JPH0827533A - 高温クリープ強度に優れたMg合金 - Google Patents
高温クリープ強度に優れたMg合金Info
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- JPH0827533A JPH0827533A JP16029394A JP16029394A JPH0827533A JP H0827533 A JPH0827533 A JP H0827533A JP 16029394 A JP16029394 A JP 16029394A JP 16029394 A JP16029394 A JP 16029394A JP H0827533 A JPH0827533 A JP H0827533A
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- Japan
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- alloy
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Ag等の高価な元素を用いずに、耐力などの
機械的特性に優れ、しかも高温クリープ強度の高いMg
合金を提供する。 【構成】 RE:10.0重量%以下(0%を含まな
い)、Ca: 3.0重量%以下(0%を含まない)を
含有し、残部がMg及び不可避不純物からなると共に、
下記条件式を満足するMg合金である。 [RE]+3[Ca]≦10重量% 但し、[ ]内は各元素の含有量(重量%)であり、さ
らに、上記Mg合金にZnを6.0重量%以下含有させ
れば耐力のより一層の向上が期待できる。
機械的特性に優れ、しかも高温クリープ強度の高いMg
合金を提供する。 【構成】 RE:10.0重量%以下(0%を含まな
い)、Ca: 3.0重量%以下(0%を含まない)を
含有し、残部がMg及び不可避不純物からなると共に、
下記条件式を満足するMg合金である。 [RE]+3[Ca]≦10重量% 但し、[ ]内は各元素の含有量(重量%)であり、さ
らに、上記Mg合金にZnを6.0重量%以下含有させ
れば耐力のより一層の向上が期待できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の機械構造用部
品として要求される高温クリープ強度に優れたMg合金
に関するものである。
品として要求される高温クリープ強度に優れたMg合金
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Mg合金は最も軽量な実用合金であり、
自動車産業をはじめとする多くの産業分野では金属部品
の軽量化を目的として、Mg合金を採用することが検討
されている。
自動車産業をはじめとする多くの産業分野では金属部品
の軽量化を目的として、Mg合金を採用することが検討
されている。
【0003】しかしながら、Mg合金は耐力等の機械的
性質が十分でなく、しかも高温クリープ強度が低いこと
から、例えば高温域で使用される部品にMg合金を用い
ると、該部品を取り付けているボルトが使用中に緩んで
しまうことがあった。尚Mg合金の高温クリープ強度を
改善するには希土類元素の添加が有効ではあるが、希土
類元素を含有させるだけでは耐力等の機械的性質を十分
に改善できず、実用に適さないとされていた[例えば M
aterials Science Forum Vol.30 (1988) 第90頁の記
載]。
性質が十分でなく、しかも高温クリープ強度が低いこと
から、例えば高温域で使用される部品にMg合金を用い
ると、該部品を取り付けているボルトが使用中に緩んで
しまうことがあった。尚Mg合金の高温クリープ強度を
改善するには希土類元素の添加が有効ではあるが、希土
類元素を含有させるだけでは耐力等の機械的性質を十分
に改善できず、実用に適さないとされていた[例えば M
aterials Science Forum Vol.30 (1988) 第90頁の記
載]。
【0004】そこで英国特許第875929号、特公昭
54−11765号公報、特公昭59−18457号公
報ではMg合金に希土類元素を含有させると共に、合金
元素として例えばAg等を含有させることにより、引張
強さや耐力等の機械的性質を向上させる方法が提案され
ている。
54−11765号公報、特公昭59−18457号公
報ではMg合金に希土類元素を含有させると共に、合金
元素として例えばAg等を含有させることにより、引張
強さや耐力等の機械的性質を向上させる方法が提案され
ている。
【0005】しかし、これらの方法で得られた合金であ
っても、高温クリープ強度は充分とは言えず、しかもA
g等の高価な元素の添加によるコストの上昇を招くこと
から、例えば自動車部品等の構造材料としては不適当で
ある。
っても、高温クリープ強度は充分とは言えず、しかもA
g等の高価な元素の添加によるコストの上昇を招くこと
から、例えば自動車部品等の構造材料としては不適当で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであって、Ag等の高価な元素は用
いないことを前提とし、他の手段を利用することによっ
て耐力などの機械的特性に優れ、しかも高温クリープ強
度の高いMg合金を提供しようとするものである。
目してなされたものであって、Ag等の高価な元素は用
いないことを前提とし、他の手段を利用することによっ
て耐力などの機械的特性に優れ、しかも高温クリープ強
度の高いMg合金を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明Mg合金とは、 RE:10.0重量%以下(0%を含まない)、 Ca: 3.0重量%以下(0%を含まない) を含有し、残部がMg及び不可避不純物からなると共
に、下記条件式を満足するものであることを要旨とする
ものである。 [RE]+3[Ca]≦10重量% 但し、[ ]内は各元素の含有量。
のできた本発明Mg合金とは、 RE:10.0重量%以下(0%を含まない)、 Ca: 3.0重量%以下(0%を含まない) を含有し、残部がMg及び不可避不純物からなると共
に、下記条件式を満足するものであることを要旨とする
ものである。 [RE]+3[Ca]≦10重量% 但し、[ ]内は各元素の含有量。
【0008】また、上記Mg合金にZnを6.0重量%
以下含有させれば耐力のより一層の向上が期待できる。
なお上記希土類元素の含有量としては、固溶量の点から
1重量%以上が望ましい。上記希土類元素としては、S
c、Yの他、La系列元素のLa、Ce、Pr、Nd、
Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu等が挙げられる。また上記希土類元素は
単独で用いるだけでなく複数の希土類元素を添加しても
よく、例えばミッシュメタル等を希土類元素源として用
いてもよい。
以下含有させれば耐力のより一層の向上が期待できる。
なお上記希土類元素の含有量としては、固溶量の点から
1重量%以上が望ましい。上記希土類元素としては、S
c、Yの他、La系列元素のLa、Ce、Pr、Nd、
Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu等が挙げられる。また上記希土類元素は
単独で用いるだけでなく複数の希土類元素を添加しても
よく、例えばミッシュメタル等を希土類元素源として用
いてもよい。
【0009】
【作用】本発明者らは高温クリープ強度に優れたMg合
金を開発することを目的として、マグネシウム−希土類
元素系合金(以下Mg−RE系合金と略すことがある)
について種々調査した。
金を開発することを目的として、マグネシウム−希土類
元素系合金(以下Mg−RE系合金と略すことがある)
について種々調査した。
【0010】例えば図2は希土類元素を2重量%含有さ
せたMg−2RE合金の高温クリ−プ強度を示すグラフ
であり、応力10kgf/mm2 、温度150℃という
条件下で調べたものである。Mg−2RE合金は耐力が
6.5kgf/mm2 以下と低いことから、図2のグラ
フより明らかな様に、荷重を負荷した瞬間の変形量、即
ち瞬間歪みは大きい。しかし意外にも、その直後からの
変形(クリープ歪み)をほとんど起こしていないという
非常に優れたクリープ特性を示す。
せたMg−2RE合金の高温クリ−プ強度を示すグラフ
であり、応力10kgf/mm2 、温度150℃という
条件下で調べたものである。Mg−2RE合金は耐力が
6.5kgf/mm2 以下と低いことから、図2のグラ
フより明らかな様に、荷重を負荷した瞬間の変形量、即
ち瞬間歪みは大きい。しかし意外にも、その直後からの
変形(クリープ歪み)をほとんど起こしていないという
非常に優れたクリープ特性を示す。
【0011】尚調査の結果、Mg−RE系合金がクリー
プ変形を起こさない理由は、合金中に固溶している希土
類元素が0.1μm以下の非常に微細なMg−RE系金
属間化合物として析出する為であることが分かった。こ
の微細な析出物による効果は、瞬間歪により導入された
転位を析出サイトとするMg−RE系金属間化合物に特
有のものであり、Mg−RE系金属間化合物の析出を時
効熱処理により行わせようとすれば、析出物が粗大に成
長し易く、十分なクリープ強度は得られない。また合金
中に固溶している希土類元素の含有量が上記金属間化合
物の析出量を左右しており、希土類元素の固溶量が低過
ぎると十分な析出物が得られない。
プ変形を起こさない理由は、合金中に固溶している希土
類元素が0.1μm以下の非常に微細なMg−RE系金
属間化合物として析出する為であることが分かった。こ
の微細な析出物による効果は、瞬間歪により導入された
転位を析出サイトとするMg−RE系金属間化合物に特
有のものであり、Mg−RE系金属間化合物の析出を時
効熱処理により行わせようとすれば、析出物が粗大に成
長し易く、十分なクリープ強度は得られない。また合金
中に固溶している希土類元素の含有量が上記金属間化合
物の析出量を左右しており、希土類元素の固溶量が低過
ぎると十分な析出物が得られない。
【0012】そこで本発明者らは上記の知見をもとにM
g−RE系合金の耐力を向上することを目的として、M
g−RE系合金中における希土類元素の固溶量を減少さ
せることなく合金中に固溶し、しかも高価ではない新た
な添加元素を検索した。その結果、特定の条件下でCa
を合金元素として添加すると、Mg−RE系合金の優れ
たクリープ特性を損なわずに耐力を向上できるとの知見
を得た。但し、Ca含有量がRE含有量との関係におい
て特定の範囲外であると、延性に悪影響を及ぼすことを
見出した。そこで更に研究を重ねた結果、Ca含有量と
RE含有量の関係を条件式として設定することにより本
発明を完成させた。
g−RE系合金の耐力を向上することを目的として、M
g−RE系合金中における希土類元素の固溶量を減少さ
せることなく合金中に固溶し、しかも高価ではない新た
な添加元素を検索した。その結果、特定の条件下でCa
を合金元素として添加すると、Mg−RE系合金の優れ
たクリープ特性を損なわずに耐力を向上できるとの知見
を得た。但し、Ca含有量がRE含有量との関係におい
て特定の範囲外であると、延性に悪影響を及ぼすことを
見出した。そこで更に研究を重ねた結果、Ca含有量と
RE含有量の関係を条件式として設定することにより本
発明を完成させた。
【0013】本発明に係るMg合金において、希土類元
素は高温クリープ強度の向上を目的として添加される。
但し多過ぎると延性に悪影響を及ぼす。表1はMg−R
E系合金におけるRE含有量と伸びの関係を示したもの
である。
素は高温クリープ強度の向上を目的として添加される。
但し多過ぎると延性に悪影響を及ぼす。表1はMg−R
E系合金におけるRE含有量と伸びの関係を示したもの
である。
【0014】
【表1】
【0015】RE含有量が10.0重量%を超えると、
伸びが極めて小さくなる。これは合金中の晶出物が多く
なり過ぎ、合金が脆化するからである。このことは本発
明に係るMg合金でも同様であることから、RE含有量
は10.0重量%以下に設定した。なおRE含有量の好
ましい上限値は、6重量%以下であり、5重量%以下で
あればより好ましい、一方下限値としては1重量%以上
が好ましい。
伸びが極めて小さくなる。これは合金中の晶出物が多く
なり過ぎ、合金が脆化するからである。このことは本発
明に係るMg合金でも同様であることから、RE含有量
は10.0重量%以下に設定した。なおRE含有量の好
ましい上限値は、6重量%以下であり、5重量%以下で
あればより好ましい、一方下限値としては1重量%以上
が好ましい。
【0016】また本発明において、Caは耐力などの機
械的特性の向上を目的として添加されるが、多過ぎると
延性に悪影響を及ぼす。表2はMg−RE−Ca系合金
におけるCa含有量と伸びの関係を示したものである。
械的特性の向上を目的として添加されるが、多過ぎると
延性に悪影響を及ぼす。表2はMg−RE−Ca系合金
におけるCa含有量と伸びの関係を示したものである。
【0017】
【表2】
【0018】Ca含有量の増加につれて伸びは小さくな
っている。これも合金中に晶出物が多くなり過ぎ、合金
が脆化するからである。従って本発明ではCa含有量の
上限値を3重量%に設定した。なおCa含有量の好まし
い上限値は、1.5重量%であり、1重量%以下がより
好ましい。一方下限値としては0.1重量%以上が好ま
しい。
っている。これも合金中に晶出物が多くなり過ぎ、合金
が脆化するからである。従って本発明ではCa含有量の
上限値を3重量%に設定した。なおCa含有量の好まし
い上限値は、1.5重量%であり、1重量%以下がより
好ましい。一方下限値としては0.1重量%以上が好ま
しい。
【0019】但しRE含有量が10重量%以下であり、
Ca含有量が3重量%以下であっても延性に乏しいこと
がある。そこで、RE含有量とCa含有量の組合わせ
と、延性との関係を調べ、図1にグラフ化した。このグ
ラフより、前記[RE]+3[Ca]≦10という条件
式が設定された。即ち、図1より明らかな様に、上記条
件式を満足しないものは延性に乏しく、実用に適さな
い。さらに本発明者らは、上記Mg−RE−Ca系合金
に第4の元素としてZnを添加することによって耐力が
より一層改善できることを見出した。
Ca含有量が3重量%以下であっても延性に乏しいこと
がある。そこで、RE含有量とCa含有量の組合わせ
と、延性との関係を調べ、図1にグラフ化した。このグ
ラフより、前記[RE]+3[Ca]≦10という条件
式が設定された。即ち、図1より明らかな様に、上記条
件式を満足しないものは延性に乏しく、実用に適さな
い。さらに本発明者らは、上記Mg−RE−Ca系合金
に第4の元素としてZnを添加することによって耐力が
より一層改善できることを見出した。
【0020】ところでMg−RE−Ca系合金がクリー
プ変形をほとんど起こさなくなる理由は、Mg−RE系
合金と同じであって、合金中に固溶している希土類元素
が、瞬間変形によって導入された転位を析出サイトとし
て、非常に微細な、0.1μm以下のMg−RE系化合
物として析出するからである。この化合物の析出量は合
金中に固溶しているRE含有量に左右され、RE固溶量
が低下すると析出を生じないので上記効果が現れない。
従って、第4の元素であるZnを含有させるにあたって
は、合金中のRE固溶量をできるだけ減少させずに耐力
を改善することが重要である。表3はMg−RE系合金
におけるRE含有量と、合金中のRE固溶量との関係を
示したものである。
プ変形をほとんど起こさなくなる理由は、Mg−RE系
合金と同じであって、合金中に固溶している希土類元素
が、瞬間変形によって導入された転位を析出サイトとし
て、非常に微細な、0.1μm以下のMg−RE系化合
物として析出するからである。この化合物の析出量は合
金中に固溶しているRE含有量に左右され、RE固溶量
が低下すると析出を生じないので上記効果が現れない。
従って、第4の元素であるZnを含有させるにあたって
は、合金中のRE固溶量をできるだけ減少させずに耐力
を改善することが重要である。表3はMg−RE系合金
におけるRE含有量と、合金中のRE固溶量との関係を
示したものである。
【0021】
【表3】
【0022】RE含有量の増加と共にRE固溶量は増加
するが、RE含有量が約4重量%で固溶量がほぼ飽和し
ていることが分かる。また表4にMg−4RE−Zn系
合金におけるZn含有量とRE固溶量との関係を示し、
耐力を併記した。
するが、RE含有量が約4重量%で固溶量がほぼ飽和し
ていることが分かる。また表4にMg−4RE−Zn系
合金におけるZn含有量とRE固溶量との関係を示し、
耐力を併記した。
【0023】
【表4】
【0024】Zn含有量が増加するに従って耐力が向上
することが分かる。但し、Zn含有量が増加するに従っ
てRE固溶量は減少している。微細なMg−RE系化合
物が析出して優れたクリープ強度を発揮する為には、R
E固溶量が約0.2重量%以上必要であるが、Zn含有
量が6.0重量%を超えるとRE固溶量が0.2重量%
以下となっている。従ってZn含有量の上限値は6.0
重量%に設定した。なおZn含有量の好ましい上限値
は、4重量%であり、3重量%以下がより好ましい。一
方下限値は0.5重量%以上が好ましく、1重量%以上
がより好ましい。以下、実施例に基づいて本発明を説明
する。
することが分かる。但し、Zn含有量が増加するに従っ
てRE固溶量は減少している。微細なMg−RE系化合
物が析出して優れたクリープ強度を発揮する為には、R
E固溶量が約0.2重量%以上必要であるが、Zn含有
量が6.0重量%を超えるとRE固溶量が0.2重量%
以下となっている。従ってZn含有量の上限値は6.0
重量%に設定した。なおZn含有量の好ましい上限値
は、4重量%であり、3重量%以下がより好ましい。一
方下限値は0.5重量%以上が好ましく、1重量%以上
がより好ましい。以下、実施例に基づいて本発明を説明
する。
【0025】
【実施例】実施例1 表5に合金組成を示す各種Mg合金を以下の方法により
作製した。即ちるつぼ中に純Mg、2重量%の希土類元
素、及び組成に応じたCaを入れ、700〜750℃の
温度で撹拌及び精練を行い、約750℃の温度で鋳込み
を行った。応力10kgf/mm2 におけるMg−2RE−C
a系合金の耐力と瞬間歪みを表5に示すと共に、表2で
示した伸びを併記する。
作製した。即ちるつぼ中に純Mg、2重量%の希土類元
素、及び組成に応じたCaを入れ、700〜750℃の
温度で撹拌及び精練を行い、約750℃の温度で鋳込み
を行った。応力10kgf/mm2 におけるMg−2RE−C
a系合金の耐力と瞬間歪みを表5に示すと共に、表2で
示した伸びを併記する。
【0026】
【表5】
【0027】表5の結果から、Ca含有量が増すにつれ
て耐力が増大すると共に瞬間歪みが小さくなっているこ
とが分かる。但し、Ca含有量が本発明範囲の3重量%
を超えると、伸びが低くなり、脆化する。
て耐力が増大すると共に瞬間歪みが小さくなっているこ
とが分かる。但し、Ca含有量が本発明範囲の3重量%
を超えると、伸びが低くなり、脆化する。
【0028】図3に本発明材であるMg−2RE−1.
6Ca合金のクリープ曲線と、比較材であるMg−2R
E合金のクリープ曲線を示す。応力10kgf/mm2 、温度
150℃で測定したものである。Caの添加により、M
g−RE系合金が有する優れたクリープ特性を損なうこ
となく、瞬間歪みを非常に小さくできることが分かる。
6Ca合金のクリープ曲線と、比較材であるMg−2R
E合金のクリープ曲線を示す。応力10kgf/mm2 、温度
150℃で測定したものである。Caの添加により、M
g−RE系合金が有する優れたクリープ特性を損なうこ
となく、瞬間歪みを非常に小さくできることが分かる。
【0029】実施例2 表6に合金組成を示す各種Mg合金を、実施例1と同様
に作製し、耐力及び伸びを測定した。結果は表6に示
す。
に作製し、耐力及び伸びを測定した。結果は表6に示
す。
【0030】
【表6】
【0031】表6の結果から、Zn含有量が増すにつれ
て耐力が増大することが分かる。但し、Zn含有量が6
重量%を超えると、伸びが低くなり好ましくない。また
Mg−2RE−0.5Ca−3Zn合金を実施例と同様
にして作製し、クリープ強度を測定した。結果は図4に
示す。Znの添加により、耐力が向上して瞬間歪みが非
常に小さくなり、しかも優れたクリープ特性を示すこと
が分かる。
て耐力が増大することが分かる。但し、Zn含有量が6
重量%を超えると、伸びが低くなり好ましくない。また
Mg−2RE−0.5Ca−3Zn合金を実施例と同様
にして作製し、クリープ強度を測定した。結果は図4に
示す。Znの添加により、耐力が向上して瞬間歪みが非
常に小さくなり、しかも優れたクリープ特性を示すこと
が分かる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、Ag等の高価な元素を用いずに、耐力などの機械的
特性に優れ、しかも高温域でのクリープ強度の高いMg
合金が提供できることとなった。
で、Ag等の高価な元素を用いずに、耐力などの機械的
特性に優れ、しかも高温域でのクリープ強度の高いMg
合金が提供できることとなった。
【図1】Mg−RE−Ca系合金の伸びに対するRE量
とCa量の関係を示すグラフである。
とCa量の関係を示すグラフである。
【図2】Mg−2RE合金のクリープ曲線を示すグラフ
である。
である。
【図3】Mg−2RE合金及びMg−2RE−1.6C
a合金のクリープ曲線を表すグラフである。
a合金のクリープ曲線を表すグラフである。
【図4】Mg−2RE−0.5Ca−3Zn合金及びM
g−2RE−1.6Ca合金のクリープ曲線を表すグラ
フである。
g−2RE−1.6Ca合金のクリープ曲線を表すグラ
フである。
Claims (2)
- 【請求項1】 RE:10.0重量%以下(0%を含まない)、 Ca: 3.0重量%以下(0%を含まない) を含有し(但しREは希土類元素)、 残部がMg及び不可避不純物からなると共に、 下記条件式を満足するものであることを特徴とする高温
クリープ強度に優れたMg合金。 [RE]+3[Ca]≦10重量% 但し、[ ]内は各元素の含有量(重量%) - 【請求項2】 RE:10.0重量%以下(0%を含まない)、 Ca: 3.0重量%以下(0%を含まない)、 Zn: 6.0重量%以下(0%を含まない) を含有し(但しREは希土類元素)、 残部がMg及び不可避不純物からなると共に、 下記条件式を満足するものであることを特徴とする高温
クリープ強度に優れたMg合金。 [RE]+3[Ca]≦10重量% 但し、[ ]内は各元素の含有量(重量%)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16029394A JPH0827533A (ja) | 1994-07-12 | 1994-07-12 | 高温クリープ強度に優れたMg合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16029394A JPH0827533A (ja) | 1994-07-12 | 1994-07-12 | 高温クリープ強度に優れたMg合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827533A true JPH0827533A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15711849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16029394A Withdrawn JPH0827533A (ja) | 1994-07-12 | 1994-07-12 | 高温クリープ強度に優れたMg合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0827533A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008075176A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-04-03 | Kobe Steel Ltd | 高温での強度と伸びに優れたマグネシウム合金およびその製造方法 |
WO2010137494A1 (ja) * | 2009-05-29 | 2010-12-02 | 住友電気工業株式会社 | マグネシウム合金の線状体及びボルト、ナット並びにワッシャー |
KR20110014617A (ko) * | 2008-06-06 | 2011-02-11 | 신세스 게엠바하 | 흡수성 마그네슘 합금 |
WO2014171548A1 (ja) * | 2013-04-15 | 2014-10-23 | 国立大学法人 熊本大学 | 難燃マグネシウム合金及びその製造方法 |
US9510932B2 (en) | 2011-10-06 | 2016-12-06 | University Of Pittsburgh-Of The Commonwealth System Of Higher Education | Biodegradable metal alloys |
US9863020B2 (en) | 2014-04-03 | 2018-01-09 | University of Pittsburgh—of the Commonwealth System of Higher Education | Biodegradable metal alloys |
CN108034874A (zh) * | 2017-12-07 | 2018-05-15 | 上海电机学院 | 一种含钼铼稀土镁合金及其制备方法 |
-
1994
- 1994-07-12 JP JP16029394A patent/JPH0827533A/ja not_active Withdrawn
Cited By (16)
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