JP2008060512A - 太陽電池モジュール用端子ボックス - Google Patents

太陽電池モジュール用端子ボックス Download PDF

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Abstract

【課題】安価な構成でありながら、防水性を確保することができるような太陽電池モジュール用端子ボックスを提供する。
【解決手段】端子ボックス1は、一面が開口して有底ケース状に形成されたボックス本体10を備えており、ボックス本体10は、開口部側ボックス部材20と底面側ボックス部材30とが接合されて形成されている。ボックス本体10の開口部側ボックス部材20とボックス本体10の開口を閉鎖する蓋体40との間には、Oリング11が介装されている。ボックス本体10の両ボックス部材20,30の各接合面には、端子板12に接続される接続ケーブル15をボックス本体10内へ導入するための凹部27,37がそれぞれ形成されている。接続ケーブル15の各凹部27,37に挟まれる部分には、ゴム系材料からなるブッシング16が取り付けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、太陽電池モジュールに取り付けられ、他の太陽電池モジュールと電気的に接続するために用いられる太陽電池モジュール用端子ボックスに関する。
近年、環境問題への関心の高まりから、環境にやさしい発電システムとして、太陽光発電システムが注目されている。この太陽光発電システムとして、例えば、建物の屋根上等にマトリックス状に敷設した太陽電池モジュールによって太陽光発電を行うものが知られている。このような太陽光発電システムでは、隣接して敷設された太陽電池モジュールを互いに電気的に接続して、各太陽電池モジュールにより発電された電力を取り出すために、太陽電池モジュール用端子ボックスが使用される(例えば、特許文献1参照)。
太陽電池モジュール用端子ボックスには、太陽電池モジュールの出力端に電気的に接続される端子がボックス本体内に複数設けられている。これらの端子は、外部接続用のケーブルの一端に電気的に接続されており、ケーブルの他端は、他の太陽電池モジュール用端子ボックスのケーブル等に接続されるようになっている。
特開2001−77391号公報
上述したような従来の太陽電池モジュール用端子ボックスでは、ボックス本体内部をシリコーン樹脂によりポッティングすることで、太陽電池モジュール用端子ボックスの防水性を確保するようにしている。しかし、シリコーン樹脂は高価であり、コストの増大を招いてしまう。また、ポッティングの際に気泡が混じったり、均一にポッティングできない等の問題があり、安定した防水性を確保することが難しい。さらに、ポッティングしたシリコーン樹脂が硬化するまでにある程度の時間が必要になる。
また、従来の太陽電池モジュール用端子ボックスでは、ボックス本体と別部材の溶着部品で外部接続用ケーブルを挟み、超音波溶着等によってボックス本体と溶着部品とを接合することによって、外部接続用ケーブルをボックス本体に固定するようにしている。しかし、外部接続用ケーブルの外皮が樹脂製であれば、超音波溶着の際に発生する熱によって、その外皮が溶けて、ボックス本体と外部接続用ケーブルとの間に隙間が生じる可能性がある。そして、その結果、太陽電池モジュール用端子ボックスの防水性を損ねてしまう可能性がある。
本発明は、そのような問題点を鑑みてなされたものであり、安価な構成でありながら、防水性を確保することができるような太陽電池モジュール用端子ボックスを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、一面が開口して有底ケース状に形成されたボックス本体と、このボックス本体の開口を閉鎖する蓋体とを備え、ボックス本体内に太陽電池モジュールの出力端に接続される端子が複数配設された太陽電池モジュール用端子ボックスであって、前記ボックス本体は、開口部側ボックス部材と底面側ボックス部材とが接合されて形成されており、前記ボックス本体の開口部側ボックス部材と前記蓋体との間には、Oリングが介装されており、前記ボックス本体の両ボックス部材の各接合面には、前記端子に接続される外部接続用ケーブルをボックス本体内へ導入するための凹部がそれぞれ形成されており、前記各凹部によって形成される開口と前記外部接続用ケーブルとの間には、この外部接続用ケーブルの外周を覆う被覆部材が介在されていることを特徴としている。ここで、前記被覆部材としては、両ボックス部材の接合の際に発生する熱から外部接続用ケーブルを保護する部材であることが好ましい。そして、このような両ボックス部材の接合の際に発生する熱から保護するための被覆部材の材料としては、例えば、ゴム系材料が挙げられる。
上記構成によれば、Oリングを介してボックス本体の開口が蓋体によって水密的に閉鎖することができるようになる。これにより、シリコーン樹脂等のポッティングを行わなくても、太陽電池モジュール用端子ボックスの防水性を確保できる。従来では、太陽電池モジュール用端子ボックスの防水性を確保するために、高価なシリコーン樹脂が必要であったが、本発明では、シリコーン樹脂が不要になる分、太陽電池モジュール用端子ボックスの材料コストおよび製造コストを削減できる。また、シリコーン樹脂等が硬化するのに要する時間が不要になり、太陽電池モジュール用端子ボックスの製造に要する時間を短縮できる。そして、従来では、シリコーン樹脂等のポッティングの際に気泡が混じったり、均一にポッティングできない等の問題があり、安定した防水性を確保することが難しかったが、本発明では、そのような問題が発生することがないので、太陽電池モジュール用端子ボックスの安定した防水性を確保できるようになる。
また、被覆部材によって外部接続用ケーブルが保護されているので、ボックス本体の両ボックス部材の接合(例えば、超音波溶着による接合)の際に発生する熱によって、外部接続用ケーブルの外皮が溶けることが防止される。このため、ボックス本体と被覆部材との間に隙間が生じることが防止され、これにより、太陽電池モジュール用端子ボックスの防水性を確保できる。
したがって、太陽電池モジュール用端子ボックスによれば、安価な構成でありながら、防水性を確保することができる。
また、本発明の太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、前記被覆部材の前記ボックス本体の両ボックス部材の各凹部に挟み込まれる挟持部分の外径が、前記各凹部によって形成される開口の内径に比べて、両ボックス部材の接合前には同等またはそれよりも大きく形成されている。これにより、ボックス本体の両ボックス部材の接合により、両ボックス部材の凹部で被覆部材の挟持部分が隙間のない状態で挟み込まれるため、ボックス本体と被覆部材の挟持部分との間に隙間が生じることが防止され、太陽電池モジュール用端子ボックスの防水性を確保できる。
また、本発明の太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、前記被覆部材の挟持部分よりも、この挟持部分の両端部分が大径に形成されている。これにより、その両端部が抜け止めとなって、ボックス本体から被覆部材が抜け落ちることが防止される。
また、本発明の太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、前記両ボックス部材は、上下方向に延びる合わせ面同士で互いに接合されており、上下方向に直交する方向(左右方向および前後方向)に延びる合わせ面がない。これにより、両ボックス部材を接合したとき、両ボックス部材を良好に密着させることができ、太陽電池モジュール用端子ボックスの防水性を向上させることができる。
本発明の太陽電池モジュール用端子ボックスによれば、シリコーン樹脂等のポッティングを行わなくても、防水性を確保できる。したがって、安価な構成でありながら、防水性を確保することができる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、太陽電池モジュール用端子ボックス(以下では、単に「端子ボックス」という。)を示す平面図、図2は、端子ボックスを示す右側面図、図3は、接続ケーブルの導入方向から見た端子ボックスを示す後面図であり、図4は、図1におけるA−A断面図である。図5は、端子ボックスのボックス本体を示す平面図、図6は、図5におけるB−B断面図、図7は、図5におけるC−C断面図である。図8は、溶着加工前のボックス本体の底面側ボックス部材を示す平面図、図9は、ボックス本体の開口部側ボックス部材を示す平面図である。図10は、端子板が接続された接続ケーブルを示す平面図、図11は、端子ボックスの一体化された開口部側ボックス部材および底面側ボックス部材を示す後面図である。なお、便宜上、図2、図3、図5に示すように、端子ボックス1において、2つの端子板12,12が並べて配置される方向を左右方向とし、各端子板12が延びる方向を前後方向とする。また、これらの左右方向および前後方向に直交する方向を上下方向とする。
図1〜図11に示す端子ボックス1は、互いに電気的に接続される複数枚の太陽電池セルが表面に設けられた太陽電池モジュール(図示略)の裏面側に装着されるものである。このような端子ボックス1を用いることによって、建物の屋根等に、例えば、マトリックス状に敷設された複数枚の太陽電池モジュールにより太陽光発電を行う太陽光発電システムにおいて、隣接して設けられた太陽電池モジュールを互いに電気的に接続して、各太陽電池モジュールにより発電された電力を取り出すことを可能としている。
端子ボックス1のボックス本体10は、上側一面が開口した有底ケース状に形成されている。ボックス本体10には、上面側の開口を閉鎖するように、上方から蓋体40が被せられている。
ボックス本体10は、上側の開口部側ボックス部材20と、下側の底面側ボックス部材30とが一体化されて構成されている。開口部側ボックス部材20は、ボックス本体10の開口部側を構成し、上下二面が開口した枠形状に形成されている。一方、底面側ボックス部材30は、ボックス本体10の底面側を構成し、上側一面が開口した有底ケース状に形成されている。このように、ボックス本体10は、上下に2分割された構造になっている。
ボックス本体10の開口部側ボックス部材20および底面側ボックス部材30は、例えば、変性PPE(変性ポリフェニレンエーテル)や、ABS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン)のような耐候性、電気絶縁性、耐衝撃性、耐熱性、難燃性といった特性を有する合成樹脂等により成形されている。蓋体40は、ボックス本体10の開口部側ボックス部材20および底面側ボックス部材30と同じ合成樹脂材料で成形されている。
ボックス本体10の開口部側ボックス部材20と底面側ボックス部材30とは、接合されており、一体化されている。開口部側ボックス部材20と底面側ボックス部材30との各接合面が、たとえば、超音波溶着等の接合手段によって接合される。具体的には、枠形状の開口部側ボックス部材20の環状の周壁部21の下面が底面側ボックス部材30との接合面となっており、有底ケース状の底面側ボックス部材30の環状の周壁部31の上面が開口部側ボックス部材20との接合面となっている。
ボックス本体10には蓋体40が取り付けられている。ボックス本体10の開口部側ボックス部材20の左右の周壁部21には、ボックス本体10に蓋体40を取り付けるための係止用突起22が複数形成されている。係止用突起22は、左右の周壁部21の上面から上方へ向けて突出されており、先端に係止爪23が形成されている。係止用突起22は、左右の周壁部21の上面にそれぞれ2つずつ設けられている。
一方、蓋体40には、係止用凹部41が複数形成されている。係止用凹部41は、開口部側ボックス部材20の係止用突起22に対応する箇所に設けられている。係止用凹部41には、係止爪42が形成されている。そして、ボックス本体10の上面側の開口を閉鎖するように、蓋体40をボックス本体10に被せると、互いの係止爪42,23が係止し合って、これにより、蓋体40がボックス本体10に取り付けられる。
ボックス本体10と蓋体40との間には、ボックス本体10と蓋体40との嵌め合い部を水密的に封止するシール部材としてのOリング11が挟み込まれている。Oリング11は、ゴム等の弾性材からなる。Oリング11は、ボックス本体10の開口部側ボックス部材20の環状の周壁部21の上面に形成された溝部24に嵌め込まれている。開口部側ボックス部材20の溝部24は、環状に形成されており、周壁部21の内周縁、つまり、開口部側ボックス部材20の開口縁に沿って設けられている。このように、ボックス本体10の開口部側ボックス部材20の開口縁に沿ってOリング11が介装されるので、Oリング11を介してボックス本体10の開口部が蓋体40によって水密的に閉鎖することができるようになる。これにより、シリコーン樹脂等のポッティングを行わなくても、端子ボックス1の防水性を確保できる。
従来では、端子ボックス1の防水性を確保するために、高価なシリコーン樹脂が必要であったが、この例では、シリコーン樹脂が不要になる分、端子ボックス1の材料コストおよび製造コストを削減できる。また、シリコーン樹脂等が硬化するのに要する時間が不要になり、端子ボックス1の製造に要する時間を短縮できる。また、従来では、シリコーン樹脂等のポッティングの際に気泡が混じったり、均一にポッティングできない等の問題があり、安定した防水性を確保することが難しかったが、この例では、そのような問題が発生することがないので、端子ボックス1の安定した防水性を確保できるようになる。したがって、端子ボックス1によれば、安価な構成でありながら、防水性を確保することができる。
ボックス本体10内部には、金属製(例えば真鍮製等)の端子板12が複数配設されている。この例では、2つの端子板12が所定間隔で左右に並べて配置されている。各端子板12は、一端部(前端部)がボックス本体10の底面側ボックス部材30の底面に形成された結線用開口32に臨むように配置されている。そして、各端子板12の一端部には、結線用開口32からボックス本体10内に導入された太陽電池モジュール側の出力端(図示略)が半田付けにより接続される。なお、半田付けによる端子板12と太陽電池モジュール側の出力端との接続作業を容易とするために、各端子板12の一端部には、予め半田層14が形成されている。
端子板12は、ボックス本体10の底面側ボックス部材30の底部に形成された固定台33に載置されており、固定用金具36によってボックス本体10に固定されている。固定台33には、上方に向けて突出する固定用突起35が形成されている。端子板12は、後述するようにして接続ケーブル15がボックス本体10の所定位置に配置される際に、ボックス本体10に配設される。この際、端子板12の取付孔13に固定用突起35を挿入しながら、固定台33の溝(凹部)34内に端子板12を嵌め込む。そして、端子板12の取付孔13から突出した固定用突起35の頂部に固定用金具36を取り付けて固定することによって端子板12をボックス本体10に固定する。
各端子板12の他端部(後端部)には、接続ケーブル(外部接続用ケーブル)15が接続されている。接続ケーブル15は、外部接続用コネクタ(図示略)と接続されており、外部接続用コネクタを介して他の太陽電池モジュールに備えられた端子ボックスの接続ケーブル等と互いに連結可能となっている。
接続ケーブル15は、ボックス本体10に固定されている。接続ケーブル15の一端部は、ボックス本体10の後部に形成された導入用開口17からボックス本体10内に導入される。導入用開口17は、開口部側ボックス部材20と底面側ボックス部材30とによって形成される円筒状の空間となっている。開口部側ボックス部材20と底面側ボックス部材30との各接合面には、凹部27,37がそれぞれ2つ形成されている。具体的には、開口部側ボックス部材20の後側の周壁部21の下面に凹部27,27が形成されており、底面側ボックス部材30の後側の周壁部31の上面に凹部37,37が形成されている。凹部27,37は、ともに断面半円状に形成されており、両ボックス部材20,30の接合により、凹部27,37によって円筒状の導入用開口17が形成されるようになっている。
接続ケーブル15のボックス本体10内への導入部分の外周、具体的には、接続ケーブル15の導入用開口17に配設される部分およびその前後の部分の外周には、接続ケーブル15の外皮を両ボックス部材20,30の接合の際に発生する熱から保護するための被覆部材であるブッシング16が取り付けられている。つまり、ブッシング16がボックス本体10の導入用開口17と接続ケーブル15との間に介在されている。ブッシング16は、ゴム系材料からなる。ブッシング16は、導入用開口17に挟み込まれる中央部(挟持部)16aよりもその前後の両端部16b,16cが大径に形成されている。ブッシング16の中央部16aの前後方向の長さは、導入用開口17の前後方向の長さと等しく形成されている。また、両ボックス部材20,30の接合前のブッシング16の中央部16aの外径は、導入用開口17の内径よりも大きく形成されている。
上述したように、開口部側ボックス部材20と底面側ボックス部材30とは、互いの接合面が超音波溶着等によって接合される。両ボックス部材20,30の接合は、次のようにして行われる。図10に示す端子板12を接続した接続ケーブル15を底面側ボックス部材30の所定位置に配置する。このとき、ブッシング16の中央部16aを底面側ボックス部材30の凹部37に載せるようにして接続ケーブル15を配置すればよい。こうすれば、ブッシング16の中央部16aと前後の両端部16b,16cとの段差によって、ブッシング16が位置決めされるため、接続ケーブル15および端子板12が位置決めされた状態で配置される。これにより、接続ケーブル15の底面側ボックス部材30への配置が容易になる。
そして、図8に示す溶着加工前の底面側ボックス部材30の周壁部31の上面に、図9に示す開口部側ボックス部材20を載せ、所定位置に配置した後、超音波溶着を行う。これにより、開口部側ボックス部材20の周壁部21の下面と底面側ボックス部材30の周壁部31の上面とが接合される。図8には、底面側ボックス部材30の周壁部31の上面における溶着箇所Pを黒色で塗りつぶして示している。
ここで、両ボックス部材20,30の接合前のブッシング16の中央部16aの外径が導入用開口17の内径よりも大きいので、両ボックス部材20,30の接合により、両ボックス部材20,30の凹部27,37でブッシング16の中央部16aが隙間のない状態で挟み込まれ、接続ケーブル15がボックス本体10に固定される。これにより、ボックス本体10とブッシング16の中央部16aとの間に隙間が生じることが防止され、端子ボックス1の防水性を確保できる。
また、接続ケーブル15の外皮は樹脂製であるため、その外皮を保護するためのブッシング16がない場合には、超音波溶着の際に発生する熱によってその外皮が溶けて、ボックス本体10と接続ケーブル15との間に隙間が生じる可能性がある。この例では、ゴム製のブッシング16によって接続ケーブル15が覆われ、保護されているので、超音波溶着の熱によってそのブッシング16が溶けることが防止される。このため、超音波溶着の際、ボックス本体10とブッシング16(接続ケーブル15)との間に隙間が生じることが防止され、これにより、端子ボックス1の防水性を確保できる。
そして、この例では、ボックス本体10が上下方向に直交する面で2分割された構成となっており、両ボックス部材20,30の各接合面が、周壁部21,31の全周にわたって形成されている。ここで、従来では、図12、図13に示すように、ボックス本体10’において、接続ケーブル15’が別部材の溶着部品18’を用いて超音波溶着により固定されていた。この従来構造のボックス本体10’では、ボックス本体10’と溶着部品18’との上下方向に対向する面同士は溶着できるが、左右方向や前後方向に対向する面同士は溶着できない可能性がある。具体的には、図12、図13に示す前後方向に延びるラインQにおいてボックス本体10’と溶着部品18’とを接合できない可能性がある。このため、端子ボックス1’の防水性を確保できない可能性がある。この例では、両ボックス部材20,30は、上下方向に延びる合わせ面同士で互いに接合されており、上下方向に直交する方向(左右方向および前後方向)に延びる合わせ面がない。これにより、両ボックス部材20,30を溶着により接合するとき、従来とは異なって溶着できないラインがなくなるので、周壁部21,31の全周にわたって両ボックス部材20,30を良好に密着させることができ、端子ボックス1の防水性を向上させることができる。
また、ブッシング16の両端部16b,16cが中央部16aよりも大径に形成されているので、その両端部16b,16cが抜け止めとなって、ボックス本体10からブッシング16が抜け落ちることが防止される。つまり、ブッシング16の両端部16b,16cが、上述したようなブッシング16の位置決め手段としてだけではなく、ブッシング16の抜け止め手段としても機能している。
上述した例では、端子ボックス1に2つの端子板12が備えられている場合について説明したが、1つの端子ボックスに備えられる端子板の数は、複数であれば特に限定されない。したがって、1つの端子ボックスに3つ以上の端子板を備える構成としてもよい。また、隣り合う端子板間に逆流防止用のバイパスダイオードを設ける構成としてもよい。
上述した例では、ボックス本体10の開口部側ボックス部材20および底面側ボックス部材30の接合を超音波溶着によって行う場合について説明したが、他の接合手段、例えば、熱溶着等によって両ボックス部材20,30を接合してもよい。
上述した例では、両ボックス部材20,30の接合前のブッシング16の中央部16aの外径が導入用開口17の内径よりも大きい場合について説明したが、両ボックス部材20,30の接合前のブッシング16の中央部16aの外径は導入用開口17の内径と等しくてもよい。つまり、ブッシング16の中央部16aの外径が導入用開口17の内径に比べて同等またはそれよりも大きく形成されていればよい。
本発明を適用する端子ボックスの一実施形態を示す平面図である。 同じく右側面図である。 接続ケーブルの導入方向から見た端子ボックスを示す後面図である。 図1におけるA−A断面図である。 端子ボックスのボックス本体を示す平面図である。 図5におけるB−B断面図である。 図5におけるC−C断面図である。 溶着加工前のボックス本体の底面側ボックス部材を示す平面図である。 ボックス本体の開口部側ボックス部材を示す平面図である。 端子板が接続された接続ケーブルを示す平面図である。 端子ボックスの一体化された開口部側ボックス部材および底面側ボックス部材を示す後面図である。 接続ケーブルが溶着部品を用いて超音波溶着により固定された従来構造の端子ボックスのボックス本体を示す平面図である。 同じく従来構造の端子ボックスのボックス本体を示す後面図である。
符号の説明
1 太陽電池モジュール用端子ボックス
10 ボックス本体
11 Oリング
12 端子板
15 接続ケーブル
16 ブッシング
17 導入用開口
20 開口部側ボックス部材
27 凹部
30 底面側ボックス部材
37 凹部
40 蓋体

Claims (6)

  1. 一面が開口して有底ケース状に形成されたボックス本体と、このボックス本体の開口を閉鎖する蓋体とを備え、ボックス本体内に太陽電池モジュールの出力端に接続される端子が複数配設された太陽電池モジュール用端子ボックスであって、
    前記ボックス本体は、開口部側ボックス部材と底面側ボックス部材とが接合されて形成されており、
    前記ボックス本体の開口部側ボックス部材と前記蓋体との間には、Oリングが介装されており、
    前記ボックス本体の両ボックス部材の各接合面には、前記端子に接続される外部接続用ケーブルをボックス本体内へ導入するための凹部がそれぞれ形成されており、
    前記各凹部によって形成される開口と前記外部接続用ケーブルとの間には、この外部接続用ケーブルの外周を覆う被覆部材が介在されていることを特徴とする太陽電池モジュール用端子ボックス。
  2. 前記被覆部材は、両ボックス部材の接合の際に発生する熱から外部接続用ケーブルを保護する部材であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  3. 前記被覆部材がゴム系材料からなることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  4. 前記被覆部材の前記ボックス本体の両ボックス部材の各凹部に挟み込まれる挟持部分の外径が、前記各凹部によって形成される開口の内径に比べて、両ボックス部材の接合前には同等またはそれよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  5. 前記被覆部材の挟持部分よりも、この挟持部分の両端部分が大径に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  6. 前記両ボックス部材は、上下方向に延びる合わせ面同士で互いに接合されており、上下方向に直交する方向に延びる合わせ面がないことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
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