JP2008075298A - 吸音パネル、その組立方法およびその施工方法 - Google Patents

吸音パネル、その組立方法およびその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】現場での設置作業を軽減しかつ工数を減少させ、さらに、現場で吸音パネルの設置に使用する機材、重機を極力少なくするとともに、施工費用を低減できる吸音パネルと、その組立方法、および、その施工方法を提供する。
【解決手段】交通路に沿って所定間隔で立設される支柱12の間に設置される吸音パネル1であって、複数の支持部材3と、前記支持部材3に取り付けられた板状の吸音部材2と、前記吸音部材2の背面を覆っているカバー部材4と、隣接する前記吸音部材(2)の前記支持部材3を連結する連結部材5とを備え、前記連結部材5は、屈曲可能であることを特徴とする吸音パネル1である。
【選択図】図7

Description

本発明は、道路や鉄道線路等の交通路に沿って設けられる防音壁の支柱の間に設置される吸音パネルと、その組立方法、および、その施工方法に関する。
防音壁は、高速道路をはじめとする自動車の通行する道路や、列車、電車、新幹線等が通過する線路などの通行方向の片側、または、両側に設けられ、自動車、列車、電車、新幹線等(以下、車両という)が通行する際に、車両から発せられる騒音を吸音材で吸収して、道路、または、線路付近の騒音を低減するためのものである。
そして、吸音パネルとは、防音壁として組立てられる分割されたパネル、および、そのパネルを複数枚連結して一体の壁、あるいは、一連の壁状構造物にしたものをいう。
従来、この種の防音壁は、吸音部材の周囲を補強支持部材で囲繞(いじょう)した吸音パネルを現場で所定の間隔で立設された防音壁の支柱に取り付けて設置される。前記吸音パネルの現場での施工方法には種々の方法が開示されている。
例えば、予め吸音パネルの長さを防音壁の支柱のスパンに合わせて製作、または、組立てておき、吸音パネルをクレーン等の重機を用いて吊り上げてから防音壁の支柱へ落とし込んで設置する工法がある(例えば、特許文献1の図7参照)。
また、吸音部材を両側から挟み込む支持部材に装着した後、この支持部材に穿設された孔と防音壁の支柱に穿設された孔にボルトを通してナットで締結し固定する方法がある(例えば、特許文献1の図5参照)。
さらに、吸音部材の両端をそれぞれ挟み込む支持部材を装着した後、この支持部材に穿設された孔と防音壁の支柱に穿設された孔にボルトを通してナットで締結し固定する方法がある(例えば、特許文献1の図6参照)。
また、防音壁の支柱の吸音パネル取付面に予め取付用ボルトを立てておき、このボルトに吸音パネルの支持部材に穿設された孔を挿入してナットで固定するものがある(例えば、特許文献1の図3参照)。
特開平6−33425号公報(図3、図5、図6、図7)
しかしながら、従来の吸音パネルは長尺で重量が嵩むため、支柱の上部から落とし込む工法では、クレーン等の重機を使用しての施工が前提となっている。例えば、線路の場合、夜間作業では、列車走行の合間を利用しての作業となり、2、3時間といった短時間に制限される上に、夜間作業で軌道用クレーンにより作業をするとなると、その短い時間内で作業前の点検作業、作業後の点検作業をすることになるので、吸音パネルを支柱の間に落し込む作業に使える時間は、さらに短時間になり、工期の短縮は容易ではないという問題があった。
また、ボルトとナットを用いる工法では孔ピッチが合わないため、組み立てられず、現場による孔のあけ直しやタップによるネジの立て直しが多く、全く能率が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題点に鑑みて創案されたものであり、現場での設置作業を軽減し、かつ、工数を減少させ、さらに、現場で吸音パネルの設置に使用する機材、重機をなくすとともに、施工費用を低減できる吸音パネルと、その組立方法、および、その施工方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、交通路に沿って所定間隔で立設される支柱(12)の間に設置される吸音パネル(1)であって、複数の支持部材(3)と、前記支持部材(3)に取り付けられた板状の吸音部材(2)と、前記吸音部材(2)の背面を覆っているカバー部材(4)と、隣接する前記吸音部材(2)の前記支持部材(3)を連結する連結部材(5)と、を備え、前記連結部材(5)は、屈曲可能であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸音パネル(1)であって、前記吸音部材(2)はセラミックス板であり、前記吸音部材(2)の背面には、前記カバー部材(4)によって、背後空気層(9)が形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の吸音パネル(1)であって、前記支持部材(3)には、前記支柱(12)に取り付けられる取付部材(6)が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸音パネル(1)であって、隣接する前記吸音部材(2)の前記支持部材(3)の間に、固定部材(8)が取り付けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の吸音パネル(1)の組立方法であって、前記支持部材(3)に前記吸音部材(2)を取り付けるとともに、前記吸音部材(2)の背面に前記カバー部材(4)を取り付ける工程と、隣接する前記支持部材(3)を屈曲自在の連結部材(5)によって連結する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の吸音パネル(1)の施工方法であって、隣接する前記吸音部材(2)の前記支持部材(3)を連結箇所で屈曲させる工程と、前記各支持部材(3)を前記支柱(12)の間に配置するとともに、隣接する前記支持部材(3)を平坦状にする工程と、隣接する前記支持部材(3)の間に、前記固定部材(8)を取り付ける工程と、前記支柱(12)に前記取付部材(6)を取り付けることにより、前記各支持部材(3)を前記支柱(12)の間に設置する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、複数の支持部材と、支持部材に取り付けられた板状の吸音部材と、吸音部材の背面を覆っているカバー部材と、隣接する吸音部材の支持部材を連結する連結部材と、を備え、連結部材は、屈曲可能であるため、現場で吸音パネルを連結したり、予め連結した吸音パネルを折り畳んで搬送することができる上に、吸音パネルを支柱の上まで持ち上げる必要がなく、横(水平)方向から支柱の間に取り付けられるようになるので、クレーンに頼らないで、作業者の人力により、容易に組み付けができる。
請求項2に係る発明によれば、吸音部材はセラミックス板であり、この吸音部材の背面には、カバー部材によって、背後空気層が形成されているため、耐候性に優れ、風雨にさらされても性能の劣化がないため、長期に亘り吸音の性能を維持することができる。また、この構成では、吸音部材の厚みは薄くてもよく、吸音部材とコンクリート板との間にカバー部材による背後空気層を設けることにより、吸音の効果が向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、支持部材には、支柱に取り付けられる取付部材が設けられているため、吸音パネルを支柱の上まで持ち上げる必要がなく、横(水平)方向から入れられるようになるので、クレーンに頼らないで、作業者の人力により、容易に組み付けができる。
請求項4に係る発明によれば、隣接する吸音部材の支持部材の間に、固定部材が取り付けられているため、支持部材同士をフラット状に固定することができるとともに、表面側にプレート状の固定部材を取り付けた場合は、連結部材の目隠しをすることができる。
請求項5の記載に係る発明によれば、支持部材に吸音部材を取り付けるとともに、吸音部材の背面にカバー部材を取り付ける工程と、隣接する支持部材を連結部材によって連結する工程とにより、これまでになかった屈曲可能な吸音パネルを容易に組立てることができる。また、作業者の人力によって搬送可能な重量の吸音パネルを製作することが可能となり、隣接する吸音パネルの組み立ては、工場、現場のいずれでも行うことができる。
請求項6に係る発明によれば、隣接する吸音部材の支持部材を連結箇所で屈曲させる工程と、各支持部材を支柱の間に配置するとともに、隣接する支持部材を平坦状にする工程と、隣接する吸音部材の支持部材の間に、固定部材を取り付ける工程と、支柱に取付部材を取り付けることにより、各支持部材を支柱の間に設置する工程とにより、従来のように吸音パネルを支柱の上まで持ち上げる必要がなく、横(水平)方向から挿入可能になるので、クレーンに頼らないで、作業者の人力により、容易に組み付けることができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の吸音パネルを組み込んだ防音壁を示し、(a)は正面図、(b)は(a)に示すA−A線の断面図、(c)は(a)に示すB−B線の断面図である。
図1に示す防音壁10は、道路や鉄道線路などの交通路に沿って設置されているものである。この防音壁10には、所定の間隔で支柱12が立設されている。支柱12は、図1の(b)に示すように、例えば、175mm角のH型鋼であり、支柱12と支柱12との間隔(スパン)は、例えば、3mであり、高さは、例えば、地上から約2.6mである。
また、図1の(b)に示すように、この支柱12に用いられているH型鋼の各フランジ間のすきまは、約150mmであり、このすきま(スペース・空間)の手前正面には、吸音パネル1が2枚、地上から1.4m〜2.4mの高さの位置に、支柱12の間に配置されている。
コンクリート板13は、H型鋼の各フランジ間の背面側に下段から上段まで3枚のコンクリート板13が積み重ねられて配置されている。
図2は図1に示す吸音パネルの左側の構成部品を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は(a)の左側面図、(d)は(a)に示すC−C線の断面図である。
なお、図面においては、支持部材を枠部材3として説明する。
図2の(a)に示すように、左側の吸音パネル1aは、支持部材である枠部材3aと、図2の(d)に示すように、上下2部屋の背後空気層9,9を形成するカバー部材4によって構成されている。このカバー部材4は、薄鋼板にプレス加工を施して成形されており、吸音部材2の背後から枠部材3aとともに吸音部材2を挟持している。そして、カバー部材4は、吸音部材2の背後を全て覆うカバーとなっており、例えば、約50mmの厚みの背後空気層9を確保している。
従来の吸音パネルに吸音部材として用いられているグラスウールの場合は、厚み100mmが一般的であるが、この吸音部材2の厚みは9mmでよく、この吸音部材2とコンクリート板13との間に吸音目的の音源周波数に応じた厚みの背後空気層9を設けることにより、その吸音効果を発揮する。
図3は本発明の右側の吸音パネルの詳細を示し、(a)は正面図、(b)は下面図である。図3の(a)に示すように、右側の吸音パネル1bは、前記した左側の吸音パネル1aとは、ほぼ左右対称で構成されているが、連結部材5のみ、若干異なる。右側の吸音パネル1bの連結部材5を構成する係合片5a,5aの裏側には、裏ナット5fが溶接されており、さらに、図2の左側の吸音パネル1aの係合片5aと係合片5aとの間に、右側の吸音パネル1bの係合片5aと係合片5aが挿入できるように、それぞれ板厚分だけ小さい寸法になっている。
また、図2の(a)の右側に示すように、吸音パネル1aの枠部材3aには、係合片5a,5aが設けられ、図3の(a)の左側に示すように、他方の吸音パネル1bの枠部材3bの係合片5a,5aが挿入できるように設けられ、枠部材3bに連結したときに回動の支点になるヒンジ5b(図6参照)が螺入されて、連結部材5を構成している。
また、左側の吸音パネル1aの係合片5a,5aと、右側の吸音パネル1bの係合片5a,5aとには、これらを補強するリブ状の座5cが形成され、各3個ずつの通し穴が設けられ、その裏面には裏ナット5fが溶接されている(図2(b)参照)。
さらに、図2の(a)に示すように、枠部材3aの左端には、吸音パネル1aを支柱12に固定するための取付部材6,6が配設されている。取付部材6,6は、図2の(b)に示すように、下面視でコの字状に形成され、正面側の一片に通し穴が設けられ、その通し穴の裏面に裏ナット6aが溶接されており、この裏ナット6aに正面側から螺入したボルト6bの先端部と、取付部材6の背面側の一片との間に支柱12のフランジを挟み込むことにより、枠部材3aを支柱12に固定する。
図4の(a)は、固定部材を示す正面図、(b)はその平面図である。
この固定部材(以下、プレートという)8の目的は、屈曲可能な連結部材5の表面側に固定し、吸音パネル1a,1bを正面視で平坦状、フラット状に配置することにある。プレート8の6個の通し穴8aとボルト8b(図7(c)参照)は、前記吸音パネル1a,1bに設けられたリブ状の座5cに配置された3個ずつの通し穴5dと裏ナット5fに連通する位置に形成されている。
吸音部材2は、ここではセラミックス板である。このセラミックス板は、非酸化物系セラミックス粒子を骨材とし、これに樹脂系バインダーと無機系バインダーを添加し、得られた混合物を加圧し、一体成形したものである。骨材として用いられる非酸化物系セラミックス粒子としては、例えば、ムライト等が好適であり、樹脂系バインダーとしては、一般にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましい。
吸音部材2のサイズ(縦×横×厚み)は、吸音パネル1aと吸音パネル1bとも同じサイズで、例えば、450mm×1400mm×9mmが好適である。
図5は、前記したセラミックス板の吸音部材2の背後に、カバー部材4によって背後空気層9を設けた吸音パネル1a,1bの吸音特性を示すグラフである。図5に示すように、縦軸は残響室法吸音率、横軸は1/3オクターブバンド中心周波数(Hz)である。
この図5に示すグラフは、背後空気層9(図2(d)参照)の厚みが、50,100,200mmの場合を試験した結果である。背後空気層9の厚み50mmのものは一重丸で示し、モータ音等の270Hzの低い周波数の音を92%吸収できることを示している。また、背後空気層9の厚み100mmのものは二重丸で示し、800Hzの周波数の音を90%吸収できることを示している。背後空気層の厚み200mmのものは黒丸で示し、1800Hzの高い周波数の音を94%吸収できることを示している。
このように、セラミック板を用いた吸音部材2と、背後空気層9の厚みとの組み合わせにより、騒音の音源を90%以上吸収することができる。
この結果、騒音の音源の周波数に合わせて背後空気層9の厚みを選択するにより、軽量な吸音パネルを提供できる。
つぎに、吸音パネルの組立方法と、施工方法について説明する。
ここでいう組立方法とは、部品レベルの部品組立(部組み)をいう。したがって、この組立ては工場出荷前に工場にて組立てられる場合と、工場から部品のままで出荷された後、現場にて組立てる場合の2つが考えられるが、手順は同じであるため、工場での組立手順の場合を例にして詳細に説明する。
図6は本発明の連結部材の組立手順を示す工程図であり、(a)は組付け前の平面視の分解図、(b)は組付後の平面図、(c)は組付後の正面図である。
1)第1の工程は、支持部材の枠部材3aに吸音部材2を取り付ける。つまり、嵌め込む、または、挟持するとともに、吸音部材2の背面にカバー部材4を取り付けることにより、左側の吸音パネル1aを組み立てる。
右側の吸音パネル1bも、同様である。なお、枠部材3a,3bとカバー部材4,4との接合はスポット溶接であってもよいし、ビス止め、または、接着剤であっても構わない。
2)第2の工程は、隣接する枠部材3a,3bを連結部材5によって連結する。
つまり、図6の(a)に示すように、枠部材3bの係合片5a,5aを、枠部材3aの係合片5a,5aの内側に、矢印の方向へ接近させ、枠部材3bの係合片5a,5aを枠部材3aの係合片5a,5aの内側に挿入し、それぞれの係合片5a,5aに設けられた穴の位置を合わせる。
そして、図6の(b)に示すように、ヒンジ5bにワッシャ5eを介して裏ナット5fに螺入する。このヒンジ5bの六角ボルトを、スパナ、または、ボックススパナ、ボックスレンチ、トルクレンチ等を使用し、軽めに締め付けるとよい。その理由は、この後、このヒンジ5bを回動中心にして吸音パネル1aと吸音パネル1bを屈曲させるためである。このようにして、吸音パネル1aの枠部材3aと、吸音パネル1bの枠部材3bとは、屈曲可能な連結部材5によって連結される。
つぎに、防音壁10の支柱12に吸音パネル1を設置する施工方法を説明する。ただし、交通路に沿って所定の間隔で配置される支柱12,12…は、既に立設され、その支柱間にはコンクリート板13が挿着されているものとする。また、吸音パネル1の質量は約24kgであり、1人作業が可能であるが、以下は2人作業とした場合で説明する。
図7は、支柱に吸音パネルを組付ける施工方法の手順を示す工程図であり、(a)は組付け前の平面図、(b)は組付後の平面図、(c)は(b)に示すa部拡大図であり、プレートを組み付ける前の分解組立図、(d)は(c)に示すプレートを組付け後の組立図、(e)は(b)に示すb部拡大図、(f)は(b)に示すc部拡大図である。
1)第1の工程は、隣接する枠部材3を連結箇所で屈曲させる。
つまり、図7の(a)に示すように、連結部材5のヒンジ5b(図7の(c)参照)を支点にして、吸音パネル1a,1bを屈曲させる工程である。吸音パネル1a,1bを屈曲させるには、軽く連結部材5に力を加えて押し下げるか、または、吸音パネル1a,1bの両端部を引き上げることにより、高さsまで屈曲させればよい。または、この作業にはθ角にしたV溝の治具を用意して、その治具上に載置し、連結部材5を上から軽く押圧することで、屈曲形状にばらつきが出ないようにすることができる。
このように、吸音パネル1上に連結部材5を設けて屈曲させることにより、三角形△xpqが簡単に形成でき、支柱12間の開口寸法Lに対して、全長L2の点x−qは、すきま2w(w+w)を確保して短縮できるため、立設された支柱12,12の間への挿入が可能となる。したがって、支柱12,12のスパンを3mとした場合の間口Lは、例えば、2825mm、隙間wを例えば、各10mmとしたとき、支柱12,12の間に挿入する屈曲長さL2(u+u)は、例えば、2805mmが好適である。
2)第2の工程は、各枠部材3を支柱12の間に配置するとともに、隣接する枠部材3を平坦状、フラット状にする工程である。図7の(a)に示すように、それぞれの支柱12へ取付部材6,6を係合させ、連結部材5を壁の方向へ押圧すると、カバー部材4の角(コーナー)4cがコンクリート板13に当接しながら両サイド方向へずれ、取付部材6,6が支柱12と係合しながら、屈曲形状から平坦状になる。そして、図7の(b)に示すように、屈曲した吸音パネル1は、平面視では直線状となる。
これは、吸音パネル1a,1bを屈曲させることにより全長L2を短縮させて、支柱12の間口の寸法Lより若干短くして支柱12へ挿入した後、取付部材6,6を係合させながら、今度は全長L1を伸ばすことにより、支柱12へ地面に対して平行方向の動きにより挿入することが可能になる。
3)第3の工程は、隣接する枠部材3の間の表面側に、プレート8を取り付ける。
図7の(c)、(d)に示すように、プレート8を座5c,5cへ6個のボルト8b,8b…にて屈曲部を平坦状に固定する。このプレート8により、2本のヒンジ5bを覆い隠すことができ、防音壁10の見映えを良くすることができる。
4)第4の工程は、支柱12に取付部材6を取り付けることにより、各枠部材3を支柱12の間に設置する。
図7の(e)、(f)に示すように、各枠部材3の取付部材6,6を支柱12へ固定する。このとき、ボルト6b,6bをそれぞれ締め付けることで、しっかりと固定できる。各枠部材3が支柱12に取り付けることにより、吸音パネル1が支柱12,12の間に設置される。
なお、吸音パネル1の設置は、下段から順に設置すればよい。また、吸音パネル1の枚数はここでは2枚としたが、2枚以上の場合は、同様の手順により複数回繰り返せばよい。このように、前記した本発明の吸音パネル1の施工方法は、従来のようにクレーンを使用しなくても、作業者の人力により、容易で簡単にできる工法である。
<第2実施形態>
図8は、本発明の第2実施形態の吸音パネルを組み込んだ防音壁を示し、(a)は正面図、(b)は(a)に示すD−D線の断面図、(c)は(a)に示すE−E線の断面図である。なお、前記した図1と同じ部位には、同じ符号を付し、相違点のみを説明し、重複する説明は省略する。
前記した図1に示す第1実施形態の吸音パネル1との相違点を説明すると、図1の吸音パネル1では2枚の吸音部材2,2が横方向に並べていたが、図8では、3枚の吸音部材2a,2a,2aが横方向に並んでいる。したがって、プレート8で覆い隠された連結部材5は、支柱12,12間の中央部から左側にずれた位置にある。
図9の(a)は、一方の吸音パネルの詳細を示す正面図、(b)はその下面図である。
(c)は、他方の吸音パネルの詳細を示す正面図、(d)はその下面図、(e)は(c)の右側面図、(f)は(c)に示すF−F線の断面図である。
図9の(a)と(c)を比較すると判るように、図9の(a)に示す吸音パネル1aの吸音部材2aは1枚であるのに対し、図9の(c)に示す吸音パネル1bの吸音部材2aは2枚となっている。
これは、セラミック板を用いた吸音部材2aを、最適なサイズにすることにより、取り扱いを容易にし、製造コストも安価にできる。また、本実施形態では、吸音部材2aのサイズは、例えば、450mm×900mm×9mmとした場合を示している。その結果、これを1枚と2枚の組み合わせにし、その間の左側に連結部材5を設けた構成としている。この反対に、2枚と1枚の組み合わせにしても構わない。その他、プレート8の固定方法は、前記した通りである。
さらに、吸音パネル1を支柱12に組付ける施工方法の手順について説明する。図10は、支柱に吸音パネルを組付ける施工方法を示す工程図であり、組付け前の平面図である。図10に示すように、左側の吸音パネル1aと右側の吸音パネル1bの大きさが1対2とした場合、その連結部材5を屈曲させると、不等辺三角形△ypqができる。
このように、中央部から左右のいずれかの位置に連結部材5を設けた場合であっても、頂角θ°を屈曲させることにより、支柱12の開口部寸法Lに対して、隙間wを差し引いた全長L2(u′+u″)に短縮できるため、支柱12であるH型鋼に挿入が容易である。このように、第1実施形態に示した吸音パネル1の連結部材5が、第2実施形態に示すように、必ずしも中央に位置していなくても、図7の(a)に示す高さsと高さs′とは、若干異なるが全く問題はない。
また、図1の防音壁10と、図8の防音壁11との騒音の吸音特性の差異は見られない。どちらも図5に示すような吸音特性を示す作用効果を奏するものである。
なお、本発明はその技術思想の範囲内で種々の改造、変更が可能である。例えば、支柱12は、H型鋼で説明したが、H型鋼以外のC型鋼、T型鋼、または、それ以外の型鋼であってもよく、また、サイズもこれと同じである必要はなく、支柱12のスパンも3mに限定するものではない。
また、吸音パネル1の取付位置は、前記した高さ位置に限定するものではなく、音源に合わせて地上から3枚、4枚、5枚…と設けても構わない。また、吸音パネル1の後方に3枚のコンクリート板13を積み重ねたが、その他の材質のボードであっても構わない。
さらに、セラミック製の吸音部材2と、背後空気層9の厚みとの組み合わせは、騒音の音源の周波数に合わせて選択することができるが、各厚み寸法違いの背後空気層9を組み合わせて配置してもよい。
また、図4に示す固定部材のプレート8は、屈曲可能な連結部材5を固定し、吸音パネル1a、1bをフラット状に配置するためのものであり、連結部材を固定できれば、そのプレート8に限らず、例えば、ロックピンなど、他のものであっても構わない。
また、製造上のメリットから、セラミック製の吸音部材2aのサイズを、もっと小さくして2枚と2枚、2枚と3枚、3枚と3枚、3枚と4枚…等の組み合わせにして、吸音パネル1a、1bを構成し、その間に連結部材5を設けても構わない。さらに、連結部材5は、1箇所に限らず、2箇所以上の複数箇所としても構わない。
また、施工方法は、前記した組立方法を含めて施工方法としても構わない。
さらに、前記した実施形態はいずれも吸音部材2がセラミックス板であるが、吸音部材2は繊維系の吸音部材を内設したルーバ形式のものであってもよい。
さらに、前記した実施形態はいずれも道路や鉄道路線などの交通路に沿って設置されている防音壁に用いる吸音パネルであるが、定置式の騒音源、例えば、内燃機関や圧縮機などの防音建屋などの壁面に用いる吸音パネルであってもよい。
図1は、本発明の第1実施形態の吸音パネルを組み込んだ防音壁を示し、(a)は正面図、(b)は(a)に示すA−A線の断面図、(c)は(a)に示すB−B線の断面図である。 図1に示す吸音パネルの左側の構成部品を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は(a)の左側面図、(d)は(a)に示すC−C線の断面図である。 本発明の右側の吸音パネルの詳細を示し、(a)は正面図、(b)は下面図である。 (a)は固定部材を示す正面図、(b)はその平面図である。 吸音パネル1の効果を示すグラフである。 本発明の連結部材の組立手順を示す工程図であり、(a)は組付け前の平面視の分解図、(b)は組付後の平面図、(c)は組付後の正面図である。 支柱に吸音パネルを組付ける施工方法の手順を示す工程図であり、(a)は組付け前の平面図、(b)は組付後の平面図、(c)は(b)に示すa部拡大図であり、プレートを組み付ける前の分解組立図、(d)は(c)に示すプレートを組付け後の組立図、(e)は(b)に示すb部拡大図、(f)は(b)に示すc部拡大図である。 本発明の第2実施形態の吸音パネルを組み込んだ防音壁を示し、(a)は正面図、(b)は(a)に示すD−D線の断面図、(c)は(a)に示すE−E線の断面図である。 (a)は、一方の吸音パネルの詳細を示す正面図、(b)はその下面図である。(c)は、他方の吸音パネルの詳細を示す正面図、(d)はその下面図、(e)は(c)の右側面図、(f)は(c)に示すF−F線の断面図である。 支柱に吸音パネルを組付ける施工方法を示す工程図であり、組付け前の平面図である。
符号の説明
1 吸音パネル
2,2a 吸音部材
3,3a,3b 枠部材(支持部材)
4 カバー部材
4c 角(コーナー)
5 連結部材(ヒンジ)
5a 係合片
5b ヒンジ
5c 座
5d 通し穴
5e ワッシャ
5f 裏ナット
6 取付部材
6a 裏ナット
6b ボルト
8 固定部材(プレート)
8a ボルト通し穴
8b ボルト
9 背後空気層
10,11 防音壁
12 支柱
13 コンクリート板

Claims (6)

  1. 交通路に沿って所定間隔で立設される支柱(12)の間に設置される吸音パネル(1)であって、
    複数の支持部材(3)と、
    前記支持部材(3)に取り付けられた板状の吸音部材(2)と、
    前記吸音部材(2)の背面を覆っているカバー部材(4)と、
    隣接する前記吸音部材(2)の前記支持部材(3)を連結する連結部材(5)と、を備え、
    前記連結部材(5)は、屈曲可能であることを特徴とする吸音パネル(1)。
  2. 前記吸音部材(2)はセラミックス板であり、
    前記吸音部材(2)の背面には、前記カバー部材(4)によって、背後空気層(9)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸音パネル(1)。
  3. 前記支持部材(3)には、前記支柱(12)に取り付けられる取付部材(6)が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸音パネル(1)。
  4. 隣接する前記吸音部材(2)の前記支持部材(3)の間に、固定部材(8)が取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸音パネル(1)。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の吸音パネル(1)の組立方法であって、
    前記支持部材(3)に前記吸音部材(2)を取り付けるとともに、前記吸音部材(2)の背面に前記カバー部材(4)を取り付ける工程と、
    隣接する前記支持部材(3)を前記連結部材(5)によって連結する工程と、
    を含むことを特徴とする吸音パネル(1)の組立方法。
  6. 請求項4に記載の吸音パネル(1)の施工方法であって、
    隣接する前記吸音部材(2)の前記支持部材(3)を連結箇所で屈曲させる工程と、
    前記各支持部材(3)を前記支柱(12)の間に配置するとともに、隣接する前記支持部材(3)を平坦状にする工程と、
    隣接する前記支持部材(3)の間に、前記固定部材(8)を取り付ける工程と、
    前記支柱(12)に前記取付部材(6)を取り付けることにより、前記各支持部材(3)を前記支柱(12)の間に設置する工程と、
    を含むことを特徴とする吸音パネル(1)の施工方法。
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