これを分級して平均粒径30μmのメソカーボン小球体黒鉛化品を得た。
得られたメソカーボン小球体黒鉛化品を樹脂に埋め込み、研磨およびアルゴンイオンスパッタリングを行い、メソカーボン小球体黒鉛化品の断面を走査型電子顕微鏡で観察した。観察結果を図1に模式図として示した。
図1から、得られたメソカーボン小球体黒鉛化品は、複数の結晶からなることがわかった。また、互いにC軸方向が45°以上異なる結晶が確認され、C軸方向がランダムな方向をなしていることがわかった。
さらに、前記の多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品に、バインダーとしてポリビニリデンフルオライド(PVDF)を、多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品/PVDFの質量比が90/10となるように混合し、N−メチルピロリドンでPVDFを溶解し混練してペースト状の活物質を調製した。
このペースト状の活物質を200μmのクリアランスのドクターブレード塗布器具を用いて、集電体である銅箔の片面に塗布し、100℃で12分間乾燥した後、電極中の活物質密度が1.8g/cm3 になるようにプレス成形し、130℃で一昼夜真空乾燥して、試験電極を製造した。この電極をCu−Kα線をX線源としてX線回折測定し、黒鉛の(101)面のピーク強度と(004)面のピーク強度を求めた。強度比I101 /I004 は0.36であった。活物質密度を1.6g/cm3 とし、同様に製造した試験電極の強度比I101 /I004 は0.37であった。
この試験電極と、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(体積比でEC/EMC=1/2)にLiPF6 を1mol/kgの濃度で溶解してなる非水系電解液と、リチウム箔からなる対極とを用い、対極と試験電極の間に多孔質セパレータを置いて試験電池を作製した。試験電池の質量当たりの放電容量は350mAh/g で、体積当たりの放電容量は630mAh/cm3 であり、極めて高い体積当たりの放電容量が得られた。
また、下記のように試験電池の評価を行った。0.9mAの電流値で、回路電圧が0mVに達するまで定電流充電を行った後、回路電圧が0mVに達した時点で、定電圧充電に切替え、さらに電流値が20μAになるまで充電を続けた。その間の通電量から充電容量を求めた。その後、120分間休止した。次に0.9mAの電流値で、回路電圧が1.5Vに達するまで定電流放電を行い、この間の通電量から放電容量を求めた。これを第1サイクルとした。
試験電池の充放電効率は次式(I)から計算した。
充放電効率=(第1サイクルにおける放電容量/第1サイクルにおける充電容量)
×100 (I)
また、充放電ロスを、下記式(II)式により算出した。
充放電ロス=第1サイクルにおける充電容量−第1サイクルにおける放電容量
(II)
ここで、放電容量の100%を1時間で充電または放電する充放電レートを1Cと呼ぶことにする。すなわち、放電容量の100%を充電または放電するのに10時間かければ0.1Cであり、30分かければ2Cである。
放電負荷特性として、0.1Cのレートで放電した場合の放電量に対する2.5Cのレートで放電した場合の放電量の割合を求めた。実施例1の活物質を用いた試験電池では84%であった。
この試験電極の活物質密度とX線回折強度比、ならびにこの試験電池の電解液成分、放電容量、充放電ロス、充放電効率および放電負荷特性をまとめて表1に示した。
(比較例1)
フリーカーボンを0.5質量%含有するコールタールピッチを420℃で15分間加熱し、コールタールピッチ中にメソカーボン小球体(平均粒径19μm)を12質量%生成させた。これに、タール軽油(沸点:80〜120℃)を添加し、コールタールピッチの粘度を0.01 mPa・s (125℃)に調整し、125℃で1時間攪拌し、メソカーボン小球体を含む易黒鉛化炭素材料を得た。これを125℃に保持したまま加圧ろ過器に注入し、窒素ガスで加圧してろ過し、メソカーボン小球体を分離した。
分離したメソカーボン小球体を125℃の窒素雰囲気中に入れ、油分を除去し、乾燥した。その後、窒素雰囲気中で450℃で5時間焼成し、粒度調整したのち、さらに黒鉛るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下、昇温速度1000℃/時間で昇温し、3000℃で3時間かけて黒鉛化処理を行い、黒鉛化した。これを分級して平均粒径17μmのメソカーボン小球体黒鉛化品を得た。
得られたメソカーボン小球体黒鉛化品を樹脂に埋め込み、研磨およびアルゴンイオンスパッタリングを行い、メソカーボン小球体黒鉛化品の断面を走査型電子顕微鏡で観察した。観察結果を図2に模式図として示した。
図2から、このメソカーボン小球体黒鉛化品は、完全に平行な層状構造ではないが、層が長く続く単結晶構造であることがわかった。
また、実施例1と同様にして、得られた単結晶メソカーボン小球体黒鉛化品に、バインダーとしてPVDFを、単結晶メソカーボン小球体黒鉛化品/PVDFの質量比が90/10となるように混合し、N−メチルピロリドンでPVDFを溶解し混練してペースト状の活物質を調製した。
