JP2008081714A - 樹脂膜および積層体の製造方法 - Google Patents

樹脂膜および積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高湿度条件下でのガスバリア性に優れる樹脂膜の製造方法を提供する。
【解決手段】水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)からなる前駆膜(D)を乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することによる樹脂膜の製造方法。
(1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
(2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
【選択図】なし

Description

本発明は、高湿度条件下でのガスバリア性に優れる樹脂膜および積層体の製造方法に関する。
ポリビニルアルコール製フィルムは、ガスバリア性に優れることが知られており、包装材料分野などで広く用いられている。しかしながらポリビニルアルコール製フィルムのガスバリア性は湿度依存性が大きく、高湿度条件下ではガスバリア性が大きく低下するという問題があった。このような問題を解決する方法として、ポリビニルアルコールとポリ(メタ)アクリル酸とを含有する混合物から形成されたフィルムを特定の条件で熱処理して、ガスバリア性フィルムを製造する方法が特許文献1に開示されている。
特開平6−220221号公報
しかしながら上記の方法で得られるフィルムは、熱処理前のフィルムと比較すると高湿度条件下でのガスバリア性は向上するものの、その性能は未だ不十分であった。
本発明は、高湿度条件下でのガスバリア性に優れる樹脂膜の製造方法、およびかかる樹脂膜と基材とを有する積層体の製造方法、さらに該方法により得られる樹脂膜および積層体を提供することを目的とするものである。また本発明は、前記樹脂膜による基材の酸化防止方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、その第1の態様において、水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)からなる前駆膜(D)を、乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することによる樹脂膜の製造方法である。
(1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
(2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
さらに本発明は、その第2の態様において、基材とその上に形成された樹脂膜とを有する積層体の製造方法であって、水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)を溶媒に分散させて調製した液を、基材上に塗工した後、前記溶媒を除去して前記基材上に前駆膜(D’)を形成させ、該前駆膜(D’)を前記基材とともに、乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することによる積層体の製造方法である。
(1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
(2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
上記第2の態様の方法は、前記第1の態様の方法の応用であり、前記第1の態様の方法に関する好ましい条件は、上記第2の態様の方法においても同様に好ましく適用することができる。
さらに本発明の他の態様は、前記第1の製造方法により得られる樹脂膜である。また本発明の他の態様は、前記第2の製造方法により得られる積層体である。
さらに本発明の他の態様は、第1の態様により得られる樹脂膜を基材に積層することにより、前記基材の酸化を防止する方法である。
本発明の樹脂膜および積層体の製造方法によれば、高湿度条件下でのガスバリア性に優れる樹脂膜および積層体を得ることができる。また本発明の樹脂膜および積層体は、高湿度条件下でのガスバリア性に優れる。さらに本発明の基材の酸化を防止する方法によれば、高湿度条件下においても基材の酸化を防止することができる。
本発明の第1の態様は、水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)からなる前駆膜(D)を、乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することによる樹脂膜の製造方法である。
(1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
(2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
前記樹脂組成物(C)は、水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす。
(1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
(2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)は、一分子中に水酸基とカルボキシル基とを含む樹脂成分(A1)であってもよいし、水酸基を含む樹脂成分(A2)とカルボキシル基を含む樹脂成分(A3)とを含有する樹脂成分であってもよい。ここで、「水酸基」とはいわゆる「アルコール性水酸基」であり、カルボキシル基中の水酸基は含まない。一分子中に水酸基とカルボキシル基とを含む樹脂成分(A1)としては、ビニルアルコール−アクリル酸共重合体や、ビニルアルコール−メタアクリル酸共重合体が挙げられる。水酸基を含む樹脂成分(A2)としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分ケン化物、多糖類が挙げられる。カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物、ポリメタアクリル酸部分中和物が挙げられる。
