JP2008081727A - フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板 - Google Patents

フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板 Download PDF

Info

Publication number
JP2008081727A
JP2008081727A JP2007167315A JP2007167315A JP2008081727A JP 2008081727 A JP2008081727 A JP 2008081727A JP 2007167315 A JP2007167315 A JP 2007167315A JP 2007167315 A JP2007167315 A JP 2007167315A JP 2008081727 A JP2008081727 A JP 2008081727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printed wiring
wiring board
resin
flexible printed
adhesive sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007167315A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5032900B2 (ja
Inventor
Katsuhiko Ito
克彦 伊藤
Takatada Otomo
崇督 大友
Ikuo Takahashi
郁夫 高橋
Hideji Tomita
秀司 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshinbo Industries Inc, Nisshin Spinning Co Ltd, Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Nisshinbo Industries Inc
Priority to JP2007167315A priority Critical patent/JP5032900B2/ja
Publication of JP2008081727A publication Critical patent/JP2008081727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5032900B2 publication Critical patent/JP5032900B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

【課題】多層フレキシブルプリント配線板やフレックスリジッドプリント配線板の加工時に樹脂組成物の粉落ちが無く、高い剛性を有し、含浸性に優れ、加工が容易なフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートを提供する。
【解決手段】ポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板5の接合に用いられる接着シート7に関する。前記接着シート7は、織布である基材と樹脂組成物とからなる。前記樹脂組成物は、(a)一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、(b)数平均分子量が2000以上10000未満のポリカルボジイミド樹脂であって、50%粒子径(D50)が5〜15μmであり、かつ、90%粒子径(D90)が30μm未満であるものと、(c)イミダゾール系硬化剤と、を必須成分として含有する。前記(a)成分と(b)成分の比率は質量比で80:20〜20:80の範囲である。
【選択図】図1