このペースト状の活物質を200μmのクリアランスのドクターブレード塗布器具を用いて、集電体である銅箔の片面に塗布し、100℃で12分間乾燥した後、電極中の活物質密度が1.6g/cm3 になるようにプレス成形し、130℃で一昼夜真空乾燥して、試験電極を製造した。この電極をCu−Kα線をX線源としてX線回折測定し、黒鉛の(101)面のピーク強度と(004)面のピーク強度を求めた。強度比I101 /I004 は0.33であった。
この試験電極を用いて、実施例1と同様にして試験電池を作製した。試験電池の質量当たりの放電容量は335mAh/g であり、体積当たりの放電容量は536mAh/cm3 であった。
また、この活物質を用いた試験電池の放電負荷特性は75%であった。
この試験電極の活物質密度とX線回折強度比、ならびにこの試験電池の電解液成分、放電容量、充放電ロス、充放電効率および放電負荷特性をまとめて表1に示した。
比較例1の結果と、実施例1の結果を対比すると、各結晶のC軸方向がランダムな方向をなしている多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品からなる活物質を用いた実施例1の方が、体積当たりの放電容量および放電負荷特性に優れ、さらに充放電ロスが小さく、充放電効率が良好なリチウムイオン二次電池を得ることができることがわかる。
(比較例2)
平均粒径20μmの鱗片状天然黒鉛を活物質とし、比較例1と同様にして活物質密度が1.6g/cm3 になるように試験電極を作製した。この電極をCu−Kα線をX線源としてX線回折測定し、黒鉛の(101)面のピーク強度と(004)面のピーク強度を求めた。強度比I101 /I004 は0.05であった。
この試験電極を用いて、実施例1と同様にして試験電池を作製した。この試験電極と試験電池の評価結果をまとめて表1に示した。質量当たりの放電容量は365mAh/g であったが、活物質密度が上げられないため体積当たりの放電容量は584mAh/cm3 と低かった。また、充放電ロスが45mAh/g と高く、充放電効率も低いことがわかった。また、放電負荷特性も56%と劣るものであった。
また、実施例1、比較例1および2において得られた活物質を用いて、活物質密度を1.5g/cm3 、1.6g/cm3 および1.7g/cm3 に変えて作製した試験電池について、0.5Cの充電レートでの0.9mAの定電流で、回路電圧が0mVに達するまで定電流充電容量を測定した。その結果を図3に示す。
図3から、実施例1の活物質を用いた試験電池は、比較例1および2の活物質を用いた試験電池に比べ充電特性に優れていることがわかる。
なお、実施例1は活物質密度を1.8g/cm3 としても定電流充電容量は352mAh/g と変化しなかった。しかし、比較例1は1.8g/cm3 まで活物質密度を上げることができず、比較例2は1.8g/cm3 まで活物質密度を上げると、電極を乾燥させる工程で、剥離してしまった。比較例1および2とも、活物質密度が1.8g/cm3 以上の試験電極を作製することができなかった。
さらに、実施例1、比較例1および2において得られた負極材料を用いた試験電池について、放電レートを0.1C、0.2C、0.5C、1.0C、1.5Cおよび2.5Cに変えて放電負荷特性(0.1Cでの放電容量に対する割合)を測定した結果を図4に示す。図4から、実施例1の活物質を用いた試験電池は、比較例1および2の活物質を用いた試験電池に比べ放電負荷特性に優れていることがわかる。
図3および図4から、本発明の実施例1の多結晶メソカーボン小球体の黒鉛化品は、活物質密度を増大させることが可能になり、体積当たりの放電容量が高く、かつ、充電特性に優れ、放電負荷特性にも優れたリチウムイオン二次電池を得ることができる。 また、充電特性に優れることから、本発明の黒鉛化品を活物質としたリチウムイオン二次電池は、サイクル特性にも優れるものである。
Figure 0005066132

Claims (4)

  1. 複数の結晶からなり、各結晶のC軸方向がランダムな方向をなし、一個の黒鉛化品の断面に観察されるある一つの結晶について、C軸方向が45°以上異なる結晶が他に少なくとも1つあり、平均粒径が1〜120μmの多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品。
  2. 前記黒鉛化品が球状である請求項1に記載の多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品。
  3. 請求項1または2に記載の多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品を含むリチウムイオン二次電池負極活物質。
  4. 負極活物質、正極活物質および非水系電解質を備え、負極活物質として請求項1または2に記載の多結晶メソカーボン小球体黒鉛化品を用いるリチウムイオン二次電池。
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