水酸基を含む樹脂成分(A2)としては、水系の溶媒に溶解させることができ、取り扱いが容易であることや、得られる樹脂膜のガスバリア性の観点から、ポリビニルアルコールが最も好ましい。ポリビニルアルコールとは、ビニルアルコールのモノマー単位を主成分として有するポリマーである。このような「ポリビニルアルコール」としては、例えば、酢酸ビニル重合体の酢酸エステル部分を加水分解して得られるポリマーや、トリフルオロ酢酸ビニル重合体、ギ酸ビニル重合体、ピバリン酸ビニル重合体、tert−ブチルビニルエーテル重合体、トリメチルシリルビニルエーテル重合体等を加水分解して得られるポリマーが挙げられる(「ポリビニルアルコール」の詳細については、例えば、ポバール会編、「PVAの世界」、1992年、(株)高分子刊行会;長野ら、「ポバール」、1981年、(株)高分子刊行会を参照することができる)。ポリマーのエステル部分の「けん化」の程度は、70モル%以上が好ましく、85モル%以上のものがより好ましく、98%モル以上のいわゆる完全けん化品がさらに好ましい。また、使用するポリビニルアルコールの重合度は、100以上5000以下、200以上3000以下であることがより好ましい。
また、ポリビニルアルコールは、水酸基以外の官能基を有していてもよく、水酸基以外の官能基として例えば、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、スルホン基、リン酸基、カルボキシレート基、スルホン酸イオン基、燐酸イオン基、アンモニウム基、ホスホニウム基、シリル基、シロキサン基、アルキル基、アリル基、フルオロアルキル基、アルコシキ基、カルボニル基、ハロゲン基等が例示できる。
カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)は、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物、ポリメタアクリル酸部分中和物からなる群から選択される1種以上の樹脂成分であることが好ましい。またアクリル酸とメタアクリル酸との共重合体も使用できる。上記カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)の重量平均分子量は、2000〜1000000の範囲が好ましく、より好ましくは100000〜1000000が好ましい。
ポリアクリル酸部分中和物またはポリメタクリル酸部分中和物は、通常、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸の水溶液にアルカリを添加することにより得ることができる。
ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸とアルカリの量比を調節することにより、所望の中和度とすることができる。ここで、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸の中和度は、下式で定義される。ポリアクリル酸部分中和物およびポリメタクリル酸部分中和物は、樹脂膜のガスバリア性や透明性の点から、中和度が0.1%〜20%であることが好ましい。
中和度=(A/B)×100
A:ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸1g中に含まれる中和されたカルボキシル基のモル数
B:ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸1g中に含まれる中和前のカルボキシル基のモル数
樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比は、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5であり、好ましくは70:30〜95:5である。また、得られる樹脂膜の高湿度条件下でのガスバリア性の観点から、樹脂成分(A)に含まれる水酸基およびカルボキシル基の合計重量が樹脂成分(A)の重量の30〜60%であることが好ましく、より好ましくは35〜55%である。
樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比は、NMR法、IR法等により求めることができる。例えばIR法であれば、水酸基とカルボキシル基の個数比が既知のサンプルを用いて検量線を求め、これを用いて測定サンプルの水酸基とカルボキシル基との個数比を算出することができる。またビニルアルコール単一重合体と、アクリル酸単一重合体および/またはメタアクリル酸単一重合体を用いる場合は、予めその重量から水酸基およびカルボキシル基のモル数を求め、水酸基およびカルボキシル基の個数比を算出することができる。樹脂成分(A)に含まれる水酸基およびカルボキシル基の合計重量測定については、個数比と同様、NMR法、IR法等にて求めることができる。例えばIR法であれば、ポリオールユニット数が既知であるポリオール重合体および、ポリカルボン酸ユニット数が既知であるポリカルボン酸重合体について検量線を求め、これらの検量線を用いて測定サンプルにおける水酸基およびカルボキシル基の合計重量を算出することができる。またビニルアルコール単一重合体と、アクリル酸単一重合体および/またはメタアクリル酸単一重合体を用いる場合は、予めその重量から水酸基およびカルボキシル基の重量を求め、この合計量を求めることができる。
樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)としては、ナトリウムイオン、リチウムイオン、カリウムイオンが挙げられる。該樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量は、該樹脂組成物(C)に含まれる樹脂成分(A)の重量の0.2〜5%であり、好ましくは0.2〜2%である。
前記アルカリ金属イオン(B)は、通常、アルカリ金属イオン供与化合物に由来する。すなわち樹脂組成物(C)は、通常、アルカリ金属イオン供与化合物を含む。アルカリ金属イオン供与化合物としては、水酸化ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アルカリ金属イオンを含む粘土鉱物等が挙げられる。2種類以上のアルカリ金属イオン供与化合物を併用してもよい。
粘土鉱物は、通常層状化合物である。得られる樹脂膜のガスバリア性の観点から、アルカリ金属イオン供与化合物として粘土鉱物を用いることが好ましい。粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ヘクトライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、金雲母等が挙げられる。また、これら粘土鉱物を有機化剤でイオン交換等の処理し、分散性等を改良した有機修飾粘土鉱物も、アルカリ金属イオン供与化合物として用いることができる(有機修飾粘土鉱物の種類、製造方法については、例えば前野昌弘、「粘土の科学」、174−181、1993年、日刊工業新聞社を参照)。有機化剤の例としては、ジメチルジステアリルアンモニウム塩やトリメチルステアリルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩やフォスフォニウム塩、イミダゾリウム塩等を挙げることができる。
樹脂膜の高湿度下でのガスバリア性の観点から、アルカリ金属イオンはナトリウムイオンであることが好ましく、該ナトリウムイオンを供与するナトリウムイオン供与化合物としては、ナトリウムイオン含有粘土鉱物が好ましい。とりわけモンモリロナイトが好ましく用いられる。
アルカリ金属イオン供与化合物として用いられる粘土鉱物のアスペクト比は、200〜3000の範囲が好ましい。アスペクト比が小さすぎる場合にはガスバリア性が不十分となる傾向があり、アスペクト比が大きすぎる場合には溶媒で膨潤し劈開させることが困難となり、ガスバリア性が不十分となる傾向がある。また、使用する粘土鉱物は、平均粒径が5μm以下であることが好ましい。平均粒径が大きすぎるとガスバリア性、透明性、製膜性に劣る傾向があり、特に透明性が求められる用途に用いられる製品の製造においては、粘土鉱物の平均粒径は1μm以下であることが好ましい。
本発明において、粘土鉱物のアスペクト比(Z)とは、式:Z=L/aで定義される。式中、Lは粘土鉱物の平均粒径であり、aは、粘土鉱物の単位厚さ、即ち、粘土鉱物の単位結晶層の厚みを示し、粉末X線回析法(「機器分析の手引き(a)」(1985年、化学同人社発行、塩川二朗監修)69頁参照)により求められる。
本発明において、粘土鉱物の平均粒径とは、溶媒中の回折/散乱法により求めた粒径(体積基準のメジアン径)である。粘土鉱物の平均粒径を回折/散乱法で求める際に用いた溶媒と同種の溶媒で前記粘土鉱物を充分に膨潤し劈開させた後に樹脂等と混合した場合には、樹脂中の膨潤し劈開した粘土鉱物の粒径は、溶媒中で測定した粘土鉱物の粒径とほぼ等しいと見なすことができる。
本発明で用いる粘土鉱物は、具体的には、下記の膨潤性試験による膨潤値が5以上のものが好ましく、膨潤値が20以上のものがより好ましい。また、下記の劈開性試験による劈開値が5以上のものが好ましく、劈開値が20以上のものがより好ましい。
〔膨潤性試験〕
100mlメスシリンダーに溶媒100mlを入れ、これに粘土鉱物2gを徐々に加える。23℃にて24時間静置後、上記メスシリンダー内における粘土鉱物分散層と上澄みとの界面の目盛から粘土鉱物分散層の体積(ml)を読む。この数値(膨潤値)が大きい程、膨潤性が高いことを示す。
〔劈開性試験〕
粘土鉱物30gを溶媒1,500ml中に徐々に加え、分散機(浅田鉄工株式会社製、デスパMH−L、羽根径52mm、回転数3,100rpm、容器容量3L、底面−羽根間の距離28mm)にて、周速8.5m/分、23℃で90分間分散させた後、この分散液100mlをメスシリンダーに採取する。60分静置後、上記メスシリンダー内における粘土鉱物分散層と上澄みとの界面の目盛から粘土鉱物分散層の体積(ml)を読む。この数値(劈開値)が大きい程、劈開性が高いことを示す。
本発明において粘土鉱物を膨潤し劈開させる溶媒としては、粘土鉱物が親水性の膨潤性粘土鉱物の場合には、水、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン等が挙げられるが、とりわけ水、アルコール、水−アルコール混合物が好ましい。
また、粘土鉱物が有機修飾粘土鉱物の場合には、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、パークロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、メタクリル酸メチル、フタル酸ジオクチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、シリコンオイルなどを溶媒として用いることができる。
樹脂組成物(C)は、前記樹脂成分(A)、アルカリ金属イオン(B)以外に、紫外線吸収剤、着色剤、酸化防止剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
樹脂組成物(C)の製造方法としては、樹脂成分(A)とアルカリ金属イオン供与化合物とを溶融混練する方法や、樹脂成分(A)とアルカリ金属イオン供与化合物をそれぞれ溶媒に溶解あるいは分散させた後、これらを混合して樹脂組成物分散液とする方法や、樹脂成分(A)とアルカリ金属イオン供与化合物を同じ溶媒に溶解または分散させて樹脂組成物分散液を得る方法などが挙げられる。樹脂成分(A)が、水酸基を含む樹脂成分(A2)と、カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)との混合物である場合には、樹脂成分(A2)と樹脂成分(A3)とをそれぞれ溶媒に溶解または分散させてもよく、両方を同じ溶媒に溶解または分散させてもよい。
アルカリ金属イオン供与化合物として粘土鉱物を用いて樹脂組成物分散液を製造する場合には、該粘土鉱物を溶媒に十分に膨潤し劈開させるために、高圧分散処理により前記粘土鉱物を溶媒に分散させることが好ましい。高圧分散処理とは、粘土鉱物を溶媒に混合した混合液を複数本の細管中に高速通過させた後に合流させて、前記混合液同士あるいは該混合液と細管内壁とを衝突させることにより、混合液に高剪断および/または高圧を付加する処理方法である。高圧分散処理では、混合液を管径1μm〜1000μm程度の細管中に通過させ、このとき100kgf/cm2以上の最大圧力が印加されるように処理することが好ましい。最大圧力は500kgf/cm2以上であることがより好ましく、1000kgf/cm2以上であることが特に好ましい。また、混合液が細管内を通過する際、該分散液の最高到達速度は100m/s以上であることが好ましく、圧力損失による伝熱速度は100kcal/hr以上であることが好ましい。前記高圧分散処理には、Microfluidics Corporation 社製超高圧ホモジナイザー(商品名:マイクロフルイダイザー)、ナノマイザー社製ナノマイザー、マントンゴーリン型高圧分散装置、イズミフードマシナリ製ホモゲナイザー等の高圧分散装置を用いることができる。高圧分散処理する液には、樹脂成分(A)が含有されていてもよい。
樹脂組成物分散液には、界面活性剤を添加することが好ましい。界面活性剤を含有する樹脂組成物分散液を基材に塗工して前駆膜(D)を形成することにより、該前駆膜(D)と、基材層との密着性を向上させることができる。界面活性剤の含有量は、通常、樹脂組成物分散液100重量%中0.001〜5重量%である。これにより、密着性の向上効果とガスバリア性とのバランスに優れる膜を形成することができる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤など、公知の界面活性剤を用いることができる。とりわけ炭素原子数6以上24以下のアルキル鎖を有するカルボン酸のアルカリ金属塩、ポリジメチルシロキサン−ポリオキシエチレン共重合体等のエーテル型の非イオン性界面活性剤(シリコーン系非イオン性界面活性剤)や、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド化合物等のフッ素型非イオン性界面活性剤(フッ素系非イオン性界面活性剤)を使用することが密着性向上の観点から好ましい。
本発明の第1の態様の方法において使用する前駆膜(D)は、樹脂成分(A)とアルカリ金属イオン供与化合物とを溶融混練して得られた樹脂組成物(C)を、押出成形や射出成形、圧縮成形等により膜状に成形する方法により作製することができる。また、樹脂成分(A)とアルカリ金属イオン(B)とを含有する樹脂組成物(C)が溶媒に分散されてなる樹脂組成物分散液を、基材上に塗工した後溶媒を除去して前駆膜(D)を基材上に形成する方法で作製することができる。厚みが薄く、かつ均一な厚みの前駆膜(D)を容易に得られることから、後者の方法が好ましい。
本発明の第2の態様は、基材とその上に形成された樹脂膜とを有する積層体の製造方法であって、水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)を溶媒に分散させて調製した液を、基材上に塗工した後、溶媒を除去して前駆膜(D’)を成形した後、該前駆膜(D’)を前記基材とともに、乾熱処理し、次いで湿熱処理に処し、さらに乾燥して基材層上に樹脂膜を形成する方法である。
(1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
(2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2%〜5%である
前記基材を構成する材料は特に限定されるものではなく、金属や、樹脂、木材、セラミック、ガラス等が挙げられる。また基材の形態も特に限定されるものではなく、紙や、布、不織布、フィルム等が挙げられる。樹脂としては熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。包装材料として用いる積層体の製造には、熱可塑性樹脂から構成される基材を使用することが好ましい。用いられる熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、ポリオレフィン系アイオノマー樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ナイロン−6(Ny−6)、ナイロン−6,6、メタキシレンジアミン−アジピン酸縮重合体、ポリメチルメタクリルイミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6−Ny)等のアミド系樹脂;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリスチレン単独重合体;ポリアクリロニトリル単独重合体;スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等のスチレン−アクリロニトリル系樹脂;トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロース等の疎水化セルロース系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン含有樹脂;ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、セルロース誘導体等の樹脂単位重量あたりの水酸基の重量分率が20〜60%の割合を満たす水素結合性樹脂;ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリメチレンオキシド樹脂等があげられる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。積層フィルムを製造する場合には、基材は無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムのいずれであってもよいが、特にポリプロピレン、ポリエステル樹脂、アミド系樹脂のいずれかからなる二軸延伸フィルム、あるいは2種類以上の二軸延伸フィルムが積層された積層体であることが好ましい。また基材はNy−6/MXD6−Ny/Ny−6やPP/EVOH/PPのような多層フィルムであってもよく、アルミニウム、アルミナ、シリカなどの無機物が蒸着されたフィルムであってもよい。
好ましい基材の一例として、少なくとも片面上に樹脂製のヒートシール層が形成されている基材が挙げられる。ヒートシール層を構成する樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリオレフィン系アイオノマー樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
ヒートシール層を有する基材は、例えばヒートシール層形成用の樹脂と基材形成用の樹脂とを共押出しする方法、ヒートシール層形成用の樹脂を溶媒に溶解させた溶液を基材に塗工し、その後溶媒を除去してヒートシール層を形成する方法、基材上にヒートシール層形成用の樹脂を押出ラミネートする方法、ヒートシール性樹脂フィルム又はシートと基材とをドライラミネートする方法等が挙げられる。基材のヒートシール層との積層面には、コロナ処理、オゾン処理、電子線処理や、アンカーコート剤の塗布等の処理がされていてもよい。アンカーコート剤としては、エチレンイミン系アンカーコート剤、2液硬化型ウレタン系のアンカーコート剤等を用いることができる。
アンカーコート層や前駆膜(D’)を塗工により設ける場合には、ダイレクトグラビア法、リバースグラビア法等のグラビア法、2本ロールビートコート法、ボトムフィード3本リバースコート法等のロールコーティング法、ドクターナイフ法、ダイコート法、バーコーティング法、ディッピング法、スプレーコート法などを適用することができる。均一な厚みの層を設けるためには、グラビア法を採用することが好ましい。
前駆膜(D’)の厚みは、形成される樹脂膜のガスバリア性およびコストの観点から、通常0.01μm〜100μmであり、好ましくは0.01〜5μmである。
本発明の積層体の製造方法では、基材上に積層された樹脂膜と隣接して、粘土鉱物層が積層されている積層体を製造することもできる。前記粘土鉱物層とは、実質的に粘土鉱物のみからなる層である。粘土鉱物層を形成する粘土鉱物としては、前記した樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン供与化合物として例示した粘土鉱物を使用することができる。粘土鉱物層は、粘土鉱物を溶媒に分散させた分散液を、基材上に形成された前駆膜(D’)上に塗工し、溶媒を除去し、更に前駆膜(D’)を処理するための乾熱処理、湿熱処理および乾燥を行うことにより形成することができる。または、前駆膜(D’)を乾熱処理、湿熱処理および乾燥に付して形成した樹脂膜上に粘土鉱物を溶媒に分散させた分散液を塗工した後溶媒を除去することにより、形成することができる。本発明では、得られる積層体のガスバリア性の点から、前記樹脂膜の上に設けられた前記粘土鉱物層の上に、更に追加の樹脂膜を形成することが好ましい。すなわち、基材/樹脂膜/粘度鉱物層/樹脂膜の構成を含む積層体であることが好ましい。また樹脂膜は、基材層の片面あるいは両面に設けられていてもよく、基材層の一部あるいは全面に設けられていてもよい。
本発明では、樹脂成分(A)とアルカリ金属イオン(B)とを含有する樹脂組成物(C)で形成された前駆膜(D)又は(D’)を、まず乾熱処理する。乾熱処理とは、100℃以上の温度で水蒸気濃度が50g/m3未満の雰囲気下で保持する処理である。乾熱処理温度は、好ましくは120℃以上、200℃以下である。乾熱処理する時間は通常1秒間〜1時間である。乾熱処理時の水蒸気濃度は、好ましくは0〜40g/m3である。
前記乾熱処理を経た樹脂膜は、次に湿熱処理する。湿熱処理とは、100℃以上の温度で水蒸気濃度が290g/m3超の雰囲気下または80℃以上の水中で保持する処理である。湿熱処理する時間は、通常1秒間〜1時間である。100℃以上の温度で水蒸気濃度が290g/m3超の雰囲気下での処理の場合、温度は120〜200℃の範囲内が好ましく、水蒸気濃度は500〜20000g/m3の範囲内が好ましい。かかる湿熱処理をする前に、前記乾熱処理をした樹脂膜を例えば23℃50%RH条件下でエージングしてもよい。
前記湿熱処理後の乾燥は、湿熱処理により樹脂膜に与えられた水分を除去するために行われる。通常、湿度50%RH以下、温度20〜100℃で1秒間〜24時間樹脂膜を保持する。
前記したような本発明の方法によれば、高湿度条件下でのガスバリア性に優れる樹脂膜及び積層体を製造することができる。すなわち前記の方法により得られる本発明の樹脂膜および積層体は、高湿度条件下でのガスバリア性に優れる。
本発明の積層体の形状としては、フィルム、袋、パウチ、ボトル、ボトルキャップ、カートン容器、カップ、皿、トレー、タンク、チューブ等が挙げられる。本発明の積層体がフィルム状である場合は、包装用フィルムとして好適に用いることができ、特にボイルやレトルト後の耐白化性に優れることから、ボイル用、あるいはレトルト用包装材料として好ましく用いられる。本発明の積層体をレトルト用包装材料として用いる場合には、樹脂膜を最表層に有する積層体とすることが好ましい。
本発明の積層体は、ケーキ、カステラ等の洋菓子、大福、もち等の和菓子、ポテトチップス等のスナック菓子等の菓子類、竹輪や蒲鉾等の水産加工品、味噌、漬物、蒟蒻、ミートボール、ハンバーグ、ハム・ソーセージ等の食品、コーヒー、茶、ジュース等の飲料品、牛乳、ヨーグルト等の乳製品、米飯、カレー等の包装に適している。また食料品以外に、洗剤、入浴剤、化粧品といったトイレタリー製品、ガソリン、水素ガス等の燃料、粉末剤、錠剤、点眼薬、輸液バック等の医薬品および医療機器、ハードディスク、シリコンウエハ等の電子部品および電子機器等の包装材料としても用いることができる。本発明の積層体により物品を密封包装することにより、前記物品の酸化を防止することができる。
基材として、タイヤやねじ、液晶ディスプレイ用、有機EL用などフレキシブルディスプレイ用基板あるいは封止材といった光学部品部材、太陽電池あるいは色素増感太陽電池などの基板、封止材のような電子部品部材を用い、これらの表面に樹脂膜を形成することにより、前記基材の酸化を防止することができる。例えば金属製ねじに本発明の樹脂膜を積層して得られる被覆ねじは、高湿度条件下においても、酸素により劣化されにくい。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。はじめに、以下の実施例における物性値の測定方法を説明する。
〔厚み測定〕
0.5μm以上の厚みは、市販のデジタル厚み計(接触式厚み計、商品名:超高精度デシマイクロヘッド MH−15M、日本光学社製)を用いて測定した。0.5μm未満の厚みは、透過型電子顕微鏡(TEM)の断面観察より求めた。
〔粒径測定〕
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(LA910、堀場製作所(株)製)を用いて測定した。後述する樹脂組成物分散液(1)中の粘土鉱物の平均粒径をペーストセルにて光路長50μmで測定し、さらに該分散液(1)の希釈液中の粘土鉱物の平均粒径をフローセル法にて光路長4mmで測定した。いずれの場合も平均粒径の値は変わらず、分散液中で粘土鉱物が充分に膨潤し劈開していることを確認した。この値を、樹脂膜中の粘土鉱物の平均粒径Lとみなした。
〔樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比測定〕
水酸基を含む樹脂成分(A2)としてポリビニルアルコール(完全ケン化物)および、カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)としてポリアクリル酸を用いた。以下の式により、ポリビニルアルコール中の水酸基数およびポリアクリル酸中のカルボキシル基数を算出し、その比を求めた。
水酸基数=(樹脂成分(A2)添加量)/(樹脂成分(A2)を構成するモノマー単位1単位あたりの分子量)
カルボキシル基数=(樹脂成分(A3)添加量)/(樹脂成分(A3)を構成するモノマー単位1単位あたりの分子量)
〔樹脂成分(A)に含まれる水酸基およびカルボキシル基の合計重量測定〕
水酸基を含む樹脂成分(A2)としてポリビニルアルコール(完全ケン化物)および、カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)としてポリアクリル酸を用いた。以下の式より水酸基量およびカルボキシル基量算出し、合計した。
水酸基量=(17/(樹脂成分(A2)を構成するモノマー単位1単位あたりの分子量))×(樹脂成分(A2)添加量/樹脂成分(A)添加量)×100
カルボキシル基量=(45/(樹脂成分(A3)を構成するモノマー単位1単位あたりの分子量))×(樹脂成分(A3)添加量/樹脂成分(A)添加量)×100
〔アルカリ金属イオン濃度測定〕
誘導結合プラズマ発光分析装置(Optima 3000、パーキンエルマー社製)を用いて、積層体全体のナトリウムイオン濃度を測定し、そこから樹脂膜以外の層に含まれるナトリウムイオン濃度を差し引くことによって、樹脂膜中のナトリウムイオン濃度を求めた。試料の調整方法は以下のとおりである。積層体および基材層をそれぞれ1gずつ採取し、96%硫酸1ml添加した後、電気炉で灰化し、残った残渣物を5%塩酸に溶解させた。該溶液を誘導結合プラズマ発光分析装置に供試し、それぞれナトリウムイオン濃度を測定し、その差を求めた。
〔アスペクト比計算〕
X線回折装置(XD−5A、(株)島津製作所製)を用い、粘土鉱物の回折測定を粉末法により行い、粘土鉱物の単位厚さaを求めた。上述の方法で求めた平均粒径Lを用いて、該粘土鉱物のアスペクト比Zを、Z=L/aの式により算出した。なお樹脂組成物分散液(1)を乾燥したものについてもX線回折測定を行ない、粘土鉱物の面間隔が広がっていることを確認した。
〔乾熱処理〕
210mm×300mmの積層体を、150℃、水蒸気濃度5g/m3のオーブン中で60分間熱処理した。
〔湿熱処理〕
小型レトルト高圧蒸気滅菌器(アルプ(株)社製 RK-3030)を用いて、210mm×300mmの積層体を120℃で所定時間、水蒸気雰囲気下で湿熱処理した。水蒸気濃度は1113g/m3であった。
〔乾燥処理〕
210mm×300mmの積層体を、23℃50%RH雰囲気下で24時間静置した。
〔酸素透過度測定〕
JIS K7126に基づき、超高感度酸素透過度測定装置(OX−TRANML、MOCON社製)にて、23℃90%RHの条件下にて測定を行った。
〔樹脂組成物分散液の作製〕
(1)樹脂組成物分散液(1)の作製
分散釜(商品名:デスパMH−L、浅田鉄工(株)製)に、イオン交換水(比電気伝導率0.7μs/cm以下)1300gと、ポリビニルアルコール(PVA117H;(株)クラレ製,ケン化度;99.6%、重合度1,700)130gとを混合し、低速撹拌下(1500rpm、周速度4.1m/分)で95℃に昇温した。該混合系を同温度で30分間攪拌してポリビニルアルコールを溶解させたのち、60℃に冷却し、ポリビニルアルコール水溶液を得た。該ポリビニルアルコール水溶液(60℃)を前記同様の条件で攪拌しながら、1−ブタノール122g、イソプロピルアルコール122gおよびイオン交換水520gを混合してなるアルコール水溶液を5分間かけて滴下した。滴下終了後、高速攪拌(3,000rpm、周速度=8.2m/分)に切り替え、該攪拌系に高純度モンモリロナイト(商品名:クニピアG;クニミネ工業(株)製)82gを徐々に加え、添加終了後、60℃で60分間攪拌を続けた。その後、さらにイソプロパノール243gを15分間かけて加え、次いで該混合系を室温まで冷却し、粘土鉱物含有液(1)を得た。この粘土鉱物含有液(1)に対し、非イオン性界面活性剤(ポリジメチルシロキサン−ポリオキシエチレン共重合体、商品名:SH3746、東レ・ダウコーニング(株)製)0.1重量%(前記分散液の重量を基準とする)を低速撹拌下(1500rpm、周速度4.1m/分)において添加し、その後系のpHが6となるようにイオン交換樹脂で調整し、粘土鉱物分散液(1)を調製した。
またさらに別の分散釜(商品名:デスパMH−L、浅田鉄工(株)製)に、イオン交換水(比電気伝導率0.7μs/cm以下)1067gと、ポリアクリル酸(和光純薬工業(株)製、平均分子量1,000,000)33gとを混合し、常温にて低速撹拌下(1500rpm、周速度4.1m/分)で樹脂成分(A3)溶液を作製した。
粘土鉱物分散液(1)2519gと樹脂成分(A3)溶液1100gを、低速撹拌下(1500rpm、周速度4.1m/分)において徐々に混合して混合液とし、さらに該混合液を高圧分散装置(商品名:超高圧ホモジナイザーM110−E/H、Microfluidics Corporation 製)を用いて、1100kgf/cm2の圧力条件で処理することにより、樹脂組成物分散液(1)を得た。
樹脂組成物分散液(1)中の劈開したモンモリロナイト平均粒径Lは560nm、粉末X線回折から得られるa値は1.2156nmであり、アスペクト比Zは460であった。
(2)樹脂組成物分散液(2)の作製
粘土鉱物分散液(1)のpHを4としたこと以外は、樹脂組成物分散液(1)と同様にして、樹脂組成物分散液(2)を作製した。
(3)樹脂組成物分散液(3)の作製
粘土鉱物分散液(1)のpHを2.2としたこと以外は、樹脂組成物分散液(1)と同様にして、樹脂組成物分散液(3)を作製した。
(4)樹脂組成物分散液(4)の作製
樹脂組成物分散液(3)100gに、さらに次亜リン酸ナトリウムを0.32g添加することにより、樹脂組成物分散液(4)を作製した。
〔実施例1〕
厚さ15μmの二軸延伸ナイロン(ONy)フィルム(商品名:ON−U;ユニチカ(株)製)の片面をコロナ処理したものを基材層として用いた。該基材層のコロナ処理面に、前述の樹脂組成物分散液(1)をテストコーター(康井精機製)を用いてマイクログラビア塗工法(グラビアロールの線数♯150(♯:GM)により、塗工速度3m/分でグラビア塗工して100℃で乾燥することにより、基材層上に樹脂製膜が積層されてなる積層体(1')を得た。該樹脂製膜の厚みは0.4μmであり、樹脂製膜中のNa濃度は0.7%であった。得られた積層体(1')を熱処理した後、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングした。次いで前記積層体に60分間湿熱処理を行い、さらに乾燥処理を行った。その後該積層体(1)の酸素透過度を測定した。結果を表1に示した。
〔実施例2〕
実施例1において樹脂組成物分散液(1)に替えて樹脂組成物分散液(2)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体(2')を得た。樹脂製膜の厚みは0.4μmであり、該樹脂製膜中のNa濃度は0.4%であった。得られた積層体(2')を乾熱処理した後、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングした。次いで前記積層体に60分間湿熱処理を行い、さらに乾燥処理を行った。その後該積層体(2)の酸素透過度を測定した。結果を表1に示した。
〔実施例3〕
実施例1において樹脂組成物分散液(1)に替えて樹脂組成物分散液(4)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体(3')を得た。樹脂製膜の厚みは0.4μmであり、該樹脂製膜中のNa濃度は1.3%であった。得られた積層体(3')を乾熱処理した後、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングした。次いで前記積層体に60分間湿熱処理を行い、さらに乾燥処理を行った。その後該積層体(3)の酸素透過度を測定した。結果を表1に示した。
〔実施例4〕
実施例1において得た積層体(1')に乾熱処理し、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングした。次いで前記積層体に1分間湿熱処理を行い、さらに乾燥処理を行った。その後該積層体(4)の酸素透過度を測定した。結果を表1に示した。
〔比較例1〕
実施例1で得られた基材層上に樹脂製膜が積層されてなる積層体(1')について乾熱処理のみを行った後、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングした。該積層体の酸素透過度を測定した結果を表1に示した。
〔比較例2〕
実施例1で得られた基材層上に樹脂製膜が積層されてなる積層体(1')について、湿熱処理のみを行った後、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングした。該積層体の酸素透過度を測定した結果を表1に示した。
〔比較例3〕
実施例1において樹脂組成物分散液(1)に替えて樹脂組成物分散液(3)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材層上に樹脂製膜が積層されてなる積層体を得た。樹脂製膜の厚みは0.4μmであり、該樹脂製膜中のNa濃度は0.15%であった。得られた積層体を乾熱処理した後、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングした。次いで前記積層体に湿熱処理を行い、さらに乾燥処理を行った。その後該積層体の酸素透過度を測定した。結果を表1に示した。
〔比較例4〕
実施例1で得られた基材層上に樹脂製膜が積層されてなる積層体(1')について、まず湿熱処理した後、23℃50%RH雰囲気下で24時間エージングし、さらに乾熱処理を行った。その後該積層体の酸素透過度を測定した。結果を表1に示した。
Figure 2008081714
〔レトルト評価〕
実施例4で得られた積層体(4)の基材層側に、ヒートシール層として厚さ70μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム(商品名:パイレンフィルム−CT P1146;東洋紡績(株)製、酸素透過度約1400cc/m2・day・atm)をドライラミにて貼合し、ラミ積層体(1)を得た。該ラミ積層体(1)の酸素透過度を測定したところ、0.9cc/m2・day・atmであった。次いで該ラミ積層体(1)を、小型レトルト高圧蒸気滅菌器(アルプ(株)社製 RK-3030)を用いて、120℃で60分間水蒸気雰囲気下でレトルト処理し、続いて乾燥処理を行った。処理後のラミ積層体(1)の外観は、レトルト前と変わらず良好であった。
