JP2008057698A - リニアガイド装置の戻し通路用スリーブ、循環経路形成部材、リニアガイド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リニアガイド装置のスライダの貫通穴に配置されることで内面が戻し通路を構成するスリーブとして、厚さを薄くしても十分な強度を有し、複雑な形状にも対応でき、生産性やコストの点でも有利なものを提供する。
【解決手段】スリーブ2を、金属製の芯部(金属製部材)21と、これに一体化された合成樹脂製の被覆部(合成樹脂製部材)22とで構成する。循環経路形成部材1は、スリーブ2とリターンガイド3a,3bを一体化したものである。
【選択図】図1
【解決手段】スリーブ2を、金属製の芯部(金属製部材)21と、これに一体化された合成樹脂製の被覆部(合成樹脂製部材)22とで構成する。循環経路形成部材1は、スリーブ2とリターンガイド3a,3bを一体化したものである。
【選択図】図1
Description
この発明は、リニアガイド装置の戻し通路を構成するスリーブ、循環経路を形成する部材、これらのいずれかを備えたリニアガイド装置に関する。
リニアガイド装置は、案内レールとスライダと複数個の転動体とを備えている。案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有する。スライダは、転動体の戻し通路と、前記戻し通路と前記転動通路とを連通させる方向転換路を有する。そして、前記転動通路、戻し通路、および方向転換路で転動体の循環経路が構成され、この循環経路内を転動体が循環することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直動する。
また、リニアガイド装置には、隣り合う転動体の転動面を受ける受け部と、この受け部に固定されて転動体の配列方向に延びる腕部と、からなるセパレータを備え、その腕部を案内する案内溝が転動体の循環経路に形成されているものがある。この場合には、循環経路内を、セパレータに保持された状態で転動体が転動する。
このようなリニアガイド装置では、摩耗特性や騒音特性を良好にするために、スライダの貫通穴をそのまま転動体の戻し通路としないで、この貫通穴に合成樹脂製等の筒体を配置して、この筒体の内面を戻し通路にすることが行われている。また、転動体として「ころ」を用いた場合やセパレータを使用する場合、スライダの貫通穴を複雑な形状に加工することが難しいため、同様の対応がなされている。
このようなリニアガイド装置では、摩耗特性や騒音特性を良好にするために、スライダの貫通穴をそのまま転動体の戻し通路としないで、この貫通穴に合成樹脂製等の筒体を配置して、この筒体の内面を戻し通路にすることが行われている。また、転動体として「ころ」を用いた場合やセパレータを使用する場合、スライダの貫通穴を複雑な形状に加工することが難しいため、同様の対応がなされている。
下記の特許文献1には、転動体として「ころ」を用いた直動運動ローラーベアリングの場合に、前記貫通穴を円形に開け、この貫通穴に、合成樹脂やアルミニウムからなり、外形が円で内形をころの形状に合わせた断面の管状体を入れて、ころの戻し通路を形成することが記載されている。
下記の特許文献2には、スライダを、本体(ブロック本体)と、樹脂循環路成形体と、エンドキャップ(側蓋)と、で構成することが記載されている。本体は、案内レールの幅方向両側に配置される脚部と、両脚部を連結する水平部とからなり、脚部の内側に転動溝が形成されている。樹脂循環路成形体として、脚部毎に、転動面に転動体を保持させる保持部(転動溝の両側縁に沿って延びる負荷ボール通路構成部)と、方向転換路の内周案内部(リターンガイド)と、各脚部の両端面に接触させる板状部と、が一体化された部材(樹脂フレーム)を備えている。エンドキャップは、前記板状部を介して本体の端面に固定される。
下記の特許文献2には、スライダを、本体(ブロック本体)と、樹脂循環路成形体と、エンドキャップ(側蓋)と、で構成することが記載されている。本体は、案内レールの幅方向両側に配置される脚部と、両脚部を連結する水平部とからなり、脚部の内側に転動溝が形成されている。樹脂循環路成形体として、脚部毎に、転動面に転動体を保持させる保持部(転動溝の両側縁に沿って延びる負荷ボール通路構成部)と、方向転換路の内周案内部(リターンガイド)と、各脚部の両端面に接触させる板状部と、が一体化された部材(樹脂フレーム)を備えている。エンドキャップは、前記板状部を介して本体の端面に固定される。
また、本体の両脚部に戻し通路形成用の貫通穴が形成され、この貫通穴に挿入して戻し通路を形成するパイプ(逃げ通路構成部)を、前記樹脂循環路成形体と一体化する例も記載されている。また、このパイプを長手方向に沿った一対の分割体として、一方の分割体を前記樹脂循環路成形体のリターンガイドと一体化する例も記載されている。
特開昭61−59017号公報
特許3571911号公報
しかしながら、合成樹脂製で長尺な筒体は反り等の変形が生じ易いし、金属製とした場合には、リターンガイドを一体化したような複雑な形状にすることは困難である。また、上述の「パイプ(逃げ通路構成部)を前記樹脂循環路成形体と一体化した部材」を製造するためには、複雑な構造の金型が必要となり、成形性も良好でなく、生産性の点で問題がある。
本発明は、前述のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、スライダの貫通穴に配置されることで内面が戻し通路を構成するスリーブとして、厚さを薄くしても十分な強度を有し、複雑な形状にも対応でき、生産性やコストの点でも有利なものを提供することを課題とする。
本発明は、前述のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、スライダの貫通穴に配置されることで内面が戻し通路を構成するスリーブとして、厚さを薄くしても十分な強度を有し、複雑な形状にも対応でき、生産性やコストの点でも有利なものを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、案内レールとスライダと複数個の転動体を備え、案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、スライダは、転動体の戻し通路と、前記戻し通路と前記転動通路とを連通させる方向転換路を有し、前記転動通路、戻し通路、および方向転換路で転動体の循環経路が構成され、前記転動面を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置の、前記スライダに設けた貫通穴に配置されることで、内面が前記戻し通路を構成するスリーブであって、前記転動体の一部と接触する案内面を有する金属製部材と、これに一体化された合成樹脂製部材と、からなることを特徴とするリニアガイド装置の戻し通路を構成するスリーブを提供する。
本発明のスリーブによれば、転動体の一部と接触する案内面を有する金属製部材と、これに一体化された合成樹脂製部材と、からなるものであるため、金属製部材を単純な形状として、外縁部等の複雑な形状にする部分を合成樹脂製部材とすることで、合成樹脂のみからなるものとの比較では、厚さを薄くしても長尺なスリーブの変形が防止でき、金属のみからなるものとの比較では、複雑な形状に容易に対応できる。
また、特許文献2の「パイプを長手方向に沿った一対の分割体として、一方の分割体を前記樹脂循環路成形体のリターンガイドと一体化する例」との比較では、本発明のスリーブを使用した方が、スライダに設ける貫通穴を小さくできるという点で好適である。
本発明のスリーブにおいて、前記案内面の主要部分を、金属製部材の露出面からなるものとすることで、合成樹脂製とした場合よりも耐摩耗性が高くなる。
本発明のスリーブにおいて、前記案内面の主要部分を、金属製部材の露出面からなるものとすることで、合成樹脂製とした場合よりも耐摩耗性が高くなる。
本発明のスリーブは、金型内で前記合成樹脂製部材を前記金属製部材に一体化することにより得ることができる。この場合、前記金属製部材が前記金型への位置決め固定部を有するものであると、金属製部材の金型への配置を正確且つ容易に行うことができるため、金属製部材が位置決め固定部を有さない場合と比較して、成形時における合成樹脂の欠けやバリの発生が防止できる。
本発明のスリーブにおいて、前記金属製部材は前記転動体に応じた断面形状を有する長尺材であり、その長手方向に延びる内面が前記案内面を形成し、この金属製部材の長手方向両端面および長手方向に沿って延びる両端面とこれらに連続する外面が、前記合成樹脂製部材で覆われている構造であると、スリーブ全体で厚さを薄くながら、前記金属製部材と前記合成樹脂製部材との一体化を保持できる。よって、スリーブを挿入する貫通穴を小さくしてスライダをコンパクト化することができる。
本発明のスリーブにおいて、前記貫通穴の長手方向両端部に配置される部分が合成樹脂製であることが好ましい。前記貫通穴の長手方向両端部に配置される部分には、スライダ端面との係合部や方向転換路の内周案内部(リターンガイド)を一体化させるが、この部分が合成樹脂製であると、この部分と一体化させる部材とを成形法により精度良く得ることができる。これにより、スリーブと前記係合部やリターンガイドとの間に生じる段差を小さくすることができ、組み立ても容易になるため、騒音特性や作動性が向上し、生産性も向上する。
本発明のスリーブが、長手方向の少なくとも1カ所に、金属製部材のみからなる部分(合成樹脂製部材が存在しない部分:合成樹脂製部材の隙間)を有すると、このような部分を有さない場合と比較して、合成樹脂製部材の成形収縮による変形や、金属製芯部との接触部における合成樹脂製部材の割れが防止できる。また、使用環境で温度変化が生じた場合に、金属と合成樹脂との線膨張係数の違いに伴う合成樹脂製部材の伸びが前記隙間で吸収されるため、スリーブの変形が防止できる。
本発明はまた、本発明のスリーブに、前記方向転換路の内周案内部が、前記合成樹脂製部材と一体に合成樹脂で形成されているリニアガイド装置の循環経路形成部材を提供する。これによれば、方向転換路の内周案内部がスリーブと別に形成されている場合と比較して、部品間での段差が解消されるため騒音特性が作動性が良好になり、部品点数が減少することで生産性が向上する。
本発明はまた、案内レールとスライダと複数個の転動体を備え、案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、スライダは、転動体の戻し通路と、前記戻し通路と前記転動通路とを連通させる方向転換路を有し、前記戻し通路は、貫通穴に配置されたスリーブの内面で構成され、前記転動通路、戻し通路、および方向転換路で転動体の循環経路が構成され、前記転動面を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置において、下記の構成(1) または(2) を有することを特徴とするリニアガイド装置を提供する。
(1) 前記スリーブが本発明のスリーブからなる。
(2) 本発明の循環経路形成部材で、前記スリーブと前記方向転換路の内周案内部が構成されている。
(1) 前記スリーブが本発明のスリーブからなる。
(2) 本発明の循環経路形成部材で、前記スリーブと前記方向転換路の内周案内部が構成されている。
本発明のスリーブは、スライダの貫通穴に配置されることで内面が戻し通路を構成するスリーブとして、厚さを薄くしても十分な強度を有し、複雑な形状にも対応でき、生産性やコストの点でも有利なものである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の循環経路形成部材の一実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。この循環経路形成部材1は、長尺な半円筒状のスリーブ2と、二つのリターンガイド(方向転換路の内周案内部)3a,3bが一体化されたものであり、スリーブ2の転動体と接触する側の面を「正面」としている。
図1は、本発明の循環経路形成部材の一実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。この循環経路形成部材1は、長尺な半円筒状のスリーブ2と、二つのリターンガイド(方向転換路の内周案内部)3a,3bが一体化されたものであり、スリーブ2の転動体と接触する側の面を「正面」としている。
図2(a)は図1(a)のB−B断面図であり、図2(b)は図1(a)のC−C断面図であり、図2(c)は図1(a)のD−D断面図である。
図3は、この循環経路形成部材1をスライダ本体4に取り付けた状態を示す図であって、スライダ本体4を直動方向一端面から見た図である。この図に示すように、スライダ本体4の両脚部41に、戻し通路用の貫通穴41aが2個ずつ形成されている。この貫通穴41aに循環経路形成部材1のスリーブ2が配置され、スライダ本体4の直動方向端面にリターンガイド3a,3bが配置される。
図3は、この循環経路形成部材1をスライダ本体4に取り付けた状態を示す図であって、スライダ本体4を直動方向一端面から見た図である。この図に示すように、スライダ本体4の両脚部41に、戻し通路用の貫通穴41aが2個ずつ形成されている。この貫通穴41aに循環経路形成部材1のスリーブ2が配置され、スライダ本体4の直動方向端面にリターンガイド3a,3bが配置される。
1個の循環経路形成部材1には、1個のスリーブ2とその一端に連続する第1のリターンガイド3aが形成されているだけでなく、同じ脚部41の隣の貫通穴41aの周囲に配置される第2のリターンガイド3bが、連結部31を介して形成されている。第2のリターンガイド3bの裏面には、貫通穴41a内に配置されてスリーブの一部となる連結端部32が形成され、この連結端部32には凹部32aが形成されている。また、スリーブ2の他端には、凹部32aに嵌まる凸部33が形成されている。
よって、2個の循環経路形成部材1を用意し、同じ脚部41の各貫通穴41aに、互いに異なる側から、凸部33を先にしてスリーブ2を入れて、この凸部33を他方の循環経路形成部材1の凹部32aに嵌める。これにより、貫通穴41a内にスリーブ2の内面による戻し通路が形成され、スライダ本体4の直動方向両端面に、第1および第2のリターンガイド3a,3bによる方向転換路の内周案内面30が形成される。
この循環経路形成部材1のスリーブ2は、金属製の芯部(金属製部材)21と、これに一体化された合成樹脂製の被覆部(合成樹脂製部材)22とからなる。芯部21は、長さがスリーブ2の全長より少し短い長尺な平板(長手方向両端面が45°の斜面に形成されている)を、プレス加工により、長手方向に垂直な断面が弓形となるように曲げた形状であり、長手方向の二カ所に貫通穴(金型への位置決め固定部)21aが形成されている。この貫通穴21aは、例えば直径1mmで、プレス加工時に形成している。
この芯部21を、貫通穴21aを位置決め固定部として、金型に取り付けて合成樹脂を射出成形することにより、芯部21に合成樹脂製の被覆部22を肉付けする。スリーブ2の長手方向両端部と、第1および第2のリターンガイド3a,3bと、これらの連結部31と、第2のリターンガイド3bに連続する連結端部32は、合成樹脂のみで形成されている。
スリーブ2の長手方向両端部以外の部分は、金属製の芯部21と合成樹脂製の被覆部22とからなり、この部分で、断面弓形の芯部21の内周面21cは全体が露出し、外周面21dは、長手方向中間部分および端部に近い部分の以外で露出している。長手方向中間部分および端部に近い部分には、合成樹脂製の被覆部22a,22bが存在する。芯部21の長手方向に沿った両端面21eは全て合成樹脂で覆われている。すなわち、端面21eの全体に合成樹脂製の被覆部22cが存在する。
よって、金型としては、芯部21の各位置に合成樹脂製の被覆部22a〜22cが形成され、芯部21の露出面に合成樹脂が付着せず、前述の合成樹脂のみで形成される部分が成形されるものを用いる。
このスリーブ2は、金属製の芯部21の断面弓形の内周面21cが、ボール(転動体)5と接触する案内面の主要部分となっている。すなわち、案内面の主要部分が金属製となっているため、合成樹脂製となっているものよりも耐摩耗性が高い。
このスリーブ2は、金属製の芯部21の断面弓形の内周面21cが、ボール(転動体)5と接触する案内面の主要部分となっている。すなわち、案内面の主要部分が金属製となっているため、合成樹脂製となっているものよりも耐摩耗性が高い。
また、芯部21の長手方向両端部21bの端面は、図1(b)の断面で、露出面となっている内周面21c側の角度が135°の斜面になっているため、被覆部22から芯部21が外れにくい。よって、スリーブ2の芯部21を、例えばSUS304製で厚さ0.6mmと薄くすることができる。図1(a)のB−B断面図が図4となるように、芯部21の長手方向中心に貫通穴を設け、ここに合成樹脂製の被覆部22cを設けることで、芯部21を被覆部22からさらに外れにくくすることができる。
金属製の芯部21の厚さは、プレス加工のし易さや強度確保の面から、例えば0.5mm〜1.0mmとする。また、合成樹脂製の被覆部22の厚さは、例えば、最も薄い部分で0.3mmとする。被覆部22を構成する合成樹脂としては、例えば、デルリン(登録商標)等のポリアセタール樹脂(POM)の標準グレード品やガラス繊維入りグレード品)、66ナイロン、ガラス繊維入り66ナイロン等を使用する。
さらに、このスリーブ2は、長手方向の3カ所で芯部21の外周面21dが露出しており、これらの部分に合成樹脂が存在しないため、合成樹脂製の被覆部22の成形収縮による変形や、割れが生じにくい。
さらに、このスリーブ2は、長手方向の3カ所で芯部21の外周面21dが露出しており、これらの部分に合成樹脂が存在しないため、合成樹脂製の被覆部22の成形収縮による変形や、割れが生じにくい。
図3において、スライダ本体4の左下の貫通穴41aにのみ、セパレータ6を二点鎖線で示す。このようなセパレータ6を使用する場合にこのスリーブ2を用いると、セパレータ6の腕部61が、スリーブ2の合成樹脂製の被覆部22cで案内される。すなわち、この被覆部22cが腕部61の案内面となっており、この案内面が合成樹脂の成形により精度良く形成されているため、セパレータ6の耐久性も損なわれない。
図1の循環路形成部材1では、スリーブ2を構成する芯部21の端面21eの全体に、合成樹脂製の被覆部22cが存在しているが、図5に示すように、スリーブの長手方向の中心に、合成樹脂製の被覆部22cが存在しない部分(隙間)23を設けてもよい。この隙間23は例えば2mmとする。すなわち、図5の循環路形成部材1は、スリーブ2Aの長手方向の中心部が金属製の芯部21のみからなる部分となっている。この部分の断面に相当する図5(a)のF−F断面を図6に示す。図5の循環路形成部材1は、この点以外は全て図1と同じ構成となっている。
よって、図5の循環路形成部材1を構成するスリーブ2Aは、図1の循環路形成部材1を構成するスリーブ2と比較して、合成樹脂製の被覆部22の成形収縮による変形が生じにくく、金属製の芯部21との接触部22bで被覆部22の割れが生じにくくなる。また、使用環境で温度変化が生じた場合に、合成樹脂製の被覆部22の伸びが隙間23で吸収されるため、スリーブ2Aが変形しにくい。
このような隙間23があると、セパレータ6(図3参照)を用いる場合には、腕部61が隙間23に引っ掛かり、作動性や騒音特性が低下する恐れがある。これを防止するために、例えば、図5(a)のF−F断面に相当する図7に示すように、合成樹脂製の被覆部22の隙間23に面する端面の角部を面取り部22dとする。この面取り部22dは、例えば、面取り角度を10°、面取り深さを0.4mmとする。
1 循環経路形成部材
2 スリーブ
2A スリーブ
21 金属製の芯部(金属製部材)
21a 芯部の貫通穴
21b 芯部の長手方向端部
21c 芯部の内周面(案内面の主要部分)
21d 芯部の外周面
21e 芯部の長手方向に沿った端面
22 合成樹脂製の被覆部(合成樹脂製部材)
22a 被覆部の長手方向中心部
22b 被覆部の長手方向端部
22c 端面21eの被覆部
23 被覆部が存在しない部分(隙間)
3 リターンガイド(方向転換路の内周案内部)
3a 第1のリターンガイド
3b 第2のリターンガイド
31 連結部
32 連結端部
32a 凹部
33 凸部
4 スライダ本体
41 スライダ本体の脚部
41a 戻し通路用の貫通穴
5 ボール(転動体)
6 セパレータ
61 セパレータの腕部
2 スリーブ
2A スリーブ
21 金属製の芯部(金属製部材)
21a 芯部の貫通穴
21b 芯部の長手方向端部
21c 芯部の内周面(案内面の主要部分)
21d 芯部の外周面
21e 芯部の長手方向に沿った端面
22 合成樹脂製の被覆部(合成樹脂製部材)
22a 被覆部の長手方向中心部
22b 被覆部の長手方向端部
22c 端面21eの被覆部
23 被覆部が存在しない部分(隙間)
3 リターンガイド(方向転換路の内周案内部)
3a 第1のリターンガイド
3b 第2のリターンガイド
31 連結部
32 連結端部
32a 凹部
33 凸部
4 スライダ本体
41 スライダ本体の脚部
41a 戻し通路用の貫通穴
5 ボール(転動体)
6 セパレータ
61 セパレータの腕部
Claims (9)
- 案内レールとスライダと複数個の転動体を備え、
案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、
スライダは、転動体の戻し通路と、前記戻し通路と前記転動通路とを連通させる方向転換路を有し、
前記転動通路、戻し通路、および方向転換路で転動体の循環経路が構成され、
前記転動面を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置の、
前記スライダに設けた貫通穴に配置されることで、内面が前記戻し通路を構成するスリーブであって、
前記転動体の一部と接触する案内面を有する金属製部材と、これに一体化された合成樹脂製部材と、からなることを特徴とするリニアガイド装置の戻し通路を構成するスリーブ。 - 前記案内面の主要部分は、金属製部材の露出面からなる請求項1記載のスリーブ。
- 金型内で前記合成樹脂製部材を前記金属製部材に一体化することにより得られ、前記金属製部材は前記金型への位置決め固定部を有する請求項1または2記載のスリーブ。
- 前記金属製部材は前記転動体に応じた断面形状を有する長尺材であり、その長手方向に延びる内面が前記案内面を形成し、この金属製部材の長手方向両端面および長手方向に沿って延びる両端面とこれらに連続する外面が、前記合成樹脂製部材で覆われている請求項1〜3のいずれか1項に記載のスリーブ。
- 前記貫通穴の長手方向両端部に配置される部分が合成樹脂製である請求項1〜4のいずれか1項に記載のスリーブ。
- 長手方向の少なくとも1カ所に、前記金属製部材のみからなる部分を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のスリーブ。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のスリーブに、前記方向転換路の内周案内部が、前記合成樹脂製部材と一体に合成樹脂で形成されているリニアガイド装置の循環経路形成部材。
- 案内レールとスライダと複数個の転動体を備え、
案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、
スライダは、転動体の戻し通路と、前記戻し通路と前記転動通路とを連通させる方向転換路を有し、前記戻し通路は、貫通穴に配置されたスリーブの内面で構成され、
前記転動通路、戻し通路、および方向転換路で転動体の循環経路が構成され、
前記転動面を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置において、
前記スリーブは、請求項1〜6のいずれか1項に記載のスリーブからなることを特徴とするリニアガイド装置。 - 案内レールとスライダと複数個の転動体を備え、
案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、
スライダは、転動体の戻し通路と、前記戻し通路と前記転動通路とを連通させる方向転換路を有し、前記戻し通路は、貫通穴に配置されたスリーブの内面で構成され、
前記転動通路、戻し通路、および方向転換路で転動体の循環経路が構成され、
前記転動面を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置において、
請求項7記載の循環経路形成部材で、前記スリーブと前記方向転換路の内周案内部が構成されていることを特徴とするリニアガイド装置。
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2006
- 2006-08-31 JP JP2006236708A patent/JP2008057698A/ja active Pending
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