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板の接合に用いられる接着シート及びその製造方法に関するものであり、また、前記接着シートを用いて得られる多層フレキシブルプリント配線板及びフレックスリジッドプリント配線板に関するものである。
従来の多層フレキシブルプリント配線板は、例えば、次のようにして製造されている。すなわち、両面銅張りしたポリイミド樹脂からなるフレキシブル基板材料の両側の銅箔を各々パターンエッチングして内層回路を形成した後、この両側の内層回路の形成面全体に、ポリイミド樹脂からなるカバーレイをそれぞれ圧着することによって、フレキシブルプリント配線板を作製する。そして、このフレキシブルプリント配線板の両面に片面銅張りした外層フレキシブル基板を接着剤を介在させて接合し、さらに加圧加工によって圧着することによって、電子部品を搭載するための多層部が形成されて、多層フレキシブルプリント配線板を得ることができる。
一方、フレックスリジッドプリント配線板は、例えば、次のようにして製造されている。すなわち、基材に樹脂を含浸させて得られるプリプレグを積層することによって、リジッド基板材料を作製する。そして、このリジッド基板材料を、上記と同様にして作製されるフレキシブルプリント配線板に接着剤を介在させて接合すると共に積層することによって、フレックスリジッドプリント配線板を得ることができる。
ここで、上記のようにポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板の接合に用いられる接着剤としては、通常、エポキシ樹脂を変性してフィルム化したもの(例えば、特許文献1参照。)や、エポキシ樹脂を基材に含浸させて乾燥させたものが利用されている。
特許第3506413号公報
しかしながら、上記のようなフィルム形態の接着剤(ボンディングシート)や、エポキシ樹脂を基材に含浸させて乾燥させた接着剤については、各々に問題点がある。すなわち、前者のものについては、剛性が無いという問題点があり、一方、後者のものについては、打ち抜きやルーター加工時に半硬化状態のエポキシ樹脂が粉落ちしやすく、ビルドアップ時に粉がヒンジのカバーレイ部分等に飛散し、ダコン(打痕)の原因となるという問題点がある。
このため、粉落ちの少ない熱可塑性ポリイミド等の接着剤を使用することも考えられるが、多層フレキシブルプリント配線板では、剛性が低くなり、精度の高い加工が困難になると共に、高い成形温度が必要となり、製造工程が制限されることとなる。
また、基材に含浸させて用いられる従来のエポキシ樹脂にあっては、含浸性が高いとはいえず、その結果、ボイドが発生するという問題点もある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、多層フレキシブルプリント配線板やフレックスリジッドプリント配線板の加工時に樹脂組成物の粉落ちが無く、高い剛性を有し、含浸性に優れ、ボイドの発生を防止することができると共に、加工が容易なフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、また、折り曲げても粉落ちが無く、高い剛性を有する多層フレキシブルプリント配線板及びフレックスリジッドプリント配線板を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係るフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートは、ポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板の接合に用いられる接着シートであって、前記接着シートは、織布である基材と樹脂組成物とからなり、前記樹脂組成物は、
(a)一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、
(b)数平均分子量が2000以上10000未満のポリカルボジイミド樹脂であって、50%粒子径(D50)が5〜15μmであり、かつ、90%粒子径(D90)が30μm未満であるものと、
(c)イミダゾール系硬化剤と、
を必須成分として含有すると共に、前記(a)成分と(b)成分の比率は質量比で80:20〜20:80の範囲であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、織布として、ガラスクロスを用いて成ることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、上記ポリカルボジイミド樹脂の融点が40〜170℃であることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る多層フレキシブルプリント配線板1は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート7を用いてポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板5に外層フレキシブル基板6を接合して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係るフレックスリジッドプリント配線板21は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート27を用いてポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板25に外層積層板26を接合して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係るフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートの製造方法は、ポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板の接合に用いられる接着シートの製造方法であって、
(a)一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、
(b)数平均分子量が2000以上10000未満のポリカルボジイミド樹脂であって、50%粒子径(D50)が5〜15μmであり、かつ、90%粒子径(D90)が30μm未満であるものと、
(c)イミダゾール系硬化剤と、
を必須成分として含有する樹脂組成物を前記溶媒に分散させることによってワニスを調製し、前記ワニスを織布である基材に含浸させた後に乾燥させることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係るフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートによれば、粉落ちを防止することができ、高い剛性を得ることができると共に、ボイドの発生を防止して含浸性を高く得ることができるものである。
請求項2の発明によれば、剛性をさらに高めることができるものである。
請求項3の発明によれば、基材に含浸させる前に樹脂組成物がゲル化しにくくなり、含浸しやすく、且つ樹脂組成物の含浸性の低下や接着シートの外観低下を防止することができるものである。
本発明の請求項4に係る多層フレキシブルプリント配線板によれば、折り曲げても粉落ちが発生しにくい上に、高い剛性を得ることができるものである。
本発明の請求項5に係るフレックスリジッドプリント配線板によれば、フレキ部で折り曲げても粉落ちが発生しにくい上に、高い剛性を得ることができるものである。
本発明の請求項6に係るフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートの製造方法によれば、粉落ちを防止することができ、高い剛性及び含浸性を有する接着シートを得ることができるものである。
しかも、本発明によれば、多層フレキシブルプリント配線板及びフレックスリジッドプリント配線板はいずれも高いガラス転移点を有するものとなり、また、吸水率も低くなって信頼性を高く得ることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート(以下単に「接着シート」ともいう。)は、ポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板の接合に用いられるものである。ここで、ポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板とは、可撓性及び絶縁性のあるポリイミドフィルムの表面に回路パターンを形成した配線板を意味する。
