JP2008079888A - 焼き上げ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前面に扉2を有するとともに、扉2を閉めた状態で周囲のほぼ全部を囲んだ状態となるケーシング3を備える。肉塊10をほぼ水平な軸周りに回転自在に支持する支持部を備える。前記支持部より後方でかつ下方に配置される熱源としての赤外線バーナー4を備える。前記赤外線バーナー4により加熱されて赤外線を放射し、かつ、前記赤外線バーナー4上に側面を支持部の肉塊10に向けて斜めに配置されるセラミックを備える。また、肉塊10の支持部の下には、肉塊10から滴り落ちる脂等を受ける引き出しトレイ6が扉2を閉めた状態で引き出し可能に設けられている。引き出しトレイでジャガイモをオーブン加熱可能となっている。
【選択図】図2
Description
しかし、炭は、燃えると灰が発生する。また、炭は着火に際し、十分な火力が発生するまで時間がかかるとともに、簡単に火を消すことができず、灰の処理や着火や消火するまでの炭の処理など取り扱いに手間がかかっていた。
この赤外線セラミックを用いることにより、炭火でなくても炭火で焼いた状態に近い焼き上がりが得られる可能性がある。
グリル加熱の場合には、直火により肉が高温の燃焼ガスに直接曝されるため、表面がぱりぱりに焼け、内部は火の通りが弱くジューシーな状態となる。しかし、鳥の丸焼きのように肉が大きな塊りとなっている場合には、内部にある程度火が通る前に表面が焦げすぎてしまうという問題がある。
また、グリル加熱の場合には、熱源が肉の下側でなくても、脂や肉汁が落ちる位置に強い火力が作用すると、やはり脂や肉汁が焦げてしまうという問題があった。さらに、脂や肉汁が落ちる位置に野菜等を置いた場合に、十分に内部に火が通る前に焦げてしまうという問題がある。
前面に扉を有するとともに、扉を閉めた状態で周囲のほぼ全部を囲んだ状態となるケーシングと、
肉塊をほぼ水平な軸周りに回転自在に支持する支持部と、
前記支持部より後方でかつ下方に配置される熱源と、
前記熱源により加熱されて赤外線を放射し、かつ、前記熱源上に側面を支持部に向けて斜めに配置されるセラミックとを備えることを特徴とする。
また、グリル加熱とオーブン加熱が同時に行えることから、グリル加熱の熱量を下げたり、熱源およびセラミックを被加熱物としての肉塊から遠ざけたりしても、調理時間が長くなり過ぎることがなく、大きな肉塊であっても表面を焦がすことなく、内部に十分に火を通すことができる。
また、熱源の位置が熱源の後方の下側で、かつ、セラミックの側面が斜めに支持部側を向いているので、セラミックからの赤外線と熱源に加熱された空気(ガス加熱の場合に燃焼ガスを含む)は、落下した脂や肉汁側に直接向かう度合いが低く、これら脂や肉汁が焦げずらい状態となっている。
したがって焦げ臭の発生も抑えられ、焼き上げた肉塊に臭いが付くのを防止することができる。
なお、セラミックからの赤外線照射方向が偏った状態となっていても、支持部が肉塊を回転可能となっているので、肉塊が偏って加熱されて焼きあがる前に焦げるようなことはない。
この際に、前記支持部の下方でかつ前記熱源および前記セラミックより前方にトレイが配置されているので、上述のように落下した脂および肉汁と、野菜とにセラミックからの赤外線と熱源による熱気(燃焼ガスを含む)が直接向かう度合いが低く、これらが主にオーブン加熱で調理された状態となり、焦げにくい状態となる。
すなわち、肉塊が直接熱源の上方に配置されていないことで、熱源で発生する熱の利用効率が悪化するが、蓄熱体に熱を吸収させて放出させることで、熱の利用効率の悪化を防止することができる。
特に、熱源としてケーシング内でガスを燃焼させる場合に、酸素を供給するために排気が必要となり、外気を導入するために燃焼ガス等を排気すると熱が外部に逃げることになり、ガスの燃焼に対してケーシング内のオーブンとしての熱効率が悪化するが、蓄熱体に熱を蓄熱させることで、熱効率の悪化を防止しつつ、ガスの正常な燃焼を維持することができる。
前記セラミックが外観が炭状でかつ棒状のセラミックとされ、
前記熱源が赤外線バーナーとされ、
前記赤外線バーナーが左右に延在して配置され、
前記セラミックが、互いに間隔あけて左右に並んで配置されていることを特徴とする。
この際に、炭状とされたセラミックは、自発光するほど加熱されていないので、真っ黒な状態となっており、たとえ炭状に形成されていてもオレンジ色に発光するとともに青白い燃焼ガスを放出する燃焼中の炭には見えず、必ずしも見栄えがいい状態とならない。
また、熱源としての赤外線バーナー上を塞ぐようにセラミックが間隔をおかずに配置された場合に比較して、空気の流通を良好に保持することでき、赤外線バーナーの燃焼を正常に維持することができる。
図1から図4は、本発明の実施の形態に係る焼き上げ装置を示すものである。
焼き上げ装置1は、前面に扉2を有するとともに、扉2を閉めた状態で周囲のほぼ全部を囲んだ状態となるケーシング3と、被加熱物としての大きな肉塊(例えば、丸のままの鶏)をほぼ水平な軸周りに回転自在に支持する支持部(図示略)と、前記支持部より後方でかつ下方に配置される熱源としての赤外線バーナー4と、当該赤外線バーナー4により加熱されて赤外線(遠赤外線)を放射し、かつ、前記赤外線バーナー4上に側面を支持部(被加熱物としての肉塊)に向けて斜めに配置されるセラミック5と、支持部の下方でかつ前記赤外線バーナー4および前記セラミック5より前方に配置される引き出しトレイ6と、支持部より後方で熱源より上に配置された蓄熱体としての耐火レンガ7と、支持部より上に配置された上部バーナー(上部熱源)9とを備えたものである。
また、天板後部33の上面には、扉を開閉自在に支持する蝶番35,35が左右に間隔をあけて2つ配置されている。
また、左側の側板32の前面には、赤外線バーナー4の着火と消火とを行うツマミ8が設けられている。
そして、ガラス枠22には、その多くの部分を占めるように枠の内側に耐熱ガラスからなるガラス板21が嵌め込まれ、ケーシング3内部を外部から視認可能としている。
また、ケーシング3の本体の前部の扉2のガラス枠22の下辺に対応する位置には、水平に棒状の戸当たり36が設けられている。
そして、連通部25には、扉2の天板前部23の内壁a部分の前側にケーシング3の内部空間と連通する排気口26が形成されている。これにより、熱源としてのガスバーナーである赤外線バーナー4がケーシング3内部の下側の後ろにあるのに対して、排気口26が上側の前にあるので、赤外線バーナー4の熱い排気がそのまま上昇して外部に抜けるのではなく、ケーシング3の内壁面に沿って回転するような空気の流れを形成してから外部に抜けるようになっており、排気の熱をケーシング3内部で対流させて有効利用することができる。
そして、底板31の載置台311の後ろが熱源設置台312となっている。熱源設置台312と載置台311との間に段差が形成され、熱源設置台312の上面は載置台311の上面より、ほぼ引き出しトレイ6の高さ分だけ高くなっている。
前記蓄熱体設置部313は、その上面が赤外線バーナー4より高くされ、蓄熱体としての耐火レンガ7を載置するためのほぼ水平な平面となっている。
熱源として赤外線バーナー4を用いることにより、熱源からも多くの赤外線が放射されることになる。なお、赤外線バーナー4は、近赤外線、中赤外線、遠赤外線を放射し、セラミック5は主に遠赤外線を放射する。
なお、上述の赤外線バーナー4は、例えば、中赤外線程度の波長の放射が最も大きくなっており、セラミック5に比較すると、遠赤外線未満の短い波長の赤外線の放射が大きくなっている。
これにより、耐火レンガ7が赤外線バーナー4で発生した熱を蓄熱するとともに、熱くなった耐火レンガ7が熱を放出して周囲の空気を加熱して熱気を対流させるとともに、支持部の後方の耐火レンガ7からも肉塊10に赤外線が放射される。
これによりオーブンとしても機能する焼き上げ装置1において、内部温度を高温に維持することが赤外線バーナー4の熱を蓄熱した耐火レンガ7により補助され、赤外線バーナー4の熱の利用効率を向上することができる。
したがって、上部バーナー9は、赤外線バーナー9と同時に用いられる。
また、赤外線バーナー4の火力が十分に強く、肉塊10を比較的短時間で焼き上げることができる場合には、上部バーナー9を最初は切った状態とし、肉塊10が焼き上がる直前もしくはそれより少し前になった段階で上部バーナー9を点火して、上述のように肉塊に焼き色を付けたり、適度に焦がした状態としたり、鳥などの皮が表面にある肉塊の場合に皮をパリパリの状態に焼き上げるものとしてもよい。
また、上部バーナー9は、引き出しトレイ6との間に支持部に支持された肉塊10が配置されるように設けられ、引き出しトレイ6が上部バーナー9から放射される赤外線に対して肉塊10の陰となることが好ましく、これにより引き出しトレイ6内の肉塊10から滴り落ちた脂や肉汁と、引き出しトレイ6に入れられた野菜等とが上部バーナー9の熱気で焦げるのを防止することができる。また、上部バーナーに脂や肉汁が接触することもない。
さらに、赤外線バーナー4、セラミック5、耐火レンガ7から赤外線が放射され、肉塊10を加熱するとともに、肉塊10を内部に火が通る程度まで加熱した際に、焦がしすぎた状態とせずに、パリパリに焼けた状態とすることができる。
また、焼き上げる少し前に上部バーナー9の火力を強めることで、さらに肉塊10の表面を直火焼きに近い状態に仕上げることができる。これにより、例えば、鳥の丸焼きの場合に、さらに表層部を焼き鳥に近い食感にでき、かつ、鳥皮部分の食感をさらに上質なものとすることができる。
また、セラミック5同士の間からは肉塊10に赤外線バーナー4からの赤外線の一部を直接照射することになり、セラミック5を介して間接的に赤外線を照射することでの熱効率の低下の一部を補うことができる。なお、赤外線バーナー4は、支持部(肉塊10)の真下ではないので、赤外線バーナー4で発生した極めて高温の燃焼ガスが直接肉塊10に作用することがなく、かつ、赤外線バーナー4から放射される赤外線の多くがセラミック5に遮られ、セラミック5に吸収されるので、肉塊10の表面を焦がしすぎてしまうことはない。なお、設計時に、肉塊10の表面を焦がしすぎることがないように、セラミック5同士の間隔が調整される。
また、ケーシング3の前面の扉2のガラス枠22から内部で回りながら焼ける鳥等を見ることができるが、焼き上げ装置1をオープンキッチン等の客から見える位置に配置することで、客は、普段家庭では見ることができない、丸焼きされる鳥を見ることができ、これを楽しむことができる。
しかし、上述のようにセラミック5同士の間隔をあけると、セラミック5同士の間からオレンジ色の赤外線バーナー4の発光が見えるともに、赤外線バーナー4からのガスが青白く光りならが燃焼するのが見えることになり、客にセラミック5を本当の炭のように見せるとともに、オレンジ色の明かりや、青白い光により、丸焼きされる鳥をさらに演出的に見せることができる。
また、蓄熱体は、耐火レンガ7に限られるものではなく、熱容量の大きな物質で耐熱性の高い物質ならばよく、例えば、石(各種鉱物)やセラミック等で熱により割れにくいものなどを用いることができる。
また、セラミック5を互いに間隔をあけて配置するものとしたが、セラミック5を互いに間隔をほとんどあけずに左右に並べて配置してもよい。この場合に、セラミック5とその後方の耐火レンガ7との間と、熱源からの熱気を対流させるための隙間を設けることが好ましい。
すなわち、扉を扉2のガラス枠22とガラス板21の部分だけで天板前部23を含まないものとする。
また、扉は、左右2本の回動片と、左右2本の伸縮自在なガスばねとを介してケーシング3本体に接続されている。回動片の基端部は、ケーシング3の側板32,32の側面のほぼ中央部に回動自在に接続され、先端部は、扉の左右側縁部の下端部に回動自在に接続されている。また、ガスばねも同様に回動片より上側で、基端部がケーシング3の側板32,32の側面の中央部より少し上側(および前側)に回動自在に接続され、先端部が扉の左右側縁部の下端部より少し上側に回動自在に接続されている。
これにより扉全体をケーシング3本体より僅かに上側まで上げた状態に開放可能となり、肉塊10のケーシング3への出入が容易となる。また、扉を閉めた状態では斜め下を向くガスばねの付勢力により扉が閉めた状態に保持され、この状態からガスばねの付勢力に抗して扉をケーシング3本体より上方に上げた状態に開放すると、斜め上を向くガスばねの付勢力により扉が開放した状態に保持される。また、ガスばねにより扉を開閉する際に扉がほぼ垂直な状態(途中で僅かに傾く)に保持される。
2 扉
3 ケーシング
4 赤外線バーナー(熱源)
5 セラミック
6 引き出しトレイ
7 耐火レンガ(蓄熱体)
10 肉塊
Claims (4)
- 鳥の丸焼き等の大きな肉塊を焼くための焼き上げ装置であって、
前面に扉を有するとともに、扉を閉めた状態で周囲のほぼ全部を囲んだ状態となるケーシングと、
肉塊をほぼ水平な軸周りに回転自在に支持する支持部と、
前記支持部より後方でかつ下方に配置される熱源と、
前記熱源により加熱されて赤外線を放射し、かつ、前記熱源上に側面を支持部に向けて斜めに配置されるセラミックとを備えることを特徴とする焼き上げ装置。 - 前記支持部の下方でかつ前記熱源および前記セラミックより前方に配置され、加熱された肉塊から落ちる脂等の液体を受けるとともに、扉を閉めた状態で引き出し可能で、前記液体を用いて野菜を加熱調理するための引き出しトレイを備えることを特徴とする請求項1に記載の焼き上げ装置。
- 前記支持部より後方で熱源より上に、熱源により加熱されて蓄熱するとともに熱を放出する蓄熱体が配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の焼き上げ装置。
- 前記扉は、内部を視認可能とするガラス板が嵌め込まれたガラス枠状とされ、
前記セラミックが外観が炭状でかつ棒状のセラミックとされ、
前記熱源が赤外線バーナーとされ、
前記赤外線バーナーが左右に延在して配置され、
前記セラミックが、互いに間隔あけて左右に並んで配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の焼き上げ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006264031A JP2008079888A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 焼き上げ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006264031A JP2008079888A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 焼き上げ装置 |
Publications (1)
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JP2008079888A true JP2008079888A (ja) | 2008-04-10 |
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ID=39351333
Family Applications (1)
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JP2006264031A Ceased JP2008079888A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 焼き上げ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008079888A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014000326A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Mik:Kk | 食品炒め機 |
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-
2006
- 2006-09-28 JP JP2006264031A patent/JP2008079888A/ja not_active Ceased
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