JP2008068424A - キャリッジ、記録装置、液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケーブルホルダ66は、キャリッジ本体64の所定位置に係止されている状態においては、キャリッジ本体64のケーブルガイド部646を経由してキャリッジ本体64の内部に引き込まれてキャリッジ本体64の右側壁面との間に通されたFFC3を、ケーブル保持片664で挟持して保持する。ケーブルホルダ66は、FFC3の一部をケーブル保持片664で保持して固定した状態で、キャリッジ本体64のFFC3の入口とFFC3との隙間を遮蔽する役割も果たしている。ケーブルホルダ66は、カバーホルダ67を介してFFC3の着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的にキャリッジ本体に連結されている。
【選択図】図4
Description
また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
ここで、「非可逆的にキャリッジ本体に連結」とは、キャリッジ本体又はケーブルホルダを壊すことなくキャリッジ本体に取り付けたケーブルホルダを取り外すことができない連結構造を意味する。また、記録装置におけるキャリッジの通常使用状態では、キャリッジ本体とケーブルホルダの連結係合部分が視認できない又は容易にアクセスできない構造によって、ユーザによる取り外しが困難な連結構造も含む。或いは、特殊な工具等を使用しなければ取り外すことができないため、ユーザによる取り外しが困難な連結構造も含む。さらには、これら以外にも通常の記録装置の使用状態において一般的にユーザが取り外し困難と認識される連結構造も含む。
このように、キャリッジ本体に対して平行移動及び回動が可能な状態にケーブルホルダを支持する構成とすることによって、FFC入口の開口部をより小さくすることができるので、FFC入口の開口部からインクミスト等が進入してしまう虞をより低減させることができる。
ここで、「キャリッジ本体に非可逆的に嵌合」とは、キャリッジ本体又はカバーホルダを壊すことなくキャリッジ本体に取り付けたカバーホルダを取り外すことができない嵌合構造を意味する。また、記録装置におけるキャリッジの通常使用状態では、キャリッジ本体とカバーホルダの係合部分が視認できない又は容易にアクセスできない構造によって、ユーザによる取り外しが困難な嵌合構造も含む。或いは、特殊な工具等を使用しなければ取り外すことができないため、ユーザによる取り外しが困難な嵌合構造も含む。さらには、これら以外にも通常の記録装置の使用状態において一般的にユーザが取り外し困難と認識される嵌合構造も含む。
このように、閉じた状態の開閉カバーの一部がケーブルホルダの上縁を外側と内側から挟み込む構成を有していることによって、開閉カバーとケーブルホルダとの隙間を通じてインクミスト等が進入することを防止することができる。したがって、キャリッジ内部へのインクミスト等の進入をより強固に遮断することが可能になる。
本発明の第5の態様に記載の記録装置によれば、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置において、前述した第1〜第4の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることできる。
また、キャリッジの開閉カバーが半開きの状態では、キャリッジの往復動が制限されるので、開閉カバーが半開きの状態であることをユーザに容易に認識させることができるとともに、キャリッジの開閉カバーを完全に閉じた状態でなければ記録を実行することができない。それによって、記録実行時には、開閉カバーが設けられた開口部からのインクミスト等の進入をより確実に遮断することができる。
本発明の第7の態様に記載の液体噴射装置によれば、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置において、前述した第1の態様に記載の発明による作用効果を得ることができる。
まず、本発明に係る「記録装置」及び「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタの概略構成について説明する。
インクジェットプリンタ10は、本体ケース1に第1開口部11及び第2開口部12が設けられている。この第1開口部11及び第2開口部12は、軸支部13及び14に軸支された状態で回動可能に装着される図示していない本体カバー部材によって開閉される。第1開口部11は、キャリッジ61(図2)のホームポジション位置に設けられており、キャリッジ61がこの第1開口部11に停止した状態で、ユーザがインクカートリッジの交換等を行うことができる。また、第1開口部11には、キャリッジ61の開閉カバーが半開き状態のときに、その半開きの開閉カバーと係合してキャリッジ61の移動を規制するための突起部111が形成されている。第2開口部12は、内部における記録紙Pへの記録実行状態や紙詰まりの有無等をユーザが視認可能に設けられている。
給紙トレイカバー7を開いた状態で給紙トレイ75に積重された複数の記録紙Pは、給紙ローラ71の駆動回転によって副走査方向Yへ自動給紙される。給紙ローラ71は、図示していない自動給紙用モータの回転駆動力が伝達されて回転する。自動給紙の際には、給紙ローラ71とで記録紙Pを挟持する公知のリタードローラ72によって、給紙されるべき最上位の記録紙Pに引きずられて重送されようとする他の記録紙Pが分離され、記録紙Pの重送が防止される。このリタードローラ72は、揺動可能に軸支されたリタードローラホルダ73に一定の回転抵抗を付与された状態で従動回転可能に軸支されており、リタードローラホルダ73に連結されたばね74によって、給紙ローラ71の外周面へ向けて押圧付勢されている。
図3は、キャリッジ61の斜視図である。図4は、キャリッジ61の正面向かって右側の側面を図示した側面図であり、図5は、キャリッジ61の正面向かって左側の側面を図示した側面図である。
図6は、開閉カバー65を開いた状態のキャリッジ61の斜視図であり、図9は、開閉カバー65を開いた状態のキャリッジ61の右側面図である。図12は、開閉カバー65を開いた状態のキャリッジ61の右側部を拡大図示した斜視図である。
図15及び図16は、カバーホルダ67の斜視図である。図17は、ケーブルホルダ67の斜視図である。図18は、カバーホルダ67とケーブルホルダ66との係合状態を図示した斜視図である。
カバーホルダ67とケーブルホルダ66は、キャリッジ本体64に配設された状態では、カバーホルダ67の支持軸672がケーブルホルダ66の連結孔666へ遊挿された状態で係合して連結される(図18)。
ケーブルホルダ66は、図示の如くキャリッジ本体64の所定位置に係止されている状態においては、キャリッジ本体64の保持部647(図6)に保持された状態で、第1係止孔661がキャリッジ本体64の第1凸部643と、第2係止孔662がキャリッジ本体64の第2凸部644と、係止凸部663が孔部645と、それぞれ係合して係止される。キャリッジ本体64のケーブルガイド部646を経由してキャリッジ本体64の内部に引き込まれて、キャリッジ本体64の右側壁面との間に通されたFFC3は、このケーブルホルダ66のケーブル保持片664で挟持された状態で保持される。
前記の通りケーブルホルダ66は、カバーホルダ67の支持軸672がケーブルホルダ66の連結孔666へ遊挿された状態で係合して連結されている(図18)。それによって、ケーブルホルダ66は、その連結孔666の大きさ及び形状に応じた可動性を有してキャリッジ本体64に支持された状態となる。したがって、第1係止孔661、第2係止孔662及び係止凸部663におけるキャリッジ本体64との係合を解除しながらケーブルホルダ66を上方向へ引っ張り上げると、図7、図10及び図13に図示した如く、キャリッジ本体64の保持部647に沿って垂直方向へ、支持軸672が連結孔666に突き当たる位置まで、ケーブルホルダ66を平行移動(符号S1)させることができる。
図8は、ケーブルホルダ66を垂直方向へ平行移動させた状態から、さらに回動させた状態を図示した斜視図である。図11は、その右側面図であり、図14は、その拡大斜視図である。
カバーホルダ67は、キャリッジ本体64に形成された嵌合部611(図19)に嵌合される。カバーホルダ67がキャリッジ本体64の嵌合部611に嵌合された状態において(図20)、カバーホルダ67の凸部673は、キャリッジ本体64に形成されたガイド部614に挿通された状態でキャリッジ本体64と係合する。それによって、開閉カバー65の右側軸部652を軸受けするカバーホルダ67をキャリッジ本体64に対して安定的に支持することができる。
カバーホルダ67は、キャリッジ本体64の嵌合部611に嵌合された状態において、腕部674の先端に形成されている爪部675がキャリッジ本体64に形成されている掛止部615に掛止される。この掛止部615は、キャリッジ本体64の外側からも内部側からも視認できない位置に隠れた状態で形成されている。すなわち、カバーホルダ67の爪部675とキャリッジ本体64の掛止部615とが一度掛合した後は、その掛合状態を解除することが不可能となる。そのため、キャリッジ本体64に嵌合した状態のカバーホルダ67は、キャリッジ本体64又はカバーホルダ67の一部を壊さない限り、キャリッジ本体64から取り外すことができない状態となり、キャリッジ本体64に非可逆的に嵌合することとなる。
キャリッジ61の開閉カバー65の上面には、半開き防止用凸部655が形成されている(図3)。半開き防止用凸部655は、図示の如く、開閉カバー65の上面から突出するように形成されており、右側面には係止孔659が設けられている(図23)。また、インクジェットプリンタ10の本体ケース1の第1開口部11には、キャリッジ61の開閉カバー65が半開き状態のときに、開閉カバー65の半開き防止用凸部655と係合してキャリッジ61の移動を規制するため突起部111が形成されている(図1)。突起部111の先端近傍の側面には、図示の如く係止凸部112が形成されている(図24)。
キャリッジ61の開閉カバー65に形成された半開き防止用凸部655は、キャリッジ61が主走査方向Xへ往復動する際に、開閉カバー65が完全に閉じた状態では突起部111と干渉しない高さで、かつ開閉カバー65が半開きの状態では突起部111と干渉して係合する高さに形成されている。また、キャリッジ61は、ケーブルホルダ66でFFC3の一部を所定位置に固定した状態(図3、図4)においてのみ、開閉カバー65を閉じた状態とすることが可能な構成を有している。したがって、ケーブルホルダ66が所定位置に適正に固定されていない状態では、必然的に開閉カバー65が半開きの状態となる。
Claims (7)
- 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置の前記キャリッジであって、
キャリッジ本体内の回路基板に一端が接続されたFFCの一部を前記キャリッジ本体に固定するためのケーブルホルダが、前記FFCの着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的に前記キャリッジ本体に連結されており、
前記FFCの一部を所定位置に固定した状態の前記ケーブルホルダが前記FFCの入口と前記FFCとの隙間を遮蔽する構成を有している、ことを特徴としたキャリッジ。 - 請求項1に記載のキャリッジにおいて、前記ケーブルホルダは、前記FFCの着脱が可能な範囲の平行移動及び回動が可能な状態に支持されている、ことを特徴としたキャリッジ。
- 請求項1又は2に記載のキャリッジにおいて、開口部を開閉可能に前記キャリッジ本体に軸支された開閉カバーを備え、
前記キャリッジ本体に非可逆的に嵌合して取り付けられたカバーホルダに前記開閉カバーの開閉軸の一端が軸支され、前記カバーホルダを介して前記ケーブルホルダが前記キャリッジ本体に非可逆的に連結される構成を有している、ことを特徴としたキャリッジ。 - 請求項3において、閉じた状態の前記開閉カバーの一部が前記ケーブルホルダの上縁を外側と内側から挟み込む構成を有している、ことを特徴としたキャリッジ。
- 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャリッジを備えている、ことを特徴とした記録装置。
- 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、
請求項3又は4に記載のキャリッジを備え、
前記キャリッジは、前記ケーブルホルダで前記FFCの一部を所定位置に固定した状態においてのみ、前記開閉カバーを閉じた状態とすることが可能な構成を有し、
前記開閉カバーが半開きの状態では、前記開閉カバーと記録装置の一部とが干渉して前記キャリッジの移動が制限される構成を有している、ことを特徴とした記録装置。 - 被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置であって、
前記キャリッジは、キャリッジ本体内の回路基板に一端が接続されたFFCの一部を前記キャリッジ本体に固定するためのケーブルホルダが、前記FFCの着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的に前記キャリッジ本体に連結されており、
前記FFCの一部を所定位置に固定した状態の前記ケーブルホルダが前記FFCの入口と前記FFCとの隙間を遮蔽する構成を有している、ことを特徴とした液体噴射装置。
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