JP5935455B2 - 搬送装置及び画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートを搬送路に沿って搬送させる搬送装置、及び当該搬送装置を備え、搬送路を搬送されるシートに画像記録可能な画像記録装置に関する。
内部に設けられた搬送路に沿ってシートを搬送可能な搬送装置がある。当該搬送装置を備えた装置の一例として、複写機やプリンタなどの画像記録装置がある。画像記録装置において、装置内部でシートが詰まった場合、ユーザは当該シートを取り出す必要がある。
詰まったシートの取り出しを容易に実行できる画像記録装置が、特許文献1に開示されている。当該画像記録装置においては、搬送路の下壁面の一部を形成するガイドが回動自在に設けられている。ガイドは、給紙カセットに支持されることによって、搬送路の下壁面の一部を形成する。搬送路においてシートが詰まった場合、給紙カセットが当該画像記録装置から脱抜される。これにより、ガイドは、自重によって回動する。その結果、搬送路が開放され、ユーザは搬送路において詰まったシートを容易に取り出すことができる。
特開2012−1318号公報
ところで、画像記録装置には、シートが装置外部から装置内部に進入することが可能な開口が形成されているものがある。例えば、特許文献1に開示された画像記録装置においては、シートが排出される排紙トレイとSBローラ対との間に、シートが入り込むことが可能な開口が形成されている。
このような画像記録装置においては、上記開口付近にシートの進入を防止するためのストッパが設けられる。そして、特許文献1に開示された画像記録装置においては、ストッパが設けられる位置として、上記開口付近に位置するガイドが好適である。
しかしながら、ガイドにストッパが設けられた場合、以下の問題が生じるおそれがある。つまり、ストッパが設けられたガイドが回動すると、ストッパが他の部材、例えばSBローラ対に接触してしまう。これにより、ガイドの回動範囲は、ストッパが他の部材と接触しない範囲に限定されてしまう。その結果、装置内に詰まったシートの取り出しが困難となるおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置内に詰まったシートの取り出し時に回動される部材にシートの装置内への進入を防止するためのストッパを設けた場合であっても、装置内に詰まったシートの取り出しの容易性を維持することができる構造を提供することにある。
(1) 本発明に係る搬送装置は、搬送路に給送されるシートが載置される載置部、及び上記搬送路から排出されたシートを支持するシート支持部を有しており、上記載置部に載置されたシートを上記搬送路に給送可能な第1位置及び当該第1位置とは異なる第2位置に移動されるトレイと、上記搬送路に設けられており、シートを上記シート支持部に排出する排出ローラと、上記搬送路の一部を構成するとともに、上記排出ローラ側が軸支されており、上記搬送路をシートが案内される第3位置及び上記搬送路を開放する第4位置の間で回動するフラップと、上記トレイに設けられており、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記フラップを支持して上記第3位置に維持するフラップ支持部と、上記フラップのシートを案内する第1面とは反対側の第2面側において上記フラップに少なくとも一部を収容可能に設けられており、上記第1面側から上記第2面側への向きに上記フラップから突出する第5位置、及び上記フラップからの突出量が上記第5位置よりも少ない第6位置の間で移動可能なストッパと、を備える。上記ストッパは、上記フラップが上記第3位置に位置する状態において、上記第5位置であり、上記フラップが上記第4位置に位置する状態において、上記第6位置である。
本構成によれば、トレイが第2位置に位置する状態において、フラップはトレイによる支持を脱した状態であるために回動自在である。よって、ユーザは、フラップを回動させることによって、搬送路に詰まったシートを取り出すことができる。
上記のようにフラップが回動されると、ストッパが装置内の他の部材、例えば排出ローラに当接する。本構成によれば、このとき、ストッパは、当接した部材から反作用の力を受けて第5位置から第6位置に移動する。これにより、ストッパのフラップからの突出量は減少する。そして、フラップは、ストッパの突出量の減少分だけ余分に回動することができる。その結果、ユーザは、搬送路に詰まったシートをより容易に取り出すことができる。
一方、トレイが第2位置から第1位置に移動されると、フラップはフラップ支持部に押されることによって第4位置から第3位置に回動される。フラップが第3位置に回動されることにより、シートが搬送路を案内可能となる。
また、本構成において、フラップが第4位置のときに第6位置であったストッパは、フラップが第4位置から第3位置に回動されることによって、第6位置から第5位置に移動する。ストッパが第6位置から第5位置に移動されることにより、ストッパのフラップからシート支持部側への突出量が増える。これにより、ストッパは、フラップとシート支持部との間からシートが装置内に進入することを制止する機能を発揮することができる。
(2) 上記ストッパは、上記フラップに回動自在に軸支されており、上記第5位置では、上記ストッパの回動軸に対して上記排出ローラ側の第1突出部が上記フラップから突出しており、上記第6位置では、上記第1突出部の上記フラップからの突出量が上記第5位置よりも少なく、且つ、上記第1突出部とは上記ストッパの回動軸に対して反対側の第2突出部が上記第1面から上記第2面への向きに上記フラップから突出している。上記フラップ支持部は、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記ストッパの上記第2突出部を支持して上記ストッパを上記第5位置に維持する。
本構成によれば、トレイが第2位置から第1位置に移動される過程において、フラップ支持部が第2突出部に当接して第2突出部を押す。これにより、ストッパが第6位置から第5位置に回動する。そして、トレイが第1位置に位置する状態において、ストッパは、フラップ支持部に支持されることによって、第5位置を維持する。以上より、本構成によれば、トレイを第2位置から第1位置に移動することによって、ストッパを確実に第5位置に回動させて維持させることができる。
(3) 本発明に係る搬送装置は、検出子と、上記検出子を検出するセンサと、を更に備える。上記検出子は、上記センサによって検出される第7位置、及び上記第7位置よりも上記ストッパ側に位置しており上記センサによって検出されない第8位置に移動可能に設けられ、上記トレイが上記第2位置のとき、上記第8位置に位置し、上記トレイが上記第1位置のとき、上記ストッパの上記第2突出部に押され、上記第7位置に位置する。
本構成によれば、フラップは排出ローラ側の端部を軸支されており、ストッパはフラップによって軸支されている。また、フラップが第3位置の状態において、ストッパは、回動軸に対して排出ローラ側に第1突出部を有し、回動軸に対して排出ローラと反対側に第2突出部を有している。また、フラップ70が第3位置の状態においてストッパが第6位置から第5位置に回動されると、検出子は、第2突出部に押される。以上より、フラップが第3位置の状態において、検出子とストッパの回動軸との距離は、検出子とフラップの回動軸との距離よりも短い。つまり、ストッパの回動軸は、フラップの回動軸よりも検出子に近い位置にある。よって、ストッパの第2突出部の回動位置の精度は、フラップの排出ローラに対する反対側の端部の回動位置の精度よりも高精度である。そして、本構成では、センサによって検出される検出子は、フラップではなくストッパに押されて移動する。その結果、センサの検出精度を向上させることができる。
(4) 上記フラップには、スリットが形成されている。上記検出子は、上記スリットを貫通して上記ストッパの上記第2突出部と当接される。
本構成は、検出子がストッパに押されて移動するための好適な構成である。
(5) 本発明に係る搬送装置は、上記ストッパを上記第6位置側へ付勢する付勢部材を更に備える。
本構成によれば、トレイが第2位置に位置する状態において、ストッパは付勢部材によって第6位置を維持される。つまり、ストッパは、上述した(1)のように当接した部材から反作用の力を受けなくても、第6位置を維持される。これにより、フラップを円滑に回動させることができる。
(6) 上記シート支持部におけるシートの支持面には、開口が形成されている。上記ストッパの少なくとも一部は、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記開口に挿入される。
本構成によれば、フラップとトレイのシート支持部との間の隙間が、ストッパによって遮断される。これにより、シートの装置内への進入を防止することができる。
(7) 上記シート支持部におけるシートの支持面には、シートの上記搬送向きと直交する幅方向に複数の凸部が間隔を空けて形成されている。上記ストッパは、上記トレイが上記第1位置に位置する状態における上記凸部と上記幅方向において異なる位置に設けられている。上記ストッパは、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記凸部の先端部よりも上記支持面側に位置する。
本構成によれば、ストッパとトレイのシート支持部との間の隙間が、ストッパと凸部とによって遮断される。これにより、シートの装置内への進入を防止することができる。
(8) 本発明は、上述した(1)から(7)のいずれかに記載の搬送装置と、上記排出ローラよりも上記搬送向きの上流側に設けられており、上記搬送路を搬送されるシートに画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置と捉えることもできる。
本発明においては、ストッパがフラップに収容されることによって、フラップの回動範囲を広くすることができる。その結果、装置内に詰まったシートを容易に取り出すことができるようになる。つまり、本発明においては、装置内に詰まったシートの取り出し時に回動されるフラップに、シートの装置内への進入を防止するためのストッパを設けた場合であっても、装置内に詰まったシートの取り出しの容易性を維持することができる。
図1は、複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、フラップ70とストッパ80と排紙トレイ21とを模式的に示す断面図である。 図4は、第8位置の検出子90とセンサ91とフラップ70と排紙トレイ21との斜視図である。 図5は、第7位置の検出子90とセンサ91とフラップ70と排紙トレイ21との斜視図である。 図6は、フラップ70の平面図である。 図7は、フラップ70とストッパ80との斜視図である。 図8は、フラップ70が第4位置の場合のプリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。 図9は、検出子90とセンサ91とフラップ70とストッパ80と排紙トレイ21と模式的に示す断面図である。 図10は、変形例1におけるフラップ70周辺を模式的に示す縦断面図である。 図11は、変形例2におけるプリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが「向き」と表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が「方向」と表現される。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が形成された側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(本発明の画像記録装置の一例)は、下部にプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。本実施形態では、複合機10は、プリント機能として、記録用紙12(図2参照)の両面に画像を記録する両面画像記録機能を有している。なお、複合機10は、後述する変形例2で説明するように、記録用紙12の片面にのみ画像を記録するものであってもよい。
図2に示されるように、複合機10は、後述する記録部24及び搬送装置などを備えている。搬送装置は、給紙トレイ20(本発明のトレイの一例)と、上流側ローラ対57と、下流側ローラ対58と、排出ローラ対59と、経路切換部41と、フラップ70と、ストッパ80と、検出子90(図4参照)と、センサ91(図4参照)と、コイルばね71(本発明の付勢部材の一例)と、を備えている。なお、図2では、検出子90とセンサ91とは省略されている。
[給紙トレイ20]
図2に示されるように、記録用紙12を載置可能な給紙トレイ20が、プリンタ部11の正面に形成された開口13(図1参照)から前後方向8に挿抜可能である。給紙トレイ20は、プリンタ部11に挿入された状態において、記録部24の下側に配置されている。
給紙トレイ20は、直方体の箱状に概ね形成されている。給紙トレイ20は、記録用紙12が積層して載置される底板75(本発明の載置部の一例)と、底板75の後端から立設された傾斜板76と、底板75の左右両端から立設された側板(不図示)と、底板75の前端から立設された前板(不図示)と、側板及び前板に支持された排紙トレイ21(本発明のシート支持部の一例)とを備えている。給紙トレイ20の上方の後側は開放されている。給紙トレイ20の上方の前側は、排紙トレイ21に覆われている。
排紙トレイ21の上面22(本発明の支持面の一例)には、排出ローラ対59を通過して後述する主搬送路65から排出された記録用紙12が載置される。つまり、排紙トレイ21の上面22は、主搬送路65から排出された記録用紙12を支持する。なお、排紙トレイ21の後端部23(本発明のフラップ支持部の一例)は、後述するようにストッパ80を支持することによってフラップ70を支持する。
給紙トレイ20がプリンタ部11に挿入されているときは、給紙トレイ20が図2に示される第1位置に位置しているときである。このとき、後述する給紙部28は、底板75に載置された記録用紙12を、主搬送路65へ給送可能である。一方、給紙トレイ20が第1位置よりも前側であり任意の位置、つまり第1位置とは異なる位置である第2位置に位置しているとき、例えば給紙トレイ20がプリンタ部11から抜かれているとき、給紙部28は、底板75に載置された記録用紙12を、搬送路65へ給送不可能である。以上より、給紙トレイ20は、前後方向8に沿って、第1位置及び第2位置に移動される。
[給紙部28]
図2に示されるように、プリンタ部11の開口13(図1参照)に装着された状態の給紙トレイ20の上側には、給紙部28が設けられている。給紙部28は、給紙ローラ25、アーム26、及び軸27を備えている。給紙ローラ25は、アーム26の先端側に回転可能に設けられている。アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に設けられている。アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給紙トレイ20側へ回動付勢されている。給紙ローラ25は、回転されることによって、給紙トレイ20に載置された記録用紙12をピックアップして傾斜板76に沿って主搬送路65に給送する。なお、給紙トレイ20がプリンタ部11に挿抜される際、アーム26の基端側から左右方向9の一方に延びた延出部が給紙トレイ20の側板と当接されて上方に回動する。これにより、上記挿抜が、給紙部28に妨げられることなく、実行される。
[主搬送路65]
図2に示されるように、傾斜板76の上端部から主搬送路65が延出されている。主搬送路65は、湾曲部と直線部とで構成される。主搬送路65は、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって構成されている。給紙トレイ20に載置された記録用紙12は、湾曲部を下方から上方へUターンするように搬送された後、直線部を搬送されて記録部24に至る。記録部24により画像記録が行われた記録用紙12は、直線部を搬送されて排紙トレイ21の上面22に排出される。つまり、記録用紙12は、図2に一点鎖線の矢印で示される搬送向き15に搬送される。
[ローラ対57、58、59]
主搬送路65には、記録部24よりも搬送向き15の上流側に上流側ローラ60及びピンチローラ61よりなる上流側ローラ対57が設けられ、記録部24よりも搬送向き15の下流側に下流側ローラ62及び拍車63よりなる下流側ローラ対58が設けられ、下流側ローラ対58よりも搬送向き15の下流側に排出ローラ45及び拍車46よりなる排出ローラ対59が設けられている。各ローラ対57、58、59は、記録用紙12を挟持して搬送する。
図4に示されるように、排出ローラ45は、軸35及びローラ部54で構成されている。ローラ部54は、左右方向9において互いに離間して複数設けられている。各ローラ部54には、軸35が挿通されている。
図2に示されるように、各ローラ60、62、45は、モータ(不図示)から正逆転の駆動力が付与されて回転する。正転の駆動力を付与された各ローラ60、62、45は、記録用紙12を搬送向き15に搬送させる向きに回転する。これにより、上流側ローラ対57は、記録用紙12を記録部24へ向けて搬送する。また、下流側ローラ対58は、記録用紙12を排出ローラ対59へ向けて搬送する。また、排出ローラ対59は、記録用紙12を排紙トレイ21の上面22に排出する。逆転の駆動力を付与された各ローラ60、62、45は、記録用紙12を搬送向き15とは逆向きに搬送させる向きに回転する。
主搬送路65における下流側ローラ62と排出ローラ45との間に、分岐位置36が存在する。両面画像記録の際、主搬送路65を搬送される記録用紙12は、分岐位置36の下流側でスイッチバックされ、後述する反転搬送路67へ向けて搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、主搬送路65の上側には、記録部24が設けられている。記録部24の下側且つ記録部24と対向する位置には、プラテン42が設けられている。プラテン42は、主搬送路65を搬送される記録用紙12を支持する部材である。記録部24は、記録ヘッド38を搭載して主走査方向(図2の紙面に垂直な方向、つまり左右方向9)へ往復移動するキャリッジ40を備えている。記録ヘッド38には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド38は、その下面に設けられたノズルから、各インクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ40が主走査方向へ往復動するとともに、記録ヘッド38からインク滴が吐出されることにより、プラテン42に支持された記録用紙12に画像が記録される。
[経路切換部41及び反転搬送路67]
図2に示されるように、経路切換部41が、主搬送路65における下流側ローラ対58と排出ローラ対59との間に設けられている。経路切換部41は、補助ローラ47、48、切換部本体49、及び軸50を備えている。切換部本体49は、軸50から概ね搬送向き15に延出されており、軸50に回動可能に軸支されている。拍車状の補助ローラ47、48が、切換部本体49に回転可能に軸支されている。
切換部本体49は、内側ガイド部材19よりも上方に位置する排出姿勢(図2に破線で示される姿勢)と、延出端部49Aが内側ガイド部材19の上面よりも下方へ進入する反転姿勢(図2に実線で示される姿勢)との間で回動する。切換部本体49は、通常状態において自重によって反転姿勢であるが、主搬送路65を搬送される記録用紙12に持ち上げられると排出姿勢に回動する。記録用紙12の後端が補助ローラ47を通過すると、切換部本体49は、自重によって排出姿勢から反転姿勢に回動する。これにより、記録用紙12の後端が反転搬送路67に向けられる。この状態において、排出ローラ45の正転が継続されると、記録用紙12は搬送向き15に搬送されて排紙トレイ21の上面22に排出される。一方、排出ローラ45の回転方向が正転から逆転に切り換えられると、記録用紙12は、搬送向き15と逆向きに搬送されて反転搬送路67に導かれる。
なお、経路切換部41は、本実施形態に示されたようなものに限らない。例えば、経路切換部41は、下流側ローラ対58と排出ローラ対59との間の内側ガイド部材19に設けられていてもよい。この場合、経路切換部41は、通常状態において、ばねなどによって外側ガイド部材18側へ付勢されており、主搬送路65を記録部24側から搬送向き15に搬送される記録用紙12に押されることによって、下側へ回動する。
反転搬送路67は、分岐位置36で主搬送路65から分岐され、上流側ローラ対57よりも搬送向き15の上流側の合流位置37で主搬送路65と合流するように延びた経路である。反転搬送路67は、ガイド部材31、32によって構成されている。
[フラップ70]
図2に示されるように、フラップ70は、主搬送路65における下流側ローラ対58と排出ローラ対59との間に配置されている。また、フラップ70は、主搬送路65の下側に配置されている。本実施形態では、フラップ70は、後に詳述するように、排出ローラ45の軸35に軸支されており、当該軸35を中心として回動する。なお、フラップ70は、給紙トレイ20が第1位置の状態において、排出ローラ45側が回動軸側となり、当該回動軸側から概ね後側に向けて延出されるものであるならば、フラップ70の回動軸は、軸35とは別に設けられていてもよい。
図2、図4、及び図7に示されるように、フラップ70は、給紙トレイ20が第1位置の状態において、排紙トレイ21と対向する側(下側)が開放された箱状に概ね形成されている。フラップ70は、天板72と、天板72の左右両端から主搬送路65と反対側に向けて立設された側板73と、天板72における軸35側の端部、つまり回動基端部から主搬送路65と反対側に向けて立設された基端側板74と、天板72における軸35と反対側の端部、つまり回動先端部から主搬送路65と反対側に向けて立設された先端側板77とを備えている。
天板72の主搬送路65側の面72A(本発明の第1面の一例)は、概ね平面に構成されている。これにより、フラップ70の面72Aは、主搬送路65及び反転搬送路67の下側、つまり主搬送路65及び反転搬送路67の一部を構成する。
側板73の回動基端部には、C状部材78が設けられている。C状部材78は樹脂などの弾性変形可能な部材で形成されている。C状部材78における隙間68は、排出ローラ45の軸35の直径よりも小さい。これにより、C状部材78が弾性変形することで、フラップ70を軸35に嵌め込むことができる。その結果、軸35はフラップ70を回動可能に軸支することができる。なお、フラップ70が軸35を中心に回動するのであれば、フラップ70が軸35に軸支される構成は、上述した構成に限らない。
排出ローラ45の軸35に軸支されたフラップ70は、軸35を中心として、図2、図5、及び図9(B)に示される第3位置と、図8(A)及び図8(B)に示される第4位置との間で回動する。
フラップ70が第3位置に位置している状態では、フラップ70の面72Aの前側が主搬送路65の一部を構成しているため、記録用紙12が主搬送路65を搬送される。また、当該状態では、フラップ70の面72Aの後側が反転搬送路67の一部を構成しているため、記録用紙12が反転搬送路67を搬送される。一方、フラップ70が第4位置に位置している状態では、主搬送路65の下側が開放される。これにより、複合機10のユーザは、主搬送路65及び反転搬送路67において詰まった記録用紙12を複合機10の前側から取り出すことができる。
図6に示されるように、フラップ70の天板72の回動先端部には、2つのスリット79が形成されている。後述するように、スリット79には、検出子90が貫通される。
[ストッパ80]
図2及び図7に示されるように、ストッパ80は、給紙トレイ20がプリンタ部11に装着された状態において、フラップ70と排紙トレイ21の間、つまりフラップ70の面72Aの裏側の面72B(本発明の第2面の一例)側に設けられている。ストッパ80は、は、概ね薄板形状である。
本実施形態において、ストッパ80は、フラップ70によって回動可能に軸支されている。具体的な構成について以下に詳述すると、本実施形態では、ストッパ80には、フラップ70の面72Bに向かって立設された突起81(図2参照)が形成されており、当該突起81の頂上部には、左右方向9に延びた軸82が設けられている。一方、図7に示されるように、フラップ70の面72Bから突起69が立設されている。突起69には、開口が形成されており、当該開口にストッパ80の軸82が挿通される。なお、ストッパ80がフラップ70によって回動可能に軸支される構成は、上述した構成に限らない。
ストッパ80の軸82に対してフラップ70の基端側板74側の端部には、第1突出部83が形成されている。第1突出部83は、複数(本実施形成では4つ)が左右方向9において、相互に間隔を空けて配置されている。なお、図7では、フラップ70の基端側板74には切り欠きが形成されており、第1突出部83は当該切り欠きに挿入されるが、模式図である図2においては、当該切り欠きが省略されている。
図2及び図7に示されるように、ストッパ80の軸82に対してフラップ70の先端側板77側の端部には、第2突出部84が形成されている。第2突出部84は、左右方向9の両端において、フラップ70の面72Bとは反対側に向かって立設されている。第2突出部84の先端には、左右方向9における外側に延びる突起85が形成されている。突起85は、ストッパ80が回動することで、フラップ70の側板73に当接可能である。
ストッパ80におけるフラップ70側の一部は、フラップ70に収容されている。本実施形態において、ストッパ80における軸82の近傍部分は、フラップ70に常時収容された状態である。一方、ストッパ80における第1突出部83や第2突出部84の先端部は、回動されたストッパ80の位置によってフラップ70に収容された状態とフラップ70から突出された状態とに遷移する。或いは、当該離れた部分は、フラップ70から常時突出された状態でもよい。以上より、ストッパ80は、フラップ70に少なくとも一部を収容可能に設けられている。
ストッパ80は、軸82を中心として、図9(B)に示される第5位置と、図9(A)に示される第6位置との間で回動する。ストッパ80が第5位置に位置する状態では、第1突出部83が、フラップ70の面72Aから面72Bの向きに突出する。一方、ストッパ80が第6位置に位置する状態では、第1突出部83のフラップ70の面72Aから面72Bの向きに突出量が、ストッパ80が第5位置に位置しているときよりも少ない。
図2及び図3(A)に示されるように、排紙トレイ21の上面22には、凹部29(本発明の開口の一例)が形成されている。凹部29は、ストッパ80が第5位置のときの第1突出部83に対向する位置に形成されている。そして、ストッパ80が第5位置のとき、第1突出部83は凹部29に挿入された状態となる。なお、凹部29に挿入されるのは第1突出部83以外でもよい。例えば、ストッパ80におけるフラップ70の基端側板74(図7参照)側の端部が、フラップ70の面72Bとは反対側に向かって湾曲されている場合、当該湾曲されている部分が、凹部29に挿入されてもよい。以上より、ストッパ80の少なくとも一部が、凹部29に挿入される。
なお、排紙トレイ21には、底がある凹部29の代わりに、第1突出部23が挿入可能な貫通孔、つまり底がない孔が形成されていてもよい。この場合、当該貫通孔が本発明の開口の一例である。
[コイルばね71]
フラップ70とストッパ80とは、図3(A)及び図7に示されるように、突起69及び軸82によって連結されている他、図2及び図8に示されるように、コイルばね71によっても連結されている。コイルばね71の一端は、フラップ70の回動先端側における面72Bに連結されている。コイルばね71の他端は、ストッパ80における軸82よりも第2突出部84側に連結されている。コイルばね71は、ストッパ80が第6位置の状態において、定常状態である。これにより、ストッパ80が第6位置から第5位置に回動する際、コイルばね71は縮む。その結果、第5位置に回動するストッパ80は、コイルばね71が定常状態に戻ろうとする力を受ける。つまり、コイルばね71は、ストッパ80を第6位置側へ付勢する。
[検出子90及びセンサ91]
図4、図5、及び図8に示されるように、フラップ70の回動先端部の上側には、検出子90が設けられている。検出子90は、下流側ローラ対58と排出ローラ対59との間の外側ガイド部材18に、軸92(図8参照)を中心として、回動可能に軸支されている。なお、本実施形態では、経路切換部41も当該外側ガイド部材18に回動可能に軸支されているが、経路切換部41と検出子90とは、左右方向9において異なる位置に配置されている。
検出子90の回動先端部には、複数(本実施形態では3つ)の凸部93、94、95が形成されている。凸部93は、検出子90が回動することによって、後述するセンサ91の発光部96と受光部97との間に進入可能な位置に形成されている。凸部94、95は、フラップ70のスリット79を貫通する位置に形成されている。
前後方向8において、検出子90の回動先端部と対向する位置には、センサ91が設けられている。センサ91は、光を照射する発光部96と、発光部96によって照射された光を受ける受光部97とを備えている。発光部96と受光部97とは、左右方向9において相互に対向する位置に設けられている。また、発光部96と受光部97とは、両者の間に、検出子90の凸部93が進退可能に配置されている。本実施形態では、発光部96は凸部93の左側に配置され、受光部97は凸部93の右側に配置されているが、両者の配置は左右逆であってもよい。
凸部93が発光部96と受光部97との間に進入しているとき、発光部96から受光部97への光路が、凸部93によって遮られる。これにより、センサ91は、検出子90を検出する。一方、凸部93が発光部96と受光部97との間から退避しているとき、発光部96から受光部97への光路は、凸部93によって遮られない。これにより、センサ91は、検出子90を検出しない。
検出子90は、図5及び図9(B)に示される第7位置と、図4及び図9(A)に示される第8位置との間で回動する。第8位置の検出子90の回動先端部は、第7位置の検出子90の回動先端部よりも下側に位置する。検出子90が第7位置に位置するとき、凸部93はセンサ91の発光部96と受光部97との光路を遮る。検出子90が第8位置に位置するとき、凸部93はセンサ91の発光部96と受光部97との光路を遮らない。
なお、本実施形態では、検出子90は回動することによって第7位置と第8位置との間を移動するものであるが、検出子90は回動以外、例えば上下方向7へのスライドによって第7位置と第8位置との間を移動するものであってもよい。
[フラップ70及びストッパ80の動作]
以下、給紙トレイ20の移動に伴うフラップ70、ストッパ80、及び検出子90の移動について説明する。
図9(B)に示されるように、給紙トレイ20が第1位置に位置する状態において、排紙トレイ21の後端部23は、ストッパ80の第2突出部84を支持する。これにより、ストッパ80は第5位置に位置される。このとき、ストッパ80の突起85(図7参照)は、フラップ70の側板73を支持することで、フラップ70を第3位置に維持する。つまり、排紙トレイ21の後端部23は、間接的にフラップ70を支持して第3位置に維持する。なお、排紙トレイ21は、直接的にフラップ70を支持して第3位置に維持してもよい。以上より、ストッパ80は、フラップ70が第3位置に位置する状態において、第5位置である。
また、図9(B)に示されるように、給紙トレイ20が第1位置に位置し、且つストッパ80が第5位置に位置する状態において、ストッパ80の第1突出部83は、フラップ70から下側に突出している。このとき、図2及び図3(A)に示されるように、第1突出部83は、排紙トレイ21の上面22に形成された凹部29に挿入される。これにより、排紙トレイ21に排出された記録用紙12が、フラップ70と排紙トレイ21との間から、プリンタ部11の内部へ進入することが防止される。
また、図5及び図9(B)に示されるように、給紙トレイ20が第1位置に位置する状態において、検出子90は、ストッパ80の第2突出部84に上側に押されることによって、第7位置に位置している。これにより、発光部96から受光部97への光路が遮断される。その結果、複合機10の制御部(不図示)は、センサ91からの信号により、給紙トレイ20がプリンタ部11に装着されたこと、及びフラップ70が第3位置に位置しており記録用紙12が搬送可能な状態であることを認識することができる。
給紙トレイ20が第1位置から前側に、つまり第2位置に移動されると、排紙トレイ21の後端部23がストッパ80の第2突出部84を支持しなくなる。これにより、図9(A)に示されるように、ストッパ80は、コイルばね71(図2参照)の付勢力によって第5位置から第6位置に回動される。
また、図9(A)に示されるように、ストッパ80が第6位置に位置する状態において、ストッパ80の第1突出部83がフラップ70の下側から突出している突出量は、ストッパ80が第5位置に位置する状態(図9(B)参照)よりも少ない。また、ストッパ80が第6位置に位置する状態において、ストッパ80の第2突出部84は、フラップ70から下側に突出している。詳細には、ストッパ80が第6位置に位置する状態において、ストッパ80の第2突出部84がフラップ70の下側から突出している突出量は、ストッパ80が第5位置に位置する状態(図9(B)参照)のときよりも多い。
また、図9(A)に示される状態では、排紙トレイ21の後端部23がストッパ80を介してフラップ70を支持する状態は、維持されている。よって、図9(A)に示される状態では、ストッパ80は第5位置から第6位置に回動しているが、フラップ70は第3位置を維持している。
給紙トレイ20が図9(A)の状態から更に前側に移動されると、ストッパ80に支持されなくなったフラップ70は、自重によって、回動先端部が下側に位置するように回動する。その結果、フラップ70は、図8(B)に示される状態、第4位置の状態となる。このとき、ストッパ80は、コイルばね71の付勢力によって、第6位置を維持している。以上より、ストッパ80は、フラップ70が第4位置に位置する状態において、第6位置である。
また、図4、図8、及び図9(A)に示されるように、給紙トレイ20が第2位置に位置する状態では、ストッパ80が第6位置に回動しているため、検出子90は下側に回動される。その結果、検出子90は第8位置に位置する。これにより、発光部96から受光部97への光路が遮断されない。その結果、複合機10の制御部(不図示)は、センサ91からの信号により、給紙トレイ20がプリンタ部11から脱抜されたこと、及びフラップ70が第4位置に位置しており主搬送路65及び反転搬送路67が開放された状態であることを認識することができる。
フラップ70が図8(B)に示される状態において、複合機10のユーザは、フラップ70を把持して更に矢印86の向きに回動させることができる。このとき、ストッパ80の第1突出部83は、フラップ70に収容された状態である。そのため、ストッパ80がフラップ70の矢印86の向きへの回動を妨げることはない。以上より、フラップ70は、図8(A)に示される状態となり、主搬送路65及び反転搬送路67は、図8(B)に示される状態よりも更に開放される。その結果、複合機10のユーザは、主搬送路65及び反転搬送路67に詰まった記録用紙12を、容易に取り出すことができる。
一方、給紙トレイ20が第2位置から第1位置に移動される場合、図8(B)の状態から図9(A)の状態を介して図9(B)の状態となる。上述したように、図9(A)においては、ストッパ80は第6位置であり、フラップ70は第3位置である。つまり、本実施形態では、給紙トレイ20が第2位置から第1位置に移動される場合、フラップ70が先に第4位置から第3位置に回動されてから、ストッパ80が第6位置から第5位置に回動される。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、給紙トレイ20が第2位置に位置する状態において、フラップ70は給紙トレイ20による支持を脱した状態であるために回動自在である。よって、ユーザは、フラップ70を回動させることによって、搬送路65、67に詰まった記録用紙12を取り出すことができる。
また、本実施形態によれば、ストッパ80は、コイルばね71に付勢されることによって第6位置に移動している。これにより、ストッパ80のフラップ70からの突出量は第5位置よりも減少する。これにより、フラップ70は、ストッパ80の突出量の減少分だけ、フラップ70の回動範囲を広くすることができる。その結果、ユーザは、搬送路65、67に詰まった記録用紙12をより容易に取り出すことができる。以上より、本実施形態においては、装置内に詰まった記録用紙12の取り出し時に回動されるフラップ70に、記録用紙12の装置内への進入を防止するためのストッパ80を設けた場合であっても、装置内に詰まった記録用紙12の取り出しの容易性を維持することができる。
一方、給紙トレイ20が第2位置から第1位置に移動されると、フラップ70は排紙トレイ21の後端部23に押されることによって第4位置から第3位置に回動される。フラップ70が第3位置に回動されることにより、記録用紙12が搬送路65、67を案内可能となる。
また、本実施形態において、フラップ70が第4位置のときに第6位置であったストッパ80は、フラップ70が第4位置から第3位置に回動された状態において、第6位置から第5位置に移動している。ストッパ80が第6位置から第5位置に移動されることにより、ストッパ80のフラップ70から排紙トレイ21側への突出量が増える。これにより、ストッパ80は、フラップ70と排紙トレイ21との間から記録用紙12が装置内に進入することを制止する機能を発揮することができる。
また、本実施形態によれば、給紙トレイ20が第2位置から第1位置に移動される過程において、排紙トレイ21の後端部23が第2突出部84に当接して第2突出部84を押す。これにより、ストッパ80が第6位置から第5位置に回動する。そして、給紙トレイ20が第1位置に位置する状態において、ストッパ80は、排紙トレイ21の後端部23に支持されることによって、第5位置を維持する。以上より、本実施形態によれば、給紙トレイ20を第2位置から第1位置に移動することによって、ストッパ80を確実に第5位置に回動させて維持させることができる。
また、本実施形態によれば、フラップ70は排出ローラ45側の端部を軸支されており、ストッパ80はフラップ70によって軸支されている。また、フラップ70が第3位置の状態において、ストッパ80は、軸82に対して排出ローラ45側、つまり軸82よりも前側に第1突出部83を有し、軸82に対して排出ローラ45と反対側、つまり軸82よりも後側に第2突出部84を有している。また、フラップ70が図9(A)に示す第3位置の状態において、検出子90と第2突出部84とは上下方向7に対向している。そして、フラップ70が第3位置の状態においてストッパ80図9(A)に示すが第6位置から図9(B)に示す第5位置に回動されると、検出子90は、第2突出部84に押される。以上より、フラップ70が第3位置の状態において、検出子90とストッパ80の軸82との前後方向8における距離は、検出子90とフラップ70の軸35との前後方向8における距離よりも短い。つまり、ストッパ80の軸82は、前後方向8において、フラップ70の軸35よりも検出子90に近い位置にある。
よって、ストッパ80の第2突出部84の回動位置の精度は、フラップ70の排出ローラ45に対する反対側の端部の回動位置の精度よりも高精度である。そして、本実施形態では、センサ91によって検出される検出子90は、フラップ70ではなくストッパ80に押されて移動する。その結果、センサ91の検出精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、フラップ70にスリット79が形成されており、検出子90がスリット79を貫通する。これは、検出子90がストッパ80に押されて移動するための好適な構成である。
また、本実施形態によれば、図3(A)に示されるように、フラップ70と排紙トレイ21との間の隙間が、ストッパ80の第1突出部83によって遮断される。これにより、記録用紙12の装置内への進入を防止することができる。
[実施形態の変形例1]
上述の実施形態では、ストッパ80は、回動可能に構成されていたが、ストッパ80は、回動以外によって移動されるものであってもよい。また、上述の実施形態では、ストッパ80は、検出子90を回動させていたが、ストッパ80は、検出子90を回動させる機能を有していなくてもよい。例えば、ストッパ80は、回動ではなくスライドするものであってもよい。
変形例1では、図10(A)、(B)に示されるように、ストッパ80の軸82がフラップ70に形成された図10(A)における上下方向7に長い長孔87に沿って摺動することによって、ストッパ80がスライドする。給紙トレイ20が第1位置のとき(図10(A)参照)、排紙トレイ21の後端部23がフラップ70を支持して第3位置に位置させる。このとき、ストッパ80は、自重によって下方にスライドし、凹部29に挿入される。図10(A)に示されたストッパ80の位置は、本発明の第5位置の一例である。一方、給紙トレイ20が第2位置のとき(図10(B)参照)、ストッパ80は、長孔87に沿って摺動自在となる。図10(B)には、ストッパ80がフラップ70の面72B側にスライドされて、フラップ70に収容された状態が示されている。図10(B)に示されたストッパ80の位置は、本発明の第6位置の一例である。
なお、変形例1の構成において、ストッパ80を第5位置側に付勢するコイルばね88が設けられていてもよい(図10(C)参照)。
図10(A)〜(C)の構成では、フラップ70が回動されることにより、ストッパ80が装置内の他の部材に当接したとき、ストッパ80は、当接した部材から反作用の力を受けて第5位置から第6位置に移動することができる。これにより、上述の実施形態と同様に、フラップ70は、ストッパ80の突出量の減少分だけ余分に回動することができる。
[実施形態の変形例2]
上述の実施形態では、複合機10は、両面画像記録機能を有していたが、両面画像記録機能を有していなくてもよい。この場合のプリンタ部11の構成の一例が、図11に示される。図11の場合、プリンタ部11には、両面画像記録のために必要な部材であるガイド部材31、32や経路切換部41などが設けられていない。
[実施形態の変形例3]
上述の実施形態では、図3(A)に示されるように、排紙トレイ21の上面22には、凹部29が形成されていた。そして、ストッパ80の第1突出部83が凹部29に挿入されることによって、記録用紙12のプリンタ部11の内部への進入が防止されていた。しかし、記録用紙12のプリンタ部11の内部への進入を防止する構成は、上述した構成に限らない。
例えば、図3(B)に示されるように、排紙トレイ21の上面22には、左右方向9(本発明の幅方向の一例)に複数(変形例3では2つ)の凸部30が間隔を空けて形成されていてもよい。変形例3の場合、ストッパ80は、給紙トレイ20が第1位置に位置する状態における凸部30と左右方向9において異なる位置に設けられている。また、給紙トレイ20が第1位置に位置する状態において、凸部30の先端部は、ストッパ80の下端よりも上側に位置している。換言すると、ストッパ80の下端は、凸部30の先端部よりも排紙トレイ21の上面22側に位置している。これにより、記録用紙12のプリンタ部11の内部への進入が防止される。
変形例3によれば、ストッパ80と給紙トレイ20の上面22との間の隙間が、ストッパ80と凸部30とによって遮断される。これにより、記録用紙12の装置内への進入を防止することができる。
10・・・複合機
12・・・記録用紙
20・・・給紙トレイ
21・・・排紙トレイ
23・・・後端部
45・・・排出ローラ
65・・・主搬送路
70・・・フラップ
80・・・ストッパ

Claims (9)

  1. 搬送路に給送されるシートが載置される載置部、及び上記搬送路から排出されたシートを支持するシート支持部を有しており、上記載置部に載置されたシートを上記搬送路に給送可能な第1位置及び当該第1位置とは異なる第2位置に移動されるトレイと、
    上記搬送路に設けられており、シートを上記シート支持部に排出する排出ローラと、
    上記搬送路の一部を構成するとともに、上記排出ローラ側が軸支されており、上記搬送路をシートが案内される第3位置及び上記搬送路を開放する第4位置の間で回動するフラップと、
    上記トレイに設けられており、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記フラップを支持して上記第3位置に維持するフラップ支持部と、
    上記フラップのシートを案内する第1面とは反対側の第2面側において上記フラップに少なくとも一部を収容可能に設けられており、上記第1面側から上記第2面側への向きに上記フラップから突出する第5位置、及び上記フラップからの突出量が上記第5位置よりも少ない第6位置の間で移動可能なストッパと、を備え、
    上記ストッパは、
    上記フラップが上記第3位置に位置する状態において、上記第5位置であり、上記フラップが上記第4位置に位置する状態において、上記第6位置であり、
    記フラップに回動自在に軸支されており、
    上記第5位置では、上記ストッパの回動軸に対して上記排出ローラ側の第1突出部が上記フラップから突出しており、
    上記第6位置では、上記第1突出部の上記フラップからの突出量が上記第5位置よりも少なく、且つ、上記第1突出部とは上記ストッパの回動軸に対して反対側の第2突出部が上記第1面から上記第2面への向きに上記フラップから突出しており、
    上記フラップ支持部は、
    上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記ストッパの上記第2突出部を支持して上記ストッパを上記第5位置に維持する搬送装置。
  2. 検出子と、
    上記検出子を検出するセンサと、を更に備え、
    上記検出子は、
    上記センサによって検出される第7位置、及び上記第7位置よりも上記ストッパ側に位置しており上記センサによって検出されない第8位置に移動可能に設けられ、上記トレイが上記第2位置のとき、上記第8位置に位置し、上記トレイが上記第1位置のとき、上記ストッパの上記第2突出部に押され、上記第7位置に位置する請求項に記載の搬送装置。
  3. 上記フラップには、スリットが形成されており、
    上記検出子は、上記スリットを貫通して上記ストッパの上記第2突出部と当接される請求項に記載の搬送装置。
  4. 上記ストッパを上記第6位置側へ付勢する付勢部材を更に備える請求項からのいずれかに記載の搬送装置。
  5. 上記シート支持部におけるシートの支持面には、開口が形成されており、
    上記ストッパの少なくとも一部は、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記開口に挿入される請求項1からのいずれかに記載の搬送装置。
  6. 上記シート支持部におけるシートの支持面には、シートの上記搬送向きと直交する幅方向に複数の凸部が間隔を空けて形成されており、
    上記ストッパは、
    上記トレイが上記第1位置に位置する状態における上記凸部と上記幅方向において異なる位置に設けられており、
    上記ストッパは、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記凸部の先端部よりも上記支持面側に位置する請求項1からのいずれかに記載の搬送装置。
  7. 搬送路に給送されるシートが載置される載置部、及び上記搬送路から排出されたシートを支持するシート支持部を有しており、上記載置部に載置されたシートを上記搬送路に給送可能な第1位置及び当該第1位置とは異なる第2位置に移動されるトレイと、
    上記搬送路に設けられており、シートを上記シート支持部に排出する排出ローラと、
    上記搬送路の一部を構成するとともに、上記排出ローラ側が軸支されており、上記搬送路をシートが案内される第3位置及び上記搬送路を開放する第4位置の間で回動するフラップと、
    上記トレイに設けられており、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記フラップを支持して上記第3位置に維持するフラップ支持部と、
    上記フラップのシートを案内する第1面とは反対側の第2面側において上記フラップに少なくとも一部を収容可能に設けられており、上記第1面側から上記第2面側への向きに上記フラップから突出する第5位置、及び上記フラップからの突出量が上記第5位置よりも少ない第6位置の間で移動可能なストッパと、を備え、
    上記ストッパは、
    上記フラップが上記第3位置に位置する状態において、上記第5位置であり、上記フラップが上記第4位置に位置する状態において、上記第6位置であり、
    上記シート支持部におけるシートの支持面には、開口が形成されており、
    上記ストッパの少なくとも一部は、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記開口に挿入される搬送装置。
  8. 搬送路に給送されるシートが載置される載置部、及び上記搬送路から排出されたシートを支持するシート支持部を有しており、上記載置部に載置されたシートを上記搬送路に給送可能な第1位置及び当該第1位置とは異なる第2位置に移動されるトレイと、
    上記搬送路に設けられており、シートを上記シート支持部に排出する排出ローラと、
    上記搬送路の一部を構成するとともに、上記排出ローラ側が軸支されており、上記搬送路をシートが案内される第3位置及び上記搬送路を開放する第4位置の間で回動するフラップと、
    上記トレイに設けられており、上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記フラップを支持して上記第3位置に維持するフラップ支持部と、
    上記フラップのシートを案内する第1面とは反対側の第2面側において上記フラップに少なくとも一部を収容可能に設けられており、上記第1面側から上記第2面側への向きに上記フラップから突出する第5位置、及び上記フラップからの突出量が上記第5位置よりも少ない第6位置の間で移動可能なストッパと、を備え、
    上記シート支持部におけるシートの支持面には、シートの上記搬送向きと直交する幅方向に複数の凸部が間隔を空けて形成されており、
    上記ストッパは、
    上記フラップが上記第3位置に位置する状態において、上記第5位置であり、上記フラップが上記第4位置に位置する状態において、上記第6位置であり、
    上記トレイが上記第1位置に位置する状態における上記凸部と上記幅方向において異なる位置に設けられており、
    上記トレイが上記第1位置に位置する状態において、上記凸部の先端部よりも上記支持面側に位置する搬送装置。
  9. 請求項1からのいずれかに記載の搬送装置と、
    上記排出ローラよりも上記搬送向きの上流側に設けられており、上記搬送路を搬送されるシートに画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置。
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