JP2008081160A - 食品包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】個体間で品質のバラツキを生じることなく容易に量産可能で、かつ密封性と易開封性とを容易に高め得る食品包装容器を提供する。
【解決手段】食品包装容器1は、一端を開口させた有底筒状の容器部3と、容器部の開口周縁に設けられたフランジ部4とを備えている。フランジ部の上端面4aには、容器部の開口を封止する蓋材2の開封に伴ってフランジ部から剥離する剥離層5が設けられ、この剥離層は、フランジ部の上端面に接着固定されている。フランジ部に対する剥離層の接着強度は、外径側の接着部7で相対的に小さく、内径側の接着部8で相対的に大きく設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品包装容器に関するものである。
食品包装用の包装体は、食品包装容器と蓋材とからなり、食品の保存性を高める観点および液漏れを防止する観点等から、両者の間には高い密封性が求められる。その一方で、収容された食品の取り出しを円滑に行う観点から易開封性が求められており、この相反する特性を同時に具備すべく様々な提案がなされている。
高い密封性と易開封性とを両立可能な食品包装容器として、例えば図7(a)に示す構成が公知である。同図に示す食品包装容器41は、有底筒状の容器部43と、該容器部43の開口周縁に設けられたフランジ部44とを備えている。この食品包装容器41は多層シートの成形品であり、フランジ部44を構成する最内層(食品が接触する層)45の径方向二箇所に円環状の切り欠き45a、45bが設けられている。容器部43の上端開口の封止は、食品包装容器41のフランジ部43に設けられた切り欠き45a、45b間領域に対して蓋材42をヒートシールし、蓋材42とフランジ部43の切り欠き間領域との間に接着固定部47を形成することにより行われる。このとき、接着固定部47の接着力を、最内層45と基材層46との間の接着力よりも強固に設定しておけば、蓋材42の開封に伴って、フランジ部44を構成する最内層45の切り欠き間領域が蓋材42と共に基材層46から剥離する(例えば、特許文献1参照)。
特許2724355号公報
従来構成では、食品包装容器41の成形後に設けられる切り欠き加工工程で、フランジ部44の最内層45に切り欠き45a、45bを設けることにより、蓋材42の開封に伴ってフランジ部44から剥離可能な剥離層が形成される。切り欠き45a、45bの加工精度は、密封性や易開封性を直接左右するため、その加工は精度良く行う必要がある。しかしながら、最内層45は、その厚みがミクロンオーダーの極薄層であるため、精度良く切り欠き45a、45bを形成するのが難しく、ましてや多数の食品包装容器41を同時成形する量産時にあっては、個体間で同等の加工品質を確保するのは容易ではない。そのため、易開封性を安定的に満足するのが難しく、製品歩留の低下やこれに起因した製造コストの高騰を招いている。また、不良返品が多いという問題もある。
また、蓋材42と食品包装容器41との接着固定部47を、フランジ部44の切り欠き45a、45b間領域にのみ形成しなければ密封性と易開封性とを両立させることができないため、蓋材42のヒートシールを高精度に行う必要がある。そのため、蓋材42をヒートシールする際の加工条件を厳密かつ高度に制御する必要があり、これによる食品製造コストの増大が避けられないものとなっている。
