JP2008075176A - 高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温での強度と伸び、高温強度と熱間加工性とを兼備するマグネシウム合金およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】YおよびSmを各々特定量含有するマグネシウム合金を、鋳造後に溶体化処理を施した上で更に熱間加工し、組織の平均結晶粒径を細かくするとともに、マグネシウムマトリックスへのYとSmとの固溶量を確保し、例えば、250℃で引張試験した際の引張強度を200MPa以上で、伸びを20%以上とし、高温での強度と伸びとを兼備させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金およびその製造方法に関し、高温下で使用されるエンジン部品などの構造材料や、高温下で加工されて使用される構造材料等に好適なマグネシウム合金およびその製造方法に関する。
近年、地球環境の観点から、例えば自動車などの車輌の燃費向上を目的として、エンジン、フレーム等を構成する強度部材にマグネシウム合金が適用されている。また、マグネシウム合金は、電気・電子機器の筐体や、自動車、航空機等のエンジン部品(ピストン、コンロッド)などの構成材料としても広く適用されている。
マグネシウムは、構造材として使用する場合、比重が1.8で実用的に最も軽い金属である(アルミニウムの約2/3、鉄の約1/4の比重)。また、比強度、比剛性、熱伝導性にも優れる。
しかし、マグネシウムを、高温雰囲気下で使用される車輌等の構造材として使用する場合、特にエンジンを構成する部材として使用する場合には、特に、200〜300℃の高温に曝されるために、この温度領域での耐熱性(高温強度)が要求される。
従来から、マグネシウム合金のクリープ強度を向上した種々の合金は開発されている。例えば、所定量のアルミニウムや亜鉛等を含有するマグネシウム合金にAl、ケイ素、希土類元素、カルシウムなどの元素を添加した耐熱性合金などが知られている (例えば特許文献1、2他多数)。
これらのマグネシウム合金に共通した高温強度向上思想は、これらの元素とMgとの金属間化合物を結晶粒界に晶出させるものである。即ち、これらの金属間化合物相はAl、ケイ素、希土類元素、カルシウムなどを含んで高い溶融点を持ち、高温での荷重負荷において、結晶粒がすべること(grainsliding)を妨げ、高温強度を向上させる。
一方、200℃の高温下で使用してもボルト軸力が低下しない耐熱性マグネシウム合金を提供するため、ボルト軸力に大きく影響する高温環境下での耐力の低下を防ぐために、合金元素をマグネシウムマトリックスに固溶させることも提案されている(特許文献3)。より具体的には、マグネシウムに対する一定量大きい半径を有し、かつマグネシウムに対する最大固溶量が2質量%以上である合金元素を添加して、最大固溶量以下で固溶させ、粒内を強化することが提案されている。
そして、特許文献3では、これらの元素として、具体的には、ガドリニウム(Gd)、ジスプロシウム(Dy)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)またはイットリウム(Y)、サマリウム(Sm)などが例示されている。また、比較例としては、Ca、Al、Znなどが例示されている。
更に、マグネシウム合金は難加工性であるため、所望の形状に成形することが容易ではないという欠点がある。即ち、マグネシウム合金は凝固潜熱が小さく、凝固速度が速いため、鋳造が困難で、得られる鋳造品には巣や湯じわのような欠陥を生じやすいという欠点を持っている。このため、特に外観が重視される製品においては、歩留まりが低く、また、欠陥をパテ処理しなければならないために、コストが高くなるといった問題がある。また、マグネシウム合金は、最密六方晶形であることから、延性が低く、板材や棒材をプレスや鍛造で加工する際には300〜500℃という高い温度で行う必要がある。また、そのような高温でも加工速度が遅い、工程数が多くなる、金型寿命が短い等の問題がある。
このようなマグネシウム合金の難加工性の問題を解決するために、アルミニウム含有量6.2〜7.6wt%の組成を持つAZ系マグネシウム合金を連続鋳造してビレットを得る工程で、微細化剤の添加及び/又は冷却速度の制御によりビレットの平均結晶粒径を200μm以下とし、これを鍛造して大型の部品を製造する方法が提案されている(特許文献4参照)。この公報には、最終製品形状に加工した後、溶体化処理とT6熱処理を組み合わせることにより、平均結晶粒径を50μm以下にして耐食性を高めることも記載されている。
