JP2003300843A - 毛髪処理剤及び毛髪処理方法 - Google Patents
毛髪処理剤及び毛髪処理方法Info
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Abstract
に吸着せることにより、枝毛や切れ毛の発生を防止する
とともに、傷ついた毛髪にハリや潤いを付与し、毛髪の
状態を整える毛髪処理剤及び毛髪処理方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】 平均分子量1000以上の加水分解タン
パク及び/又はその誘導体を含有する第1剤と、前記加
水分解タンパク及び/又はその誘導体を変性させるため
の変性剤を含有する第2剤とからなることを特徴とする
毛髪処理剤、及びその毛髪処理方法とする。
Description
髪処理方法に関する。さらに詳しくは、毛髪に加水分解
タンパク成分を十分に強固に吸着させることにより、枝
毛や切れ毛の発生を防止するとともに、毛髪にハリや潤
いを付与して毛髪の状態を整えることができる毛髪処理
剤及び毛髪処理方法を提供することにある。
線、ブラッシングによる摩擦、ストレス等により損傷す
る。また、近年のヘアカラーやパーマを施術する人口の
増加により、毛髪の損傷に悩まされている人が増えてい
る。損傷した毛髪は、日常の洗髪などにより毛髪中のタ
ンパクが溶出し毛髪の保湿性が低減して、頭髪がぱさつ
き、ハリが無くなり、枝毛や切れ毛の原因になってい
る。
に、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンディシ
ョナー等の毛髪処理剤が用いられている。これらの毛髪
処理剤はシャンプーをした後の髪の表面をコーティング
して潤いや滑らかさを与え、髪のもつれをとり、櫛通り
を良くして柔らかさやまとまりなど、髪の仕上がり感を
良くすると同時に、髪の損傷を防ぐ機能を持っている。
これらコンディショニング効果を持つ毛髪処理剤は、一
般に、カチオン性界面活性剤、シリコーン油等の油類、
第4級窒素含有高分子、加水分解タンパク等の高分子物
質、カチオン性ポリマーやシリコーン誘導体などが配合
されている。
ンエマルションとを含有したヘアコンディショニング組
成物(特開平10−7534)などが提案されている。
しかしながら、従来のヘアコンディショニング剤は、コ
ンディショニング成分を毛髪表面に残留させることに主
眼が置かれていたため、1回の洗髪で付与されたコンデ
ィショニング効果の大半が消失してしまい、ハリが無く
なった毛髪の改善まで行うことができなかった。
である加水分解タンパクが注目されているが、毛髪に対
する吸着効果が小さいため、十分なコンディショニング
効果を付与することができないといった問題を有してい
た。この問題点を解決するために、タンパク加水分解物
を含有する第1剤とカチオン性界面活性剤及び/又はカ
チオン性高分子化合物を含有する2剤式毛髪処理剤組成
物(特開10−120533)、加水分解ペプチドまた
はその誘導体にシステインを導入したケラチン物質処理
剤(特開平11−292741)などが提案されてい
る。
を以ってしても、毛髪に加水分解タンパクを十分に強固
に吸着できるまでに至っていなかった。
上に十分に強固に吸着させる毛髪処理剤を開発すること
が望まれており、以上の理由から本発明者は本発明を完
成するに至った。
明は、平均分子量1000以上の加水分解タンパク及び
/又はその誘導体を含有する第1剤と、前記加水分解タ
ンパク及び/又はその誘導体を変性させるための変性剤
を含有する第2剤とからなることを特徴とする毛髪処理
剤に関する。請求項2に係る発明は、前記変性剤が酸で
あることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理剤に関
する。請求項3に係る発明は、前記加水分解タンパク及
びその誘導体の含有量が、1〜80重量%であることを
特徴とする請求項1又は2に記載の毛髪処理剤に関す
る。請求項4に係る発明は、前記加水分解タンパクが、
ケラチン加水分解タンパク及び/又はコラーゲン加水分
解タンパクであることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の毛髪処理剤に関する。請求項5に係る発
