JP2008068712A - 自動車のデッキボード開閉構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】両開き構造を有するデッキボードの開閉を容易にさせながら閉じたデッキボードをより確実に固定することを課題とする。
【解決手段】デッキボードの第一の縁部の長手方向に沿って進退可能な第一の支軸部材がデッキボードと収納部の一方に設けられ、残る他方に第一の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第一の回転軸として回転動作可能に嵌合する第一の嵌合穴が設けられ、デッキボードの第二の縁部の長手方向に沿って進退可能な第二の支軸部材がデッキボードと収納部の一方に設けられ、残る他方に第二の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第二の回転軸として回転動作可能に嵌合する第二の嵌合穴が設けられ、デッキボードは、第二の支軸部材が退避したときに第一の回転軸を中心に第二の縁部を開閉操作可能とされ、第一の支軸部材が退避したときに第二の回転軸を中心に第一の縁部を開閉操作可能とされている。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造に関する。
自動車の荷室のフロアには、スペアタイヤや工具や小荷物などを収納するため、上面を開口させた凹部が設けられている。このような収納用の凹部としては、荷室の床面を構成するフロアパネルに凹形状を形成したものや、凹部を有する合成樹脂製の収納ボックスをフロアパネル上に設置したもの等が知られている。
収納用の凹部の開口にデッキボードを開閉操作可能となるように設置することによって、デッキボードで前記開口を覆って前記凹部を荷室から仕切ったり、デッキボードの一端を支軸としてデッキボードを回転動作可能とすることにより蓋として機能させたり、デッキボードに荷室のフロアの平坦性を確保する機能などを付与させたりしている。
このようなデッキボードとしては、合成樹脂をブロー成形し、中空形状とするとともに、アルミニウムなどの比較的軽量な金属を内部に挿入して補強したものが知られている。これにより、デッキボードに局所的な荷重がかかるような場合でも、デッキボードが変形したり割れたりすることがなくなる。また、デッキボードを中空形状とすることによって、デッキボードに適度な板厚を持たせて強度および剛性を確保させ、デッキボードの軽量化を図ることが可能となる。
上述したデッキボードの開閉構造として、前縁部を中心軸としてデッキボードを回転動作可能とし、後側を持ち上げるように開閉操作可能とした構造が知られている。また、特許文献1に開示された自動車用デッキボードの蓋開閉構造は、デッキボード本体の開口部裏面における前後位置に車幅方向に延びる断面円形の支軸を取り付けるとともに、蓋体の裏面における前後位置に上記支軸に対して上下方向に弾性嵌合するブラケットを設け、蓋体を前後何れかの支軸を支点として開閉可能に支持した両開き構造とされている。
実開平5−41975号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたデッキボードは、蓋体を開ける際、断面円形の支軸と弾性嵌合したブラケットを支軸から外すためにブラケットの撓み動作を経て外す必要があり、ブラケットの弾性力に抗する力を蓋体に加えなければならない。また、蓋体を閉じる際、ブラケットを支軸に弾性嵌合させるためにブラケットの撓み動作を経て嵌合させる必要があり、やはりブラケットの弾性力に抗する力を蓋体に加えなければならない。なお、ブラケットの弾性力が弱いと自動車の走行中にブラケットが支軸から外れる可能性があるため、ブラケットにある程度強い弾性力を与えなければならない。従って、蓋体の開閉操作が容易とは言えず、蓋体の開閉操作を容易にさせることが望まれていた。
また、蓋体がブラケットの弾性力によってのみ開口部に取り付けられているため、度重なる蓋体の使用によりブラケットの弾性力が弱まり、自動車の走行中に揺動して異音が発生したり、ブラケットが支軸から外れたりする可能性がある。従って、閉じた蓋体をより確実に固定することが望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、両開き構造を有するデッキボードの開閉を容易にさせながら閉じたデッキボードをより確実に固定することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、前記デッキボードは、互いに相対する第一および第二の縁部を有し、前記第一の縁部の長手方向に沿って進退可能な第一の支軸部材が前記デッキボードと前記収納部の一方に設けられ、残る他方に前記第一の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第一の回転軸として前記第一の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第一の嵌合穴が設けられ、前記第二の縁部の長手方向に沿って進退可能な第二の支軸部材が前記デッキボードと前記収納部の一方に設けられ、残る他方に前記第二の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第二の回転軸として前記第二の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第二の嵌合穴が設けられ、前記デッキボードは、前記第二の支軸部材が前記第二の嵌合穴から退避したときに前記第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされ、前記第一の支軸部材が前記第一の嵌合穴から退避したときに前記第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされていることを特徴とする。
第一・第二(第一および第二)の支軸部材がそれぞれ第一・第二の縁部の長手方向に沿って進出して第一・第二の嵌合穴に挿入すると、デッキボードは閉じた状態となる。ここで、第一・第二の支軸部材が第一・第二の嵌合穴に挿入すれば撓み動作を経る必要なく両者が嵌合するので、デッキボードの開閉操作を繰り返しても両者の嵌合が弱くならない。従って、閉じたデッキボードをより確実に固定することが可能になる。
第一・第二の支軸部材と第一・第二の嵌合穴とが嵌合しているときに第二の支軸部材が第二の嵌合穴から第二の縁部の長手方向に沿って退避すると、第一の支軸部材の進出方向を回転軸として第二の縁部が開閉操作可能とされる。また、第一・第二の支軸部材と第一・第二の嵌合穴とが嵌合しているときに第一の支軸部材が第一の嵌合穴から第一の縁部の長手方向に沿って退避すると、第二の支軸部材の進出方向を回転軸として第一の縁部が開閉操作可能とされる。ここで、第一・第二の支軸部材が第一・第二の嵌合穴から退避すれば撓み動作を経る必要なく両者の嵌合が解除されるので、デッキボードの開閉を容易にさせることが可能になる。
上記デッキボードの第一・第二の縁部は、前縁部と後縁部の組み合わせ、左側縁部と右側縁部の組み合わせ、等、種々の向きが考えられる。支軸部材と嵌合穴が設けられる場所は、支軸部材がデッキボードで嵌合穴が収納部でもよいし、支軸部材が収納部で嵌合穴がデッキボードでもよい。なお、支軸部材がデッキボードに設けられると本発明にいう残る他方は収納部となり、支軸部材が収納部に設けられると本発明にいう残る他方はデッキボードとなる。また、第一・第二の支軸部材の一方がデッキボードに設けられて他方が収納部に設けられてもよい。
第一・第二の支軸部材は、それぞれ単数でも複数でもよい。第一・第二の嵌合穴は、それぞれ単数でも複数でもよい。
また、本発明は、自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、前記デッキボードは、互いに相対する第一および第二の縁部に沿う位置で前記収納部に嵌合可能とされ、前記第二の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第一の縁部の長手方向に沿った第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされるとともに、前記第一の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第二の縁部の長手方向に沿った第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされ、前記第一および第二の回転軸を中心に前記デッキボードを開閉動作可能にさせて前記収納部に連結する連結機構と、この連結機構に対して前記デッキボードを開かせる方向へ付勢する付勢手段とが設けられていることを特徴とする。
上記デッキボードは、上記連結機構により、それぞれ第一・第二の縁部の長手方向に沿った第一・第二の回転軸を中心として開閉動作可能に収納部に連結される。また、上記付勢手段により、デッキボードを開かせる方向へ連結機構が付勢されている。これにより、第二の縁部と収納部との嵌合が解除されると、第一の縁部の長手方向に沿った第一の回転軸を中心として回転動作するようにデッキボードが自動的に開く。また、第一の縁部と収納部との嵌合が解除されると、第二の縁部の長手方向に沿った第二の回転軸を中心として回転動作するようにデッキボードが自動的に開く。このように、デッキボードの第一・第二の縁部のいずれを開く場合でもデッキボードが自動的に開くので、収納部を使用する際の利便性が向上する。
請求項1にかかる発明によれば、両開き構造を有するデッキボードの開閉を容易にさせながら閉じたデッキボードをより確実に固定することが可能になる。
請求項2にかかる発明では、操作部を押すだけでデッキボードの嵌合が解除されるため、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
請求項3にかかる発明では、把手部を掴んで引き出す操作によってデッキボードの嵌合が解除され、また、把手部の上に荷物等を置いてもデッキボードの嵌合が解除されることがないので、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
請求項4にかかる発明では、両開き構造を有するデッキボードの開閉操作を円滑にさせることができる。
請求項5にかかる発明では、デッキボードの第一・第二の縁部のいずれを開く場合でもデッキボードが自動的に開くので、両開き可能なデッキボードの開閉の操作性を向上させることができる。
請求項6にかかる発明では、デッキボードを所定の角度で開いた状態で保持させることが可能となるため、使用者は荷物の出し入れをする際にデッキボードを支えておく必要がなくなり、荷物の出し入れの際の利便性を向上させることができる。
請求項7にかかる発明では、両開き構造を有するデッキボードの開閉を容易にさせながら閉じたデッキボードをより確実に固定することが可能になり、該デッキボードの開閉の操作性を向上させ、荷物の出し入れの際の利便性を向上させることができる。
請求項8にかかる発明では、デッキボードの第一・第二の縁部のいずれを開く場合でもデッキボードが自動的に開くので、両開き可能なデッキボードの開閉の操作性を向上させることができる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)自動車のデッキボード開閉構造の構成:
(2)自動車のデッキボード開閉構造の作用、効果:
(3)変形例:
(1)自動車のデッキボード開閉構造の構成:
図1と図2は、本発明の一実施形態に係るデッキボード開閉構造を採用した自動車の内装の一例を示し、一部を透視または断面視して示している。図3と図4は、デッキボードを開閉させたときのデッキボード開閉構造の動作の一例を示している。図5は、第二の台座部材とともに収納部の一例を上側から見て示し、連結付勢手段の一部およびデッキボードを透視して示している。図6は、軸受部材の一例を示している。図7は、第一の台座部材とともにデッキボードおよび軸支機構の一例を底面側から見て示し、連結付勢手段の一部および収納部を透視して示している。図8は、軸支機構の一例を示している。図9は、軸支機構の動作の一例を示し、第一の軸支機構を前側から見て示す正面図、および、第二の軸支機構を後側から見て示す背面図に相当する。なお、軸受部材22,26および嵌合穴24,28の位置を二点鎖線で示している。図10は、支軸部材と嵌合穴とが回転動作可能に嵌合した様子を示している。図11は、デッキボードが全開しているときの連結付勢手段の一例を示している。図12は、デッキボードが全開しているときの連結付勢手段の要部を後側から見て示している。図13は、デッキボードが半開しているときの連結付勢手段の一例を示している。
なお、左右の位置関係を説明するときには、自動車100の後方から前方を見たときを基準として説明する。
本実施形態の自動車100は、道路上で使用されるように設計及び装備された路上走行自動車とされ、リヤシート2の後方に荷室SP1が形成されるステーションワゴンタイプの乗用自動車とされている。本発明を適用可能な自動車には、フロントシートとリヤシートを備える2列シートタイプのモータビークル、さらにサードシートを備える3列シートタイプのモータビークル、フロントシートの後方であってリヤシートまたはサードシートの前方に荷室が形成されるモータビークル、等がある。
本実施形態の自動車のデッキボード開閉構造ST1は、自動車内で物入れ空間SP2を形成する収納部10をデッキボード30で開閉する。図1と図2に示した例では、荷室SP1の中で下部となる物入れ空間SP2を上側で仕切るデッキボードが前部デッキボード30と後部デッキボード39とに2分割され、前部デッキボード30に本発明が適用されている。デッキボード30,39は、リヤシート2の背後に形成された荷物収納スペースであるデッキの床面を構成する。前部デッキボード30の下部には、仕切壁12によって仕切られる凹形状の収納部10が設けられている。本実施形態の収納部10は、車体パネルの一部を構成する金属製のフロアパネル14、デッキボード30の形状に合わせて物入れ空間SP2の前後左右を囲むようにフロアパネル14上に配置された仕切壁12、物入れ空間SP2の前側に設けられた第一の軸受部材22、物入れ空間SP2の後側に設けられた第二の軸受部材26、を有し、スペアタイヤ、工具、小荷物、等を格納することが可能とされている。前部デッキボード30は収納部10の蓋として機能し、両デッキボード30,39はデッキのフロア面の平坦性を確保する機能を担っている。
デッキボード30は、略矩形板状に形成され、互いに相対して並行する前縁部(第一の縁部)30cおよび後縁部(第二の縁部)30dを有している。図7〜図9に示すように、デッキボードの前縁部30cには、当該前縁部30cの長手方向(車幅方向D2)に沿って進退可能な一対の第一の支軸部材42,42が設けられている。また、デッキボードの後縁部30dには、当該後縁部30dの長手方向(車幅方向D2)に沿って進退可能な一対の第二の支軸部材52,52が設けられている。一方、図5と図6に示すように、収納部10の前側には第一の支軸部材42を進出方向D3(車幅方向D2)へ挿入させて該進出方向D3を第一の回転軸AX1として第一の支軸部材42と回転動作可能に嵌合する一対の第一の嵌合穴24,24が設けられている。また、収納部10の後側には第二の支軸部材52を進出方向D4(車幅方向D2)へ挿入させて該進出方向D4を第二の回転軸AX2として第二の支軸部材52と回転動作可能に嵌合する一対の第二の嵌合穴28,28が設けられている。本実施形態では、前後縁部30c,dの長手方向が平行とされ、前後の支軸部材42,52の進出方向D3,D4が平行とされ、前後の回転軸AX1,AX2が平行とされているが、これらが平行でなくても本発明を適用可能である。
上記デッキボード30は、第二の支軸部材52,52が第二の嵌合穴28,28から退避したときに第一の回転軸AX1を中心に後縁部30dを開閉操作可能とされ、第一の支軸部材42,42が第一の嵌合穴24,24から退避したときに第二の回転軸AX2を中心に前縁部30cを開閉操作可能とされている。
本開閉構造ST1を適用したデッキボード30は、その前縁および後縁の両方を軸として回転動作可能とされているため、自動車の後部にある荷室用ドア4の側からだけでなく、デッキボード30の前にあるリヤシート2の側からもデッキボード30を開閉させて収納部10に荷物を出し入れすることが可能である。
仕切壁12は、金属製、樹脂製、等とされ、例えば、物入れ空間の前側、後側、左側、右側でそれぞれフロアパネル14から上方へ延出した略矩形の板状部材から構成される。仕切壁12は、ねじ等によりフロアパネル14に取り付けられて固定される。そして、仕切壁12とフロアパネル14とデッキボード30とで略直方体状に仕切られる空間が物入れ空間SP2となる。
軸受部材22,26は、例えば図6に示すように、底部22a,26a、該底部から上方へ延出した前側延出部22b,26bや後側延出部22c,26cや左側延出部22d,26dや右側延出部22e,26e、を有する金属製部材を用いることができる。第一の軸受部材22は、左右延出部22d,eに貫通穴が形成されて上記第一の嵌合穴24,24とされ、例えば前側の仕切壁12の前に設けられる。第二の軸受部材26は、左右延出部26d,eに貫通穴が形成されて上記第二の嵌合穴28,28とされ、例えば後側の仕切壁12の後に設けられる。両軸受部材22,26は、例えば、フロアパネル14に対してねじ等により取り付けられて固定される。前側の嵌合穴24,24には、進出してきた前側の支軸部材42,42が挿入され、嵌合穴24,24どうしを結ぶ車幅方向D2を回転軸AX1として回転動作可能に支軸部材42,42が嵌合する。後側の嵌合穴28,28には、進出してきた後側の支軸部材52,52が挿入され、嵌合穴28,28どうしを結ぶ車幅方向D2を回転軸AX2として回転動作可能に支軸部材52,52が嵌合する。
なお、嵌合穴24,28が上下方向よりも前後方向D1へ長くされた長円形状とされているので、支軸部材42,52の前後方向の位置にばらつきが生じても円滑に嵌合穴に支軸部材を嵌合させることが可能である。
デッキボード30の本体部分は、合成樹脂の成形でのみ形成されるボードでもよいし、表皮材や補強用金具等と一緒に合成樹脂を成形して形成されるボードでもよいし、合成樹脂のみで成形される成形品に表皮材や補強用金具等を合わせて形成されるボードでもよい。デッキボードを成形するための合成樹脂としては、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリプロピレン(PP)、等の熱可塑性樹脂(合成樹脂の一種)、各種熱硬化性樹脂(合成樹脂の一種)、等を用いることができる。そして、デッキボード用の素材をブロー成形や射出成形やプレス成形等の成形にて所定の形状に成形することにより、デッキボード30が形成される。
デッキボードの前縁部30cには、車幅方向の中間部で後方へ凹んだ切り欠き部30gが形成されている。この切り欠き部30gに第一の軸支機構40が取り付けられ、デッキボードの表面(上面30a)側から操作釦46を押圧操作することが可能とされている。また、デッキボードの後縁部30dには、車幅方向の中間部で前方へ凹んだ切り欠き部30hが形成されている。この切り欠き部30hに第二の軸支機構50が取り付けられ、デッキボードの表面側から操作釦56を押圧操作することが可能とされている。
以上により、デッキボード30は、縁部30c,dに沿う位置で収納部10に嵌合可能とされ、後縁部30dと収納部10との嵌合が解除されたときに前縁部30cの長手方向に沿った回転軸AX1を中心に後縁部30dを開閉操作可能とされるとともに、前縁部30cと収納部10との嵌合が解除されたときに後縁部30dの長手方向に沿った回転軸AX2を中心に前縁部30cを開閉操作可能とされている。
軸支機構40,50は、例えば図8と図9に示すように、略箱形の筐体41,51、車幅方向D2へ進退可能な支軸部材42,52、これらの支軸部材を進出方向D3,D4へ進出させる方向に付勢するつる巻きばね(支軸付勢手段)44,54、進出した支軸部材を押圧操作により退避させる操作釦(操作部)46,56、これらの操作釦の下側に設けられた支軸部材位置決め金具47,57、支軸部材を摺動させることにより支軸部材の移動を車幅方向に規制する支軸部材移動規制部48,58、支軸部材位置決め金具を摺動させることにより支軸部材位置決め金具の移動を操作釦の押圧方向にのみ規制する金具移動規制部49,59、を有する機構を用いることができる。
筐体41,51は、金属製、樹脂製、等とすることができる。筐体41,51には、支軸部材42,52を貫通させた穴が左右側面に形成され、上部の左右から車幅方向外側へ延出した延出部41a,51aにねじ穴41b,51bが形成されている。これらのねじ穴にねじを通してデッキボードの下面30bに筐体41,51をねじ止めすることができる。
支軸部材42,52は、例えば、長手方向を車幅方向D2に向けた金属製の棒状部材とすることができ、操作釦46,56の動作に連動して進退する。各第一の支軸部材42,42は、車幅方向内側の基部42a,42aが四角柱状に形成され、基部42a,42aから車幅方向外側が略円柱状に形成され、車幅方向外側の先端部にて下側をテーパ状に切り欠いた形状の爪部42b,42bが形成されている。各第二の支軸部材52,52も、車幅方向内側の基部52a,52aが四角柱状に形成され、基部52a,52aから車幅方向外側が略円柱状に形成され、車幅方向外側の先端部にて下側をテーパ状に切り欠いた形状の爪部52b,52bが形成されている。基部42a,52aが四角柱状であるため、支軸部材42,52は支軸部材移動規制部48,58に沿って回転することなく車幅方向D2へスライドする。また、基部42a,52aから車幅方向外側が略円柱状であるため、支軸部材42,52は嵌合穴24,28と回転動作可能に嵌合する。さらに、爪部42b,52bの下側がテーパ状であるため、デッキボード30を閉めるとき、爪部42b,52bは、テーパ部分が軸受部材の左右延出部22d,22e,26d,26eの上端部に当接して付勢機構44,54の力に抗して車幅方向内側へ押され、当該上端部を乗り越えて嵌合穴24,28に挿入する。これにより、支軸部材と嵌合穴とを嵌合させることができ、デッキボードを容易に閉位置で収納部に固定することが可能になる。
第一の支軸付勢機構44および第二の支軸付勢機構54は、筐体41,51内で該筐体の底部と金具47,57の下端との間に挿入され、金具47,57を上方へ付勢している。むろん、支軸付勢機構は、様々な構成が考えられ、直接支軸部材を車幅方向外側へ付勢するばね等でもよい。
本金具47,57には、金具移動規制部49,59に対して操作釦の押圧方向にのみスライド可能に嵌合した溝状部47a,57aが形成されるとともに、下側となるほど互いに離れる位置に形成された一対の第一の溝47b,47bおよび一対の第二の溝57b,57bが形成されている。一方、本支軸部材の基部42a,42aには後方に向かって突出して溝47b,47bに対して摺動可能に挿入された一対の凸部43,43が形成され、支軸部材の基部52a,52aには前方に向かって突出して溝57b,57bに対して摺動可能に挿入された一対の凸部53,53が形成されている。操作釦46,56および金具47,57が上側にあるとき、溝47b,57bに挿入された凸部どうしが離間する結果、支軸部材どうしが離間する進出方向D3,D4へ進出して嵌合穴24,28に挿入する。操作釦46,56および金具47,57が下側にあるとき、溝47b,57bに挿入された凸部どうしが近接する結果、支軸部材どうしが近接する方向へ退避して嵌合穴24,28との嵌合が解除される。
ここで、ばね44,54は、金具47,57に対して上側へ力を加えているので、支軸部材42,52を進出方向D3,D4へ進出させる方向に付勢する。それに対し、第一の操作釦(第一の操作部)46および第二の操作釦(第二の操作部)56は、デッキボードの表面30a側からばね44,54の付勢力に逆らって押圧操作されると、進出した支軸部材42,52を退避させる。その結果、支軸部材42,52は縁部30c,dの長手方向に沿って進退する。
図11〜図13に示すように、連結付勢手段60は、第一・第二の回転軸AX1,AX2を中心にデッキボード30を開閉動作可能にさせて収納部10に連結する連結機構70、この連結機構に対してデッキボード30を開かせる方向へ付勢する連結脚付勢手段80、連結脚74,78とのなす角度θ1を所定の角度以下に規制する角度規制構造90、を備えている。本実施形態では、収納部10の左側と右側とにそれぞれ連結付勢手段60が設けられている。
上記連結機構によりデッキボードが収納部に連結されているので、デッキボードの耐荷重性が向上するとともに、自動車走行中にデッキボードが外れたり揺動して異音が発生したりするような不具合の発生を可及的に防止することができる。また、上記連結脚付勢手段により、操作釦を押す操作を行うだけで支軸部材を軸としてデッキボードを自動的に回転動作させることができるため、デッキボードを開く操作が不要になる。さらに、上記角度規制構造により開状態のデッキボードを所定の開位置で保持させることが可能となるため、使用者は、荷物の出し入れをする際にデッキボードを支えておく必要がなくなり、両手を使って荷物を出し入れすることができる。
連結機構70は、デッキボードの裏面(下面30b)に固定された第一の台座部材72、この第一の台座部材に対して第一・第二の支軸部材42,52の進出方向D3,D4と並行する車幅方向D2を回転軸AX3として回転動作可能に取り付けられた第一の連結脚74と、収納部10に固定された第二の台座部材76、この第二の台座部材に対して支軸部材の進出方向D3,D4と並行する車幅方向D2を回転軸AX4として回転動作可能に取り付けられるとともに第二の台座部材76とは反対側の端部78bが第一の連結脚74における第一の台座部材72とは反対側の端部74bと回転動作可能に接続された第二の連結脚78、を備えている。連結機構70の各部は、例えば、金属で形成することができる。
本実施形態の第一の台座部材72は、デッキボードの下面に接触する基部72a、この基部の左右縁部から収納部側へ延出した延出部72b,c、を有する形状とされ、長手方向を車幅方向D2に向けた円柱形状の軸部材73が延出部72b,cに掛け渡されて固定されている。台座部材72は、基部72aがねじによりデッキボードに取り付けられて固定される。第一の連結脚74は、デッキボード側の端部74aが延出部72b,c間に挿入され、該端部74aで軸部材73に対して回転動作可能に取り付けられている。
本実施形態の第二の台座部材76は、フロアパネル14の上面に接触する基部76a、この基部の左右縁部からデッキボード側へ延出した延出部76b,c、を有する形状とされ、長手方向を車幅方向D2に向けた円柱形状の軸部材77が延出部76b,cに掛け渡されて固定されている。台座部材76は、基部76aがねじによりフロアパネルに取り付けられて固定される。第二の連結脚78は、収納部側の端部78aが延出部76b,c間に挿入され、該端部78aで軸部材77に対して回転動作可能に取り付けられている。
第二の連結脚78は、収納部10とは反対側の端部78bの左右縁部からデッキボード側へ延出した延出部78b1,78b2を有し、長手方向を車幅方向D2に向けた円柱形状の軸部材(接続部位)75が延出部78b1,78b2に掛け渡されて固定されている。第一の連結脚74は、デッキボード30とは反対側の端部74bが延出部78b1,78b2間に挿入され、該端部74bで軸部材75に対して回転動作可能に取り付けられている。これにより、第一の連結脚の端部74bと第二の連結脚の端部78bとが支軸部材の進出方向D3,D4と並行する車幅方向D2を回転軸AX5として互いに回転動作可能に接続され、両連結脚74,78は折れ曲がるように接続されている。本実施形態では前方へ尖る向きへ折れ曲がるように両連結脚を接続しているが、後方へ尖る向きへ折れ曲がるように両連結脚を接続してもよい。また、本実施形態では進出方向D3,D4および回転軸AX3〜AX5が平行とされているが、これらが平行でなくても本発明を適用可能である。
第一の連結脚の端部74b近傍には、第二の連結脚78と相対向する側で該連結脚78に向かって膨らんでばね80の一端80aを掛止させる凸部74cが形成されている。
連結脚74,78の回転軸AX3〜AX5の向きが支軸部材の進出方向D3,D4と並行する方向であるので、デッキボード30は、第一の支軸部材の進出方向D3を回転軸AX1として後縁部30dを開閉操作可能とされ、第二の支軸部材の進出方向D4を回転軸AX2として前縁部30cを開閉操作可能とされる。
上記軸部材75の周りには、両連結脚74,78に対して両連結脚のなす角度θ1を拡げる方向へ付勢するつる巻きばね(連結脚付勢手段)80が装着されている。ばね80は、内径が軸部材75の外径よりも大きくされ、内側に軸部材75が挿入されている。ばね80は、一端80aが第一の連結脚の凸部74cに掛止され、他端80bが第二の連結脚78における第一の連結脚74と相対向する側に掛止されている。ばね80は、両連結脚のなす角度θ1を拡げるように力を加えることにより、デッキボード30を開かせる方向へ付勢する。
また、第一の連結脚の端部74bには、第二の連結脚78との接続部位(軸部材75)から膨出した第一のストッパ92が形成されている。第二の連結脚の端部78bには、第一の連結脚74との接続部位(軸部材75)から膨出した第二のストッパ94が形成されている。両ストッパ92,94は、両連結脚のなす角度θ1が拡がるときに所定の角度で互いに当接して拡がりを規制する角度規制構造90を構成する。
第二の連結脚との接続部位から膨出した第一のストッパ92の膨出方向は、第一の台座部材72とは反対の方向からデッキボード側にずれた方向とされている。第一の連結脚との接続部位から膨出した第二のストッパ94の膨出方向は、第二の台座部材76とは反対の方向から収納部側にずれた方向とされている。両連結脚のなす角度θ1が拡がっていくと、ストッパ92の収納部側とストッパ94のデッキボード側とが互いに突き当たることにより、角度θ1を180°未満、好ましくは150°以下の所定の角度に規制する。これにより、開いていくデッキボード30は、ストッパ92,94で規制された角度に応じた所定の開位置で開動作が停止する。
(2)自動車のデッキボード開閉構造の作用、効果:
本デッキボード開閉構造ST1を形成するには、以下のようにすればよい。
図9に示す軸支機構40,50を形成するには、まず、支軸部材42,52、ばね44,54、金具47,57が取り付けられた操作釦46,56、これらの支軸部材やばねや金具を挿入可能(例えば二分割)とした筐体41,51、を所定の形状に形成する。次に、筐体41,51内にばね44,54を挿入し、金具の溝47b,57bに凸部43,53を挿入させながら支軸部材42,52と金具47,57を筐体41,51内の所定の位置に挿入する。最後に、筐体41,51を閉じると、軸支機構40,50が形成される。
また、デッキボードの本体部分を所定の形状に形成し、この本体部分に軸支機構40,50を所定の位置でねじ等により固定すると、デッキボード30が形成される。
収納部10を形成するには、まず、フロアパネル14、仕切壁12、軸受部材22,26、を所定の形状に形成する。次に、フロアパネル14の上面の所定位置に仕切壁12および軸受部材22,26をねじ等により固定する。
図11〜図13に示す連結付勢手段60を形成するには、まず、台座部材72,76、連結脚74,78、軸部材73,75,77、つる巻きばね80、を所定の形状に形成する。次に、第一の連結脚の端部74bと第二の連結脚の端部78bとつる巻きばね80とを軸部材75の軸AX5上の所定位置に配置し、これらに軸部材75を挿入させて、軸部材75の両端に抜けを防止する加工を行う。さらに、第一の連結脚の端部74aと第一の台座部材72とを軸部材73の軸AX3上の所定位置に配置し、これらに軸部材73を挿入させて、軸部材73の両端に抜けを防止する加工を行う。また、第二の連結脚の端部78aと第二の台座部材76とを軸部材77の軸AX4上の所定位置に配置し、これらに軸部材77を挿入させて、軸部材77の両端に抜けを防止する加工を行う。
本開閉構造ST1を形成するには、フロアパネル14の上面で収納部10の左右両側の所定位置に上記連結付勢手段の台座部材76をねじ等により固定する。また、デッキボードの下面30bで左右縁部の所定位置に上記連結付勢手段の台座部材72をねじ等により固定する。最後に、軸受部材の嵌合穴24,28に支軸部材42,52を挿入させると、デッキボード30が閉じた状態の開閉構造ST1が形成される。
以下、図3、図4等を参照して、本開閉構造ST1の動作および作用を説明する。
自動車の荷室用ドア4を開いて物入れ空間SP2に物を出し入れする等の場合、利用者は、後側の操作釦56を押圧操作してデッキボードの後縁部30dを開いたり、該後縁部30dを手で押し下げて閉じたりすればよい。
図3の上から三段目に示すように後側の操作釦56が押圧操作されると、図9の下段に示すように、後側の支軸部材52,52は、ばね54の付勢力に抗して車幅方向内側へ退避し、後側の嵌合穴28,28との嵌合が解除される。ここで、前側の支軸部材42,42が嵌合穴24,24と回転動作可能に嵌合しており、つる巻きばね80により両連結脚74,78が挟む角度θ1を拡げる方向へ付勢されているので、デッキボード30は、前側の支軸部材42,42の進出方向D3を回転軸AX1として後縁部30dが開いていく。そして、ストッパ92,94が互いに当接すると、両連結脚のなす角度θ1が所定の角度に規制され、図3の最下段に示すようにデッキボード30の開動作が所定の開位置で停止する。従って、デッキボードの後側が手で保持されなくても開いたままとなり、両手を使って後側から荷物を出し入れすることができる。
なお、操作釦56の押圧操作が解除されると、支軸部材52,52はばね54の付勢力により前縁部30cの長手方向に沿う進出方向D3へ進出する。
また、デッキボードの後縁部30dに押し下げる力が加えられると、デッキボード30は、前側の回転軸AX1を中心として連結脚付勢手段80の付勢力に抗して回転動作する。すると、後側の支軸部材52,52は、爪部52b,52bのテーパ部分が軸受部材の左右延出部26d,26eの上端部に突き当たり、ばね54からの付勢力に抗して車幅方向内側へ押され、延出部26d,26eの上端部を乗り越えて嵌合穴28,28に挿入する。これにより、支軸部材52,52と嵌合穴28,28とが嵌合し、図3の上から二段目に示すように収納部10を覆う所定の閉位置でデッキボード30が収納部10に固定される。
自動車のリヤシート2の位置から物入れ空間SP2に物を出し入れする等の場合、利用者は、前側の操作釦46を押圧操作してデッキボードの前縁部30cを開いたり、該前縁部30cを手で押し下げて閉じたりすればよい。
前側の操作釦46が押圧操作されると、図9の下段に示すように、前側の支軸部材42,42は、ばね44の付勢力に抗して車幅方向内側へ退避し、前側の嵌合穴24,24との嵌合が解除される。ここで、後側の支軸部材52,52が嵌合穴28,28と回転動作可能に嵌合しており、つる巻きばね80により両連結脚74,78が挟む角度θ1を拡げる方向へ付勢されているので、デッキボード30は、後側の支軸部材52,52の進出方向D4を回転軸AX2として前縁部30cが開いていく。そして、ストッパ92,94が互いに当接すると、両連結脚のなす角度θ1が所定の角度に規制され、図3の最上段に示すようにデッキボード30の開動作が所定の開位置で停止する。従って、デッキボードの前側が手で保持されなくても開いたままとなり、両手を使って前側から荷物を出し入れすることができる。
なお、操作釦46の押圧操作が解除されると、支軸部材42,42はばね44の付勢力により後縁部30dの長手方向に沿う進出方向D4へ進出する。
また、デッキボードの前縁部30cに押し下げる力が加えられると、デッキボード30は、後側の回転軸AX2を中心として連結脚付勢手段80の付勢力に抗して回転動作する。すると、前側の支軸部材42,42は、爪部42b,42bのテーパ部分が軸受部材の左右延出部22d,22eの上端部に突き当たり、ばね44からの付勢力に抗して車幅方向内側へ押され、延出部22d,22eの上端部を乗り越えて嵌合穴24,24に挿入する。これにより、支軸部材42,42と嵌合穴24,24とが嵌合し、図3の上から二段目に示すように収納部10を覆う所定の閉位置でデッキボード30が収納部10に固定される。
デッキボードが弾性力によって収納部に取り付けられていると度重なるデッキボードの開閉操作により弾性力が弱まり、自動車の走行中に揺動して異音が発生したり、デッキボードが収納部から外れたりする可能性がある。本実施形態では、デッキボード30が閉じるとき、支軸部材42,52が嵌合穴24,28に挿入すれば撓み動作を経る必要なく両者が嵌合するので、デッキボードの開閉操作を繰り返しても両者の嵌合が弱くならない。従って、閉じたデッキボードの固定をより確実にすることが可能になる。
また、デッキボードが弾性力によって収納部に取り付けられていると自動車の走行中にデッキボードが外れないようにある程度強い弾性力を与えなければならず、デッキボードの開閉操作が容易とはならない。本実施形態では、支軸部材42,52が嵌合穴24,28から退避すれば撓み動作を経る必要なく両者の嵌合が解除されるので、両開き構造を有するデッキボードの開閉を容易にさせることが可能になる。
さらに、連結脚を有する連結機構でデッキボードが収納部に連結されているので、両開き構造を有するデッキボードの開閉操作を円滑にさせることができ、収納部からデッキボードが不用意に外れることを防止することができ、デッキボードの耐荷重性が向上するとともに、自動車走行中に揺動して異音が発生したり、収納部との嵌合が外れたりすることを可及的に防止することができる。また、デッキボードを開閉させる際の回転角度を大きくすることが可能となり、荷物の出し入れが容易になるとともに、連結脚の形状に応じてデッキボードの回転範囲を任意に設定することができる。
さらに、両連結脚のなす角度を拡げる方向へ付勢する連結脚付勢手段が設けられているので、デッキボードの前縁部、後縁部いずれを開く場合でもデッキボードが自動的に開く。これにより、デッキボードの開閉に伴う使用者の負担が軽減し、極めて容易にデッキボードの開閉を行うことができ、両開き可能なデッキボードの開閉の操作性を向上させることができる。
さらに、デッキボードを所定の角度で開いた状態で保持させることが可能となるため、使用者は荷物の出し入れをする際にデッキボードを手で支えておく必要がなくなる。これにより、使用者の負担が軽減し、使用者は両手を使って荷物を出し入れすることができ、荷物の出し入れの際の利便性を向上させることができる。
さらに、操作部を押すだけでデッキボードの嵌合がワンタッチで解除されるため、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
なお、実開平5−41975号公報記載の構造では、物を入れる開口部に支軸が露出するため見栄えが良くなく、支軸の分だけ開口部の収納スペースが削られる。本実施形態では、収納部に支軸が露出しないため見栄えが良く、収納部の収納スペースも削られない。
(3)変形例:
なお、本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、デッキボードは、左側縁部30eの長手方向に沿った第一の回転軸を中心に右側縁部30fを開閉操作可能とされるとともに、右側縁部30fの長手方向に沿った第二の回転軸を中心に左側縁部30eを開閉操作可能とされたデッキボードでもよい。
支軸部材がデッキボード側にあると操作部を設けた構造が簡単になるものの、支軸部材が収納部に設けられてもよい。支軸部材と回転動作可能に嵌合する嵌合穴は、デッキボードに設けられてもよい。むろん、第一の支軸部材と第二の嵌合穴とがデッキボードに設けられて第二の支軸部材と第一の嵌合穴とが収納部に設けられてもよいし、第一の支軸部材と第二の嵌合穴とが収納部に設けられて第二の支軸部材と第一の嵌合穴とがデッキボードに設けられてもよい。また、デッキボードの同じ縁部(例えば前縁部)にデッキボード側支軸部材およびデッキボード側嵌合穴を設け、該デッキボード側支軸部材と嵌合する収納部側嵌合穴および該デッキボード側嵌合穴と嵌合する収納部側支軸部材を設けてもよい。
第一の支軸部材を互いに反対方向へ進出する一対の支軸部材で構成するとデッキボードの回転動作の安定性が向上する点で好適であるものの、一方向にのみ進出する支軸部材(例えば単一の支軸部材)で構成してもよいし、3以上の支軸部材で構成してもよい。第一の嵌合穴も、単一の嵌合穴で構成してもよいし、3以上の嵌合穴で構成してもよい。また、第二の支軸部材を互いに反対方向へ進出する一対の支軸部材で構成するとデッキボードの回転動作の安定性が向上する点で好適であるものの、一方向にのみ進出する支軸部材(例えば単一の支軸部材)で構成してもよいし、3以上の支軸部材で構成してもよい。第二の嵌合穴も、単一の嵌合穴で構成してもよいし、3以上の嵌合穴で構成してもよい。
嵌合穴が貫通穴であると構造が簡単になるものの、嵌合穴は、貫通穴でなくてもよく、支軸部材を進出方向へ挿入可能な凹形状等でもよい。
支軸付勢手段(ばね44,54)が軸支機構40,50に設けられなかったり、ばね44だけ設けられてばね54が設けられなかったり、ばね54だけ設けられてばね44が設けられなかったりしても、本発明の基本的な作用、効果が得られる。ばね44,54が設けられていない場合、操作釦を押圧操作すれば支軸部材を退避させることができ、操作釦を引く操作をすれば支軸部材を進出させることができる。その結果、支軸部材の進出方向を中心軸としてデッキボードを両開き可能にさせることができる。
さらに、操作部(操作釦46,56)が軸支機構40,50に設けられなかったり、操作釦46だけ設けられて操作釦56が設けられなかったり、操作釦56だけ設けられて操作釦46が設けられなかったりしても、本発明を適用可能である。例えば、支軸部材の爪部42b,52bの上側もテーパ状に形成すれば、デッキボードを開くときに支軸付勢機構44,54の力に抗して爪部42b,52bに軸受部材22,26の左右延出部の上端部を乗り越えさせて嵌合穴24,28との係合を解除させることができる。デッキボードを閉じるときには、支軸付勢機構44,54の力に抗して爪部42b,52bに軸受部材22,26の左右延出部の上端部を乗り越えさせて嵌合穴24,28と嵌合させることができる。その結果、支軸部材の進出方向を中心軸としてデッキボードを両開き可能にさせることができる。
さらに、連結脚付勢手段や、角度規制構造や、連結機構が設けられていなくても、本発明の基本的な作用、効果が得られ、支軸部材の進出方向を中心軸としてデッキボードを両開き可能にさせることができる。
なお、支軸部材42,52をともに嵌合穴24,28との嵌合から解除すれば、デッキボード30を取り外すことも可能となり、荷室SP1の荷物収納スペースを拡大することが可能となる。また、支軸部材42,52をともに嵌合穴24,28との嵌合から解除した状態でデッキボード30を上下方向に立てて保持すれば、閉状態のデッキボード30上のデッキ空間(荷室SP1)と物入れ空間SP2との両方を使って、デッキ空間だけでは収納できなかった背の高い荷物などを収納することも可能となる。
上述した各種変形例は、下記の変形例にも適用される。
図14と図15は、軸支機構を有するデッキボードの変形例を示している。図14では、支軸部材142,152の進出位置を二点鎖線で示している。本変形例のデッキボード130には、前縁部130cの中間部で後方へ凹んだ形状の第一の凹部132が形成され、後縁部130dの中間部で前方へ凹んだ形状の第二の凹部134が形成されている。
図14に示すように、軸支機構140,150は、略箱形の筐体141,151、車幅方向D2へ進退可能な支軸部材142,152、これらの支軸部材を進出方向へ進出させる方向(車幅方向D2)に付勢する支軸付勢手段144,154、操作に連動して支軸部材142,152を進退させる第一の把手部146および第二の把手部156と、戻り動作後の把手部146,156を格納するように凹んだ形状とされた凹部148,158、支軸部材を摺動させることにより支軸部材の移動を車幅方向に規制する支軸部材移動規制部、を有する機構を用いることができる。把手部146,156は、引き出し操作により支軸部材142,152を進出方向とは反対方向へ退避させる一方、戻り動作により支軸部材142,152を進出方向へ進出させる。
軸支機構140,150をねじ等によりデッキボードの凹部132,134に取り付けて固定すると、把手部146,156の操作に応じて支軸部材142,152が車幅方向D2へ進退する。ここで、把手部146,156を凹部148,158から引き出すと、支軸部材142,152は、進出方向とは反対方向へ退避し、嵌合穴と嵌合していた場合には嵌合穴との嵌合が解除される。一方、把手部146,156を凹部148,158内に格納させると、支軸部材142,152は、進出方向へ進出し、進出方向に嵌合穴が存在する場合には嵌合穴と回転動作可能に嵌合する。
本変形例では、把手部を掬い上げる操作によって、デッキボードを開閉操作させる手掛かりができるとともに支軸部材142,152と軸受部材との嵌合が外れる。このため、支軸部材と軸受部材との嵌合を解除するのに、余計な手間をかけることなく把手部を掴んで持ち上げる簡単な操作によって嵌合を解除することができる。また、使用者がデッキボードを開けるために把手部を掴んで引き出す操作をした場合にのみ支軸部材と軸受部材との嵌合が外れるため、把手部上に荷物等が置かれてもデッキボードの嵌合が解除されない。従って、デッキボード開閉の操作性を向上させることができる。
また、第一・第二の支軸部材をともに第一・第二の嵌合穴との嵌合から解除して、デッキボードを上方へ持ち上げて略水平に保持すれば、荷室を二段階に仕切ることができる。従って、本発明の一側面として、デッキボードは、互いに相対する第一および第二の縁部に沿う位置で収納部に嵌合可能とされ、前記第一および第二の縁部と前記収納部とが嵌合したときに該収納部を閉じる閉位置とされ、前記第二の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第一の縁部の長手方向に沿った第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされるとともに、前記第一の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第二の縁部の長手方向に沿った第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされ、前記第一および第二の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記デッキボードを前記閉位置から前記収納部とは反対側の離間位置に保持する保持部材が設けられてもよい。
図16〜図18は、荷室を二段階に仕切ることが可能なデッキボード開閉構造の一例を示している。本デッキボード開閉構造ST2では、デッキボードの前縁部30cおよび後縁部30dと収納部10との嵌合が解除されたときにデッキボード230を閉位置から上方位置(離間位置)に保持する受け部材(保持部材)238が複数設けられている。受け部材238は、例えば、上方位置にあるデッキボードの前縁部30cの左右両端部となる各位置および後縁部30dの左右両端部となる各位置において、デッキサイド(荷室SP1の側面)にある内装材や車体パネルに取り付けられる。図17に示すように、各受け部材238は、デッキボード230の四隅を上面に載置可能な載置面238aが形成され、該載置面から車幅方向外側に向かってデッキボードの係止部材233を挿入可能な穴238bが形成されている。一方、デッキボード230の四隅には、車幅方向外側へ進退動作可能な係止部材233がそれぞれ設けられ、該係止部材を進退させる操作を行うための操作部232がそれぞれ上面に設けられている。各操作部232のつまみ232aを車幅方向外側へスライドさせると係止部材233が進出し、つまみ232aを車幅方向内側へスライドさせると係止部材233が退避するようにされている。
デッキボード230が閉位置にあるとき、第一・第二の支軸部材をともに第一・第二の嵌合穴との嵌合から解除し、デッキボード230を前後の受け部材238,238の間から上方に引き出し、デッキボード230の四隅を各受け部材の載置面238aに載置して、操作部のつまみ232aを車幅方向外側へスライドさせる操作を行って係止部材233を車幅方向外側へ進出させて受け部材の穴238bに挿入させると、デッキボード230を上方位置で略水平に保持することができる。一方、デッキボード230が上方位置にあるとき、操作部のつまみ232aを車幅方向内側へスライドさせる操作を行って係止部材233を車幅方向内側へ退避させて受け部材の穴238bから外し、デッキボード230を前後の受け部材238,238の間から下方へ降ろし、第一・第二の支軸部材をともに第一・第二の嵌合穴と嵌合させると、デッキボード230を閉位置にて保持することができる。なお、デッキボード230を閉位置にさせているときには係止部材233を退避させておけばよいが、進出した係止部材を収容する部位を収納部側に形成しておけば係止部材を進出させた状態でデッキボードを閉位置にすることができる。
以上説明したように、デッキボードが収納部から離間した上方位置でも保持されるので、荷物の形状等に応じてデッキボードの高さを変えることができる。従って、荷室を使用する際の利便性が向上する。
なお、なるべくデッキボードを収納部から離間させる観点からは、ストッパ92,94を無くしたり、角度θ1が180゜に近くなるようにストッパ92,94を形成したりするとよい。
図19〜図21は、荷室を二段階に仕切ることが可能なデッキボード開閉構造の別の一例を示している。本デッキボード開閉構造ST3では、受け部材(保持部材)として断面J字状の受け部材338が複数設けられている。受け部材338は、例えば、デッキサイド(荷室SP1の側面)にある内装材や車体パネルに取り付けられる。図20に示すように、各受け部材338は、デッキボード330の四隅を上面に載置可能な載置面338aが形成され、該載置面の前後方向外側から上方へ曲げられた部位が形成されている。該部位の先端部338bは、デッキボード330が載置されるときに該デッキボードの弾性部材332と接触される位置とされている。一方、デッキボード330の四隅には、ラバー(ゴム)等の可撓性の弾性部材332がそれぞれ設けられている。各弾性部材332は、各受け部材338に圧入される。
なお、なるべくデッキボードを収納部から離間させる観点から、連結付勢手段360にストッパを設けていない。
図21は、閉位置L1にあるデッキボード330を上方位置L5に移動させる様子を示している。
デッキボード330が閉位置L1にあるとき、第一・第二の支軸部材をともに第一・第二の嵌合穴との嵌合から解除し、デッキボード330の前後縁部の一方(図では前縁部)を前後の受け部材338,338の間から上方へ引き出していく(図のL2〜L3の位置)。デッキボード330を完全に前後の受け部材338,338の間から上方へ引き出すと、まず、デッキボード330の前後縁部の一方(図では前縁部)を受け部材の載置面338aに載置させる。そして、デッキボード330の前後縁部の他方(図では後縁部)に取り付けられた弾性部材332を受け部材の先端部338bに接触させて弾性変形させた後、デッキボード330の前後縁部の他方も受け部材の載置面338aに載置すると、デッキボード330を上方位置で略水平に保持することができる。一方、デッキボード330が上方位置にあるとき、弾性部材332を弾性変形させながらデッキボード330を受け部材338から外し、デッキボード330を前後の受け部材338,338の間から下方へ降ろし、第一・第二の支軸部材をともに第一・第二の嵌合穴と嵌合させると、デッキボード330を閉位置にて保持することができる。
以上説明した変形例でも、荷物の形状等に応じてデッキボードの高さを変えることができるので、荷室を使用する際の利便性が向上する。
さらに、デッキサイド側に進退動作可能な係止部材を設け、該係止部材にデッキボードを載置させたり、デッキボードに形成した穴に進出した係止部材を挿入させて嵌合させることによりデッキボードを保持させたりして、デッキボードを上方位置に保持させてもよい。これらの場合でも、同様に荷室を使用する際の利便性が向上する。
なお、本発明は、上述した実施形態や変形例に限られず、上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。
デッキボード開閉構造を採用した自動車の内装の一例を示す側面図。 デッキボード開閉構造を採用した自動車の内装の一例を示す要部斜視図。 デッキボードを開閉させたときのデッキボード開閉構造の動作の一例を示す図。 デッキボードを開閉させたときのデッキボード開閉構造の動作の一例を示す図。 第二の台座部材とともに収納部の一例を上側から見て示す平面図。 軸受部材の一例を示す斜視図。 第一の台座部材とともにデッキボードおよび軸支機構の一例を示す底面図。 軸支機構の一例を示す斜視図。 軸支機構の動作の一例を示す図。 支軸部材と嵌合穴とが回転動作可能に嵌合した一例を示す斜視図。 連結付勢手段の一例を後側から見て示す斜視図。 図11に示す連結付勢手段の要部を示す要部背面図。 図11に示す連結付勢手段を前側から見て示す斜視図。 軸支機構の変形例を示す斜視図。 変形例において軸支機構をデッキボードに取り付ける様子を示す分解斜視図。 変形例においてデッキボードが閉位置にあるときのデッキボード開閉構造の様子を示す要部斜視図。 図16に示すデッキボード開閉構造の要部を示す要部斜視図。 図16に示す変形例においてデッキボードを上方位置に保持した様子を示す要部斜視図。 変形例においてデッキボードが閉位置にあるときのデッキボード開閉構造の様子を示す要部斜視図。 図19に示すデッキボード開閉構造の要部を示す要部斜視図。 図19に示す変形例においてデッキボードを上方位置に保持させる様子を側面から見て示す図。
符号の説明
10…収納部、12…仕切壁、14…フロアパネル、
22…第一の軸受部材、24…第一の嵌合穴、
26…第二の軸受部材、28…第二の嵌合穴、
30,130,230,330…デッキボード、
30a…上面、30b…下面、
30c…前縁部(第一の縁部)、30d…後縁部(第二の縁部)、
40,140…第一の軸支機構、41…筐体、
42,142…第一の支軸部材、
44,144…第一の支軸付勢機構(支軸付勢手段)、
46…第一の操作釦(第一の操作部)、
50,150…第二の軸支機構、51…筐体、
52,152…第二の支軸部材、
54,154…第二の支軸付勢機構(支軸付勢手段)、
56…第二の操作釦(第二の操作部)、
60…連結付勢手段、
70…連結機構、
72…第一の台座部材、73…軸部材、
74…第一の連結脚、74a,b…端部、
75…軸部材(接続部位)、
76…第二の台座部材、77…軸部材、
78…第二の連結脚、78a,b…端部、
80…つる巻きばね(連結脚付勢手段)、
90…角度規制構造、
92…第一のストッパ、94…第二のストッパ、
100…自動車、
146…第一の把手部、156…第二の把手部、
148,158…凹部、
AX1…第一の回転軸、AX2…第二の回転軸、
D1…前後方向、D2…車幅方向、D3,D4…進出方向、
SP1…荷室、SP2…物入れ空間、
ST1…デッキボード開閉構造、

Claims (8)

  1. 自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、
    前記デッキボードは、互いに相対する第一および第二の縁部を有し、
    前記第一の縁部の長手方向に沿って進退可能な第一の支軸部材が前記デッキボードと前記収納部の一方に設けられ、残る他方に前記第一の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第一の回転軸として前記第一の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第一の嵌合穴が設けられ、
    前記第二の縁部の長手方向に沿って進退可能な第二の支軸部材が前記デッキボードと前記収納部の一方に設けられ、残る他方に前記第二の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第二の回転軸として前記第二の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第二の嵌合穴が設けられ、
    前記デッキボードは、前記第二の支軸部材が前記第二の嵌合穴から退避したときに前記第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされ、前記第一の支軸部材が前記第一の嵌合穴から退避したときに前記第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされていることを特徴とする自動車のデッキボード開閉構造。
  2. 前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を前記進出方向へ進出させる方向に付勢する支軸付勢手段と、
    進出した前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を押圧操作により退避させる操作部と、が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のデッキボード開閉構造。
  3. 前記デッキボードには、引き出し操作により前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を前記進出方向とは反対方向へ退避させる一方で戻り動作により前記第一および第二の支軸部材の少なくとも一方を前記進出方向へ進出させる把手部と、前記戻り動作後の把手部を格納するように凹んだ形状とされた凹部とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のデッキボード開閉構造。
  4. 前記デッキボードに対して前記第一および第二の支軸部材の進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられた第一の連結脚と、前記収納部に対して前記進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられた第二の連結脚とを有し、前記第一の連結脚における前記デッキボードとは反対側の端部と前記第二の連結脚における前記収納部とは反対側の端部とが前記進出方向と並行する方向を回転軸として互いに回転動作可能に接続され、前記収納部に対して前記第一の回転軸および前記第二の回転軸を中心に前記デッキボードを開閉動作可能にさせて連結する連結機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の自動車のデッキボード開閉構造。
  5. 前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とは、折れ曲がるように接続され、
    接続された前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とに対して両連結脚のなす角度を拡げる方向へ付勢する連結脚付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の自動車のデッキボード開閉構造。
  6. 接続された前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とのなす角度を所定の角度以下に規制する角度規制構造が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の自動車のデッキボード開閉構造。
  7. 自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、
    前記デッキボードには、互いに相対して並行する第一および第二の縁部の長手方向にそれぞれ沿って進退可能な第一および第二の支軸部材と、前記第一および第二の支軸部材をそれぞれ進出させる方向に付勢する第一および第二の支軸付勢機構と、進出した前記第一および第二の支軸部材をそれぞれ前記デッキボードの表面側からの操作により退避させる第一および第二の操作部と、が設けられ、
    前記収納部には、前記第一の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第一の回転軸として前記第一の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第一の嵌合穴と、前記第二の支軸部材を進出方向へ挿入させて該進出方向を第二の回転軸として前記第二の支軸部材と回転動作可能に嵌合する第二の嵌合穴と、が設けられ、
    前記デッキボードは、前記第二の支軸部材が前記第二の嵌合穴から退避したときに前記第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされ、前記第一の支軸部材が前記第一の嵌合穴から退避したときに前記第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされ、
    前記デッキボードの裏面に固定された第一の台座部材と、この第一の台座部材に対して前記第一および第二の支軸部材の進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられた第一の連結脚と、前記収納部に固定された第二の台座部材と、この第二の台座部材に対して前記進出方向と並行する方向を回転軸として回転動作可能に取り付けられるとともに前記第二の台座部材とは反対側の端部が前記第一の連結脚における前記第一の台座部材とは反対側の端部と回転動作可能に接続された第二の連結脚と、折れ曲がるように接続された前記第一の連結脚と前記第二の連結脚とに対して両連結脚のなす角度を拡げる方向へ付勢するばねと、が設けられ、
    前記第一の連結脚には、前記第二の連結脚との接続部位から膨出した第一のストッパが形成され、
    前記第二の連結脚には、前記第一の連結脚との接続部位から膨出した第二のストッパが形成され、
    前記第一および第二のストッパは、前記両連結脚のなす角度が拡がるときに所定の角度で互いに当接して拡がりを規制することを特徴とする自動車のデッキボード開閉構造。
  8. 自動車内で物入れ空間を形成する収納部をデッキボードで開閉する自動車のデッキボード開閉構造であって、
    前記デッキボードは、互いに相対する第一および第二の縁部に沿う位置で前記収納部に嵌合可能とされ、前記第二の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第一の縁部の長手方向に沿った第一の回転軸を中心に前記第二の縁部を開閉操作可能とされるとともに、前記第一の縁部と前記収納部との嵌合が解除されたときに前記第二の縁部の長手方向に沿った第二の回転軸を中心に前記第一の縁部を開閉操作可能とされ、
    前記第一および第二の回転軸を中心に前記デッキボードを開閉動作可能にさせて前記収納部に連結する連結機構と、
    この連結機構に対して前記デッキボードを開かせる方向へ付勢する付勢手段とが設けられていることを特徴とする自動車のデッキボード開閉構造。
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