そして、前記接着シートは、織布である基材と樹脂組成物とからなり、前記樹脂組成物は、以下に詳細に説明する(a)〜(c)成分を必須成分として含有する。
本発明において(a)成分としては、一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を用いる。このようなエポキシ樹脂としては、従来から公知のものを用いることができ、積層板に使用されるものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、リン変性エポキシ樹脂等を挙げることができ、これらのエポキシ樹脂はそれぞれ単独で使用したり、あるいは混合して使用したりすることができる。
また、エポキシ樹脂のエポキシ基数としては、一分子中に2個以上であれば、特に制限されるものではないが、製造を考慮すれば、エポキシ基が5個以下のエポキシ樹脂を用いるのが良い。なお、前記エポキシ基数は、エポキシ樹脂が分子量分布を有するため、1分子当たりのエポキシ基の平均を意味する。
本発明において(b)成分としては、粒子形状のポリカルボジイミド樹脂を用いる。このようなポリカルボジイミド樹脂としては、例えば、特開昭51−61599号公報に開示されている方法、L.M.Alberinらの方法(J.Appl.Polym.Sci.,21,1999(1977))、あるいは特開平2−292316号公報等に開示されている方法等によって製造することができるもの、すなわち、有機ポリイソシアネートからイソシアネートのカルボジイミド化を促進する触媒の存在下に製造することができるものの1種又はそれらの混合物を挙げることができる。
上記方法において、ポリカルボジイミド樹脂の合成原料である有機ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートやこれらの混合物を使用することができ、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−と2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、粗トリレンジイソシアネート、粗メチレンジフェニルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメチレントリイソシアネート、キシレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,3’−ジメトキシ−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等あるいはこれらの混合物を例示することができる。
特に、本発明で使用するポリカルボジイミド樹脂の合成原料である前記有機ポリイソシアネートは、耐熱性や反応性の点から、芳香族ポリイソシアネートであることが好ましい。この「芳香族ポリイソシアネート」とは、ベンゼン環に直結しているイソシアネートが一分子中に2個以上存在するイソシアネートを意味する。特に材料の汎用性が高いという理由から、好ましく使用される芳香族ポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI),トリレンジイソシアネート(TDI)を挙げることができる。
上記有機ポリイソシアネートからのポリカルボジイミド樹脂の合成は、イソシアネートのカルボジイミド化を促進する触媒の存在下に行われるのであり、このようなカルボジイミド化触媒としては、例えば、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド等のリン系化合物を挙げることができ、特に好ましいものとしては、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシドを挙げることができる。
前記有機ポリイソシアネートからのポリカルボジイミド樹脂の合成は、無溶媒でも行うことができるが、適宜の溶媒中で行うこともできる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、ジオキソラン等の脂環式エーテル:ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素:クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、パークレン、トリクロロエタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、あるいはシクロヘキサノンやメチルエチルケトン等を用いることができるが、ポリカルボジイミド樹脂と(a)成分であるエポキシ樹脂とが分散可能な共通の溶媒を用いることが、ポリカルボジイミド樹脂を溶媒から一旦分離することなくワニスを調製することができるので、好ましい。このような溶媒としては、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。
上記ポリカルボジイミド樹脂の合成反応における反応温度としては、特に限定されるものではないが、例えば、40℃〜溶媒の沸点までであることが好ましく、また、原料である有機ポリイソシアネートの濃度としては、溶媒を含むカルボジイミド化反応開始時の全量に対して、5〜50質量%、好ましくは10〜35質量%である。なお、有機ポリイソシアネートの濃度が5質量%未満では、ポリカルボジイミド樹脂の合成に時間を要するため経済的ではなく、逆に50質量%を超えると、合成中に反応系がゲル化するおそれがあり、いずれも好ましくない。
また、上記ポリカルボジイミド樹脂としては、数平均分子量(Mn)が2000以上10000未満であることが必要とされる。数平均分子量(Mn)が2000未満であると、粉落ちが発生し、逆に数平均分子量(Mn)が10000以上であると、ワニスの粘度が上昇し、基材への含浸性が低下したり、ボイドが発生するなどして含浸性が低下したりするものである。
また、上記ポリカルボジイミド樹脂としては、50%粒子径(D50)が5〜15μmであり、かつ、90%粒子径(D90)が30μm未満(実質上の下限は10μm)であることが必要とされ、好ましくは90%粒子径(D90)は10〜20μmである。50%粒子径(D50)が5μm未満であると、揺変性が大きくなるため粘度が上昇し、基材への含浸性が低下し、その結果、ボイドが発生する。逆に50%粒子径(D50)が15μmを超えると、粒子が大きいため基材のフィラメント間に粒子が侵入せず、含浸不良となる。また、90%粒子径(D90)が30μm以上であると、上記と同様に粒子が大きいため、含浸不良となる。なお、レーザ回折・散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置を用いてポリカルボジイミド樹脂の粒度分布を測定し、得られた粒度分布を体積基準で表し、粒子径が昇順となるように相対粒子量を積算したとき、積算値が50%、90%となる粒子径をそれぞれ50%粒子径(D50)、90%粒子径(D90)という。
また、本発明で使用するポリカルボジイミド樹脂の融点は、40〜170℃であることが好ましい。ポリカルボジイミド樹脂の融点が40℃未満であると、粒子として存在することが難しく、一部が半固形状態となり、樹脂組成物中で共存するエポキシ樹脂の構造によっては基材に含浸する前に樹脂組成物にゲル化が生じ、含浸性が低下するおそれがある。また、ポリカルボジイミド樹脂の融点が170℃より高いと、後述の接着シートの乾燥時の温度(130〜180℃)でポリカルボジイミド樹脂の粒子が十分に溶解せず、接着シートの外観不良や含浸性の不具合(ボイド発生等)が生じるおそれがある。
また、本発明で使用するポリカルボジイミド樹脂としては、残存イソシアネートのカルボジイミド化反応に起因するボイド発生が見られる場合などには、必要に応じてモノイソシアネート等のカルボジイミド化合物の末端イソシアネートと反応する化合物を末端封止剤として用いて、適当な重合度に制御したものを使用することもできる。
上記末端封止剤として使用することができるモノイソシアネートとしては、フェニルイソシアネート、(オルト、メタ、パラ)−トリルイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、メチルイソシアネート等を例示することができる。
