JP2008080702A - レンズシートの剥離方法及び剥離装置 - Google Patents

レンズシートの剥離方法及び剥離装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008080702A
JP2008080702A JP2006264637A JP2006264637A JP2008080702A JP 2008080702 A JP2008080702 A JP 2008080702A JP 2006264637 A JP2006264637 A JP 2006264637A JP 2006264637 A JP2006264637 A JP 2006264637A JP 2008080702 A JP2008080702 A JP 2008080702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
peeling
lens sheet
flat plate
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006264637A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5233106B2 (ja
Inventor
Hoko Yabushita
法康 藪下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2006264637A priority Critical patent/JP5233106B2/ja
Publication of JP2008080702A publication Critical patent/JP2008080702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5233106B2 publication Critical patent/JP5233106B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、レンズシート製造工程においてレンズシート(もしくは成形型)を損傷せずに、かつ安定した生産が可能なレンズシートの剥離方法及び剥離装置を提供する。
【解決手段】平板状成形型に硬化性樹脂を塗布する工程と、前記平板状成形型上に透光性基材を積載する工程と、前記平板状成形型と前記透光性基材の積層体を加圧ロールによりしごき前記平板状成形型と前記透光性基材を密着させる工程と、前記硬化性樹脂を硬化させる工程と、前記平板状成形型から前記硬化性樹脂と共に前記透光性基板を剥離する工程とからなるレンズシート製造工程であって、前記剥離工程において、前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型から剥離状態もしくは雰囲気を検出し、その検出された情報によって前記透光性基材上面を前記平板状成形型から剥がしとる剥離動作にフィードバックしながら剥離させることを特徴とするレンズシート剥離方法及び剥離装置である。
【選択図】図3

Description

本発明は、レンズシートを成形型から剥離する方法及びその剥離装置に関する。主にフレネルレンズ製造に好適に使用できるものであるが、他の成形物品の成形型から剥離する方法及びその剥離装置としても適用できるものである。
フレネルレンズシートの製造方法として、加熱された金型により熱可塑性樹脂を押圧してフレネルレンズ面を形成する所謂「熱プレス法」、或いは溶融軟化された熱可塑性樹脂組成物を金型内に注入し固化させてフレネルレンズ面を形成する「キャスティング法」等が採用されている。しかしながら、これらの製法は、共に成形サイクルに長時間を要するため、生産性が低く製造コストがかかる、微細形状のレンズ部(凹凸パターン)を再現性良く成形することが困難である等の問題がある。このような問題点を解決するものとして、紫外線硬化型樹脂(以下UV樹脂とする)を成形型内に注入した後、紫外線照射し、該樹脂液組成物を硬化させることにより、樹脂成形物を得る、フォトポリマープロセス法(2P法)が提案されている。
2P法の一例として、特許文献1に、以下の手順からなる製造方法が開示されている。フレネルレンズ面形状を有する金型に紫外線硬化型又は電子線硬化型樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成し、次いで、少なくとも片面が連続した光学的凹凸加工面からなり且つ上記紫外線硬化型又は電子線硬化型樹脂と屈折率の異なる透明又は半透明合成樹脂からなる樹脂基板を、上記樹脂層表面に凹凸加工面を対向させてラミネートした後、該基板側より紫外線又は電子線を照射して樹脂層を硬化させて硬化樹脂層とし、しかる後、一体化した樹脂基板及び硬化樹脂層を金型から離型して透過型スクリーン用レンズ板を製造することを特徴とする透過型スクリーン用レンズ板の製造方法。
