JP2008058616A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電ロールとクリーニングロールのシャフト間で放電が発生するのを防止することを課題とする。
【解決手段】帯電ロール14のシャフト14Aとクリーニングロール100のシャフト100Aは、導電性を有する軸受部材110によって支持されており、シャフト14Aに印加された電圧は、軸受部材110を介してシャフト100Aに漏れる。これにより、シャフト100Aとシャフト14Aは同電位とされる。したがって、装置の小型化に伴って、帯電ロール14及びクリーニングロール100が小型化されて、シャフト14Aとシャフト100Aの間の距離が小さくなっても、放電が発生する恐れがない。これにより、像保持体の帯電不良や帯電ムラを引き起こすことがないので、安定した画像が得られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式を採用した複写機やプリンタ等の画像形成装置に関し、特に、像保持体の表面を帯電させる接触帯電方式の帯電ロールと、この帯電ロールのクリーニング部材とを有する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置において、像保持体である感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置として、導電性の帯電ロールを直接感光体ドラムに接触させて帯電させる、接触帯電方式のものが用いられている。
ところで、帯電ロールによって感光体ドラムの表面が帯電された後、感光体ドラムの表面が露光されて静電画像が形成される。この静電画像は、現像装置からのトナーによって現像された後、転写媒体に転写される。このとき、転写媒体に転写されずに感光体ドラムの表面に残存したトナーは、感光体ドラムに近接しているクリーニング部材によって、感光体ドラムの表面から除去される。
しかし、トナーの一部やトナーの外添剤のような、トナーよりも小さな粒子は、クリーニング部材によって感光体ドラムの表面から除去しきれず、残留してしまう。
接触帯電方式の帯電装置では、帯電ロールが感光体ドラムに常時接触しているため、感光体ドラムの表面に残留した粒子や異物が、帯電ロールの表面に付着してしまう。これにより、帯電ロールの表面抵抗値にムラが生じ、感光体ドラムが均一に帯電されなくなるという問題がある。
そこで、帯電ロールの表面に回転可能なロール状のクリーニングロールを当接させ、クリーニングロールの回転により帯電ロールの表面汚れを清掃するクリーニング方式が提案されている(特許文献1参照)。
ところで、画像形成装置の小型化に伴って、帯電ロール及びクリーニングロールの小径化が進められている。帯電ロールとクリーニングロールシャフト間の距離が小さくなると、帯電ロールのシャフトに印加された電圧によるシャフト間の電位差によって、放電する恐れがある。この放電によって、感光体ドラムの帯電不良や帯電ムラを引き起こしたり、周辺の部材に影響を及ぼす恐れがある。
特開平8−62948号公報
本発明は上記事実を考慮して、帯電ロールとクリーニングロールのシャフト間で放電が発生するのを防止することを課題とする。
請求項1に記載の本発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電ロールと、前記帯電ロールをクリーニングするクリーニングロールと、前記クリーニングロールのクリーニングシャフトを、前記帯電ロールの帯電シャフトと同電位とする同電位手段と、を有して構成されていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、同電位手段によって、クリーニングロールのクリーニングシャフトが、帯電ロールの帯電シャフトと同電位にされる。これにより、装置の小型化に伴って、帯電ロール及びクリーニングロールが小型化(帯電シャフト及びクリーニングシャフトが小径化)されて、帯電シャフトとクリーニングシャフトの間の距離が小さくなっても、放電が発生する恐れがない。これにより、像保持体の帯電不良や帯電ムラを引き起こすことがないので、安定した画像が得られる。
請求項2に記載の本発明は、前記同電位手段は、前記帯電シャフトと前記クリーニングシャフトとを回転可能に支持する導電性の支持部材であることを特徴としている。
請求項2の発明によれば、導電性の支持部材によって帯電シャフトとクリーニングシャフトが回転可能に支持されている。これにより、帯電シャフトに印加された電圧は、支持部材を介してクリーニングシャフトに漏れるので、クリーニングシャフトは帯電シャフトと同電位となる。
このように、帯電シャフトとクリーニングシャフトを支持する支持部材に、導電性もたせるだけで、クリーニングシャフトが帯電シャフトと同電位となるので、帯電シャフトとクリーニングシャフトを同電位にするために、別途部材を用いる必要がない。したがって、部品点数が多くならないので、装置構成が複雑とならない。
請求項3に記載の本発明は、前記同電位手段は、前記帯電シャフトを回転可能に支持する導電性の第1支持部材と、前記クリーニングシャフトを回転可能に支持する導電性の第2支持部材と、前記第1支持部材と前記第2支持部材とを連結する導電性のばね部材と、を有して構成されていることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、導電性を有する第1支持部材によって、帯電シャフトが回転可能に支持され、第2支持部材によって、導電性を有するクリーニングシャフトが回転可能に支持されている。そして、第1支持部材と第2支持部材は、導電性のばね部材で連結されている。
これにより、クリーニングロールは常に一定の圧力で帯電ロールに接触するため、帯電シャフトとクリーニングシャフトの間の距離も一定に保持されるので、帯電シャフトとクリーニングシャフトの間で放電を発生させないと共に、帯電ロールのクリーニング性能が安定する。
請求項4に記載の本発明は、前記同電位手段は、前記帯電シャフトと前記クリーニングシャフトに接触する導電性を有する接触部材であることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、導電性を有する接触部材が、帯電シャフトとクリーニングシャフトに接触しており、クリーニングシャフトは帯電シャフトと導通している。
これにより、クリーニングシャフトを帯電シャフトと同電位とするために、帯電シャフトとクリーニングシャフトを支持する支持部材を導電性を有する部材で成形する必要がない。
したがって、帯電ロールの帯電シャフト及びクリーニングロールのクリーニングシャフトを支持する支持部材が、導電性を有する部材で成形されていない、所謂既存の画像形成装置において、導電性の接触部材で帯電ロールの帯電シャフトとクリーニングロールのクリーニングシャフトを連結させるだけで、帯電シャフトに印加された電圧によって、クリーニングシャフトを帯電シャフトと同電位にできる。
請求項5に記載の本発明は、前記接触部材は、板バネであることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、接触部材として板バネを用いることで、帯電シャフト及びクリーニングシャフトは、常に一定の圧力で接触部材に接触し、接触不良を起こすことがない。
請求項6に記載の本発明は、前記接触部材は、高抵抗素子であることを特徴としている。
請求項6の発明によれば、帯電シャフトとクリーニングシャフトとを高抵抗素子を用いて導通させることで、電圧印加手段によって帯電シャフトに印加された電圧は、高抵抗素子によってクリーニングシャフトに印加される。これにより、クリーニングシャフトの急激な電位の上昇を防止できる。
請求項7に記載の本発明は、前記同電位手段は、前記帯電シャフトに印加される電圧と同じ電圧をクリーニングシャフトに印加する電圧印加部材であることを特徴としている。
請求項7の発明によれば、電圧印加部材によってクリーニングシャフトには、帯電シャフトに印加される電圧と同じ電圧が印加される。つまり、帯電シャフトとクリーニングシャフトには、同時に電圧が印加されるので、クリーニングシャフトが、帯電シャフトと同電位になるまでの時間差が発生しない。
本発明は上記構成としたので、帯電ロールとクリーニングロールのシャフト間で放電が発生するのを防止できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る画像形成装置について説明する。
図1に示す本実施形態の画像形成装置10は、4サイクル方式のフルカラーレーザプリンタであり、図示のように、装置内には、中央よりもやや右上部に、感光体ドラム12(像保持体)が回転可能に配設されている。この感光体ドラム12としては、例えば、表面にOPC等よりなる感光体層が被覆された直径が約47mmの導電性円筒体からなるものが用いられ、図示しないモータにより、矢印方向に沿って約150mm/secのプロセススピードで回転駆動される。
感光体ドラム12の表面は、感光体ドラム12の略真下に配置された帯電ロール14によって所定の電位に帯電された後、帯電ロール14の下方に配置された露光装置16によって、レーザービームLBによる画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
この感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器18Y、18M、18C、18Kが周方向に沿って配置された回転式現像器18によって現像され、所定の色のトナー像となる。
このとき、感光体ドラム12の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電・露光・現像の各工程が、所定回数だけ繰り返される。現像工程では回転式現像器18が回転し、対応する色の現像器18Y、18M、18C、18Kが、感光体ドラム12と対向する現像位置に移動する。
例えば、フルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム12の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して4回繰り返され、感光体ドラム12の表面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。トナー像が形成されるにあたって、感光体ドラム12が回転する回数は、画像のサイズに応じて異なるが、例えば、A4サイズであれば、感光体ドラム12が3回転することによって、1つの画像が形成される。つまり、感光体ドラム12の表面には、感光体ドラム12が3回転するごとに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が形成される。
感光体ドラム12上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、感光体ドラム12の外周に中間転写ベルト20が巻き付けられた一次転写位置において、中間転写ベルト20上に互いに重ね合わせた状態で一次転写ロール22によって転写される。
この中間転写ベルト20上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像は、所定のタイミングで給紙される記録用紙24上に、二次転写ロール26によって一括して転写される。
一方、記録用紙24は、画像形成装置10の下部に配置された給紙カセット28から、ピックアップロール30によって送り出されるとともに、フィードロール32及びリタードロール34によって1枚ずつ捌かれた状態で給紙され、レジストロール36によって中間転写ベルト20上に転写されたトナー像と同期した状態で、中間転写ベルト20の二次転写位置へと搬送される。
中間転写ベルト20は、感光体ドラム12における回動方向の上流側にて中間転写ベルト20のラップ位置を特定するラップインロール38と、感光体ドラム12上に形成されたトナー像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール22と、ラップ位置の下流側にて中間転写ベルト20のラップ位置を特定するラップアウトロール40と、二次転写ロール26に中間転写ベルト20を介して当接するバックアップロール42と、中間転写ベルト20のクリーニング装置44に対向する第1のクリーニングバックアップロール46と、第2のクリーニングバックアップロール48と、によって所定の張力で張架されており、所定のプロセススピード(約150mm/sec)で循環移動するように、例えば、感光体ドラム12の回転に伴って従動される。
ここでは、中間転写ベルト20は、画像形成装置10の小型化を図るため、中間転写ベルト20が張架される断面形状が、偏平な細長い略台形状となるように構成されている。
中間転写ベルト20は、感光体ドラム12と、帯電ロール14と、中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20を張架する複数のロール22、38、40、42、46、48と、中間転写ベルト20用のクリーニング装置44と、後述する感光体ドラム12用のクリーニング装置78と、で一体的に像形成ユニット52を構成している。このため、画像形成装置10の上部カバー54を開き、像形成ユニット52の上部に設けられた把手(図示省略)を手で持ち上げることにより、像形成ユニット52全体を画像形成装置10から取り外し可能となっている。
一方、中間転写ベルト20のクリーニング装置44は、第1のクリーニングバックアップロール46によって張架された中間転写ベルト20の表面に当接するように配置されたスクレーパ58と、第2のクリーニングバックアップロール48によって張架された中間転写ベルト20の表面に圧接するように配置されたクリーニングブラシ60とを備え、これらのスクレーパ58やクリーニングブラシ60によって除去された残留トナーや紙粉などは、クリーニング装置44の内部に回収されるようになっている。
なお、クリーニング装置44は、揺動軸62を中心にして、図中反時計回り方向に揺動可能に配置されており、最終色のトナー像の二次転写が終了するまでは、中間転写ベルト20の表面から離間した位置に退避するとともに、最終色のトナー像の二次転写が終了すると、中間転写ベルト20の表面に当接するように構成されている。
さらに、中間転写ベルト20からトナー像が転写された記録用紙24は、定着装置64へと搬送され、この定着装置64によって加熱及び加圧されてトナー像が記録用紙24上に定着される。その後、片面プリントの場合には、トナー像が定着された記録用紙24は、排出ロール66によって画像形成装置10の上部に設けられた排出トレイ68上にそのまま排出される。
一方、両面プリントの場合には、定着装置64により第一面(表面)にトナー像が定着された記録用紙24を、排出ロール66によって排出トレイ68上にそのまま排出せずに、排出ロール66によって記録用紙24の後端部を狭持した状態で、排出ロール66を逆転させるとともに、記録用紙24の搬送径路を両面用の用紙搬送路70に切り替え、この両面用の用紙搬送路70に配設された搬送ロール72によって、記録用紙24の表裏を反転した状態で、再度、中間転写ベルト20の二次転写位置へ搬送して、記録用紙24の第二面(裏面)にトナー像を転写する。そして、記録用紙24の第二面(裏面)のトナー像を定着装置64によって定着させ、記録用紙24を排出トレイ68上に排出する。
さらに、画像形成装置10には、オプションによって、画像形成装置10の側面に手差しトレイ74が開閉自在に装着可能となっている。この手差しトレイ74上に載置された任意のサイズ及び種類の記録用紙24は、給紙ロール76によって給紙され、搬送ロール73及びレジストロール36を介して、中間転写ベルト20の二次転写位置へ搬送されることにより、任意のサイズ及び種類の記録用紙24にも画像を形成することが可能となっている。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム12の表面は、感光体ドラム12が1回転する毎に、感光体ドラム12の斜め下方に配置されたクリーニング装置78のクリーニングブレード80によって、残留トナーや紙粉などが除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
図2に示すように、感光体ドラム12の下方部には、感光体ドラム12と接触するように帯電ロール14が配置されている。この帯電ロール14は、導電性のシャフト14Aを有しており、シャフト14Aの周囲には、帯電層14Bが形成されている。
帯電ロール14の感光体ドラム12と反対側の下方部には、帯電ロール14の表面に接触するロール状のクリーニングロール100が設けられている。クリーニングロール100は、シャフト100Aを有しており、シャフト100Aの周囲には、スポンジ100Bが設けられている。
クリーニングロール100は帯電ロール14に所定の荷重で押圧され、スポンジ100Bが帯電ロール14の周面に沿って弾性変形してニップ部101を形成している。
これにより、図示しないモータによって図2中の時計回り(矢印2の方向)に回転駆動される感光体ドラム12の回転によって、帯電ロール14が矢印4の方向に従動回転すると、クリーニングロール100が矢印6の方向に従動回転する。
クリーニングロール100が従動回転することにより、帯電ロール14の表面に付着したトナーや外添剤などの汚れ(異物)がクリーニングロール100によってクリーニングされる。そしてこの異物がクリーニングロール100の発泡体のセル内に取り込まれ、セル内に回収された異物が凝集して適度な大きさになると、クリーニングロール100から帯電ロール14を介して感光体ドラム12に戻され、感光体ドラム12をクリーニングするクリーニング装置78に回収されることで、クリーニング性能の維持継続がなされていると考えられている。
このような帯電ロール14の弾性部材としてのクリーニングロール100について、シャフト100Aの材質としては、快削鋼、ステンレス鋼等が使用されており、摺動性などの用途に応じ材質および表面処理方法が適時選択される。また導電性を有さない材質についてはメッキ処理など一般的な処理により加工され導電化処理が行われてもよく、もちろんそのまま使用してもよい。
ところで、クリーニングロール100は、スポンジ100Bを介して帯電ロール14と適度なニップ圧力で接触するため、ニップ時の撓みが少ない強度を持った材質またはシャフト長に対して十分剛性をもったシャフト径が選択される。
スポンジ100Bは、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド又はポリプロピレン等の発泡性の樹脂又はゴムを材質としたものより選択される多孔質の3次元構造を有する発泡体からなる。また、スポンジ100Bは、帯電ロール14との従動摺擦により外添剤などの異物を効率的にクリーニングすると同時に、帯電ロール14の表面にスポンジ100Bの擦れによるキズをつけないために、また、長期にわたり千切れや破損が生じないようにするために、引き裂き、引っ張り強さなどに強いポリウレタンが特に好ましく用いられる。
また、帯電ロール14は、導電性のシャフト14A上に帯電層14Bとして円筒状の導電性弾性層、表面層が順次形成されたものである。
シャフト14Aの材質としては、快削鋼、ステンレス鋼等が使用され、摺動性などの用途に応じ材質および表面処理方法は適時選択され、導電性を有さない材質についてはメッキ処理など一般的な処理により加工され導電化処理が行われていてもよい。
帯電ロール14の帯電層14Bを構成する上記導電性弾性層は、例えば、弾性を有するゴム等の弾性材、導電性弾性層の抵抗を調整するカーボンブラックやイオン導電材等の導電材、必要に応じて軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、シリカおよび炭酸カルシウム等の充填剤等、通常ゴムに添加され得る材料を加えてもよい。通常ゴムに添加される材料を添加した混合物を、導電性のシャフト14Aの周面に被覆することにより形成される。抵抗値の調整を目的とした導電剤として、マトリックス材に配合されるカーボンブラックやイオン導電剤のような、電子及び/又はイオンを電荷キャリアとして電気伝導する材料を分散したもの等を用いることができる。また、上記弾性材は発泡体であってもかまわない。
帯電層14Bを構成する上記表面層は、トナー等の異物による汚染の防止のためなどに形成しているものであり、表面層の材料としては、樹脂、ゴム等の何れを用いてもよく特に限定するものではない。ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロン、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
また上記表面層には導電性材料を含有させ、抵抗値を調整することができる。該導電性材料としては、粒径が3μm以下であるものが望ましい。
また、抵抗値の調整を目的とした導電剤として、マトリックス材に配合されるカーボンブラックや導電性金属酸化物粒子、あるいはイオン導電剤のような、電子及び/又はイオンを電荷キャリアとして電気伝導する材料を分散したもの等を用いることができる。
上記抵抗値を調整するための導電性粒子である導電性金属酸化物粒子は、酸化錫、アンチモンがドープされた酸化錫、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、ITO等の導電性を有した粒子で、電子を電荷キャリアとする導電剤あれば何れも用いることができ、特に限定されるものではない。これらは、単独で用いても2種類以上を併用することができる。また、本発明を阻害しない限り、何れの粒径であってもよいが、抵抗値調整および強度の点より、好ましくは酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫、アナターゼ型酸化チタンであり、更に、酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫が好ましい。
このような導電性材料によって抵抗制御を行うことにより、表面層の抵抗値は環境条件によって変化せず、安定な特性が得られる。
さらに、上記表面層には、フッ素系あるいはシリコーン系の樹脂が用いられている。特に、フッ素変性アクリレートポリマーで構成されることが好ましい。また、表面層の中に微粒子を添加してもよい。これにより、表面層が疎水性となって帯電ロール14への異物の付着が防止されるように作用する。また、アルミナやシリカのような絶縁性の粒子を添加して、帯電ロール14の表面に凹凸を付与し、感光体ドラム12との摺擦時の負担を小さくして帯電ロール14と感光体ドラム12相互の耐磨耗性を向上させることも可能である。
次に、帯電ロール14及びクリーニングロール100の取付構造について詳細に説明する。
図3に示すように、帯電ロール14とクリーニングロール100が一対の軸受部材110を介して、フレーム120内に組み付けられて収容されている。フレーム120内には感光体ドラム12も組み付けられ、これらがユニット化されている。
図4に示すように、フレーム120は長尺箱状とされ、長手方向の両側壁120Aの上端部には、感光体ドラム12の軸12Aが回転可能に支持されている。また、フレーム120の底面120Bには、側壁120Aから所定の距離離間して、張出部124が突設されている。張出部124には、上下方向に沿ってガイド溝126が形成されており、このガイド溝126には、軸受部材110が上下方向に摺動可能な状態で嵌め込まれている。
軸受部材110は長尺板状とされ、抵抗値が1×10Ω以下の導電性を有するプラスチック(例えば、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、POM(ポリアセタール樹脂)等のプラスチックにカーボンや銀、銅などの金属、または酸化錫、酸化インジウムなどの金属化合物などの導電性フィラーを練り込んだ材料)で形成されている。また、軸受部材110には、長手方向(図4の上下方向)に沿って、所定の間隔で2つの金属製のベアリング112、114が連結されている。
一方のベアリング112には、帯電ロール14のシャフト14Aが回転可能に支持されており、他方のベアリング114には、クリーニングロール100のシャフト100Aが回転可能に支持されている。
このとき、クリーニングロール100は、帯電ロール14に所定の荷重で押圧するように支持されており、前述したように、クリーニングロール100のスポンジ100Bが、帯電ロール14の周面に沿って弾性変形し、ニップ部101を形成している(図2参照)。
図3に示すように、ガイド溝126内には、軸受部材110とフレーム120の底面120Bとの間に、圧縮コイルばね128が設けられている。この圧縮コイルばね128によって、軸受部材110は感光体ドラム12側に付勢されており、軸受部材110に支持された帯電ロール14は、感光体ドラム12に対して常に一定の圧力で接触している。
このような構成により、感光体ドラム12が回転すると、感光体ドラム12の回転に伴って帯電ロール14が従動回転し感光体ドラム12を帯電させる。そして、帯電ロール14の回転に伴ってクリーニングロール100が従動回転し、帯電ロール14の表面に付着したトナーや異物が、クリーニングロール100によって除去される。
ところで、フレーム120の長手方向の両側壁120Aと張出部124の間には隙間が形成されており、この隙間には帯電ロール14のシャフト14Aと、クリーニングロール100のシャフト100Aの端部が露出している。
フレーム120の一方の側壁120Aには、略コ字状とされた板バネ132がネジ留めされており、この板バネ132には、帯電ロール14のシャフト14Aの一方の端部が接触している。
板バネ132には、電圧印加装置134が接続されており、電圧印加装置134から板バネ132を介して帯電ロール14のシャフト14Aに電圧が印加されるようになっている。
シャフト14Aに印加された電圧は、シャフト14Aが支持されている軸受部材110及(ベアリング112)を介して、クリーニングロール100のシャフト100Aに漏れる。これにより、帯電ロール14とクリーニングロール100は同電位となる。
なお、本実施形態では、板バネ132に印加される電圧は、帯電ロール14のシャフト14Aとクリーニングロール100のシャフト100Aの間の最短距離との関係で、1000V/mm以下となるようにされている。
したがって、例えば、画像形成装置10(図1参照)の小型化に伴って、帯電ロール14のシャフト14A及びクリーニングロール100のシャフト100Aが小径とされ、シャフト14Aとシャフト100Aの間の距離が小さくされた場合でも、シャフト14Aとシャフト100Aは同電位とされるため、放電する恐れがない。したがって、感光体ドラム12の帯電不良や帯電ムラを引き起こすことがないので、安定した画像が得られる。
なお、本実施形態では、軸受部材110には金属製のベアリング112、114が連結された構成で説明したが、ベアリングは導電性を有する樹脂で形成されたものを用いてもよい。
また、本実施形態では、帯電ロール14のシャフト14Aの一方及び他方を支持する軸受部材110を、共に導電性を有する部材で形成する構成で説明したが、シャフト14Aの一方の端部を支持する軸受部材110と他方の端部を支持する軸受部材110の少なくともどちらか一方だけを、導電性を有する部材で形成すればよく、他方は非導電性部材で形成されていてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図5及び図6に示すように、帯電ロール14のシャフト14Aの両端は、矩形板状の軸受部材135に連結された金属製のベアリング136に、回転可能に支持されている。また、クリーニングロール100のシャフト100Aの両端は、帯電ロール14のシャフト14Aと同様にして、矩形板状の軸受部材138に連結された金属製のベアリング140に、回転可能に支持されている。
軸受部材135及び軸受部材138は、共に導通性を有する部材で形成されており、圧縮コイルばね142で連結されている。また、軸受部材135及び軸受部材138は、張出部124に形成されたガイド溝126に上下方向に摺動可能な状態で嵌め込まれている。なお、軸受部材138とフレーム120の底面120Bとの間には、圧縮コイルばね144が設けられており、軸受部材138は帯電ロール14側に付勢されている。
これにより、圧縮コイルばね142の付勢力によって、クリーニングロール100は、帯電ロール14に対して常に一定の圧力で接触していると同時に、圧縮コイルばね144の付勢力によって、帯電ロール14は感光体ドラム12に常に一定の圧力で接触している。
以上の構成により、電圧印加装置134から板バネ132を介して帯電ロール14のシャフト14Aに印加された電圧は、軸受部材135(ベアリング136)、圧縮コイルばね142、軸受部材138(ベアリング140)を介して、クリーニングロール100のシャフト100Aに漏れる。これにより、帯電ロール14とクリーニングロール100は同電位となる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図7に示すように、フレーム120の他方の側壁120Aには、略W字状とされた板バネ130がネジ留めされている。この板バネ130には、帯電ロール14のシャフト14Aの他方の端部と、クリーニングロール100のシャフト100Aの他方の端部が接触しており、帯電ロール14のシャフト14Aとクリーニングロール100のシャフト100Aは、板バネ130によって導通されている。
なお、帯電ロール14のシャフト14A及びクリーニングロール100のシャフト100Aは、非導電性部材(例えば、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、POM(ポリアセタール樹脂)等のプラスチック)で形成された軸受部材146に、それぞれベアリング152、154を介して回転可能に支持されている。
このような構成により、電圧印加装置134から板バネ132を介して帯電ロール14のシャフト14Aに印加された電圧は、シャフト14Aの他方の端部に接触している板バネ130を介して、クリーニングロール100のシャフト100Aに漏れる。これにより、帯電ロール14とクリーニングロール100は同電位となる。
このように、帯電ロール14のシャフト14A及びクリーニングロール100のシャフト100Aを、板バネ130を用いて導通させることで、シャフト14A及びシャフト100Aは常に一定の圧力で板バネ130に接触し、接触不良を起こすことがないので、シャフト14Aに印加された電圧は、確実に板バネ130を介してシャフト100Aへ漏れる。
なお、本実施形態では、帯電ロール14のシャフト14A及びクリーニングロール100のシャフト100Aを、板バネ132を用いて導通させる構成で説明したが、板バネ132に替えて、抵抗が1×10Ω以下程度の、例えばバリスタ、ゼナーダイオード等の高抵抗素子を用いてもよい。これにより、帯電ロール14のシャフト14Aに印加された電圧が、高抵抗素子を介してクリーニングロール100のシャフト100Aに漏れるとき、シャフト100Aの急激な電位の上昇を防止できる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図8に示すように、フレーム120の一方の側壁120Aには、上下方向に沿って2つの略コ字状とされた板バネ148、150がネジ留めされている。この板バネ148、150には、それぞれ帯電ロール14のシャフト14A及びクリーニングロール100のシャフト100Aの一方が接触している。
板バネ148、150には、共に電圧印加装置134が接続されており、電圧印加装置134から板バネ148、150を介してシャフト14A及びシャフト100Aに電圧が印加されるようになっている。つまり、帯電ロール14のシャフト14Aとクリーニングロール100のシャフト100Aには、同時に電圧が印加されるため、同電位になるまでの時間差が発生しない。したがって、シャフト14Aとシャフト100Aの間の距離が小さくても、放電が発生する恐れがない。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置に搭載された感光体ドラム、帯電ロール及びクリーニングロールの位置関係を示す拡大図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置を構成する感光体ドラム、帯電ロール及びクリーニングロールの取付構造を示す側面図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置を構成する帯電ロール及びクリーニングロールが軸受部材に支持された状態を示す斜視図である。 第2の実施形態に係る画像形成装置に搭載された感光体ドラム、帯電ロール及びクリーニングロールの取付構造を示す側面図である。 第2の実施形態に係る画像形成装置を構成する帯電ロール及びクリーニングロールが軸受部材に支持された状態を示す斜視図である。 第3の実施形態に係る画像形成装置に搭載された感光体ドラム、帯電ロール及びクリーニングロールの取付構造を示す側面図である。 第4の実施形態に係る画像形成装置に搭載された感光体ドラム、帯電ロール及びクリーニングロールの取付構造を示す側面図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 感光体ドラム(像保持体)
14A シャフト(帯電シャフト)
14 帯電ロール
100 クリーニングロール(クリーニング部材)
100A シャフト(クリーニングシャフト)
110 軸受部材(同電位手段、支持部材)
112 ベアリング(同電位手段、支持部材)
114 ベアリング(同電位手段、支持部材)
130 板バネ(同電位手段、接触部材)
135 軸受部材(同電位手段、第1支持部材)
134 電圧印加装置(同電位手段、電圧印加部材)
136 ベアリング(同電位手段、第1支持部材)
138 軸受部材(同電位手段、第2支持部材)
140 ベアリング(同電位手段、第2支持部材)
142 圧縮コイルばね(同電位手段、ばね部材)

Claims (7)

  1. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電ロールと、
    前記帯電ロールをクリーニングするクリーニングロールと、
    前記クリーニングロールのクリーニングシャフトを、前記帯電ロールの帯電シャフトと同電位とする同電位手段と、
    を有して構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記同電位手段は、前記帯電シャフトと前記クリーニングシャフトとを回転可能に支持する導電性の支持部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記同電位手段は、前記帯電シャフトを回転可能に支持する導電性の第1支持部材と、前記クリーニングシャフトを回転可能に支持する導電性の第2支持部材と、前記第1支持部材と前記第2支持部材とを連結する導電性のばね部材と、を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記同電位手段は、前記帯電シャフトと前記クリーニングシャフトに接触する導電性を有する接触部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記接触部材は、板バネであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記接触部材は、高抵抗素子であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記同電位手段は、前記帯電シャフトに印加される電圧と同じ電圧をクリーニングシャフトに印加する電圧印加部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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