また、上記の他にも、末端封止剤として末端イソシアネートと反応し得る化合物として、脂肪族化合物、芳香族化合物、脂環族化合物であって、例えば、−OH基を持つメタノール、エタノール、フェノール、シクロヘキサノール、N−メチルエタノールアミン、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル等:−NH基を持つブチルアミン、シクロヘキシルアミン等:−COOH基を持つプロピオン酸、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸等:−SH基を持つエチルメルカプタン、アリルメルカプタン、チオフェノール等や、−NHアルキル末端を有する化合物を挙げることができる。
ポリカルボジイミド樹脂は、特許第3506413号公報にも記載されているように、エポキシ樹脂との混合物により、フィルム状の形態をとり、接着シートの可撓性を改善することができ、それによって打ち抜きやルーター加工時において接着シートの端面からの樹脂の粉落ちを極めて低減することが可能である。
ここで、(a)(b)成分の樹脂が分散可能な共通の溶媒としては、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができ、これらの溶媒はそれぞれ1種のみを使用したり、あるいは2種以上の混合溶媒として使用したりすることができる。ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂が分散可能な共通の溶媒を用いると、(a)(b)成分の樹脂を混合して、基材に含浸させるためのワニスを調製する際に、エポキシ樹脂とポリカルボジイミド樹脂が分離することなく、相溶性の高いワニスを得ることができると共に、(a)成分が(b)成分を取り込んだ粒子状の結晶物となる。そして、このようにして調製されるワニスを用いることにより、他のエポキシ樹脂や硬化剤などを併用しても、ポリカルボジイミド樹脂との副反応が起こらず、ワニスは長期間安定になる。なお、副反応が起きると、ワニスが増粘やゲル化を起こして、基材に含浸させることが困難になる。
そして、このようにして調製されるワニスを用いることにより、接着シートを製造する場合に、ワニスが形成する接着樹脂層内でエポキシ樹脂とポリカルボジイミド樹脂とが分離することがなく、均一な状態で存在することとなるため、均質な接着シートを得ることが可能となる。
また、上述した(a)成分と(b)成分の比率は質量比で80:20〜20:80の範囲であることが必要とされる。(b)成分であるポリカルボジイミド樹脂の配合量が、(a)成分であるエポキシ樹脂との合計量に対して、20質量%未満であると、加工時の粉落ち防止効果が無くなるものであり、逆に、80質量%を超えると、含浸性を確保することが困難となるものである。
本発明において(c)成分としては、樹脂組成物を硬化させるためにイミダゾール系硬化剤を用いる。イミダゾール系硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤であれば、特に限定されるものではないが、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)、2−フェニルイミダゾール(2PZ)、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ)等を用いることができる。イミダゾール系硬化剤の配合量は適宜に設定することができる。
本発明において樹脂組成物は、上述した(a)〜(c)成分を必須成分として含有するものであるが、前記樹脂組成物の調製時には、さらに難燃助剤・増粘剤等の役割を果たす添加剤(フィラー)を用いることもできる。この添加剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリカ粉末、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水和物の粉末、タルク、クレー等の粘土鉱物の粉末といった無機フィラー等を用いることができる。添加剤は、1種のみを用いることができるほか、2種以上を混合して用いることもできる。添加剤の配合量は適宜に設定することができる。
そして、接着シートは、次のようにして製造することができる。
まず、上述した(a)〜(c)成分を配合し、必要に応じて製膜化剤などの添加剤を加えることによって、樹脂組成物のワニスを調製する。次に、このワニスを織布である基材に含浸させる。このとき、樹脂含有率は、接着シート全量に対して30〜80質量%に設定することができる。その後、ワニスを含浸させた基材を、例えば、130〜180℃の温度で2〜20分間加熱することで溶媒を除去して乾燥させると共に半硬化状態(Bステージ化)にすることによって、接着シートを得ることができる。
ここで、織布としては、ガラスクロスを用いるのが好ましい。ガラスクロスはその他の織布よりも高い剛性を有するので、接着シートの剛性をさらに高めることができるものである。また、上記織布の厚さは0.2mm以下であることが好ましい。
そして、上記のような基材を用いることにより、従来のフィルム形態のボンディングシートよりも剛性の高い接着シートを得ることができ、配線板の加工が容易となる。このようにして得られた接着シートにあっては、打ち抜きやルーター加工時において粉落ちを防止することができ、また、成形時においてはボイドの発生を防止して含浸性を高く得ることができると共に、成形後においては高い剛性を得ることができるものである。特に、後述する多層フレキシブルプリント配線板やフレックスリジッドプリント配線板において、多層部の層数を増加させていっても、本発明に係る接着シートを用いることにより、フレキ部に対して求められる高い剛性を十分に確保することができる。
次に、上記のようにして得られた接着シートをポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板の接合に用いる具体例について説明する。
図1は本発明に係る接着シート7を用いて製造される多層フレキシブルプリント配線板1の一例を示す。本発明において多層フレキシブルプリント配線板1とは、ポリイミド樹脂等のように可撓性のある樹脂からなるフレキシブル基板のみを多層化したものを意味するが、この多層フレキシブルプリント配線板1は、前記接着シート7を用いてポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板5に外層フレキシブル基板6を接合することによって、製造することができる。
具体的には、ポリイミドフィルム等のポリイミド樹脂からなるフレキシブル基板材料2の両面に内層回路3を形成し、両面の内層回路3同士をスルーホール10で電気的に接続した後、フレキシブル基板材料2の表面をポリイミド樹脂からなるカバーレイ4で被覆することによって、フレキシブルプリント配線板5を作製することができる。なお、カバーレイ4は特に用いなくてもよい。
そして、接着シート7を用いて、フレキシブルプリント配線板5にポリイミド樹脂からなる外層フレキシブル基板6を接合することによって、外層フレキシブルプリント配線板1を得ることができる。ここで、前記外層フレキシブル基板6は、ポリイミドフィルム等のポリイミド樹脂からなるフレキシブル基板材料11の両面に外層回路12を形成し、両面の外層回路12同士をスルーホール13で電気的に接続した後、フレキシブル基板材料11の片面をポリイミド樹脂からなるフレキシブル基板材料14で被覆することによって、作製されている。外層フレキシブル基板6を接合した後、内層回路3及び外層回路12間をスルーホール18で電気的に接続する。また、図1に示すように、フレキシブルプリント配線板5に外層フレキシブル基板6を複数箇所に接合するようにしてもよい。このようにすると、外層フレキシブル基板6が接合されている箇所には多層部8が形成され、一方、外層フレキシブル基板6が接合されずにフレキシブルプリント配線板5が外部に露出している箇所には可撓性を持つフレキシブルなフレキ部9が形成されることとなる。
上記のように、接着シート7の両面はいずれもポリイミド樹脂と接することとなる。すなわち、接着シート7の一方の面は、カバーレイ4を構成するポリイミド樹脂と接し、他方の面は、外層フレキシブル基板6を構成するポリイミド樹脂と接することとなる。なお、カバーレイ4を用いない場合には、接着シート7の一方の面は、フレキシブル基板材料2を構成するポリイミド樹脂と接することとなる。また、図1に示すように、複数の多層部8の間にフレキ部9を形成しておけば、多層フレキシブルプリント配線板1をフレキ部9で折り曲げることができるものであり、特に、本発明に係る接着シート7を用いて製造された多層フレキシブルプリント配線板1であれば、折り曲げても粉落ちが発生しにくい上に、ボイドの発生を防止し、高い剛性を得ることができるものである。
一方、図2は本発明に係る接着シート27を用いて製造されるフレックスリジッドプリント配線板21の一例を示す。本発明においてフレックスリジッドプリント配線板21とは、ポリイミド樹脂等のように可撓性のある樹脂からなるフレキシブル基板と、ガラスエポキシ等のように柔軟性のないリジッド基板とを多層化したものを意味するが、このフレックスリジッドプリント配線板21は、前記接着シート27を用いてポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板25に外層積層板26を接合することによって、製造することができる。
具体的には、図1の場合と同様に、ポリイミドフィルム等のポリイミド樹脂からなるフレキシブル基板材料22の両面に内層回路23を形成した後、フレキシブル基板材料22の表面をポリイミド樹脂からなるカバーレイ24で被覆することによって、フレキシブルプリント配線板25を作製することができる。なお、カバーレイ24は特に用いなくてもよい。
そして、接着シート27を用いて、フレキシブルプリント配線板25に外層積層板26を接合することによって、フレックスリジッドプリント配線板21を得ることができる。ここで、前記外層積層板26は、ガラスクロス等の基材にエポキシ樹脂等の樹脂を含浸乾燥させたものを複数積層し、その両面に銅箔等の金属箔を重ねて加熱加圧成形した後、エッチングにより外層回路30を形成することによって、作製することができる。また、ビルドアップ法により、外層積層板26の層数を適宜に増加させてもよい。外層積層板26を接合した後、内層回路23及び外層回路30間をスルーホール31で電気的に接続する。また、図2に示すように、フレックスリジッドプリント配線板21を製造する際には、フレキシブルプリント配線板25に外層積層板26を複数箇所に接合するようにしている。このようにして、外層積層板26が接合されている箇所にはリジッドな多層部28を形成し、一方、外層積層板26が接合されずにフレキシブルプリント配線板25が外部に露出している箇所には可撓性を持つフレキシブルなフレキ部29を形成する。
上記のように、接着シート27の少なくとも片面はポリイミド樹脂と接することとなる。すなわち、接着シート27の一方の面は、カバーレイ24を構成するポリイミド樹脂と接し、他方の面は、外層積層板26を構成するエポキシ樹脂等の樹脂と接することとなる。なお、カバーレイ24を用いない場合には、接着シート27の一方の面は、フレキシブル基板材料22を構成するポリイミド樹脂と接することとなる。また、図2に示すように、複数の多層部28の間にフレキ部29を形成しているので、フレックスリジッドプリント配線板21をフレキ部29で折り曲げることができるものであり、特に、本発明に係る接着シート27を用いて製造されたフレックスリジッドプリント配線板21であれば、フレキ部29で折り曲げても粉落ちが発生しにくい上に、ボイドの発生を防止し、高い剛性を得ることができるものである。
上記のような多層フレキシブルプリント配線板あるいはフレックスリジッドプリント配線板でのフレキシブルプリント配線板の接合に本発明に係る接着シートを用いることにより、打ち抜き加工時の接着シートから生じる粉落ちが低減され、特に、多層フレキシブルプリント配線板では、接着シートの基材により全体の剛性も向上させることができる。しかも、本発明によれば、多層フレキシブルプリント配線板及びフレックスリジッドプリント配線板はいずれも高いガラス転移点を有するものとなり、また、吸水率も低くなって信頼性を高く得ることができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。
<実施例1〜3の樹脂組成物のワニスの調製>
エポキシ樹脂として、ダウ・ケミカル社製臭素化エポキシ樹脂「DER530A80」(エポキシ当量430g/eq、固形分濃度80wt%)のアセトン溶解液と、東都化成社製リン変性エポキシ樹脂「FX305EK70」(エポキシ当量500g/eq、固形分濃度70wt%)のメチルエチルケトン溶解液とを用いた。
ポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=8:2(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を5000にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量180g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=2:1(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は10μmであり、90%粒子径(D90)は15μmであり、融点は115℃であった。
また、硬化剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を用いた。
そして、上記エポキシ樹脂とポリカルボジイミド樹脂とを所定の組成比(下記[表1]参照)になるように配合し、さらに一部のもの(実施例3)については、無機フィラーとして水酸化アルミニウムを加え、特殊機化工業社製「ホモミキサー」で、約1000rpmにて約90分間混合してワニスを調製した。その後、このワニスに、硬化剤である2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を配合し、再度約15分間攪拌して、その後脱気することによって、樹脂組成物のワニスを調製した。なお、下記[表1]に記載の各組成比は質量部を意味する。
<実施例4〜9の樹脂組成物のワニスの調製>
実施例4のポリカルボジイミド樹脂は、トリレンジイソシアネート(TDI)を原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=5:5(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を2500にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量180g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=3:1(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は14μmであり、90%粒子径(D90)は29μmであり、融点は38℃であった。
実施例5のポリカルボジイミド樹脂は、トリレンジイソシアネート(TDI)を原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=(6):(4)(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を3000にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量(180)g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=(4):(1)(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は14μmであり、90%粒子径(D90)は29μmである。この粒子の融点は42℃である。
実施例6のポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=(3):(7)(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を3800にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量(180)g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=(3):(2)(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は14μmであり、90%粒子径(D90)は27μmである。この粒子の融点は73℃である。