上記方法において、硬化後剛性を有する樹脂が金型の凹凸加工面に形成され方向性を持つためフレネルレンズシートを金型から剥離する際、成型された樹脂山と型の山が干渉し、レンズ(もしくは成形型)が損傷しレンズにムラのような欠陥を生じる。
上記の問題は、フレネルレンズの単位レンズ群が同心円状に配列してなる「サーキュラーフレネル」の場合も、単位レンズ群が一方向に並列してなる「リニアフレネル」の場合であっても同様であるが、特に前者の場合に顕著であり、レンズ部を損傷することなく、剥離する方法が要求されている。
サーキュラーフレネルにおいては、成形型から剥離する際、意図的にフレネルレンズ中心を最後に剥離することで、レンズ先端と成形型の干渉が無くなるように人手で剥離する手法が、経験的に好ましいとされている。これはフレネルレンズの成形型の山形状が中心から外側に傾斜しており、成形型の傾斜が緩やかな方向から、つまりレンズシート周縁から中心に剥離することによって、成形型とレンズの干渉を避けることが可能で損傷がないレンズシートを得ることができるためと考えられている。しかしながら、この方法で剥離する場合、成形型とレンズシートの離型性のバラつきにより剥離のコントロールが困難となり、レンズ中心から外側に剥離されレンズ損傷が発生する不良が生じ易く、更に生産性を低下させる問題がある。
そこで、フレネルレンズシート剥離工程のレンズ損傷不良を防ぎなおかつ、高い生産性の得ることが可能なフレネルレンズシートの製造方法及び装置に係る提案が要求されている。
フレネルレンズシートの剥離方法及び剥離装置の改良に関して、特許文献2が公知であり、以下の方法が開示されている。成形型上に付着したレンズシートの相対向する二箇所を同時に又は順に成形型上に持ち上げ、この上昇と並行し又はこの上昇の終了後に他の相対向する二箇所を同時に又は順に成形型上に持ち上げ、しかる後レンズシ−トの全体を成形型上に持ち上げることを特徴とするレンズシ−トの剥離方法(請求項1)。レンズシ−トの中央部を成形型の方へと押さえた上で、レンズシ−トの相対向する二箇所を同時に又は順に成形型上に持ち上げ、この上昇と並行し又はこの上昇の終了後に他の相対向する二箇所を同時に又は順に成形型上に持ち上げることを特徴とするレンズシ−トの剥離方法が記載されている。
さらに、特許文献3には、レンズシートを成形型から剥離(持ち上げ)する上で好適な機構,および剥離手順に係る以下に示す製造方法が開示されている。平板状成形型に紫外線硬化型樹脂を塗布する工程と、前記平板状成形型よりも大きい透光性基板を積層して上記紫外線硬化型樹脂を均す工程と、前記紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射する工程と、成形されたフレネルレンズを前記成形型から剥離する剥離工程とからなるフレネルレンズの製造工程において、前記剥離工程が、透光性基板端部を複数箇所機械的にチャッキングし、さらにチャッキング部を機械的に上昇させることで、フレネルレンズ周辺部から中心部にかけて順次剥離することを特徴とするフレネルレンズの製造方法である。
特許文献2、特許文献3に示される装置において生産性を向上させることは可能である。しかしながら、成形パターン中心を越えて剥離が進行した場合、成形されたレンズと金型が干渉することでレンズ(もしくは金型)が損傷しレンズにムラのような欠陥が生じる問題は残されており、機械的な剥離動作においても離型性のバラつきなどによるコントロールが困難である問題は解決できない。
また、特許文献2には、成形型上に付着したレンズシートの中央部を成形型方向へと押さえる押圧手段を備えたことを特徴とするレンズシート剥離装置が開示されている。しかしながら、剥離性のばらつきにより一方向の剥離が極端に早く進行した場合、中央部の押し圧手段を押し上げられる、もしくは剥離が中心押し部を迂回して進行するため、中心部外周から中心部に向けて剥離されなくなる部分が生じるため、この方法においても安定してレンズの破損を防ぐことはできない。
特公平6−79834号公報 特開2002−172626号公報 特開2003−181855号公報
本発明は、上記の技術的背景を考慮してなされたものであって、レンズシート製造工程において凹凸パターンを有する成形型に付着したレンズシートを剥離する工程でレンズシート(もしくは成形型)を損傷せずに、かつ安定した生産が可能なレンズシートの剥離方法及び剥離装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、平板状成形型に硬化性樹脂を塗布する工程と、前記平板状成形型上に透光性基材を積載する工程と、前記平板状成形型と前記透光性基材の積層体を加圧ロールによりしごき前記平板状成形型と前記透光性基材を密着させる工程と、前記硬化性樹脂を硬化させる工程と、前記平板状成形型から前記硬化性樹脂と共に前記透光性基板を剥離する工程とからなるレンズシート製造工程であって、
前記剥離工程において、前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型から剥離状態も