比較のため、実施例4で得られた積層体(4)の基材層と反対側にヒートシール層をドライラミにて貼合してラミ積層体(2)を作製し、レトルト処理および乾燥処理を行った。処理後のラミ積層体(2)は、レトルト前と比べて白化していた。

Claims (21)

  1. 水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)からなる前駆膜(D)を、乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することによる樹脂膜の製造方法。
    (1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
    (2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
  2. 前記樹脂成分(A)に含まれる水酸基およびカルボキシル基の合計重量が前記樹脂成分(A)の重量の30〜60%である請求項1に記載の樹脂膜の製造方法。
  3. 前記樹脂成分(A)が、一分子中に水酸基とカルボキシル基とを含む樹脂成分(A1)である請求項1または2に記載の樹脂膜の製造方法。
  4. 前記樹脂成分(A)が、水酸基を含む樹脂成分(A2)と、カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)とを含有する請求項1または2に記載の樹脂膜の製造方法。
  5. 前記樹脂成分(A1)が、ビニルアルコール−アクリル酸共重合体またはビニルアルコール−メタアクリル酸共重合体である請求項3に記載の樹脂膜の製造方法。
  6. 前記樹脂成分(A2)が、ポリビニルアルコールである請求項4に記載の樹脂膜の製造方法。
  7. 前記樹脂成分(A3)が、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物、ポリメタアクリル酸部分中和物からなる群から選択される1種以上の樹脂成分である請求項4に記載の樹脂膜の製造方法。
  8. 前記アルカリ金属イオン(B)が、ナトリウムイオンである請求項1〜7いずれかに記載の樹脂膜の製造方法。
  9. 基材とその上に形成された樹脂膜とを有する積層体の製造方法であって、水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)を溶媒に分散させて調製した液を、基材上に塗工した後、前記溶媒を除去して前記基材上に前駆膜(D’)を形成させ、該前駆膜(D’)を前記基材とともに、乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することによる積層体の製造方法。
    (1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
    (2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
  10. 前記樹脂成分(A)に含まれる水酸基およびカルボキシル基の合計重量が前記樹脂成分(A)の重量の30〜60%である請求項9に記載の積層体の製造方法。
  11. 前記樹脂成分(A)が、一分子中に水酸基とカルボキシル基とを含む樹脂成分(A1)である請求項9または10に記載の積層体の製造方法。
  12. 前記樹脂成分(A)が、水酸基を含む樹脂成分(A2)と、カルボキシル基を含む樹脂成分(A3)とを含有する請求項9または10に記載の積層体の製造方法。
  13. 前記樹脂成分(A1)が、ビニルアルコール−アクリル酸共重合体またはビニルアルコール−メタアクリル酸共重合体である請求項11に記載の積層体の製造方法。
  14. 前記樹脂成分(A2)が、ポリビニルアルコールである請求項12に記載の積層体の製造方法。
  15. 前記樹脂成分(A3)が、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物、ポリメタアクリル酸部分中和物からなる群から選択される1種以上の樹脂成分である請求項12に記載の積層体の製造方法。
  16. 前記アルカリ金属イオン(B)が、ナトリウムイオンである請求項9〜15いずれかに記載の積層体の製造方法。
  17. 水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)からなる前駆膜(D)を、乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することにより得られる樹脂膜。
    (1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
    (2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
  18. 基材とその上に形成された樹脂膜とを有する積層体であって、水酸基およびカルボキシル基を含む樹脂成分(A)と、アルカリ金属イオン(B)とを含有し、以下の条件(1)および(2)を満たす樹脂組成物(C)を溶媒に分散させて調製した液を、基材上に塗工した後、前記溶媒を除去して前記基材上に前駆膜(D’)を形成させ、該前駆膜(D’)を前記基材とともに、乾熱処理し、次いで湿熱処理し、さらに乾燥することにより得られる積層体。
    (1)樹脂成分(A)に含まれる水酸基とカルボキシル基の個数比が、水酸基:カルボキシル基=30:70〜95:5である
    (2)樹脂組成物(C)に含まれるアルカリ金属イオン(B)の重量が、前記樹脂成分(A)の0.2〜5%である
  19. 包装用フィルムである請求項18に記載の積層体。
  20. 請求項19に記載の包装用フィルムにより物品を密封包装し、前記物品の酸化を防止する方法。
  21. 請求項17に記載の樹脂膜を基材に積層することにより、前記基材の酸化を防止する方法。
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