JP2008080969A - 空気入りタイヤ及び車輪構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 重量を増加させることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することで騒音を低減させることが可能となる空気入りタイヤ及び車輪構造を提供する。
【解決手段】 本発明は、タイヤ内周面(すなわち、インナーライナー7)に空洞共鳴音を低減させる吸音部材15が設けられる空気入りタイヤ1であって、吸音部材15が、タイヤ周方向に対して所定の間隔(S)置いて複数配置され、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での空洞共鳴音を低減させる吸音率が同一となることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気入りタイヤ及び車輪構造に関し、特に、空洞共鳴音を吸音する吸音部材を備える空気入りタイヤ及び車輪構造に関する。
従来から、空気入りタイヤにおいて、騒音(車内音)を発生させる原因の1つに、空気入りタイヤとリムホイールとによって区画されるタイヤ気室に充填される空気の振動による空洞共鳴音が挙げられる。この空洞共鳴音は、回転中の空気入りタイヤにおけるトレッド部が路面の凹凸により振動してしまい、該トレッド部の振動がタイヤ気室内に充填されている空気を振動させることにより生じてしまう。
このような空洞共鳴音現象による騒音を低減させるために、空洞共鳴音を吸音する吸音部材をタイヤ内面に貼り付けることが行われている。例えば、タイヤ周方向の位置に応じて断面形状が異なる吸音部材を備える空気入りタイヤ(例えば、特許文献1参照)や、環状の弾性固定バンドに2種類の吸音部材を取り付け、該弾性固定バンドの弾性力に基づいてタイヤ内周面に吸音部材を装着する空気入りタイヤ(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
特開2005−255015号公報 WO2005/058616号公報
しかしながら、上述した従来の空気入りタイヤでは、吸音部材を多く使用すれば吸音力が増大するため、騒音を大幅に低減させることが可能となるが、空気入りタイヤの重量が増加してしまうという問題があった。この重量の増加に伴い、転がり抵抗が悪化してしまうとともに、転がり抵抗によって燃費性が悪化してしまう。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、重量を増加させることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することで騒音を低減させることが可能な空気入りタイヤ及び車輪構造を提供することを目的とする。
上述した状況を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴に係る発明は、タイヤ内周面に空洞共鳴音を吸音する吸音部材が設けられる空気入りタイヤであって、吸音部材が、タイヤ周方向に対して所定の間隔置いて複数配置され、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での空洞共鳴音を吸音する吸音率が同一となることを要旨とする。
ここで、吸音率とは、JIS A 1405に定められている音響−インピーダンス管による吸音率を示すものとする。
かかる特徴によれば、吸音部材が、タイヤ周方向に対して所定の間隔置いて複数配置され(すなわち、吸音部材がタイヤ周方向で不連続であり)、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での吸音率が同一となることによって、空洞共鳴音のピークを分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することで騒音(車内音)を低減させることが可能となる。
また、吸音部材がタイヤ周方向に対して所定の間隔置いて複数配置される(すなわち、吸音部材がタイヤ周方向で不連続である)ことによって、タイヤ重量を増加させることがないため、転がり抵抗が悪化することなく、燃費性を向上させることが可能となる。
本発明の他の特徴に係る発明は、吸音部材には、所定の穴が形成されており、所定の穴がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置に設けられていることを要旨とする。
かかる特徴によれば、所定の穴がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置に設けられていることによって、回転中の空気入りタイヤにおける内部空気1次モードに対する吸音効果がタイヤ周方向に対して対角位置となるため、対角位置で音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することが可能となる。
本発明の他の特徴に係る発明は、吸音部材の表面積が、所定の穴を含む吸音部材の表面積に対して50〜80%であり、所定の穴の表面積が、所定の穴を含む吸音部材の表面積に対して20〜50%であることを要旨とする。
ここで、表面積とは、空気入りタイヤの内周面(インナーライナー)と略平行かつタイヤ内側に位置する内側面の面積を示し、すなわち、空気入りタイヤの内周面と略直交する面、及び、空気入りタイヤの内周面と略平行かつタイヤ外側に位置する外側面の表面積を含まないものとする。
かかる特徴によれば、吸音部材の表面積が所定の穴を含む吸音部材の表面積に対して50〜80%であり、所定の穴の表面積が所定の穴を含む吸音部材の表面積に対して20〜50%であることによって、より効果的に空洞共鳴音の低減させることが可能となる。
