JP2008083269A - 線状光源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光源からの光を導光部材と凹面鏡を介して原稿読取面に照射する線状光源装置において、
前記導光部材は、前記原稿読取面に対してその側面が平行になるように配置された板状の部材からなり、前記板状の導光部材には光が入射する光入射部が設けられ、前記板状の導光部材の一端面には光が出射する光出射面が設けられ、前記板状の導光部材の下側面には前記原稿読取面に近づくように傾斜させた下側テーパ面が設けられ、前記光源は前記光入射部に対向して設けられ、前記凹面鏡は前記板状の導光部材の一端面の前記光出射面と同じ幅を有する樋状ミラーであって、前記原稿読取面の中心に垂直な面に対して前記光出射面と略対称位置に設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
光源移動型の画像読取装置では、線状光源装置の光出射面12から原稿読取面62までの長さLは、線状光源の走査速度等に依存して設定される。このため、図13(a)のように、照明ユニット6を原稿面63に対し傾けて配置すると、光出射面12から原稿読取面62までの光路長mが長くなり、原稿読取面62に照射する前に光が減衰する。また、図13(b)のように、照明ユニット6を原稿面63に対して垂直に配置すると、光出射面12から原稿読取面62までの光路長nは最短となるが、照明ユニット6が原稿読取面62に照射された光の反射光を遮り、光電変換素子61により光を読み取ることができず、この配置は採用できない。
前記導光部材は、前記原稿読取面に対してその側面が平行になるように配置された板状の部材からなり、前記板状の導光部材には光が入射する光入射部が設けられ、前記板状の導光部材の一端面には光が出射する光出射面が設けられ、前記板状の導光部材の下側面には前記原稿読取面に近づくように傾斜させた下側テーパ面が設けられ、前記光源は前記光入射部に対向して設けられ、前記凹面鏡は前記板状の導光部材の一端面の前記光出射面と同じ幅を有する樋状ミラーであって、前記原稿読取面の中心に垂直な面に対して前記光出射面と略対称位置に設けられていることを特徴とする。
原稿読取装置は、第1走行体21および第2走行体22、光信号検出部23より構成される。第1走行体21内のケース7に線状光源装置4が収納され、線状光源装置4の光が光照射窓71を透過して原稿読取面62に照射される。原稿読取面62の反射光は、第1走行体21の折り返しミラー51および第2走行体22内の折り返しミラー52、53を通してレンズ9によって1次元の撮像素子8の面に結像する。1次元の撮像素子8が原稿読取面62の1次元の画像を取得する。
第1走行体21と第2走行体22は、モータによる矢印方向の駆動を受ける。原稿面63に対して垂直方向に導かれる原稿読取面62の反射光が、第1走行体21および第2走行体22を介して1次元の撮像素子8面に像を結ぶ状態を保ちながら、原稿面63に沿って第1走行体21および第2走行体22を矢印方向に走行させることにより、原稿面63上の画像を1次元の撮像素子8にて2次元に取得する。通常、撮像素子8として1次元CCDが用いられ、第1走行体21の折り返しミラー51は原稿面63に対して縮小して1次元の撮像素子8上に結像する。
線状光源装置4は、透明樹脂等よりなる板状の導光部材1と、LEDよりなる光源3と、光を反射する凹面鏡2より構成される。導光部材1は、長手方向に沿って側面11を有し、原稿面63に対して側面11が平行となるように配置される。上側面11aと下側面11bが対向し、その周囲は端面となり、その一端面に光出射面12が設けられ、他の一端面に光入射部17が設けられる。光源3は光入射部17に対向して設けられ、光入射部17から導光部材1に光が入射される。光入射部17の終端から、例えば表面に金属の蒸着等により反射膜が形成された変光面15が構成され、光入射部17の終端から端面の両端に向かうにつれ、光出射面12との間の距離が次第に小さくなる傾斜面となっており、断面円弧形状の凹溝を形成した凹凸面となっている。
光源3は、例えば樹脂よりなるパッケージ内部に、1つ乃至複数の青色LED素子が配置された青色LED31と、青色LED31を固定し外気から遮断して保護をするためのモールド材33と、青色LED31からの青色光を白色光に変換する蛍光体層32を有して構成される。なお、一般に、LED素子は、光出力にバラツキがあるが、光源3に複数のLED素子を配置した場合は、光源3の光出力が、個々のLED素子の光出力に影響されず、一定の光出力を確保することができる。
透明樹脂の屈折率は空気中の屈折率より大きいので、導光部材1から空気中に出射される光の出射角は入射角より大きくなる。この屈折率の違いによって大きくなる屈折角度は、入射角度により異なるが、説明上便宜的にsとおく。図4(a)に示すように、光出射面12は、原稿読取面62に垂直な状態から原稿読取面62に向かう方向に傾斜させた面として設けられ、上側面11aと接続する辺が原稿読取面62に向かう方向に反時計回りにβ傾斜している。光源3からの光A1は、下側テーパ面14で反射せずに光出射面12から出射し、凹面鏡2に向けて照射する(A2)。一般に、光出射面12の傾斜角を変化させると、出射光は変化前に比べ相対的に光出射面12の法線の変化方向とは逆側に曲がる。従って、光出射面12からの出射光A2は、時計回りにβ、さらに屈折率の違いによりs大きくなり、光出射面12の法線から時計回りにβ+s傾く。なお、光源3からの光路が側面11と平行でない光や、側面11で反射した光は、光出射面12または下側テーパ面14に角度θを有して入射する。その場合は、原稿読取面62から遠ざかる方向に出射する光に、角度θを加算した光が光出射面12から出射することになる。
図4に示す導光部材1と異なる点は、光出射面12が、原稿読取面62に垂直な状態であり、光入射部17と平行になるように設けられていることである。図5(a)に示すように、光源3からの光A1は、下側テーパ面14で反射せずに光出射面12から出射し、凹面鏡2に向けて照射する。光出射面12に傾斜がないので、光出射面12からの出射光A2は、そのまま直線的に出射する。なお、光出射面12に角度θを有して入射する場合は、光出射面12の法線からθ+s傾いた光が出射する。
図4に示す導光部材1では、上側面11aの光出射面12側を原稿読取面62に近づくように、上側テーパ面13を設けていたが、図6では、上側テーパ面13を設けず、上側面11aが常に原稿面63と平行となるような導光部材1を示している。
上側テーパ面13を設けなくても、図4に示す光の反射経路と同様に、光源3からの光を導くことができる。よって、導光部材1の光出射面12から出射する光A2、B3を、下側テーパ面14で反射せずに出射する光A2と下側テーパ面14で反射して出射する光B3との2つに分け、光の進む方向を分岐させることができる。これより、図6(a)のように原稿読取面62から遠ざかる方向に出射する光を凹面鏡2で向きを変えて、原稿読取面62に照射させ、図6(b)のように直接照射する方向とは異なる他の方向から、同一の原稿読取面62に照射することができる。1つの導光部材1で2方向から原稿読取面62に光を照射することができ、影を発生させず、線状光源装置4の小型化を実現できる。
図5(b)に示すように、光出射面12が原稿読取面62に垂直な状態であり、β=0°となる場合に、原稿読取面62に対する照明角度θaを20°〜40°にするためには、光出射面12からの出射光の角度2α+sが50°〜70°とならなければいけない。この条件を満たすためには、下側テーパ面14の傾斜角度αを15°〜19°とする必要がある。このとき、導光部材の厚みTを3.5mmとし、Hs=0.5Tとすると、下側テーパ面14の側面方向の長さWsは、5.0〜6.4mmとなる。
また、図4(b)に示すように、光出射面12が原稿読取面62に垂直な状態から原稿読取面62に向かう方向に傾斜し、光出射面12の傾斜角度βが15°の場合に、原稿読取面62に対する照明角度θaを20°〜40°にするためには、光出射面12からの出射光の角度(2α―β)+sが35°〜55°とならなければいけない。この条件を満たすためには、下側テーパ面14の傾斜角度αを19°〜21°としなければならない。上記と同様に、導光部材の厚みTを3.5mmとし、Hs=0.5Tとすると、下側テーパ面14の側面方向の長さWsは、4.6〜5.2mmとなる。
しかし、光出射面12を原稿読取面62に垂直な状態から原稿読取面62に向かう方向に大きく傾斜させると、図4(a)に示すように、出射光は光出射面12の法線から時計回りにβ+s傾くため、凹面鏡2に向かう光の角度が原稿読取面62から遠ざかる方向に大きくなる。光出射面12の出射光を受光するためには、凹面鏡2を導光部材1より原稿読取面62から垂直方向に遠ざけて配置しなければならない。このような構造にすると、薄型化が要求されている原稿面63に対し垂直方向の厚さを小さくできず、線状光源装置4の小型化が実現できない。したがって、光出射面12から凹面鏡2に向かって出射される光の角度が、側面11に平行な線に対して20°を越えない範囲、すなわちβを31°以下となるようにすることが望ましい。
原稿読取装置は、第1走行体21および第2走行体22、光信号検出部23より構成される。第1走行体21内のケース7に線状光源装置4が収納され、線状光源装置4の光が光照射窓71を透過して原稿読取面62に照射される。原稿読取面62の反射光は、第1走行体21の折り返しミラー51および第2走行体22内の折り返しミラー52、53を通してレンズ9によって1次元の撮像素子8面に結像する。1次元の撮像素子8が原稿読取面62の1次元の画像を取得する。