一方、ダイカスト又はチクソモールディング成形機により、マグネシウム合金を板状に成形し、その板材を常温で圧延してひずみを与えた後、350〜400℃に加熱して結晶を再結晶化し、結晶粒径を0.1〜30μmに微細化することにより、延性を向上させ、延性の向上した板材をプレス加工又は鍛造で成形する方法が提案されている(特許文献5参照)。
また、マグネシウム合金の板材を鍛造成形し、荒鍛造と仕上げ鍛造の複数の工程により、成形品主要部の肉厚の7倍もしくは10倍以下の高さのボスを成形する方法も示されている(特許文献6、7参照)。
しかし、マグネシウム合金により複雑で精密な形状の部品を成形するには、前記特許文献2に記載されるようなビレットから鍛造する方法では、形状、肉厚の点で限界がある。一方、特許文献5、6、7に記載されるようなマグネシウム合金の板材から成形する方法では、薄肉部品の製造は可能であるが、この板材のプレス加工や鍛造によって複雑で精密な形状の成形品を得ることは困難である。
これに対して、近年、マグネシウム合金についても、アルミニウム合金と同様に超塑性発現のメカニズムの解明が進み、結晶粒径を微細化することにより高いひずみ速度で加工できる可能性が示されている(例えば非特許文献1参照)。
特開2004−238676号公報 特開2004−238678号公報 特開2003−129160号公報 特開平7−224344号公報 特開2001−294966号公報 特開2001−170734号公報 特開2001−170736号公報 「マグネシウム技術便覧」第119〜125頁
ただ、これらの従来技術でも、高温での強度と伸びの特性、言い換えると、高温強度と熱間加工性とを両方満足する(兼備する)マグネシウム合金は未だ実現していない。即ち、例えば、250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa以上で、伸びが20%以上であるようなマグネシウム合金は、未だ実現していない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、高温での強度と伸び、言い換えると、高温強度と熱間加工性とを両方満足させ、また、伸びの確保によって部材としての信頼性を向上させたマグネシウム合金およびその製造方法を提供することである。
この目的を達成するために、本発明の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金の要旨は、質量%で、Y:1〜8.0%、Sm:1〜8.0%を各々含有し、残部Mgおよび不可避的不純物からなるマグネシウム合金であって、このマグネシウム合金組織の平均結晶粒径が3〜30μm の範囲であり、マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量が、質量%で、Y:0.8〜5.0%、Sm:0.6〜4.0%であることとする。
ここで、上記要旨において、前記YとSmとの固溶量が、質量%で、Y:0.8〜4.5%、Sm:0.6〜3.5%であって、前記マグネシウム合金組織を倍率60000倍のTEMにより観察した際に、結晶粒界上に観察される重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度を200〜400個/nm2 とすることによって、前記マグネシウム合金のクリープ特性をより向上させることができる。また、本発明の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金は、定量的には、マグネシウム合金を250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa以上で、伸びが20%以上であることが好ましい。
本発明の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金は、製法的には、上記平均結晶粒径と、マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量を確保するために、鋳造後に溶体化処理が施され、更に熱間加工にて所定の形状に成形されている。この溶体化処理および熱間加工によって、上記YとSmとの固溶量と組織の平均結晶粒径が達成できる。
また、前記目的を達成するために、本発明の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金の製造方法の要旨は、質量%で、Y:1〜8.0%、Sm:1〜8.0%を各々含有し、残部Mgおよび不可避的不純物からなるマグネシウム合金溶湯を鋳造後、450〜550℃にて溶体化処理を施し、更に、350〜550℃℃の範囲で熱間加工にて所定の形状に成形することによって、得られたマグネシウム合金成形品の、組織の平均結晶粒径を3〜30μm の範囲とし、マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量を、質量%で、Y:0.8〜5.0%、Sm:0.6〜4.0%としたことである。ここで、前記溶体化処理を450〜500℃の温度で施すことによって、前記マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量を、質量%で、Y:0.8〜4.5%、Sm:0.6〜3.5%とし、前記マグネシウム合金成形品組織を倍率60000倍のTEMにより観察した際に、結晶粒界上に観察される重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度を200〜400個/nm2 とすることができ、前記マグネシウム合金のクリープ特性をより向上させることができる。
本発明は、YとSmとをともに合金元素として含有するマグネシウム合金インゴットにおいて、含有するYとSmとを、従来のように、積極的に粒界に金属間化合物として晶出させるのではなく、マグネシウムマトリックスへ実質的に固溶させることを特徴とする。
なお、本発明でも、YやSmなどの合金元素を固溶させる点は、前記特許文献3と同じである。しかし、特許文献3の実施例におけるYやSmなどの合金元素を固溶させた場合のマグネシウム合金の200℃における強度特性は、0.2%耐力が135MPa程度(引張強度は約200MPa程度)で、伸びは11.0%程度と著しく低い。このような材料は、その伸びの低さから当然ながら熱間加工できず、特許文献3の実施例における試験材は熱間加工していない鋳造材でしかない。また、伸びが最も高い例でも15.5%程度で、0.2%耐力が145MPa程度(引張強度は約220MPa程度)であり、高温での強度と伸びとが兼備できていない。
これに対して、本発明では、YとSmという二つの特定固溶元素の組み合わせによって、マグネシウム合金を250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa以上で、伸びが20%以上の、高温での強度と伸びとを兼備した機械的な特性が得られる。
この違いは、含有するYとSmとのマグネシウムマトリックスへの固溶量の差と、組織の平均結晶粒径との差にある。本発明では、含有するYとSmとを、金属間化合物として粒界への晶出(析出)させずに、実質的にあるいは積極的に(強制的に)マグネシウムマトリックスへ固溶させる。
従来では、特許文献3を含めて、YとSmとを含有させても、マグネシウムマトリックスへの固溶量の確保と、結晶粒径の微細化とが両立できていない。マグネシウムマトリックスへのYとSmとの固溶量を、上記本発明の規定のように多くしようとすると、YとSmとを積極的に固溶させるための溶体化処理が必須となる。
因みに、特許文献3では鋳造材のままで特性の試験をしており、溶体化処理を施していない。鋳造時にも、含有するYとSmとはマグネシウムマトリックスへ固溶するが、鋳造の際の冷却速度の限界など、製造工程の限界上、固溶量には大きな限界があり、どうしてもYとSmの多くは、従来のように粒界に金属間化合物として晶出してしまい、その固溶量は上記本発明の規定のように多くはならない。このため、特許文献3ではYとSmなどを固溶させると記載しているものの、その固溶量は上記本発明の規定のように多くは確保できておらず、必然的に、上記本発明の規定を大きく下回る。これが、特許文献3がYとSmとを含有させても、高温での強度と伸びとが兼備できていない理由である。
YとSmとを積極的に固溶させるための溶体化処理を施すと、YとSmとの固溶量は上記本発明の規定のように確保できる。しかし、このような溶体化処理を施すと、一方では、結晶粒径が粗大化して、組織の平均結晶粒径が、上記本発明規定の3〜30μm の範囲を超えて大きくなる。したがって、YとSmとを固溶させ、YとSmとの固溶量を上記本発明の規定のように大きくできても、組織の平均結晶粒径が上記本発明規定の範囲を超えて大きくなるために、やはり高温での強度と伸びとが兼備できない。
これに対して、YとSmとの固溶量を上記本発明の規定のように大きくし、かつ、組織の平均結晶粒径を上記本発明規定の範囲に微細化するためには、上記溶体化処理後に熱間加工することが必要となる。即ち、YとSmとを含むマグネシウム合金を鋳造後に、溶体化処理を施し、更に熱間加工にて所定の形状に成形することが必要となる。このような製造方法をとることによって始めて、上記本発明の規定のような、YとSmとの固溶量確保と、結晶粒径の微細化とが両立しうる。言い換えると、上記本発明の規定のような、高温での強度と伸びとを兼備した機械的な特性が得られる。
本発明では、鋳造後のインゴットに予め溶体化処理を施し、含有するYとSmとを、前記高温での伸びを確保できる量だけ、マグネシウムマトリックスへ上記本発明規定のように実質量固溶させる。これによって、溶体化処理後のマグネシウム合金の高温強度を向上させるとともに、高温での伸びを向上させ、結晶粒径微細化のための熱間加工性を確保する。
そして、溶体化処理に続く、熱間静水圧押出や通常の熱間押出などの、高温での伸びに依拠した熱間加工によって、上記本発明規定のように結晶粒を微細化させ、更に、高温での強度と伸びとを向上させる。
(マグネシウム合金の成分組成)
本発明では、高温強度に優れたマグネシウム合金とし、好ましくは、マグネシウム合金を250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa以上で、伸びが20%以上の高温特性を有するために、特定のマグネシウム合金の成分組成とする。
この目的を達成するために、本発明の高温強度に優れたマグネシウム合金は、質量%で、Y:1〜8.0%、Sm:1〜8.0%を各々含有し、残部Mgおよび不可避的不純物からなるマグネシウム合金とし、マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量が、質量%で、Y:0.8〜5.0%、Sm:0.6〜4.0%とする。なお、以下の各元素の説明において記載する%表示は全て質量%である。
Y:1〜8.0%
YはSmと共存してマグネシウム合金の高温強度および高温伸びを確保する。Yの含有量が1%未満と少な過ぎると、マグネシウムマトリックスへのYの固溶量が、高温強度および高温伸びを確保するための最低限度の0.8%を確保できない。一方、Yの含有量が8.0%を超えて多過ぎると、Y系金属間化合物の粒界への晶出量が増して、却って、高温強度および高温伸びを低下させる。また、Yの含有量が8.0%を超えて多くなっても、マグネシウムマトリックスへのYの固溶量は5.0%を超えず、Yをそれ以上含有させる必要もない。
Sm:1〜8.0%
SmはYと共存してマグネシウム合金の高温強度および高温伸びを確保する。Smの含有量が1%未満と少な過ぎると、マグネシウムマトリックスへのSmの固溶量が、高温強度および高温伸びを確保するための最低限度の0.6%を確保できない。一方、Smの含有量が8.0%を超えて多過ぎると、Sm系金属間化合物の粒界への晶出量が増して、却って、高温強度および高温伸びを低下させる。また、Smの含有量が8.0%を超えて多くなっても、マグネシウムマトリックスへのSmの固溶量は4.0%を超えず、Smをそれ以上含有させる必要もない。
(YとSmとの固溶量)
マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量は、質量%で、Y:0.8〜5.0%、Sm:0.6〜4.0%とする。YとSmとの固溶量が、これら下限を下回って少な過ぎると、高温強度および高温伸びが確保、兼備できない。一方、YとSmとの固溶量を、溶体化処理によって、これら上限を超えるようにすることは困難であり、また、その効果も飽和する。更に、YとSmとの固溶量を増すために、溶体化処理が高温、長時間化するために、結晶粒径が著しく粗大化し、続く熱間加工によっても微細化できない可能性が高い。
(固溶量測定)
これらYとSmとの固溶量は、製造された最終のマグネシウム合金(板など)から試料を採取して、電解研磨によりTEM観察用薄膜サンプルを作製する。そして、このサンプルを、例えば日立製作所製:HF−2200電界放出型透過電子顕微鏡(FE−TEM)により倍率×7500倍で明視野像を得る。次いで、この明視野像の例えばNoran社製NSSエネルギー分散型分析装置(EDX)による成分定量分析により、マグネシウムの粒界や粒内に析出(晶出)している析出物(金属間化合物)を測定対象から省いて、マグネシウムマトリックス中のYとSmとの固溶量を求める。
(組織)
本発明では、以上の合金組成を前提に、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径を3〜30μm の範囲に微細化させて、マグネシウム合金の高温での強度と伸びを更に向上させる。平均結晶粒径が30μm を超えた場合、YとSmとの固溶量が確保できていても、マグネシウム合金の高温強度と伸びが低下する。また、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径を3μm 以下とすることは、熱間静水圧押出や通常の熱間押出を含めた現状の熱間加工工程の能力では難しい。
(平均結晶粒径測定方法)
本発明で言う結晶粒径とは、押出を含めた熱間加工後のマグネシウム合金材組織における、結晶粒の最大径である。この結晶粒径は、マグネシウム合金材を0.05〜0.1mm 機械研磨した後電解エッチングした表面を、光学顕微鏡を用いて観察し、マグネシウム合金材の押出方向あるいは長手方向に、ラインインターセプト法で測定する。1 測定ライン長さは0.2mmとし、1 視野当たり各3本で合計5視野を観察することにより、全測定ライン長さを0.2mm×15の3mmとする。
(析出物)
本発明では、前記した通り、合金元素として含有するYとSmとを、従来のように、積極的に粒界に金属間化合物として晶出させるものではないが、固溶しきれない形での(残余の)析出物も、当然結晶粒界上には存在している。この点、前記した合金組成やYとSmとを固溶させた組織を前提にして、更に、これら結晶粒界上の析出物の大きさと平均数密度とを制御することで、マグネシウム合金のクリープ特性をより向上させることができる。
具体的には、マグネシウム合金組織中における結晶粒界上に存在する、特定の大きさの(微細な)析出物の平均数密度を制御する。即ち、マグネシウム合金やマグネシウム合金成形品の組織を、倍率60000倍のTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した際に、結晶粒界上に観察される重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度を200〜400個/nm2 とする。即ち、各々等価な円径に換算した場合の大きさ(円径)が前記20〜25nmの範囲の析出物を一定量存在させた組織とすることによって、マグネシウム合金のクリープ特性をより向上させることができる。これらの析出物の平均数密度が多すぎても、少なすぎても、クリープ特性をより向上させることはできない。
このTEM観察における、マグネシウム合金やマグネシウム合金成形品の測定部位は特には問わないが、測定部位を同じとすることが好ましい。例えば、測定対象の形状が、丸柱(円柱)形状であれば丸柱の直径DのD/4部(表面から1/4Dの深さ部分)、板あるいは角柱形状であれば、これらの厚みtのt/4部(表面から1/4tの深さ部分)とすることが好ましい。
なお、本発明で言う、これら析出物とは、合金元素であるYやSmとマグネシウムとの金属間化合物である。しかし、本発明では、これら析出物の組成は問わず、ただ、上記TEMにより結晶粒界上に観察される、上記サイズの析出物の平均数密度のみを、マグネシウム合金のクリープ特性に効くものとして制御する。上記サイズの析出物を上記した平均数密度範囲で存在させると、当然、YやSmの固溶量は減る。したがって、これら析出物を上記した範囲で存在させた場合、前記した合金組成において、YとSmとの固溶量の範囲は、前記した各上限値が下がって、質量%で、Y:0.8〜4.5%、Sm:0.6〜3.5%の範囲となる。
(製造方法)
本発明マグネシウム合金を得るための、好ましい製造方法、条件について以下に説明する。
本発明では、特定成分組成に調整したマグネシウム合金溶湯のインゴット鋳造後、インゴットを必要により熱間加工するためのビレットへの機械加工、YとSmとを固溶させるための(固溶量を確保するための)溶体化処理、結晶粒微細化のための押出などの熱間加工を行なう。一般的なマグネシウム合金の製造工程では、これらの製造方法は通常行なわず、鋳造ままで製品として使用するか、これに溶体化処理などの熱処理を施すのみである。
マグネシウム合金の溶体化処理は450〜550℃の溶体化処理温度で5〜30時間行なうことが好ましい。より好ましい溶体化処理温度は500〜550℃である。この温度が低過ぎる、あるいは時間が短過ぎると、YとSmとの固溶量が不足する可能性がある。一方、この温度が高過ぎる、あるいは時間が長過ぎると、結晶粒が粗大化する可能性がある。この際、前記したマグネシウム合金組織中の結晶粒界上に観察される、重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度を、前記した200〜400個/nm2 の範囲に制御するためには、前記溶体化処理温度を450〜500℃の比較的低温とすることが好ましい。
熱間静水圧押出や通常の熱間押出押出などの熱間加工温度は好ましくは350〜550℃とする。より好ましい熱間加工温度は400〜500℃とする。熱間加工温度が350℃未満では、高温での伸びが高くても熱間加工が困難となる。また、熱間加工温度を550℃を超えて高くする必要は無く、平均結晶粒径を微細化できなくなるばかりか、溶体化処理によって一旦固溶したYとSmとが析出しやすくなる。押出比や圧下率などの熱間加工での加工量(加工率)は、歪みの付与による結晶粒の核生成サイトを多数与えて、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径を3〜30μm の範囲に微細化できるだけの十分の量とする。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
以下に、本発明の実施例を説明する。マグネシウム合金組成と製造方法、特に溶体化処理条件や熱間加工条件を変えて、マグネシウム合金組織中のYとSmとの固溶量、結晶粒径などを種々変えて、得られたマグネシウム合金板の高温での強度、伸びなどの特性を各々評価した。
具体的には、下記表1に示す化学成分組成のマグネシウム合金を、それぞれアルゴン不活性雰囲気下の電気溶解炉において溶解し、鋳鉄製ブックモールドに750℃の温度で鋳込み、95mmφ×100mm長さのマグネシウム合金鋳塊を得た。そして、これらの鋳塊の表面を機械加工により面削して、各々68mmφ×100mm長さのマグネシウム合金ビレットとした。
この各ビレットを、表1に示す温度条件で共通して10時間溶体化処理および、この溶体化処理温度で押出を開始し、また、表1に示す押出比条件で押出す、熱間静水圧押出加工を施して、丸棒状の試験材に成形した。肉厚(径)は押出比によって異なり、押出比10ではφ22mmであった。なお、比較例では、溶体化処理あるいは熱間静水圧押出加工を施さない例も実施した。
このようにして製造したマグネシウム合金押出材に対して、各例とも、試験材から切り出した試料を使用して、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径、マグネシウムマトリックスへのYとSmとの固溶量を測定した。また、250℃での高温引張試験により、この温度での強度と伸びとを測定した。これらの結果を表2に示す。
ここで、表1に示すマグネシウム合金は、記載元素含有量を除いた残部組成は酸素、水素、窒素などの極微量成分を除きマグネシウムである。なお、表1の各元素含有量において示す「−」は検出限界以下であることを示す。
(固溶量測定)
YとSmとの固溶量は、前記したFE−TEMとEDXとを用いた成分定量分析により行なった。同一試験片の任意の5箇所を測定し、それらの平均値を採用した。
(平均結晶粒径測定方法)
結晶粒径は前記したラインインターセプト法で測定した。同一試験片の任意の5箇所を測定し、それらの平均値を採用した。
(引張試験)
引張試験は、長手方向を押出方向とした試験片を用いて、5882型インストロン社製万能試験機により、250℃、試験速度0.2mm/min、GL=6mmの条件で、この高温での強度(引張強度、0.2%耐力:MPa)と伸び(全伸び:%)とを測定した。同一条件の試験片を3本試験し、それらの平均値を採用した。
表1から明らかな通り、YとSmとの固溶量本発明組成内のマグネシウム合金である発明例1〜8(合金番号:1〜8)は、溶体化処理が好ましい温度条件範囲内および熱間静水圧押出加工が好ましい押出比範囲内で行なわれて、製品マグネシウム合金板を得ている。
このため、発明例1〜8の組織は、前記各測定方法による、マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量が、質量%で、Y:0.8〜5.0%、Sm:0.6〜4.0%であり、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径が3〜30μm の範囲である。
この結果、発明例1〜8は、250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa以上で、伸びが20%以上である高温での強度と伸びとに優れている(兼備している)。
これに対して、比較例9〜12(合金番号:9〜12)は、発明例1、2と同じ、本発明組成内のマグネシウム合金であるものの、溶体化処理、熱間静水圧押出加工などの製造条件が外れている。例えば、比較例9は鋳造ままであり、溶体化処理も熱間静水圧押出加工も施していない。したがって、比較例9はマグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量が少な過ぎ、また、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径が30μm を超えて粗大化している。この結果、比較例9は250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa未満で、伸びも20%未満である。
比較例10は溶体化処理の温度が低過ぎる。したがって、比較例10はマグネシウムマトリックスへの前記Smの固溶量が少な過ぎる。この結果、比較例10は250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa未満である。
比較例11は好ましい条件で溶体化処理しているものの、熱間静水圧押出加工を施していない。したがって、比較例11はマグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量は本発明規定を満足するものの、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径が30μm を超えて粗大化している。この結果、比較例11は250℃で引張試験した際の伸びが20%未満である。
比較例12は好ましい条件で溶体化処理しているものの、熱間静水圧押出加工の押出比が低過ぎる。したがって、比較例12はマグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量は本発明規定を満足するものの、マグネシウム合金組織の平均結晶粒径が30μm を超えて粗大化している。この結果、比較例11は250℃で引張試験した際の伸びも20%未満である。
比較例13〜16は、Y、Smのいずれかの含有量が本発明組成から外れている。したがって、溶体化処理や熱間静水圧押出加工などの製造条件が好ましい範囲内で行なわれているにも係わらず、高温での強度や伸びが各々兼備できていない。
例えば、比較例13、14は、YかSmのいずれかの含有量が少な過ぎ、本発明組成から外れている。このため、YとSmのいずれかの固溶量が少な過ぎ、250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa未満である。
比較例15、16は、YかSmのいずれかの含有量が多過ぎ、本発明組成から外れている。このため、YとSmとの固溶量は満足するものの、YとSmとの粒界への析出量も却って多くなり、250℃で引張試験した際の伸びが20%未満である。
以上の結果から、高温での強度と伸びとを優れさせ、兼備させるための、本発明マグネシウム合金における、YとSmとの本発明組成、固溶量、平均結晶粒径の臨界的な意義が裏付けられる。また、これらの組織を得るための、溶体化処理、熱間静水圧押出などの熱間加工の意義や、各々の好ましい条件の意義が裏付けられる。
Figure 2008075176
次に、表2に示す通り、新たな発明例として、合金組成や製造条件は発明例1、2と同じで(静水圧押出比10)、溶体化処理温度のみ450℃と低い、発明例17(合金番号17)と、表1の発明例1、2とについて、クリープ特性を調査、評価した。また、これらマグネシウム合金丸柱のD/4部の組織を、倍率60000倍のTEMにより観察した際の、結晶粒界上に観察される、重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度を調査した。
結晶粒界上の析出物の観察は、倍率60000倍のTEM「透過型電子顕微鏡:日立製作所:H−800透過型電子顕微鏡(TEM)」により、加圧電圧200KVにて行った。各例とも、マグネシウム合金丸柱のD/4部(表面から1/4Dの深さ部分)から採取した測定用試料は、その表面を、機械的に研磨後、精密研磨して、更にイオンスパッタして作成した。前記サイズの析出物の平均数密度の算出は、TEMの視野を画像解析して行い、画像解析ソフトは、MEDIA CYBERNETICS社製の「ImagePro Plus 」を用いた。
図1に、倍率60000倍のTEMによる、発明例17のマグネシウム合金組織観察における、結晶粒界上の析出物を、図面代用の組織写真で示す。図1の中央部に横方向(図の左右方向)に存在し、縦方向(図の上下方向)に一定幅を有する川状のものが結晶粒界である。そして、この結晶粒界中(上)に、点々と存在する黒い粒子が、結晶粒界上の析出物である。したがって、この結晶粒界を境にした、図の上下領域が各結晶粒である。因みに、この図1は、図2に参考で示す、15000倍のTEM観察写真の結晶粒界部分をより拡大したものである。この図2においては、3つの各結晶粒の結晶粒界を示し、図の上方へ、図の左右方向へと、図の中央左寄りの部分から、三方に分かれて伸びているのが結晶粒界である。そして、図の右方向に向かう結晶粒界上に、図1と同じく、黒い粒子の析出物が点々と存在するのが見える。
(クリープ特性)
各例とも、マグネシウム合金から採取した測定用試料を用い、公知の定荷重クリープ試験を行った。設定温度はマグネシウム合金の使用条件を考慮して200℃とし、負荷荷重を80MPaとし、250時間までのクリープ試験を実施し、最小クリープ速度を求めた。高温では、一定の荷重をかけただけでも、マグネシウム合金の変形は進むので、この変形量乃至ひずみ量を表す、測定対象の最小クリープ速度は、小さい方がクリープ特性に優れる。この点、前記した各用途の構成材料としては、最小クリープ速度が3×10 -2 %/h以下でクリープ特性が合格となる。
表2から分かる通り、発明例17は、溶体化処理温度が450℃と最も低く、マグネシウム合金の結晶粒界上に観察される、重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度も200〜400個/nm2 の範囲である。この結果、発明例1、2に比べると、高温での強度と伸びとが低いものの、最小クリープ速度が最も小さく、クリープ特性に最も優れる。
これに対して、発明例1、2は、溶体化処理温度が500℃と比較的高い発明例2、溶体化処理温度が520℃と最も高い発明例1の順に、重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度が少なくなり、発明例1では200個/nm2 未満となっている。このため、発明例1、2は、高温での強度と伸びとに優れているにもかかわらず、発明例17に比べると、最小クリープ速度も、発明例2、発明例1の順に高くなり、クリープ特性が劣る。
Figure 2008075176
以上説明したように、本発明によれば、高温での強度と伸び、高温強度と熱間加工性とを兼備し、また、伸びの確保によって部材としての信頼性を向上させたマグネシウム合金およびその製造方法を提供できる。この結果、これらの特性が要求される、電気・電子機器の筐体や、自動車、航空機等のエンジン部品(ピストン、コンロッド)などの構成材料に、好適に適用することができる。
発明例マグネシウム合金組織をTEMによる観察で示す、図面代用組織写真である。 図1と同じ、倍率の異なる図面代用組織写真である。

Claims (6)

  1. 質量%で、Y:1〜8.0%、Sm:1〜8.0%を各々含有し、残部Mgおよび不可避的不純物からなるマグネシウム合金であって、このマグネシウム合金組織の平均結晶粒径が3〜30μm の範囲であり、マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量が、質量%で、Y:0.8〜5.0%、Sm:0.6〜4.0%であることを特徴とする高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金。
  2. 前記YとSmとの固溶量が、質量%で、Y:0.8〜4.5%、Sm:0.6〜3.5%であって、前記マグネシウム合金組織を倍率60000倍のTEMにより観察した際に、結晶粒界上に観察される重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度を200〜400個/nm2 とした請求項1に記載の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金。
  3. 前記マグネシウム合金を250℃で引張試験した際の引張強度が200MPa以上で、伸びが20%以上である請求項1または2に記載の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金。
  4. 請求項1または2に記載のマグネシウム合金が、鋳造後に溶体化処理が施され、更に熱間加工にて所定の形状に成形されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金。
  5. 質量%で、Y:1〜8.0%、Sm:1〜8.0%を各々含有し、残部Mgおよび不可避的不純物からなるマグネシウム合金溶湯を鋳造後、450〜550℃の温度で溶体化処理を施した後に、350〜550℃の温度で熱間加工して、所定の製品形状に成形することによって、得られたマグネシウム合金成形品組織の平均結晶粒径を3〜30μm の範囲とし、かつ、マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量を、質量%で、Y:0.8〜5.0%、Sm:0.6〜4.0%としたことを特徴とする高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金の製造方法。
  6. 前記溶体化処理を450〜500℃の温度で施して、前記マグネシウムマトリックスへの前記YとSmとの固溶量を、質量%で、Y:0.8〜4.5%、Sm:0.6〜3.5%とし、前記マグネシウム合金成形品組織を倍率60000倍のTEMにより観察した際に、結晶粒界上に観察される重心直径の値が20〜25nmの範囲の析出物の平均数密度を200〜400個/nm2 とした請求項5に記載の高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金の製造方法。
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