本発明の他の特徴に係る発明は、トレッド幅方向断面における吸音部材の厚さ(T)が、タイヤ周方向の位置に応じて変化することを要旨とする。
かかる特徴によれば、吸音部材の厚さ(T)がタイヤ周方向の位置に応じて変化することによって、吸音率がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化する(すなわち、吸音率がタイヤ周方向で不連続である)こととなり、空洞共鳴音のピークを分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することが可能となる。
本発明の他の特徴に係る発明は、少なくとも1つの吸音部材の吸音率が、他の吸音部材の吸音率と異なることを要旨とする。
かかる特徴によれば、少なくとも1つの吸音部材の吸音率が、他の吸音部材の吸音率と異なることによって、吸音率がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化する(すなわち、吸音率がタイヤ周方向で不連続である)こととなり、空洞共鳴音のピークを分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することが可能となる。
本発明の他の特徴に係る発明は、トレッド幅方向断面における吸音部材の幅(W1)は、タイヤ赤道線を基準にトレッド部と路面とが接するトレッド接地幅に対して30〜100%であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、吸音部材の幅(W1)が、タイヤ赤道線を基準にトレッド接地幅に対して30〜100%であることによって、より効果的に重量を増加及び空洞共鳴音の低減を両立させることが可能となる。
本発明の他の特徴に係る発明は、吸音率が、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化しており、タイヤ周方向に対する吸音率の差である吸音差が、2〜8%であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、吸音率がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化しており、タイヤ周方向に対する吸音率の差である吸音差が2〜8%であることによって、空洞共鳴音のピークを効率的に分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することが可能となる。
本発明の他の特徴に係る発明は、吸音率が、周波数200〜250Hzの範囲における平均吸音率を示すことを要旨とする。
本発明の他の特徴に係る発明は、空気入りタイヤとリムホイールとによって区画されるタイヤ気室に、空洞共鳴音を吸音する吸音部材が設けられる車輪構造であって、吸音部材が、タイヤ周方向に対して所定の間隔置いて配置され、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での空洞共鳴音を吸音する吸音率が同一となることを要旨とする。
本発明によれば、重量を増加させることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することで騒音を低減させることが可能な空気入りタイヤ及び車輪構造を提供することができる。
次に、本発明に係る空気入りタイヤ及び車両構造の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なのものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1は、本実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図であり、図2は、本実施の形態に係る空気入りタイヤの側面図であり、図3は、本実施の形態に係る空気入りタイヤを構成する吸音部材を示す斜視図である。
図1に示すように、空気入りタイヤ1は、ビードコア3a及びビードフィラー3bを含む一対のビード部3を有している。また、空気入りタイヤ1は、ビードコア3aの周りでトレッド幅方向内側からトレッド幅方向外側へ向けて折り返され、サイドウォール部SWを経由してトロイド状に延びるカーカス層5を有している。
カーカス層5のタイヤ径方向内側には、チューブに相当する気密性の高いゴム層であるインナーライナー7が設けられている。カーカス層5のタイヤ径方向外側には、複数(図1では3層)のベルト層9が設けられている。ベルト層9のタイヤ径方向外側には、路面と接するトレッド部11が設けられている。
ここで、空気入りタイヤ1とリムホイールRとによって区画されるタイヤ気室13には、空洞共鳴音を吸音する吸音部材15が設けられる。具体的には、吸音部材15は、インナーライナー7及びベルト層9のタイヤ径方向内側(すなわち、タイヤ内周面)に設けられている。
吸音部材15は、図2に示すように、タイヤ周方向に対して所定の間隔(S)置いて複数(図2では2つ)が対角に配置されている。すなわち、吸音部材15は、タイヤ周方向で不連続である。また、吸音部材15では、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での空洞共鳴音を吸音する吸音率が同一となっている。
なお、吸音率は、周波数200〜250Hzの範囲における平均吸音率を示す。この平均吸音率とは、トレッド幅方向断面において、(範囲Aにおける長さ×吸音率)+(範囲Bにおける長さ×吸音率)+(範囲Cにおける長さ×吸音率)/(範囲Aにおける長さ+範囲Bにおける長さ+範囲Cにおける長さ)である。
吸音部材15は、多孔質材料(例えば、発泡ポリウレタンフォーム)からなる。この吸音部材15には、図3に示すように、所定の穴15Aが複数形成されている。なお、所定の穴15Aは、図3において同一間隔で形成されているが、必ずしも同一間隔ではなくてもよく、不規則な間隔で形成されていても勿論よい。
吸音部材15の表面積は、所定の穴15Aを含む吸音部材15の表面積に対して50〜80%であることが好ましい。なお、吸音部材15の表面積が所定の穴15Aを含む吸音部材15の表面積に対して50〜80%の範囲から外れると、空洞共鳴音をバランス良く吸音することが困難となってしまい、騒音(車内音)を効率的に低減させることが困難となってしまう場合がある。
ここで、表面積とは、空気入りタイヤ1の内周面(インナーライナー7)と略平行かつタイヤ内側に位置する内側面15aの面積を示す。すなわち、吸音部材15の表面積は、空気入りタイヤ1の内周面と略直交する側面15b〜15e、及び、空気入りタイヤ1の内周面と略平行かつタイヤ外側に位置する外側面15fの表面積を含まないものとする。
所定の穴15Aは、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置に均一で設けられている。この所定の穴15Aの直径(D)は、5〜130ψであることが好ましい。なお、所定の穴15Aの直径(D)が5〜130ψの範囲から外れると、空洞共鳴音をバランス良く吸音することが困難となってしまい、騒音(車内音)を効率的に低減させることが困難となってしまう場合がある。
また、所定の穴15Aの深さ(A)は、上述した吸音部材15の厚さ(T)に対して50%以上であることが好ましい。なお、所定の穴15Aの深さ(A)が吸音部材15の厚さ(T)に対して50%よりも小さいと、タイヤ周方向の位置に応じて断面形状を異ならせる(すなわち、吸音率がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化させる)ことが困難となってしまう場合がある。
また、所定の穴15Aの表面積は、該所定の穴15Aを含む吸音部材15の表面積に対して20〜50%であることが好ましい。なお、所定の穴15Aの表面積が該所定の穴15Aを含む吸音部材15の表面積に対して20〜50%であの範囲から外れると、空洞共鳴音をバランス良く吸音することが困難となってしまい、騒音(車内音)を効率的に低減させることが困難となってしまう場合がある。
吸音部材15のタイヤ周方向に対する長さ(L)は、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置で同一となっている。また、所定の間隔(S)は、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置で同一となっている。
トレッド幅方向断面における吸音部材15の厚さ(T)は、タイヤ周方向の位置に応じて変化している(図1及び図2参照)。すなわち、吸音部材15の厚さ(T)は、タイヤ周方向の位置に応じて断面形状が異なっている。
トレッド幅方向断面における吸音部材15の幅(W1)は、タイヤ赤道線CLを基準にトレッド部11と路面(不図示)とが接するトレッド接地幅(W)に対して30〜100%であることが好ましい。なお、吸音部材15の幅(W1)がトレッド接地幅(W)に対して30%よりも小さいと、空洞共鳴音を吸音すること(いわゆる、吸音効果を発揮すること)が難しくなってしまう場合がある。また、吸音部材15の幅(W1)がトレッド接地幅(W)に対して100%よりも大きいと、吸音部材15が発熱しやすく、吸音部材15の耐久性が低下してしまう場合がある。
吸音部材15の吸音率は、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化している。すなわち、吸音率は、タイヤ周方向で不連続である。タイヤ周方向に対する吸音率の差である吸音差は、2〜8%であることが好ましい。なお、吸音差が2%よりも小さいと、吸音部材15がタイヤ周方向で連続して設けられている場合と同様に、吸音効果を十分発揮することが難しくなってしまう場合がある。また、吸音差が8%よりも大きいと、空洞共鳴音のピークを効率的に分散させづらく、吸音効果を発揮することが難しくなってしまう場合がある。
(変更例1)
上述した実施の形態に係る空気入りタイヤ1を構成する吸音部材15は、タイヤ周方向に対して所定の間隔(S)置いて2つ配置されているものとして説明したが、以下能のように変更することができる。なお、上述した本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1と相違する部分を主として説明する。
図4は、変更例1に係る空気入りタイヤの側面である。図4に示すように、空気入りタイヤ1とリムホイールRとによって区画されるタイヤ気室13には、空洞共鳴音を吸音する吸音部材15が設けられる。具体的には、吸音部材15は、インナーライナー7及びベルト層9のタイヤ径方向内側(すなわち、タイヤ内周面)に設けられている。
吸音部材15は、タイヤ周方向に対して所定の間隔(S)置いて複数(図4では4つ)配置されている。すなわち、吸音部材15は、タイヤ周方向で不連続である。また、吸音部材15では、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での吸音率が同一となっている。
少なくとも1つの吸音部材15の吸音率は、他の吸音部材15の吸音率と異なることが好ましい。すなわち、吸音部材15は、隣接する吸音部材15と異なる吸音率であり、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での吸音率が同一あることが好ましい。これにより、少なくとも2種類以上の吸音率が異なる吸音部材がタイヤ内周面(インナーライナー7)に配置されることとなる。
(変更例2)
上述した実施の形態に係る空気入りタイヤ1を構成する吸音部材15は、インナーライナー7及びベルト層9のタイヤ径方向内側に設けられているものとして説明したが、以下能のように変更することができる。なお、上述した本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1と相違する部分を主として説明する。
図5は、変更例2に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。図5に示すように、吸音部材15は、サイドウォール部SWにおけるインナーライナー7のトレッド幅方向内側に設けられている。
吸音部材15は、タイヤ周方向に対して所定の間隔(S)置いて複数(図5では4つ)配置されている。すなわち、吸音部材15は、タイヤ周方向で不連続である。また、吸音部材15では、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での吸音率が同一となっている。
(変更例3)
上述した実施の形態に係る吸音部材15は、空気入りタイヤ1のタイヤ内周面に設けられているものとして説明したが、以下のように変更することができる。なお、上述した本発明の実施形態に係る吸音部材15と相違する部分を主として説明する。
図6は、変更例3に係る車輪構造を構成するリムホイールを示す斜視図である。図6に示すように、吸音部材15は、空気入りタイヤ1とリムホイールRとによって区画されるタイヤ気室13(図1参照)に設けられている。具体的には、吸音部材15は、リムホイールRの外周面に設けられている。
吸音部材15は、タイヤ周方向に対して所定の間隔(S)置いて複数(図6では4つ)配置されている。すなわち、吸音部材15は、タイヤ周方向で不連続である。この吸音部材15では、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での吸音率が同一となっている。
(作用・効果)
以上説明した本実施の形態に係る空気入りタイヤ1及び車輪構造によれば、吸音部材15が、タイヤ周方向に対して所定の間隔置いて複数配置され(すなわち、吸音部材がタイヤ周方向で不連続であり)、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での吸音率が同一となることによって、空洞共鳴音のピークを分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することで騒音(車内音)を低減させることが可能となる。
また、吸音部材15がタイヤ周方向に対して所定の間隔置いて複数配置されることによって、タイヤ重量を増加させることがないため、転がり抵抗が悪化することなく、燃費性を向上させることが可能となる。
また、所定の穴15Aがタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置に設けられている(すなわち、同一多孔質材料からなる吸音部材15が対角位置である)ことによって、回転中の空気入りタイヤ1における内部空気1次モードに対する吸音効果がタイヤ周方向に対して対角位置となるため、対角位置で音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することが可能となる。
また、吸音部材15の表面積が所定の穴15Aを含む吸音部材15の表面積に対して50〜80%であり、所定の穴15Aの表面積が所定の穴15Aを含む吸音部材15の表面積に対して20〜50%であることによって、より効果的に空洞共鳴音の低減させることが可能となる。
また、吸音部材15の厚さ(T)がタイヤ周方向の位置に応じて変化することによって、吸音率がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化する(すなわち、吸音率がタイヤ周方向で不連続である)こととなり、空洞共鳴音のピークを分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することが可能となる。
また、少なくとも1つの吸音部材15の吸音率が、他の吸音部材15の吸音率と異なる(すなわち、隣接する吸音部材15と異なる吸音率である)ことによって、吸音率がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化することとなり、空洞共鳴音のピークを分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を吸音することが可能となる。
また、吸音部材の幅(W1)が、タイヤ赤道線CLを基準にトレッド接地幅に対して30〜100%であることによって、より効果的に重量を増加及び空洞共鳴音の低減を両立させることが可能となる。
さらに、吸音率がタイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化しており、タイヤ周方向に対する吸音率の差である吸音差が2〜8%であることによって、空洞共鳴音のピークを効率的に分散させて音圧の偏りを生じさせることなく、空洞共鳴音を効率的に吸音することが可能となる。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。
具体的には、吸音部材15は、実施の形態においてインナーライナー7及びベルト層9のタイヤ径方向内側に設けられ、変更例2においてサイドウォール部SWにおけるインナーライナー7のトレッド幅方向内側に設けられているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、トレッド部11とサイドウォール部SWとの間であるバットレス部におけるタイヤ内周面に設けられていてもよく、ビード部3におけるタイヤ内周面に設けられていても勿論よい。
また、吸音部材15は、変更例3においてリムホイールRの外周面に設けられているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、リムホイールRのリムフランジやリムベース部に設けられていても勿論よい。
この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の比較例1,2及び実施例1に係る空気入りタイヤを用いて行った試験結果について説明する。なお、各空気入りタイヤのサイズは、いずれも215/45R17である。また、各空気入りタイヤは、以下で説明する吸音部材以外の構成については同一条件である。
比較例1に係る空気入りタイヤは、吸音部材を備えていない。比較例2に係る空気入りタイヤは、図7に示すように、タイヤ内周面の半分に1つの吸音部材15が設けられている。この吸音部材15は、厚さが“20mm”であり、トレッド幅方向断面における幅が“100mm”である。
実施例1に係る空気入りタイヤは、図2に示すように、上述した実施の形態で説明したものであり、タイヤ周方向に対して所定の間隔置いて2つ配置され(すなわち、吸音部材がタイヤ周方向で不連続であり)、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での吸音率が同一となっている。この吸音部材15は、厚さが“20mm”であり、トレッド幅方向断面における幅が“100mm”である。
このような比較例1,2及び実施例1に係る空気入りタイヤの騒音(車内音)について、図8を参照しながら説明する。
<騒音(車内音)>
各空気入りタイヤを車両(排気量2999cc)に装着し、荷重400kg、内圧210kPaの条件下において、一定の速度(60km/h)で実車走行した際の騒音(車内音)をグラフ化した。
この結果、図8に示すように、比較例1に係る空気入りタイヤの騒音を“1”とした場合、比較例2に係る空気入りタイヤの騒音が“1.8dB”低減し、実施例1に係る空気入りタイヤの騒音が“3.7dB”低減した。すなわち、実施例1に係る空気入りタイヤは、比較例1,2に係る空気入りタイヤと比べ、空洞共鳴音のピークを分散させることができて空洞共鳴音を効率的に吸音することで騒音(車内音)を低減させることができると分かった。
本実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。 本実施の形態に係る空気入りタイヤの側面図である(実施例1)。 本実施の形態に係る空気入りタイヤを構成する吸音部材を示す斜視図である。 変更例1に係る空気入りタイヤの側面である。 変更例2に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。 変更例3に係る車輪構造を構成するリムホイールを示す斜視図である。 比較例2に係る空気入りタイヤの側面図である。 比較例1,2及び実施例1に係る空気入りタイヤの騒音(車内音)を示すグラフである。
符号の説明
1…空気入りタイヤ
3…ビード部
3a…ビードコア
3b…ビードフィラー
5…カーカス層
7…インナーライナー
9…ベルト層
11…トレッド部
13…タイヤ気室
15…吸音部材
15A…所定の穴
15a…内側面
15b〜15e…側面
15f…外側面

Claims (9)

  1. タイヤ内周面に空洞共鳴音を吸音する吸音部材が設けられる空気入りタイヤであって、
    前記吸音部材は、タイヤ周方向に対して所定の間隔置いて複数配置され、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での前記空洞共鳴音を吸音する吸音率が同一となることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記吸音部材には、所定の穴が形成されており、
    前記所定の穴は、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記吸音部材の表面積は、前記所定の穴を含む前記吸音部材の表面積に対して50〜80%であり、
    前記所定の穴の表面積は、前記所定の穴を含む前記吸音部材の表面積に対して20〜50%であることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. トレッド幅方向断面における前記吸音部材の厚さ(T)は、タイヤ周方向の位置に応じて変化することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 少なくとも1つの前記吸音部材の前記吸音率は、他の前記吸音部材の前記吸音率と異なることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. トレッド幅方向断面における前記吸音部材の幅(W1)は、タイヤ赤道線を基準にトレッド部と路面とが接するトレッド接地幅に対して30〜100%であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記吸音率は、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向の位置に応じて変化しており、
    タイヤ周方向に対する前記吸音率の差である吸音差は、2〜8%であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記吸音率は、周波数200〜250Hzの範囲における平均吸音率を示すことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 空気入りタイヤとリムホイールとによって区画されるタイヤ気室に、空洞共鳴音を吸音する吸音部材が設けられる車輪構造であって、
    前記吸音部材は、タイヤ周方向に対して所定の間隔置いて配置され、かつ、タイヤ回転軸を基準にタイヤ周方向に対して対角位置での前記空洞共鳴音を吸音する吸音率が同一となることを特徴とする車輪構造。
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