ところで、包装体の開封は、容器部43の側部を把持した状態で蓋材42を引き上げることにより行われる場合がある。このとき、上記の従来構成では、食品包装容器41(剥離層)に対する蓋材42の固定は、容器部43の開口周縁部から外径側に離隔した接着固定部47にて行われているため、食品包装容器41の側部外周を持ち容器内圧が高まると、図7(b)に示すように、容器部43内で保持されるべき収容物(食品自体、あるいは食品保存用の液体等)50がフランジ部44の上端面に溢れ出す場合がある。この状態で蓋材42を開封すると、開封と同時に収容物50が飛散し、衣服等を汚染させていた。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、個体間で加工精度のバラツキを生じることなく容易に量産可能で、かつ密封性と易開封性とを容易に高め得る食品包装容器を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、蓋材の開封に伴う食品の飛散を極力抑制し得る食品包装容器を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明では、一端を開口させた容器部と、容器部の開口周縁に設けられたフランジ部と、フランジ部に設けられ、容器部の開口を封止する蓋材の開封に伴ってフランジ部から剥離する剥離層とを有する食品包装容器において、剥離層は、フランジ部に接着固定され、フランジ部に対する接着強度が、フランジ部の外径側の接着部で相対的に小さく、内径側の接着部で相対的に大きく設定されていることを特徴とする食品包装容器を提供する。
本発明にかかる食品包装容器は、蓋材の開封に伴ってフランジ部から剥離する剥離層はフランジ部に接着固定され、その接着強度が、外径側の接着部で相対的に小さく、内径側の接着部で相対的に大きく設定されていることを特徴とするものである。かかる構成によれば、接着固定するだけで蓋材の開封に伴ってフランジ部から剥離する剥離層を設けることができるので、剥離層を容器成形後の切り欠き加工で形成していた従来構成に比べて加工を容易化することが、すなわち量産時における各容器間での加工精度のバラツキを極小化することができる。
また、剥離層の全体が蓋材の開封に伴ってフランジ部から剥離するので、蓋材は、フランジ部端面の全面に対してヒートシール(接着固定)することができ、しかもフランジ部に対する接着強度は全面に亘って均一に設定することができる。これにより、蓋材をヒートシールする際の厳密かつ高度な条件制御が不要となり、蓋材の固定を容易化することができる。
また、内径側の接着部の接着強度を適切に設定すると共に内径側の接着部を容器部の開口端部まで設け、かつ剥離層に対する蓋材の接着強度を十分に高めておけば、内圧が高まった場合でも、従来構造では図7(b)に示す態様で問題となったフランジ部上端面への収容物の溢れ出しを回避することができる。従って、蓋材の開封と同時に収容物が飛散し、衣服等が汚染するのを極力回避することが可能となる。
その一方で、フランジ部に対する剥離層の接着強度が、外径側の接着部で相対的に小さく設定されていることから易開封性を確保することができる。外径側の接着部の接着強度は、例えば、フランジ部の端面のうち、外径側の接着部の領域に接着力低減加工を施した上で、剥離層をフランジ部に固定することにより、内径側の接着部の接着強度よりも小さく設定することができる。
接着力低減加工としては、例えば、フランジ部の端面のうち、外径側の接着部に対応する領域に凹凸部を形成し、両者の接触面積を低減することが考えられる。凹凸部は、例えば、容器成形後にフランジ部の当該領域にコーンスターチを配することにより、あるいは成形型に凸状型を設け、容器の成形と同時形成することにより得ることができる。なお、外径側と内径側の接着部における接着強度の差は、上記のようにフランジ部に凹凸部を設けることによって得る他、フランジ部あるいは剥離層の材料組成を外径側の接着部に対応する領域と外径側の接着部に対応する領域とで異ならせて得ることもできる。また、例えば、接着固定時の圧迫力を径方向で異ならせることによって得ることもできる。
外径側の接着部の径方向寸法は、内径側の接着部の径方向寸法よりも大きく設定しておくのが望ましい。蓋材開封時におけるつまみ代を大きくとることができ、易開封性を高めることができるからである。
また前記課題を解決するため、本発明では他の構成として、一端を開口させた容器部と、容器部の開口周縁に設けられたフランジ部と、フランジ部に設けられ、容器部の開口を封止する蓋材の開封に伴ってフランジ部から剥離する剥離層とを有する食品包装容器において、剥離層は、フランジ部に接着固定され、さらに、フランジ部に接着された部分から連続して容器部の内側面の一部又は全部を被覆する内側面被覆部を有することを特徴とする食品包装容器を提供する。かかる構成によれば、上記の構成と同様に、接着固定するだけで剥離層を設けることができるので、剥離層を容器成形後の切り欠き加工で形成していた従来構成に比べて加工を容易化することができ、またこれにより量産時における各容器間での加工精度のバラツキを極小化することができる。また、上記同様に、蓋材の固定に格別の配慮を払う必要もなくなり、蓋材の固定を容易化することができる。
内側面被覆部を容器部の内側面の一部を被覆するように設ける場合、内側面被覆部は、収容すべき食品の界面を超えて設けておくのが望ましい。かかる構成とすることにより、収容物を容器部に収容すると収容物の圧力(内圧)によって、内側面被覆部が容器部の内側面に押し付けられる。そのため、剥離層に対して蓋材を十分強固に接着しておけば、フランジ部に対する剥離層の接着強度を低く設定して易開封性を高めつつも、密封性を高めることが可能となる。なお、内側面被覆部は、容器部の内側面に対して全く接着しないか、あるいは極めて弱度に接着すれば足りる。強固に接着すると開封性を悪化させるおそれがあり、また、蓋材の開封に伴って収容物を飛散させるおそれがあるからである。
容器部の内側面の一部を被覆するように内側面被覆部を設ける場合、内側面被覆部の容器部の内底面側への延在寸法は、全周に亘って同一とする他、蓋材の開封開始点に対応する位置において相対的に大きく設定することもできる。このように、内側面被覆部の延在寸法を、蓋材の開封開始点に対応する位置において相対的に大きく設定すれば、収容物が飛散するおそれが最も高い開封初期時に、内側面被覆部で収容物が外部に露出するのを防止することが、換言すると収容物が飛散するのを防止することができる。その一方で、蓋材の開封(剥離)を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
前記剥離層には、さらに、前記内側面被覆部から連続して容器部の内底面を被覆する内底面被覆部を設け、該内底面被覆部には一又は複数の径方向の切り込みを設けることができる。かかる構成とすることにより、蓋材開封時における収容物の飛散を一層確実に防止することが可能となる。もちろん、内底面被覆部は、内側面被覆部と同様に、容器部(容器部内底面)に対して全く接着しないか、あるいは極めて弱度に接着しておけば足りる。強固に接着すると開封性を悪化させるおそれがあり、また、蓋材の開封に伴って収容物を飛散させるおそれがあるからである。
前記の内底面被覆部に設けた径方向の切り込みは、内底面被覆部に連続した内側面被覆部まで延在させてもよい。これにより、蓋材の易開封性を高めることができる。
以上のように本発明にかかる食品包装容器であれば、個体間で品質のバラツキを生じることなく容易に量産可能である。また、蓋材の固定を容易化することが可能となる。また、蓋材との間で高い密封性を確保しつつ食品を飛散させることなく蓋材を容易に開封することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における「上下」方向は説明の便宜上用いるものであり、使用態様等を限定するものではない。
図1は、本発明にかかる食品包装容器を含む包装体の一例を示すものである。同図に示す包装体は、食品包装容器(以下、簡略化して「容器」ともいう)1と蓋材2とからなる。
同図に示す容器1は、一端を開口させた有底筒状の容器部3と、該容器部3の開口周縁に設けられたフランジ部4とを備えている。本実施形態で、開口部の断面形状は真円状に形成されている。もちろん、開口部の断面形状は真円状に限定されるわけではなく、食品の包装に用いられる矩形状、多角形状、楕円状等、その他公知の形状とすることもできる。また、同図に示すフランジ部4は、容器部3の開口周縁から水平に延出した円盤状をなすものであるが、さらに、その外周縁から鉛直下方に延出する部分等を備えたものとしてもよい。
容器1は、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール系樹脂製等のシートを共押出、ラミネート加工等で積層させてなる多層シートに、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、あるいはプラグアシスト真空成形等公知の加工を施すことにより、上記の態様に成形される。多層シートの厚みは、用途に応じて適宜変更可能であるが、成形性と強度とを両立させる観点から、100〜3000μm程度とするのが望ましく、500〜1500μm程度とするのがより望ましい。なお、図示例では容器部3の側部を平坦面としているが、強度アップを図る観点から、容器部3の側部に凹凸(リブ)を設けることもできる。
フランジ部4には、その上端面4aを被覆するようにしてリング状の剥離層5が設けられている。この剥離層5は、フランジ部4の上端面4aに対して接着固定、より厳密には熱圧着(ヒートシール)されている。フランジ部4の上端面4aに対する剥離層5の接着強度は径方向で異なっており、外径側の接着部7で相対的に小さく、内径側の接着部8で相対的に大きく設定されている。かかる構成は、例えば、フランジ部4の上端面4aのうち、外径側の接着部7に対応する領域に接着力低減加工を施したうえで、フランジ部4に対して剥離層5を均一圧でヒートシールすることにより得ることができる。外径側の接着部7の径方向寸法d1は、内径側の接着部8の径方向寸法d2よりも大きく設定されている。
接着力低減加工としては、フランジ部4の上端面4aのうち、外径側の接着部7に対応した領域に凹凸部を形成することが考えられる。かかる凹凸部は、例えば図2(a)に示すように、フランジ部4の上端面4aのうち、外径側の接着部7に対応した領域にコーンスターチ10を分散させた被膜を形成することによって形成することができる他、例えば図2(b)に示すように、容器1を成形する成形型のうち、外径側の接着部7に対応した領域に凸状型(凹状型の場合もある)を設け、容器1の型成形と同時に形成することもできる。
凹凸部は上述した方法で形成することができる他、容器成形後、当該領域に、ローレット加工、サンドブラスト、エアーブラスト、ショットブラスト等、凹凸を形成し得る公知の加工方法を用いて形成することもできる。つまり凹凸部の形成手段は、用途、要求特性、あるいは容器1の材質等に応じて適宜選択すればよい。
また外径側の接着部7と内径側の接着部8との間の接着強度の差は、上記のようにフランジ部上端面4aの外径側領域に凹凸加工を施すことによって得る他、フランジ部4あるいは剥離層5の材料組成を、外径側の接着部7に対応した領域と内径側の接着部8に対応した領域とで異ならせることによって得ることもできる。また、ヒートシール時の圧迫力を、外径側の接着部7に対応した領域と内径側の接着部8に対応した領域とで異ならせて得ることもできる。
剥離層5としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等、接着性を有する公知の樹脂材料を一種又は二種以上混合したものが好適に使用可能である。このうち、ヒートシール性およびイージーピール性の双方に優れた特性を示すポリプロピレン系樹脂およびエチレン−ビニルアルコール系樹脂のうち、少なくとも何れか一方を含むものが特に好適に使用可能である。
なお、図示例では理解の容易化のために剥離層5の厚みを誇張して描いているが、実際の厚みは数μm程度である。
一方、容器1の開口を封止する蓋材2は、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などをフィルム状に成形したものであり、要求特性に応じて単層・積層が選択される。蓋材2には、食品の保存性を向上させる観点から、酸化アルミニウム等の金属酸化物、アルミ箔等からなる酸素バリア層が設けられる場合もある。本実施形態では、上述した剥離層5が、容器1と蓋材2とを接着する接着部として機能するため、蓋材2の最下層(フランジ部4に面する層)に接着力は必要とされない。そのため、蓋材2の選択肢を広げることができる。なお、図示例ではフィルム状の蓋材2を用いた構成としているが、蓋材2はフィルム状のものに限定されるわけではなく、公知のその他のもの、例えば、落し蓋形状のものなどを使用することもできる。
この蓋材2は、容器部3に収容物(食品のみの場合と、食品および食品保存用の液体等を含む場合とがある。)6を収容した後剥離層5とヒートシールされ、蓋材2と剥離層5との間に蓋材接着部9が形成される。このときのヒートシールは、蓋材接着部9における接着強度が前記内径側の接着部8の接着強度よりも高くなるように、例えば剥離層5とフランジ部4とをヒートシールするよりも高温、高圧条件下で行われる。
以上の構成からなる包装体において、蓋材2の開封は以下示す態様で行われる。まず蓋材2を引き上げると、剥離層5は、外径側接着部7の内径側端部まで蓋材2と共にフランジ部4から剥離する。次いで、このようにしてつまみ代が大きくなった蓋材2をさらに引き上げると、内径側の接着部8におけるフランジ部4と剥離層5との接着関係が解消され、蓋材2と共に剥離層5がフランジ部4から剥離する(図3参照)。
上述したように、本発明にかかる食品包装容器1では、剥離層5がフランジ部4に接着固定されている。かかる構成であれば、フランジ部4に接着するだけで剥離層5を設けることができるので、剥離層5を容器成形後の切り欠き加工で形成していた従来構成に比べ、加工を容易化することができ、また量産時においては、個体間での加工精度のバラツキを極小化することができる。従って、製品歩留の低下や製造コストの高騰を抑制することが可能となる。また、加工品質が安定する分、不良返品を低減することも可能となる。
また、上記のように、蓋材2の開封に伴って剥離層5の全体が蓋材2と共に剥離するため、蓋材2と剥離層5との接着部(蓋材接着部9)は、フランジ部4の上端面4a全面に亘って形成することができ、しかもその接着強度は、フランジ部4の上端面4a全面に亘って均一に設定することができる。従って、従来構成のように、蓋材2を容器1のフランジ部4に対してヒートシールする際の厳密かつ高度な条件制御が不要となり、蓋材2の固定を容易化することが、すなわち食品の製造コストを低廉化することが可能となる。
また、フランジ部4に対する剥離層5の接着強度は、外径側の接着部7で相対的に小さく、内径側の接着部8で相対的に大きく設定されており、しかも内径側の接着部8はフランジ部4の内周端まで設けられていることから、容器部3の外周を把持して内圧が高まったとしても、従来構成で問題となった収容物6が容器部3から溢れ出す事態(図7(b)参照)を回避することができる。これにより、蓋材2の開封と同時に収容物が飛散し、衣服等が汚染するのを極力防止することができる。
また、フランジ部4に対する剥離層5の接着強度を、外径側の接着部7で内径側の接着部8よりも小さく設定しているので易開封性を確保することができる。特に本実施形態では、外径側の接着部7の径方向寸法d1を内径側の接着部8の径方向寸法d2よりも大きく設定しているので、蓋材2のつまみ代を大きくとることができ、易開封性をさらに高めることができる。
以上では、剥離層5を、フランジ部4の上端面4aのみを被覆するように設けた形態について説明を行ったが、剥離層5は、容器部3の上端内周縁部を若干超えるように設けてもよい(図示省略)。
以上、本発明にかかる食品包装容器の第1実施形態について説明を行ったが、本発明は上記構成に限定されるものではない。以下、本発明にかかる食品包装容器の第2〜第4実施形態を図面に基づいて説明するが、説明の簡略化のため、上述した第1実施形態に準じる構成部材や部位については共通の参照番号を付して重複説明を省略する。
図4は、本発明にかかる食品包装容器の第2実施形態を示すものである。同図に示す食品包装容器11が図1に示す食品包装容器1と異なる主な点は、剥離層15が、フランジ部4の上端面4aを被覆するフランジ被覆部15aと、該フランジ被覆部15aから連続して容器部3の内側面3aの一部又は全部(図示例は一部)を被覆する内側面被覆部15bとで構成されている点にある。内側面被覆部15bは、収容物6の界面6aを超えるように設けられている。剥離層15のフランジ被覆部15aは、図1に示す形態と異なり、その全面に亘って一定強度の接着部17でフランジ部4の上端面4aに対して接着固定(ヒートシール)されている。
図4に示す構成であれば、容器部3に食品6を収容すると、剥離層15の内側面被覆部15bが収容された食品6の圧力(内圧)によって容器部内側面3aに押し付けられる。そのため、蓋材2と剥離層15との接着強度(図1でいう蓋材接着部9の接着強度)さえ十分に確保しておけば、フランジ部4に対する剥離層15の接着強度(接着部17の接着強度)を小さく設定して易開封性を一層高めつつも十分な密封性を確保することができる。なお、本実施形態において、剥離層15の内側面被覆部15bを、容器部内側面3aに強固に接着固定すると、開封性が悪化したり開封時に収容物が飛散したりするおそれがある。従って、内側面被覆部15bと容器部内側面3aとは、両者の間に収容物が侵入しないような密着状態が確保できれば、全く接着しないか、あるいは極めて弱度に接着していれば足りる。
図5(a)は、本発明にかかる食品包装容器の第3実施形態を示すものである。図4で内側面被覆部15bの容器部内底面3b側への延在寸法が周方向で一定に形成されているのに対し、かかる食品包装容器21においては、内側面被覆部15bの容器部内底面3b側への延在寸法が周方向で異ならせて設けられた点で図4に示す実施形態と構成を異にしている。詳述すると、図5(b)に示すように、内側面被覆部15bの容器部内底面3b側への延在寸法は、蓋材2の開封開始点Aに対応する位置において、相対的に大きく設定されている。かかる構成であれば、収容物6が飛散するおそれが最も高い開封初期時に、剥離層15の内側面被覆部15bで収容物6が外部に露出するのを防止することが、換言すると収容物6が飛散するのを防止することができる。その一方で、食品包装容器21から蓋材2を容易に分離することが可能となる。なお、図5(b)では、開封開始点Aに対応する位置において内側面被覆部15bの延在寸法を最大値に設定し、開封開始点Aから離隔するにつれて延在寸法を漸減させた構成を示しているが、延在寸法は開封開始点Aに対応する位置において相対的に大きく設定されていれば良く、開封開始点Aを含む一部周方向領域で同一の延在寸法とすることもできる。
なお、蓋材2の開封開始点Aが、例えば180度位相を異ならせた周方向の二箇所に設けられている場合、内壁面被覆部15bの容器部内底面3bへの延在寸法は、例えば図5(c)に示すように開封開始点Aから90度位相を異ならせた位置で最小とすることができる。
図6(a)(b)は、本発明にかかる食品包装容器の第4実施形態を示すものである。同図に示す食品包装容器31が上述した実施形態と異なる主な点は、剥離層25が、フランジ部4の上端面4aを被覆するフランジ被覆部25aと、フランジ被覆部25aから連続して設けられ、容器部内側面3aの全面を被覆する内側面被覆部25bと、内側面被覆部25bから連続して設けられ、容器部内底面3bを被覆する内底面被覆部25cとで構成されている点にある。内底面被覆部25cには、径方向の切り込み26が一又は複数(図6(b)では複数)設けられている。かかる構成の食品包装容器31に接着固定された蓋材2を分離すると、収容物6は、蓋材2の開封に伴って切り込み26を通り抜けるかたちで容器部3内に収容される。従って、かかる構成の食品包装容器31であれば、蓋材2の開封が完了するまで収容物6が外部に露出しないため、上述した実施形態に比べ、開封に伴う収容物6の飛散を一層確実に防止することができる。なお同図に示す形態で、内側面被覆部25bおよび内底面被覆部25cは容器部内壁面3bおよび内底面3cに密着させているだけで、フランジ被覆部25aのようにヒートシールしていない。図4および図5に示す実施形態と同様に、易開封性を損なわないようにするためである。
なお、特段の図示は省略するが、前記の切り込み26は、内底面被覆部25cから連続して内側面被覆部25bまで延在させることもできる。かかる構成とすることで、易開封性を一層高めることが可能となる。
以上、本願発明にかかる食品包装容器についての説明を行ったが、本願発明にかかる食品包装容器は高い密封性と易開封性とを同時に具備するものであることから、豆腐、ゼリー、プディング、ところてん等のゲル状食品あるいは液体を含む食品を包装する食品包装容器として特に好適に用いることができる。もちろん、米飯等の電子レンジで加熱して食される要加熱食品を包装する食品包装容器などとしても好適に用いることができる。
以上、本発明について説明を行ったが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内の全ての変更を含む。
食品包装容器の第1実施形態を示す断面図である。 (a)図は第1シール部近傍の拡大断面図、(b)図は他形態にかかる第1シール部近傍の拡大断面図である。 蓋材開封時の挙動を示す断面図である。 食品包装容器の第2実施形態を示す断面図である。 (a)図は食品包装容器の第3実施形態を示す断面図、(b)図は(a)図に示す実施形態において容器部から蓋材と剥離層とを分離した図、(c)図は(b)図に示す形態の一部を変更した場合を示す図である。 (a)図は食品包装容器の第4実施形態を示す断面図、(b)図は(a)図に示す容器部をY方向から見た図である。 (a)図は従来構成の食品包装容器を示す概略図、(b)図は従来構成の食品包装容器の問題点を示す拡大断面図である。
符号の説明
1、11、21、31 食品包装容器
2 蓋材
3 容器部
4 フランジ部
5、15、25 剥離層
6 収容物
7 外径側の接着部
8 内径側の接着部
9 蓋材接着部
10 コーンスターチ
15b、25b 内側面被覆部
17 接着部
25c 内底面被覆部
26 切り込み
A 開封開始点

Claims (8)

  1. 一端を開口させた容器部と、該容器部の開口周縁に設けられたフランジ部と、該フランジ部に設けられ、前記容器部の開口を封止する蓋材の開封に伴って前記フランジ部から剥離する剥離層とを有する食品包装容器において、
    前記剥離層は、前記フランジ部に接着固定され、
    前記フランジ部に対する接着強度が、前記フランジ部の外径側の接着部で相対的に小さく、内径側の接着部で相対的に大きく設定されていることを特徴とする食品包装容器。
  2. 前記フランジ部の端面のうち、前記外径側の接着部の領域に、接着力低減加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載の食品包装容器。
  3. 前記外径側の接着部の径方向寸法を、前記内径側の接着部の径方向寸法よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の食品包装容器。
  4. 一端を開口させた容器部と、該容器部の開口周縁に設けられたフランジ部と、該フランジ部に設けられ、前記容器部の開口を封止する蓋材の開封に伴って前記フランジ部から剥離する剥離層とを有する食品包装容器において、
    前記剥離層は、前記フランジ部に接着固定され、さらに、該フランジ部に接着された部分から連続して前記容器部の内側面の一部又は全部を被覆する内側面被覆部を有することを特徴とする食品包装容器。
  5. 前記内側面被覆部が、収容すべき食品の界面を超えて設けられていることを特徴とする請求項4に記載の食品包装容器。
  6. 前記内側面被覆部は、前記容器部の内底面側への延在寸法が、前記蓋材の開封開始点に対応する位置において相対的に大きくなっていることを特徴とする請求項4又は5に記載の食品包装容器。
  7. 前記剥離層は、さらに、前記内側面被覆部から連続して前記容器部の内底面を被覆する内底面被覆部を有し、該内底面被覆部は、一又は複数の径方向の切り込みを有することを特徴とする請求項4に記載の食品包装容器。
  8. 前記切り込みが、前記内底面被覆部から連続して前記内側面被覆部まで延在していることを特徴とする請求項7に記載の食品包装容器。
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