第1走行体21と第2走行体22は、モータによる矢印方向の駆動を受ける。原稿面63に対して垂直方向に導かれる原稿読取面62の反射光が、第1走行体21および第2走行体22を介して1次元の撮像素子8面に像を結ぶ状態を保ちながら、原稿面63に沿って第1走行体21および第2走行体22を矢印方向に走行させることにより、原稿面63上の画像を1次元の撮像素子8にて2次元に取得する。通常、撮像素子8として1次元CCDが用いられ、第1走行体21の折り返しミラー51は原稿面63に対して縮小して1次元の撮像素子8上に結像する。
線状光源装置4は、透明樹脂等よりなる板状の導光部材1と、LEDよりなる光源3と、光を反射する凹面鏡2より構成される。導光部材1は、長手方向に沿って側面11を有し、原稿面63に対して側面11が平行となるように配置される。上側面11aと下側面11bが対向し、その周囲は端面となり、その一端面に光出射面12が設けられ、他の一端面に光入射部17が設けられる。光源3は光入射部17に対向して設けられ、光入射部17から導光部材1に光が入射される。光入射部17の終端から、例えば表面に金属の蒸着等により反射膜が形成された変光面15が構成され、その光入射部17の終端から端面の両端に向かうにつれ、光出射面12との間の距離が次第に小さくなる傾斜面となっており、断面円弧形状の凹溝を形成した凹凸面となっている。
第1の実施例の線状光源装置4においては、光源3を光出射面12に対向する面に設けていたが、第2の実施例の線状光源装置4においては、光源3を上側面11aに光が入射するように設けている。導光部材1は、光透過部材より形成され、光入射部17となる上側面11aは、光源3の光入射方向に対して十分な面積を有する。このように、導光部材1と光源3を配置することによって、光源3から放射される光を、導光部材1の内部に効率よく入射させることができる。また、上側面11aに光出射面12側が原稿読取面62に近づくような上側テーパ面13を設けると、図8に示すように、線状光源装置4をケース7に収納すると、変光面15側の上側面の上部に隙間ができる。光源3を上側面11aに光が入射するように設けることによって、この隙間を有効利用して線状光源装置4を小型化できる。
なお、光入射部17から反射面16の中央部16a近傍に入射した光A1、A2、A3は、反射せずに透過する。このため、反射面16の中央部16aに入射した光A1、A2、A3は、光出射面12から出射する光として利用できない。しかし、反射面16の中央部16aから透過する光A1、A2、A3の影響は小さく、光の伝送効率は高い。また、反射面16の表面に金属の蒸着等により反射膜が形成すれば、反射面16の中央部16aに入射した光A1、A2、A3は透過せず、光入射面1から入射した光は全て反射面16で反射し、導光部材1の内部に伝送することができる。
なお、第2の実施例の線状光源装置は、光源3の設置位置以外の構成は第1の実施例に対応し、第1の実施例と同様に原稿読取面62に光を照射することができる。また、光源3を下側面11bに光が入射するように設け、上側面11aに光入射部17に対向する反射面16を設けても、同様に光を導光することができる。
11 側面
11a 上側面
11b 下側面
12 光出射面
13 上側テーパ面
14 下側テーパ面
15 変光面
16 反射面
17 光入射部
2 凹面鏡
3 光源
Claims (3)
- 光源からの光を導光部材と凹面鏡を介して原稿読取面に照射する線状光源装置において、
前記導光部材は、前記原稿読取面に対してその側面が平行になるように配置された板状の部材からなり、前記板状の導光部材には光が入射する光入射部が設けられ、前記板状の導光部材の一端面には光が出射する光出射面が設けられ、前記板状の導光部材の原稿面と反対側の側面には前記原稿読取面に近づくように傾斜させた下側テーパ面が設けられ、
前記光源は、前記光入射部に対向して設けられ、
前記凹面鏡は、前記板状の導光部材の一端面の前記光出射面と同じ長さを有する樋状ミラーであって、前記原稿読取面の中心に垂直な面に対して前記光出射面と略対称位置に設けられている、
ことを特徴とする線状光源装置。 - 前記光出射面は、前記原稿読取面に垂直状態から前記原稿読取面に向かう方向に傾斜させた面として設けられていることを特徴とする請求項1に記載の線状光源装置。
- 前記光入射部は、前記板状の導光部材の前記側面のうちの一方に設けられ、前記光入射部に対向した他方の側面には断面2次曲線からなる反射面が設けられ、前記光入射部より入射した光を前記板状の導光部材の側面に略平行に反射することを特徴とする請求項1または2に記載の線状光源装置。
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