JP2008069195A - 熱伝導性湿気硬化型接着剤、及びその施工方法 - Google Patents
熱伝導性湿気硬化型接着剤、及びその施工方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008069195A JP2008069195A JP2006246676A JP2006246676A JP2008069195A JP 2008069195 A JP2008069195 A JP 2008069195A JP 2006246676 A JP2006246676 A JP 2006246676A JP 2006246676 A JP2006246676 A JP 2006246676A JP 2008069195 A JP2008069195 A JP 2008069195A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat conductive
- heat
- moisture
- adhesive
- curable adhesive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
【解決手段】 ポリマージオール(a−1)及びジイソシアネート(a−2)を反応させて得られるイソシアネート基末端構造を有するプレポリマー(A)と熱伝導性フィラー(B)を必須成分として含む熱伝導性湿気硬化型接着剤であって、湿気硬化後の接着剤の熱伝導性が25〜120℃の範囲において0.8W/m・K以上である熱伝導性湿気硬化型接着剤。
【選択図】 なし
Description
特にプラズマディスプレイの場合、ガラスパネルに温度むらが生じると、画面の色むらにも影響を与えることから、速やかに熱を逃がす必要がある。その対策として、一般的には、ガラスパネルとアルミフレームを、熱伝導性を有する両面粘着テープで貼り合せる方法が用いられている。このようにしてガラスパネルで発生した熱を、アルミフレームに逃がすことで、ガラスパネル中の局部的な温度上昇を抑え、ガラスパネルの温度を均一化し画面の色むらを抑制している。
また、この他さらに強固に接着するため、スチレン系熱可塑性エラストマーと、パラフィン系オイルなどの軟化剤と、水酸化アルミニウムなどの熱伝導材からなる熱可塑性の弾性放熱性組成物を使用してシート状とし、さらにその表面に粘着層を設けてシート状に形成したものが提案されている(特許文献2参照)。
一方、熱輻射による放熱を目的として、黒色の接着剤を用いて、プラズマディスプレイのガラスパネルとアルミフレームを貼合する提案がある(特許文献3参照)。
また、前記熱伝導性を有する両面粘着テープを含め、これらの粘着性を有する熱伝導材シートは予めシート状に成形して用いるため、シート化する際のコストや歩留まりなどから、粘着組成物をそのままインラインで塗布して用いるのに比べ、ユーザーのランニングコストの負担が大きくなるといった問題もあった。また、粘着面保護に使用される離型紙や離型フィルムについても再利用することは困難でそのまま産業廃棄物となることから問題となっていた。
さらに、充填剤としてアルミナを用いた場合には、アルミナの粒子の硬度が非常に高いため、製造時やシート化の工程の際に、ニーダーなどの撹拌機やギアポンプなどの粘着組成物の接する部品が磨耗しやすく、この点についても製造コストを押し上げる一因となっていた。
また水酸化アルミニウムを用いた場合においても同様に磨耗の問題があるほか、これらの充填剤の熱伝導率が低いことから、例えば0.8W/m・K以上の熱伝導率を達成することが難しかった。
一方、黒色のホットメルト接着剤を用いて、熱輻射によって放熱性を高める方法が提案されているが、耐熱保持力、熱伝導性などについては配慮されておらず、接着剤を黒色化したのみでは、上記のような問題点を達成することは困難であった。
また、本発明は、[2] イソシアネート基末端構造を有するプレポリマー(A)が25℃では固形で、120℃では100〜50,000mPa・sの溶融粘度を示すことを特徴とする上記[1]に記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤である。
また、本発明は、[3] 熱伝導性フィラー(B)が黒鉛であり、その配合量が全体の30〜80重量%を占めることを特徴とする上記[1]または上記[2]に記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤である。
また、本発明は、[4] ポリマージオール(a−1)が、1,6−ヘキサンジオール・アジピン酸のポリエステルジオール、1,4−ブタンジオール・アジピン酸のポリエステルジオール、エチレングリコール・アジピン酸のポリエステルジオール、1,6−ヘキサンジオール・セバシン酸のポリエステルジオール、1,4−ブタンジオール・セバシン酸のポリエステルジオール、エチレングリコール・セバシン酸のポリエステルジオールから選ばれる一つ以上のものであり、数平均分子量が1,000〜5,000である上記[1]ないし上記[3]のいずれかに記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤である。
