JP4984039B2 - キャリッジ、記録装置、液体噴射装置 - Google Patents

キャリッジ、記録装置、液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置、液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置においては、記録ヘッド又は液体噴射ヘッドの駆動信号が、いわゆるFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)を介して制御回路からキャリッジへ送信される構成を有しているのが一般的である。このような記録装置又は液体噴射装置においては、キャリッジが所定の往復動範囲を往復動可能な一定の弛みを生ずる長さのFFCで、キャリッジ本体内の回路基板と記録装置等の制御回路とが電気的に接続される。
このFFCは、この弛み部分がキャリッジの往復動等を妨げることのないように、一部がキャリッジ本体の所定の位置に所定の取付角度で折り曲げられて固定されるのが一般的である(例えば、特許文献1を参照)。また、このFFCは、一般的にキャリッジ本体に設けられた保持部(例えば、特許文献1を参照)やコーナーガイド部材(例えば、特許文献2を参照)等を利用して、メンテナンス等の際に容易にFFCをキャリッジ内部の回路基板等から着脱可能な態様で、キャリッジ本体からの導出部分近傍でキャリッジ本体に固定される。
特開2002−154252号公報 特開昭63−204698号公報
ところで、例えば、記録装置及び液体噴射装置の一例として公知のインクジェットプリンタ等においては、近年記録画質をより向上させる観点から、記録ヘッドのノズルから噴射される1ドット当たりのインク噴射量がピコリットル単位という極微量であることも珍しくない。そのため、記録ヘッドのノズルから噴射されたインクの一部がミスト化してプリンタ内を浮遊する、いわゆるインクミストが発生し易くなり、このインクミストに起因した課題が顕在化する虞が生ずる。
具体的には、例えば、キャリッジ本体のFFC入口部分の開口部からインクミストがキャリッジ内部に進入し、キャリッジ内部の回路基板に付着して、回路の短絡や接点不良等が発生する可能性がある。また、インクミスト以外にも何らかの異物が進入して、回路の短絡や接点不良等が発生する可能性もある。
しかし、このキャリッジ本体のFFC入口部分の開口部は、キャリッジ内部の回路基板と制御回路とをFFCで接続するために不可欠のものであるため無くしてしまうことはできない。また、前記のように、メンテナンス等の際にFFCを容易に着脱可能な態様とする必要があることから、このキャリッジ本体の開口部も一定以上の大きさを確保する必要がある。そのため、このキャリッジ本体のFFC入口部分の開口部からキャリッジ内部に進入してしまうインクミスト等を如何にして遮断するかが課題となっていた。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、FFCの着脱が容易な構成としつつ、FFC入口部分の開口部からキャリッジ内部にインクミスト等が進入してしまうことを防止可能な構成のキャリッジを実現することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置の前記キャリッジであって、キャリッジ本体内の回路基板に一端が接続されたFFCの一部を前記キャリッジ本体に固定するためのケーブルホルダが、前記FFCの着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的に前記キャリッジ本体に連結されており、前記FFCの一部を所定位置に固定した状態の前記ケーブルホルダが前記FFCの入口と前記FFCとの隙間を遮蔽する構成を有している、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、キャリッジ本体内の回路基板に対するFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)の着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態でケーブルホルダが連結されているので、FFCの着脱を容易に行うことができる。また、FFCの一部を所定位置に固定した状態のケーブルホルダがFFCの入口とFFCとの隙間を遮蔽する構成を有しているので、FFC入口からのインクミスト等の進入をケーブルホルダで遮断することができる。したがって、FFCの着脱が容易な構成としつつ、FFC入口部分の開口部からキャリッジ内部にインクミスト等が進入してしまうことを防止することができる。
さらに、このケーブルホルダは、非可逆的にキャリッジ本体に連結されている。
ここで、「非可逆的にキャリッジ本体に連結」とは、キャリッジ本体又はケーブルホルダを壊すことなくキャリッジ本体に取り付けたケーブルホルダを取り外すことができない連結構造を意味する。また、記録装置におけるキャリッジの通常使用状態では、キャリッジ本体とケーブルホルダの連結係合部分が視認できない又は容易にアクセスできない構造によって、ユーザによる取り外しが困難な連結構造も含む。或いは、特殊な工具等を使用しなければ取り外すことができないため、ユーザによる取り外しが困難な連結構造も含む。さらには、これら以外にも通常の記録装置の使用状態において一般的にユーザが取り外し困難と認識される連結構造も含む。
このように、ケーブルホルダがキャリッジ本体に非可逆的に連結されていることによって、ユーザは、キャリッジ本体又はケーブルホルダを壊すことなくケーブルホルダを取り外すことができない。したがって、ケーブルホルダを取り外したまま付け忘れてしまったり紛失してしまったり、といったことを防止することができるので、記録実行時には、常にケーブルホルダでFFCの入口とFFCとの隙間が遮蔽された状態を維持することができる。
これにより、本発明の第1の態様に記載のキャリッジによれば、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置において、FFCの着脱が容易な構成としつつ、FFC入口部分の開口部からキャリッジ内部にインクミスト等が進入してしまうことを防止することができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様に記載のキャリッジにおいて、前記ケーブルホルダは、前記FFCの着脱が可能な範囲の平行移動及び回動が可能な状態に支持されている、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、キャリッジ本体に対して平行移動及び回動が可能な状態にケーブルホルダを支持する構成とすることによって、FFC入口の開口部をより小さくすることができるので、FFC入口の開口部からインクミスト等が進入してしまう虞をより低減させることができる。
本発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様に記載のキャリッジにおいて、開口部を開閉可能に前記キャリッジ本体に軸支された開閉カバーを備え、前記キャリッジ本体に非可逆的に嵌合して取り付けられたカバーホルダに前記開閉カバーの開閉軸の一端が軸支され、前記カバーホルダを介して前記ケーブルホルダが前記キャリッジ本体に非可逆的に連結される構成を有している、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、キャリッジの開閉カバーの一端は、キャリッジ本体に非可逆的に嵌合して取り付けられるカバーホルダで軸支されている。
ここで、「キャリッジ本体に非可逆的に嵌合」とは、キャリッジ本体又はカバーホルダを壊すことなくキャリッジ本体に取り付けたカバーホルダを取り外すことができない嵌合構造を意味する。また、記録装置におけるキャリッジの通常使用状態では、キャリッジ本体とカバーホルダの係合部分が視認できない又は容易にアクセスできない構造によって、ユーザによる取り外しが困難な嵌合構造も含む。或いは、特殊な工具等を使用しなければ取り外すことができないため、ユーザによる取り外しが困難な嵌合構造も含む。さらには、これら以外にも通常の記録装置の使用状態において一般的にユーザが取り外し困難と認識される嵌合構造も含む。
このように、キャリッジ本体に非可逆的に嵌合して取り付けられるカバーホルダでキャリッジの開閉カバーの一端が軸支される構成であることによって、ユーザは、キャリッジ本体又はカバーホルダを壊すことなく開閉カバーを取り外すことができない。したがって、開閉カバーを取り外して付け忘れてしまったり紛失してしまったり、といったことを防止することができるので、記録実行時には、常に開閉カバーを閉じた状態で開口部からのインクミスト等の進入を遮断することができる。
そして、ケーブルホルダは、この非可逆的にキャリッジ本体に嵌合して取り付けられるカバーホルダを介して非可逆的にキャリッジ本体に連結されている。「非可逆的にキャリッジ本体に連結」の意は、前記の通りである。このように、ケーブルホルダがキャリッジ本体に非可逆的に連結されていることによって、ユーザは、キャリッジ本体、カバーホルダ又はケーブルホルダを壊すことなくキャリッジ本体に取り付けたケーブルホルダを取り外すことができない。したがって、ケーブルホルダを取り外したまま付け忘れてしまったり紛失してしまったり、といったことを防止することができるので、記録実行時には、常にケーブルホルダでFFCの入口とFFCとの隙間が遮蔽された状態を維持することができる。
これにより、本発明の第3の態様に記載のキャリッジによれば、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置において、FFCの着脱が容易な構成としつつ、開閉カバーが設けられた開口部又はFFC入口部分の開口部からキャリッジ内部にインクミスト等が進入してしまうことを防止することができるという作用効果が得られる。
また、キャリッジ本体に非可逆的に嵌合して取り付けられるカバーホルダによって、キャリッジ本体に対する開閉カバーの非可逆的な連結及びケーブルホルダの非可逆的な連結が実現される構成となっている。すなわち、非可逆的にキャリッジ本体に嵌合して取り付けられるカバーホルダを、キャリッジ本体に対する開閉カバーの軸支構造及びケーブルホルダの非可逆的な連結構造で共用する構成となっている。それによって、キャリッジの部品点数を削減してキャリッジのコストを低減させることができるという作用効果も得られる。
本発明の第4の態様は、前述した第3の態様に記載のキャリッジにおいて、閉じた状態の前記開閉カバーの一部が前記ケーブルホルダの上縁を外側と内側から挟み込む構成を有している、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、閉じた状態の開閉カバーの一部がケーブルホルダの上縁を外側と内側から挟み込む構成を有していることによって、開閉カバーとケーブルホルダとの隙間を通じてインクミスト等が進入することを防止することができる。したがって、キャリッジ内部へのインクミスト等の進入をより強固に遮断することが可能になる。
本発明の第5の態様は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、前述した第1〜第4の態様のいずれかに記載のキャリッジを備えている、ことを特徴とした記録装置である。
本発明の第5の態様に記載の記録装置によれば、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置において、前述した第1〜第4の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることできる。
本発明の第6の態様は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、前述した第3の態様又は第4の態様に記載のキャリッジを備え、前記キャリッジは、前記ケーブルホルダで前記FFCの一部を所定位置に固定した状態においてのみ、前記開閉カバーを閉じた状態とすることが可能な構成を有し、前記開閉カバーが半開きの状態では、前記開閉カバーと記録装置の一部とが干渉して前記キャリッジの移動が制限される構成を有している、ことを特徴とした記録装置である。
本発明の第6の態様に記載の記録装置によれば、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置において、前述した第3の態様又は第4の態様に記載の発明による作用効果を得ることができる。
また、キャリッジの開閉カバーが半開きの状態では、キャリッジの往復動が制限されるので、開閉カバーが半開きの状態であることをユーザに容易に認識させることができるとともに、キャリッジの開閉カバーを完全に閉じた状態でなければ記録を実行することができない。それによって、記録実行時には、開閉カバーが設けられた開口部からのインクミスト等の進入をより確実に遮断することができる。
本発明の第7の態様は、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置であって、前記キャリッジは、キャリッジ本体内の回路基板に一端が接続されたFFCの一部を前記キャリッジ本体に固定するためのケーブルホルダが、前記FFCの着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的に前記キャリッジ本体に連結されており、前記FFCの一部を所定位置に固定した状態の前記ケーブルホルダが前記FFCの入口と前記FFCとの隙間を遮蔽する構成を有している、ことを特徴とした液体噴射装置である。
本発明の第7の態様に記載の液体噴射装置によれば、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置において、前述した第1の態様に記載の発明による作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明に係る「記録装置」及び「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタの概略構成について説明する。
図1は、本発明に係るインクジェットプリンタの外観斜視図であり、図2はその要部側断面図である。
インクジェットプリンタ10は、本体ケース1に第1開口部11及び第2開口部12が設けられている。この第1開口部11及び第2開口部12は、軸支部13及び14に軸支された状態で回動可能に装着される図示していない本体カバー部材によって開閉される。第1開口部11は、キャリッジ61(図2)のホームポジション位置に設けられており、キャリッジ61がこの第1開口部11に停止した状態で、ユーザがインクカートリッジの交換等を行うことができる。また、第1開口部11には、キャリッジ61の開閉カバーが半開き状態のときに、その半開きの開閉カバーと係合してキャリッジ61の移動を規制するための突起部111が形成されている。第2開口部12は、内部における記録紙Pへの記録実行状態や紙詰まりの有無等をユーザが視認可能に設けられている。
インクジェットプリンタ10の後部には、給紙トレイカバー7が符号Aで示した回動方向へ回動可能に配設されている。この給紙トレイカバー7は、符号Aで示した回動方向へ開いた状態で、給紙トレイ75とともに複数の記録紙Pを積重可能な載置面を構成する。また、インクジェットプリンタ10の前部には、排紙スタッカ2が符号Bで示した回動方向へ回動可能に配設されている。この排紙スタッカ2は、符号Bで示した回動方向へ開いた状態で、記録実行後の記録紙Pが排紙される載置面を構成する。
以下、記録紙Pへ記録が実行される際の各部の動作について、図2を中心に参照しながら説明する。
給紙トレイカバー7を開いた状態で給紙トレイ75に積重された複数の記録紙Pは、給紙ローラ71の駆動回転によって副走査方向Yへ自動給紙される。給紙ローラ71は、図示していない自動給紙用モータの回転駆動力が伝達されて回転する。自動給紙の際には、給紙ローラ71とで記録紙Pを挟持する公知のリタードローラ72によって、給紙されるべき最上位の記録紙Pに引きずられて重送されようとする他の記録紙Pが分離され、記録紙Pの重送が防止される。このリタードローラ72は、揺動可能に軸支されたリタードローラホルダ73に一定の回転抵抗を付与された状態で従動回転可能に軸支されており、リタードローラホルダ73に連結されたばね74によって、給紙ローラ71の外周面へ向けて押圧付勢されている。
自動給紙された記録紙Pは、搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とで挟持され、搬送駆動ローラ53の駆動回転によってプラテン52上へと搬送される。この搬送駆動ローラ53は、図示していない搬送用モータの回転駆動力が伝達されて副走査方向Yへ回転する。また、搬送従動ローラ54は、搬送従動ローラホルダ541に従動回転可能に軸支されるとともに、図示していない付勢手段によって搬送駆動ローラ53の外周面へ押圧付勢されている。プラテン52は、搬送駆動ローラ53の駆動回転により副走査方向Yへ搬送される記録紙Pを裏面側から摺接支持しつつ、プラテン52上を往復動する記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pの記録面との間隔を適正に規定する。
キャリッジ61は、プラテン52上の記録紙Pへインクを噴射して記録面にドットを形成する手段として記録ヘッド62が搭載されており、主走査方向X(記録紙Pの記録面に沿って副走査方向Yと直交する方向)へ往復動可能に軸受け部63に挿通されたキャリッジガイド軸51に軸支されている。記録ヘッド62は、図示の如くプラテン52上の記録紙Pの記録面と対向するキャリッジ61の底部に配設されている。キャリッジ61のベルト連結部41には、図示していない無端ベルトが連結されている。この無端ベルトは、図示していない従動プーリと駆動プーリとに掛架されて主走査方向Xと平行に配設されている。キャリッジ61は、図示していないキャリッジ駆動用モータの回転軸に配設された駆動プーリの駆動回転によって双方向に回転する無端ベルトにより主走査方向Xへ往復動する。
プラテン52の副走査方向Yの下流側には、記録実行後の記録紙Pを排紙する手段として第1排紙駆動ローラ55及び第2排紙駆動ローラ57が配設されている。第1排紙駆動ローラ55及び第2排紙駆動ローラ57は、前記の搬送用モータの回転駆動力が伝達されて副走査方向Yへ前記の搬送駆動ローラ53と連動して回転する。また、プラテン52の副走査方向Yの下流側には、記録実行後の記録紙Pを第1排紙駆動ローラ55の外周面へ付勢する第1排紙従動ローラ56及び記録実行後の記録紙Pを第2排紙駆動ローラ57へ付勢する第2排紙従動ローラ58が配設されている。記録実行後の記録紙Pは、第1排紙駆動ローラ55と第1排紙従動ローラ56とで挟持されて、第1排紙駆動ローラ55の駆動回転によって副走査方向Yへ搬送され、さらに、第2排紙駆動ローラ57と第2排紙従動ローラ58とで挟持されて、第2排紙駆動ローラ57の駆動回転によって前記の排紙スタッカ2へと排紙される。
このような構成を有するインクジェット式記録装置10において、自動給紙された記録前の白紙の記録紙Pは、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向Yへ所定の搬送量でプラテン52上を搬送される動作と、プラテン52上で主走査方向Xへ往復動する記録ヘッド62からインクが噴射される動作とが交互に繰り返し実行されて記録面への記録が実行される。そして、記録実行後の記録紙Pは、第1排紙駆動ローラ55及び第2排紙駆動ローラ57の回転によって排紙スタッカ2へ排出される。これらの一連の記録実行動作は、マイコン制御回路等で構成される図示していない記録制御装置によって、前記の自動給紙用モータ、搬送用モータ及びキャリッジ駆動用モータ(図示せず)並びに記録ヘッド62が駆動制御されて実行される。
つづいて、図3〜図6、図9及び図12を参照しながら、本発明に係るキャリッジ61の構成について説明する。
図3は、キャリッジ61の斜視図である。図4は、キャリッジ61の正面向かって右側の側面を図示した側面図であり、図5は、キャリッジ61の正面向かって左側の側面を図示した側面図である。
図6は、開閉カバー65を開いた状態のキャリッジ61の斜視図であり、図9は、開閉カバー65を開いた状態のキャリッジ61の右側面図である。図12は、開閉カバー65を開いた状態のキャリッジ61の右側部を拡大図示した斜視図である。
キャリッジ61は、キャリッジ本体64、開閉カバー65、ケーブルホルダ66及びカバーホルダ67を有している。これらは、例えば、ポリアセタール(POM)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂等の一定の弾性を有する汎用プラスチックで形成されている。
キャリッジ本体64は、上部に開口部を有する箱形状を成しており、内部には、インクカートリッジの収容スペースが設けられている。また、キャリッジ本体64の内部には、インクカートリッジのインクが供給される記録ヘッド62を駆動するヘッド駆動ユニット69及び各インクカートリッジに設けられた公知のCSICに対応するコネクタホルダユニット68が内蔵されている(図6)。キャリッジ本体64の右側の側面後方には、FFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)3をキャリッジ本体64の内部へと案内するケーブルガイド部646が設けられている。キャリッジ本体64の後部には、キャリッジガイド軸51が挿通される前記の軸受け部63、無端ベルト(図示せず)が連結される前記の連結部41及び公知のリニアスケールセンサ42が配設されている。
開閉カバー65は、左側軸部651がキャリッジ本体64の左側軸受け部641に、右側軸部652がカバーホルダ67に設けられた右側軸受け部671に、それぞれ軸支された状態で、キャリッジ本体64の開口部を開閉可能にキャリッジ本体64に軸支されている。開閉カバー65の後方側には、開閉カバー65を開く際に、完全に閉じた状態でキャリッジ本体64へロックされている開閉カバー65のロックを解除するための開閉レバー653が配設されている。開閉カバー65の上面には、半開き防止用凸部655が形成されている。開閉カバー65の前方側には、キャリッジ本体64の凹部642と遊嵌する位置に、左側軸部651、右側軸部652、左側軸受け部641又は右側軸受け部671を保護するための舌片部654が形成されている。
ここで、図15〜図18を参照しながら、ケーブルホルダ66及びカバーホルダ67の構成について説明する。
図15及び図16は、カバーホルダ67の斜視図である。図17は、ケーブルホルダ67の斜視図である。図18は、カバーホルダ67とケーブルホルダ66との係合状態を図示した斜視図である。
カバーホルダ67は、開閉カバー65の右側軸部652を軸支する前記の右側軸受け部671の他、ケーブルホルダ66の連結孔666と係合する支持軸672、キャリッジ本体64と係合してカバーホルダ67を安定的に支持するための凸部673及びカバーホルダ67をキャリッジ本体64に非可逆的に嵌合させるための腕部674と爪部675を有している。尚、腕部674及び爪部675によるカバーホルダ67の非可逆的嵌合構造については後述する。
ケーブルホルダ66は、ケーブルホルダ66をキャリッジ本体64に係止するための第1係止孔661、第2係止孔662及び係止凸部663を有している。また、ケーブルホルダ66は、FFC3を保持するケーブル保持片664、キャリッジ本体64のケーブルガイド部646を覆うためのガイド部カバー665、カバーホルダ67の支持軸672と係合する連結孔666及び開閉カバー65と係合する突条667を有している。
カバーホルダ67とケーブルホルダ66は、キャリッジ本体64に配設された状態では、カバーホルダ67の支持軸672がケーブルホルダ66の連結孔666へ遊挿された状態で係合して連結される(図18)。
引き続き図3〜図6、図9及び図12を参照しながら説明する。
ケーブルホルダ66は、図示の如くキャリッジ本体64の所定位置に係止されている状態においては、キャリッジ本体64の保持部647(図6)に保持された状態で、第1係止孔661がキャリッジ本体64の第1凸部643と、第2係止孔662がキャリッジ本体64の第2凸部644と、係止凸部663が孔部645と、それぞれ係合して係止される。キャリッジ本体64のケーブルガイド部646を経由してキャリッジ本体64の内部に引き込まれて、キャリッジ本体64の右側壁面との間に通されたFFC3は、このケーブルホルダ66のケーブル保持片664で挟持された状態で保持される。
そして、ケーブルホルダ66は、FFC3の一部をケーブル保持片664で保持して固定するとともに、キャリッジ本体64のFFC3の入口とFFC3との隙間を遮蔽する役割も果たしている。さらに、ケーブルホルダ66のガイド部カバー665は、キャリッジ本体64のケーブルガイド部646の上部開口を覆っている。このように、本発明に係るキャリッジ61は、FFC3入口からのインクミスト等の進入をケーブルホルダ66で遮断することができるので、キャリッジ61内部にインクミスト等が進入してしまうことを防止することができる。
ケーブル保持片664に保持された状態のFFC3は、その部分近傍で図示の如く約90度の角度で下方向へ向けて折り曲げられた後、第1ケーブル31と第2ケーブル32とに分岐している。第1ケーブル31は、さらに約90度の角度で横方向へ折り曲げられた状態でコネクタホルダユニット68の回路基板へ接続され、第2ケーブル32は、そのままヘッド駆動ユニット69の回路基板へ接続される。
キャリッジ本体64の左側面の頂部には、突条648が形成されており、キャリッジ本体64の右側面に配設されたケーブルホルダ66の頂部には、前記の突条667が形成されている(図6)。開閉カバー65を完全に閉じた状態では、キャリッジ本体64の突条648を開閉カバー65の左長溝657が外側と内側から挟み込むように係合し、キャリッジ61の左側面におけるキャリッジ本体64と開閉カバー65との間の隙間が遮蔽される。同様に、開閉カバー65を完全に閉じた状態では、ケーブルホルダ66の突条667を開閉カバー65の右長溝656が外側と内側から挟み込むように係合し、キャリッジ61の右側面におけるケーブルホルダ66と開閉カバー65との間の隙間が遮蔽される。
このように、キャリッジ61は、閉じた状態の開閉カバー65の右長溝656がケーブルホルダの上縁に形成された突条667を外側と内側から挟み込む構成を有している。それによって、開閉カバー65とケーブルホルダ66との隙間を通じてインクミスト等が進入することを防止することができるので、キャリッジ61内部へのインクミスト等の進入をより強固に遮断することが可能になる。
そして、ケーブルホルダ66は、カバーホルダ67を介してFFC3の着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的にキャリッジ本体64に連結されており、以下その点について、図7、図10及び図13を参照しながら説明する。
図7は、キャリッジ本体64に対してケーブルホルダ66を垂直方向へ平行移動させた状態を図示した斜視図である。図10は、その右側面図であり、図13は、その拡大斜視図である。
前記の通りケーブルホルダ66は、カバーホルダ67の支持軸672がケーブルホルダ66の連結孔666へ遊挿された状態で係合して連結されている(図18)。それによって、ケーブルホルダ66は、その連結孔666の大きさ及び形状に応じた可動性を有してキャリッジ本体64に支持された状態となる。したがって、第1係止孔661、第2係止孔662及び係止凸部663におけるキャリッジ本体64との係合を解除しながらケーブルホルダ66を上方向へ引っ張り上げると、図7、図10及び図13に図示した如く、キャリッジ本体64の保持部647に沿って垂直方向へ、支持軸672が連結孔666に突き当たる位置まで、ケーブルホルダ66を平行移動(符号S1)させることができる。
引き続き、図8、図11及び図14を参照しながら、さらに説明する。
図8は、ケーブルホルダ66を垂直方向へ平行移動させた状態から、さらに回動させた状態を図示した斜視図である。図11は、その右側面図であり、図14は、その拡大斜視図である。
ケーブルホルダ66を平行移動させた状態から、さらに、カバーホルダ67の支持軸672を回動中心として符号S2で示した回動方向へケーブルホルダ66を回動させると、図7、図10及び図13に図示した如く、FFC3からケーブルホルダ66が完全に離間した状態となる。この状態において、FFC3は、ケーブルホルダ66のケーブル保持片664による保持状態が解除され、自由移動可能な状態となってケーブルガイド部646から取り外し可能な状態となる。すなわち、キャリッジ本体64内部のコネクタホルダユニット68の回路基板及びヘッド駆動ユニット69の回路基板に対するFFC3の着脱が容易に可能な状態となる。
このように、本発明に係るキャリッジ61は、FFC3の着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態でケーブルホルダ66がキャリッジ本体64に連結されているので、FFC3の着脱を容易に行うことができる。
つづいて、カバーホルダ67の腕部674及び爪部675による非可逆的嵌合構造及びそのカバーホルダ67によるケーブルホルダ66の非可逆的連結構造について説明する。
図19は、キャリッジ本体64のカバーホルダ67が嵌合する部分を拡大図示した斜視図である。図20は、カバーホルダ67によるケーブルホルダ66の連結部分を拡大図示した斜視図である。
カバーホルダ67は、キャリッジ本体64に形成された嵌合部611(図19)に嵌合される。カバーホルダ67がキャリッジ本体64の嵌合部611に嵌合された状態において(図20)、カバーホルダ67の凸部673は、キャリッジ本体64に形成されたガイド部614に挿通された状態でキャリッジ本体64と係合する。それによって、開閉カバー65の右側軸部652を軸受けするカバーホルダ67をキャリッジ本体64に対して安定的に支持することができる。
また、カバーホルダ67がキャリッジ本体64の嵌合部611に嵌合された状態において、カバーホルダ67の支持軸672は、キャリッジ本体64の支持孔613に挿通され、ケーブルホルダ66の遊挿孔666に遊挿され、その状態で先端がキャリッジ本体64の凹部612に当接している。ケーブルホルダ66は、この支持軸672が遊挿孔666に遊挿された状態で軸支される。
すなわち、ケーブルホルダ66は、遊挿孔666が凹部612と支持孔613が形成された壁面との間に挟まれて支持軸672から外すことができない状態で、支持軸672によってキャリッジ本体64に連結される。そして、カバーホルダ67は、キャリッジ本体64に非可逆的に嵌合していて取り外すことができない。したがって、ケーブルホルダ66は、キャリッジ本体64、ケーブルホルダ66又はカバーホルダ67の一部を壊さない限り、キャリッジ本体64から取り外すことができない状態となり、キャリッジ本体64に非可逆的に連結されることとなる。
図21は、キャリッジ本体64に対するカバーホルダ67の非可逆的嵌合構造の断面を図示した後面図であり、図22は、同じ断面の斜視図である。
カバーホルダ67は、キャリッジ本体64の嵌合部611に嵌合された状態において、腕部674の先端に形成されている爪部675がキャリッジ本体64に形成されている掛止部615に掛止される。この掛止部615は、キャリッジ本体64の外側からも内部側からも視認できない位置に隠れた状態で形成されている。すなわち、カバーホルダ67の爪部675とキャリッジ本体64の掛止部615とが一度掛合した後は、その掛合状態を解除することが不可能となる。そのため、キャリッジ本体64に嵌合した状態のカバーホルダ67は、キャリッジ本体64又はカバーホルダ67の一部を壊さない限り、キャリッジ本体64から取り外すことができない状態となり、キャリッジ本体64に非可逆的に嵌合することとなる。
このように、本発明に係るキャリッジ61は、ケーブルホルダ66がカバーホルダ67を介してキャリッジ本体64に非可逆的に連結されていることによって、ユーザは、キャリッジ本体64に取り付けた状態のケーブルホルダ66を、キャリッジ本体64、ケーブルホルダ66又はカバーホルダ67を壊すことなく取り外すことができない。したがって、ケーブルホルダ66を取り外したまま付け忘れてしまったり紛失してしまったり、といったことを防止することができるので、記録実行時には、常にケーブルホルダ66でFFC3の入口とFFC3との隙間が遮蔽された状態を維持することができる。
また、本発明に係るキャリッジ61は、キャリッジ本体64に非可逆的に嵌合して取り付けられるカバーホルダ67でキャリッジ61の開閉カバー65の右側軸部652が軸支される構成であることによって、ユーザは、キャリッジ本体64、開閉カバー65又はカバーホルダ67を壊すことなく開閉カバー65を取り外すことができない。したがって、開閉カバー65を取り外して付け忘れてしまったり紛失してしまったり、といったことを防止することができるので、記録実行時には、常に開閉カバー65を閉じた状態でインクカートリッジを収容する開口部からのインクミスト等の進入を遮断することができる。
さらに、本発明に係るキャリッジ61は、キャリッジ本体64に非可逆的に嵌合して取り付けられるカバーホルダ67によって、キャリッジ本体64に対する開閉カバー65の軸支及びケーブルホルダ66の非可逆的な連結が実現される構成となっている。すなわち、本発明に係るキャリッジ61は、非可逆的にキャリッジ本体64に嵌合して取り付けられるカバーホルダ67を、キャリッジ本体64に対する開閉カバー65の軸支構造及びケーブルホルダ66の非可逆的な連結構造で共用する構成となっている。それによって、キャリッジ61の部品点数を削減してキャリッジ61のコストを低減させることができる。
つづいて、本発明に係るインクジェットプリンタ10において、キャリッジ61の開閉カバー65が半開き状態で記録紙Pへの記録が実行されることを防止する構造について、図1、図3及び図23〜図27を参照しながら説明する。
図23は、開閉カバー65に形成された半開き防止用凸部655を拡大図示した斜視図である。図24は、インクジェットプリンタ10の本体ケース1の第1開口部11に形成された突起部111を拡大図示した斜視図である。
キャリッジ61の開閉カバー65の上面には、半開き防止用凸部655が形成されている(図3)。半開き防止用凸部655は、図示の如く、開閉カバー65の上面から突出するように形成されており、右側面には係止孔659が設けられている(図23)。また、インクジェットプリンタ10の本体ケース1の第1開口部11には、キャリッジ61の開閉カバー65が半開き状態のときに、開閉カバー65の半開き防止用凸部655と係合してキャリッジ61の移動を規制するため突起部111が形成されている(図1)。突起部111の先端近傍の側面には、図示の如く係止凸部112が形成されている(図24)。
図25は、半開き防止用凸部655と突起部111とが係合している状態を拡大図示した斜視図である。図26は、半開き防止用凸部655と突起部111とが係合している状態の断面を拡大図示した正面図であり、図27は、同じ断面の斜視図である。
キャリッジ61の開閉カバー65に形成された半開き防止用凸部655は、キャリッジ61が主走査方向Xへ往復動する際に、開閉カバー65が完全に閉じた状態では突起部111と干渉しない高さで、かつ開閉カバー65が半開きの状態では突起部111と干渉して係合する高さに形成されている。また、キャリッジ61は、ケーブルホルダ66でFFC3の一部を所定位置に固定した状態(図3、図4)においてのみ、開閉カバー65を閉じた状態とすることが可能な構成を有している。したがって、ケーブルホルダ66が所定位置に適正に固定されていない状態では、必然的に開閉カバー65が半開きの状態となる。
そして、開閉カバー65が半開きの状態においては、第1開口部11の近傍において突起部111と開閉カバー65に形成された半開き防止用凸部655とが係合してキャリッジ61の主走査方向Xへの往復動が制限されることとなる。また、突起部111と開閉カバー65に形成された半開き防止用凸部655とが係合した状態においては、突起部111の係止凸部112が半開き防止用凸部655の係止孔659に掛合するので、開閉カバー65が半開き状態のキャリッジ61の往復動をより確実に規制することができる。さらに、係止凸部112が当接する係止孔662内の壁面は、垂直面より突起部111側へ傾斜しているので、係止凸部112と係止孔659との掛合状態をより強固に維持することができる。
このように、本発明に係るインクジェットプリンタ10は、キャリッジ61の開閉カバー65を完全に閉じた状態でなければ記録紙Pへの記録を実行することができない状態となる。したがって、記録実行時には、確実にケーブルホルダ66が所定位置に固定された状態でかつ開閉カバー65も完全に閉じた状態を確保することができるので、記録実行中におけるキャリッジ61内部へのインクミスト等の進入をより確実に遮断することができる。また、キャリッジ61の開閉カバー65が半開きの状態であることをユーザに容易に認識させることができる。
以上説明したように、本発明に係るキャリッジ61よれば、このキャリッジ61を備えたインクジェットプリンタ10において、FFC3の着脱が容易な構成としつつ、FFC3入口部分の開口部からキャリッジ61の内部にインクミスト等が進入してしまうことを防止することができる。また、キャリッジ本体64に対して平行移動及び回動が可能な状態にケーブルホルダ66を連結支持する構成とすることによって、FFC3入口の開口部をより小さくすることができるので、FFC3入口の開口部からインクミスト等が進入してしまう虞をより低減させることができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係るインクジェットプリンタの外観斜視図。 本発明に係るインクジェットプリンタの要部側断面図。 本発明に係るキャリッジの斜視図。 本発明に係るキャリッジの正面向かって右側を図示した側面図。 本発明に係るキャリッジの正面向かって左側を図示した側面図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジの斜視図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジの斜視図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジの斜視図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジの右側面図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジの右側面図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジの右側面図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジ右側部の斜視図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジ右側部の斜視図。 開閉カバーを開いた状態のキャリッジ右側部の斜視図。 カバーホルダの斜視図。 カバーホルダの斜視図。 ケーブルホルダの斜視図。 カバーホルダとケーブルホルダとの係合状態を図示した斜視図。 カバーホルダが嵌合する部分を拡大図示した斜視図。 カバーホルダによるケーブルホルダの連結部分の拡大斜視図。 カバーホルダの非可逆的嵌合構造の断面を図示した後面図。 カバーホルダの非可逆的嵌合構造の断面を図示した斜視図。 開閉カバーに形成された半開き防止用凸部の拡大斜視図。 本体ケースの第1開口部に形成された突起部の拡大斜視図。 半開き防止用凸部と突起部とが係合している状態の拡大斜視図。 半開き防止用凸部と突起部との係合断面の正面図。 半開き防止用凸部と突起部との係合断面の斜視図。
符号の説明
3 FFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)、10 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 第1排紙駆動ローラ、56 第1排紙従動ローラ、57 第2排紙駆動ローラ、58 第2排紙従動ローラ、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、64 キャリッジ本体、65 開閉カバー、66 ケーブルホルダ、67 カバーホルダ、71 給紙ローラ、P 記録紙、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (7)

  1. 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置の前記キャリッジであって、
    キャリッジ本体内の回路基板に一端が接続されたFFCの一部を前記キャリッジ本体に固定するためのケーブルホルダが、前記FFCの着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的に前記キャリッジ本体に連結されており、
    前記FFCの一部を所定位置に固定した状態の前記ケーブルホルダが前記FFCの入口と前記FFCとの隙間を遮蔽する構成を有している、ことを特徴としたキャリッジ。
  2. 請求項1に記載のキャリッジにおいて、前記ケーブルホルダは、前記FFCの着脱が可能な範囲の平行移動及び回動が可能な状態に支持されている、ことを特徴としたキャリッジ。
  3. 請求項1又は2に記載のキャリッジにおいて、開口部を開閉可能に前記キャリッジ本体に軸支された開閉カバーを備え、
    前記キャリッジ本体に非可逆的に嵌合して取り付けられたカバーホルダに前記開閉カバーの開閉軸の一端が軸支され、前記カバーホルダを介して前記ケーブルホルダが前記キャリッジ本体に非可逆的に連結される構成を有している、ことを特徴としたキャリッジ。
  4. 請求項3において、閉じた状態の前記開閉カバーの一部が前記ケーブルホルダの上縁を外側と内側から挟み込む構成を有している、ことを特徴としたキャリッジ。
  5. 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャリッジを備えている、ことを特徴とした記録装置。
  6. 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、
    請求項3又は4に記載のキャリッジを備え、
    前記キャリッジは、前記ケーブルホルダで前記FFCの一部を所定位置に固定した状態においてのみ、前記開閉カバーを閉じた状態とすることが可能な構成を有し、
    前記開閉カバーが半開きの状態では、前記開閉カバーと記録装置の一部とが干渉して前記キャリッジの移動が制限される構成を有している、ことを特徴とした記録装置。
  7. 被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置であって、
    前記キャリッジは、キャリッジ本体内の回路基板に一端が接続されたFFCの一部を前記キャリッジ本体に固定するためのケーブルホルダが、前記FFCの着脱が可能な範囲の可動性を有して支持された状態で非可逆的に前記キャリッジ本体に連結されており、
    前記FFCの一部を所定位置に固定した状態の前記ケーブルホルダが前記FFCの入口と前記FFCとの隙間を遮蔽する構成を有している、ことを特徴とした液体噴射装置。
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