JP5192103B2 - 太陽電池モジュール用端子ボックス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュールを相互に接続する際に使用する端子ボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽光電池システムは、図23に示すように、家屋の屋根に太陽電池パネル(太陽電池モジュール)Mを配設し、そのモジュールMから接続箱Q、インバータR、分配盤Sを介して各種電気機器Eに電力供給する。太陽電池モジュールMは全てが面一となるように配置され、図24に示すように、端子ボックスBを介して直列又は並列に接続する。端子ボックスBはシール材による水密性を維持してモジュールMの裏面に接着固定される。
【0003】
その端子ボックスBは、従来、特開平11−26035号公報などに記載された図25、26に示す構成である。すなわち、上面開口のボックス本体1内に、太陽電池モジュールのプラス電極a及びマイナス電極aが接続される対の端子板2、2を並列して配設し、その両端子板2、2間に逆流防止用バイパスダイオード3を設けるとともに、両端子板2、2にはそれぞれ外部接続用ケーブルPを接続した構成である。
【0004】
この構成の端子ボックスBは、まず、ボックス本体1の底面から立ち上がった突起4に端子板2をその孔5を介して嵌合し、その突起4を、かしめたり、超音波により溶かし拡径して端子板2をボックス本体1に固定する。
【0005】
ダイオード3は、そのリード線3aを端子板2の孔2aに挿入して半田付けにより端子板2に接続する。外部接続用ケーブルPは、ボックス本体1にその側壁6を通って導入され、その側壁導入部は、側壁6を半円形に切欠いた受座7と、その受座7にケーブルPを介在して被せられた固定板8とから成り、その固定板8は超音波溶接、ビス止めなどによってボックス本体1に固定する。ボックス本体1内にはシリコン樹脂を充填したり、パッキングを介在して防水及びダイオード3等の固定をした後、カバー9を被せる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、太陽電池モジュールMの高性能化に伴い、そのモジュールMに設けられる端子ボックスBの小型化が望まれており、上記従来のものでは端子板2、ケーブルPの配置に無駄があり、その無駄をなくした端子ボックスBが望まれている。
【0007】
また、従来では、ダイオード3の防水性などからボックス本体1内にシリコン樹脂を充填しており、他の防水手段が望まれている。
【0008】
さらに、従来では、端子板2、2間にダイオード3をその脚(リード線)3aを半田付けして取付けており、作業性の向上及びコストの低減の面等から、ダイオード3の構成変更が望まれている。
【0009】
この発明は、端子ボックスの小型化を図ることを第1の課題、他の防水手段とすることを第2の課題、ダイオード取付けの簡略化を図ることを第3の課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の課題を達成するために、この発明は、外部接続用ケーブル、端子板、ダイオードを直列に配設することとしたのである。各部材(部品)を直列配設すれば、それを収納するボックスも細長いもの(長尺状のもの)とすることができ、長尺物は、従来の長方体のものに比べれば小型とし得る。
【0011】
上記第2の課題を解決するために、この発明は、でき得るかぎりの部品をボックス本体の樹脂成形時にインサートし、カバーにはエラストマーを採用することとしたのである。インサート成形は防水性に優れ、エラストマーは弾性があって、嵌着によって水密に取付け得る。エラストマーには成形性の面から熱可塑性のものが好ましい。
【0012】
上記第3の課題を解決するために、この発明は、端子板をダイオードの一部品とすることとしたのである。端子板がダイオードの一部品であれば、端子板にダイオードを取付けるための脚が不要となり、それだけ、小型化・作業工数の削減及びダイオード自身のコストダウンを図り得る。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記第1の課題を達成する発明の実施形態としては、ボックス本体内に、太陽電池モジュールのプラス電極及びマイナス電極が接続される対の端子板を配設し、その両端子板間に逆流防止用バイパスダイオードを設けるとともに、両端子板にはそれぞれ外部接続用ケーブルを接続した前記太陽電池モジュールに設けられる太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、前記ボックス本体を長尺物とするとともに、端子板もそのボックス本体の長さ方向に長い物とし、前記ボックス本体内の長さ方向に、前記一方の端子板、バイパスダイオード及び他方の端子板を直線状直列に配設するとともに、前記外部接続用ケーブルを前記ボックス本体の短辺側の前記端子板の長さ方向の一端に接続して前記短辺側から前記長さ方向にボックス本体内から引きだし、前記太陽電池モジュールの両電極は前記ボックス本体の長辺側から前記端子板に接続するようにした構成を採用し得る。
【0014】
上記第2の課題を達成する発明の実施形態としては、ボックス本体内に、太陽電池モジュールプラス電極及びマイナス電極が接続される対の端子板を配設し、その両端子板間に逆流防止用バイパスダイオードを設けるとともに、両端子板にはそれぞれ外部接続用ケーブルを接続した太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、前記ボックス本体は上面が開口したものであり、その上面を塞ぐカバーが、エラストマーから成って前記ボックス本体に水密に嵌着固定されるものであり、かつ前記ボックス本体は、前記外部接続用ケーブル及び上記端子板をインサート樹脂成形したものである構成を採用し得る。カバーとボックス本体の水密嵌着には周知の種々の構成を採用する。
【0015】
この構成において、上記カバーを、中央部をナイロン等の硬質材料から成る中芯とし、その中芯の周囲にシリコンゴムなどのエラストマーから成る枠体を嵌めたものとすれば、カバーの機械的強度が増して水密な嵌着固定度が向上する。また、ケーブル(外被)の耐熱温度よりボックス本体成形樹脂の成形温度が高い場合には、ケーブルのインサート端末にその端末を被うバリ止めリングを嵌めるとよい。このようにすれば、ボックス本体の成形時、そのリングによって熱伝導が抑制されて、ケーブルの変形が防止されるとともに、その変形による成形型との間隙も生じず、その間隙によって生じるバリの発生もなくなる。
【0016】
上記第3の課題を達成する発明の実施形態としては、ボックス本体内に、太陽電池モジュールのプラス電極及びマイナス電極が接続される対の端子板を配設し、その両端子板間に逆流防止用バイパスダイオードを設けるとともに、両端子板にはそれぞれ外部接続用ケーブルを接続した太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、前記両端子板の対向する縁が相手に向かって延びた端子板の一部を重ね、その重ね部にダイオード素子を介在接続して上記バイパスダイオードを前記両端子板の一部とダイオード素子から形成した構成を採用し得る。
【0017】
上記各実施形態(変形態様も含む)はその特徴、すなわち、「各部品の直列配設」、「インサート成形とエラストマー製カバー」及び「端子板によるダイオード形成」を相互に、又は全てを兼ね備えたものとし得る。
【0018】
上記太陽電池モジュールには、そのモジュールの複数を一体化して、一モジュールからプラス電極とマイナス電極の対がそのモジュール数に応じて設けられた、いわゆる多連ものがある。この場合には、上記各構成において、上記バイパスダイオードを有する両端子板の構成体の複数を直線状に並列し、その両端の端子板にそれぞれ外部接続用ケーブルを接続した構成とする。その構成体の数は、対の電極数に対応して、3連、5連等と任意である。
【0019】
【実施例】
一実施例を図1乃至図3に示し、上面開口のABS樹脂製長尺状ボックス本体11内に、太陽電池モジュールMのプラス電極a及びマイナス電極aがそのボックス本体11の長辺側から接続される対の端子板20、20をボックス本体11の長さ方向に長い物としてその長さ方向に直線状に配設している。その両電極a、aは透孔11aを通して端子板20の中程21に半田付けされる。端子板20にはその一端20aでもって外部接続用ケーブルPが圧着接続されており、このケーブルPと端子板20は本体11の成形時にインサートされる。ケーブルPの端にはコネクタCが設けられて、例えば、図22に示すように接続される。ケーブルPと端子板20の接続は、半田付け、スポット溶接等の他の手段を採用し得る。両端子板20、20間には逆流防止用バイパスダイオード3が半田付けられる。このダイオード3の取付けは、端子板20のインサート後でも、インサート前でもよい。これらのダイオード3の取付け及び外部接続用ケーブルPの接続によって、ボックス本体11の長さ方向に一方の端子板20、バイパスダイオード3及び他方の端子板20が直線状直列に配設され、外部接続用ケーブルPはボックス本体11の短辺側の端子板20の長さ方向の一端に接続して前記短辺側から前記長さ方向にボックス本体11内から引きだされた態様となる。
【0020】
ボックス本体11の上面開口にはシリコンゴム等の熱可塑性エラストマー製のカバー30を嵌着して防水性とする。この防水嵌着は、カバー30側面の突起32をボックス本体11内側面の突起12に乗り込えて圧接係止することにより行われる。そのカバー30の嵌合により、リブ31でもって端子板20が押圧されて固定される(図3(a)参照)。
【0021】
図4、図5の実施例は、端子板20をボックス本体11の成形後にその本体11に取付けるようにしたものであり、この端子板20は係止孔24に本体11のダボ25(図6参照)を嵌入することにより固定されるとともに、二又端23にケーブル素線を嵌入することにより接続される。この接続は半田付けしてもスポット溶接してもよい。図中、14は抜け止めリングであり、ケーブルシースに圧着される。
【0022】
図6及び図7に示す実施例は、ダイオード3を端子板20でもって構成したものであり、その対の端子板20の対向端22、22を相手に向かい延ばして上下に位置し、その間にダイオード素子13を半田付けにより介在接続している。端子板20はダボ25による嵌合によって本体11に固着され、ケーブルPは端子板20にその二又端23にそのケーブル素線を嵌入することにより接続される。この接続は半田付けしてもスポット溶接しても、かしめてもよい。また、端子板20と素子13から成るダイオード3を本体11の成形時にインサートしてもよい。
【0023】
カバー30はそのリブ31で端子板30(ダイオード3)を押させてそれらを固定している(図7(a)参照)。また、カバー30の側面には突起32が設けられ、この突起32が本体11の凹部12aに圧接嵌合して、カバー30が本体11に確実に水密性をもって嵌着固定される。
【0024】
図8乃至図10は、従来と同様に、ダイオード3に対し、ケーブルPを直角に接続したものであり、図10のごとく、ケーブルPに端子板20を圧着接続後、それをインサートして本体11を成形し、ダイオード3を半田付けする。カバー30はエラストマーで成形し、本体11に弾性嵌合する。この実施例においても、上述の実施例のように、端子板20とダイオード素子13でダイオード3を形成したものとし得る。
【0025】
図11乃至図14に示す各実施例は、上述の各実施例において、対の電極a、aを2個、5個等と複数個接続して多連としたものである。このとき、中継端子板26には隣り合うモジュールMの一方の電極aがそれぞれ接続される。この連数は2連、3連、4連、5連……と任意である。図14中、11cは図10の端子板20を中継端子板に使用したことによる圧着部20aの被覆膨出部である。
【0026】
図15、図16には、ケーブルPのインサート端子にバリ止めリング40を嵌めた実施例を示し、この実施例は、例えば、ケーブル(外被)Pの耐熱温度が100〜120℃のもので、ボックス本体11の成形樹脂として、ザイロン(商品名)などの成形温度が240℃などと高いものを使用する場合である。バリ止めリング40は、有蓋筒体41とその外周面に突出した円状突条42とから成り、筒体41の蓋部中央からケーブル導体が導出され、筒体41の端はボックス本体11端面と面一又は突出しており、この構成によって、ボックス本体11の成形樹脂がケーブル外被に触れることが極力抑えられる。なお、支障がなければ、蓋、突条42は省略できる。また、突条42は間欠的に形成したり、所要数の突起とし得る。図中、43は割れ目である。このバリ止めリング40は、図1等に示した各実施例にも採用し得ることは勿論である。
【0027】
図17乃至図21に示す実施例は、カバー30及びバリ止めリング40の変形例であり、カバー30は、図19又は図20に示すように、ザイロン、ナイロンなどの硬質材料から成る中芯30aと、その中芯30aの周りに嵌着されてシリコンゴムなどのエラストマーから成る枠体30bとから構成され、同各図(a)から(b)に示すように、中芯30aと枠体30bを嵌着することにより一体化する。
【0028】
バリ止めリング40は、半割りの外筒40aと内筒40bとから成り、外筒40aと内筒40bは環状の凹凸条44a、44bで嵌着され、外筒40aの半割部はダボ45aとホゾ45bでもって嵌着される。内筒40bの内面にはケーブルP外面への圧接リブ46が形成されている。このバリ止めリング40は、図17及び図18(b)に示すように外筒40aの前縁及び後部にボックス本体11の成形時にその樹脂が被覆される。
【0029】
この実施例はボックス本体11の平板状底板11cでもって接着テープ等により固定される。上記カバー30及びバリ止めリング40の構成は上述の各実施例にも採用し得ることは勿論である。
【0030】
上記各実施例は、図22又は図24に示すように従来と同様にしてモジュールMの裏面にシール材による水密性を維持して接着固定により取付けて使用する。なお、必要があれば、本体11内に従来と同様にシリコン樹脂を充填し得る。
【0031】
【発明の効果】
この発明は以上のようにしたので、小型化及びコストダウンを図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示し、(a)はカバーを外した斜視図、(b)は同カバーの下方からの斜視図
【図2】同実施例の要部分解斜視図
【図3】(a)は同実施例の切断正面図、(b)は同切断平面図、(c)は下面図
【図4】他の実施例の分解斜視図
【図5】同実施例のカバーを外した斜視図
【図6】他の実施例を示し、(a)はカバーを外した斜視図、(b)は同カバーの下方からの斜視図
【図7】(a)は同実施例の切断正面図、(b)は同切断平面図、(c)は下面図
【図8】他の実施例のカバーを外した斜視図
【図9】同実施例の切断正面図
【図10】同実施例の要部斜視図
【図11】(a)は他の実施例の分解斜視図、(b)は同カバーを外した斜視図
【図12】(a)は他の実施例のカバーを外した斜視図、(b)は要部分解斜視図
【図13】他の実施例の分解斜視図
【図14】他の実施例の分解斜視図
【図15】他の実施例の切断正面図
【図16】同実施例のバリ止めリングを示し、(a)は斜視図、(b)は右側面図
【図17】他の実施例を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図
【図18】(a)は図17(a)のA−A線断面図、(b)は同B−B線断面図
【図19】同実施例のカバーの一例を示し、(a)は分解斜視図、(b)は組立後の斜視図
【図20】同じカバーの他例を示し、(a)は分解斜視図、(b)は組立後の斜視図
【図21】同実施例のバリ止めリングを示し、(a)は斜視図、(b)は分解斜視図
【図22】各実施例の使用態様図
【図23】太陽光発電システムの概略図
【図24】従来の端子ボックスの使用態様図
【図25】従来例の分解斜視図
【図26】(a)は同平面図、(b)は右側縦断面図
【符号の説明】
1、11 ボックス本体
2、20 端子板
3 逆流防止用バイパスダイオード
12、32 係合突起
13 ダイオード素子
26 中継端子板
30 カバー
30a カバー中芯
30b カバー枠体
40 バリ止めリング
a 太陽電池モジュールの電極
B 端子ボックス
M 太陽電池モジュール
P 外部接続用ケーブル
Claims (4)
- ボックス本体(11)内に、太陽電池モジュール(M)のプラス電極(a)及びマイナス電極(a)が接続される対の端子板(20、20)を配設し、その両端子板(20、20)間に逆流防止用バイパスダイオード(3)を設けるとともに、両端子板(20)にはそれぞれ外部接続用ケーブル(P)を接続した前記太陽電池モジュールに設けられる太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、
上記ボックス本体(11)を長尺物とするとともに、端子板(20)もそのボックス本体(11)の長さ方向に長い物とし、前記ボックス本体(11)内の長さ方向に、上記一方の端子板(20)、バイパスダイオード(3)及び他方の端子板(20)を直線状直列に配設するとともに、上記外部接続用ケーブル(P)を前記ボックス本体(11)の短辺側の前記端子板(20)の長さ方向の一端に接続して前記短辺側から前記長さ方向にボックス本体(11)内から引きだし、上記太陽電池モジュール(M)の両電極(a、a)は前記ボックス本体(11)の長辺側から前記端子板(20)に接続するようにしたことを特徴とする太陽電池モジュール用端子ボックス。 - 上記両端子板(20、20)の対向する縁が相手に向かって延びた端子板の一部(22、22)を重ね、その重ね部にダイオード素子(13)を介在接続して上記バイパスダイオード(3)を前記両端子板(20)の一部(22、22)とダイオード素子(13)から形成したことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
- 上記ボックス本体(11)は上面が開口したものであり、その上面を塞ぐカバー(30)が、エラストマーから成って前記ボックス本体(11)に水密に嵌着固定されるものであり、かつ前記ボックス本体(11)は、上記外部接続用ケーブル(P)及び上記端子板(20)をインサート樹脂成形したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池モジュール用端子ボックス(B)において、バイパスダイオード(3)を有する両端子板(20、20)の構成体の複数を直線状に並列し、その両端の端子板(20)にそれぞれ外部接続用ケーブル(P)を接続したことを特徴とする太陽電池モジュール用端子ボックス。
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