また、本発明は、[5] ジイソシアネート(a−2)が、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネートから選ばれる一つ以上のものである上記[1]ないし上記[4]のいずれかに記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤である。
また、本発明は、[6] 上記[1]ないし上記[5]のいずれかに記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤を100〜150℃の範囲で加熱溶融させて部材に直接に塗布するとともに、塗布された接着剤を100〜150℃に再加熱して溶融させた状態で他部材を貼り合わせる熱伝導性湿気硬化型接着剤の施工方法である。
また本発明の施工方法によれば、加熱溶融させた接着剤を直接に部材に塗布するので両面テープや熱可塑性粘着剤シートのように保護のための離型紙や、離型フィルムを必要とせず、資源保護、廃棄物低減などに寄与できる。
また本発明の施工方法によれば、加熱溶融させて塗布及び貼り合わせるので部材への密着性が良いだけでなく、凹凸のある部材に対しても塗布、貼り合わせ時ともに追従して密着するという利点がある。
本発明で用いる、ポリマージオール(a−1)は、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール等公知慣用のものを用いることができる。
ジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、フマル酸、マレイン酸等公知慣用のものが挙げられる。
レーザー回折法による黒鉛の平均粒子径が0.5μm未満では、黒鉛を配合した熱伝導性湿気硬化型接着剤の粘度が高くなり、塗布時の熱伝導性湿気硬化型接着剤の流動性が低下するほか、熱伝導性が低下する傾向があり、250μmを超えて大きいと、熱伝導性は良好になるが、初期保持力、耐熱保持力が低下する傾向にある。
なお、ここで平均アスペクト比とは、黒鉛を電子顕微鏡で写真撮影し、無作為に抽出した50個の黒鉛粒子画像から求めたアスペクト比の平均値であり、アスペクト比は個々の黒鉛粒子画像の最大長と最大長に対する垂直長の比率、すなわち、アスペクト比=最大長/最大長垂直長から求められる黒鉛の針状度を示したものである。
さらに高温度域でも放熱性が低下しないことが好ましく、今後、高解像度化が進むプラズマディスプレイでは、さらに発熱量の増大が見込まれることから、ガラスパネルの温度が一時的に100℃以上となる懸念もあることから、25〜120℃の温度範囲において、0.8W/mK以上を維持することが必要である。
貼り合わせは、塗布後速やかに行うことが好ましいが、上記熱伝導性湿気硬化型接着剤は数時間であれば、湿気硬化はあまり進んでいないため、再加熱して貼り合わせすることができる。
撹拌機、温度計、分留器、水分分離器、還流冷却器、窒素導入管及び減圧装置を装備したフラスコに、1,6−ヘキサンジオール 1,348部、アジピン酸 1,538部、テトラブチルチタネート 0.05部を仕込み、230℃まで昇温し、減圧度20mmHgで12時間脱水縮合を行い、水酸基価37、酸価0.4、数平均分子量3,000(数平均分子量は下記の(式*)より求めた)の1,6−ヘキサンジオール・アジピン酸のポリエステルジオールを得た。
(式*)
数平均分子量=112,200÷(水酸基価+酸価)
尚、有効数字は上2桁
このポリエステルジオールを撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに1,000部仕込み、窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、ジフェニルメタンジイソシアネート 167部を加え、さらに105℃まで昇温し、2時間保温し、NCO%が2.3%、室温25℃では白色個体、120℃での溶融粘度が、6,800mPa・sのイソシアネート基末端構造を有するプレポリマーを得た。
加熱ニーダーを120℃に予熱後、イソシアネート基末端構造を有するプレポリマー500部を仕込み、溶融したのを確認したのち、熱伝導性フィラー(B)として、黒鉛E015((株)中越黒鉛工業所製人造黒鉛、レーザー回折による平均粒子径約135μm、平均アスペクト比3.4)を500部投入し、さらに1時間混合後、10分間の減圧脱泡を行い、黒鉛の配合量が50重量%の熱伝導性湿気硬化型接着剤を得た。
撹拌機、温度計、分留器、水分分離器、還流冷却器、窒素導入管及び減圧装置を装備したフラスコに、1,6−ヘキサンジオール 1,103部、セバシン酸 1,708部、テトラブチルチタネート 0.05部仕込み、230℃まで昇温し、減圧度20mmHgで9時間脱水縮合を行い、水酸基価37、酸価0.2、数平均分子量3,000の1,6−ヘキサンジオール・セバシン酸のポリエステルジオールを得た。
このポリエステルジオールを撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに1,000部仕込み、窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、ジフェニルメタンジイソシアネート 167部を加え、さらに105℃まで昇温し、2時間保温し、NCO%が2.4%、室温25℃では白色個体、120℃での溶融粘度が4,600mPa・sのイソシアネート基末端構造を有するプレポリマーを得た。