明は、前記第1剤及び/又は第2剤に、多価アルコール
が含有されてなることを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれかに記載の毛髪処理剤に関する。請求項6に係る発
明は、前記第1剤及び/又は第2剤に、オルガノシロキ
サンが含有されてなることを特徴とする請求項1乃至5
のいずれかに記載の毛髪処理剤に関する。請求項7に係
る発明は、平均分子量1000以上の加水分解タンパク
及び/又はその誘導体を含有する液剤を毛髪に塗布した
後に、毛髪に塗布された前記加水分解タンパク及び/又
はその誘導体を変性させることを特徴とする毛髪処理方
法に関する。
式の毛髪処理剤であって、第1剤に平均分子量1000
以上の加水分解タンパク及び/又はその誘導体が含有さ
れ、第2剤に前記加水分解タンパク及び/又はその誘導
体を変性させるための変性剤が含有されてなる。かかる
構成を有することで、毛髪上で加水分解タンパクを変性
させることにより加水分解タンパクが凝集し、毛髪表面
上に十分に強固に吸着させることができ、枝毛や切れ毛
の発生を防止するとともに、傷ついた毛髪にハリを付与
し、毛髪の状態を整えるという効果を奏することができ
る。
には必須成分として、平均分子量1000以上の加水分
解タンパク及び/又はその誘導体が含有される。前記加
水分解タンパク及びその誘導体は、毛髪の損傷を予防、
補修し、造膜効果、吸着効果、静電気防止効果などを目
的として配合される。
クとしては、動植物由来のタンパクを酸性下、塩基性下
又は酵素の使用により加水分解して得られるものであ
り、例えば、ケラチン、コラーゲン、カゼイン、絹タン
パク、酵母タンパク、コンキオリン、シルク、セリシ
ン、エラスチン、卵黄タンパク、大豆タンパク、小麦タ
ンパク、酵母タンパク等を加水分解して得られる加水分
解タンパクが挙げられる。
クの誘導体を用いることもできる。加水分解タンパクの
誘導体は、前記加水分解タンパクのアルキルカチオン
化、エステル化、四級アンモニウム化、シリル化、アシ
ル化などによって得られる。
はその誘導体の一種を単独で用いても良く、二種以上を
混合して用いても良い。用いられる加水分解タンパク又
はその誘導体の分子量としては、平均分子量が1000
以上のもが用いられ、好ましくは、平均分子量が140
0以上、より好ましくは、4000以上のものである。
更に好ましくは、平均分子量が4000〜10000の
ものを用いる。この理由は、平均分子量が1000未満
の場合には、毛髪表面上に十分に加水分解タンパク又は
その誘導体が吸着しないために、好ましくないからであ
る。
解タンパクは、平均分子量が1000以上のものであれ
ばいずれをも用いることができるが、ケラチン又はコラ
ーゲンの加水分解物を用いるのが好ましい。また、その
誘導体としては、これらのアルキルカチオン化したもの
を用いるのが好ましい。
パク又はその誘導体の市販品としては、例えば、プロモ
イスWK−GB(平均分子量10000、成和化成社
製)、プロモイスWK−HCAQ(平均分子量140
0、成和化成社製)、プロモイスW−4000(平均分
子量4000、成和化成社製)等を例示することができ
る。
は、粉末又は液状のものを用いることができるが、ハン
ドリング特性の観点から水溶液としたものを用いるのが
好ましい。その含有量は、第1剤中、1〜80重量%と
され、好ましくは、5〜60重量%とされる。この理由
は、含有量が1重量%未満の場合、毛髪表面への加水分
解タンパクの吸着量が少なすぎ、効果性が望めないため
に、また、80重量%を超えると、加水分解タンパクの
吸着量が多くなりすぎ、毛髪表面に均一に付着しないう
え、櫛通りが悪くなるために、いずれの場合にも好まし
くないからである。
タンパク又はその誘導体を変性させるための変性剤が含
有される。変性剤としては、第1剤に含有される加水分
解タンパク又はその誘導体を変性させることができるも
のであれば特に限定されることなく使用することがで
き、例えば、酸、アルカリ剤を例示することができ、酸
を用いるのが好ましい。
であればいずれでも良いが、例えば、クエン酸、リン
酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、イソス
テアリン酸、サリチル酸、プロピオン酸、安息香酸等が
挙げられ、クエン酸、リン酸、乳酸等を用いることが好
ましい。
加水分解タンパク又はその誘導体を凝集させることがで
きる量であれば特に限定されないが、0.01〜10重
量%の範囲で配合され、0.1〜5重量%とするのが好
ましく、1〜5重量%とするのがより好ましい。この理
由は、配合量が0.01重量%未満の場合には、加水分
解タンパク又はその誘導体を効果的に凝集させることが
できず、効果性に劣るために、また、10重量%を超え
て配合すると、皮膚刺激が生じる場合があるために、い
ずれの場合にも好ましくないからである。
の艶や櫛通り性を向上させるために、第1剤又は第2
剤、或いは両剤に、多価アルコールやオルガノシロキサ
ンを配合することができる。
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール等のアルキレングリコール;ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の
ポリアルキレングリコール;グリセリン;ジグリセリ
ン、トリグリセリン、ペンタグリセリン、デカグリセリ
ン等のポリグリセリン;グルコース、マルトース、マル
チトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール等
の糖類などが例示でき、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール等のアルキ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等のポリアルキレングリコール、ジグリ
セリン、トリグリセリン、ペンタグリセリン、デカグリ
セリン等のポリグリセリンやグリセリンを用いるのが好
ましい。
1剤中又は第2剤中0.1〜10重量%とするのが好ま
しく、1〜8重量%とするのがより好ましい。この理由
は、配合量が0.1重量%未満の場合には、配合の効果
が望めないために、また、10重量%を超えて配合する
と、毛髪の強度補修効果が小さくなるために、いずれの
場合にも好ましくないからである。
チルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサ
ン、アミノ変性ポリシロキサン等を例示することがで
き、ジメチルポリシロキサンを用いるのが好ましい。
1剤中又は第2剤中0.1〜5重量%とするのが好まし
く、0.5〜2重量%とするのがより好ましい。この理
由は、配合量が0.1重量%未満の場合には、配合の効
果が望めないために、また、5重量%を超えて配合する
と、毛髪の強度補修効果が小さくなるために、いずれの
場合にも好ましくないからである。
果性を損なわない範囲であれば、上記した成分の他、ポ
リエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコー
ル、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、エタノ
ール、香料、防腐剤等を目的に応じて適宜配合しても良
い。
ス、ヘアートリートメント、ヘアコンディショナー、プ
レヘアーリンス、プレヘアートリートメント、プレヘア
コンディショナー等に好ましく用いることができる。
法の一例について説明すると、例えば、毛髪をシャンプ
ーした後、あるいは軽くぬるま湯で濯いだ後に、本発明
に係る二剤式の毛髪処理剤の第1剤の適量を毛髪に均一
に塗布して、0〜10分間放置する。次に、第2剤を更
に均一に塗布して0〜10分間放置した後、洗い流す。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、配合量は、重量%である。
第1剤及び第2剤を用い、下記評価に供した。
は加水分解ケラチンが20重量%、「商品名:プロモイ
スWK−HCAQ」にはアルキルカチオン化加水分解ケ
ラチンが30重量%、「商品名:プロモイスW−400
0」には加水分解コラーゲンが20重量%、それぞれ含
まれている。
分解ケラチンが25重量%、「商品名:プロモイスW
S」には加水分解大豆が25重量%、「商品名:プロモ
イスWG」には加水分解小麦が25重量%、それぞれ含
