JP2008077837A - 二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー - Google Patents

二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー Download PDF

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Abstract

【解決手段】オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)とを含有する樹脂粒子が水に分散したエマルション組成物であって、アクリル系重合体(B)がアクリル系単量体(b−1)または、アクリル系単量体とアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)とで構成され、アクリル系単量体(b−1)またはアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)がエポキシ基または2つ以上のビニル基のどちらか少なくとも1種類含有する単量体であることを特徴とする二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
【効果】本願発明により、金属集電体、正極活物質、および負極活物質に対して十分な密
着性を有し、高率放電特性やサイクル特性を向上させることができる二次電池または電気
二重層キャパシタ用バインダーを得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本願発明は、オレフィン系重合体とアクリル系重合体とを水に分散させた二次電池また
は電気二重層キャパシタ用バインダーに関する。
近年、電子機器の小型軽量化、多機能化、コードレス化の要求に伴い、充電により繰り
返し使用が可能な二次電池、例えば、水素吸蔵合金を用いて得られるアルカリ二次電池(
Ni−MH電池)、リチウム化合物を用いた非水電解液二次電池(リチウムイオン電池)
等が広く使用されている。電気二重層キャパシタはICやLSIメモリおよびアクチュエ
ータ等のバックアップ電源として最近、電子工業、家電、自動車等の種々の分野で広く利
用されている電子部品の一つである。Ni−MH電池およびリチウムイオン電池は、正負
極用の各活物質をバインダーによって、各集電体に結着させ各電極を作成している。キャ
パシタは正、負極に活物質として活性炭を用い、二次電池同様金属集電体に決着させ、各
電極を作成している。
使用されるバインダーは、リチウムイオン電池で例をあげると、正極のバインダーとして
はポリフッ化ビニリデン(PVDF)をN−メチル−2ピロリドン(NMP)に溶解させた溶
液あるいはポリテトラフロロエチレン(PTFE)の水分散液が用いられている。負極のバ
インダーとしては、PVDFやスチレン-ブタジエンラバー(SBR)水分散液(特許文献
1)が用いられている。PVDFやPTFEのフッ素系樹脂は、活物質や金属集電体に対
する接着力が低い。そのため、バインダーとして多量に添加する必要があり、活物質の表
面を覆い、電池特性を低下させる問題がある。また、フッ素系樹脂は、活物質や金属集電
体に対する接着力が低いので、二次電池およびキャパシタの充放電を繰り返すと、活物質
が金属集電体から脱落し、電池容量を減少させる問題がある。
また、SBRは主鎖に二重結合を有するため、正極に使用した場合は二次電池およびキ
ャパシタの充放電を繰り返すと二重結合部が酸化劣化し、活物質が金属集電体から脱落し
、電池やキャパシタ容量を減少させる問題がある。また、負極に使用した場合には電解液
に対する膨潤性が高いため、活物質や集電体とのコンタクトが失われることで高率放電特
性やサイクル特性が低下する問題があった。かかる問題を解決するために、電気化学的に
安定で電解液に対して膨潤性が小さいオレフィン系重合体をバインダーとして用いる検討
(特許文献2)が行われているが、活物質や金属集電体に対する接着力がまだ十分とは言
えない。接着力を向上させる手段としてオレフィン単量体とアクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステル単量体を共重合する方法(特許文献3)、また、オレフィンにアクリ
ル樹脂を添加する方法(特許文献4)が開示されているが、アクリル樹脂部が電解液溶媒
に対して膨潤してしまうため、活物質や集電体とのコンタクトが失われることで電池やキ
ャパシタ特性を低下させる問題や、さらに後者では電極を作成するためのペースト中でバ
インダーが凝集するため界面活性剤を多量に添加する必要があり、ペースト中にあるフリ
ーの界面活性剤が電池特性を低下させる問題があった。したがって、依然として活物質や
金属集電体に対する接着性および二次電池の高率放電特性やサイクル特性や電気二重層キ
ャパシタの静電容量や内部抵抗が不十分であった。
特許3101775号公報 特開2002−251998号公報 特開2005−63735号公報 特開2004−327064号公報
本願発明は、金属集電体、正極活物質、および負極活物質に対して十分な密着性を有し
、二次電池の高率放電特性やサイクル特性を向上させ、電気二重層キャパシタの静電容量
を大きく,内部抵抗を小さくすることができる二次電池または電気二重層キャパシタ用バ
インダーを提供することである。
本願発明者らは、上記従来技術の課題等について鋭意検討した結果、以下のエマルショ
ン組成物からなる二次電池および電気二重層キャパシタ用バインダーがこれらの問題を解
決し得ることを見出し本願発明の完成に至った。
即ち、本願発明は以下に記載される項目によって特定される。
(1)オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)とを含有する樹脂粒子が水に
分散したエマルション組成物であって、アクリル系重合体(B)がアクリル系単量体(b−1)または、アクリル系単量体(b−1)とアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)とで構成され、アクリル系単量体(b−1)またはアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)がエポキシ基または2つ以上のビニル基のどちらか少なくとも1種類含有する単量体であることを特徴とする二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
(2)オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)とを含有する樹脂粒子が水に
分散したエマルション組成物であって、アクリル系重合体(B)がアクリル系単量体(b−1)または、アクリル系単量体(b−1)とアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)とで構成され、アクリル系単量体(b−1)が更にカルボキシル基または水酸基のうち少なくとも1種類含有する単量体であることを特徴とする二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
(3)オレフィン系重合体(A)がオレフィン系単量体(a−1)の共重合体を含むこ
とを特徴とするの二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
(4)オレフィン系重合体(A)が、オレフィン系単量体(a−1)とオレフィン系単量
体(a−1)と共重合可能な他の単量体(a−2)の共重合体を含む(1)〜(3)の何れかに記載の二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
(5)オレフィン系単量体(a−1)とオレフィン系単量体(a−1)と共重合可能な他の単量体(a−2)の比率が、(a−1)と(a−2)の合計重量を基準として(a−1)が99.9〜35.0重量%、(a−2)が0.1〜65.0重量%である、(4)に記載の二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
(6)エマルション中のオレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)の合計重量
を基準として、オレフィン系重合体(A)が95〜30重量%、アクリル系重合体(B)
が5〜70重量%であることを特徴とする二次電池または電気二重層キャパシタ用バイン
ダー。
(7)(1)〜(6)の何れかに記載したバインダーを含有してなる二次電池または電気
二重層キャパシタ用正極及び負極。
(8)(7)に記載した電極を使用した二次電池または電気二重層キャパシタ。
本願発明により、金属集電体、正極活物質、および負極活物質に対して十分な密着性を
有し、高率放電特性やサイクル特性を向上させることができる二次電池または電気二重層
キャパシタ用バインダーを得ることができる。
以下、本願発明を詳細に述べる。
オレフィン系重合体(A)
本願発明で用いられるオレフィン系重合体(A)の具体例としては、低密度ポリエチレン
、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ブテ
ン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、あるいはエチレン・プロピレン共重合体、エチレ
ン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン・
エチレン共重合体で代表されるエチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブ
テン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキ
セン、1−デセン、1−ドデセン等のα―オレフィンの単独重合体、またはこれらのラン
ダムあるいはブロック共重合体、または、エチレン・ブタジエン共重合体、エチレン・エ
チリデンノルボルネン共重合体で代表されるα−オレフィンと共役ジエンまたは非共役ジ
エンジエンとの共重合体、あるいはエチレン・プロピレン・ブタジエン3元共重合体、エ
チレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン3元共重合体、エチレン・プロピレン・1
,5−ヘキサジエン3元共重合体等で代表されるα―オレフィンの2種以上と共役ジエン
、または非共役ジエンとの共重合体、あるいはエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン
。ビニルアルコール共重合体等のオレフィン樹脂と他の熱可塑性単量体との共重合体等を
挙げることができる。
更に、オレフィン系重合体(A)は、オレフィン系単量体(a−1)の共重合体、即ち
、オレフィン系単量体(a−1)の単独重合体、および/または2種以上のオレフィン系
単量体(a−1)の共重合体を含んでいてもよい。更に、オレフィン系単量体(a−1)
と共重合可能な他の単量体(a−2)との共重合体を含んでいてもよい。
オレフィン系単量体(a−1)としては、特に制限されるものでなく、例えば、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン
、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−デセン、1−ドデセン
等のα―オレフィン、ブタジエン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1
,5−ヘキサジエン等の共役ジエン、非共役ジエン等が挙げられ、これらを1種単独でも
、また2種以上を用いることができる。
また、オレフィン系単量体と共重合可能な他の単量体(a−2)は特に制限されるもの
ではないが、スチレン、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、アクリル酸、メタア
クリル酸、および酢酸ビニル、ビニルアルコール等が上げられる。これらの単量体1種類
単独でも、また2種類以上を用いることができる。
オレフィン系単量体(a−1)とオレフィン系単量体と共重合可能な他の単量体(a−2
)の比率は、(a−1)と(a−2)の合計重量を基準として、通常(a−1)が99.
9〜35.0重量%、(a−2)が0.1〜65,0重量%であり、好ましくは,(a−
1)が99.9〜50重量%、(a−2)が0.1〜50重量%であり、さらに好ましく
は、(a−1)が99.9〜70重量%、(a−2)が0.1〜30重量%である。オレ
フィン系単量体(a−1)が上記範囲であるとオレフィンとしての特性が発現され、電気
化学的安定性が維持でき、電池特性が低下するという問題が生じない。
アクリル系重合体(B)
本願発明において、アクリル系重合体(B)はアクリル系単量体(b−1)または、アクリル系単量体(b−1)とアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)とで構成される。アクリル系単量体(b−1)またはアクリル系単量体と共重合可能なその他の単量体(b−2)は、エポキシ基または2つ以上のビニル基のどちらか少なくとも1種類含有する単量体であることが好ましい。エポキシ基または2つ以上のビニル基のどちらか少なくとも1種類含有する単量体の量は、(b−1)と(b−2)との全合計を100重量%とすると、通常0.5〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%である。エポキシ基または2つ以上のビニル基を有する単量体が上記範囲であるとアクリル樹脂部の電解液に対する膨潤性が低くなり電池特性の低下を引き起こさない。エポキシ基を有する単量体の具体例としては、アクリル系単量体と共重合可能なその他の単量体(b−2)としてジグリシジルエーテル化合物が好適で例えば、三井化学株式会社製のエポミックシリーズなどが挙げられる。ビニル基を2つ以上有する単量体の具体例としては、アクリル系単量体(b−1)の例としてエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレートなどが、アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)としてジビニルベンゼンなどが挙げられる。
また、本願発明において、アクリル系重合体(B)に供するアクリル系単量体(b−1)が更にカルボキシル基または水酸基のうち少なくとも1種類含有する単量体が好ましい。カルボキシル基または水酸基のうち少なくとも1種類含有する単量体の量はアクリル系単量体(b−1)と(b−2)との全合計を100重量%とすると、通常0.5〜50重量%、好ましくは1.0〜30重量%である。カルボキシル基または水酸基のうち少なくとも1種類含有する単量体の量が上記範囲であると密着性が良好である。
カルボキシル基または水酸基を有する単量体としては特に制限されるものではないが、具
体例としてカルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸が、水酸基を有する単量体としては、ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート。ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート類が挙げ
られる。
その他のアクリル系単量体(b−1)は、特に制限されるものではない。本願発明において、その他のアクリル系単量体(b−1)の具体例として、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類として、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸I−ブチル、メタクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル等、極性基含有単量体としてアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)も特に制限されるものではない。具体例として、例えば、芳香族系単量体のスチレン、α−メチルスチレン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)の重量比は、オレフィン系重合体(
A)とアクリル系重合体(B)の合計重量を基準として、好ましくは(A)が95〜30
重量%、(B)が5〜70重量%、より好ましくは(A)が95〜50重量%、(B)が5〜50重量%である。オレフィン系重合体(A)が上記範囲であると、電気化学的な安定性および接着性の点で好ましい。
本願発明において、樹脂粒子は、同一粒子内にオレフィン系重合体(A)とアクリル
系重合体(B)を含有するエマルションまたはオレフィン系重合体(A)からなる樹脂粒
子とアクリル系重合体(B)からなる樹脂粒子を含有するエマルションのどちらでも良く
、また、これらが単一の種類の重合体からなるものであっても良く、2種類以上の重合体
が混合したものであってもよい。
樹脂粒子の形態については特に限定されるものではなく、同一粒子内にオレフィン系重合
体(A)とアクリル系重合体(B)を含有するエマルションについては、例えばコア/シ
ェル構造、複合構造、局在構造、だるま状構造、ラズベリー構造等が挙げられる。
本願発明において樹脂粒子の重量平均粒子径は10nm〜10μm(Microtrac UPA:
Honneywell社使用)であることが好ましく、さらに好ましくは10nm〜2μmである。
粒子径が10μmを超えると、活物質や金属集電体との接着力が低下し、電池特性を低下
させる。
本願発明に係るエマルション組成物のうちオレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体
(B)を同一粒子内に含有するエマルションについてはオレフィン系重合体(A)の粒子
が水に分散したエマルションの存在下で、アクリル系単量体(b−1)を重合することによって製造され、この際にオレフィン系重合体(A)の粒子内にアクリル重合体(B)が生成される。
本願発明に係るエマルション組成物のうちオレフィン重合体(A)の樹脂粒子とアクリ
ル系重合体(B)の樹脂粒子を含有する場合には、通常の乳化重合法を用いて製造された
アクリル重合体(B)エマルションとオレフィン系重合体(A)が水に分散したエマルシ
ョンを混合して生成される。
オレフィン系重合体(A)の粒子が水に分散したオレフィン系エマルションは、特にその
製造方法に制限されるものはなく、溶融状態の樹脂を水中で攪拌によって強制的に引きち
ぎる方法や押出機による溶融混錬した樹脂に水を添加する方法などが挙げられ、例えば、
特公昭42−000275号、特公平7−008933号等に開示されている。
アクリル系重合体(B)の重合時に使用される開始剤は特に限定されるものではない。
アクリル系重合体(B)の重合時に使用される開始剤の具体例としては、例えば、一般に
乳化重合に使用されるものであれば、すべて使用することができる。代表的なものを挙げ
ると過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩やクメンハイドロパーオキサイ
ド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパー
オキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、あるいはこ
れらと鉄イオン等の金属イオン、およびナトリウムスルホキシレート、ホルムアルデヒド
、ピロ亜硫酸ソーダ、亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、ロンガリット等の還
元剤との組み合わせによるレドックス開始剤等が挙げられ、これら1種類もしくは2種類
以上を用いることができる。
また、必要に応じてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、アリルスルフォン酸、メタアリルスルフォン酸およびこれらのソーダ塩等のアリル化合物などを分子量調節剤として用いることができる。
オレフィン系重合体(A)のエマルション存在下でアクリル重合体(B)を重合する際
、また、アクリル重合体(B)粒子を単独で製造する際、粒子の安定性を向上させるため
通常の乳化重合法で用いられる界面活性剤を使用することも可能である。界面活性剤の具
体例としては、例えば、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面
活性剤、その他の反応性界面活性剤などが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を併
用することができる。
非イオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロ
ピレンブロックコポリマー、tert−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノー
ル、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等をあげることができる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム、ア
ルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウムジアルキルスルホコハクさんナトリウム、tert−オクチル
フェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸ナトリウム塩等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等を挙げることができる。
界面活性剤の使用量は特に制限されないが、オレフィン系重合体(A)とアクリル系重
合体(B)が同一粒子内に含有するエマルション組成物の場合には使用量が多くなるとア
クリル系重合体(B)のみからなる粒子が生成する。また、遊離した界面活性剤量が相対
的に増えて電池特性の低下を招くため、オレフィン系重合体(A)エマルションの存在下
でアクリル系重合体(B)を重合する場合、アクリル重合体(B)を単独で重合する場合
とも界面活性剤の使用量としては好ましくは、アクリル系単量体(b−1)の全重量を基準として0〜5重量%で使用される。
オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)が同一粒子内に含有する場合、オレ
フィン系重合体(A)粒子とアクリル系重合体(B)粒子を含有する場合とも、前記した
各種の単量体はこれを一括して、もしくは分割して、あるいは連続的に滴下して加え、前
記した開始剤存在下に0〜100℃、実用的には30〜90℃の温度で重合される。
本願発明の二次電池および電気二重層キャパシタ用電極は本願発明のバインダーと正極
では正極活物質、負極では負極活物質からなるものであるが、カーボンブラック、アモル
ファスウィスカーカーボン、グラファイトなどの炭素材料を導電助剤として添加すること
もある。
二次電池用負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合金、リチウムイオンをドーブ
・脱ドーブすることが可能な炭素材料、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可
能な酸化スズ、酸化ニオブ、酸化バナジウム、リチウムイオンをドープ・脱ドープするこ
とが可能な酸化チタン、またはリチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能なシリ
コン、リチウムイオンをドープ・脱ドープする事が可能な遷移金属窒素化物のいずれを用
いることができる。これらの中でもリチウムイオンをドーブ・脱ドーブすることが可能な
炭素材料が好ましい。このような炭素材料は、グラファイトであっても非晶質炭素であっ
てもよく、活性炭、炭素繊維、カーボンブラック、メソカーボンマイクロビーズ、天然黒
鉛などが用いられる。
二次電池用正極活物質としては、MoS2、TiS2、MnO2、V25などの遷移金属酸
化物または遷移金属硫化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn24、LiNiO2、LiNi
XCo(1-X)2などのリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物、ポリアニリン、ポリチ
オフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリアセン、ジメルカプトチアジアゾール/
ポリアニリン複合体などの導電性高分子材料等が挙げられる。これらの中でも、特にリチ
ウムと遷移金属とからなる複合酸化物が好ましい。負極がリチウム金属またはリチウム合
金である場合は、正極として炭素材料を用いることもできる。また、正極として、リチウ
ムと遷移金属の複合酸化物と炭素材料との混合物を用いることもできる。
電気二重層キャパシタ用正、負極活物質としては種々の活性炭が用いられる。
本願発明の二次電池は前述の正極及び負極をセパレーター中心に重ねたものを、円筒型、
コイン型、角型、フィルム型その他任意の形状に形成し非水電解液を封入することにより
作製されるものである。
また、電気二重層キャパシタでは前述の電極をセパレーター中心に重ねたものを、円筒型
、コイン型等任意の形状に形成し電解液を封入することにより作成されるものである。
二次電池において正極と負極を電気的に絶縁するために用いられるセパレーターは、リ
チウムイオンを透過する膜であって、例えば多孔性膜や高分子電解質が用いられる。多孔
性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用され、材質としてポリオレフィン、ポ
リイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル等が例示される。特に、多孔性ポリオレ
フィンフィルムが好ましく、具体的には多孔性ポリエチレンフィルム、多孔性ポリプロピ
レンフィルム、または多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロピレンとの多層フィルム
を例示することができる。多孔性ポリオレフィンフィルム上には、熱安定性に優れる他の
樹脂がコーティングされていても良い。
また、電気二重層キャパシタにおいては二次電池同様のセパレーターに加えて、電解コ
ンデンサー紙無機セラミック粉末を含む多孔質膜等を用いることができる。
二次電池において非水系電解液としては、例えばLiPF6,LiBF4,LiClO4,
LiAsF6,CF3SO3Li,(CF3SO2)N/Li等の電解質を、単独でまたは2種以
上組み合わせて有機溶媒に溶解したものを使用することができる。
電気二重層キャパシタにおいて電解液としては、任意のものが使用できるが非水系電解液
が好ましい。電解質の例としてテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリ
エチルモノメチルアンモニウムテトラフルオロボレート等を単独または2種以上組み合わ
せて有機溶媒に溶解したものを使用することができる。
二次電池および電気二重層キャパシタにおいて非水系電解液における有機溶媒としては、
例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチ
ルスルホキシド、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン,テトラヒドロフラン等が挙げ
られ、いずれかが単独でまたは2種以上を混合して使用される。
以下、実施例および比較例により本願発明を具体的に説明するが、本願発明はこれら実
施例に限定されるものではない。
<エマルション組成物の作成>
[実施例1]
オートクレーブにエチレン・メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル株式会社製ニュクレルN2060)263部、水酸化ナトリウム25部、脱イオン水712部を仕込み、150℃で2時間攪拌後、冷却し、粒子径20nm、不揮発分27%のオレフィンエマルションを得た。このエマルションを519部、脱イオン水325部を反応容器に仕込み、窒素気流下で80℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.7部を添加した。これとは別に、2−エチルヘキシルアクリレート32部、スチレン63部、ヒドロキシエチルメタクリレート42部、エチレングリコールジメタクリレート3部を脱イオン水56部中にドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.3部を使って乳化させた乳化混合物を作り、この乳化混合物を3時間で反応容器に滴下して、その後、更に同温度で2時間保持して重合を完結させた。得られたエマルションは不揮発分27%、pH9.5で光散乱測定による重量平均粒子径は60nmであった。
[実施例2]
脱イオン水83部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.2部を反応容器に仕込み、
窒素気流下で80℃に昇温した。昇温後、過硫酸カリウム0.5部を反応容器に投じ、こ
れとは別に、メタアクリル酸3部、エポミックR140(三井化学株式会社製、ジグリシジ
ルエーテル化物)10部、スチレン47部、2−エチルヘキシルアクリレート40部を脱
イオン水40部中にドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.4部を使って乳化させた乳化
混合物を作り、この乳化混合物を4時間で反応容器に滴下して、その後、更に同温度で3
時間保持して重合を完結させた。得られたアクリル系エマルションは不揮発分45%で、
5%水酸化ナトリウムでpH8に調製した。光散乱測定による重量平均粒子径は100n
mであった。
上記のように調製したアクリル系エマルションを不揮発分換算で30部と実施例1で作成したオレフィンエマルションを不揮発分換算で70部添加し攪拌した後、蒸留水を添加し固形分25%のエマルション組成物を調製した。
[比較例1]
実施例1で調製したオレフィンエマルションを519部、脱イオン水325部を反応容器に仕込み、窒素気流下で80℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.7部を添加した。これとは別に、2−エチルヘキシルアクリレート32部、スチレン63部、ヒドロキシエチルメタクリレート42部を脱イオン水56部中にドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.3部を使って乳化させた乳化混合物を作り、この乳化混合物を3時間で反応容器に滴下して、その後、更に同温度で2時間保持して重合を完結させた。得られたエマルションは不揮発分27%、pH9.5で光散乱測定による重量平均粒子径は60nmであった。
<二次電池負極の作製>
[実施例3]
天然黒鉛((株)中越黒鉛工業所製 LF18A)97重量部に1.2重量%に調整した
増粘剤カルボキシメチルセルロース(ダイセル化学株式会社1160)を固形分換算で1
重量部混合しに実施例1で作成したエマルション組成物を固形分換算で2部を混合しさら
に蒸留水を添加し固形分濃度50重量%の負極合剤スラリーを調製した。次に、この負極
合剤スラリーを厚さ18μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し、乾燥し、圧縮成型して
、厚さ70μmの負極を作製した。
[実施例4]
実施例3においてエマルション組成物を実施例2で作成したエマルションに変える以外同
様の操作を行い、厚さ70μmの負極を作製した。
[比較例2]
天然黒鉛((株)中越黒鉛工業所製 LF18A)98重量部に不揮発分8重量%のPVDF
のNMP溶解液(呉羽化学工業(株)製KFポリマー#1120)25gを添加しさらに粘度
調整用NMPを混合し、負極合剤スラリーを調製した。次に、この負極合剤スラリーを厚さ
18μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し、乾燥し、圧縮成型して、厚さ70μmの負
極を作製した。
[比較例3]
実施例3においてエマルション組成物を不揮発分48重量%のSBRの水分散液(日本エイ
アンドエル(株)製SR143)に変える以外同様の操作を行い、厚さ70μmの負極を作製
した。
[比較例4]
実施例3においてエマルション組成物を比較例1で作成したエマルションに変える以外同
様の操作を行い、厚さ70μmの負極を作成した。
<二次電池正極の作製>
[実施例5]
LiCoO2(本荘FMCエナジーシステムズ(株)製 HLC−22)85.5重量部、
黒鉛8重量部、アセチレンブラック3重量部及びカルボキシメチルセルロース(ダイセル
化学株式会社1160)を固形分換算で1.5重量部、実施例1で作成したエマルション
組成物を固形分換算で2部を添加しLiCoO2合剤スラリーを調製した。このLiCo
2合剤スラリーを厚さ20μmのアルミ箔に塗布し、乾燥し、圧縮成型して、厚さ70
μmの正極を作製した。
[実施例6]
実施例6においてエマルション組成物を実施例2で作成したエマルションに変える以外同
様の操作を行い、厚さ70μmの正極を作製した。
[比較例5]
LiCoO2(本荘FMCエナジーシステムズ(株)製 HLC−22)87重量部、黒鉛
8重量部、アセチレンブラック3重量部及び不揮発分8重量%のPVDFのNMP溶解液
(呉羽化学工業(株)製KFポリマー#1120)25gを添加しさらに粘度調整用NMP
を混合し、LiCoO2合剤スラリーを調製した。このLiCoO2合剤スラリーを厚さ2
0μmのアルミ箔に塗布し、乾燥し、圧縮成型して、厚さ70μmの正極を作製した。
[比較例6]
実施例6においてエマルション組成物を比較例1で作成したエマルションに変える以外同
様の操作を行い、厚さ70μmの正極を作成した。
<二次電池密着性評価>
実施例3、4、5、6比較例2、3、4で作成した電極を切り、瞬間接着剤にてガラスプレパラートに貼り付け電極を固定し評価用サンプルとした。評価用サンプルを塗膜剥離強度測定装置サイカスDN20型(ダイプラウインテス(株)製)で合材層と集電体界面を水平速度2μm/秒の速度で切削し、切削に必要な水平方向の力から合材層と集電体界面の剥離強度を測定した。剥離強度の3回の平均値をとり密着性を評価した。
結果を表1に示す。
Figure 2008077837
<二次電池非水電解液の調製>
非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)
を、EC:MEC=4:6(重量比)の割合で混合したものを用い、次に電解質であるL
iPF6を溶解し電解質濃度が1.0モル/リットルとなるように非水電解液を調製した

<コイン型二次電池の作製>
コイン型電池用負極として上述の負極を、直径14mmの円盤状に打ち抜いて、重量20
mg/14mmφのコイン状の負極を得た。
コイン型電池用正極として上述の正極を、直径13.5mmの円盤状にうちぬき、重量4
2mg/13.5mmφのコイン状の正極を得た。
上述のコイン状の負極、正極、および厚さ25μm、直径16mmの微多孔性ポリプロピ
レンフィルムからできたセパレータを、ステンレス製の2032サイズ電池缶の負極缶内
に、負極、セパレータ、正極の順序で積層した。その後、セパレータに前記非水電解液0
.04mlを注入した後に、その積層体の上にアルミニウム製の板(厚さ1.2mm、直
径16mm)、およびバネを重ねた。最後に、ポリプロピレン製のガスケットを介して電
池の正極缶をかぶせて、缶蓋をかしめることにより、電池内の気密性を保持し、直径20
mm、高さ3.2mmのコイン型電池を作製した。
<電池サイクル特性の評価>
上述の様に作製したコイン電池を使用し、この電池を0.5mA定電流、4.2V定電圧
の条件で、4.2V定電圧の時の電流値が0.05mAになるまで充電し、その後、1m
A定電流3.0V定電圧の条件で、3.0V定電圧の時の電流値が0.05mAになるま
で放電した。このサイクルを200回繰り返し、初期の電池容量に対する200サイクル
後の容量%を評価した。各電極を使用した電池の評価結果を表2に示す。
Figure 2008077837
<電気二重層キャパシタ電極の作製>
[実施例7]
活性炭(クラレ株式会社RP−20)100重量部、アセチレンブラック(電気化学株式
会社デンカブラック)3重量部、ケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナシ
ョナル株式会社EC600JD)2重量部に1.2重量%に調整した増粘剤カルボキシメ
チルセルロース(ダイセル化学株式会社1160)を固形分換算で1.5重量部混合しに
実施例1で作成したエマルション組成物を固形分換算で5部を混合しさらに蒸留水を添加
し固形分濃度50重量%の合剤スラリーを調製した。次に、この負極合剤スラリーを厚さ
20μmの帯状アルミ箔製の集電体に塗布し、乾燥し、圧縮成型して、厚さ70μmの電
極を作製した。
[実施例8]
実施例7においてエマルション組成物を実施例2で作成したエマルションに変える以外同
様の操作を行い、厚さ70μmの電極を作製した。
[比較例7]
実施例7においてエマルション組成物をPTFE水分散体(ダイキン工業株式会社D−2
C)に変える以外同様の操作を行い、厚さ70μmの電極を作製した。
[比較例8]
実施例7においてエマルション組成物を比較例1で作成したエマルションに変える以外同
様の操作を行い、厚さ70μmの電極を作製した。
<電気に二重層キャパシタ密着性評価>
実施例7,8比較例7,8で作成した電極の剥離強度を実施例3,4,5,6、比較例2,3,4と同様の方法で測定し、密着性を評価した。
結果を表3に示す。
Figure 2008077837
<電気二重層キャパシタ電解液の調製>
、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに溶解し
、電解質濃度が電解質濃度が1.5モル/リットルとなるように電解液を調製した。
<コイン型電気二重層キャパシタの作製>
上述の電極を、直径14mmの円盤状に打ち抜いて、重量20mg/14mmφのコイン
状の電極を得た。
上述のコイン状の電極および厚さ25μm、直径16mmの微多孔性ポリプロピレンフィ
ルムからできたセパレータを、ステンレス製の2032サイズ電池缶の負極缶内に、電極
、セパレータ、電極の順序で積層した。その後、セパレータに前記電解液0.04mlを
注入した後に、その積層体の上にアルミニウム製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)
、およびバネを重ねた。最後に、ポリプロピレン製のガスケットを介して電池の缶をかぶ
せて、缶蓋をかしめることにより、電池内の気密性を保持し、直径20mm、高さ3.2
mmのコイン型電池を作製した。
<電気二重層キャパシタ特性の評価>
上述の様に作製したコイン型電気二重層キャパシタを使用し、10mAの定電流で2.7
Vまで10分間充電を行った後、1mAの定電流で放電をおこなった。得られた充放電特
性より静電容量を求めた。また、内部抵抗は、充放電特性より社団法人電子情報技術産業
協会が定める規格RC−2377の計算方法に従って算出した。各電極を使用したキャパ
シタの評価結果を表4に示す。
Figure 2008077837

Claims (9)

  1. オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)とを含有する樹脂粒子が水に分散したエマルション組成物であって、アクリル系重合体(B)がアクリル系単量体(b−1)または、アクリル系単量体(b−1)とアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)とで構成され、アクリル系単量体(b−1)またはアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)がエポキシ基または2つ以上のビニル基のどちらか少なくとも1種類含有する単量体であることを特徴とする二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
  2. オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)とを含有する樹脂粒子が水に分散したエマルション組成物であって、アクリル系重合体(B)がアクリル系単量体(b−1)または、アクリル系単量体(b−1)とアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体(b−2)とで構成され、アクリル系単量体(b−1)が更にカルボキシル基または水酸基のうち少なくとも1種類含有する単量体であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
  3. オレフィン系重合体(A)がオレフィン系単量体(a−1)の共重合体を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
  4. オレフィン系重合体(A)が、オレフィン系単量体(a−1)とオレフィン系単量体(a−1)と共重合可能な他の単量体(a−2)の共重合体を含む請求項1〜3の何れかに記載の二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
  5. オレフィン系単量体(a−1)とオレフィン系単量体(a−1)と共重合可能な他の単量体(a−2)の比率が、(a−1)と(a−2)の合計重量を基準として(a−1)が99.9〜35.0重量%、(a−2)が0.1〜65.0重量%である、請求項4に記載の二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
  6. エマルション中のオレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体(B)の合計重量を基準として、オレフィン系重合体(A)が95〜30重量%、アクリル系重合体(B)が5〜70重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池または電気二重層キャパシタ用バインダー。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のバインダーを含有してなる二次電池または電気二重層キャパシタ用正極。
  8. 請求項1〜6の何れかに記載のバインダーを含有してなる二次電池および電気二重層キャパシタ用負極。
  9. 請求項7および/または8に記載の電極を使用した二次電池または電気二重層キャパシタ。
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