JP2014029788A - リチウムイオン二次電池電極用のスラリー組成物、リチウムイオン二次電池用電極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電極活物質、エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位20重量%〜70重量%及びフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体単位1重量%〜30重量%を含む水溶性重合体、ビニルピロリドン系重合体、及び水を含む、リチウムイオン二次電池電極用のスラリー組成物。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔2〕 前記ビニルピロリドン系重合体の1重量%水溶液粘度が、2,000mPa・s〜20,000mPa・sである、〔1〕記載のスラリー組成物。
〔3〕 前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体が、エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体である、〔1〕又は〔2〕記載のスラリー組成物。
〔4〕 前記水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の1重量%水溶液粘度が、500mPa・s〜10,000mPa・sである、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
〔5〕 前記水溶性重合体とビニルピロリドン系重合体との量比が、水溶性重合体/ビニルピロリドン=50.0/50.0〜95.0/5.0である、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
〔6〕 前記水溶性重合体と前記ビニルピロリドン系重合体の合計の量が、電極活物質100重量部に対し、0.5重量部〜10重量部である、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
〔7〕 更に粒子状バインダーを含む、〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
〔8〕 〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のスラリー組成物の膜を集電体上に形成し、前記の膜を乾燥して得られる、リチウムイオン二次電池用電極。
〔9〕 正極、負極及び電解液を備えるリチウムイオン二次電池であって、
前記正極及び負極の一方又は両方が〔8〕記載のリチウムイオン二次電池用電極である、リチウムイオン二次電池。
本発明のスラリー組成物は、リチウムイオン二次電池電極用のスラリー組成物であって、電極活物質、水溶性重合体、ビニルピロリドン系重合体及び水を含む。また、本発明のスラリー組成物は、粒子状バインダーを含むことが好ましい。
電極活物質のうち、正極用の電極活物質(以下、適宜「正極活物質」ということがある。)としては、通常、リチウムイオンの挿入及び脱離が可能な物質が用いられる。このような正極活物質は、例えば、無機化合物からなるものが挙げられる。
また、例えば、鉄系酸化物を炭素源物質の存在下において還元焼成することで、炭素材料で覆われた複合材料を作製し、この複合材料を正極活物質として用いてもよい。鉄系酸化物は電気伝導性に乏しい傾向があるが、前記のような複合材料にすることにより、高性能な正極活物質として使用できる。
正極活物質は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
好適な負極活物質を挙げると、例えば、炭素が挙げられる。炭素としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック等が挙げられ、中でも天然黒鉛を用いることが好ましい。
複合化の方法としては、例えば、金属ケイ素及びケイ素系活物質の一方又は両方をカーボンによりコーティングすることにより複合化する方法;導電性カーボンと金属ケイ素及びケイ素系活物質の一方又は両方とを含む混合物を造粒することにより複合化する方法;等が挙げられる。
負極活物質の粒子の体積平均粒子径は、リチウムイオン二次電池の他の構成要件との兼ね合いで適宜選択され、通常0.1μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下である。
本発明のスラリー組成物は、水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体を含む。これらの重合体は、スラリー組成物の粘度を調整する作用を有し、特にビニルピロリドン系重合体はスラリー組成物の粘度を効果的に向上させうる。また、これらの重合体は、電極活物質層において、電極活物質同士の間並びに電極活物質と集電体との間に介在することにより、電極活物質及び集電体を結着する作用も奏しうる。特に、水溶性重合体が、高い結着性を発揮しうる。さらに、これらの重合体は、電極活物質層において電極活物質を覆う安定した層を形成し、電解液の分解を抑制する作用を奏しうる。
水溶性重合体は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位を含む。エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位とは、エチレン性不飽和カルボン酸単量体を重合して形成される構造を有する構造単位である。
前記の式(I)において、R2は、フッ素原子を含有する炭化水素基を表す。炭化水素基の炭素数は、通常1以上であり、通常18以下である。また、R2が含有するフッ素原子の数は、1個でもよく、2個以上でもよい。
例えば、水溶性重合体は、フッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体単位以外の、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含んでいてもよい。(メタ)アクリル酸エステル単量体単位は、(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合して形成される構造を有する構造単位である。ただし、(メタ)アクリル酸エステル単量体の中でもフッ素を含有するものは、フッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体として(メタ)アクリル酸エステル単量体とは区別する。
カチオン系の親水基の例としては、−Cl、−Br、−I、及び−SO3ORXなどが挙げられる。ここでRXは、アルキル基を示す。RXの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びイソプロピル基が挙げられる。
ノニオン系の親水基の例としては、−OHが挙げられる。
式(II)において、R3は親水性基を表す。R3の例としては、−SO3NH4が挙げられる。
式(II)において、nは1以上100以下の整数を表す。
反応性界面活性剤単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ここで、水溶性重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、ジメチルホルムアミドの10体積%水溶液に0.85g/mlの硝酸ナトリウムを溶解させた溶液を展開溶媒としたポリスチレン換算の値として求めうる。
水系溶媒の例としては、水(100);ダイアセトンアルコール(169)、γ−ブチロラクトン(204)等のケトン類;エチルアルコール(78)、イソプロピルアルコール(82)、ノルマルプロピルアルコール(97)等のアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル(120)、メチルセロソルブ(124)、エチルセロソルブ(136)、エチレングリコールターシャリーブチルエーテル(152)、ブチルセロソルブ(171)、3−メトキシー3メチル−1−ブタノール(174)、エチレングリコールモノプロピルエーテル(150)、ジエチレングリコールモノブチルピルエーテル(230)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(271)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(188)等のグリコールエーテル類;並びに1,3−ジオキソラン(75)、1,4−ジオキソラン(101)、テトラヒドロフラン(66)等のエーテル類が挙げられる。中でも水は可燃性がなく、重合体の分散体が容易に得られやすいという観点から特に好ましい。また、主溶媒として水を使用して、重合体の分散状態が確保可能な範囲において上記記載の水以外の水系溶媒を混合して用いてもよい。
分子量調整剤の量は、単量体組成物100重量部に対して、通常0.01重量部以上、好ましくは0.05重量部以上であり、通常2重量部以下、好ましくは1.5重量部以下である。分子量調整剤の量を当該範囲内とすることにより、水溶性重合体の分子量を所望の範囲に調整することができる。
また、アミン類などの添加剤を重合助剤として用いてもよい。
ビニルピロリドン系重合体は、N−ビニル−2−ピロリドン単量体を重合して形成される構造を有する構造単位(以下、適宜「ビニルピロリドン単位」ということがある。)を含む重合体である。ビニルピロリドン系重合体は、N−ビニル−2−ピロリドン単量体の単独重合体であってもよく、N−ビニル−2−ピロリドン単量体とそれ以外の任意の単量体との共重合体であってもよい。
式(III)において、R5は、炭素数1〜3のアルキレン基を表す。
式(III)において、R6は、それぞれ独立に、メチル基またはエチル基を表す。
式(IV)において、R7は、炭素数1〜4のアルキレン基を表す。
式(IV)において、mは、1〜300の整数を表す。mが大きいほど電極活物質層の強度を高めることができるため、mは、好ましくは10以上である。他方、ビニルピロリドン系重合体の水に対する溶解性を高める観点から、mは、好ましくは280以下、より好ましくは270以下である。
ここで、ビニルピロリドン系重合体の重量平均分子量は、水溶性重合体の重量平均分子量と同様の方法で測定しうる。
ここで、未反応の単量体が存在するか否かは、例えばPSDB法等の方法により二重結合が存在するか否かを確認することで行いうる。
水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の1重量%水溶液粘度は、好ましくは500mPa・s以上、より好ましくは750mPa・s以上、特に好ましくは1,000mPa・s以上であり、好ましくは10,000mPa・s以下、より好ましくは7.500mPa・s以下、特に好ましくは5,000mPa・s以下である。ここで、水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の1重量%水溶液粘度とは、水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体を合計で1重量%の濃度で含む水溶液の粘度をいう。前記の粘度を上記範囲の下限値以上とすることにより電極活物質層と集電体との密着強度を高めることができる。また、上限値以下とすることにより本発明のスラリー組成物の分散安定性を向上させることができる。前記の粘度は、例えば、水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の分子量、並びに、水溶性重合体とビニルピロリドン系重合体との量比によって調整しうる。
水溶性重合体とビニルピロリドン系重合体の合計の量は、電極活物質100重量部に対し、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは0.8重量部以上、特に好ましくは1重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは8重量部以下、特に好ましくは5重量部以下である。水溶性重合体とビニルピロリドン系重合体の合計の量が前記範囲の下限値以上であることにより、電極活物質層と集電体との密着強度を高めることができる。また、上限値以下であることにより、リチウムイオン二次電池の低温特性等の出力特性を良好にできる。
本発明のスラリー組成物は水を含む。水は溶媒又は分散媒として機能し、電極活物質を分散させたり、水溶性重合体を溶解させたりしうる。
本発明のスラリー組成物は、更に粒子状バインダーを含むことが好ましい。粒子状バインダーを含むことにより、電極活物質層の結着性が向上し、撒回時、運搬時等の取扱い時に電極にかかる機械的な力に対する強度を向上させることができる。また、電極活物質が電極活物質層から脱落し難くなることから、異物による短絡等の危険性が小さくなる。さらに電極活物質層において電極活物質を安定して保持できるようになるので、サイクル特性及び高温保存特性等の耐久性を改善することができる。また、粒子状であることで、粒子状バインダーは電極活物質に対して面ではなく点で結着しうる。このため、電極活物質の表面の大部分はバインダーで覆われないので、電解液と電極活物質との間でイオンのやり取りをする場の広さを広くできる。したがって、内部抵抗を下げて、リチウムイオン二次電池の出力特性を改善できる。
(i)ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ブチルアクリレート・スチレン共重合体、ブチルアクリレート・アクリロニトリル共重合体、ブチルアクリレート・アクリロニトリル・グリシジルメタクリレート共重合体などの、アクリル酸またはメタクリル酸誘導体の単独重合体またはそれと共重合可能な単量体との共重合体である、アクリル系軟質重合体;
(ii)ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共重合体などのイソブチレン系軟質重合体;
(iii)ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などジエン系軟質重合体;
(iv)ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロキサンなどのケイ素含有軟質重合体;
(v)液状ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・プロピレン・スチレン共重合体などのオレフィン系軟質重合体;
(vi)ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、酢酸ビニル・スチレン共重合体などビニル系軟質重合体;
(vii)ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴムなどのエポキシ系軟質重合体;
(viii)フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴムなどのフッ素含有軟質重合体;
(ix)天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどのその他の軟質重合体;などが挙げられる。これらの中でも、ジエン系軟質重合体及びアクリル系軟質重合体が好ましい。また、これらの軟質重合体は、架橋構造を有したものであってもよく、変性により官能基を導入したものであってもよい。
さらに、粒子状バインダーは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
本発明のスラリー組成物は、上述した電極活物質、水溶性重合体、ビニルピロリドン系重合体、水及び粒子状バインダー以外に任意の成分を含みうる。その例を挙げると、導電材、補強材、レベリング剤、ナノ粒子及び電解液添加剤等が挙げられる。また、これらの成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
導電材としては、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、グラファイト、気相成長カーボン繊維、およびカーボンナノチューブ等の導電性カーボンなどが挙げられる。導電材は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
導電材の量は、電極活物質の量100重量部に対して、好ましくは1重量部〜20重量部、より好ましくは1重量部〜10重量部である。
補強材の量は、電極活物質の量100重量部に対して、通常0.01重量部以上、好ましくは1重量部以上であり、通常20重量部以下、好ましくは10重量部以下である。補強材の量を上記範囲とすることにより、リチウムイオン二次電池は高い容量と高い負荷特性を示すことができる。
レベリング剤の量は、電極活物質の量100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜10重量部である。レベリング剤が上記範囲であることにより電極作製時の生産性、平滑性及び電池特性に優れる。また、界面活性剤を含有させることにより本発明のスラリー組成物において電極活物質の分散性を向上することができ、さらにそれにより得られる電極の平滑性を向上させることができる。
ナノ粒子の量は、電極活物質の量100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜10重量部である。ナノ粒子が上記範囲であることにより、本発明のスラリー組成物の安定性及び生産性を改善し、高い電池特性を実現できる。
電解液添加剤の量は、電極活物質の量100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜10重量部である。電解液添加剤の量を上記範囲にすることにより、サイクル特性及び高温特性に優れたリチウムイオン二次電池を実現できる。
上述した構成を有するので、本発明のスラリー組成物は、通常、以下の利点を有する。
本発明のスラリー組成物は、例えば、電極活物質、水溶性重合体、ビニルピロリドン系重合体及び水、並びに必要に応じて粒子状バインダー及び任意の成分を混合して製造しうる。この際の具体的な手順は任意である。例えば、電極活物質、水溶性重合体、ビニルピロリドン系重合体、水、粒子状バインダー及び導電材を含むスラリー組成物を製造する場合には、水に電極活物質、水溶性重合体、ビニルピロリドン系重合体、粒子状バインダー及び導電材を同時に混合する方法;水に水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体を溶解した後、水に分散させた粒子状バインダーを混合し、その後で電極活物質及び導電材を混合する方法;水に分散させた粒子状バインダーに電極活物質及び導電材を混合し、この混合物に水に溶解させた水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体を混合する方法;などが挙げられる。
本発明のスラリー組成物の膜を集電体上に形成し、前記の膜を乾燥することを含む製造方法により、本発明の電極(リチウムイオン二次電池用電極)を得ることができる。
集電体は、電気導電性を有し、且つ、電気化学的に耐久性のある材料であれば特に制限されないが、耐熱性を有するため金属材料が好ましい。集電体の材料としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、タンタル、金、白金などが挙げられる。中でも、正極に用いる集電体としてはアルミニウムが好ましく、負極に用いる集電体としては銅が好ましい。前記の材料は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
集電体は、電極活物質層との密着強度を高めるため、表面に予め粗面化処理して使用することが好ましい。粗面化方法としては、例えば、機械的研磨法、電解研磨法、化学研磨法などが挙げられる。機械的研磨法においては、例えば、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、砥石、エメリバフ、鋼線などを備えたワイヤーブラシ等が使用される。また、電極活物質層の密着強度や導電性を高めるために、集電体の表面に中間層を形成してもよい。
集電体を用意した後で、集電体上に、本発明のスラリー組成物の膜を形成する。この際、通常は、本発明のスラリー組成物を塗布することにより、スラリー組成物の膜を形成する。また、スラリー組成物は、集電体の片面に塗布してもよく、両面に塗布してもよい。
また、スラリー組成物の膜の厚みは、目的とする電極活物質層の厚みに応じて適宜に設定しうる。
スラリー組成物の膜を形成した後、乾燥により、この膜から水等の液体を除去する。これにより、電極活物質、水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体を含む電極活物質層が集電体の表面に形成され、電極が得られる。
乾燥温度及び乾燥時間は、スラリー組成物の膜から水を除去できる温度と時間が好ましい。具体的な範囲を挙げると、乾燥時間は通常1分〜30分であり、乾燥温度は通常40℃〜180℃である。
スラリー組成物の膜を乾燥させた後で、必要に応じて、例えば金型プレス又はロールプレスなどを用い、電極活物質層に加圧処理を施すことが好ましい。加圧処理により、電極活物質層の空隙率を低くすることができる。空隙率は、好ましくは5%以上、より好ましくは7%以上であり、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。空隙率を前記範囲の下限値以上とすることにより、高い体積容量が得易くなり、電極活物質層を集電体から剥がれ難くすることができる。また、上限値以下とすることにより高い充電効率及び放電効率が得られる。
上述した要領で形成される電極活物質層の厚みは、要求される電池性能に応じて任意に設定しうる。
例えば、正極活物質層の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、好ましくは通常300μm以下、より好ましくは250μm以下である。正極活物質層の厚みが上記範囲にあることにより、負荷特性及びエネルギー密度の両方で高い特性を実現できる。
また、例えば、負極活物質層の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは20μm以上、特に好ましくは30μm以上であり、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは300μm以下、特に好ましくは250μm以下である。負極活物質層の厚みが上記範囲にあることにより、負荷特性及びサイクル特性を良好にすることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、正極、負極及び電解液を備える。また、本発明のリチウムイオン二次電池は、セパレーターを備えていてもよい。ただし、前記の負極及び正極の一方又は両方は、本発明の電極である。本発明の電極を備えることにより、本発明のリチウムイオン二次電池は、サイクル特性及び出力特性に優れ、中でも高温サイクル特性及び低温特性を顕著に改善することができる。本発明のリチウムイオン二次電池がサイクル特性及び出力特性に優れる理由は定かでは無いが、本発明者の検討によれば、以下の理由によるものと推察される。
ここで、ビニルピロリドン系重合体は、上述したようにスラリー組成物の粘度を効果的に高めて塗布性を改善する。そのため、ビニルピロリドン系重合体は、電極活物質層と集電体との密着強度を高めてサイクル特性の向上に寄与する。しかし、ビニルピロリドン系重合体は、電解液に溶解し易い。そのため、電解液中においては、ビニルピロリドン系重合体だけでは電極活物質と集電体との密着強度を十分には高められず、サイクル特性を十分に高められないことが考えられる。これに対し、本発明では、ビニルピロリドン系重合体に組み合わせて水溶性重合体を用いることで、電解液中での接着性を高くして、サイクル特性を効果的に向上させている。
また、本発明の電極においては、水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の一部は電極活物質の表面に付着している。すなわち、電極活物質の表面の少なくとも一部は、水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の被膜により覆われていると考えられる。この被膜により、電解液の分解を抑制することができる。したがって、電解液の分解によるガスの発生を抑制し、極板の膨らみを防止できるので、充放電に伴う電極の抵抗の上昇を抑制できる。
このような理由により、本発明のリチウムイオン二次電池は、優れたサイクル特性を発現しうるものと推察される。
さらに、一般にフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む重合体は電解液とのなじみが悪くなる傾向があるが、本発明に係る水溶性重合体においては、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の作用、及び、ビニルピロリドン系重合体の作用により電解液とのなじみを悪くさせることはないと考えられる。したがって、電極活物質層に電解液が容易に進入できるので、電解液と電極活物質との間での電気反応の場を容易に広くすることができ、電池の内部抵抗を抑制できる。
このような理由により、本発明のリチウムイオン二次電池は、優れた出力特性を発現しうるものと推察される。
電解液としては、例えば、非水系の溶媒に支持電解質としてリチウム塩を溶解したものを使用しうる。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSbF6、LiAlCl4、LiClO4、CF3SO3Li、C4F9SO3Li、CF3COOLi、(CF3CO)2NLi、(CF3SO2)2NLi、(C2F5SO2)NLiなどのリチウム塩が挙げられる。特に溶媒に溶けやすく高い解離度を示すLiPF6、LiClO4、CF3SO3Liは好適に用いられる。これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
セパレーターとしては、通常、気孔部を有する多孔性基材を用いる。セパレーターの例を挙げると、(a)気孔部を有する多孔性セパレーター、(b)片面または両面に高分子コート層が形成された多孔性セパレーター、(c)無機セラミック粉末を含む多孔質の樹脂コート層が形成された多孔性セパレーター、などが挙げられる。これらの例としては、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、ポリオレフィン系、またはアラミド系多孔性セパレーター、ポリビニリデンフルオリド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルまたはポリビニリデンフルオリドヘキサフルオロプロピレン共重合体などの固体高分子電解質用またはゲル状高分子電解質用の高分子フィルム;ゲル化高分子コート層がコートされたセパレーター;無機フィラーと無機フィラー用分散剤とからなる多孔膜層がコートされたセパレーター;などが挙げられる。
本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、特に限定されない。例えば、上述した負極と正極とをセパレーターを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に入れ、電池容器に電解液を注入して封口してもよい。さらに、必要に応じてエキスパンドメタル;ヒューズ、PTC素子などの過電流防止素子;リード板などを入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電の防止をしてもよい。電池の形状は、例えば、ラミネートセル型、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型などいずれであってもよい。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り重量基準である。また、以下に説明する操作は、別に断らない限り、常温及び常圧の条件において行った。
(1)密着強度
実施例及び比較例で製造した電極を、長さ100mm、幅10mmの長方形に切り出して試験片とした。この試験片を、電極活物質層の表面を下にして、電極活物質層の表面にセロハンテープを貼り付けた。この際、セロハンテープとしてはJIS Z1522に規定されるものを用いた。また、セロハンテープは水平な試験台に固定しておいた。その後、集電体の一端を鉛直上方に引張り速度50mm/分で引っ張って剥がしたときの応力を測定した。この測定を3回行い、測定値の平均値を求めて、当該平均値をピール強度とした。ピール強度が大きいほど、電極活物質層の集電体への結着力が大きいこと、すなわち、密着強度が大きいことを示す。
実施例及び比較例で製造した電極を、長さ100mm、幅10mmの長方形に切り出して試験片とした。この試験片の電極活物質層を外側にし、集電体側を内側にして、様々な曲げ径をもつSUS棒に試験片を巻き付け、電極活物質層にひびが入らない最小曲げ径を目視にて観察した。この曲げ径が小さいほど、柔軟性に優れていることを示す。
実施例及び比較例で製造したリチウムイオン二次電池電極用のスラリー組成物について、B型粘度計により、60rpmにおける粘度η0を測定した。また、そのスラリー組成物を室温で7日間保管し、保管後の60rpmにおける粘度η1を測定した。Δη(%)=η1/η0×100を算出した。Δηの値が小さいほど、分散安定性に優れることを示す。
実施例及び比較例におけるラミネート型セルのリチウムイオン二次電池を作製し、25℃の環境下で24時間静置した。その後、この二次電池を25℃の環境下で、1Cの定電流法にて4.2Vに充電し3.0Vまで放電する充放電の操作を行い、初期容量C0を測定した。さらに、この二次電池を60℃環境下で、前記の充放電と同様に充放電を繰り返し、1000サイクル後の容量C2を測定した。高温サイクル特性は、ΔC=C2/C0×100(%)で示す容量維持率にて評価した。この容量維持率が高いほど、高温サイクル特性に優れることを示す。
実施例及び比較例におけるラミネート型セルのリチウムイオン二次電池を作製し、25℃の環境下で24時間静置した。その後、25℃の環境下で、0.1Cの定電流法にて5時間かけて充電する操作を行い、その時の電圧V0を測定した。その後、−10℃環境下で、1Cの放電レートにて放電の操作を行い、放電開始15秒後の電圧V1を測定した。低温特性は、ΔV=V0−V1で示す電圧変化にて評価した、この電圧変化が小さいほど、低温特性に優れることを示す。
(1−1.水溶性重合体の製造)
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、メタクリル酸(エチレン性不飽和カルボン酸単量体)35部、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(フッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体)15部、エチルアクリレート(任意の単量体)50部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部、t−ドデシルメルカプタン(分子量調節剤)0.1部、イオン交換水150部、及び過硫酸カリウム(重合開始剤)0.5部を入れ、十分に攪拌した。その後、60℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し反応を停止して、水溶性重合体を含む混合物を得た。上記水溶性重合体を含む混合物に10%アンモニア水を添加してpH8に調整し、所望の水溶性重合体を含む水溶液を得た。
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、アクリル酸2−エチルヘキシル76部、アクリロニトリル20部、イタコン酸4部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、イオン交換水150部、及び重合開始剤として過硫酸カリウム0.8部を入れ、十分に攪拌した。その後、50℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し反応を停止して、粒子状バインダーを含む混合物を得た。上記粒子状バインダーを含む混合物に5%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH8に調整した。その後、加熱減圧蒸留によって未反応単量体の除去を行った後、その混合物を30℃以下まで冷却し、所望の粒子状バインダーを含む水分散液を得た。
正極活物質として体積平均粒子径12μmのLiCoO2を100部、導電材としてアセチレンブラック(電気化学工業社製「HS−100」)を2部、上記工程(1−1)の水溶性重合体を含む水溶液を固形分相当で2.55部、及びビニルピロリドン系重合体(大阪有機工業化学株式会社製「コスカットGA468」)の1%水溶液を固形分相当で0.45部、バインダーとして上記工程(1−2)のアクリレート重合体の40%水分散体を固形分相当で2部、並びにイオン交換水を混合した。イオン交換水の量は、全固形分濃度が40%となる量とした。これらをプラネタリーミキサーにより混合し、正極用スラリー組成物を調製した。この正極用スラリー組成物について、上述した要領で、分散安定性を評価した。
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、1,3−ブタジエン33.5部、イタコン酸3.5部、スチレン62部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、イオン交換水150部、及び重合開始剤として過硫酸カリウム0.5部を入れ、十分に攪拌した。その後、50℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し反応を停止して、粒子状バインダー(SBR)を含む混合物を得た。上記粒子状バインダーを含む混合物に5%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH8に調整した。その後、加熱減圧蒸留によって粒子状バインダーを含む混合物から未反応単量体の除去を行った後、その混合物を30℃以下まで冷却し、所望の粒子状バインダーを含む水分散液を得た。
ディスパー付きのプラネタリーミキサーに、負極活物質として比表面積5.5m2/gの人造黒鉛(体積平均粒子径:24.5μm)100部、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製「MAC−350HC」)の2%水溶液を固形分相当で1部入れ、さらにイオン交換水で固形分濃度65%に調整した後、25℃で60分間混合した。次に、イオン交換水で固形分濃度60%に調整した後、さらに25℃で15分間混合し、混合液を得た。上記混合液に、上記工程(1−4)の粒子状バインダーを含む水分散液を固形分相当で1.0部、及びイオン交換水を入れ、最終固形分濃度52%となるように調整し、さらに10分間混合した。これを減圧下で脱泡処理して、流動性の良い負極用スラリー組成物を得た。
上記工程(1−5)で得られた負極用スラリー組成物を、コンマコーターで、集電体である厚さ20μmの銅箔の上に、乾燥後の膜厚が150μm程度になるように塗布し、乾燥させた。この乾燥は、銅箔を0.5m/分の速度で60℃のオーブン内を2分間かけて搬送することにより行った。その後、120℃にて2分間加熱処理して負極原反を得た。この負極原反をロールプレスで圧延して、負極活物質層の厚みが80μmの負極を得た。
単層のポリプロピレン製セパレーター(セルガード社製「セルガード2500」)を、5×5cm2の正方形に切り抜いた。
電池の外装として、アルミ包材外装を用意した。上記工程(1−3)で得られた正極を、4×4cm2の正方形に切り出し、集電体側の表面がアルミ包材外装に接するように配置した。正極の正極活物質層の面上に、上記工程(1−7)で得られた正方形のセパレーターを配置した。さらに、上記工程(1−6)で得られた負極を、4.2×4.2cm2の正方形に切り出し、これをセパレーター上に、負極活物質層側の表面がセパレーターに向かい合うよう配置した。電解液(溶媒:エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ビニレンカーボネート=68.5/30/1.5体積比、電解質:濃度1MのLiPF6)を空気が残らないように注入した。さらに、アルミ包材の開口を密封するために、150℃のヒートシールをしてアルミ外装を閉口し、リチウムイオン二次電池を製造した。このリチウムイオン二次電池について、上述した容量で、高温サイクル特性及び低温特性を評価した。
上記工程(1−1)においてメタクリル酸の量を22部に変更し、エチルアクリレートの量を63部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−1)においてメタクリル酸の量を65部に変更し、エチルアクリレートの量を20部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−1)において2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートの量を3部に変更し、エチルアクリレートの量を62部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−1)において2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートの量を28部に変更し、エチルアクリレートの量を37部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体を含む水溶液の量を固形分相当で2.82部に変更し、ビニルピロリドン系重合体の1%水溶液の量を固形分相当で0.18部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体を含む水溶液の量を固形分相当で1.56部に変更し、ビニルピロリドン系重合体の1%水溶液の量を固形分相当で1.44部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体を含む水溶液の量を固形分相当で0.68部に変更し、ビニルピロリドン系重合体の1%水溶液の量を固形分相当で0.12部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体を含む水溶液の量を固形分相当で7.225部に変更し、ビニルピロリドン系重合体の1%水溶液の量を固形分相当で1.275部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、ビニルピロリドン系重合体として第一工業製薬社製「ピッツコール」を用いたこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。ここで、前記ピッツコールは、N−ビニル−2−ピロリドンの単独重合体である。
上記工程(1−3)において、ビニルピロリドン系重合体として第一工業製薬社製「クリージャス」を用いたこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。ここで、前記クリージャスは、N−ビニル−2−ピロリドンの単独重合体である。
上記工程(1−3)において、正極活物質として体積平均粒子径12μmのLiNi0.8Co0.1Mn0.1O2を100部用いたこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、正極活物質として体積平均粒子径5μmのLiFePO4を100部用いたこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、バインダーを使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
(15−1.粒子状バインダーの製造)
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、1,3−ブタジエン33.5部、イタコン酸3.5部、スチレン62部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、イオン交換水150部及び重合開始剤として過硫酸カリウム0.5部を入れ、十分に攪拌した。その後、50℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し反応を停止して、粒子状バインダー(SBR)を含む混合物を得た。上記粒子状バインダーを含む混合物に、5%水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pH8に調整した。その後、加熱減圧蒸留によって未反応単量体の除去を行った。その後、30℃以下まで冷却し、所望の粒子状バインダーを含む水分散液を得た。
ディスパー付きのプラネタリーミキサーに、負極活物質として比表面積5.5m2/gの人造黒鉛(平均粒子径:24.5μm)100部、上記工程(1−1)の水溶性重合体を含む水溶液を固形分相当で2.55部、及びビニルピロリドン系重合体(大阪有機工業化学株式会社製「コスカットGA468」)の1%水溶液を固形分相当で0.45部入れ、更にイオン交換水を加えて固形分濃度65%に調整した後、25℃で60分間混合した。次に、イオン交換水を加えて固形分濃度60%に調整した後、さらに25℃で15分間混合し混合液を得た。上記混合液に、上記工程(15−1)の粒子状バインダーを含む水分散液を固形分相当量で1.0部、及びイオン交換水を入れ、最終固形分濃度52%となるように調整し、さらに10分間混合した。これを減圧下で脱泡処理して流動性の良い負極用スラリー組成物を得た。この負極用スラリー組成物について、上述した要領で、分散安定性を評価した。
上記工程(15−2)で得られた負極用スラリー組成物を、コンマコーターで、集電体である厚さ20μmの銅箔の上に、乾燥後の膜厚が150μm程度になるように塗布し、乾燥させた。この乾燥は、銅箔を0.5m/分の速度で60℃のオーブン内を2分間かけて搬送することにより行った。その後、120℃にて2分間加熱処理して負極原反を得た。この負極原反をロールプレスで圧延して、負極活物質層の厚みが80μmの負極を得た。この負極について、上述した要領で、密着強度及び柔軟性を評価した。
上記工程(1−1)の水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の代わりに、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製「MAC350HC」)を固形分相当で1部用いたこと以外は、実施例1の工程(1−3)と同様にして、正極を得た。
負極として上記工程(15−3)で得たものを用い、正極として上記工程(15−4)で得たものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造した。このリチウムイオン二次電池について、上述した要領で、高温サイクル特性及び低温特性を評価した。
負極活物質として、比表面積5.5m2/gの人造黒鉛(体積平均粒子径:24.5μm)90部及びSiOC(体積平均粒子径:5μm)10部を組み合わせて用いたこと以外は実施例15と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
負極活物質として、SiOC(体積平均粒子径:5μm)100部を用いたこと以外は実施例15と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
体積平均粒子径3μm、BET比表面積12m2/gの酸化珪素粉末(SiOx:x=1.02)を、窒化珪素製トレイに200g仕込んだ。その後、雰囲気を保持できる処理炉内に静置した。次に処理炉にアルゴンガスを流入させて処理炉内をアルゴン置換した。アルゴンガスを流速2NL/分で流入させつつ300℃/時間の昇温速度で1200℃まで昇温し、3時間保持した。保持終了後、降温を開始し、室温まで冷ました。室温到達後、粉末を回収した。得られた粉末は、体積平均粒子径3.5μm、BET比表面積11m2/gの粉末であった。この粉末についてCu−Kα線によるX線回折パターンを測定したところ、測定されたX線回折パターンには2θ=28.4°付近のSi(111)に帰属される回折線が存在していた。この回折線の半価幅からシェーラー法(Scherrer法)により分析したところ、得られた粉末が、二酸化珪素中に分散した珪素の結晶子の大きさが40nmである珪素複合体粉末であることが確認された。
内温800℃の流動層内に多結晶珪素微粒子を導入し、モノシランを送入することで製造した粒状多結晶珪素を、ジェットミルを用いて粉砕した。その後、粉砕により得られた粉末を分級機にて分級し、体積平均粒子径D50=10.2μmの多結晶珪素粉末を得た。X線回折線の半値全幅よりシェーラー法で分析したところ、結晶子の大きさが44nmであることを確認した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の代わりに、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル社製「MAC350HC」)を固形分相当で1部用いたこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体を含む水溶液を用いないで、ビニルピロリドン系重合体の量を3部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の代わりに、ポリアクリル酸ナトリウム(和光純薬社製;重量平均分子量250000)を固形分相当で3部用いたこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
上記工程(1−3)において、上記工程(1−1)の水溶性重合体の代わりにポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量250000)を固形分相当で1.5部用い、ビニルピロリドン系重合体の量を1.5部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造し、評価した。
各実施例及び比較例の結果を表1〜表5に示す。ここで、下記の表における略称の意味は、以下の通りである。
LCO:LiCoO2
NMC:LiNi0.8Co0.1Mn0.1O2
LFP:LiFePO4
Si系活物質A:珪素複合体粉末
Si系活物質B:多結晶珪素粉末
C単量体:エチレン性不飽和カルボン酸単量体
MAA:メタクリル酸
F単量体:フッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体
3FM:2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート
EA:エチルアクリレート
TDM:t−ドデシルメルカプタン
ピロリドン系重合体:ビニルピロリドン系重合体
コスカット:大阪有機工業化学株式会社製「コスカットGA468」
ピッツコール:第一工業製薬社製「ピッツコール」
クリージャス:第一工業製薬社製「クリージャス」
CMC:カルボキシメチルセルロース
PAA−Na:ポリアクリル酸ナトリウム
ACR:アクリル樹脂
SBR:スチレンブタジエンゴム
前記の実施例及び比較例のうち、実施例1〜14及び比較例1〜4はスラリー組成物を正極に適用したものであり、実施例15〜19はスラリー組成物を負極に適用したものである。前記の表から、本発明により高温サイクル特性及び低温特性に優れるリチウムイオン二次電池を実現できることが分かる。また、実施例及び比較例を対比することにより、本発明のスラリー組成物は分散安定性に優れることが分かる。さらに、本発明のスラリー組成物を用いて製造された電極は、密着強度及び柔軟性に優れることが分かる。
Claims (9)
- 電極活物質、エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位20重量%〜70重量%及びフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル単量体単位1重量%〜30重量%を含む水溶性重合体、ビニルピロリドン系重合体、及び水を含む、リチウムイオン二次電池電極用のスラリー組成物。
- 前記ビニルピロリドン系重合体の1重量%水溶液粘度が、2,000mPa・s〜20,000mPa・sである、請求項1記載のスラリー組成物。
- 前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体が、エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体である、請求項1又は2記載のスラリー組成物。
- 前記水溶性重合体及びビニルピロリドン系重合体の1重量%水溶液粘度が、500mPa・s〜10,000mPa・sである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
- 前記水溶性重合体とビニルピロリドン系重合体との量比が、水溶性重合体/ビニルピロリドン=50.0/50.0〜95.0/5.0である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
- 前記水溶性重合体と前記ビニルピロリドン系重合体の合計の量が、電極活物質100重量部に対し、0.5重量部〜10重量部である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
- 更に粒子状バインダーを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のスラリー組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のスラリー組成物の膜を集電体上に形成し、前記の膜を乾燥して得られる、リチウムイオン二次電池用電極。
- 正極、負極及び電解液を備えるリチウムイオン二次電池であって、
前記正極及び負極の一方又は両方が請求項8記載のリチウムイオン二次電池用電極である、リチウムイオン二次電池。
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