まれている。
m、重さ2gの毛束を毛髪脱色剤(商品名ギャツビーE
Xハイブリーチ、マンダム社製)にて下から7cm以下
の部分を30℃、30分間脱色し、その後、ストレート
パーマ剤(商品名ルシードエルハイストレートパーマ、
マンダム社製)にて第1剤及び第2剤で各60分間処理
し、水洗し乾燥して損傷毛モデルを作成した。これに実
施例1〜6及び比較例1〜9の各試料の第1剤1gを均
一に塗布して1分間放置し、続いてそれぞれの第2剤1
gを均一に塗布し1分間放置後、水洗して乾燥した。処
理後の毛束より、長径が約100μmの毛髪を各8本採
取し、引張り強度試験に供した。引張り強度試験は、毛
髪の末端から1cmから10cmの部分を切り取り、引
張り強度試験機〔不動工業(株)製、レオメータ〕で測
定した。尚、比較対照(比較例10)としては、上記損
傷毛モデルを用いた。結果を表3及び表4に示す。
の後、各毛髪のハリについて、専門パネラー5名により
下記評価基準に従い評価した。結果を表3及び表4に示
す。
000以上の加水分解タンパク又はその誘導体を用いた
本発明に係る毛髪処理剤で処理すると、平均分子量が1
000未満のものを用いた場合や、未処理の損傷毛モデ
ル(比較例10)に比べて引張り強度が高いことから、
枝毛や切れ毛の防止に優れることが分かる。また、本発
明に係る毛髪処理で処理すると、毛髪にハリが付与さ
れ、毛髪の状態を整えることができることが分かる。
ヘアトリートメント剤を調製した。
得られたヘアトリートメントを用いると、毛髪にハリと
潤いを与えることができた。
ヘアリンスを調製した。
得られたヘアリンスを用いると、毛髪にハリと潤いを与
えることができた。
理剤及び毛髪処理方法は、平均分子量1000以上の加
水分解タンパク及び/又はその誘導体を含有する毛髪処
理剤であって、毛髪上で前記毛髪処理剤中の加水分解タ
ンパクを変性させることによりタンパクが凝集し、毛髪
に加水分解タンパク成分を十分に強固に吸着させること
ができる。従って、枝毛や切れ毛の発生を防止するとと
もに毛髪にハリや潤いを付与して、毛髪の柔軟化、櫛通
りの改善、パサつき防止などの効果を与えることができ
る。また、本発明に係る毛髪処理剤の第1剤及び/又は
第2剤に多価アルコール又はオルガノシロキサンが含有
されることにより、毛髪の艶や櫛通り性を向上すること
ができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 平均分子量1000以上の加水分解タン
パク及び/又はその誘導体を含有する第1剤と、前記加
水分解タンパク及び/又はその誘導体を変性させるため
の変性剤を含有する第2剤とからなることを特徴とする
毛髪処理剤。 - 【請求項2】 前記変性剤が酸であることを特徴とする
請求項1に記載の毛髪処理剤。 - 【請求項3】 前記加水分解タンパク及びその誘導体の
含有量が、1〜80重量%であることを特徴とする請求
項1又は2に記載の毛髪処理剤。 - 【請求項4】 前記加水分解タンパクが、ケラチン加水
分解タンパク及び/又はコラーゲン加水分解タンパクで
あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
の毛髪処理剤。 - 【請求項5】 前記第1剤及び/又は第2剤に、多価ア
ルコールが含有されてなることを特徴とする請求項1乃
至4のいずれかに記載の毛髪処理剤。 - 【請求項6】 前記第1剤及び/又は第2剤に、オルガ
ノシロキサンが含有されてなることを特徴とする請求項
1乃至5のいずれかに記載の毛髪処理剤。 - 【請求項7】 平均分子量1000以上の加水分解タン
パク及び/又はその誘導体を含有する液剤を毛髪に塗布
した後に、毛髪に塗布された前記加水分解タンパク及び
/又はその誘導体を変性させることを特徴とする毛髪処
理方法。
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- 2002-04-12 JP JP2002111040A patent/JP3774166B2/ja not_active Expired - Fee Related
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