しくは雰囲気を検出し、その検出された情報によって前記透光性基材上面を前記平板状成形型から剥がしとる剥離動作にフィードバックしながら剥離させることを特徴とするレンズシート剥離方法である。
請求項2に係る発明は、前記剥離工程において、前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型から検出される情報が、前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型の温度、前記透光性基材上面のコントラスト、前記平板状成形型と前記透光性基材間の距離のいずれか、もしくは複数であることを特徴とする請求項1に記載のレンズシート剥離方法である。
請求項3に係る発明は、平板状成形型に硬化性樹脂を塗布する塗工手段と、前記平板状成形型上に透光性基材を積載する積載手段と、前記平板状成形型と前記透光性基材の積層体を加圧ロールによりしごき前記平板状成形型と前記透光性基材を密着させる加圧手段と、前記硬化性樹脂を硬化させる硬化手段と、前記平板状成形型から前記硬化性樹脂と共に前記透光性基板を剥離する剥離手段を有するレンズシート製造装置において、
前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型から剥離状態もしくは雰囲気を検出する手段を有し、更に検出された情報によって、前記透光性基材上面を前記平板状成形型から剥がしとる剥離動作にフィードバックさせる手段を有することを特徴とするレンズシート剥離装置である。
請求項4に係る発明は、前記剥離装置において、
前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型の温度検出手段、前記透光性基材上面のコントラスト検出手段、前記平板状成形型と前記透光性基材間距離検出手段のいずれか、もしくは複数の手段を有することを特徴とする請求項3に記載のレンズシート剥離装置である。
請求項5に係る発明は、前記剥離装置において、
前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型の剥離状態もしくは雰囲気の検出手段が前記平板状成形型上を可動できる手段を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のレンズシート剥離装置である。
請求項1に係る発明によれば、レンズシート周縁から持ち上げて剥離する際、剥離開始前、もしくは剥離進行過程において測定部から得られた情報により、剥離状態を整えながら剥離進行させることが可能である。よって中心部を越えて一方から剥離が進行する場合に起こる、レンズ成形部分もしくは成形型の損傷の無い剥離が安定して可能となる。ここでいう剥離進行とは成形型からレンズシートの剥離が進行することを示しており、剥離とは成形された硬化性樹脂と透光性基板が共に周縁から持ち上げられることで成形型と成形型に付着したレンズシートの間に距離が生じ、レンズシートが成形型から引き剥がされることを示す。
請求項2に係る発明によれば、剥離状態を左右する原因である温度のパラメータを管理でき、更にレンズシートと成形型の距離やレンズシートのコントラストを測定することで剥離進行状態の的確な把握が可能となり、状況に合った剥離動作をすることができ、レンズ損傷をさせずに剥離が可能となる。
請求項3に係る発明によれば、レンズシート周縁から持ち上げて剥離する際、剥離開始前、もしくは剥離進行過程において測定部から得られた情報により、検出された情報により剥離動作つまり保持手段の動作にフィードバックさせながら剥離させることで、パターン中心部を確実に最後に剥離することができ、レンズシート成形部が成形型に干渉して損
傷することを自動的に防止しながら剥がし取ることが可能となり、安定した生産ができる。
請求項4に係る発明によれば、剥離状態を左右する原因である温度のパラメータを管理でき、更にレンズシートと成形型の距離やレンズシートのコントラストを測定することで剥離進行状態の的確な把握が可能となり、状況に合った剥離動作を制御部から自動的に変更させることができる。
請求項5に係る発明によれば、剥離状態もしくは雰囲気を検出したい箇所すべてに設置する必要がなく、少数台でまかなえるため、省コストが実現できる。
以下、本発明の実施形態の一例としてフレネルレンズシートの製造工程における剥離方法及び剥離装置について図面を参照してを説明する。
フレネルレンズシートは図1に示す製法により製造される。図1に示すようにフレネルレンズシート1は成形型2に硬化性樹脂3を全面に塗布する塗布工程(A)、その上面に透光性基板5を積載し、加圧ロール6で透光性基板5上から始点から終点まで加圧する基材供給加圧工程(B)、硬化性樹脂3に透光性基板5上から紫外線又は加熱処理4を施す樹脂硬化工程(C)と、硬化性樹脂3と透光性基板5を共に成形型2から剥がし取りフレネルレンズ1を得る剥離工程(D)を経て製造される。
本発明は主に剥離工程(D)に係る発明である。剥離工程(D)は紫外線又は加熱処理4により硬化した硬化性樹脂3を透光性基板5と共に剥がし取りフレネルレンズ1を得る工程である。成形型2のフレネルレンズ賦型面において形成溝が鋭角状の凹凸で形成されており、形状が方向性を持つために、剥がしとる方向によっては硬化性樹脂3がレンズ成形溝に干渉し、レンズ損傷を発生させることがある。
図2にその詳細を示す。フレネルレンズシート1を剥がす際周辺から中心部aに進行させることでフレネルレンズを成形することが可能である(A)。しかしながら、図2(B)に示すように中心部aを超えて反対側に進行した場合硬化性樹脂3が成形型2のレンズ形成溝bの凹凸に干渉し、レンズ損傷cが発生する。これは成形型2の凹凸に方向性があることが原因となる。よって中心部aから円状に成形パターンを持ったサーキュラーフレネルレンズの製造は図2(C)に示すように、フレネルレンズ1の周縁から中心部aに向って剥離し、中心部aを最後に剥離することが、レンズ損傷cを発生させない方法となる。レンズ損傷cが発生するとフレネルレンズ1の透光性が変化するため、レンズ損傷cの部分はムラのように白濁し、レンズの性能の低下を招くことになる。これは成形型2においても同様のレンズ損傷がみられる場合がある。
人手による剥離においては熟練すれば、この問題を防ぐことが可能になるが、機械的に剥離する場合は成形型2のもつ剥離性の違い、剥離方の違いにより中心を最後まで剥離しないことが困難であり、安定した剥離成形が求められている。ここで言う成形型2の持つ剥離性の違いとは、例えばフレネルレンズシート1の1辺の周縁を同一箇所まで持ち上げた際にフレネルレンズ1が剥離されている距離が成形型や周囲の雰囲気により異なることを示しており、これがばらつく原因は成形型の特性や温度変化などと考えられている。
本発明により成形型2の持つ剥離性のばらつきや剥離方法の違いによらず、確実に周辺から中心部aに向って剥離し、中心部aを最後に剥離することを可能にし、なおかつ安定したレンズ成形が可能となる。
次に、本発明を使用した製造方法・装置の一例を説明する。
フレネルレンズシート1の剥離は手作業・装置によらず基本的にレンズ端面を成形型から引き離すことで進行する。つまり、剥離は成形型2とフレネルレンズシート1の距離に依存して進行する。
一般にフレネルレンズシート1の剥離動作はフレネルレンズシート1の周縁から成形型2上に持ち上げる動作を複数回繰り返し、フレネルレンズシート1の持ち上げる高さを増加させることで硬化性樹脂3と透光性基板5とを共に成形型2から完全に剥がしとる。
なお、このフレネルレンズシート1の剥離工程は剥離装置によっても行うことができる。剥離装置では手に代わるものとして吸盤を設けフレネルレンズシート1の周縁を吸着する、あるいはクランプ爪を設け、レンズの周縁を挟み、上記動作を繰り返すように構成することで剥離が機械的に可能となる。
図3(A)に示すようにフレネルレンズシート1を保持する保持部d1、d2とフレネルレンズシート1上面からフレネルレンズシート1の温度を測定できる温度測定部e1とフレネルレンズシート1と成形型2の距離、つまりフレネルレンズシート1の高さを測定できる高さ測定部e2、e3から構成される測定部eと、高さ測定部e2、e3を移動可能とする可動部h、測定部eの情報をデータの流れgに沿って得て保持部d1、d2を制御できる制御部fを具備する装置を作成する。通常フレネルレンズシート1の周縁から剥離が進行し図3(B)のように一方の剥離進行が早い場合、通常そのまま剥離が中心部aを超えて進行し、図2(B)のようにレンズ損傷cを発生させる。しかしながら、本発明は、まず剥離性に影響する温度を温度測定部e1で測定し、定めた温度になったことを制御部fにて確認してから剥離を開始する。これは硬化性樹脂3を硬化させるために前工程から持ち込まれる温度のばらつきがあり、それが剥離性のばらつきの原因になるため、剥離ごとに測定の後、定めた温度になったところで剥離を開始させることで温度要因のばらつきを抑えることが可能となるためである。ここでいう剥離を開始するとは保持部d1、d2を持ち上げてフレネルレンズシート1と成形型2を引き剥がし始めることである。
更に、剥離を開始後、成形型2の剥離性の違いにより、図3(B)のように一方の剥離の進行が早くなった場合、剥離の進行はフレネルレンズシート1と成形型2の距離つまり高さ測定部e2、e3の測定値i1、i2となって検出される。説明の都合上、高さ測定部e2,e3をパターン中心部aから均等な位置に配置することとする。すると図3(B)の場合、高さ測定部e2の高さ測定値i1より測定部e3の測定値i2の方が大きくなっている。つまり、高さ測定部e2と高さ測定部e3はパターン中心部aから均等な位置に配置されていることから、測定値i1、i2の差はパターン中心部aに対して剥離進行がばらついていることを示していることになる。よって、測定値i1、i2を等しくなるように剥離進行のバランスを整える必要がある。そこで測定値i1、i2を制御部fが読み取り、測定値i1と測定値i2が等しくなるように保持部d1、d2を制御する。但し、一度剥離した部分を戻すと成形型2と形成されたフレネルレンズシート1が接触するため、レンズ損傷を招くことがある。よって、この場合、制御部fは保持部d2の動作を停止し、保持部d1を測定値i1が測定値i2と等しくなるまで上昇させる。
これにより図3(C)のように、パターン中心部aに対して均等な剥離進行状態となる。
剥離が進むにつれて高さ測定部の位置は、極力パターン中心部aに近い方がより剥離進行状態を確実に把握できるため、可動部hは図3(D)のように測定部e2、e3を移動させる。説明の都合上、測定部e2、e3はパターン中心部aに対して均等な位置に配置する。続いて剥離を進行させると、成形型2の剥離性の違いにより、図3(E)のように剥離進行にばらつきが側定値i3、i4の差異となって制御部fに検出される。図3(E
)の場合、測定値i3は測定値i4より大きくなっているため、制御部fは保持部d1の動作を停止し、保持部d2を測定値i4が測定値i3と等しくなるまで上昇させる。
これにより図3(F)のように、パターン中心部aに対して均等な剥離進行状態となる。このように複数回前記のようなフィードバック制御を繰り返しながら、パターン中心部aまで剥離を進めた段階で剥離完了となる。
よって本発明により、フレネルレンズシート1の周縁からパターン中心部aに対して均等に剥離を進行させ、確実にパターン中心部aを最後に剥離することが可能となり、レンズ損傷cを発生させることなく、フレネルレンズ1を成形型2から得ることができる。
上記では、保持部d1、d2を制御部fにより複数回制御を例示したが、初期段階で図3(E)のような位置に測定部e2、e3を配置し一回のみの制御でも可能である。
更に、上記では、剥離進行の検出手段をフレネルレンズシート1の高さにより行っていたが、本発明においては剥離時のフレネルレンズシート1のコントラストを利用しても安定した剥離が可能である。図4(A)は剥離進行中のフレネルレンズシート1の上面図と側面図の模式図である。フレネルレンズシート1を成形型2から分離した際、フレネルレンズシート1と成形型2が密着した部分(未剥離部分l)とフレネルレンズシート1が剥離された部分の境界にコントラストに差が発生する。このコントラストの差異、つまりコントラスト境界線kが剥離進行の状態を表すことになる。
よって、図4(A)の側面図のようにコントラスト測定部e4(たとえばカメラなど)を具備した装置を採用し、例えばパターン中心部aから均等な位置に中心部から均等なエリアJを設定した上で、コントラスト境界線kが中心部から均等なエリアjに到達するまで、制御部fにより保持部dをフィードバック制御することで、図4(B)のように中心部aに対して均等な剥離進行が可能となり、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
本発明に係るシートの剥離方法を使用するレンズシートの製造方法を工程順に示す説明図であり、(A)は塗布工程の模式図、(B)は基材供給加圧工程の模式図、(C)は樹脂硬化工程の模式図、(D)は剥離工程の模式図を示す。 (A)はシートが適正に成形型から剥離されている状態の模式図である。(B)はシートが成形型から剥離する際に損傷する状態を示す模式図である。(C)は円形上パターン成形型における周縁から中心部に向って剥離進行を示す説明図である。 本発明に係るシート剥離方法・装置の実施の形態を示す模式図である。 剥離進行中におけるレンズシート剥離状態の上面及び側面の模式図である。
符号の説明
1…レンズシート(フレネルレンズシート)
2…成形型
3…硬化性樹脂
4…紫外線又は加熱処理
5…透光性基材
a…成形型中心部
b…レンズ成形溝
c…レンズ損傷
d,d1,d2…保持手段
e,e1,e2,e3,e4…測定部
f…制御部
g…データの流れ
h…可動部
i1,i2…測定値
j…中心部から均等なエリア
k…コントラストの境界
l…未剥離部分

Claims (5)

  1. 平板状成形型に硬化性樹脂を塗布する工程と、前記平板状成形型上に透光性基材を積載する工程と、前記平板状成形型と前記透光性基材の積層体を加圧ロールによりしごき前記平板状成形型と前記透光性基材を密着させる工程と、前記硬化性樹脂を硬化させる工程と、前記平板状成形型から前記硬化性樹脂と共に前記透光性基板を剥離する工程とからなるレンズシート製造工程であって、
    前記剥離工程において、前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型から剥離状態もしくは雰囲気を検出し、その検出された情報によって前記透光性基材上面を前記平板状成形型から剥がしとる剥離動作にフィードバックしながら剥離させることを特徴とするレンズシート剥離方法。
  2. 前記剥離工程において、前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型から検出される情報が、前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型の温度、前記透光性基材上面のコントラスト、前記平板状成形型と前記透光性基材間の距離のいずれか、もしくは複数であることを特徴とする請求項1に記載のレンズシート剥離方法。
  3. 平板状成形型に硬化性樹脂を塗布する塗工手段と、前記平板状成形型上に透光性基材を積載する積載手段と、前記平板状成形型と前記透光性基材の積層体を加圧ロールによりしごき前記平板状成形型と前記透光性基材を密着させる加圧手段と、前記硬化性樹脂を硬化させる硬化手段と、前記平板状成形型から前記硬化性樹脂と共に前記透光性基板を剥離する剥離手段を有するレンズシート製造装置において、
    前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型から剥離状態もしくは雰囲気を検出する手段を有し、更に検出された情報によって、前記透光性基材上面を前記平板状成形型から剥がしとる剥離動作にフィードバックさせる手段を有することを特徴とするレンズシート剥離装置。
  4. 前記剥離装置において、
    前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型の温度検出手段、前記透光性基材上面のコントラスト検出手段、前記平板状成形型と前記透光性基材間距離検出手段のいずれか、もしくは複数の手段を有することを特徴とする請求項3に記載のレンズシート剥離装置。
  5. 前記剥離装置において、
    前記透光性基材上面もしくは前記平板状成形型の剥離状態もしくは雰囲気の検出手段が前記平板状成形型上を可動できる手段を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のレンズシート剥離装置。
JP2006264637A 2006-09-28 2006-09-28 レンズシートの製造方法及び製造装置 Expired - Fee Related JP5233106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006264637A JP5233106B2 (ja) 2006-09-28 2006-09-28 レンズシートの製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006264637A JP5233106B2 (ja) 2006-09-28 2006-09-28 レンズシートの製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008080702A true JP2008080702A (ja) 2008-04-10
JP5233106B2 JP5233106B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=39352035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006264637A Expired - Fee Related JP5233106B2 (ja) 2006-09-28 2006-09-28 レンズシートの製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5233106B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013180535A (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 Toshiba Mach Co Ltd 型剥離装置および型剥離方法
JP2016149571A (ja) * 2009-09-01 2016-08-18 エーファウ・グループ・ゲーエムベーハー 製品基板をキャリア基板から剥離するための装置及び方法
CN106926406A (zh) * 2017-05-11 2017-07-07 中环天仪股份有限公司 一种变送器放大板的灌充工装及使用方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08207159A (ja) * 1995-01-31 1996-08-13 Omron Corp 光学素子の製造方法及び光学素子製造装置
JP2002160230A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Dainippon Printing Co Ltd レンズシートの製造方法及び製造装置
JP2002172626A (ja) * 2000-12-08 2002-06-18 Dainippon Printing Co Ltd レンズシートの剥離方法及び剥離装置
JP2003011140A (ja) * 2001-07-04 2003-01-15 Canon Inc 回折光学素子の離型方法及び離型装置
JP2003181855A (ja) * 2001-12-17 2003-07-02 Toppan Printing Co Ltd フレネルレンズの製造方法及びこの製造装置
JP2007290223A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Toppan Printing Co Ltd 基板シートの製造方法および剥離装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08207159A (ja) * 1995-01-31 1996-08-13 Omron Corp 光学素子の製造方法及び光学素子製造装置
JP2002160230A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Dainippon Printing Co Ltd レンズシートの製造方法及び製造装置
JP2002172626A (ja) * 2000-12-08 2002-06-18 Dainippon Printing Co Ltd レンズシートの剥離方法及び剥離装置
JP2003011140A (ja) * 2001-07-04 2003-01-15 Canon Inc 回折光学素子の離型方法及び離型装置
JP2003181855A (ja) * 2001-12-17 2003-07-02 Toppan Printing Co Ltd フレネルレンズの製造方法及びこの製造装置
JP2007290223A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Toppan Printing Co Ltd 基板シートの製造方法および剥離装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016149571A (ja) * 2009-09-01 2016-08-18 エーファウ・グループ・ゲーエムベーハー 製品基板をキャリア基板から剥離するための装置及び方法
JP2013180535A (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 Toshiba Mach Co Ltd 型剥離装置および型剥離方法
CN106926406A (zh) * 2017-05-11 2017-07-07 中环天仪股份有限公司 一种变送器放大板的灌充工装及使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5233106B2 (ja) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10239299B2 (en) Laminating apparatus
TWI392592B (zh) 以中間印模進行圖案複製之裝置
JP5586995B2 (ja) 転写装置及び転写方法
KR101627575B1 (ko) 미세 요철 패턴의 형성 방법 및 형성 장치, 전사용 기판의 제조 방법, 및 전사용 기판
TWI499498B (zh) 壓印設備及製造物品的方法
JP4506987B2 (ja) エネルギ線硬化型樹脂の転写方法、転写装置及びディスクまたは半導体デバイス
WO2012029843A1 (ja) 転写システムおよび転写方法
US10611063B2 (en) Imprint apparatus, and method of manufacturing article
TWI754978B (zh) 微小構造轉印裝置及微小構造轉印方法
JP5233106B2 (ja) レンズシートの製造方法及び製造装置
JP2005199455A (ja) 光学製品の転写成形装置および転写成形方法
JP5465474B2 (ja) インプリント装置およびインプリント方法
JP5349777B2 (ja) 光学素子の製造方法
JP2015077758A (ja) インプリント用基板の検査方法、インプリント用基板の製造方法、インプリント方法及びインプリントシステム
JP2007290223A (ja) 基板シートの製造方法および剥離装置
KR101666799B1 (ko) 입체감을 갖는 필름 제조방법 및 상기 필름을 이용한 인몰드 사출방법
KR101426463B1 (ko) 미세 패턴필름 제조장치 및 미세 패턴필름 제조방법
JP5502592B2 (ja) インプリント加工装置、インプリント加工方法およびインプリント加工物
WO2012020741A1 (ja) 光インプリント方法及び装置
JP2005178236A (ja) 微細形状物の成形方法及び成形機
KR101208898B1 (ko) 시트 제조 장치
JP2006224342A (ja) ハイブリッドレンズの製造方法
JP4509299B2 (ja) ロール成形型
JP2000153556A (ja) 光学的立体造形方法
JP5707532B1 (ja) 被成形基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090825

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees