JP2008056579A - 毛髪処理剤 - Google Patents

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Shingo Washika
真吾 鷲家
Takafumi Kawazoe
貴文 川添
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Abstract

【課題】へアカラー等により高頻度に傷んでいる毛髪にパーマネントウェーブ処理やストレートパーマ処理を施すと、毛髪がチリツキ状態になり、まとまり感や毛髪表面のコンディションの低下が発生する。これらの症状を回避できるような性能が必要とされていた。そこで、それらの問題を抑制できるような毛髪処理剤を提供する。
【解決手段】本発明は、羊毛またはヒト毛髪から分離・精製されるゲル濾過カラムクロマトグラフィによる平均分子量測定値が11000の蛋白質および9700の蛋白質を含有する分子量8000〜12000の蛋白質組成物水溶液および(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液を含有することでチリツキ状態が無く、良好な手触り感、まとまり感、損傷抑制能が改善できる毛髪処理剤が提供される。
【選択図】図2

Description

ヘアカラーを高頻度に施術されている顧客の毛髪は非常に傷んでいる。そのような毛髪にパーマネントウェーブ処理やストレートパーマ処理を施すと、毛髪がチリツキ状態(異常に収斂した状態)に陥る。加えて、上記のような傷んだ毛髪は非常にまとまり感が悪く、パサツキやすくなっている。本発明は、このような劣悪な毛髪コンディションを回避するための毛髪処理剤である。
本発明における毛髪処理剤とは、パーマネントウェーブ処理の前処理剤、ストレートパーマ処理の前処理剤として利用できる処理剤のことである。
高頻度のヘアカラー処理をされる方が増え、毛髪が傷み、チリツキ状態や劣悪なコンディションで悩んでいる方は、それらの毛質を改善したいと強く望んでいる。それらの要望に対応するため、これまで様々な毛髪処理剤が開発されてきた(下記非特許文献1〜3)。
パーマネントウェーブ処理又はストレートパーマ処理の前処理剤として使用されることが一般的である毛髪処理剤は、損傷抑制という観点から、必ずしもチリツキ状態が防げるものではなかった。
「TOMOTOMO 9月号」鷲家真吾著、新美容出版株式会社発刊、『前処理剤を塗る順番ってどうやって決めたらいいの? おしえて。』、2005年発行、第75〜77頁 「TOMOTOMO 7月号」鷲家真吾著、新美容出版株式会社発刊、『「内側を補修」と「外側をガード」の前処理剤はどう使い分けたらいいの?』、2006年発行、第75〜77頁 「SCIENCE of WAVE パーマネントウェーブとヘアケアの科学 ・改訂版・」、日本パーマネントウェーブ液工業組合著、新美容出版株式会社発刊、『パーマ施術における前後処理剤』、2002年発行、第108〜111頁 これまで、前処理剤として、報告されている製品は、毛髪の損傷抑制や指通りを主題としているものばかりであり、チリツキ状態を回避するようなものは報告されていない(特許文献1)。理美容室では、毛髪がチリツキ状態にならないことが強く望まれている。
特開2006−169202号公報 特許請求の範囲など 本発明では、毛髪の損傷抑制及び手触り感の向上だけでなく、まとまり感の向上とチリツキ状態の回避を蛋白質組成物水溶液および(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液を配合することで改善した。
パーマネントウェーブ処理又はストレートパーマ処理を毛髪に施した際、必要以上に薬剤が作用すると、毛髪がチリツキ状態になる。つまり、良好な手触り感、まとまり感、損傷抑制を合わせ持ちながら、チリツキ状態を回避することが必要であった。
チリツキ状態とは、毛髪が過度の薬剤に反応し、極度に収斂、変形した状態をさし、外観状態が縮れ毛のような状態のものをいう。
上記課題は、以下に示す本発明の毛髪処理剤によって解決される。すなわち、羊毛またはヒト毛髪から分離・精製されるゲル濾過カラムクロマトグラフィによる平均分子量測定値が11000の蛋白質および9700の蛋白質を含有する分子量8000〜12000の蛋白質組成物水溶液および(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液を配合することでパーマネントウェーブやストレートパーマ施術を施した毛髪にチリツキ状態が無く、良好な手触り感、まとまり感、損傷抑制効果のある毛髪処理剤が提供される。
本件に関し、種々の蛋白質加水分解物やその誘導体、各種添加剤の評価を実施したところ、羊毛またはヒト毛髪から分離・精製されるゲル濾過カラムクロマトグラフィによる平均分子量測定値が11000の蛋白質および9700の蛋白質を含有する分子量8000〜12000の蛋白質組成物水溶液および(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液を含有することでチリツキ状態が無く、良好な手触り感、まとまり感、損傷抑制能が改善できることを見出した。
本発明の毛髪処理剤は、羊毛またはヒト毛髪から分離・精製されるゲル濾過カラムクロマトグラフィによる平均分子量測定値が11000の蛋白質および9700の蛋白質を含有する分子量8000〜12000の蛋白質組成物水溶液および(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液は必須成分であるが、その他毛髪処理剤に含まれる通常の成分や添加剤を含むものであっても良い。
羊毛またはヒト毛髪から分離・精製されるゲル濾過カラムクロマトグラフィによる平均分子量測定値が11000の蛋白質および9700の蛋白質を含有する分子量8000〜12000の蛋白質組成物水溶液とは、純分20%の試料を用いている。しかしながら、性状等同様であれば、純分等は一定に定めるものではない(調製方法は別途記載)。
(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液は、ジメチルジエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、N−[2−ヒドロキシ−3−[3−(ジヒドロキシメチルシリル)プロポキシ]プロピル]加水分解シルクの共重合体と水との混合物で総純分は75%である。但し、蛋白質加水分解物とシリコーンの共重合体液であれば、同様に配合する事ができる。
こうした添加剤としては、例えば保湿剤類、蛋白質及び蛋白質加水分解物、高級アルコール類、シリコーン類、非イオン界面活性剤類、多糖類、カチオン性化合物類、防腐剤類、pH調整剤・酸・アルカリ類、溶剤類等を配合することができる。
これらの添加剤を例示すると、保湿剤類としては、1,3−ブチレングリコ−ル、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコール類が挙げられる。
蛋白質及び蛋白質加水分解物として、小麦、大豆、ゴマ、ミルク、酵母、卵黄、パール、海洋性コラーゲン、ケラチン、エンドウ、コメ、ゼラチン、コラーゲン、エラスチン、シルク、カゼイン、ペプチド類およびその誘導体、アルギニン、セリン、グリシン、グルタミン酸、トリメチルグリシン等のアミノ酸類等が挙げられる。
高級アルコール類としては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール類、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。
シリコーン類としては、ジメチコン、シクロメチコン、低粘度ジメチルポリシロキサン、高粘度ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルシロキサン(デカメチルシクロペンタシロキサン)、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、アミノ変性ポリシロキサン、カチオン変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤類としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
多糖類としては、セトステアリルグルコシド、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸、トラガントガム、デンプン誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、その他多糖類としては、メドウフォーム油脂肪酸ジメチコンコポリオール、アクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩、N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸塩、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂アルカノールアミン液等が挙げられる。
カチオン性化合物としては、カチオン化セルロース誘導体、カチオン化デンプン、カチオン化グアーガム、ジアリル4級アンモニウムの重合体または共重合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。
防腐剤類としては、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類、安息香酸塩類、フェノキシエタノール、四級アンモニウム塩類等が挙げられる。
pH調整剤・酸・アルカリ類としては、リン酸、リンゴ酸、酒石酸、炭酸、フマル酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、コハク酸、塩酸、硫酸、硝酸若しくはそれらの塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アルギニン、アンモニア水、アミノメチルプロパノール若しくはそれらの塩類等が挙げられる。
溶剤類としては、水、エタノールやデカメチルシクロペンタシロキサンの他にも、2−プロパノール等の低級アルコール類等が挙げられる。
以下、本発明に関し実施例を挙げてより具体的に詳細を説明するが、本発明はこれらの処方例に限定されるものではない。
(蛋白質組成物調製方法)
(特定蛋白質を含む毛髪蛋白質溶液の調製方法)
本発明における蛋白質組成物は、毛髪から製造、調製することができる。毛髪からの構成蛋白質の抽出(分画)は、従来の2−メルカプトエタノールによる還元処理を利用した方法(例えば、「Journal of Cosmetic Science」1998年、49巻、第13〜22頁)が適切である。本発明に応用した抽出方法を下記に示す。
ブリーチ処理やパーマネントウェーブ処理を受けた経験のない毛髪0.2g(長さ16cm)を脱脂用剤(クロロホルム/メタノール=2/1:容積比)に24時間浸漬させることにより、毛髪表面を脱脂処理した。処理後の毛髪をドライヤにより十分乾燥させ、約1cmの長さに切断した。切断後の毛髪をビーカに入れ、毛髪蛋白質分画抽出液[2.5mol/L(リットル)の2−メルカプトエタノールと1質量%のSDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を含む0.025mol/Lのトリス塩酸バッファ、pH8.3]20mLと良く混合させ、50℃、72時間の条件下で浸漬させた。
浸漬処理後の溶液を透析チューブ(分子量8000用、ナカライテスク製)に入れ、イオン交換水を外液とし16時間以上(外液交換4回)の透析を行った。透析後のチューブ内液(分子量8000以上)を攪拌式セル(分子量3000以上用、ミリポア製)による限外濾過処理で濃縮した。濃縮により蛋白質濃度が0.1〜1.5mg/mLに調整された試料を本発明の毛髪蛋白質溶液(特定蛋白質を含む)として得た。
(毛髪蛋白質溶液のTricine−SDS−ポリアクリルアミド電気泳動法
による蛋白質のバンド確認方法)
毛髪蛋白質溶液と試料バッファ(0.5mol/Lのトリス塩酸バッファを2mL、10質量%のSDS溶液を4mL、2−メルカプトエタノールを1.2mL、グリセロールを2mL、イオン交換水を0.8mL、1質量%BPB(ブロモフェノールブル)を数滴加え、全量10mLにする)を1:1の割合で混合し、3分間、95℃という条件で熱変性させ、電気泳動用試料とした。
下記の組成で予め作製しておいたゲルに試料をアプライし、50mAの定電流で電気泳動を行った。尚、泳動バッファの組成は、陽極のバッファとして0.2mol/LのTris(pH8.9)を、陰極のバッファとして0.1mol/LのTrisと0.1mol/LのTricine、0.1質量%のSDS溶液の混合溶液(pH8.25)を使用した。泳動終了後、ゲルをCBB(クマシーブリリアントブル)染色液にて蛋白質バンドを染色し、エタノール/酢酸/イオン交換水を組成[エタノール/酢酸/イオン交換水=3/1/6:容積比]とする脱色液で蛋白質以外のゲル部位を脱色した。そして、Tricine−SDS−ポリアクリルアミド電気泳動法によって、分子量が11000の位置にバンドがあることを確認した(例えば、「Analytical Biochemistry」1987年、166巻、第368〜379頁)。
(分離ゲル)
アクリルアミド溶液(48質量%のアクリルアミドと1.5質量%のビスアクリルアミド)を6mL、ゲルバッファ(3.0mol/LのTrisと0.3質量%のSDS溶液の混合液、pH8.45)を10mL、グリセロールを4mL、10質量%過硫酸アンモニウムを0.15mL、TEMED(N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン)を0.15mL、残部イオン交換水からなる分離ゲルを作製した(全量30mL)。
(濃縮ゲル)
アクリルアミド溶液(48質量%のアクリルアミドと1.5質量%のビスアクリルアミド)を1mL、ゲルバッファ(3.0mol/LのTrisと0.3質量%のSDS溶液の混合液、pH8.45)を3.1mL、10質量%過硫酸アンモニウムを0.075mL、TEMED(N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン)を0.005mL、残部イオン交換水からなる濃縮ゲルを作製した(全量12.5mL)。
(蛋白質の精製)
カラム内部の樹脂には、DEAE(ジエチルアミノエチル)−セルロース(ナカライテスク製)を用いた。精製方法について下記に述べる。上記樹脂をカラム内に充填し、酸およびアルカリによる洗浄を行った後、イオン交換水によりカラム内を平衡化する。平衡化されたカラム内に上記毛髪蛋白質溶液を徐々にアプライする。アプライ後、0.1〜0.5mol/Lの塩でイオン勾配処理を行うことにより、目的の蛋白質を溶離させるという一般的な蛋白質精製方法により、毛髪蛋白質溶液の蛋白質を分離した。
(分子量測定)
ゲル濾過カラムクロマトグラフィによる分子量測定を下記に述べる。高速液体カラムクロマトグラフとして「Shimadzu Liquid chromatograph LC−6A」(島津製作所製)を用い、検出器として「Shimadzu UV−VIS
Spectrophotometric detector SPD−6AV」(島津製作所製)を用い、レコーダーとして「Shimadzu Chromatopac C−R6A」(島津製作所製)を用い、ガードカラムとして「TSK−GEL Guard
Column SW 7.5x7.5(mm)」(東ソー製)を用い、カラムとして「TSK−GEL G3000SW 7.5x600(mm)」(東ソー製)を用いた。
分析方法は、上記の機器および試料を用いて、流速0.5mL/min、測定波長280nmの条件下で、溶出バッファ(0.1mol/LのNaH2PO4/Na2HPO4(pH7.0)+0.1mol/LのNa2SO4)を使用し分析を行った。尚、この分子量測定は、分子量が既知の標準マーカとして、グルタミン酸脱水素酵素(分子量290000)、乳酸脱水素酵素(分子量142000)、エノラーゼ(分子量67000)、アデニル酸キナーゼ(分子量32000)、チトクロームc(分子量12400)を用いて測定したものである。
下記表1に示した各処方例について、下記の方法によって、チリツキ状態を確認した。
(ブリーチ処理毛の作製)
化学的処理を全く受けていない毛髪に下記のブリーチ処理を施し処理毛を作製し、その毛髪について下記の毛髪処理剤と一般的なストレートパーマ剤を用いて評価した。
(ブリーチ処理)
トーナーブリーチパウダ(粉末ブリーチ剤、中野製薬株式会社製)とキャラデコオキサイド06(過酸化水素系酸化剤、中野製薬株式会社製)を1:3(質量比)となるように混合したブリーチ剤を、毛髪に質量比1:1の割合で塗布し、30℃、30分間で処理した後、10質量%のSDS溶液によって、洗浄し、その後乾燥した。これら一連の工程を3回繰返しブリーチ処理とした。
(ストレートパーマ処理)
上記ブリーチ処理毛に下記処方例の毛髪処理剤を適量塗布する。その後、ストレートパーマ第1剤(チオグリコール酸濃度5.50%、アルカリ剤濃度5.50%、pH8.85のクリーム状薬剤)を塗布し、毛髪が軟化(S−S結合が切断した状態:塗布部位の毛髪で輪状の結び目を作り、その結び目が戻らない状態)するまで作用させる。その後、水洗し、乾燥させた後、高温ストレートアイロンで直毛になるように操作した。次に、過酸化水素を含む第2剤を塗布し、室温で5分間放置し、水洗し、トリートメント後、乾燥させた。
(チリツキ状態の評価)
上記ストレートパーマ処理を施した後、10名の専門パネラーにより目視評価を行った。評価基準の毛髪を基準に、チリツキ状態を回避できた毛髪を「○」、チリツキ状態が残っている毛髪を「△」、チリツキ状態を回避できなかった毛髪を「×」として評価した。
(強度測定試験)
上記ストレートパーマ処理後の毛髪を下記強度測定試験に供した。
(破断強度測定方法)
下記表1の処方例の毛髪処理剤による処理後に、上記ストレートパーマ処理毛を用いて測定を実施した。各毛束から毛髪10本を任意に選び、「毛髪直径計測システム」(カトーテック株式会社製)により毛髪の長径(mm)と短径(mm)を計測し、横断面積(mm2)を次の式から求めた。
断面積(mm2)=(π/4)x長径(mm)x短径(mm)
次に、卓上型材料試験機[「テンシロン STA−1150」(株)オリエンテック製]を用い、上記の毛髪試料の水中における引張り破断値(cN)の測定を行った。その後、横断面積(mm2)当たりの引張り破断値(cN)を算出することで破断強度(cN/mm2)を求めた。
表1
Figure 2008056579

表1及び図2より、本発明においては、蛋白質組成物水溶液と(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液を配合することで、チリツキ状態を回避でき、且つ、強度低下も抑えられていることが確認できた。
下記表2から表6に示した各処方例について、下記の方法によって、摩擦係数を測定した。
(摩擦係数測定方法)
(A)対象毛髪
各種毛髪処理剤の処理後に上記ストレートパーマ処理で処理した毛髪を用いて、摩擦感測定用固定ヘアピース(以下、「測定用毛束」と呼ぶ)を作製した。
(B)測定及び評価
1.毛髪の調湿:測定用毛束を(20℃、湿度60%)で24時間以上調湿した。
2.測定機器と条件:測定には、摩擦感テスター「KES−SE」(カトーテック株式会社製)を用いた。
3.測定は、測定感度:H、摩擦静荷重:50gf、センサー:シリコンタイプの条件にて行った。走査は、順方向(根元からの毛先)にて行った。MIU値(算出数値)に係数0.1を掛け、摩擦係数(μ)を求めた。
その結果を下記表2から表6に併記する。
4.専門パネラーによる評価
下記表2から表6に示した処方例の毛髪処理剤を毛髪に塗布し、ストレート処理をした毛髪表面のコンディション(ツルツル感、すべりの良さ)を、専門のパネラー10名で毛束(ヘアピース)を用いて下記の評価基準で判断した。その結果を下記表2から表6に併記する。
[毛髪表面のコンディション(ツルツル感、すべりの良さ)の評価基準]
◎:処理前の毛髪と比較し、明らかにコンディションの良さが向上した。
○:処理前の毛髪と比較し、コンディションが良くなった。
△:処理前の毛髪と比較し、コンディションが同程度であった。
×:処理前の毛髪と比較し、コンディションが低下した。
下記表2から表6に示した処方例の毛髪処理剤を毛髪に塗布し、上記ストレートパーマ処理を施した毛髪に関して、帯電防止効果(パサツキ抑制効果:静電気抑制効果)の確認を実施した。このときの測定方法は、DIGITAL ELECTROSTATIC METER MODEL[KDS−0303](春日電機株式会社製)を用いた。まず、各種毛髪処理剤で処理した上記ストレートパーマ処理毛をビニール素材のナイロン手袋で30回毛髪の根元から毛先に向かって擦り、静電気を意図的に発生させ、その後上記測定器によって、毛髪表面の静電気電圧を測定した。測定結果を下記表2から表6に併記する。また、このときの評価基準は下記の通りである。
[帯電防止効果の評価基準]
◎:静電気電圧が70V未満とする。
○:静電気電圧が70V以上、85V未満とする。
△:静電気電圧が85V以上、100V未満とする。
×:静電気電圧が100V以上とする。
表2
Figure 2008056579
表3
Figure 2008056579
表4
Figure 2008056579
表5
Figure 2008056579
表6
Figure 2008056579
表2から表6より、蛋白質組成物水溶液と(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液を配合することにより、静電気電圧の値が低く、摩擦係数も低くなる事がわかった。静電気電圧の値が低いということは、帯電効果がある。もし、チリツキ状態が激しい毛髪では帯電効果も低くなる事から、チリツキ状態の回避にも間接的につながっていると考える。摩擦係数に関しても、チリツキ状態が少ないから、表面状態が滑らかであり、摩擦係数が少なくなっていると考える。すなわち、本発明にしめす請求項の範囲の毛髪処理剤は上記効果を有することが期待できる。
チリツキ状態の評価基準を示した説明図である。 表1に示す各処方例のチリツキ状態を示した説明図である。

Claims (2)

  1. 羊毛またはヒト毛髪から分離・精製されるゲル濾過カラムクロマトグラフィによる平均分子量測定値が11000の蛋白質および9700の蛋白質を含有する分子量8000〜12000の蛋白質組成物水溶液および(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液を配合することを特徴とする毛髪処理剤。
  2. 上記蛋白質組成物水溶液の配合割合が、毛髪処理剤の全体に占める割合で0.02質量%以上、3.00質量%未満、(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)共重合体液の配合割合が、毛髪処理剤の全体に占める割合で0.01質量%以上、2.00質量%未満を夫々配合する請求項1に記載の毛髪処理剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011026258A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Hoyu Co Ltd 頭皮保護剤組成物
US9310351B2 (en) 2010-05-17 2016-04-12 The Procter & Gamble Company Systems and methods of detecting and demonstrating hair damage via evaluation of protein fragments

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