実施例1と同様の方法で、イソシアネート基末端構造を有するプレポリマー 700部と黒鉛E015を300部を配合し、黒鉛の配合量が30重量%の熱伝導性湿気硬化型接着剤を得た。
撹拌機、温度計、分留器、水分分離器、還流冷却器、窒素導入管及び減圧装置を装備したフラスコに、エチレングリコール 799部、セバシン酸 2,078部、テトラブチルチタネート 0.05部仕込み、210℃まで昇温し、減圧度20mmHgで16時間脱水縮合を行い、水酸基価111、酸価0.3、数平均分子量1,000のエチレングリコール・セバシン酸のポリエステルジオールを得た。
このポリエステルジオールを撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに10,00部仕込み、窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、ヘキサメチレンジイソシアネート 302部を加え、さらに105℃まで昇温し、2時間保温し、NCO%が4.9%、室温25℃では白色個体、120℃での溶融粘度が530mPa・sのイソシアネート基末端構造を有するプレポリマーを得た。
実施例1と同様の方法で、イソシアネート基末端構造を有するプレポリマー300部とAX−116((株)マイクロン製、球状アルミナ、レーザー回折による平均粒子径20μm)を700部配合し、球状アルミナの配合量が70重量%の熱伝導性湿気硬化型接着剤を得た。
撹拌機、温度計、分留器、水分分離器、還流冷却器、窒素導入管及び減圧装置を装備したフラスコに、1,4−ブタンジオール 1164部、アジピン酸 1784部、テトラブチルチタネート 0.05部仕込み、230℃まで昇温し、減圧度20mmHgで9時間脱水縮合を行い、水酸基価22、酸価0.5、数平均分子量5,000の1,4−ブタンジオール・アジピン酸のポリエステルジオールを得た。
このポリエステルジオールを撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに1,000部仕込み、窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、トリジンジイソシアネート 106部を加え、さらに105℃まで昇温し、2時間保温し、NCO%が1.5%、室温25℃では白色個体、120℃での溶融粘度が25,000mPa・sのイソシアネート基末端構造を有するプレポリマーを得た。
実施例1と同様の方法で、イソシアネート基末端構造を有するプレポリマー600部と黒鉛E015を400部配合し、黒鉛の配合量が40重量%の熱伝導性湿気硬化型接着剤を得た。
撹拌機、温度計、分留器、水分分離器、還流冷却器、窒素導入管及び減圧装置を装備したフラスコに、3−メチル−1,5−ペンタンジオール 1,348部、アジピン酸 1,538部、テトラブチルチタネート 0.05部仕込み、230℃まで昇温し、減圧度20mmHgで9時間脱水縮合を行い、水酸基価37、酸価0.2、数平均分子量3,000の2−メチル−1,5−ペンタンジオール・アジピン酸のポリエステルジオールを得た。
このポリエステルジオールを撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに1,000部仕込み、窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、ジフェニルメタンジイソシアネート 167部を加え、さらに105℃まで昇温し、2時間保温し、NCO%が2.3%、室温25℃では透明水飴状、120℃での溶融粘度が4,300mPa・sのイソシアネート基末端構造を有するプレポリマーを得た。
実施例1と同様の方法で、イソシアネート基末端構造を有するプレポリマー500部と黒鉛E015を500部配合し、黒鉛の配合量が50重量%の熱伝導性湿気硬化型接着剤を得た。
加熱ニーダーを180℃に予熱後、軟化剤としてダイアナプロセスオイルNS−100(出光興産(株)製、ナフテン系プロセスオイル、40℃動粘度102.7mm2/s)300部、スチレン系ゴムであるクレイトンG1650(クレイトンポリマージャパン(株)製SEBS、スチレン/ゴム比=29/71重量比)300部、粘着付与樹脂であるYSポリスターT145(ヤスハラケミカル(株)製テルペンフェノール樹脂、軟化点145℃)400部および、IRGANOX1010(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製ヒンダードフェノール系老化防止剤)10部を仕込み、4時間加熱混合し、各材料が溶融したのを確認したのち、黒鉛として、E015((株)中越黒鉛工業所製人造黒鉛、レーザー回折による平均粒子径約135μm、平均アスペクト比3.4)を826部投入し、さらに1時間混合後、10分間の減圧脱泡を行い、黒鉛の配合量が45重量%の熱可塑性粘着剤を得た。
比較例1の黒鉛を、ハイジライトH−42M(昭和電工(株)製、水酸化アルミニウム、レーザー回折による平均粒子径約1.1μm)としたほかは、比較例1と同様の方法で水酸化アルミニウム配合量が45重量%の熱可塑性粘着剤を得た。
比較例1の黒鉛を、AX−116((株)マイクロン製、球状アルミナ、レーザー回折による平均粒子径20μm)1652部としたほかは、比較例1と同様の方法で球状アルミナ配合量が62重量%の熱可塑性粘着剤を得た。
アクリル系粘着剤であるオリバインBPS5107−1(東洋インキ製造(株)製、固形分42%)1000部に架橋剤としてスミジュールL−55E(ポリイソシアネート、固形分55%)を20部、希釈溶剤としてメチルエチルケトン273部を加えよく撹拌したのち、AX−116((株)マイクロン製、球状アルミナ、レーザー回折による平均粒子径20μm)を431部加え、撹拌機にて30分撹拌した。
次にこの溶液を乾燥後の厚みが1mmとなるようにセパレータに塗工し、常温25℃で24時間乾燥後、40℃で2時間乾燥し、両面粘着テープを得た。
本来、本発明における湿気硬化型接着剤は、ロールコータなどを用いて全面塗布、溶融タンク、保温ホース、塗布ノズルからなるアプリケーターなどを用いて、任意の形状のノズルから必要な部位に塗布することができることを特徴としているが、各種物性等の試験に供するため、上記実施例1〜5の熱伝導性湿気硬化型接着剤も比較例1〜3の熱可塑性粘着剤も比較例4の両面粘着テープと同列で比較するため、セパレータ上に厚さ1mmとなるように120℃の熱プレスを用い成型した。なお、本試験方法は湿気硬化型接着剤の使用方法を何ら限定するものではない。
(a)初期保持力
熱プレスで得られた熱伝導性シートを幅2.5cm、長さ2.5cmに切断し、幅2.5cm、長さ10cm、厚さ0.5mmのアルミニウム板2枚を幅2.5cm、長さ2.5cmの部分だけ重なるようにし、湿気硬化型接着剤シートは120℃で、熱可塑性粘着剤シート及び両面粘着テープは25℃で圧着したあと、5kgのゴムローラで2往復圧着後冷却し、試験片とした。直ちにこの試験片を25℃にセットし、せん断方向に20gの荷重をかけ、荷重が落下するまでの時間を測定した(最大24時間)。
上記初期保持力と同様に試験片を作製した。湿気硬化型接着剤は更に1週間室温(25℃)で養生して湿気硬化させた。試験片を120℃にセットし、せん断方向に20gの荷重をかけ、荷重が落下するまでの時間を測定した(最大24時間)。
熱プレスで得られた熱伝導性シートを、直径50mmの円形に打ち抜き、ASTM E 1530に準拠し、23℃及び120℃における熱伝導率を測定した。なお、湿気硬化型接着剤の場合は、打ち抜きの前に1週間室温(25℃)で養生して湿気硬化させた。
熱プレスで得られた1mm厚の熱伝導性シート、および比較例4として用いた粘着テープを幅2.5cm、長さ2.5cmに切断し、幅2.5cm、長さ10cm、厚さ0.5mmのアルミニウム板2枚を幅2.5cm、長さ2.5cmの部分だけ重なるように、湿気硬化型接着剤シートは120℃で、熱可塑性粘着剤シート及び両面粘着テープは常温(25℃)で圧着したあと、5kgのゴムローラで2往復圧着後冷却し、試験片とした。
得られた試験片を、120℃雰囲気中に30分間放置後、室温(25℃)に取り出し、即座に試験片の両端を、手袋を着用した両手で引張り、分離性を確認した(容易に分離できるものは、その後にリペア可能なので)。2片のアルミ板が容易に分離できたものを○、分離に強い力を要するか、分離が困難だったものを×として評価した。
熱プレスで得られた1mm厚の熱伝導性シート、および比較例4として用いた粘着テープを幅2.5cm、長さ2.5cmに切断し、幅2.5cm、長さ10cm、厚さ0.5mmのアルミニウム板2枚を幅2.5cm、長さ2.5cmの部分だけ重なるように、湿気硬化型接着剤シートは120℃で、熱可塑性粘着剤シート及び両面粘着テープは常温(25℃)で圧着したあと、5kgのゴムローラで2往復圧着後冷却し、湿気硬化型接着剤のものは更に1週間室温(25℃)で養生後、試験片とした。
得られた試験片を、200℃雰囲気中に30分間放置後、室温(25℃)に取り出し、即座に試験片の両端を、手袋を着用した両手で引張り、分離性を確認した(容易に分離できるものは解体も容易なので)。2片のアルミ板が容易に分離できたものを○、分離に強い力を要するか、分離が困難だったものを×として評価した。
実施例1〜5、比較例1〜4で得られた上記の測定による結果をまとめて表1、表2に配合と共に示した。
Claims (6)
- ポリマージオール(a−1)及びジイソシアネート(a−2)を反応させて得られるイソシアネート基末端構造を有するプレポリマー(A)と熱伝導性フィラー(B)を必須成分として含む湿気硬化型接着剤であって、湿気硬化後の熱伝導性湿気硬化型接着剤の熱伝導性が25〜120℃の範囲において0.8W/m・K以上である熱伝導性湿気硬化型接着剤。
- イソシアネート基末端構造を有するプレポリマー(A)が25℃では固形で、120℃では100〜50,000mPa・sの溶融粘度を示す請求項1に記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤。
- 熱伝導性フィラー(B)が黒鉛であり、その配合量が全体の30〜80重量%を占めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤。
- ポリマージオール(a−1)が、1,6−ヘキサンジオール・アジピン酸のポリエステルジオール、1,4−ブタンジオール・アジピン酸のポリエステルジオール、エチレングリコール・アジピン酸のポリエステルジオール、1,6−ヘキサンジオール・セバシン酸のポリエステルジオール、1,4−ブタンジオール・セバシン酸のポリエステルジオール、エチレングリコール・セバシン酸のポリエステルジオールから選ばれる一つ以上のものであり、数平均分子量が1,000〜5,000である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤。
- ジイソシアネート(a−2)が、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネートから選ばれる一つ以上のものである請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の熱伝導性湿気硬化型接着剤を100〜150℃の範囲で加熱溶融させて部材に直接に塗布するとともに、塗布された接着剤を100〜150℃に再加熱して溶融させた状態で他部材を貼り合わせる熱伝導性湿気硬化型接着剤の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006246676A JP5004538B2 (ja) | 2006-09-12 | 2006-09-12 | 熱伝導性湿気硬化型接着剤、及びその施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006246676A JP5004538B2 (ja) | 2006-09-12 | 2006-09-12 | 熱伝導性湿気硬化型接着剤、及びその施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008069195A true JP2008069195A (ja) | 2008-03-27 |
JP5004538B2 JP5004538B2 (ja) | 2012-08-22 |
Family
ID=39291076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006246676A Expired - Fee Related JP5004538B2 (ja) | 2006-09-12 | 2006-09-12 | 熱伝導性湿気硬化型接着剤、及びその施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5004538B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009157315A1 (ja) * | 2008-06-25 | 2009-12-30 | 日本ゼオン株式会社 | 熱伝導性感圧接着剤組成物及び熱伝導性感圧接着性シート |
JP2011093985A (ja) * | 2009-10-28 | 2011-05-12 | Nippon Zeon Co Ltd | 熱伝導性感圧接着剤組成物、熱伝導性感圧接着性シート、及び電子部品 |
WO2011102170A1 (ja) * | 2010-02-19 | 2011-08-25 | 日本ゼオン株式会社 | 熱伝導性感圧接着剤組成物、熱伝導性感圧接着性シート、及び電子部品 |
JP2011184668A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 熱伝導性熱可塑性接着剤組成物 |
JP2012207198A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-25 | Tokuyama Corp | フォトクロミック組成物、および光学物品 |
EP3064560A1 (en) * | 2015-03-05 | 2016-09-07 | Henkel AG & Co. KGaA | Thermally conductive adhesive |
CN111511792A (zh) * | 2017-12-20 | 2020-08-07 | 汉高股份有限及两合公司 | 具有优异的机械性能组合的导热聚氨酯粘合剂 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01165680A (ja) * | 1987-11-16 | 1989-06-29 | Uzin Werk Georg Utz Gmbh & Co Kg | マイクロ波活性性ホットメルト接着剤 |
JPH05179210A (ja) * | 1991-04-24 | 1993-07-20 | Ciba Geigy Ag | 熱伝導性接着フィルム、熱伝導性接着剤層を有する積層品及びそれらの使用品 |
JPH07118622A (ja) * | 1993-10-27 | 1995-05-09 | Sekisui Chem Co Ltd | ホットメルト接着剤組成物 |
JPH10183086A (ja) * | 1996-12-24 | 1998-07-07 | Hitachi Chem Co Ltd | 熱伝導性接着剤組成物及び該組成物を用いた熱伝導性接着フィルム |
JP2000037802A (ja) * | 1998-07-24 | 2000-02-08 | Dainippon Ink & Chem Inc | 大面積積層体の製造法 |
JP2000219852A (ja) * | 1999-02-02 | 2000-08-08 | Tokai Rubber Ind Ltd | プラズマディスプレイパネル |
JP2002510742A (ja) * | 1998-04-07 | 2002-04-09 | エフテック・アクチェンゲゼルシャフト | 貯蔵安定性の潜伏反応性ホットメルト接着剤およびモジュラー部品の接着方法 |
JP2006526687A (ja) * | 2003-05-30 | 2006-11-24 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 熱伝導性発泡体インターフェース材料 |
JP2007262392A (ja) * | 2006-03-01 | 2007-10-11 | Yasuhara Chemical Co Ltd | 熱伝導性ホットメルト接着剤組成物 |
WO2007148729A1 (ja) * | 2006-06-21 | 2007-12-27 | Hitachi Kasei Polymer Co., Ltd. | 熱伝導性熱可塑性粘着剤組成物 |
-
2006
- 2006-09-12 JP JP2006246676A patent/JP5004538B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01165680A (ja) * | 1987-11-16 | 1989-06-29 | Uzin Werk Georg Utz Gmbh & Co Kg | マイクロ波活性性ホットメルト接着剤 |
JPH05179210A (ja) * | 1991-04-24 | 1993-07-20 | Ciba Geigy Ag | 熱伝導性接着フィルム、熱伝導性接着剤層を有する積層品及びそれらの使用品 |
JPH07118622A (ja) * | 1993-10-27 | 1995-05-09 | Sekisui Chem Co Ltd | ホットメルト接着剤組成物 |
JPH10183086A (ja) * | 1996-12-24 | 1998-07-07 | Hitachi Chem Co Ltd | 熱伝導性接着剤組成物及び該組成物を用いた熱伝導性接着フィルム |
JP2002510742A (ja) * | 1998-04-07 | 2002-04-09 | エフテック・アクチェンゲゼルシャフト | 貯蔵安定性の潜伏反応性ホットメルト接着剤およびモジュラー部品の接着方法 |
JP2000037802A (ja) * | 1998-07-24 | 2000-02-08 | Dainippon Ink & Chem Inc | 大面積積層体の製造法 |
JP2000219852A (ja) * | 1999-02-02 | 2000-08-08 | Tokai Rubber Ind Ltd | プラズマディスプレイパネル |
JP2006526687A (ja) * | 2003-05-30 | 2006-11-24 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 熱伝導性発泡体インターフェース材料 |
JP2007262392A (ja) * | 2006-03-01 | 2007-10-11 | Yasuhara Chemical Co Ltd | 熱伝導性ホットメルト接着剤組成物 |
WO2007148729A1 (ja) * | 2006-06-21 | 2007-12-27 | Hitachi Kasei Polymer Co., Ltd. | 熱伝導性熱可塑性粘着剤組成物 |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009157315A1 (ja) * | 2008-06-25 | 2009-12-30 | 日本ゼオン株式会社 | 熱伝導性感圧接着剤組成物及び熱伝導性感圧接着性シート |
JP2011093985A (ja) * | 2009-10-28 | 2011-05-12 | Nippon Zeon Co Ltd | 熱伝導性感圧接着剤組成物、熱伝導性感圧接着性シート、及び電子部品 |
WO2011102170A1 (ja) * | 2010-02-19 | 2011-08-25 | 日本ゼオン株式会社 | 熱伝導性感圧接着剤組成物、熱伝導性感圧接着性シート、及び電子部品 |
JP5713000B2 (ja) * | 2010-02-19 | 2015-05-07 | 日本ゼオン株式会社 | 熱伝導性感圧接着剤組成物、熱伝導性感圧接着性シート、及び電子部品 |
JP2011184668A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 熱伝導性熱可塑性接着剤組成物 |
JP2012207198A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-25 | Tokuyama Corp | フォトクロミック組成物、および光学物品 |
EP3064560A1 (en) * | 2015-03-05 | 2016-09-07 | Henkel AG & Co. KGaA | Thermally conductive adhesive |
WO2016139221A1 (en) * | 2015-03-05 | 2016-09-09 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Thermally conductive adhesive |
CN107406735A (zh) * | 2015-03-05 | 2017-11-28 | 汉高股份有限及两合公司 | 导热性粘合剂 |
US10689551B2 (en) | 2015-03-05 | 2020-06-23 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Thermally conductive adhesive |
TWI704199B (zh) * | 2015-03-05 | 2020-09-11 | 德商漢高股份有限及兩合公司 | 熱傳導性黏著劑 |
CN111511792A (zh) * | 2017-12-20 | 2020-08-07 | 汉高股份有限及两合公司 | 具有优异的机械性能组合的导热聚氨酯粘合剂 |
CN111511792B (zh) * | 2017-12-20 | 2022-10-28 | 汉高股份有限及两合公司 | 具有优异的机械性能组合的导热聚氨酯粘合剂 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5004538B2 (ja) | 2012-08-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5004538B2 (ja) | 熱伝導性湿気硬化型接着剤、及びその施工方法 | |
US20100213403A1 (en) | Thermally conductive thermoplastic pressure sensitive adhesive composition | |
JP5903984B2 (ja) | 着色粘着テープおよびグラファイト複合シート | |
KR101625422B1 (ko) | 경화성 방열 조성물 | |
JP5560630B2 (ja) | 熱伝導シート、この熱伝導シートの製造方法及び熱伝導シートを用いた放熱装置 | |
JP5423455B2 (ja) | 熱伝導シート、その製造方法及び熱伝導シートを用いた放熱装置 | |
TWI686582B (zh) | 絕緣散熱薄片之製造方法、絕緣散熱薄片及散熱器 | |
JP5891663B2 (ja) | 着色粘着テープ | |
JP6947032B2 (ja) | 樹脂組成物、それを用いたシート、積層体、パワー半導体装置、プラズマ処理装置および半導体の製造方法 | |
TW201221894A (en) | Thermal conductive sheet, method of producing thermal conductive sheet and radiator | |
JPWO2016075753A1 (ja) | 発泡樹脂基材を有する粘着テープ及びその製造方法 | |
WO2015178416A1 (ja) | 接着性を有する絶縁高熱伝導性シート | |
CN107615454A (zh) | 保护膜形成用复合片 | |
Wang et al. | Preparation and characterization of novel film adhesives based on cyanate ester resin for bonding advanced radome | |
JP2011184668A (ja) | 熱伝導性熱可塑性接着剤組成物 | |
JP6619525B2 (ja) | 光学用粘着剤組成物及びこの硬化物を含む光学用粘着層 | |
CN1703477A (zh) | 聚已酸内酯粘合剂组合物 | |
JP6385917B2 (ja) | 積層板及びその製造方法 | |
TW200400111A (en) | Heat-resistant label | |
CN114929827A (zh) | 耐高温可b阶化环氧粘合剂和由其制造的制品 | |
JP2012207205A (ja) | 熱伝導性絶縁樹脂組成物および熱伝導性接着シ−ト | |
TW201942307A (zh) | 硬化性黏接劑組成物、使用此組成物之黏接片、含有此黏接片之疊層體及其製造方法 | |
CN102089363A (zh) | 将两个塑料表面粘合在一起的方法 | |
CN111108162A (zh) | 含固化性接合材料的层叠体的制造方法 | |
JP6805372B2 (ja) | 液晶表示素子用シール剤、硬化物、上下導通材料、及び、液晶表示素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090831 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091006 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20100603 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120209 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120216 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120409 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120517 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120522 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |