JP2008068712A - 自動車のデッキボード開閉構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】デッキボードの第一の縁部の長手方向に沿って進退可能な第一の支軸部材がデッキボードと収納部の一方に設けられ、残る他方に第一の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第一の回転軸として回転動作可能に嵌合する第一の嵌合穴が設けられ、デッキボードの第二の縁部の長手方向に沿って進退可能な第二の支軸部材がデッキボードと収納部の一方に設けられ、残る他方に第二の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第二の回転軸として回転動作可能に嵌合する第二の嵌合穴が設けられ、デッキボードは、第二の支軸部材が退避したときに第一の回転軸を中心に第二の縁部を開閉操作可能とされ、第一の支軸部材が退避したときに第二の回転軸を中心に第一の縁部を開閉操作可能とされている。
【選択図】図3
Description
収納用の凹部の開口にデッキボードを開閉操作可能となるように設置することによって、デッキボードで前記開口を覆って前記凹部を荷室から仕切ったり、デッキボードの一端を支軸としてデッキボードを回転動作可能とすることにより蓋として機能させたり、デッキボードに荷室のフロアの平坦性を確保する機能などを付与させたりしている。
このようなデッキボードとしては、合成樹脂をブロー成形し、中空形状とするとともに、アルミニウムなどの比較的軽量な金属を内部に挿入して補強したものが知られている。これにより、デッキボードに局所的な荷重がかかるような場合でも、デッキボードが変形したり割れたりすることがなくなる。また、デッキボードを中空形状とすることによって、デッキボードに適度な板厚を持たせて強度および剛性を確保させ、デッキボードの軽量化を図ることが可能となる。
また、蓋体がブラケットの弾性力によってのみ開口部に取り付けられているため、度重なる蓋体の使用によりブラケットの弾性力が弱まり、自動車の走行中に揺動して異音が発生したり、ブラケットが支軸から外れたりする可能性がある。従って、閉じた蓋体をより確実に固定することが望まれていた。
第一・第二の支軸部材と第一・第二の嵌合穴とが嵌合しているときに第二の支軸部材が第二の嵌合穴から第二の縁部の長手方向に沿って退避すると、第一の支軸部材の進出方向を回転軸として第二の縁部が開閉操作可能とされる。また、第一・第二の支軸部材と第一・第二の嵌合穴とが嵌合しているときに第一の支軸部材が第一の嵌合穴から第一の縁部の長手方向に沿って退避すると、第二の支軸部材の進出方向を回転軸として第一の縁部が開閉操作可能とされる。ここで、第一・第二の支軸部材が第一・第二の嵌合穴から退避すれば撓み動作を経る必要なく両者の嵌合が解除されるので、デッキボードの開閉を容易にさせることが可能になる。
第一・第二の支軸部材は、それぞれ単数でも複数でもよい。第一・第二の嵌合穴は、それぞれ単数でも複数でもよい。
請求項2にかかる発明では、操作部を押すだけでデッキボードの嵌合が解除されるため、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
請求項3にかかる発明では、把手部を掴んで引き出す操作によってデッキボードの嵌合が解除され、また、把手部の上に荷物等を置いてもデッキボードの嵌合が解除されることがないので、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
請求項5にかかる発明では、デッキボードの第一・第二の縁部のいずれを開く場合でもデッキボードが自動的に開くので、両開き可能なデッキボードの開閉の操作性を向上させることができる。
請求項6にかかる発明では、デッキボードを所定の角度で開いた状態で保持させることが可能となるため、使用者は荷物の出し入れをする際にデッキボードを支えておく必要がなくなり、荷物の出し入れの際の利便性を向上させることができる。
請求項8にかかる発明では、デッキボードの第一・第二の縁部のいずれを開く場合でもデッキボードが自動的に開くので、両開き可能なデッキボードの開閉の操作性を向上させることができる。
(1)自動車のデッキボード開閉構造の構成:
(2)自動車のデッキボード開閉構造の作用、効果:
(3)変形例:
図1と図2は、本発明の一実施形態に係るデッキボード開閉構造を採用した自動車の内装の一例を示し、一部を透視または断面視して示している。図3と図4は、デッキボードを開閉させたときのデッキボード開閉構造の動作の一例を示している。図5は、第二の台座部材とともに収納部の一例を上側から見て示し、連結付勢手段の一部およびデッキボードを透視して示している。図6は、軸受部材の一例を示している。図7は、第一の台座部材とともにデッキボードおよび軸支機構の一例を底面側から見て示し、連結付勢手段の一部および収納部を透視して示している。図8は、軸支機構の一例を示している。図9は、軸支機構の動作の一例を示し、第一の軸支機構を前側から見て示す正面図、および、第二の軸支機構を後側から見て示す背面図に相当する。なお、軸受部材22,26および嵌合穴24,28の位置を二点鎖線で示している。図10は、支軸部材と嵌合穴とが回転動作可能に嵌合した様子を示している。図11は、デッキボードが全開しているときの連結付勢手段の一例を示している。図12は、デッキボードが全開しているときの連結付勢手段の要部を後側から見て示している。図13は、デッキボードが半開しているときの連結付勢手段の一例を示している。
なお、左右の位置関係を説明するときには、自動車100の後方から前方を見たときを基準として説明する。
上記デッキボード30は、第二の支軸部材52,52が第二の嵌合穴28,28から退避したときに第一の回転軸AX1を中心に後縁部30dを開閉操作可能とされ、第一の支軸部材42,42が第一の嵌合穴24,24から退避したときに第二の回転軸AX2を中心に前縁部30cを開閉操作可能とされている。
なお、嵌合穴24,28が上下方向よりも前後方向D1へ長くされた長円形状とされているので、支軸部材42,52の前後方向の位置にばらつきが生じても円滑に嵌合穴に支軸部材を嵌合させることが可能である。
以上により、デッキボード30は、縁部30c,dに沿う位置で収納部10に嵌合可能とされ、後縁部30dと収納部10との嵌合が解除されたときに前縁部30cの長手方向に沿った回転軸AX1を中心に後縁部30dを開閉操作可能とされるとともに、前縁部30cと収納部10との嵌合が解除されたときに後縁部30dの長手方向に沿った回転軸AX2を中心に前縁部30cを開閉操作可能とされている。
筐体41,51は、金属製、樹脂製、等とすることができる。筐体41,51には、支軸部材42,52を貫通させた穴が左右側面に形成され、上部の左右から車幅方向外側へ延出した延出部41a,51aにねじ穴41b,51bが形成されている。これらのねじ穴にねじを通してデッキボードの下面30bに筐体41,51をねじ止めすることができる。
本金具47,57には、金具移動規制部49,59に対して操作釦の押圧方向にのみスライド可能に嵌合した溝状部47a,57aが形成されるとともに、下側となるほど互いに離れる位置に形成された一対の第一の溝47b,47bおよび一対の第二の溝57b,57bが形成されている。一方、本支軸部材の基部42a,42aには後方に向かって突出して溝47b,47bに対して摺動可能に挿入された一対の凸部43,43が形成され、支軸部材の基部52a,52aには前方に向かって突出して溝57b,57bに対して摺動可能に挿入された一対の凸部53,53が形成されている。操作釦46,56および金具47,57が上側にあるとき、溝47b,57bに挿入された凸部どうしが離間する結果、支軸部材どうしが離間する進出方向D3,D4へ進出して嵌合穴24,28に挿入する。操作釦46,56および金具47,57が下側にあるとき、溝47b,57bに挿入された凸部どうしが近接する結果、支軸部材どうしが近接する方向へ退避して嵌合穴24,28との嵌合が解除される。
上記連結機構によりデッキボードが収納部に連結されているので、デッキボードの耐荷重性が向上するとともに、自動車走行中にデッキボードが外れたり揺動して異音が発生したりするような不具合の発生を可及的に防止することができる。また、上記連結脚付勢手段により、操作釦を押す操作を行うだけで支軸部材を軸としてデッキボードを自動的に回転動作させることができるため、デッキボードを開く操作が不要になる。さらに、上記角度規制構造により開状態のデッキボードを所定の開位置で保持させることが可能となるため、使用者は、荷物の出し入れをする際にデッキボードを支えておく必要がなくなり、両手を使って荷物を出し入れすることができる。
本実施形態の第二の台座部材76は、フロアパネル14の上面に接触する基部76a、この基部の左右縁部からデッキボード側へ延出した延出部76b,c、を有する形状とされ、長手方向を車幅方向D2に向けた円柱形状の軸部材77が延出部76b,cに掛け渡されて固定されている。台座部材76は、基部76aがねじによりフロアパネルに取り付けられて固定される。第二の連結脚78は、収納部側の端部78aが延出部76b,c間に挿入され、該端部78aで軸部材77に対して回転動作可能に取り付けられている。
第一の連結脚の端部74b近傍には、第二の連結脚78と相対向する側で該連結脚78に向かって膨らんでばね80の一端80aを掛止させる凸部74cが形成されている。
第二の連結脚との接続部位から膨出した第一のストッパ92の膨出方向は、第一の台座部材72とは反対の方向からデッキボード側にずれた方向とされている。第一の連結脚との接続部位から膨出した第二のストッパ94の膨出方向は、第二の台座部材76とは反対の方向から収納部側にずれた方向とされている。両連結脚のなす角度θ1が拡がっていくと、ストッパ92の収納部側とストッパ94のデッキボード側とが互いに突き当たることにより、角度θ1を180°未満、好ましくは150°以下の所定の角度に規制する。これにより、開いていくデッキボード30は、ストッパ92,94で規制された角度に応じた所定の開位置で開動作が停止する。
本デッキボード開閉構造ST1を形成するには、以下のようにすればよい。
図9に示す軸支機構40,50を形成するには、まず、支軸部材42,52、ばね44,54、金具47,57が取り付けられた操作釦46,56、これらの支軸部材やばねや金具を挿入可能(例えば二分割)とした筐体41,51、を所定の形状に形成する。次に、筐体41,51内にばね44,54を挿入し、金具の溝47b,57bに凸部43,53を挿入させながら支軸部材42,52と金具47,57を筐体41,51内の所定の位置に挿入する。最後に、筐体41,51を閉じると、軸支機構40,50が形成される。
また、デッキボードの本体部分を所定の形状に形成し、この本体部分に軸支機構40,50を所定の位置でねじ等により固定すると、デッキボード30が形成される。
本開閉構造ST1を形成するには、フロアパネル14の上面で収納部10の左右両側の所定位置に上記連結付勢手段の台座部材76をねじ等により固定する。また、デッキボードの下面30bで左右縁部の所定位置に上記連結付勢手段の台座部材72をねじ等により固定する。最後に、軸受部材の嵌合穴24,28に支軸部材42,52を挿入させると、デッキボード30が閉じた状態の開閉構造ST1が形成される。
自動車の荷室用ドア4を開いて物入れ空間SP2に物を出し入れする等の場合、利用者は、後側の操作釦56を押圧操作してデッキボードの後縁部30dを開いたり、該後縁部30dを手で押し下げて閉じたりすればよい。
図3の上から三段目に示すように後側の操作釦56が押圧操作されると、図9の下段に示すように、後側の支軸部材52,52は、ばね54の付勢力に抗して車幅方向内側へ退避し、後側の嵌合穴28,28との嵌合が解除される。ここで、前側の支軸部材42,42が嵌合穴24,24と回転動作可能に嵌合しており、つる巻きばね80により両連結脚74,78が挟む角度θ1を拡げる方向へ付勢されているので、デッキボード30は、前側の支軸部材42,42の進出方向D3を回転軸AX1として後縁部30dが開いていく。そして、ストッパ92,94が互いに当接すると、両連結脚のなす角度θ1が所定の角度に規制され、図3の最下段に示すようにデッキボード30の開動作が所定の開位置で停止する。従って、デッキボードの後側が手で保持されなくても開いたままとなり、両手を使って後側から荷物を出し入れすることができる。
なお、操作釦56の押圧操作が解除されると、支軸部材52,52はばね54の付勢力により前縁部30cの長手方向に沿う進出方向D3へ進出する。
前側の操作釦46が押圧操作されると、図9の下段に示すように、前側の支軸部材42,42は、ばね44の付勢力に抗して車幅方向内側へ退避し、前側の嵌合穴24,24との嵌合が解除される。ここで、後側の支軸部材52,52が嵌合穴28,28と回転動作可能に嵌合しており、つる巻きばね80により両連結脚74,78が挟む角度θ1を拡げる方向へ付勢されているので、デッキボード30は、後側の支軸部材52,52の進出方向D4を回転軸AX2として前縁部30cが開いていく。そして、ストッパ92,94が互いに当接すると、両連結脚のなす角度θ1が所定の角度に規制され、図3の最上段に示すようにデッキボード30の開動作が所定の開位置で停止する。従って、デッキボードの前側が手で保持されなくても開いたままとなり、両手を使って前側から荷物を出し入れすることができる。
なお、操作釦46の押圧操作が解除されると、支軸部材42,42はばね44の付勢力により後縁部30dの長手方向に沿う進出方向D4へ進出する。
また、デッキボードが弾性力によって収納部に取り付けられていると自動車の走行中にデッキボードが外れないようにある程度強い弾性力を与えなければならず、デッキボードの開閉操作が容易とはならない。本実施形態では、支軸部材42,52が嵌合穴24,28から退避すれば撓み動作を経る必要なく両者の嵌合が解除されるので、両開き構造を有するデッキボードの開閉を容易にさせることが可能になる。
さらに、両連結脚のなす角度を拡げる方向へ付勢する連結脚付勢手段が設けられているので、デッキボードの前縁部、後縁部いずれを開く場合でもデッキボードが自動的に開く。これにより、デッキボードの開閉に伴う使用者の負担が軽減し、極めて容易にデッキボードの開閉を行うことができ、両開き可能なデッキボードの開閉の操作性を向上させることができる。
さらに、操作部を押すだけでデッキボードの嵌合がワンタッチで解除されるため、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
なお、実開平5−41975号公報記載の構造では、物を入れる開口部に支軸が露出するため見栄えが良くなく、支軸の分だけ開口部の収納スペースが削られる。本実施形態では、収納部に支軸が露出しないため見栄えが良く、収納部の収納スペースも削られない。
なお、本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、デッキボードは、左側縁部30eの長手方向に沿った第一の回転軸を中心に右側縁部30fを開閉操作可能とされるとともに、右側縁部30fの長手方向に沿った第二の回転軸を中心に左側縁部30eを開閉操作可能とされたデッキボードでもよい。
支軸部材がデッキボード側にあると操作部を設けた構造が簡単になるものの、支軸部材が収納部に設けられてもよい。支軸部材と回転動作可能に嵌合する嵌合穴は、デッキボードに設けられてもよい。むろん、第一の支軸部材と第二の嵌合穴とがデッキボードに設けられて第二の支軸部材と第一の嵌合穴とが収納部に設けられてもよいし、第一の支軸部材と第二の嵌合穴とが収納部に設けられて第二の支軸部材と第一の嵌合穴とがデッキボードに設けられてもよい。また、デッキボードの同じ縁部(例えば前縁部)にデッキボード側支軸部材およびデッキボード側嵌合穴を設け、該デッキボード側支軸部材と嵌合する収納部側嵌合穴および該デッキボード側嵌合穴と嵌合する収納部側支軸部材を設けてもよい。
第一の支軸部材を互いに反対方向へ進出する一対の支軸部材で構成するとデッキボードの回転動作の安定性が向上する点で好適であるものの、一方向にのみ進出する支軸部材(例えば単一の支軸部材)で構成してもよいし、3以上の支軸部材で構成してもよい。第一の嵌合穴も、単一の嵌合穴で構成してもよいし、3以上の嵌合穴で構成してもよい。また、第二の支軸部材を互いに反対方向へ進出する一対の支軸部材で構成するとデッキボードの回転動作の安定性が向上する点で好適であるものの、一方向にのみ進出する支軸部材(例えば単一の支軸部材)で構成してもよいし、3以上の支軸部材で構成してもよい。第二の嵌合穴も、単一の嵌合穴で構成してもよいし、3以上の嵌合穴で構成してもよい。
嵌合穴が貫通穴であると構造が簡単になるものの、嵌合穴は、貫通穴でなくてもよく、支軸部材を進出方向へ挿入可能な凹形状等でもよい。
さらに、操作部(操作釦46,56)が軸支機構40,50に設けられなかったり、操作釦46だけ設けられて操作釦56が設けられなかったり、操作釦56だけ設けられて操作釦46が設けられなかったりしても、本発明を適用可能である。例えば、支軸部材の爪部42b,52bの上側もテーパ状に形成すれば、デッキボードを開くときに支軸付勢機構44,54の力に抗して爪部42b,52bに軸受部材22,26の左右延出部の上端部を乗り越えさせて嵌合穴24,28との係合を解除させることができる。デッキボードを閉じるときには、支軸付勢機構44,54の力に抗して爪部42b,52bに軸受部材22,26の左右延出部の上端部を乗り越えさせて嵌合穴24,28と嵌合させることができる。その結果、支軸部材の進出方向を中心軸としてデッキボードを両開き可能にさせることができる。
なお、支軸部材42,52をともに嵌合穴24,28との嵌合から解除すれば、デッキボード30を取り外すことも可能となり、荷室SP1の荷物収納スペースを拡大することが可能となる。また、支軸部材42,52をともに嵌合穴24,28との嵌合から解除した状態でデッキボード30を上下方向に立てて保持すれば、閉状態のデッキボード30上のデッキ空間(荷室SP1)と物入れ空間SP2との両方を使って、デッキ空間だけでは収納できなかった背の高い荷物などを収納することも可能となる。
上述した各種変形例は、下記の変形例にも適用される。
図14に示すように、軸支機構140,150は、略箱形の筐体141,151、車幅方向D2へ進退可能な支軸部材142,152、これらの支軸部材を進出方向へ進出させる方向(車幅方向D2)に付勢する支軸付勢手段144,154、操作に連動して支軸部材142,152を進退させる第一の把手部146および第二の把手部156と、戻り動作後の把手部146,156を格納するように凹んだ形状とされた凹部148,158、支軸部材を摺動させることにより支軸部材の移動を車幅方向に規制する支軸部材移動規制部、を有する機構を用いることができる。把手部146,156は、引き出し操作により支軸部材142,152を進出方向とは反対方向へ退避させる一方、戻り動作により支軸部材142,152を進出方向へ進出させる。
本変形例では、把手部を掬い上げる操作によって、デッキボードを開閉操作させる手掛かりができるとともに支軸部材142,152と軸受部材との嵌合が外れる。このため、支軸部材と軸受部材との嵌合を解除するのに、余計な手間をかけることなく把手部を掴んで持ち上げる簡単な操作によって嵌合を解除することができる。また、使用者がデッキボードを開けるために把手部を掴んで引き出す操作をした場合にのみ支軸部材と軸受部材との嵌合が外れるため、把手部上に荷物等が置かれてもデッキボードの嵌合が解除されない。従って、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
なお、なるべくデッキボードを収納部から離間させる観点からは、ストッパ92,94を無くしたり、角度θ1が180゜に近くなるようにストッパ92,94を形成したりするとよい。
なお、なるべくデッキボードを収納部から離間させる観点から、連結付勢手段360にストッパを設けていない。
デッキボード330が閉位置L1にあるとき、第一・第二の支軸部材をともに第一・第二の嵌合穴との嵌合から解除し、デッキボード330の前後縁部の一方(図では前縁部)を前後の受け部材338,338の間から上方へ引き出していく(図のL2〜L3の位置)。デッキボード330を完全に前後の受け部材338,338の間から上方へ引き出すと、まず、デッキボード330の前後縁部の一方(図では前縁部)を受け部材の載置面338aに載置させる。そして、デッキボード330の前後縁部の他方(図では後縁部)に取り付けられた弾性部材332を受け部材の先端部338bに接触させて弾性変形させた後、デッキボード330の前後縁部の他方も受け部材の載置面338aに載置すると、デッキボード330を上方位置で略水平に保持することができる。一方、デッキボード330が上方位置にあるとき、弾性部材332を弾性変形させながらデッキボード330を受け部材338から外し、デッキボード330を前後の受け部材338,338の間から下方へ降ろし、第一・第二の支軸部材をともに第一・第二の嵌合穴と嵌合させると、デッキボード330を閉位置にて保持することができる。
22…第一の軸受部材、24…第一の嵌合穴、
26…第二の軸受部材、28…第二の嵌合穴、
30,130,230,330…デッキボード、
30a…上面、30b…下面、
30c…前縁部(第一の縁部)、30d…後縁部(第二の縁部)、
40,140…第一の軸支機構、41…筐体、
42,142…第一の支軸部材、
44,144…第一の支軸付勢機構(支軸付勢手段)、
46…第一の操作釦(第一の操作部)、
50,150…第二の軸支機構、51…筐体、
52,152…第二の支軸部材、
54,154…第二の支軸付勢機構(支軸付勢手段)、
56…第二の操作釦(第二の操作部)、
60…連結付勢手段、
70…連結機構、
72…第一の台座部材、73…軸部材、
74…第一の連結脚、74a,b…端部、
75…軸部材(接続部位)、
76…第二の台座部材、77…軸部材、
78…第二の連結脚、78a,b…端部、
80…つる巻きばね(連結脚付勢手段)、
90…角度規制構造、
92…第一のストッパ、94…第二のストッパ、
100…自動車、
146…第一の把手部、156…第二の把手部、
148,158…凹部、
AX1…第一の回転軸、AX2…第二の回転軸、
D1…前後方向、D2…車幅方向、D3,D4…進出方向、
SP1…荷室、SP2…物入れ空間、
ST1…デッキボード開閉構造、
Claims (8)
- 自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、
前記デッキボードは、互いに相対する第一および第二の縁部を有し、
前記第一の縁部の長手方向に沿って進退可能な第一の支軸部材が前記デッキボードと前記収納部の一方に設けられ、残る他方に前記第一の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第一の回転軸として前記第一の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第一の嵌合穴が設けられ、
前記第二の縁部の長手方向に沿って進退可能な第二の支軸部材が前記デッキボードと前記収納部の一方に設けられ、残る他方に前記第二の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第二の回転軸として前記第二の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第二の嵌合穴が設けられ、
前記デッキボードは、前記第二の支軸部材が前記第二の嵌合穴から退避したときに前記第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされ、前記第一の支軸部材が前記第一の嵌合穴から退避したときに前記第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされていることを特徴とする自動車のデッキボード開閉構造。 - 前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を前記進出方向へ進出させる方向に付勢する支軸付勢手段と、
進出した前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を押圧操作により退避させる操作部と、が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のデッキボード開閉構造。 - 前記デッキボードには、引き出し操作により前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を前記進出方向とは反対方向へ退避させる一方で戻り動作により前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を前記進出方向へ進出させる把手部と、前記戻り動作後の把手部を格納するように凹んだ形状とされた凹部とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のデッキボード開閉構造。
- 前記デッキボードに対して前記第一および第二の支軸部材の進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられた第一の連結脚と、前記収納部に対して前記進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられた第二の連結脚とを有し、前記第一の連結脚における前記デッキボードとは反対側の端部と前記第二の連結脚における前記収納部とは反対側の端部とが前記進出方向と並行する方向を回転軸として互いに回転動作可能に接続され、前記収納部に対して前記第一の回転軸および前記第二の回転軸を中心に前記デッキボードを開閉動作可能にさせて連結する連結機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の自動車のデッキボード開閉構造。
- 前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とは、折れ曲がるように接続され、
接続された前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とに対して両連結脚のなす角度を拡げる方向へ付勢する連結脚付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の自動車のデッキボード開閉構造。 - 接続された前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とのなす角度を所定の角度以下に規制する角度規制構造が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の自動車のデッキボード開閉構造。
- 自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、
前記デッキボードには、互いに相対して並行する第一および第二の縁部の長手方向にそれぞれ沿って進退可能な第一および第二の支軸部材と、前記第一および第二の支軸部材をそれぞれ進出させる方向に付勢する第一および第二の支軸付勢機構と、進出した前記第一および第二の支軸部材をそれぞれ前記デッキボードの表面側からの操作により退避させる第一および第二の操作部と、が設けられ、
前記収納部には、前記第一の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第一の回転軸として前記第一の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第一の嵌合穴と、前記第二の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第二の回転軸として前記第二の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第二の嵌合穴と、が設けられ、
前記デッキボードは、前記第二の支軸部材が前記第二の嵌合穴から退避したときに前記第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされ、前記第一の支軸部材が前記第一の嵌合穴から退避したときに前記第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされ、
前記デッキボードの裏面に固定された第一の台座部材と、この第一の台座部材に対して前記第一および第二の支軸部材の進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられた第一の連結脚と、前記収納部に固定された第二の台座部材と、この第二の台座部材に対して前記進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられるとともに前記第二の台座部材とは反対側の端部が前記第一の連結脚における前記第一の台座部材とは反対側の端部と回転動作可能に接続された第二の連結脚と、折れ曲がるように接続された前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とに対して両連結脚のなす角度を拡げる方向へ付勢するばねと、が設けられ、
前記第一の連結脚には、前記第二の連結脚との接続部位から膨出した第一のストッパが形成され、
前記第二の連結脚には、前記第一の連結脚との接続部位から膨出した第二のストッパが形成され、
前記第一および第二のストッパは、前記両連結脚のなす角度が拡がるときに所定の角度で互いに当接して拡がりを規制することを特徴とする自動車のデッキボード開閉構造。 - 自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、
前記デッキボードは、互いに相対する第一および第二の縁部に沿う位置で前記収納部に嵌合可能とされ、前記第二の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第一の縁部の長手方向に沿った第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされるとともに、前記第一の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第二の縁部の長手方向に沿った第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされ、
前記第一および第二の回転軸を中心に前記デッキボードを開閉動作可能にさせて前記収納部に連結する連結機構と、
この連結機構に対して前記デッキボードを開かせる方向へ付勢する付勢手段とが設けられていることを特徴とする自動車のデッキボード開閉構造。
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