実施例7のポリカルボジイミド樹脂は、実施例7のポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=(6):(4)(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を4500にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量(180)g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=(3):(1)(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は11μmであり、90%粒子径(D90)は24μmである。この粒子の融点は138℃である。
実施例8のポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=(8):(2)(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を5500にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量(180)g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=(8.5):(1.5)(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は10μmであり、90%粒子径(D90)は24μmである。この粒子の融点は169℃である。
実施例9のポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=8:2(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を5000にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量180g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=9:1(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は12μmであり、90%粒子径(D90)は27μmであり、融点は175℃であった。
そして、上記ポリカルボジイミド樹脂を用いて実施例1〜3と同様にして樹脂組成物のワニスを調製した。
<比較例1〜3の樹脂組成物のワニスの調製>
エポキシ樹脂として、ダウ・ケミカル社製臭素化エポキシ樹脂「DER530A80」(エポキシ当量430g/eq、固形分濃度80wt%)のアセトン溶解液を用いた。
また、硬化剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を用いた。
比較例1のポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=8:2(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を15000にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量180g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=2:1(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は1μmであり、90%粒子径(D90)は5μmであり、融点は150℃であった。
比較例2のポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=8:2(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を5000にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量180g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=2:1(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は20μmであり、90%粒子径(D90)は25μmであり、融点は130℃であった。
比較例3のポリカルボジイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とし、トルエン:メチルエチルケトン(MEK)=8:2(質量比)の混合溶媒を用いて、数平均分子量(Mn)を1000にしたものを用いた。この樹脂溶液に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量180g/eq)を、ポリカルボジイミド樹脂:エポキシ樹脂=2:1(質量比)の割合で混合して、粒子状の結晶物として用いた。このポリカルボジイミド樹脂の50%粒子径(D50)は15μmであり、90%粒子径(D90)は40μmであり、融点は80℃であった。
そして、上記エポキシ樹脂とポリカルボジイミド樹脂とを所定の組成比(下記[表1]参照)になるように配合し、特殊機化工業社製「ホモミキサー」で、約1000rpmにて約90分間混合してワニスを調製した。その後、このワニスに、硬化剤である2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を配合し、再度約15分間攪拌して、その後脱気することによって、樹脂組成物のワニスを調製した。
<接着シートの製造>
基材である織布として、日東紡績社製ガラスクロス2116タイプ「WEA116E」(厚さ0.1mm)を用いた。
そして、樹脂含有率が接着シート全量に対して40〜80質量%となるように、上記のようにして調製したワニスを基材に含浸させた。その後、これを非接触タイプの加熱ユニットにより約130〜180℃の温度で5分間加熱し、ワニス中の溶媒を乾燥除去すると共に半硬化のBステージ状態にすることによって、接着シートを製造した。
上記のようにして得られた各接着シートを用い、粉落ち試験、含浸性の評価、弾性率の測定を行った。
<粉落ち試験>
10cm角の接着シートをカッターナイフで5mm幅に短冊状に10本切り出し、切り出した端面から発生した樹脂粉の質量を測定した。
<含浸性>
接着シートの両面に離型箔(トリアセテートフィルム)を配置し、これをプレスの成形温度170℃で10分間加熱しながら、0.98MPa(10kg/cm)で加圧することによって、積層板を製造した。そして、この積層板についてボイドの発生の有無を以下の基準を基にして目視観察によって評価した(面積比率)。
◎:10cm角の接着シートに1%未満とほとんどボイドが存在しない。
○:10cm角の接着シートに1%以上5%未満と若干ボイドが存在する。
△:10cm角の接着シートに5%以上20%未満とボイドが存在する。
×:10cm角に接着シートに20%以上と多数ボイドが存在する。
<弾性率>
成形後の厚さが1.6mmとなるように、接着シートの両面に銅箔を配置したものをプレスの成形最高温度180℃で90分間加熱しながら、2.94MPaで加圧して積層成形することによって、両面銅張積層板を作製した。そして、この両面銅張積層板の表面の銅箔を全面エッチングして測定試料を作製し、この測定試料について、JIS C6481に準拠して弾性率を測定した。
上記粉落ち試験、含浸性の評価、弾性率の測定の結果を下記[表1]に示す。
Figure 2008081727
上記[表1]にみられるように、実施例1〜3の接着シートについてはいずれも、粉落ちを防止することができ、高い剛性を得ることができると共に、ボイドの発生を防止して含浸性を高く得ることができるものであることが確認される。また、実施例1及び実施例5〜8と実施例4及び実施例9とを比較すると、融点が低いと溶液が不安定となりやすく、含浸し辛くなってくる。特に、粒子の融点が40℃を下回ると取扱い時に粒子が溶解し易くなるため溶液の粘度が上がり、基材に樹脂が含浸できない部位が残存してしまう。一方、粒子の溶融温度が高くなると、溶液の安定性は得やすくなるが乾燥工程において粒子が溶けにくくなる。さらに溶融温度が170℃を上回ると、通常の乾燥工程では粒子が溶けずらくなり、連続層にならない部分が生じるため、含浸性が悪くなったり、粉落ちを起こすようになる。
本発明に係る多層フレキシブルプリント配線板の一例を示す断面図である。 本発明に係るフレックスリジッドプリント配線板の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 多層フレキシブルプリント配線板
5 フレキシブルプリント配線板
6 外層フレキシブル基板
7 接着シート
21 フレックスリジッドプリント配線板
25 フレキシブルプリント配線板
26 外層積層板
27 接着シート

Claims (6)

  1. ポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板の接合に用いられる接着シートであって、前記接着シートは、織布である基材と樹脂組成物とからなり、前記樹脂組成物は、
    (a)一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、
    (b)数平均分子量が2000以上10000未満のポリカルボジイミド樹脂であって、50%粒子径(D50)が5〜15μmであり、かつ、90%粒子径(D90)が30μm未満であるものと、
    (c)イミダゾール系硬化剤と、
    を必須成分として含有すると共に、前記(a)成分と(b)成分の比率は質量比で80:20〜20:80の範囲であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート。
  2. 織布として、ガラスクロスを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート。
  3. 上記ポリカルボジイミド樹脂の融点が40〜170℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートを用いてポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板に外層フレキシブル基板を接合して成ることを特徴とする多層フレキシブルプリント配線板。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートを用いてポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板に外層積層板を接合して成ることを特徴とするフレックスリジッドプリント配線板。
  6. ポリイミド樹脂からなるフレキシブルプリント配線板の接合に用いられる接着シートの製造方法であって、
    (a)一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、
    (b)数平均分子量が2000以上10000未満のポリカルボジイミド樹脂であって、50%粒子径(D50)が5〜15μmであり、かつ、90%粒子径(D90)が30μm未満であるものと、
    (c)イミダゾール系硬化剤と、
    を必須成分として含有する樹脂組成物を前記溶媒に分散させることによってワニスを調製し、前記ワニスを織布である基材に含浸させた後に乾燥させることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用基材入り接着シートの製造方法。
JP2007167315A 2006-08-28 2007-06-26 フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板 Expired - Fee Related JP5032900B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007167315A JP5032900B2 (ja) 2006-08-28 2007-06-26 フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231307 2006-08-28
JP2006231307 2006-08-28
JP2007167315A JP5032900B2 (ja) 2006-08-28 2007-06-26 フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008081727A true JP2008081727A (ja) 2008-04-10
JP5032900B2 JP5032900B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=39352894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007167315A Expired - Fee Related JP5032900B2 (ja) 2006-08-28 2007-06-26 フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5032900B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009145224A1 (ja) * 2008-05-27 2009-12-03 パナソニック電工株式会社 プリント配線板用エポキシ樹脂組成物、ソルダーレジスト組成物、樹脂フィルム、樹脂シート、プリプレグ、樹脂付き金属箔、カバーレイ、フレキシブルプリント配線板
WO2016163222A1 (ja) * 2015-04-06 2016-10-13 日清紡ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物
WO2017168732A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 日立化成株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、樹脂シート及び積層板
CN112552487A (zh) * 2019-09-25 2021-03-26 日清纺化学株式会社 环氧树脂固化剂、环氧树脂组合物及其固化物
JP7432331B2 (ja) 2019-09-25 2024-02-16 日清紡ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物の硬化方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT201600090140A1 (it) 2016-09-06 2018-03-06 Piaggio & C Spa Gruppo di sterzo di motoveicolo e relativo motoveicolo

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05239223A (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 Nisshinbo Ind Inc ポリカルボジイミド粉末の製造方法
JPH05320611A (ja) * 1992-05-18 1993-12-03 Nisshinbo Ind Inc フィルム状接着剤組成物
JPH07224269A (ja) * 1994-02-14 1995-08-22 Sumitomo Electric Ind Ltd 接着剤組成物及び複合体、プリント配線板
JPH08100121A (ja) * 1994-09-29 1996-04-16 Toppan Printing Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物
JP2000094443A (ja) * 1998-09-25 2000-04-04 Nisshinbo Ind Inc プリプレグ、多層プリント配線板及びその製造方法
JP2006299175A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Matsushita Electric Works Ltd フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05239223A (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 Nisshinbo Ind Inc ポリカルボジイミド粉末の製造方法
JPH05320611A (ja) * 1992-05-18 1993-12-03 Nisshinbo Ind Inc フィルム状接着剤組成物
JPH07224269A (ja) * 1994-02-14 1995-08-22 Sumitomo Electric Ind Ltd 接着剤組成物及び複合体、プリント配線板
JPH08100121A (ja) * 1994-09-29 1996-04-16 Toppan Printing Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物
JP2000094443A (ja) * 1998-09-25 2000-04-04 Nisshinbo Ind Inc プリプレグ、多層プリント配線板及びその製造方法
JP2006299175A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Matsushita Electric Works Ltd フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板
WO2006115146A1 (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Matsushita Electric Works, Ltd. フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009145224A1 (ja) * 2008-05-27 2009-12-03 パナソニック電工株式会社 プリント配線板用エポキシ樹脂組成物、ソルダーレジスト組成物、樹脂フィルム、樹脂シート、プリプレグ、樹脂付き金属箔、カバーレイ、フレキシブルプリント配線板
EP3287480A4 (en) * 2015-04-06 2018-09-12 Nisshinbo Chemical Inc. Epoxy resin composition
CN107428914A (zh) * 2015-04-06 2017-12-01 日清纺化学株式会社 环氧树脂组合物
KR20170134413A (ko) * 2015-04-06 2017-12-06 닛신보 케미칼 가부시키가이샤 에폭시 수지 조성물
JPWO2016163222A1 (ja) * 2015-04-06 2018-02-08 日清紡ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物
WO2016163222A1 (ja) * 2015-04-06 2016-10-13 日清紡ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物
US10266644B2 (en) 2015-04-06 2019-04-23 Nisshinbo Chemical Inc. Epoxy resin composition
CN107428914B (zh) * 2015-04-06 2019-11-01 日清纺化学株式会社 环氧树脂组合物
KR102469706B1 (ko) 2015-04-06 2022-11-22 닛신보 케미칼 가부시키가이샤 에폭시 수지 조성물
WO2017168732A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 日立化成株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、樹脂シート及び積層板
CN112552487A (zh) * 2019-09-25 2021-03-26 日清纺化学株式会社 环氧树脂固化剂、环氧树脂组合物及其固化物
JP2021050287A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 日清紡ケミカル株式会社 エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP7432331B2 (ja) 2019-09-25 2024-02-16 日清紡ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物の硬化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5032900B2 (ja) 2012-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4237726B2 (ja) フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板
JP5650908B2 (ja) 樹脂組成物及びその樹脂組成物を用いて得られる樹脂付銅箔
WO2009145224A1 (ja) プリント配線板用エポキシ樹脂組成物、ソルダーレジスト組成物、樹脂フィルム、樹脂シート、プリプレグ、樹脂付き金属箔、カバーレイ、フレキシブルプリント配線板
JP5032900B2 (ja) フレキシブルプリント配線板用基材入り接着シート及びその製造方法、多層フレキシブルプリント配線板、フレックスリジッドプリント配線板
US6156831A (en) Modified cyanate ester group curable resin composition and varnish, prepreg, metal clad laminated board, film, printed circuit board, and multilayered circuit board using the same
EP1768471A1 (en) Prepreg for printed wiring board, metal foil clad laminate and printed wiring board, and, method for manufacturing multi-layer printed wiring board
EP2070962B1 (en) Solid powder formulations for the preparation of resin-coated foils and their use in the manufacture of printed circuit boards
JP5476715B2 (ja) 樹脂組成物ワニスの製造方法
JP2005336287A (ja) フレキシブルプリント配線板用熱硬化性接着シート、その製造方法及びそれを用いた多層フレキシブルプリント配線板並びにフレックスリジッドプリント配線板
JP2012015465A (ja) 層間接着シートおよび多層フレキシブル配線板の製造方法
EP1188778B1 (en) Thermosetting resin composition, and resin coated metal foil, prepreg and film-shaped adhesive all using the composition
JP2002338806A (ja) 変性シアネートエステル系樹脂組成物、それを用いる樹脂フィルム、多層プリント配線板およびそれらの製造方法
JP2005340270A (ja) 積層板用プリプレグ、積層板並びにそれを用いたフレキシブルプリント配線板及びフレックスリジッドプリント配線板
JP5717698B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP4039034B2 (ja) 変性シアネートエステル系樹脂組成物、難燃性樹脂フィルム、難燃性多層プリント配線板およびそれらの製造方法
JP2002249641A (ja) エポキシ樹脂組成物、樹脂フィルム、樹脂付き金属箔、プリプレグ及び積層板
JP5987329B2 (ja) 樹脂ワニスの製造方法
JP2010053189A (ja) エポキシ樹脂組成物及びフレキシブルプリント配線板用材料
JP2002338887A (ja) 変性シアネートエステル系樹脂組成物を用いた絶縁ワニス及びその樹脂フィルム製造法
JP3315631B2 (ja) 難燃性変性シアネートエステル系樹脂フィルム及びその製造方法
JPH11121935A (ja) 多層印刷配線板用積層体および多層印刷配線板
JP2004059704A (ja) プリント配線板用エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び積層板
JP3315630B2 (ja) 難燃性変性シアネートエステル系樹脂フィルム及びその製造方法
JPH10326952A (ja) 配線板用材料及び配線板
JP2003027029A (ja) 難燃性接着剤組成物およびフレキシブルプリント配線板関連製品

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091112

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091112

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100208

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101022

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120605

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120629

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees