JP2008077435A - 電子機器の製造方法及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】位置ずれを防止できる電子機器の製造方法及び電子機器を提供すること。
【解決手段】電子機器は、装置本体と筐体とを備える。装置本体は、回路基板と、第1フレーム及び第2フレームとを備え、筐体は、第1筐体と第2筐体とを備える。第1フレームには、第1ピン及び第2ピンが設けられ、第2フレーム及び回路基板には、第1ピンが挿通する孔部がそれぞれ形成され、第1筐体には、第2ピンが嵌合する嵌合穴が形成されている。当該電子機器の製造方法は、第1ピンを孔部に挿通させて、回路基板を第1フレームに位置決めする基板位置決め工程S02と、第1ピンを孔部に挿通させて、第2フレームを第1フレームに位置決めする第2フレーム位置決め工程S03と、第2ピンを嵌合穴に嵌合させて、第1フレームを第1筐体に位置決めする第1フレーム位置決め工程S05,S06と、第1筐体に第2筐体を取り付ける第2筐体取付工程S12とを有する。
【選択図】図26

Description

本発明は、所定の処理を実行する機器本体、及び、当該機器本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器の製造方法及び当該電子機器に関する。
従来、CPU(Central Processing Unit)等の集積回路を備えた情報処理装置が知られている。このような情報処理装置として、所定の演算処理を実行するパーソナルコンピュータ(Personal Computer,PC)や、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBD(Blu-ray Disc;登録商標)等の光ディスクなどの記録媒体、及び、半導体メモリカードやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体に記録または記憶された画像及び音声情報を再生するディスク再生装置が知られている。
このようなディスク再生装置として、光ディスクに記録されているゲームプログラムを読み出して、使用者が操作するコントローラからの指示に応じて、当該ゲームプログラムを実行するエンタテインメント装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のエンタテインメント装置は、電子部品等を有する装置本体と、当該装置本体を収容する筐体とを備えている。このうち、装置本体は、CPU等が実装された回路基板と、当該回路基板の表裏面を被覆する一対のシールド板と、一方のシールド板の上面側に載置されるディスク装置とを備えている。また、筐体は、装置本体を収納するための開口を有するロアーケースと、当該開口を閉塞するアッパーケースとを備えて構成されている。
このエンタテインメント装置の組立手順としては、開口を介してロアーケースの内部に一方のシールド板、回路基板、他方のシールド板及びディスク装置をそれぞれ積層配置し、ロアーケースの開口を閉塞するようにアッパーケースを係合させる。ここで、ロアーケースの底面には突起が形成されており、当該突起が、一方のシールド板、回路基板及び他方のシールド板を挿通するように、これらをロアーケース内に配置する。この後、これらを反転させて、ロアーケースの底面を上向きにした後、当該ロアーケースに形成された挿入孔に固定ねじを挿入して、当該固定ねじをアッパーケースに形成された雌ねじ孔に螺合させる。このようにして、アッパーケースとロアーケースとが組み合わさるが、この際、ロアーケースに形成された板状リブや突起が、回路基板及び一対のシールド板を押さえ付けるとともに、当該板状リブの側面がシールド板と当接する。これにより、筐体の反転動作を行っても、内部の構成部材が筐体内部で動くことを抑えることができる。
特開2001−320181号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエンタテインメント装置では、ロアーケースに対して、一対シールド板及び回路基板を位置決めするので、回路基板と一対のシールド部材との間に位置ずれが生じる可能性がある。
ここで、回路基板上には、前述のCPUの他に、チップセット等の集積回路が数多く実装されている場合が多く、このような回路基板と、当該回路基板を挟むように配置されるシールド板とが位置ずれを起こすと、これら集積回路にシールド板が当たる可能性がある。このため、集積回路とシールド部材との間に緩衝部材等を設ける必要が生じるため、構成が複雑化するという問題がある。従って、回路基板と当該回路基板を挟む部材との位置ずれを防止できる方法が要望されてきた。
本発明の目的は、回路基板と、当該回路基板を挟む部材との位置ずれが生じることを防ぐことができる電子機器の製造方法及び電子機器を提供することである。
前記した目的を達成するために、本発明の電子機器の製造方法は、所定の処理を実行する機器本体と、当該機器本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器の製造方法であって、前記機器本体は、前記処理を実行する回路基板と、前記回路基板を挟んで覆う第1フレーム及び第2フレームとを備え、前記筐体は、前記機器本体を収納する開口を有する第1筐体と、前記開口を閉塞する第2筐体とを備え、前記第1フレームには、第1ピン及び第2ピンが設けられ、前記第2フレーム及び前記回路基板には、前記第1ピンが挿通する孔部がそれぞれ形成され、前記第1筐体には、前記第2ピンが嵌合する嵌合穴が形成され、当該電子機器の製造方法は、前記第1ピンを前記回路基板の前記孔部に挿通させて、当該回路基板を前記第1フレームに位置決めする基板位置決め工程と、前記第1ピンを前記第2フレームの前記孔部に挿通させて、当該第2フレームを前記第1フレームに位置決めする第2フレーム位置決め工程と、前記第2ピンを前記嵌合穴に嵌合させて、前記第1フレームを前記第1筐体に位置決めする第1フレーム位置決め工程と、前記第1筐体に、前記第2筐体を取り付ける第2筐体取付工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、まず、基板位置決め工程にて、第1フレームに回路基板を位置決めする。この際、第1フレームに設けられた第1ピンに、回路基板の孔部を挿通させるようにして位置決めすることで、第1フレームと回路基板との位置ずれを防ぐことができる。この後、第2フレーム位置決め工程にて、第1ピンに第2フレームの孔部を挿通させるようにして、当該第2フレームを第1フレームに対して位置決めする。これにより、第1フレーム及び回路基板と、第2フレームとの位置ずれを防ぐことができる。次に、第1フレーム位置決め工程にて、第1フレームに設けられた第2ピンを第1筐体に形成された嵌合穴に嵌合させ、当該第1フレームを第1筐体に位置決めする。これにより、第1フレームと第1筐体との位置ずれを防止でき、ひいては、回路基板及び第2フレームと、第1筐体との位置ずれを防止できる。そして、第2筐体取付工程にて、第2筐体を第1筐体に取り付けることで、電子機器を製造することができる。
これによれば、第1筐体に対して位置決めされる第1フレームに、回路基板及び第2フレームが位置決めされるので、第1フレームに対する回路基板及び第2フレームの位置ずれを防止することができる。
また、このように第1フレームに対して回路基板及び第2フレームを位置決めした後に、当該第1フレームを第1筐体に位置決めすることにより、第1フレーム、回路基板及び第2フレームを筐体内の適切な位置に位置決めすることができる。従って、筐体内での各部材の位置ずれを防ぐことができ、各部材の干渉を防ぐことができる。
本発明では、前記第1フレームの端部には、前記回路基板及び前記第2フレームのそれぞれの端部に当接する当接部が形成され、前記第1ピンは、前記当接部とは反対側の端部に形成され、前記基板位置決め工程では、前記回路基板の端部を前記当接部に当接させ、当該端部を軸として前記回路基板を回動させて前記第1フレームに位置決めし、前記第2フレーム位置決め工程では、前記第2フレームの端部を前記当接部に当接させ、当該端部を軸として前記第2フレームを回動させて前記第1フレームに位置決めすることが好ましい。
本発明によれば、第1フレームの一方の端部に形成された当接部と、他方の端部に設けられた第1ピンとにより、回路基板及び第2フレームが第1フレームに対して位置決めされるので、これら回路基板及び第2フレームの位置ずれを確実に防止することができる。
また、回路基板及び第2フレームは、第1フレームの当接部に当接する端部を軸として回動させ、当該第1フレームを覆うように位置決めされるので、これら回路基板及び第2フレームの位置決め工程を簡易に行うことができる。
従って、回路基板及び第2フレームの位置決め工程を簡略化することができるとともに、これらの位置ずれを確実に防止することができる。
本発明では、前記第1フレームにおける前記当接部と前記第1ピンとの間には、前記回路基板に対向する側に向かって起立し、前記回路基板及び前記第2フレームのうち少なくともいずれかの位置決めを案内する起立部が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、第1フレームの当接部に回路基板及び第2フレームを当接させ、回動させるようにして第1フレームに位置決めする際に、第1フレームの起立部により、当該回路基板及び第2フレームの少なくともいずれかの回動を案内することができる。従って、第1フレームに対する回路基板及び第2フレームの少なくともいずれの位置決め工程を、より一層簡略化することができる。
本発明では、前記起立部は、前記当接部から前記第1ピンに向う方向に略直交する方向における前記第1フレームの両端にそれぞれ形成され、前記回路基板及び前記第2フレームの少なくともいずれかには、前記各起立部に応じた位置に切欠が形成され、前記切欠が形成された前記回路基板及び前記第2フレームの少なくともいずれかが前記第1フレームに位置決めされる際に、前記切欠は前記各起立部により挟まれることが好ましい。
本発明によれば、第1フレームの両端に形成された起立部により、切欠が挟まれるので、当該切欠が形成された回路基板及び第2フレームの少なくともいずれかを、第1フレーム上の適切な位置に確実に位置決めすることができる。また、当該回路基板及び第2フレームを位置決めした際に、切欠が起立部によって挟まれることにより、第1フレーム上での揺動を抑えることができるので、当該回路基板及び第2フレームの少なくともいずれかに第1フレームに対する位置ずれを一層確実に防止することができる。従って、回路基板及び第2フレームの位置決め工程の簡略化を図ることができるとともに、これらの位置ずれを一層確実に防止することができる。
本発明では、前記第1ピンは、所定の間隔を隔てて複数設けられ、前記回路基板及び前記第2フレームには、前記孔部が前記第1ピンに応じて複数形成されていることが好ましい。
本発明によれば、第1ピンが第1フレームに複数形成され、当該第1ピンに応じて、孔部が回路基板及び第2フレームに複数形成されている。これによれば、回路基板及び第2フレームを、第1フレーム上の複数箇所で位置決めすることができ、第1フレーム上での回路基板及び第2フレームの揺動を一層抑制することができる。従って、回路基板及び第2フレームと第1フレームとの位置ずれをより一層確実に防止することができる。
本発明では、前記第2ピンは、前記第1ピンとは突出方向が反対であり、前記第2フレーム位置決め工程では、前記第1ピンに前記第2フレームの前記穴部が上方から挿通するように、前記第1フレームに対して前記第2フレームを位置決めし、前記第1フレーム位置決め工程は、前記第2ピンの突出方向が上方を向くように前記第1フレームを反転させる第1フレーム反転手順と、反転させた前記第1フレームの前記第2ピンが前記嵌合穴に嵌合するように、当該第1フレームに前記第1筐体を覆い被せる第1筐体被覆手順とを有することが好ましい。
本発明によれば、第1フレーム反転手順にて、回路基板及び第2フレームが位置決めされた第1フレームを反転させることにより、第1筐体被覆手順にて、第1フレームを第1筐体に位置決めする際に、第1ピンとは反対方向に突出した第2ピンを、第1筐体の嵌合穴に嵌合させやすくすることができる。従って、第1フレーム位置決め工程を簡略化することができる。
本発明では、前記機器本体は、前記第1フレームに形成された開口を介して前記回路基板に当接し、当該回路基板から伝導された熱を冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段及び前記第1フレームのいずれか一方には、他方に対向する側に複数の位置決めピンが設けられ、他方には、前記位置決めピンが挿入されるピン挿入口が形成され、当該電子機器の製造方法は、前記位置決めピンを前記ピン挿入口に挿通して、前記冷却手段と、前記第1フレームとを位置決めする冷却手段位置決め工程を有することが好ましい。
ここで、回路基板にCPU等の集積回路が設けられている場合、集積回路は、一般的に発熱体となる一方で熱に弱いため、当該集積回路を効率よく冷却する必要がある。
これに対し、本発明では、回路基板で発生した熱が伝導し、当該熱を冷却する冷却手段が設けられていることにより、適切に回路基板を冷却することができ、回路基板における処理の安定化を図ることができる。
また、冷却手段及び第1フレームのいずれか一方には、孔部が形成され、他方には、当該孔部を挿通する位置決めピンが設けられている。従って、冷却手段位置決め工程における冷却手段と第1フレームとの位置決めを容易に行うことができるとともに、当該冷却手段と第1フレームとの位置ずれを防止することができる。
本発明では、前記機器本体は、前記機器本体は、前記回路基板に対して前記冷却手段とは反対側に設けられ、前記第1フレームに形成された開口を介して露出する前記回路基板に前記冷却手段を押圧する付勢板と、前記付勢板を前記冷却手段に取り付ける取付部材とを備え、前記第1フレーム、前記回路基板及び前記第2フレームには、前記取付部材が挿通する孔部がそれぞれ形成され、前記冷却手段には、前記取付部材を係止する係止部が設けられ、当該電子機器の製造方法は、前記冷却手段位置決め工程及び前記第2フレーム位置決め工程の後、前記付勢板、前記第2フレーム、前記回路基板及び前記第1フレームを介して前記取付部材を前記係止部に係止させ、前記冷却手段及び前記付勢板が、前記第1フレーム、前記回路基板及び前記第2フレームを挟持するように、前記冷却手段を取り付ける冷却手段取付工程を有することが好ましい。
このような取付部材として、ねじ、ボルト及びビス等の固定具を例示することができる。
本発明によれば、付勢板、第2フレーム、回路基板及び第1フレームを介して、取付部材が係止部に係止されることにより、これら第1フレーム、回路基板及び第2フレームと、冷却手段とを一体的に構成することができる。これにより、機器本体を容易に取り扱うことができるので、前述の第1フレーム位置決め工程等の電子機器の製造工程を簡略化することができる。
また、付勢板により回路基板が冷却手段に押圧されるので、回路基板で生じた熱の冷却手段への伝導効率を向上することができる。従って、回路基板の冷却を効率よく行うことができる。
さらに、第1フレーム、回路基板及び第2フレームは、付勢板と冷却手段とによって挟持される。これによれば、第1フレーム、回路基板及び第2フレームのいずれかに冷却手段が固定される場合に、冷却手段の荷重によって当該冷却手段が固定された部材に反り等の変位が発生することを防ぐことができるとともに、回路基板に冷却手段を適切に押圧することができる。従って、これらによって一体化した機器本体を安定して維持することができるとともに、冷却手段による回路基板の冷却効率を一層向上することができる。
本発明では、前記第1フレーム及び前記第2フレームには、前記回路基板に対向する側とは反対側に没入した凹部が形成され、前記第1フレーム及び前記第2フレームは、前記回路基板に応じた寸法で形成され、前記凹部の端縁で、前記回路基板に当接することが好ましい。
本発明によれば、回路基板を挟む第1フレーム及び第2フレームにそれぞれ凹部が形成されている。これによれば、回路基板を各凹部によって形成される空間内に配置することで、回路基板に実装された集積回路等が、第1フレーム及び第2フレームに直接当接することを確実に防止することができるほか、第1フレーム及び第2フレームの薄型化を図ることができる。従って、機器本体の小型化を図ることができる。
また、回路基板は、第1フレーム及び第2フレームの端縁で当接することにより、当該回路基板を流れる電流によって生じる輻射ノイズを、第1フレーム及び第2フレームに導通させることができる。従って、電子機器のEMI(Electro Magnetic Interference、電磁干渉)対策を施すことができる。
また、本発明の電子機器は、所定の処理を実行する機器本体と、当該機器本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器であって、前記筐体は、前記機器本体を収納する開口を有する第1筐体と、前記開口を閉塞する第2筐体とを備え、前記機器本体は、前記処理を実行する回路基板と、前記回路基板を挟んで覆う第1フレーム及び第2フレームとを備え、前記第1フレームには、一方の端部に、前記回路基板及び前記第2フレームのそれぞれの端部に当接する当接部が設けられ、他方の端部には、第1ピン及び第2ピンが設けられ、前記第1フレームにおける前記当接部から前記第1ピンに向かう方向に略直交する方向の端部には、前記回路基板に対向する側に向かって起立する起立部が形成され、前記回路基板及び前記第2フレームには、前記第1ピンが挿通する孔部が形成され、前記回路基板及び前記第2フレームには、前記当接部に係合する係合部が設けられ、前記第1筐体には、前記第2ピンが嵌合する嵌合穴が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、前述の電子機器の製造方法と同様の効果を奏することができる。
すなわち、第1フレームに設けられた当接部と、当該当接部に係合する回路基板及び第2フレームの係合部との接点を軸として、第1フレームを覆うように回路基板及び第2フレームを回動させ、当該回路基板に形成された孔部に第1ピンを挿通させることで、第1フレームに回路基板が位置決めされる。この際、第1フレームに設けられた起立部により、回路基板及び第2フレームの回動時に、当該回路基板及び第2フレームの端部が揃えられ、第1フレームに対する適切な位置に回路基板及び第2フレームが案内されるだけでなく、当該第1フレーム上での回路基板及び第2フレームの揺動が抑えられる。
これによれば、第1フレームの当接部、第1ピン及び起立部により、回路基板及び第2フレームを挟むことができるので、当該第1フレームに対する適切な位置で回路基板及び第2フレームを位置決めすることができるだけでなく、第1フレームを基準として回路基板及び第2フレームのそれぞれの位置ずれを抑えることができる。
また、このようにして回路基板及び第2フレームが位置決めされた第1フレームの第2ピンが、第1筐体に形成された嵌合穴に嵌合することで、第1フレームを第1筐体に位置決めすることができる。従って、電子機器を構成する各部材の互いの位置ずれを抑えることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)情報処理装置1の構成
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1を正面側から見た斜視図であり、図2は、蓋部材23を開放した状態の情報処理装置1を正面側から見た斜視図である。
本実施形態の情報処理装置1は、使用者が操作するコントローラ(図示略)からの指示に応じて、あるいは自動で、CD、DVD及びBD等の光ディスク等の記録媒体や、各種半導体メモリカード及びHDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体に記録または記憶された情報、並びに、接続されたネットワークから情報を取得し、当該取得情報に含まれる画像情報及び音声情報を再生するほか、当該取得情報に含まれるプログラムを実行する電子機器である。また、この情報処理装置1は、使用する光ディスクの種類によっては、当該光ディスクに対する情報の記録を行うことができるほか、装着された半導体メモリカード及びHDD等の記憶媒体への情報の記録を行うことができるように構成されている。このような情報処理装置1は、図示を省略するが、テレビジョン受像機等の画像表示装置と電気的に接続されており、コントローラを使用者が操作することにより、使用者の操作に応じた所定の処理を行い、当該処理結果から画像信号及び音声信号を当該画像表示装置に出力する。
この情報処理装置1は、外装筐体2(図1〜図6)と、当該外装筐体2内に収納される装置本体3(図7〜図9)とを備えて構成されている。
(2)外装筐体2の構成
外装筐体2は、図1及び図2に示すように、全体略楕円柱状を有している。このような外装筐体2は、化粧板24が取り付けられる上部筐体21と、下部筐体22とから構成されている。
(2-1)上部筐体21の構成
上部筐体21は、本発明の第2筐体に相当し、円弧状の湾曲部分を有する箱型形状に形成され、下部筐体22と組み合わされてねじ固定される。この上部筐体21には、正面部211(図1、図2及び図4)、上面部212(図3及び図4)及び側面部213(図1、図2及び図4),214(図3)が形成されている。
正面部211は、図1及び図2において示す手前側の面であり、当該正面部211の略中央及び左端には、面外方向に突出する突出部2111,2112が設けられている。これら突出部2111,2112に挟まれた領域には、カードスロット部2113が形成されており、当該カードスロット部2113には、図2に示すように、各種半導体メモリカード(以下、「メモリカード」と略す場合がある)を挿抜可能な3つの開口21131が形成されている。これら開口21131を介して、外装筐体2内に設けられた後述するリーダライタ351の各種メモリカードに対応する挿入部が露出する。
これら突出部2111,2112及びカードスロット部2113が形成された領域には、当該突出部2111,2112及びカードスロット部2113を覆う蓋部材23が回動自在に設けられている。この蓋部材23は、正面部211の長手方向に沿った回動軸を有し、当該回動軸を中心として上方に回動することにより、カードスロット部2113を開放し、下方に回動することにより、カードスロット部2113を閉塞する。
正面部211の右側には、直径12cmの光ディスクに対応したディスク挿入口2114が正面部211の長手方向に沿って形成されている。このディスク挿入口2114に挿入された光ディスクは、後述する装置本体3を構成するディスクユニット33に挿入される。
さらに、図1及び図2における右側の側面部213には、外装筐体2内に収納された装置本体3を冷却する冷却空気を、当該外装筐体2外から吸気する複数の吸気口2131が形成されている。
図3は、化粧板24をずらした状態の情報処理装置1を背面側から見た斜視図であり、図4は、化粧板24を外した状態の情報処理装置1を正面側から見た斜視図である。
上部筐体21の上面部212には、図3に示すように、当該上面部212を覆う化粧板24が摺動自在に取り付けられている。この化粧板24は、上面部212の湾曲形状に沿うように形成され、当該上面部212の長手方向に沿って摺動させることにより、上面部212に取り付けられる。
このような化粧板24を取り外すと、図4に示すように、上面部212に形成された一対の溝部2121、複数の係合部2122及び複数のねじ挿入口2123が露出する。
このうち、溝部2121は、上面部212の短手方向の両端において、当該上面部212の長手方向に沿って形成され、化粧板24の上面部212に沿った摺動を案内する。係合部2122は、化粧板24の裏面(上面部212と対向する面)に突設され、かつ、略鉤状を有する係止部(図示省略)と係合して、上面部212から化粧板24が外れることを防止する。ねじ挿入口2123には、上部筐体21と装置本体3とを固定するねじが挿入される。
また、側面部214の長手方向両端には、図3に示すように、ゴム等により形成された脚部2141が設けられている。
(2-2)下部筐体22の構成
下部筐体22は、本発明の第1筐体に相当し、図1及び図2に示すように、直方体と半円柱とを組み合わせた形状を有し、半円柱状部分を向い合わせるように前述の上部筐体21と組み合わさる。
この下部筐体22は、上部筐体21と対向する側に、後述する装置本体3を収納するための開口22A(図6)を有し、当該下部筐体22には、正面部221(図1及び図2)、側面部222(図1及び図2),223(図3)、背面部224(図3)、底面部225(図5)及び内面部226(図6)が形成されている。なお、開口22Aは、前述の上部筐体21により閉塞される。
正面部221(図1及び図2における手前側の部分)の左側には、4つの略矩形状を有する開口2211が形成されている。これら開口2211を介して、装置本体3を構成する制御基板5(図18及び図19)に設けられ、かつ、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠したA端子を接続可能な端子がそれぞれ露出する。また、正面部221における開口2211の右側には、略矩形を有する複数の吸気口2212が形成され、当該吸気口2212を介して、外装筐体2外の空気が、内部に導入される。
さらに、正面部221における延出部分の下面には、外装筐体2外の空気を導入する吸気口2213(図5)が形成されている。
また、図1及び図2における右側の側面部222、すなわち、上部筐体21の側面部213に対応する側面部222には、後述する第1段差部2251(図5)により上方側が突出し、下方側が没入した段差が形成されており、当該段差における側面部213の形成方向に沿った面には、装置本体3を冷却した冷却空気が排出される排気口2221,2222が形成されている。詳述すると、上方側の突出部分の側面に排気口2221が形成され、下方側の没入部分の側面に排気口2222が形成されている。
このため、外装筐体2における側面部213,222によって形成される面2Aには、吸気口2131及び排気口2221,2222が同一の面に形成されていることとなる。
側面部223の両端には、図3に示すように、ゴム等により形成された脚部2231が設けられている。この側面部223に形成された脚部2231、及び、上部筐体21の側面部214に形成された脚部2141を設置面に当接させるように配置することで、情報処理装置1の縦置きが可能となっている。
また、側面部223の略中央には、略矩形状の開口2232が形成されており、当該開口2232を介して、図示しないHDD(Hard Disk Drive)ユニットが取り付けられる。この開口2232は、当該開口2232に応じた形状を有する蓋部材25により閉塞されている。
さらに、開口2232の下方には、側面部223の長手方向に沿って複数の吸気口2233が形成されている。
背面部224には、図3に示すように、外装筐体2内部に収納された制御基板5に設けられた各種端子59(図19)が露出する開口2241〜2244が、当該背面部224の長手方向に沿って形成されている。
具体的に、開口2241には、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子を接続可能な端子が露出し、開口2242には、IEEE802.3iに準拠し、10Base−T及び100Base−TX等のLAN(Local Area Network)ケーブルが接続可能な端子が露出する。また、開口2243には、USB規格に準拠したB端子が接続可能な端子が露出し、開口2244には、一端側に映像用の1本の端子及び音声用の2本の端子が設けられた同軸ケーブルの他端側が接続可能な端子が露出する。
さらに、背面部224における右端には、主電源をオン/オフする電源スイッチ2245が設けられ、当該電源スイッチ2245の下方に、電源ケーブル(図示省略)が接続されるインレットコネクタ2247が露出する開口2246が形成されている。
加えて、背面部224における開口2241〜2244,2246が形成された部分、及び、電源スイッチ2245が設けられた部分以外の領域には、外装筐体2内の装置本体3を冷却した冷却空気を外部に排出する排気口2248が形成されている。
なお、この背面部224は、後述する冷却ユニット32に取り付けられており、当該背面部224に形成された排気口2248と冷却ユニット32の吐出口328(図22)とは、当該吐出口328に設けられたスポンジ3281により接続されている。このため、吐出口328から吐出された空気は、漏れなく外装筐体2外に排出される。
図5は、情報処理装置1を下方から見た斜視図である。
下部筐体22の底面部225は、下部筐体22における上部筐体21とは反対側の直方体部分の底面に対応する部分である。この底面部225には、図5に示すように、下方に突出した2段の第1段差部2251及び第2段差部2252が形成されている。
詳述すると、第1段差部2251は、底面部225において、正面部221及び側面部222側が内側にずれ、かつ、側面部223及び背面部224(図3)側が面一となるように形成されている。また、第2段差部2252は、当該第1段差部2251の内側に、正面部221及び側面部222側が内側にずれ、側面部223及び背面部224側が面一となるように形成されている。これらのうち、第1段差部2251の正面側には、前述の開口2211及び吸気口2212が形成され、当該第1段差部2251の側面には、前述の排気口2222が形成されている。
第2段差部2252における底面の四隅には、ゴムにより形成された複数の脚部22521が設けられている。これら脚部22521を設置面に当接させるようにして情報処理装置1を配置することで、当該情報処理装置1の横置きが可能となっている。
また、第2段差部2252には、側面部223に近接する側に、吸気口2233(図3)と同様の吸気口22522が、当該底面部225の短手方向(側面部223に沿う方向)に沿って形成されている。
図6は、下部筐体22の内面部226を示す平面図である。
下部筐体22の内面部226には、前述のように、装置本体3を収納するための開口22Aが形成されており、また、詳しい図示を省略したが、当該下部筐体22の外周に沿って複数のねじ孔が形成されている。これらねじ孔には、下部筐体22に装置本体3及び上部筐体22を固定するねじが螺合する。
また、下部筐体22における正面部221側の両端には、嵌合穴2261,2262が形成されている。これら嵌合穴2261,2262には、装置本体3の制御ユニット31を構成する後述するメインフレーム4に設けられたピン48(48R,48L)(図14)が嵌合し、これにより、下部筐体22に制御ユニット31が位置決めされる。なお、側面部222に近接する側に形成された嵌合穴2261は、平面視略長円形状に形成され、側面部223に近接する側に形成された嵌合穴2262は、略円形状に形成されている。このため、ピン48R,48Lと、嵌合穴2261,2262との位置が製造誤差等により僅かにずれた場合でも、当該嵌合穴2261,2262にピン48R,48Lを嵌合することができる。なお、嵌合穴2261には、ピン48Rが嵌合し、嵌合穴2262には、ピン48Lが嵌合する。
さらに、内面部226には、正面部221側に、当該正面部221の形成方向(長手方向)に沿って、スポンジ2263が設けられている。詳述すると、スポンジ2263は、吸気口2213が形成された正面部221における延出部分の基端側に配置されている。このスポンジ2263は、後述する制御ユニット31が下部筐体22内に収納された際に、当該制御ユニット31のメインフレーム4の下面に当接する。そして、このスポンジ2263は、吸気口2213を介して外装筐体2の外部から導入された冷却空気が、制御ユニット31の下方に配置された冷却ユニット32に直接流入することを防いでいる。
また、内面部226には、背面部224側に、当該背面部224に形成された排気口2248に対応する位置に、背面部224の形成方向(長手方向)に沿って、スポンジ2264が設けられている。このスポンジ2264は、後述する冷却ユニット32の吐出口328(図22)の周囲に当接し、当該吐出口328と排気口2248との密着度を高めている。このため、吐出口328から吐出された冷却空気は、排気口2248から漏れなく外装筐体2外に排出される。
さらに、内面部226において、底面部225に形成された第2段差部2252(図5)に対応し、側面部222に近接する領域には、後述する冷却ユニット32の吐出口327の周囲に設けられたスポンジ3271(図22)が当接する当接部2265が形成されている。この当接部2265に当該スポンジ3271が当接することにより、冷却ユニット32の吐出口327から吐出された冷却空気が、側面部222に形成された排気口2222(図1)から漏れなく排出される。
(3)装置本体3の構成
図7は、上部筐体21を外した状態の情報処理装置1を正面側から見た斜視図である。また、図8は、装置本体3を正面側から見た斜視図であり、図9は、装置本体3を示す分解斜視図である。
装置本体3は、本発明の機器本体に相当し、図7に示すように、外装筐体2内に収納されている。この装置本体3は、図7〜図9に示すように、制御ユニット31(図7〜図9)、冷却ユニット32(図8及び図9)、ディスクユニット33(図7〜図9)、電源ユニット34(図7〜図9)、リーダライタユニット35(図7〜図9)及び板ばね36(図9)を備えて構成されている。そして、装置本体3は、これら各ユニット31〜35及び板ばね36が互いにねじ等により固定され、一体的に組み合わさっている。
このうち、ディスクユニット33は、後述する制御ユニット31による制御下で、挿入された前述の各種光ディスクに記録された画像、映像及びプログラム等の情報を読出し、当該情報を、制御ユニット31を構成する制御基板5に出力する。また、ディスクユニット33は、挿入された光ディスクに対し、前述のような情報の記録を行う。
このディスクユニット33は、詳しい図示を省略するが、ユニット本体331と、当該ユニット本体331を内部に収納する金属製の筐体332とを備えて構成されている。このうち、筐体332の正面には、直径12cmの光ディスクが挿抜される開口3321が形成されている。
電源ユニット34は、装置本体3に駆動電力を供給するものである。具体的に、電源ユニット34は、外装筐体2に設けられたインレットコネクタ2247(図3)に入力した商用交流電流を直流変換し、装置本体3を構成する各電子部品に応じた電圧に昇圧及び減圧して、当該各電子部品に供給する。この電源ユニット34は、制御ユニット31を構成する後述する制御基板5に設けられた電源ピン571(図18)と接続され、当該制御基板5を介して、各電子部品に駆動電力を供給する。
リーダライタユニット35は、後述する制御基板5による制御下で、前述の上部筐体21のカードスロット部2113に形成された各開口21131を介して挿入された各種メモリカードに対する情報の読出及び記憶を実行する。このリーダライタユニット35は、メモリカードが挿抜されるリーダライタ351と、当該リーダライタ351の動作を制御する基板352とを備えて構成されている。このうち、基板352には、制御基板5から制御信号が入力し、当該制御信号に応じた動作をリーダライタ351に実行させる。このようなリーダライタユニット35は、後述する制御ユニット31を構成するサブフレーム6上に支持固定される。
(4)制御ユニット31の構成
図10及び図11は、制御ユニット31を上方及び下方から見た斜視図である。また、図12は、制御ユニット31及び冷却ユニット32を示す分解斜視図である。
制御ユニット31は、装置本体3、ひいては、情報処理装置1の駆動を制御するユニットである。この制御ユニット31は、図10〜図12に示すように、メインフレーム4と、制御基板5と、サブフレーム6とを備えて構成されており、制御基板5及びサブフレーム6は、メインフレーム4に対して位置決めされる。
(4-1)メインフレーム4の構成
図13及び図14は、メインフレーム4を上方及び下方から見た斜視図である。
メインフレーム4は、後述するサブフレーム6とともに制御基板5を挟持し、後述する冷却ユニット32に接続されるフレーム部材であり、本発明の第1フレームに相当する。このメインフレーム4は、平面視略長方形状を有する平板状に形成され、放熱及びEMI(Electro Magnetic Interference、電磁干渉)を考慮してアルミ等の金属により形成されている。また、メインフレーム4の中央には、図13に示すように、下面側、すなわち、制御基板5に対向する側とは反対側に没入した凹部40が形成されている。この凹部40と後述するサブフレーム6の凹部60とにより形成される空間内に制御基板5が収納配置され、メインフレーム4は、当該メインフレーム4に取り付けられる制御基板5上に配設された各種チップが押圧されないように形成されている。さらに、メインフレーム4には、複数の略円形状の孔が形成されており、当該孔は、メインフレーム4を軽量化するとともに、当該メインフレーム4とサブフレーム6とに挟持される制御基板5に冷却空気を通風させる。
この凹部40が形成された領域における背面側(図13及び図14における上方側)と、右側(図13における右側であり、図14における左側であり、外装筐体2の側面部213,222に近接する側)には、それぞれ2つずつ計4つのピン挿入口401が形成されている。詳述すると、メインフレーム4の背面側に形成された2つのピン挿入口401は、それぞれメインフレーム4の長手方向に沿って形成され、また、右側に形成された2つのピン挿入口401は、それぞれメインフレーム4の短手方向に沿って形成されている。これらピン挿入口401には、メインフレーム4を後述する冷却ユニット32上に位置決めする際に、当該冷却ユニット32に形成された位置決めピン329が挿通する。
メインフレーム4には、略中央に平面視略矩形状の開口41(図13における左側),42(図13における右側)が並列するように形成されている。これら開口41,42は、後述する制御基板5に配設されたCPU(Central Processing Unit)51及びGPU(Graphics Processing Unit)52に対応する位置に形成され、当該CPU51及びGPU52は、開口41,42を介して、メインフレーム4の下面側に露出する。この開口41,42の対向する二辺には、下方に延出する延出部411,421が形成されており、当該延出部411,421には、それぞれ開口41,42から露出するCPU51及びGPU52に当接する冷却ユニット32の後述する受熱ブロック325を挟持する挟持片4Aが設けられている。
図15及び図16は、挟持片4Aを正面側及び背面側から見た斜視図である。また、図17は、メインフレーム4の開口41周辺を示す斜視図である。
挟持片4Aは、図15及び図16に示すように、断面視略U字状を有する金属性部材であり、前述のように、メインフレーム4の延出部411,421にそれぞれ取り付けられる。この挟持片4Aは、制御ユニット31に後述する冷却ユニット32が取り付けられた際に、メインフレーム4の開口41,42に応じた冷却ユニット32の位置に設けられた受熱ブロック325(図23)を挟持する。具体的に、開口41の端縁に形成された一対の延出部411にそれぞれ設けられた各挟持片4Aは、当該開口41内に配置される受熱ブロック325Cを側方から挟持し、開口42の端縁に形成された一対の延出部411にそれぞれ設けられた各挟持片4Aは、当該開口42内に配置される受熱ブロック325Gを側方から挟持する。
この挟持片4Aには、受熱ブロック325に当接する正面部4A1、及び、延出部411,421に当接する背面部4A2が形成されている。
正面部4A1には、背面部4A2から離間する方向に断面略V字状に突出した突出部4A11が形成されている。また、正面部4A1には、突出部4A11を分割する複数の切欠4A12が形成されている。このうち、突出部4A11は可撓性を有し、受熱ブロック325に当接した際に、当該受熱ブロック325を押圧する方向に付勢力を付与する。
背面部4A2には、2つの略円形状の開口4A21が形成されている。これら開口4A21には、図17に示すように、メインフレーム4の延出部411,421に形成され、かつ、当該開口4A21と略同じ形状及び寸法で形成された突起部(図17では、延出部411に形成された突起部4111のみ図示)が嵌合する。これにより、挟持片4Aが延出部411,421から外れることが防がれる。
このような挟持片4Aを延出部411,421に設けることにより、冷却ユニット32の受熱ブロック325を、開口41,42内に適切に配置することができるほか、当該受熱ブロック325の配置状態を維持することができる。また、メインフレーム4に制御基板5を取り付け、CPU51及びGPU52が後述する冷却ユニット32の受熱ブロック325C,325G(図23)に当接した際に、当該受熱ブロック325C,325G及び挟持片4Aを介して、CPU51及びGPU52とメインフレーム4とが電気的に接続され、CPU51及びGPU52とメインフレーム4とを導通させることができるので、EMIを防止することができる。
図13及び図14に戻り、開口41,42近傍には、それぞれ2つずつ孔部412,422が形成されている。具体的に、2つの孔部412は、略矩形の開口41の一方の対角線上に形成され、また、2つの孔部422は、略矩形の開口42の一方の対角線上に形成されている。これら孔部412,422には、制御ユニット31に冷却ユニット32を取り付けるねじ37(図12)が挿通する。
また、メインフレーム4の正面側(図13及び図14における手前側)には、略矩形の開口43が2つ並列して形成されている。これら開口43には、メインフレーム4に制御基板5を載置した際に、当該制御基板5に設けられた2つの端子接続部53(図18)が挿通する。
メインフレーム4の背面側(図13における上方側)には、当該メインフレーム4の端縁から断面略L字状に起立する側面部44,45が形成されている。
このうち、図13における左側に形成された側面部44には、寸法の異なる4つの開口441〜444が形成されている。これら開口441には、制御基板5に設けられ、下部筐体22に形成された開口2241〜2244から露出する各端子59(図19)が挿通する。また、側面部44には、当該開口441,443,444の上側に、細長い略矩形の開口445〜447が形成されている。また、図13における右側に形成された側面部45には、開口445〜447と同様の開口451が形成されている。これら開口445〜447,451には、後述するサブフレーム6に形成された起立部65が係合し、これにより、メインフレーム4にサブフレーム6が取り付けられる。すなわち、側面部44,45は、本発明の当接部に相当する。
メインフレーム4の上面における正面側の長手方向両端部には、図13に示すように、面外方向に突出するピン46(メインフレーム4の右側のピンを46Rとし、左側のピンを46Lとする)がそれぞれ設けられている。これらピン46は、メインフレーム4に制御基板5及びサブフレーム6を載置する際に、これらを位置決めする位置決めピンであり、本発明の第1ピンに相当する。
また、メインフレーム4の上面における短手方向に沿った端縁の略中央には、当該端縁から起立する断面略L字状の起立部47(メインフレーム4の右側の起立部を47Rとし、左側の起立部を47Lとする)がそれぞれ形成されている。これら起立部47は、メインフレーム4に制御基板5及びサブフレーム6を位置決めする際に、当該制御基板5及びサブフレーム6の短手方向に沿った端縁の略中央を挟むようにして、当該位置決めを案内する。
メインフレーム4の下面におけるピン46に対応する位置には、図14に示すように、同様に面外方向に突出するピン48(メインフレーム4の右側のピンを48Rとし、左側のピンを48Lとする)が、それぞれ設けられている。これらピン48は、本発明の第2ピンに相当し、当該各ピン48R,48Lは、下部筐体22に形成された嵌合穴2261,2262(図6)に嵌合され、メインフレーム4を下部筐体22に位置決めする。
また、メインフレーム4の左側(図13における左側であり、下部筐体22の側面部223に近接する側)で、かつ、背面側には、略矩形状の開口402が形成されている。この開口402が形成された部分の下面側(図14における右側)には、図示しないHDDユニットが取り付けられるHDD取付部49が設けられている。このHDD取付部49は、全体略直方体形状を有し、表面には冷却空気導入用の複数の孔が形成されている。また、このHDD取付部49の左側(下部筐体22の側面部223(図3)に近接する側であり、図14における右側)には、略矩形状の開口4911が形成されており、当該開口4911及び下部筐体22の側面部223に形成された開口2232を介して、HDDユニットがHDD取付部49内に収納される。そして、開口402を介してHDD取付部49内に露出するコネクタ58(図11)と、HDDユニットの端子とが接続されると、制御基板5による制御下で、HDDユニットに対する情報の読出及び記録が可能となる。
(4-2)制御基板5の構成
図18及び図19は、制御基板5を上方及び下方から見た斜視図である。
制御基板5は、装置本体3、ひいては、情報処理装置1全体を制御するものであり、略中央にそれぞれ配置された集積回路であるCPU51(図19における右側)及びGPU52((図19における左側)のほか、詳しい図示を省略したが、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び、チップセット等の各種IC(Integrated Circuit)チップ等が実装された回路基板として構成されている。そして、制御基板5は、CPU51及びGPU52を含めた各種ICチップが実装される面、すなわち、各ICチップのケーシングが配置される下面を、メインフレーム4に対向させ、かつ、抵抗等の素子の端子が露出する上面を、サブフレーム6に対向させるようにして配置される。なお、CPU51及びGPU52の端子は、制御基板5の下面側に設けられ、かつ、CPU51及びGPU52の端子と接続されるソケット511,521(図27)に取り付けられる。これらソケット511,521は、平面的に見て、CPU51及びGPU52より僅かに大きな寸法を有している。
制御基板5の略中央、具体的に、CPU51及びGPU52の一方の対角線上には、図18及び図19に示すように、制御ユニット31と後述する冷却ユニット32とを固定するねじ37(図12)が挿通する4つの孔部54が形成されている。これら4つの孔部54は、メインフレーム4の開口41,42近傍に形成された孔部412,422に対応する位置に形成されている。
また、制御基板5の正面側の長手方向両端部には、それぞれ孔部55(制御基板5における右側の孔部を55Rとし、左側の孔部を55Lとする)が形成されている。これら孔部55R,55Lには、メインフレーム4に形成されたピン46R,46Lがそれぞれ挿通し、これにより、制御基板5はメインフレーム4に位置決めされる。
さらに、制御基板5の短手方向に沿った端縁の略中央、すなわち、制御基板5においてメインフレーム4の起立部47に対応する位置には、中央に向かって没入する切欠56(制御基板5における右側の切欠を56Rとし、左側の切欠を56Lとする)が形成されている。これら切欠56は、制御基板5がメインフレーム4に対して位置決めされる際に、当該メインフレーム4の起立部47R,47Lの内側に位置するように配置され、これにより、メインフレーム4上で制御基板5の揺動が規制される。
また、制御基板5の左側(図18における左側)には、略矩形の開口50が形成され、当該開口50には、電源接続端子57が下方から嵌合されている。この電源接続端子57は、電源ユニット34に挿入される一対の電源ピン571(図18)と、当該電源ピン571を制御基板5に取り付ける筐体572(図19)とを備えており、当該電源接続端子57は、電源ピン571が制御基板5の上面側に突出するように、当該制御基板5の下面側から取り付けられる。
このうち、一対の電源ピン571は、詳しい図示を省略したが、それぞれ略S字状を有し、一方の端部が円筒状に形成され、当該円筒状部分が筐体外に突出している。このため、一対の電源ピン571は、筐体572内で揺動可能に構成されている。これにより、電源ユニット34の製造時に寸法等の誤差が生じた場合でも、サブフレーム6上に配置される当該電源ユニット34に、電源ピン571が適切に挿入される。
また、筐体572の長手方向両端部には、制御基板5の上面に露出する突出部5721が形成されており、当該突出部5721を制御基板5に対してはんだ付けすることにより、電源接続端子57が制御基板5に取り付けられる。この突出部5721が露出する制御基板5の上面には、抵抗等の各素子の端子が露出する面であるので、電源接続端子57の取り付けを、他の素子の取り付けと同じ面で行うことができる。従って、電源接続端子57の制御基板5に対する取り付けを容易に行うことができ、情報処理装置1の製造工程を簡略化することができる。さらに、筐体572には、図16に示すように、開口50端縁に当接し、当該筐体572が下方、すなわち、筐体572の取付方向とは反対方向に抜けることを防止する係止つめ5722が形成されている。
制御基板5の下面における正面側(図18及び図19における手前側)には、図19に示すように、2つのUSB端子531が設けられた端子接続部53が、並列するように2つ設けられている。これら端子接続部53は、制御基板5がメインフレーム4に取り付けられた際に、当該メインフレーム4の開口43を挿通する。そして、これら端子接続部53の各USB端子531は、下部筐体22の開口2211から露出する。これらUSB端子531は、USB規格に準拠したコネクタのA端子が挿入可能に構成されている。
制御基板5の下面側(メインフレーム4に対向する側)には、開口402(図13)を介してHDD取付部49(図14)内に露出し、かつ、HDDユニット(図示省略)が接続されるコネクタ58が設けられている。
コネクタ58は、HDDユニットに設けられた端子と接続される接続部581と、当該接続部581を支持する筐体582とを備えて構成されている。
このうち、接続部581は、側面視略L字状に形成され、一方の端部が筐体582から制御基板5の下面に沿って突出しており、当該突出方向の先端部分に形成された開口(図示省略)を介して、接続部581内部に設けられた端子(図示省略)と、HDDユニットの端子とが接続される。この接続部581は、筐体582に対して、当該突出方向とは反対方向、及び、当該突出方向に略直交する方向に揺動可能に構成されている。このため、接続部581に対してHDDユニットの端子がずれた場合でも、接続部581が揺動して、当該接続部581に端子が適切に挿入される。
さらに、制御基板5の下面の背面側には、下部筐体22の背面部224に形成された開口2241〜2244から露出する各種端子59(591〜593)(開口444及び開口2244から露出する端子は図示省略)が設けられている。これら各端子59は、メインフレーム4の側面部44に形成された開口441〜444に挿入され、当該開口441〜444と端子59との係合部位が、メインフレーム4に対する制御基板5の回動軸となる。そして、当該回動軸を中心として制御基板5をメインフレーム4に近接する方向に回動させることにより、制御基板5がメインフレーム4に取り付けられる。すなわち、これら端子59は、制御基板5における本発明の係合部に相当する。
(4-3)サブフレーム6の構成
図20及び図21は、サブフレーム6を上方及び下方から見た斜視図である。
サブフレーム6は、メインフレーム4とともに制御基板5を支持するとともに、前述のディスクユニット33、電源ユニット34及びリーダライタユニット35を支持するフレーム部材であり、本発明の第2フレームに相当する。このサブフレーム6は、メインフレーム4と同様に、放熱及びEMIを考慮してアルミ等の金属により形成されている。このサブフレーム6は、図20及び図21に示すように、平面視略長方形状の平板状に形成され、略中央部分には、制御基板5と対向する側とは反対側に没入した凹部60が形成されている。そして、前述のように、凹部60と、メインフレーム4の凹部40とにより形成される空間内に、前述の制御基板5が収納配置される。
このサブフレーム6の略中央には、略長円形状の開口61(図20における左側),62(図20における右側)が形成されている。これら開口61,62が形成された位置は、当該サブフレーム6とメインフレーム4とにより、制御基板5を挟んだ際のCPU51及びGPU52に対応する。また、これら開口61,62は、後述する冷却ユニット32を制御ユニット31に取り付ける後述する板ばね36に応じた形状に形成されている。
また、これら開口61,62の内側には、CPU51及びGPU52の寸法に応じた平面視略正方形状の板状体63,64が、それぞれ設けられている。これら板状体63,64は、剛性を有する鉄等の金属により形成され、開口61,62近傍に形成されたねじ孔(図示省略)に螺合するねじ611,621により、開口61,62の略中央を塞ぐようにして、サブフレーム6の下面側に取り付けられる。これら板状体63,64は、サブフレーム6が制御基板5を覆うようにメインフレーム4に取り付けられた際に、CPU51及びGPU52に応じた位置に設けられている。
板状体63,64の四隅には、略円筒状の突起部631,641が、それぞれ板状体63,64を貫通するように設けられており、図21に示すように、一部が下面(制御基板5に対向する側の面であり、図21に示されている面)側に突出している。これら突起部631,641は、制御基板5におけるCPU51及びGPU52が実装された面の反対側の面で、かつ、当該CPU51及びGPU52が設けられた位置とは反対側の位置に当接する。これら突起部631,641は、例えば、アセタール樹脂等の絶縁性を有する合成樹脂により形成されており、サブフレーム6が制御基板5を覆う際に、当該制御基板5を流れる電流が、板状体63,64を介して板ばね36に伝導することを防ぐ。また、当該突起部631,641が板状体63,64の下面の四隅に設けられていることにより、板ばね36によるCPU51及びGPU52に対する冷却ユニット32の後述する受熱ブロック325C,325G(図23)への押圧力を、当該CPU51及びGPU52に均等に伝達することができる。
サブフレーム6の背面側の端縁には、図20及び図21に示すように、上方に向かって起立する複数の起立部65が形成されている。これら起立部65は、メインフレーム4の側面部44,45に形成された開口445〜447,451(図13)に対応する位置に、それぞれ形成されている。そして、これら起立部65は、当該開口445〜447,451にそれぞれ挿入され、これにより、サブフレーム6がメインフレーム4に取り付けられる。すなわち、起立部65は、サブフレーム6における本発明の係合部に相当する。
サブフレーム6の正面側の長手方向両端には、サブフレーム6をメインフレーム4に取り付ける際に、当該メインフレーム4に設けられたピン46(図13)が挿通する孔部66(サブフレーム6の右側の孔部を66Rとし、左側の孔部を66Lとする)が形成されている。
また、サブフレーム6の短手方向に沿った端縁の略中央には、制御基板5に形成された切欠56(図18)と同様の切欠67(サブフレーム6の右側の切欠を67Rとし、左側の切欠を67Lとする)が形成されている。これら切欠67は、メインフレーム4に対して制御基板5を位置決めした後、当該メインフレーム4にサブフレーム6を位置決めする際に、メインフレーム4に形成された起立部47が嵌まり込む。これにより、メインフレーム4へのサブフレーム6の位置決めが案内される。なお、切欠67Lが形成された位置からサブフレーム6の中央寄りの位置には、制御基板5に設けられた電源接続端子57の電源ピン571(図18)が挿通する略矩形の開口601が形成されている。
また、サブフレーム6の上面における正面左側には、図20に示すように、リーダライタユニット35(図9)を支持固定する台座部材68が設けられている。この台座部材68は、左側に配置される左側台座681と、右側に配置される右側台座682とから構成されている。これら台座681,682には、サブフレーム6の上面と略平行に形成された延出部6811,6821と、当該上面と略平行に形成され、かつ、延出部6811,6821よりサブフレーム6の上面から離れた位置に形成された延出部6812,6822とが形成されている。このうち、延出部6811,6821は、基板352を支持し、延出部6812,6822は、リーダライタ351を支持する。
さらに、サブフレーム6の上面における背面左側には、当該背面の端縁に沿って、電源ユニット34を支持する支持部69が設けられている。この支持部69は、平面視略長方形状に形成されており、長手方向に沿った端縁の両端が、サブフレーム6の上面に対して垂直に起立し、その先端部分が当該上面に略平行に延出するように形成されている。この略平行に延出した延出部691に電源ユニット34(図9)が載置され、当該電源ユニット34は、図示しないねじにより支持部69に固定される。
(5)冷却ユニット32の構成
図22は、制御ユニット31に組み合わせた冷却ユニット32を下方から見た斜視図である。また、図23は、冷却ユニット32を上方から見た斜視図である。
冷却ユニット32は、前述のように、板ばね36により、制御ユニット31と一体となり、当該制御ユニット31を構成する制御基板5を冷却するほか、外装筐体2外部から冷却空気を導入する過程で、当該冷却空気の流路上に位置する電源ユニット34等を冷却する冷却手段である。この冷却ユニット32は、図22に示すように、一部がメインフレーム4のHDD取付部49を覆うようにして配置される。
冷却ユニット32は、回転軸に放射状に形成された羽根部材3211を有し、当該回転軸及び羽根部材3211を回転させるモータ(図示省略)を備えた送風部321と、これらを内部に収納する筐体322とを備えて構成されている。
送風部321は、モータの回転に伴って回転する羽根部材3211により、筐体322に形成された後述する吸気口3231,3244から筐体322外の空気を吸引し、吐出口327,328から吸引した空気を吐出する。これらモータ及び羽根部材3211の回転により送風される冷却空気は、筐体322に設けられた後述する受熱ブロック325を介して放熱フィン3245,3246に伝導された熱を冷却する。
筐体322は、全体略直方体形状に形成され、放熱性及び強度を高めるためにアルミ等の金属により形成されている。
この筐体322の下面部323、すなわち、下部筐体22と対向する下面部323には、図22に示すように、平面視略円形状の吸気口3231が形成されている。この吸気口3231には、下部筐体22の正面部221に形成された吸気口2212を介して外装筐体2内部に導入された冷却空気が引き込まれる。
冷却ユニット32の上面部324、すなわち、制御ユニット31に対向する上面部324は、図23に示すように、2つの板部材3241,3242から形成されている。これら板部材3241,3242は、複数の取付部材3243により若干の上下動が可能に、筐体322に取り付けられている。
上面部324の略中央には、これら2つの板部材3241,3242に跨るように、平面視略円形状の吸気口3244が形成されている。この吸気口3244には、送風部321の羽根部材3211の回転に伴って、装置本体3を冷却した冷却空気が冷却ユニット32内に導入される。
筐体322の内部には、板部材3241,3242にそれぞれ接続され、当該板部材3241,3242に伝導された熱を放熱する放熱フィン3245,3246が設けられている。詳述すると、板部材3241に放熱フィン3246が接続され、板部材3242に放熱フィン3245が接続されている。これら放熱フィン3245,3246は、複数の金属製の薄板により形成され、互いに接続された階層構造を有している。そして、これら放熱フィン3245,3246には、羽根部材3211の回転により、筐体322内に吸引された空気が送風され、当該放熱フィン3245,3246が冷却される。また、この際、当該放熱フィン3245,3246により、各薄板間を冷却空気が流通することとなるので、冷却空気の整流を図ることができる。なお、放熱フィン3245と放熱フィン3246とは、それぞれ分離されており、熱的に独立するように設けられている。
また、上面部324には、2つの受熱ブロック325(325C,325G)が設けられている。これら受熱ブロック325は、本発明の受熱部に相当し、熱伝導性の高い金属性部材であり、それぞれメインフレーム4に形成された開口41,42に応じた形状に形成されている。これら受熱ブロック325の略中央には、平面視略矩形状を有する平坦な平坦部3251が形成され、両端には、平坦部3251より低い段差部3252が、当該平坦部3251を挟むように形成されている。
これら受熱ブロック325の段差部3252には、それぞれねじ孔32521が形成され、当該ねじ孔32521には、後述する板ばね36の孔部3632(図24)、制御基板5の孔部54(図18)及びメインフレーム4の孔部412,422を挿通したねじ37(図12)が螺合する。これにより、冷却ユニット32が制御ユニット31に取り付けられる。すなわち、ねじ孔32521は、取付部材であるねじ37を係止する係止部に相当する。
これら受熱ブロック325のうち、受熱ブロック325C(図23における左側)は、吸気口3244の一部を覆う位置であり、かつ、制御基板5のCPU51に対応する位置に設けられている。そして、冷却ユニット32が制御ユニット31に取り付けられた際に、当該受熱ブロック325Cの平坦部3251がCPU51に当接し、当該受熱ブロック325Cには、CPU51で生じた熱が伝導する。
また、受熱ブロック325G(図23における右側)は、吸気口3244及び板部材3242のそれぞれの一部を覆う位置であり、かつ、制御基板5のGPU52に対応する位置に設けられている。そして、同じく、冷却ユニット32が制御ユニット31に取り付けられた際に、当該受熱ブロック325Gの平坦部3251がGPU52に当接し、当該受熱ブロック325Gには、GPU52で生じた熱が伝導する。
これら受熱ブロック325C,325Gの平坦部3251におけるCPU51及びGPU52に対向し、かつ、当該CPU51及びGPU52に当接する面には、熱抵抗を減じるためのグリスが塗布されている。そして、当該グリスにより、CPU51及びGPU52の熱が受熱ブロック325に伝導しやすくなっている。なお、グリスの代わりに熱伝導シートを貼付してもよいが、受熱ブロック325C,325Gのそれぞれの高さを維持するには、グリスを用いる方が好ましい。
ここで、冷却ユニット32において、受熱ブロック325C,325Gが配置される高さは、それぞれで異なっている。具体的に、CPU51に当接する受熱ブロック325Cは、GPU52に当接する受熱ブロック325Gに比べて高い位置に配置されている。これは、CPU51の方がGPU52に比べてケーシングが小さいため、当該CPU51に当接する受熱ブロック325Cの位置を、受熱ブロック325Gに比べて上げているためである。これにより、それぞれの受熱ブロック325C,325Gをほぼ同じ圧力で、CPU51及びGPU52に押圧することができる。さらに、前述のように、これら受熱ブロック325C,325Gが接続される板部材3241,3242のうち、受熱ブロック325Gが載置される板部材3242は、上下動が可能に構成されている。このため、当該受熱ブロック325Cに対する受熱ブロック325Gの高さを調整することができる。従って、受熱ブロック325C,325Gを確実に、CPU51及びGPU52に当接させることができる。
これら受熱ブロック325には、当該受熱ブロック325に接続され、かつ、上面部324に沿って延出する複数のヒートパイプ326(326C,326G)が設けられている。
このうち、3本のヒートパイプ326Cは、受熱ブロック325Cと板部材3241とを接続しており、当該受熱ブロック325Cに伝導されたCPU51の熱を吸熱し、板部材3241に伝導させる。また、2本のヒートパイプ326Gは、受熱ブロック325Gと板部材3242とを接続しており、当該受熱ブロック325Gに伝導されたGPU52の熱を吸熱し、板部材3242に伝導させる。
そして板部材3241,3242に伝導されたCPU51及びGPU52の熱は、放熱フィン3246,3245にそれぞれ伝導し、当該熱は、送風部321を構成するモータ及び羽根部材3211の回転に伴って流通する冷却空気により冷却される。
このような受熱ブロック325と、メインフレーム4との間には、冷却ユニット32が制御ユニット31に取り付けられた際に、当該メインフレーム4の開口41,42の端縁に形成された延出部411,421に設けられた挟持片4A(図15〜図17)が介装される。そして、受熱ブロック325の側面には、挟持片4Aの突出部4A11(図15及び図17)が当接し、当該挟持片4Aにより、受熱ブロック325は開口41,42内に位置付けられる。
筐体322の下面部323及び上面部324を除く4つの側面のうち、隣接する2つの側面には、図22及び図23に示すように、筐体322内に吸気した空気を吐出する吐出口327,328が形成されている。
これら吐出口327,328のうち、吐出口327は、下部筐体22の側面部222に形成された排気口2221,2222に接続され、当該排気口2221,2222を介して、放熱フィン3245を冷却した空気が排出される。この吐出口327の周囲、具体的には、当該吐出口327を形成する筐体322の下面及び側面には、下部筐体22の内面部226に形成された当接部2265に当接されるスポンジ3271が設けられている。このスポンジ3271により、吐出口327と下部筐体22に形成された排気口2222(図1)が接続され、外装筐体2内の装置本体3を冷却し、かつ、吐出口327から吐出された冷却空気が、漏れなく排気口2221,2222から排出される。
また、吐出口328は、下部筐体22の背面部224に形成された排気口2248に接続され、当該排気口2248を介して、放熱フィン3246を冷却した空気が排気される。この吐出口328の周囲、具体的に、当該吐出口328を形成する筐体322の上面(図23に図示された面)及び側面には、スポンジ3281が設けられている。このスポンジ3281、及び、下部筐体22の内面部226に設けられたスポンジ2264(図6)により、吐出口328と、下部筐体22の背面部224に形成された排気口2248(図3)とが接続され、当該吐出口328から吐出された冷却空気を、排気口2248から漏れなく外装筐体2外部に排出することができる。
そして、冷却ユニット32は、情報処理装置1を横置きした場合には、内部を冷却した冷却空気を側方(面2A(図1)側)及び背面側に排出し、縦置きした場合には、上方及び背面側に排出する。
また、上面部324には、当該上面部324から面外方向に突出する位置決めピン329が計4つ設けられている。これら位置決めピン329のうち、2つは、板部材3241における吐出口327近傍に突設され、2つは、板部材3242における吐出口328近傍に突設されている。これら位置決めピン329は、冷却ユニット32の上面部324と、制御ユニット31のメインフレーム4の下面とを対向させるようにして、冷却ユニット32にメインフレーム4を位置決めする際に、当該メインフレーム4に形成されたピン挿入口401をそれぞれ挿通する。
(6)板ばね36の構成
次に、板ばね36の構成について説明する。
図24は、板ばね36を上方から見た斜視図である。また、図25は、板ばね36を示す断面図である。
2つの板ばね36は、前述のように、制御ユニット31に、冷却ユニット32を取り付ける部材であり、本発明の付勢板に相当する。この板ばね36は、図24に示すように、略点対称な平面視略長円形状に形成されている。具体的に、板ばね36は、サブフレーム6の開口61,62に応じた形状を有し、それぞれサブフレーム6の開口61,62に嵌合する。
板ばね36の略中央には、図24及び図25に示すように、細長い平坦部361が形成されており、当該平坦部361の略中央には、サブフレーム6側に突出し、当該サブフレーム6の板状体63,64の上面略中央に当接する1つの突出部3611が形成されている。また、板ばね36には、当該平坦部361を挟むように、上方に向かって傾斜した一対の傾斜部362が形成されている。また、これら一対の傾斜部362を挟むように、平坦部361に略平行な平坦部363が形成されている。
各平坦部363には、それぞれ2つの孔部3631,3632が形成されている。
このうち、孔部3632より内側に形成された孔部3631は、板ばね36が板状体63,64に当接した際に、当該板状体63,64の上面側に露出した突起部631,641に対応する位置に設けられている。
また、板ばね36の両端に形成された孔部3632は、冷却ユニット32の受熱ブロック325に形成されたねじ孔32521(図23)に螺合するねじ37(図12)が挿通する。
そして、これら孔部3632にねじ37が挿入され、当該ねじ37が冷却ユニット32のねじ孔32521に螺合すると、板ばね36のそれぞれの平坦部363が下側(サブフレーム6側)に押し下げられる。ここで、平坦部363に対して、当該平坦部363の内側に位置する一対の傾斜部362はそれぞれ傾斜しているので、当該一対の傾斜部362に挟まれる平坦部361は下方に押し下げられる。この際、平坦部361の下面側に形成された突出部3611が、サブフレーム6の板状体63,64に当接し、当該板状体63,64に対して、1点で荷重を加える。この板ばね36によって加えられる荷重により、サブフレーム6の板状体63,64を介して、制御基板5のCPU51及びGPU52が、冷却ユニット32の受熱ブロック325C,325Gにそれぞれ押し付けられるとともに、冷却ユニット32が制御ユニット31に近接する方向に引っ張られる。従って、CPU51及びGPU52を受熱ブロック325C,325Gに確実に押し付けることができ、当該CPU51及びGPU52から受熱ブロック325C,325Gへの伝熱効率を高めることができる。
(7)情報処理装置1の製造工程
ここで、本実施形態の情報処理装置1の製造工程について説明する。
図26は、情報処理装置1の製造工程を示すフローチャートである。
情報処理装置1は、図26に示すように、冷却ユニット位置決め工程S01、制御基板位置決め工程S02、サブフレーム位置決め工程S03、冷却ユニット取付工程S04、ユニット反転工程S05、下部筐体被覆工程S06、下部筐体反転工程S07、ディスクユニット取付工程S08、電源ユニット取付工程S09、基板取付工程S10、リーダライタ取付工程S11、上部筐体取付工程S12及び化粧板取付工程S13を経て製造される。以下、各工程S01〜S13について、具体的に説明する。
冷却ユニット位置決め工程S01は、本発明の冷却手段位置決め工程に相当し、当該工程S01では、冷却ユニット32を制御ユニット31のメインフレーム4に位置決めする。この工程S01では、冷却ユニット32の上面部324に突設された各位置決めピン329が、メインフレーム4に形成されたピン挿入口401を挿通するようにして、当該冷却ユニット32をメインフレーム4に位置決めする。
制御基板位置決め工程S02は、本発明の基板位置決め工程に相当し、当該工程S02では、冷却ユニット32上に位置決めされたメインフレーム4に対して、回路基板である制御基板5を位置決めする。
具体的に、メインフレーム4の当接部としての側面部44に形成された開口441〜444(図13)に、制御基板5の背面側に設けられた係合部としての各端子59(図19)を挿入し、当該端子59と開口441〜444との係合部位を軸として、制御基板5でメインフレーム4を覆うように回動させ、当該制御基板5をメインフレーム4に載置する。この際、制御基板5の切欠56R,56L(図18)が、メインフレーム4に形成された起立部47R,47L(図13)の内側に配置されるように、また、制御基板5の孔部55R,55L(図18)が、メインフレーム4に設けられたピン46R,46L(図13)に挿通されるようにして、制御基板5をメインフレーム4に位置決めする。この際、制御基板5とメインフレーム4とは、凹部40の端縁、すなわち、メインフレーム4の端縁にて、互いに接触し、メインフレーム4の端縁と制御基板5の端縁とが揃えられる。
これにより、制御基板5に実装されたCPU51及びGPU52がメインフレーム4の開口41,42をそれぞれ挿通し、当該CPU51及びGPU52が、メインフレーム4の下方に位置する冷却ユニット32の受熱ブロック325C,325Gに対向する。従って、メインフレーム4に対して、制御基板5を適切な位置に位置決めすることができる。
サブフレーム位置決め工程S03は、本発明の第2フレーム位置決め工程に相当し、当該工程S03では、制御基板5が載置されたメインフレーム4に対して、サブフレーム6を位置決めする。この際、メインフレーム4の当接部としての側面部44に形成された開口445〜447(図13)、及び、当接部としての側面部45に形成された開口451(図13)に対して、サブフレーム6の背面側の端部に形成された係合部としての起立部65(図20)を挿入し、当該起立部65と開口445〜447,451との係合部位を軸として、サブフレーム6をメインフレーム4及び制御基板5を覆うように回動させて配置する。
この際、制御基板5の場合と同様に、サブフレーム6に形成された切欠67R,67L(図20)が、メインフレーム4の起立部47R,47L(図13)の内側に配置されるように、また、サブフレーム6に形成された孔部66R,66L(図20)が、メインフレーム4に設けられたピン46R,46L(図13)に挿通されるようにして、サブフレーム6をメインフレーム4に位置決めする。また、この際、サブフレーム6と制御基板5とは、凹部60の端縁、すなわち、サブフレーム6の端縁にて、互いに接触し、メインフレーム4の端縁とサブフレーム6の端縁とが揃えられる。
これにより、制御基板5のCPU51及びGPU52に応じた位置に板状体63,64が位置し、当該制御基板5及びメインフレーム4に対して、サブフレーム6を適切な位置に位置決めすることができる。
この後、メインフレーム4及びサブフレーム6の外周に形成された図示しない孔部を挿通するようにして、ねじ固定することにより、制御ユニット31を組み立てる。
図27は、制御ユニット31を構成する各部材4〜6と冷却ユニット32とを示す断面図である。図28は、制御ユニット31に冷却ユニット32が取り付けられた状態の当該制御ユニット31及び冷却ユニット32を示す断面図である。なお、図28については、制御基板5のCPU51に応じた位置での断面図であり、同様の構成であるGPU52に係る各部材については、括弧書きで符号を付している。
冷却ユニット取付工程S04は、本発明の冷却手段取付工程に相当し、当該工程S04では、板ばね36と冷却ユニット32とにより、制御ユニット31を挟むようにして、当該制御ユニット31に冷却ユニット32を取り付ける。
具体的に、工程S04では、まず、上記のように互いに位置決めされた制御ユニット31において、図27及び図28に示すように、当該制御ユニット31のサブフレーム6に形成された開口61,62に合わせるように、板ばね36をそれぞれ配置する。この際、それぞれの板ばね36の略中央に形成された平坦部361の突出部3611が、開口61,62の略中央を塞ぐように設けられた板状体63,64(図28においては板状体63のみ図示)に当接し、かつ、当該平坦部361の両端から延出する傾斜部362の延出方向が、サブフレーム6から離間する方向となるように、各板ばね36を配置する。
この後、ねじ37を、板ばね36の平坦部363に形成された孔部3632(図27)、サブフレーム6の開口61,62、制御基板5に形成された孔部54、及び、メインフレーム4の孔部412,422に挿通させる。そして、ねじ37を冷却ユニット32の受熱ブロック325C,325Gに形成されたねじ孔32521に螺合させ、板ばね36を冷却ユニット32にねじ固定する。この際、ねじ孔32521に対するねじ37の螺合により、板ばね36の傾斜部362及び平坦部363が、制御基板5に近接するように撓むことにより、当該平坦部363が、ねじ37を介して、冷却ユニット32を制御ユニット31側に引くように付勢するとともに、平坦部361の突出部3611が板状体63,64を介して、制御基板5のCPU51及びGPU52を冷却ユニット32の受熱ブロック325C,325Gに押圧する。
ここで、板ばね36と板状体63,64とは、当該板ばね36の平坦部361に形成された突出部3611の一点で当接し、板ばね36は、当該突出部3611にて板状体63,64に対して、10kgの荷重が加わるように固定される。このため、板状体63,64に加わった10kgの荷重は、当該板状体63の四隅に設けられた突起部631,641から均等に制御基板5に加わることとなる。
また、これら板状体63,64は、制御基板5のCPU51及びGPU52と略同じ寸法で形成され、かつ、当該CPU51及びGPU52に応じた位置に配置されている。このため、板状体63,64の四隅に設けられた突起部631,641から加わる荷重は、CPU51及びGPU52の四隅をそれぞれ均等に受熱ブロック325C,325Gに圧着させることとなる。従って、CPU51及びGPU52に設けられ、制御基板5に設けられたソケット511,521に挿入される端子の歪み等の変位を抑制できるとともに、当該CPU51及びGPU52を確実かつ適切に、受熱ブロック325C,325Gに圧着させることができる。
ここで、ねじ37について説明すると、図27に示すように、ねじ37は、本発明の取付部材に相当し、挿入方向先端側が細く、挿入方向基端側が太く形成されている。
詳述すると、ねじ37には、平面視略円形状を有するねじ頭371と、当該ねじ頭371から面外方向に突出する円筒部372と、当該円筒部372の先端部分からさらに突出し、円筒部372より外径寸法の小さい略円筒状の螺合部373とが形成されている。
このうち、ねじ頭371の外径寸法は、板ばね36の孔部3632の内径寸法より大きく、また、円筒部372の外径寸法は、板ばね36、制御基板5及びメインフレーム4に形成された各孔部3632,54,412,422より僅かに小さい。さらに、螺合部373の外径寸法は、受熱ブロック325に形成されたねじ孔32521の内径寸法より僅かに小さく形成され、当該螺合部373の外周には、ねじ溝が形成されている。
このようなねじ37が、受熱ブロック325のねじ孔32521に螺合した場合には、当該ねじ37のねじ孔32521への締め付け力は、サブフレーム6、制御基板5及びメインフレーム4には伝わらない。そして、CPU51及びGPU52と、受熱ブロック325C,325Gとの圧着は、板ばね36の変形により生じる冷却ユニット32の引き込み、及び、板状体63,64を介して伝達されるCPU51及びGPU52の受熱ブロック325への押圧によって行われる。従って、ねじ37の受熱ブロック325への取り付けによって制御基板5の湾曲等の変位が生じることが抑えられる。
図29は、延出部411に取り付けられた挟持片4Aにより挟持された受熱ブロック325を示す斜視図である。
このようにして、制御基板5のCPU51及びGPU52と、冷却ユニット32の受熱ブロック325C,325Gとが圧着した際には、図29に示すように、メインフレーム4の開口41,42の端縁の延出部411,421(図29では、延出部411のみ図示)に取り付けられた一対の挟持片4Aにより、受熱ブロック325C,325G(図29では、受熱ブロック325Cのみ図示)が挟持される。このため、開口41,42内に、受熱ブロック325C,325Gが位置し、当該受熱ブロック325C,325Gを、開口41,42から冷却ユニット32側に露出するCPU51及びGPU52に適切に当接させることができる。また、挟持片4Aが熱伝導性の金属により形成されているので、受熱ブロック325に伝導された熱を、さらにメインフレーム4に伝導して放熱することができる。さらに、前述のように、受熱ブロック325C,325G及び挟持片4Aを介して、CPU51及びGPU52とメインフレーム4とが電気的に接続されるので、EMIを防止することができる。
以上のようにして、制御ユニット31と冷却ユニット32とを一体的に構成でき、これらユニット31,32を、1つのユニットとすることができる。そして、このような構成により、制御基板5のCPU51及びGPU52に、冷却ユニット32の受熱ブロック325を圧着させることができ、また、板状体63,64を介して、CPU51及びGPU52を、受熱ブロック325C,325Gに押圧することができる。従って、CPU51及びGPU52で生じた熱を受熱ブロック325C,325Gに速やかに伝導することができる。そして、これら受熱ブロック325C,325Gに伝導された熱は、ヒートパイプ326C,326G(図23)により、板部材3241,3242(図27では、板部材3241のみ図示)を介して、放熱フィン3246,3245に伝導される。これら放熱フィン3245,3246には、送風部321を構成するモータ及び羽根部材3211の回転に伴って冷却空気が送風され、当該冷却空気により、放熱フィン3246,3245に伝導されたCPU51及びGPU52の熱は冷却される。
図26に戻り、ユニット反転工程S05は、本発明の第1フレーム反転手順に相当し、工程S04にて一体化された制御ユニット31及び冷却ユニット32を反転させる。
具体的に、工程S05では、板ばね36及びねじ37により一体化された制御ユニット31及び冷却ユニット32を、メインフレーム4の下面(図14)及び冷却ユニット32の下面部323(図22)が上方を向くように、すなわち、図22の状態となるように、反転させる。この状態では、メインフレーム4に設けられたピン48(48R,48L)が上方を向くこととなる。
図30は、反転された制御ユニット31及び冷却ユニット32を下部筐体22で覆う工程を示す図である。なお、図30において、制御ユニット31は、メインフレーム4のみを図示し、制御基板5及びサブフレーム6の図示を省略している。
下部筐体被覆工程S06は、本発明の第1筐体被覆手順に相当し、当該工程S06では、図30に示すように、工程S05にて反転された制御ユニット31及び冷却ユニット32を覆うように、これら制御ユニット31及び冷却ユニット32を下部筐体22に位置決めする。
具体的に、制御ユニット31のメインフレーム4に突設されたピン48R,48Lが、下部筐体22に形成された嵌合穴2261,2262(図6)に、それぞれ嵌合するようにして、当該制御ユニット31及び冷却ユニット32を下部筐体22に位置決めする。この際、前述のように、嵌合穴2261が長円形状を有しているので、メインフレーム4の各ピン48R,48Lと、嵌合穴2261,2262との位置が僅かにずれた場合でも、当該ピン48R,48Lは、嵌合穴2261,2262にそれぞれ嵌合する。
このようなユニット反転工程S05及び下部筐体被覆工程S06は、本発明の第1フレーム位置決め工程に相当する。
この後、図26に示すように、下部筐体反転工程S07にて、内部に制御ユニット31及び冷却ユニット32が位置決めされた下部筐体22を、当該下部筐体22の開口22Aが上方に開口し、制御ユニット31のサブフレーム6が上方に位置するように反転する。
ディスクユニット取付工程S08では、ディスクユニット33(図7〜図9)をサブフレーム6上に載置し、当該ディスクユニット33をサブフレーム6にねじ等により取り付ける。
電源ユニット取付工程S09では、電源ユニット34(図7〜図9)をサブフレーム6上に載置し、当該電源ユニット34をサブフレーム6にねじ等により取り付ける。この際、制御基板5に設けられ、かつ、サブフレーム6の開口601を介して上方に向かって突出した電源接続端子57の電源ピン571(図18)が、電源ユニット34の下面に形成されたピン挿入口(図示省略)に挿入されるようにして、当該電源ユニット34をサブフレーム6に対して位置決めする。そして、サブフレーム6に設けられた支持部69(図20)に、電源ユニット34をねじ等により取り付ける。
基板取付工程S10では、リーダライタユニット35を構成する基板352(図7〜図9)を、サブフレーム6の上面に設けられた台座681,682の延出部6811,6821(図20)にねじ等により取り付ける。
リーダライタ取付工程S11では、リーダライタユニット35を構成するリーダライタ351(図7〜図9)を、上部筐体21の内面で、かつ、カードスロット部2113の開口21131(図2)に対応する位置に、ねじ等により取り付ける。このリーダライタ351は、後述する上部筐体取付工程S12において、上部筐体21に形成されたねじ孔を挿通するねじにより、サブフレーム6に設けられた台座681,682の延出部6812,6822(図20)に固定される。
なお、これら各工程S08〜S11の順序は、適宜変更してもよい。
図31は、装置本体3及び下部筐体22と、当該下部筐体22に取り付けられる際の上部筐体21とを示す斜視図である。
上部筐体取付工程S12は、本発明の第2筐体取付工程に相当し、当該工程S12では、下部筐体22に対して、上部筐体21を取り付ける。
この際、まず、上部筐体21の正面部211の端縁を、下部筐体22の正面部221の端縁に当接させるようにして、互いに垂直となるように係合させる。この後、図31に示すように、当該当接部位を軸として上部筐体21を下部筐体22に近接するように回動させて、上部筐体21と下部筐体22とを組み合わせる。これにより、下部筐体22の開口22Aが上部筐体21により閉塞され、装置本体3を構成するディスクユニット33、電源ユニット34及びリーダライタユニット35の基板352が、上部筐体21に覆われることとなる。なお、上部筐体21の下部筐体22への取り付けの際には、上部筐体21に取り付けられたリーダライタ351から延出する信号線を、下部筐体22内に収納された基板352に接続する。
このようにして下部筐体22と組み合わされた上部筐体21は、当該上部筐体21の上面部212に形成されたねじ挿入口2123を挿通するねじにより、下部筐体22に固定される。
化粧板取付工程S13では、上部筐体21の上面部212に形成された係合部2122(図4)と、化粧板24(図3)の係止部(図示省略)とを係合させ、当該化粧板24を、溝部2121に沿って上面部212上で摺動させる。これにより、係合部2122と係止部とが互いに動きを係止し、化粧板24が上部筐体21に取り付けられ、上面部212に形成された溝部2121、係合部2122及びねじ挿入口2123が露出しないようになる。
以上のような工程S01〜S13を経て、情報処理装置1が製造される。
(8)本実施形態の効果
以上のような本実施形態の情報処理装置1によれば、以下の効果を奏することができる。
すなわち、情報処理装置1の製造工程においては、制御基板位置決め工程S02にて、メインフレーム4に設けられたピン46に、制御基板5に形成された孔部55が挿通するように、当該制御基板5をメインフレーム4に位置決めし、サブフレーム位置決め工程S03にて、当該ピン46に、サブフレーム6に形成された孔部66が挿通するように、サブフレーム6をメインフレーム4に位置決めする。そして、下部筐体被覆工程S06にて、メインフレーム4に設けられ、ピン46とは反対方向に突出するピン48を、下部筐体22の嵌合穴2261,2262に嵌合させて、メインフレーム4を下部筐体22内に位置決めし、上部筐体取付工程S12にて、下部筐体22に上部筐体21を取り付ける。
これによれば、制御基板5及びサブフレーム6は、それぞれメインフレーム4に位置決めされるので、これらメインフレーム4及びサブフレーム6と、制御基板5との間に位置ずれが生じることを防ぐことができる。
また、これら制御基板5及びサブフレーム6が位置決めされたメインフレーム4は、当該メインフレーム4に設けられたピン48が、下部筐体22の嵌合穴2261,2262に嵌合されることで、下部筐体22に位置決めされるので、外装筐体2内での適切な位置にメインフレーム4、さらには、制御基板5及びサブフレーム6を位置決めすることができる。従って、それぞれの部材4〜6の位置ずれを防止することができるだけでなく、各部材4〜6が互いに干渉することを防ぐことができる。
また、メインフレーム4の背面側の端部には、開口441〜447,451を有する側面部44,45が形成され、前述のピン46は、メインフレーム4の正面側の両端部に突設されている。そして、制御基板位置決め工程S02では、制御基板5に設けられた端子59を開口441〜444に挿入し、当該端子59における開口441,444との係合部位を軸として制御基板5を回動させ、当該制御基板5でメインフレーム4を覆い、かつ、ピン46が孔部55に挿通させて、制御基板5をメインフレーム4に位置決めする。また、サブフレーム位置決め工程S03では、同様に、開口445〜447,451に起立部65を挿入し、当該起立部65における側面部44,45との係合部位を軸としてサブフレーム6を回動させ、当該サブフレーム6で制御基板5を覆い、かつ、ピン46が孔部66に挿通させて、サブフレーム6をメインフレーム4に位置決めする。
これによれば、制御基板5及びサブフレーム6は、背面側の側面部44,45と正面側のピン46にてメインフレーム4に位置決めされるので、これらメインフレーム4上での制御基板5及びサブフレーム6の位置ずれを確実に防止することができる。
また、メインフレーム4において、それぞれ反対側に設けられた側面部44,45とピン46とにより位置決めされる制御基板5及びサブフレーム6は、それぞれ側面部44,45との係合部位を軸として回動させることで、メインフレーム4上に位置決めされる。
これによれば、メインフレーム4と略平行にして制御基板5及びサブフレーム6を、当該メインフレーム4上に載置する場合に比べ、位置決め工程を簡易に行うことができる。さらに、側面部44,45と制御基板5及びサブフレーム6との係合を確実に行うことができるので、当該制御基板5及びサブフレーム6のメインフレーム4に対する位置ずれを一層確実に防止することができる。
従って、制御基板5及びサブフレーム6の位置決め工程を簡略化することができるほか、これらの位置ずれを一層確実に防止することができる。
また、メインフレーム4の長手方向の両端で、短手方向の略中央には、起立部47がそれぞれ形成され、制御基板5及びサブフレーム6には、当該起立部47に応じた位置に切欠56,67が形成されている。
これによれば、起立部47により、制御基板5及びサブフレーム6の回動が案内されるので、当該制御基板5及びサブフレーム6の位置決めを簡易に行うことができる。また、制御基板5及びサブフレーム6をメインフレーム4に載置した際に、切欠56,67が形成された部分で、各起立部47(47R,47L)により制御基板5及びサブフレーム6が挟まれるので、メインフレーム4上での制御基板5及びサブフレーム6の長手方向への位置ずれを確実に防止することができる。
従って、制御基板5及びサブフレーム6の位置決め工程S02,S03を簡易に行うことができるほか、これらの位置ずれを一層確実に防止することができる。
また、メインフレーム4に設けられたピン46(46R,46L)は、当該メインフレーム4の正面側の左右両端(長手方向の両端)に、それぞれ設けられている。
これによれば、メインフレーム4に対する制御基板5及びサブフレーム6の位置決め箇所を多くすることができるので、当該制御基板5及びサブフレーム6の位置ずれをより一層確実に防止することができる。
また、制御ユニット31及び冷却ユニット32を下部筐体22内に収納する際には、ユニット反転工程S05にて、メインフレーム4に設けられたピン48の突出方向が上方を向くように制御ユニット31及び冷却ユニット32を反転させる。そして、下部筐体被覆工程S06にて、制御ユニット31及び冷却ユニット32を下部筐体22で被覆して、ピン48を嵌合穴2261,2262に嵌合させる。
これによれば、下部筐体22と、制御ユニット31及び冷却ユニット32とを位置決めする際に、当該制御ユニット31及び冷却ユニット32より軽い下部筐体22を移動させることができるので、位置決めを容易に行うことができる。
ここで、下部筐体22内に制御ユニット31及び冷却ユニット32が収納された際に、当該制御ユニット31及び冷却ユニット32と、下部筐体22との間には僅かな隙間しかないため、治具等を用いて制御ユニット31及び冷却ユニット32を下部筐体22内に上方から位置決めすると、当該治具を抜くことが困難となる。
これに対し、下部筐体22で覆うようにして、制御ユニット31及び冷却ユニット32と、下部筐体22とを位置決めするので、治具は下部筐体22の外側を把持しつつ、上方に向かって突出したピン48が嵌合穴2261,2262に嵌合されるように当該下部筐体22を移動させることで、制御ユニット31及び冷却ユニット32と、下部筐体22とを位置決めすることができる。従って、下部筐体22と、制御ユニット31及び冷却ユニット32との位置決め工程を一層簡易に行うことができる。
また、情報処理装置1には、制御ユニット31を構成する制御基板5のCPU51及びGPU52に当接し、当該CPU51及びCPU52で生じた熱が伝導される冷却ユニット32が設けられている。この冷却ユニット32は、CPU51及びGPU52に当接する受熱ブロック325(325C,325G)と、受熱ブロック325を介して、CPU51及びGPU52の熱が伝導する放熱フィン3245,3246と、当該放熱フィン3245,3246に冷却空気を送風して、放熱フィン3245,3246に伝導した熱を冷却する送風部321とを備えている。これによれば、CPU51及びGPU52で生じた熱を効率よく冷却することができる。従って、CPU51及びGPU52を安定して駆動させることができる。
さらに、冷却ユニット32の制御ユニット31に対向する上面部324には、面外方向に突出する複数の位置決めピン329が設けられており、制御ユニット31のメインフレーム4には、当該位置決めピン329が挿通するピン挿入口401が形成されている。
これによれば、冷却ユニット位置決め工程S01でのメインフレーム4と冷却ユニット32とを位置決めを容易に、かつ、適切に行うことができる。従って、工程S01の簡略化を図ることができるほか、メインフレーム4と冷却ユニット32との位置ずれを防止することができる。
また、制御ユニット31は、冷却ユニット32と、当該冷却ユニット32にねじ37により取り付けられる板ばね36とによって挟持され、当該板ばね36の付勢力により、冷却ユニット32が制御ユニット31側に引かれるとともに、制御基板5のCPU51及びGPU52が冷却ユニット32の受熱ブロック325に押圧される。
これによれば、CPU51及びGPU52の受熱ブロック325への熱伝導効率を向上することができる。従って、CPU51及びGPU52を一層効率よく冷却することができる。
さらに、制御ユニット31への冷却ユニット32の取付に際して、ねじ37のねじ頭371が板ばね36と係合し、かつ、突出方向先端部である螺合部373が冷却ユニット32に形成されたねじ孔32521に螺合する。これに対し、中間に位置する円筒部372は、サブフレーム6の開口61,62、制御基板5及びメインフレーム4の各孔部54,412,422を挿通するのみであり、当該円筒部372は、これらサブフレーム6、制御基板5及びメインフレーム4に力を作用しない。
これによれば、ねじ37のねじ孔32521への締め付け力が、制御ユニット31に伝達されないので、制御ユニット31に冷却ユニット32がねじ等により直接取り付けられた場合に生じる反り等の変位が、制御ユニット31に生じることを抑えることができる。
従って、制御ユニット31に変位を生じさせずに当該制御ユニット31及び冷却ユニット32を一体化することができ、これらの取扱いを容易に行うことができる。また、これにより、前述のユニット反転工程S05を簡易に行うことができる。
また、制御ユニット31において、メインフレーム4及びサブフレーム6には、制御基板5に対向する側とは反対側に没入した凹部40,60が形成され、制御基板5は、当該凹部40,60により形成される空間内に配置される。
これによれば、メインフレーム4及びサブフレーム6を、制御基板5を覆う際に必要な最小限のサイズに形成することができる。従って、これらによって形成される制御ユニット31の薄型化及び小型化を図ることができる。
さらに、制御基板5は、凹部40,60の端縁、すなわち、メインフレーム4及びサブフレーム6の端縁にて、当該メインフレーム4及びサブフレーム6と当接している。
これによれば、制御基板5をメインフレーム4及びサブフレーム6で確実に覆うことができるほか、当該制御基板5で生じた不要な輻射ノイズを、メインフレーム4及びサブフレーム6に確実に導通させることができる。従って、情報処理装置1のEMIを確実に防止することができる。
(9)実施形態の変形
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、メインフレーム4にピン46が突設され、制御基板5及びサブフレーム6に当該ピン46が挿通する孔部55,66が形成されているとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、制御基板5に近接する方向に突出したピンがサブフレーム6に設けられ、当該ピンが挿通する孔部が、制御基板5及びメインフレーム4に形成されていてもよい。なお、制御ユニット31を構成する上で下方に位置し、冷却ユニット32に近接する側に位置するメインフレーム4にピン46が突設されていれば、当該メインフレーム4に対して上方に位置する制御基板5及びサブフレーム6のメインフレーム4に対する位置決めを容易に行うことができる。また、同様にして、メインフレーム4に対する冷却ユニット32の位置決めも容易に行うことができる。
前記実施形態では、メインフレーム4の側面部44に形成された開口441〜444に、制御基板5の端子59を挿通し、当該端子59と開口441〜444との係合部位を軸として制御基板5を回動させて、当該制御基板5をメインフレーム4に位置決めするとしたが、本発明はこれに限らない。また、サブフレーム6に形成された起立部65を、側面部44,45に形成された開口445〜447,451に挿入し、当該起立部65を軸としてサブフレーム6を回動させて、当該サブフレーム6をメインフレーム4に位置決めするとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、メインフレーム4に対して平行移動させて、当該メインフレーム4を覆うように、制御基板5及びサブフレーム6を位置決めしてもよい。
前記実施形態では、制御基板5及びサブフレーム6が当接する側面部44,45が形成された背面側からピン46が形成された正面側に向う方向に直交する方向(前記実施形態では、メインフレーム4の長手方向)の両端における略中央(前記実施形態では、メインフレーム4の短手方向の略中央)には、起立部47が形成され、制御基板5及びサブフレーム6には、メインフレーム4の起立部47に応じた位置に切欠56,67が形成されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、起立部47及び切欠56,67の位置は、適宜設定してよい。なお、起立部47がメインフレーム4の端縁、特に、側面部44,45が形成された一辺とは異なる他の端縁に形成されていることにより、制御基板5を貫通する切欠を形成せずに済むので、当該制御基板5の設計自由度を向上することができる。
前記実施形態では、制御ユニット31及び冷却ユニット32と、下部筐体22とを位置決めする際に、ユニット反転工程S05にて、制御ユニット31及び冷却ユニット32を反転させた後、下部筐体被覆工程S06にて、ピン48が嵌合穴2261,2262に嵌合されるように、制御ユニット31及び冷却ユニット32を下部筐体22で被覆するとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、一体化された制御ユニット31及び冷却ユニット32を治具等により支持可能であれば、反転させずに当該ユニット31,32に下部筐体22を位置決めしてもよい。
前記実施形態では、制御基板5及びサブフレーム6を挿通するピン46は、メインフレーム4の上面から面外方向に突出し、下部筐体22の嵌合穴2261,2262に嵌合されるピン48は、メインフレーム4の下面から面外方向に突出するとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、これらピン46,48の突出方向は同じでもよい。この場合、ピン48が嵌合する嵌合穴を上部筐体21に形成し、当該上部筐体21に下部筐体22を取り付ければよい。また、このような場合には、ピン46が上部筐体21に形成された嵌合穴に嵌合するようにしてもよい。このようにすれば、ピン48は省略できる。さらに、ピン46,48は、一体の部材としてもよい。
前記実施形態では、冷却ユニット32の上面部324に位置決めピン329が突設され、メインフレーム4に、当該位置決めピン329が挿通するピン挿入口401が形成されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、メインフレーム4の下面(冷却ユニット32に対向する面)にピンを設け、冷却ユニット32に、当該ピンが挿入される孔部が形成されていてもよい。なお、冷却ユニット32にピンが挿入される孔部を形成すると、ピンの挿入により、冷却ユニット32内部に設けられたモータ及び羽根部材3211の回転が阻害される可能性がある。これに対し、冷却ユニット32側にピンを設けることにより、このような可能性を考慮しなくて済ませることができる。
前記実施形態では、制御ユニット31は、冷却ユニット32及び板ばね36により挟持されるとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、冷却ユニット32をねじ等により、制御ユニット31に直接固定するようにしてもよい。なお、このような場合には、冷却ユニット32の重量等により、制御ユニット31に反り等の変位が生じる可能性があるが、板ばね36及び冷却ユニット32により、制御ユニット31を挟むことにより、当該変位の発生を抑制することができるほか、制御基板5に実装されたCPU51及びGPU52を適切に冷却ユニット32の受熱ブロック325に圧着させることができる。
前記実施形態では、制御基板5は、メインフレーム4及びサブフレーム6の端縁に、それぞれ当接するとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、メインフレーム4及びサブフレーム6の各凹部40,60により形成される空間内に、制御基板5の全てが収納されるように構成してもよい。
前記実施形態では、電子機器として、光ディスクやメモリカードから取得した情報、及び、ネットワークを介して取得した情報に含まれる画像情報及び音声情報を再生可能に構成され、また、当該情報に含まれるプログラムを実行可能に構成された情報処理装置1を例示したが、本発明はこれに限らない。例えば、光ディスク再生装置など、これら機能のうちの少なくともいずれかを有する電子機器や、他の機能を有する電子機器にも適用可能である。また、電子機器として、例えば、プリンタ等の印刷装置や、画像表示装置などにも適当可能である。すなわち、回路基板、及び、当該回路基板を挟む一対のフレーム部材を備えた装置本体と、組み合わさることで装置本体を収納する2つの筐体とを備えた電子機器であれば、本発明を適用することができる。
本発明は、電子機器の製造方法として利用でき、特に、回路基板を一対のフレームによって挟む構成を有する装置本体を備えた電子機器に好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る情報処理装置を正面側から見た斜視図。 図1において蓋部材を開放した情報処理装置を正面側から見た斜視図。 前記実施形態における化粧板をずらした状態の情報処理装置を背面側から見た斜視図。 前記実施形態における化粧板を外した状態の情報処理装置を正面側から見た斜視図。 前記実施形態における情報処理装置を下方から見た斜視図。 前記実施形態における下部筐体の内面部を示す平面図。 図1において上部筐体を外した状態の情報処理装置を正面側から見た斜視図。 前記実施形態における装置本体を正面側から見た斜視図。 前記実施形態における装置本体を示す分解斜視図。 前記実施形態における制御ユニットを上方から見た斜視図。 前記実施形態における制御ユニットを下方から見た斜視図。 前記実施形態における制御ユニット及び冷却ユニットを示す分解斜視図。 前記実施形態におけるメインフレームを上方から見た斜視図。 前記実施形態におけるメインフレームを下方から見た斜視図。 前記実施形態における挟持片を正面側から見た斜視図。 前記実施形態における挟持片を背面側から見た斜視図。 前記実施形態におけるメインフレームの開口周辺を示す斜視図。 前記実施形態における制御基板を上方から見た斜視図。 前記実施形態における制御基板を下方から見た斜視図。 前記実施形態におけるサブフレームを上方から見た斜視図。 前記実施形態におけるサブフレームを下方から見た斜視図。 前記実施形態における制御ユニット及び冷却ユニットを下方から見た斜視図。 前記実施形態における冷却ユニットを上方から見た斜視図。 前記実施形態における板ばねを上方から見た斜視図。 前記実施形態における板ばねを示す断面図。 前記実施形態における情報処理装置の製造工程を示すフローチャート。 前記実施形態における制御ユニット及び冷却ユニットを示す断面図。 前記実施形態における制御ユニット及び冷却ユニットを示す断面図。 前記実施形態における挟持片及び受熱ブロックを示す斜視図。 前記実施形態における制御ユニット及び冷却ユニットと、下部筐体とを示す斜視図。 前記実施形態における装置本体、下部筐体及び上部筐体を示す斜視図。
符号の説明
1…情報処理装置、2…外装筐体、3…装置本体(機器本体)、4…メインフレーム(第1フレーム)、5…制御基板(回路基板)、6…サブフレーム(第2フレーム)、21…上部筐体(第2筐体)、22…下部筐体(第1筐体)、32…冷却ユニット(冷却手段)、36…板ばね(付勢板)、37…ねじ(取付部材)、40…凹部、41,42…開口、44,45…側面部(当接部)、46(46R,46L)…ピン(第1ピン)、47(47R,47L)…起立部、48(48R,48L)…ピン(第2ピン)、54…孔部、55(55R,55L)…孔部、56(56R,56L)…切欠、59…端子(係合部)、60…凹部、61,62…開口(孔部)、65…起立部(係合部)、66(66R,66L)…孔部、67(67R,67L)…切欠、22A…開口、329…位置決めピン、401…ピン挿入口、412,422…(孔部)、2261,2262…嵌合穴、32521…ねじ孔(係止部)、S01…冷却ユニット位置決め工程(冷却手段位置決め工程)、S02…制御基板位置決め工程(基板位置決め工程)、S03…サブフレーム位置決め工程(第2フレーム位置決め工程)、S04…冷却ユニット取付工程(冷却手段取付工程)、S05…ユニット反転工程(第1フレーム反転手順,第1フレーム位置決め工程)、S06…下部筐体被覆工程(第1筐体被覆手順,第1フレーム位置決め工程)、S12…上部筐体取付工程(第2筐体取付工程)。

Claims (10)

  1. 所定の処理を実行する機器本体と、当該機器本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器の製造方法であって、
    前記機器本体は、
    前記処理を実行する回路基板と、
    前記回路基板を挟んで覆う第1フレーム及び第2フレームとを備え、
    前記筐体は、
    前記機器本体を収納する開口を有する第1筐体と、
    前記開口を閉塞する第2筐体とを備え、
    前記第1フレームには、第1ピン及び第2ピンが設けられ、
    前記第2フレーム及び前記回路基板には、前記第1ピンが挿通する孔部がそれぞれ形成され、
    前記第1筐体には、前記第2ピンが嵌合する嵌合穴が形成され、
    当該電子機器の製造方法は、
    前記第1ピンを前記回路基板の前記孔部に挿通させて、当該回路基板を前記第1フレームに位置決めする基板位置決め工程と、
    前記第1ピンを前記第2フレームの前記孔部に挿通させて、当該第2フレームを前記第1フレームに位置決めする第2フレーム位置決め工程と、
    前記第2ピンを前記嵌合穴に嵌合させて、前記第1フレームを前記第1筐体に位置決めする第1フレーム位置決め工程と、
    前記第1筐体に、前記第2筐体を取り付ける第2筐体取付工程とを有することを特徴とする電子機器の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電子機器の製造方法において、
    前記第1フレームの端部には、前記回路基板及び前記第2フレームのそれぞれの端部に当接する当接部が形成され、
    前記第1ピンは、前記当接部とは反対側の端部に形成され、
    前記基板位置決め工程では、前記回路基板の端部を前記当接部に当接させ、当該端部を軸として前記回路基板を回動させて前記第1フレームに位置決めし、
    前記第2フレーム位置決め工程では、前記第2フレームの端部を前記当接部に当接させ、当該端部を軸として前記第2フレームを回動させて前記第1フレームに位置決めすることを特徴とする電子機器の製造方法。
  3. 請求項2に記載の電子機器の製造方法において、
    前記第1フレームにおける前記当接部と前記第1ピンとの間には、前記回路基板に対向する側に向かって起立し、前記回路基板及び前記第2フレームのうち少なくともいずれかの位置決めを案内する起立部が形成されていることを特徴とする電子機器の製造方法。
  4. 請求項3に記載の電子機器の製造方法において、
    前記起立部は、前記当接部から前記第1ピンに向う方向に略直交する方向における前記第1フレームの両端にそれぞれ形成され、
    前記回路基板及び前記第2フレームの少なくともいずれかには、前記各起立部に応じた位置に切欠が形成され、
    前記切欠が形成された前記回路基板及び前記第2フレームの少なくともいずれかが前記第1フレームに位置決めされる際に、前記切欠は前記各起立部により挟まれることを特徴とする電子機器の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子機器の製造方法において、
    前記第1ピンは、所定の間隔を隔てて複数設けられ、
    前記回路基板及び前記第2フレームには、前記孔部が前記第1ピンに応じて複数形成されていることを特徴とする電子機器の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子機器の製造方法において、
    前記第2ピンは、前記第1ピンとは突出方向が反対であり、
    前記第2フレーム位置決め工程では、前記第1ピンに前記第2フレームの前記孔部が上方から挿通するように、前記第1フレームに対して前記第2フレームを位置決めし、
    前記第1フレーム位置決め工程は、
    前記第2ピンの突出方向が上方を向くように前記第1フレームを反転させる第1フレーム反転手順と、
    反転させた前記第1フレームの前記第2ピンが前記嵌合穴に嵌合するように、当該第1フレームに前記第1筐体を覆い被せる第1筐体被覆手順とを有することを特徴とする電子機器の製造方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の電子機器の製造方法において、
    前記機器本体は、前記第1フレームに形成された開口を介して前記回路基板に当接し、当該回路基板から伝導された熱を冷却する冷却手段を備え、
    前記冷却手段及び前記第1フレームのいずれか一方には、他方に対向する側に複数の位置決めピンが設けられ、他方には、前記位置決めピンが挿入されるピン挿入口が形成され、
    当該電子機器の製造方法は、
    前記位置決めピンを前記ピン挿入口に挿通して、前記冷却手段と、前記第1フレームとを位置決めする冷却手段位置決め工程を有することを特徴とする電子機器の製造方法。
  8. 請求項7に記載の電子機器の製造方法において、
    前記機器本体は、
    前記回路基板に対して前記冷却手段とは反対側に設けられ、前記第1フレームに形成された開口を介して露出する前記回路基板に前記冷却手段を押圧する付勢板と、
    前記付勢板を前記冷却手段に取り付ける取付部材とを備え、
    前記第1フレーム、前記回路基板及び前記第2フレームには、前記取付部材が挿通する孔部がそれぞれ形成され、
    前記冷却手段には、前記取付部材を係止する係止部が設けられ、
    当該電子機器の製造方法は、
    前記冷却手段位置決め工程及び前記第2フレーム位置決め工程の後、前記付勢板、前記第2フレーム、前記回路基板及び前記第1フレームを介して前記取付部材を前記係止部に係止させ、前記冷却手段及び前記付勢板が、前記第1フレーム、前記回路基板及び前記第2フレームを挟持するように、前記冷却手段を取り付ける冷却手段取付工程を有することを特徴とする電子機器の製造方法。
  9. 請求項1から請求項8に記載の電子機器の製造方法において、
    前記第1フレーム及び前記第2フレームには、前記回路基板に対向する側とは反対側に没入した凹部が形成され、
    前記第1フレーム及び前記第2フレームは、前記回路基板に応じた寸法で形成され、前記凹部の端縁で、前記回路基板に当接することを特徴とする電子機器の製造方法。
  10. 所定の処理を実行する機器本体と、当該機器本体を内部に収納する筐体とを備えた電子機器であって、
    前記筐体は、
    前記機器本体を収納する開口を有する第1筐体と、
    前記開口を閉塞する第2筐体とを備え、
    前記機器本体は、
    前記処理を実行する回路基板と、
    前記回路基板を挟んで覆う第1フレーム及び第2フレームとを備え、
    前記第1フレームには、一方の端部に、前記回路基板及び前記第2フレームのそれぞれの端部に当接する当接部が設けられ、他方の端部には、第1ピン及び第2ピンが設けられ、
    前記第1フレームにおける前記当接部から前記第1ピンに向かう方向に略直交する方向の端部には、前記回路基板に対向する側に向かって起立する起立部が形成され、
    前記回路基板及び前記第2フレームには、前記第1ピンが挿通する孔部が形成され、
    前記回路基板及び前記第2フレームには、前記当接部に係合する係合部が設けられ、
    前記第1筐体には、前記第2ピンが嵌合する嵌合穴が形成されていることを特徴とする電子機器。
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