JP2008056062A - 蒸気圧縮式冷凍サイクル - Google Patents

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宏已 太田
Shinji Kakehashi
伸治 梯
Seiji Ito
誠司 伊藤
Yoshinori Murase
善則 村瀬
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Abstract

【課題】、膨張弁周辺の配管等の組み付け作業スペースの確保と作業性の改善が得られる蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供する。
【解決手段】蒸気圧縮機式冷凍サイクルは、冷媒(CO)を吸入して圧縮するコップレッサ1と、コップレッサ1から吐出された高圧冷媒の放熱を行うガスクーラ2と、ガスクーラ2の出口側の冷媒温度に基づいてガスクーラ2の出口側の冷媒の圧力を制御する膨張弁3と、膨張弁3で減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータ4と、を備えている。内部に冷媒流路110aが形成され、エバポレータ4に向けて冷媒が流出する膨張弁3の流出口33cに接続される出口側ジョイント110は、エンジンルーム10内の前方部10aに配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上になる蒸気圧縮式冷凍サイクルに関する。
従来、高圧圧力が臨界圧以上となる蒸気圧縮式冷凍サイクルとしては、冷媒をCOとする特許文献1に記載のものが知られている。この蒸気圧縮式冷凍サイクルは、冷媒の温度に基づいてガスクーラの出口側圧力を制御する圧力制御弁をガスクーラの出口側に備えており、この圧力制御弁は高圧の冷媒を減圧する膨張弁でもある。
また、従来のHFC134a等を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルとしては、エバポレータからコンプレッサに向かって送り出される冷媒の温度に応答してエバポレータに入る冷媒の量を自動的に制御する温度式膨張弁が用いられており、その周辺の省スペース化を図る技術として、特許文献2に記載のものが知られている。
特開2000‐81157号公報 特開2001‐183032号公報
上記特許文献1に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、冷媒の温度に応じて内圧が変化する圧力制御弁の感温部によってガスクーラ出口側の冷媒の温度を検出するため、この圧力制御弁はガスクーラとともにエンジンルーム内に配置されることになり、圧力制御弁を車両に搭載するときに配管等の接続作業を要する。したがって、この車両搭載時の圧力制御弁周辺の作業スペースを確保がすることが課題となっている。
特に、エバポレータへ冷媒を流す膨張弁の出口側ジョイントは、車室内に位置するエバポレータまで接続する配管が繋がるため、車両搭載前に接続することは不可能であり、車載時の作業用スペースを確保することが必須となっている。
これに対して上記特許文献2に記載の温度式膨張弁は、膨張弁周辺の省スペース化を図っているものの、エバポレータとともにエンジンルーム外の車室に位置する空調ユニットケース内に配置されており、この膨張弁と他部品との間の配管等は車両に搭載される前からすでに組み付けられているので、車両搭載時にその組み付けのための作業スペースを必要とするものではなかった。
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであり、車両搭載時の膨張弁周辺の配管等の組み付け作業スペースの確保と作業性の改善が得られる蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供することにある。
上記目的を達成するために、以下に記載の技術的手段を採用する。第1の発明は、車両用の冷凍サイクル内における高圧側圧力が冷媒の臨界圧以上になる蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入して圧縮するコップレッサ(1)と、車両のエンジンルーム(10)内に配置されて、コップレッサ(1)から吐出された高圧冷媒の放熱を行うガスクーラ(2)と、ガスクーラ(2)から流出した冷媒の圧力を減圧する膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)と、膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)で減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータ(4)と、内部に冷媒流路(110a、111a、115a、118a、120a)が形成され、エバポレータ(4)に向けて冷媒が流出する膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)の流出口(33c)に接続される出口側ジョイント(110、111、112、115、118、120)と、を備えており、
上記出口側ジョイント(110〜112、115、118、120)は、上記エンジンルーム(10)内の前方部(10a)に配置されていることを特徴としている。
この発明によれば、出口側ジョイントをエンジンルーム内の前方部に配置することにより、膨張弁周辺の配管等の組み付け作業スペースを確保し、作業労力を軽減することができる冷凍サイクルが得られる。
さらに上記第1の発明において、出口側ジョイント(110〜112、115、118、120)は、ガスクーラ(2)よりも前方に配置されていることが好ましい。この発明によれば、出口側ジョイントに対する配管接続の作業性をさらに改善することができる。
さらに上記発明のいずれかにおいて、出口側ジョイント(110、111、112、115、118、120)は、車両前方向に対して直角である車両幅方向に伸長する冷媒流路(110a、111a、115a、118a、120a)、または車両の上方向に伸張する冷媒流路(112a)を備えていることが好ましい。
この発明によれば、エバポレータ側に延びる配管を車両の幅方向に引き出すような配管作業ができる。また、エンジンルーム内のスペースを有効に活用した配管の取り回しを実施することができ、例えば、配管等を接続する操作を車両前方から容易に行える。
さらに上記発明のいずれかにおいて、膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)は、ガスクーラ(2)の車両幅方向の端部よりも外側、またはガスクーラ(2)よりも前方側に配置されていることが好ましい。
この発明によれば、膨張弁がエンジンルーム内の高温雰囲気にさらされることを軽減して膨張弁の雰囲気温度を低下することができるので、冷凍サイクルの起動時の制御圧力を低くすることができる。特に、膨張弁をガスクーラよりも前方側に配置した場合には上記効果がより顕著である。
第2の発明は、上記発明のいずれかにおいて、ガスクーラ(2)と膨張弁(3)との間に介在し、膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)の流入口(33b)に接続された入口側ジョイント(100、101、102、103、104、121)を備え、入口側ジョイント(100〜104、121)がガスクーラ(2)の冷媒通路(2d)と膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)の内部とを連通させていることが好ましい。
この発明によれば、ガスクーラと膨張弁の接続が入口側ジョイントを介して行われるので、使用する入口側ジョイントを適宜選択することにより、エンジンルーム内の設置スペースにあわせて各部品の配置を設定したり、冷媒の流れる向きを変えたりすることができる。
第3の発明は、第2の発明における入口側ジョイント(100、103)が、ガスクーラ(2)に接続されて、ガスクーラ(2)と膨張弁(3、3C)とを直接連結していることが好ましい。
この発明によれば、ガスクーラと膨張弁の接続に配管などの部品を必要としないため、設置スペースの削減、部品点数および組み立て工数の低減ができる。
第4の発明は、上記第2の発明または第3の発明において、入口側ジョイント(101、104、121)が、出口側ジョイント(111、118、120)と向き合うように配置されていることが好ましい。
この発明によれば、入口側ジョイントと出口側ジョイントを膨張弁を介在させて向き合うように配置することにより、両ジョイントの組付けを同方向から実施でき、作業性の向上、組み立て工数の低減が図れる。
第5の発明は、上記第4の発明において、入口側ジョイント(101)および出口側ジョイント(111)が、同一方向から操作される固定手段(41、42)により前記膨張弁(3A)に固定されていることが好ましい。この発明によれば、両ジョイントの膨張弁に対する組み付けと固定手段の操作を同一方向から実施することができるので、組み立て工数の低減および作業性の向上が図れる。
上記第5の発明において、固定手段(41、42)が操作される同一方向は、車両の前方から後方に向かう方向であることが好ましい。この発明によれば、両ジョイントの膨張弁に対する固定手段の操作を車両の前方から後方に向かって実施することになるので、楽な姿勢で作業ができ、また、組み立て工数が低減できる。
上記第2の発明または第3の発明において、入口側ジョイント(100、102、103)は、出口側ジョイント(110、112、115)と直交する位置に配置されていることが好ましい。この発明によれば、両ジョイントの設置スペースを低減し、エンジンルーム内のスペースをさらに有効活用できる。
第6の発明は、上記発明のいずれかにおいて、コップレッサ(1)に吸入される低圧冷媒とガスクーラ(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(8)を備えたことが好ましい。この発明によれば、上記発明と同様の作用効果が得られるとともに、さらに、内部熱交換器と膨張弁とを連通させるための接続作業に伴う組み付け工数が必要となるので、より一層の効果が期待できる。
第7の発明は、上記第6の発明において、ガスクーラ(2)と膨張弁(3)との間に介在し、膨張弁(3C、3D、3E)の流入口(33b)に接続された入口側ジョイント(103、104、121)と、
内部熱交換器(8)と膨張弁(3C、3D、3E)とを連結するジョイントであって、膨張弁(3C、3D、3E)から内部熱交換器(8)へ流出する冷媒が流れる流出側ジョイント(113、116、119)と、内部熱交換器(8)から膨張弁(3C、3D、3E)に流入する冷媒が流れる流入側ジョイント(114、117、119)と、
を備え、
ガスクーラ(2)と内部熱交換器(8)は、入口側ジョイント(103、104、121)、膨張弁(3C、3D、3E)、流出側ジョイント(113、116、119)、および流入側ジョイント(114、117、119)を介して一体化されていることが好ましい。
この発明によれば、複数の部品を一体化してユニットにすることで、設置スペースの小型化が図れ、さらに車両に部品を搭載する時に、あらかじめ一体化したユニットを搭載することで組み立て工数を低減することができる。
さらに上記第6の発明または第7の発明のいずれかにおいて、上記流出側ジョイント(113、116、119)、上記流入側ジョイント(114、117、119)、および上記出口側ジョイント(115、118、120)は、ガスクーラ(2)よりも前方に配置されていることが好ましい。
この発明によれば、流出側ジョイント、流入側ジョイント、および出口側ジョイントに対する配管接続の作業性をさらに改善することができる。
第8の発明は、上記第6の発明または第7の発明のいずれかにおける、上記流出側ジョイント(113、116)、上記流入側ジョイント(114、117)、および上記出口側ジョイント(115、118)は、膨張弁(3C、3D)よりも前方に配置されていることが好ましい。
この発明によれば、内部熱交換器と膨張弁を連結する各ジョイントの接続作業と、出口側ジョイントに対する配管の接続作業を車両の前方部で行うことができる。さらに膨張弁がガスクーラよりも前方に配置されている場合には、さらにこれらの作業性を改善することができる。
さらに上記第8の発明において、流出側ジョイント(113、116)、流入側ジョイント(114、117)、および出口側ジョイント(115、118)は、膨張弁(3C、3D)の体格を形成する同一の平面上に配置されていることが好ましい。この発明によれば、流出側ジョイント、流入側ジョイント、および出口側ジョイントは安定した状態で、さらに、車両の前後方向について同じような位置に設置されうる。
さらに上記第6の発明または第7の発明のいずれかにおいて、上記流出側ジョイント(119)と上記流入側ジョイント(119)は、上記出口側ジョイント(120)と直交する位置に配置されていることが好ましい。この発明によれば、各ジョイントの設置スペースを低減し、エンジンルーム内のスペースをさらに有効活用できる。
さらに上記第6の発明または第7の発明のいずれかにおける流出側ジョイント(119)と流入側ジョイント(119)は、一体化された1個のジョイントであることが好ましい。
この発明によれば、ジョイントの設置スペース、部品点数、および各部品の組み立て作業工数を低減することができる。
さらに上記第6の発明以降のすべての発明のいずれかにおいて、内部熱交換器(8)は、ガスクーラ(2)よりも前方側で、ガスクーラ(2)に沿って配置されていることが好ましい。この発明によれば、内部熱交換器の設置スペースを小型化することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、図面にしたがって本発明の第1実施形態の蒸気圧縮式冷凍サイクルおよび膨張弁3について説明する。図1は、本発明の第1実施形態から第3実施形態の膨張弁が適用される蒸気圧縮式冷凍サイクルを説明する構成図である。図2は、蒸気圧縮式冷凍サイクルが車両に搭載された状態を示した模式図であり、図2の冷凍サイクルから内部熱交換器8およびこれに接続される配管等を除いたものが、本実施形態の蒸気圧縮式冷凍サイクルである。
図1および図2に示すように、蒸気圧縮機式冷凍サイクルは、冷媒(CO)を吸入して圧縮するコップレッサ1と、車両のエンジンルーム10内に配置されてコップレッサ1から吐出された高圧冷媒の放熱を行うガスクーラ2と、ガスクーラ2の出口側の冷媒温度に基づいてガスクーラ2の出口側の冷媒の圧力を制御する膨張弁3と、膨張弁3で減圧された気相冷媒を蒸発させるエバポレータ4と、気相冷媒と液相冷媒とを分離するとともに、冷凍サイクル中の余剰冷媒を一時的に蓄えるアキュムレータ5と、を備えている。これらのコンプレッサ1、ガスクーラ2、膨張弁3、エバポレータ4、および及びアキュムレータ5は、それぞれ配管によって接続されて閉回路を形成している。
さらに、ガスクーラ2の出口側の配管には、感温筒7が設けられ、感温筒7はキャピラリーチューブ6によって膨張弁3に接続されている。したがって、膨張弁3の弁開度は、感温筒7内に封入されたガス冷媒の温度に基づく内圧の変化によって制御されている。
エバポレータ2を除く上記各構成部品は車両のエンジンルーム10に配置され、エバポレータ2はエンジンルーム外の車室に位置する空調ユニットケース(図示せず)内に配置されている。ガスクーラ2は、冷媒が流通する冷媒通路であるチューブ2dとチューブ2dの両側に配される伝熱用のフィンとから構成されるコア部2aが車両進行方向にほぼ垂直な面をなすようにエンジンルーム10の前方部10aに設けられている。
膨張弁3は、ガスクーラ2の出口側であってエンジンルーム10の前方部10aに配置されており、高圧の冷媒を減圧する減圧器としても機能している。この前方部10aは、エンジンルーム10内のエンジンよりも前方の領域であり、好ましくは、車両のヘッドライトを覆っている透明カバーと車両前後方向について同程度の位置、またはそれよりも後方の位置のエンジンルーム10内の最前部である。
さらに、ガスクーラ2のコンプレッサ1側の冷媒流入ジョイント21および膨張弁3は、ガスクーラ2の車両幅方向の端部に配置されている。コンプレッサ1およびアキュムレータ5は、互いを配管で接続されて膨張弁3よりも車両後方に配置され、アキュムレータ5および膨張弁3は、これらよりも車両後方に配置されているインストルメントパネル裏側付近の空調ユニットケース内のエバポレータ2に向かって伸長する各配管に接続されている。
次に、本実施形態の膨張弁3とガスクーラ2との詳細な位置関係を説明する。図3は、膨張弁3およびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。図4は、図3の膨張弁3とガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。図5(c)は、膨張弁3についての内部構成を示した断面図である。
図3および図4に示すように、コンプレッサ1から吐出された冷媒(CO)は、ガスクーラ2の流入口を形成するヘッダタンク2cに接続された冷媒流入ジョイント21内を通過して、コア部2aの上半分に配されたチューブ2dの内部を流れ、他方側のタンク内でUターンしてコア部2aの下半分に配されたチューブ2dの内部を流れて、高圧冷媒の放熱が行われる。
ガスクーラ2の流出口を形成するヘッダタンク2bと連結された入口側ジョイント100は、膨張弁3の流入口33bに接続部100bが収納されることにより膨張弁3と接続されて、ガスクーラ2のチューブ2dの内部(冷媒通路)と膨張弁3の内部とが連通することになる。接続部100bは、内部通路を備えて入口側ジョイント100から突出する筒状部であり、この内部通路は入口側ジョイント100の内部に形成された冷媒流路100aと連通している。
入口側ジョイント100と膨張弁3は、冷媒流路100aの伸長方向と同じ方向に向かって締め付けられる固定手段であるねじ42によって固定されている。ねじ42のねじ頭は、その雄ねじ部が入口側ジョイント100の貫通孔を貫通して膨張弁3の雌ねじ口40から内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、入口側ジョイント100のガスクーラ2側の端面を押さえつけて膨張弁3と入口側ジョイント100とを一体化している。
膨張弁3の流入口33bと連通する流出口33cには、接続部110bが収納されることにより出口側ジョイント110が接続されている。接続部110bは、内部通路を備えて出口側ジョイント110から突出する筒状部であり、この内部通路は出口側ジョイント110の内部に形成された冷媒流路110aと連通している。流入口33bは膨張弁3のガスクーラ2側、つまり側方側の端面に設けられており、流出口33cは膨張弁3の前方側の端面に設けられている。
出口側ジョイント110と膨張弁3は、接続部110bが突出する方向と同じ方向に向かって締め付けられる固定手段であるねじ41により固定されている。ねじ41のねじ頭は、その雄ねじ部が出口側ジョイント110の貫通孔を貫通して膨張弁3の雌ねじ口39から内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、出口側ジョイント110の車両前方側の端面を押さえつけて膨張弁3と出口側ジョイント110とを一体化している。
出口側ジョイント110は、エンジンルーム10内の前方部10aに配置されている。この構成によれば、膨張弁3周辺の配管等の組み付け時の作業スペースを確保し、また、作業者の労力を軽減することができる。なお、この前方部10aは、エンジンルーム10内でエンジンよりも前方の領域であり、好ましくは、車両のヘッドライトを覆っている透明カバーと車両前後方向について同程度の位置、またはそれよりも後方の位置のエンジンルーム10内の最前部である。
また、出口側ジョイント110は、入口側ジョイント100と直交する位置関係となるように配置されている。この構成によれば、各ジョイントの設置スペースを低減することができ、作業スペースを確保することができる。
出口側ジョイント110の冷媒流路110aは、車両前方向に対して直角である車両幅方向の外方に向かって伸長する冷媒流路であり、エバポレータ4側に延びる配管が車両の幅方向に伸長するように接続されている。この構成によれば、車両前方よりボルト41を容易に締付けることが可能となり、エバポレータ4側に延びる配管を車両の幅方向に引き出してから所望に位置に引き回すような配管作業ができ、エンジンルーム10内のスペースを有効活用できる。
出口側ジョイント110は、ガスクーラ2よりも前方に配置されており、また、ガスクーラ2の車両幅方向の端部よりも外側に位置している。この構成によれば、出口側ジョイント110に対して配管を接続するときに、作業者が工具を操作する空間を広く確保することができるので、作業性をさらに改善することができる。
入口側ジョイント100は、ガスクーラ2と膨張弁3とを配管を介さずに直接連結している。この構成によれば、ガスクーラ2と膨張弁3とを連結するときの設置スペースの削減、部品点数および組み立て工数の低減が図れる。
膨張弁3は、ガスクーラ2の車両幅方向の端部よりも外側に配置されているとともに、ガスクーラ2よりも前方側に配置されている。この構成によれば、膨張弁3がエンジンルーム10内の高温雰囲気にさらされることを軽減してその雰囲気温度を低下することができる。したがって、後述するように、冷凍サイクルの起動時の制御圧力を低くすることができる。
上記構成により、入口側ジョイント100は、ガスクーラ2の車両幅方向の端部よりも外側に配置され、車両の前後方向についてはガスクーラ2とほぼ同じ位置に配置されている。膨張弁3は入口側ジョイント100よりもさらに車両幅方向の外側に配置され、出口側ジョイント110は膨張弁3よりもさらに車両前後方向の前方に配置されている。出口側ジョイント110に接続されてエバポレータ4側に延びる配管は、出口側ジョイント110よりもさらに車両幅方向の外側に配置されている。また、出口側ジョイント110は、入口側ジョイント100よりも車両上下方向の下側に位置している。
ガスクーラ2を流出した冷媒は、入口側ジョイント100の冷媒流路100aを車両幅方向の外方に向かって流れ、膨張弁3の内部に流入してほぼ直角方向に流れを変えて前方に流れ、出口側ジョイント110の冷媒流路110aに流入してさらにほぼ直角方向に流れを変えて車両幅方向の外方に向かってエバポレータ4側に流れる。
入口側ジョイント100は、ねじ42を車両幅方向の外方に向けて締め付け操作することにより膨張弁3に固定され、出口側ジョイント110は、ねじ41を車両前方から後方に向けて締め付け操作することにより膨張弁3に固定される。したがって、ねじ42の操作方向とねじ41の操作方向は、互いに直交する関係にある。
次に、図5(c)を用いて膨張弁3の内部構成について説明する。なお、図5(a)は、膨張弁3の雌ねじ口40、および流入口33bの位置を示した正面図であり、図5(b)は、図5(a)の膨張弁をX方向からみたときの側面図であり、雌ねじ口39、流出口33cの位置を示している。
膨張弁3のボディ33内には、ガスクーラ2から弁口33aを介してエバポレータ4に至る冷媒流路の一部が形成されている。ボディ33には、ガスクーラ2側に接続される流入口33bと、エバポレータ4側に接続される流出口33cと、後述する感温部を設置するための第1開口33dおよび調整バネ36をセットするための第2開口33eとが形成されている。ボディ33内には弁体31が収納されていて、弁口33aの開閉を行うようになっており、これによって、ボディ33内のガスクーラ2の出口側に接続する上流空間C1とエバポレータ4の入口側に連通する下流空間C2とが連通及び非連通するようになっている。
ボディ33の第1開口33dには、感温部が取り付けられている。この感温部は、主にダイヤフラム32、蓋体35、および下側支持部材34により構成されていて、内部に密閉空間Aが形成されている。つまり、蓋体35の中央部分には、密閉空間Aを形成するための凹部35aが形成されていて、ダイヤフラム32の周縁を蓋体35と下側支持部材34とで挟持して固着することによって感温部が形成されている。
ダイヤフラム32は、ステンレス材からなる薄膜状であり、密閉空間Aの内外の圧力差に応じて変形変位する。下側支持部材34は、円筒部34aとフランジ部34bとを有しており、円筒部34aの外周に形成されたねじ部をボディ33の第1開口33dに螺合することによって感温部がボディ33に取り付けられている。また、蓋体35には、封入管35bが取り付けられており、封入管35bから密閉空間A内に冷媒が封入されるようになっている。冷媒が封入された後は、封入管35bは封鎖される。
弁体31は、弁部から上方に下側支持部材34の円筒部34aを通って延在している一方の端部31bが、ダイヤフラム32に固定されており、円筒部34aの内面と弁体31の外周面との間に断面が環状の間隙Bが形成されている。この間隙Bは、ガスクーラ2出口側に接続する上流空間C1と連通している。したがって、ガスクーラ2出口側の冷媒がこの間隙B内に流れ込み、冷媒温度が密閉空間A内の冷媒に伝達されると同時に、このガスクーラ2出口側の冷媒の圧力がダイヤフラム32に作用することになる。
さらに、弁体31は、弁部より下方に弁口33aを通って延在している他方の端部31cに調整ナット37が螺合されている。弁口33aの下面周辺と調整ナット37との間には、弁体31を閉弁方向に付勢する調整バネ36が介在しており、調整ナット37を回すことによって調整バネ36の初期設定荷重(弁口33aを閉じた状態での弾性力)を任意に調節することができる。これら調整バネ36、調整ナット37等は、エバポレータ4の入口側と連通する下流空間C2内に設けられている。また、キャップ38がボディ33の第2開口33eに嵌め込まれることによって下流空間C2の下方が閉じられている。
上記構成の膨張弁3では、弁体31の閉弁力は、密閉空間A内の内圧と調整バネ36によって得られるようになっており、弁体31の開弁力は、ガスクーラ2の出口側の冷媒圧力によって得られ、両者のバランスによって膨張弁3が開閉されるようになる。また、密閉空間A内の内圧は、間隙Bに流れ込むガスクーラ2の出口側の冷媒の温度によって変化し、それによって、弁口33aの開度が変化することで、ガスクーラ2の出口側の冷媒圧力が制御される。
上記のように、膨張弁3は感温部の温度が高いほど、密閉空間Aの内圧も上昇し、膨張弁3の制御圧力が上昇する。冷凍サイクルが停止している場合、膨張弁3の感温部の温度は雰囲気温度に影響されるが、エンジンルーム10内の高温雰囲気に膨張弁3が配置されると、サイクル起動時に感温部の温度が高くなり制御圧力も著しく高くなってしまうという問題がある。このため、膨張弁3はエンジンルーム10内の雰囲気温度が低い場所に配置することが望ましい。
(第2実施形態)
第2実施形態は、上記第1実施形態に対して膨張弁、ガスクーラ、入口側ジョイント、および出口側ジョイントの位置関係や接続状態が異なっているが、適用できる蒸気圧縮式冷凍サイクルの構成および膨張弁3Aの内部構成は、第1実施形態で説明したものと同様である。以下、第2実施形態を図6〜図8にしたがって説明する。
図6は、膨張弁3Aおよびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。図7は、図6の膨張弁3Aとガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。図8(a)は、膨張弁3Aの雌ねじ口39、流出口33cの位置を示した正面図であり、図8(b)は、膨張弁3Aの背面図であり、貫通孔40A、および流入口33bの位置を示している。図8(c)は、図8(a)のY方向から見た膨張弁3Aの内部構成を示した断面図であり、第1実施形態で説明した図5(c)と同様である。
図6および図7に示すように、ガスクーラ2の流出口を形成するヘッダタンク2bと連結された入口側ジョイント101は、膨張弁3Aの流入口33bに入口側ジョイント101の接続部101bが収納されることにより膨張弁3Aと接続されて、ガスクーラ2のチューブ2dの内部(冷媒通路)と膨張弁3Aの内部とが連通することになる。接続部101bは、内部通路を備えて入口側ジョイント101から突出する筒状部であり、この内部通路は入口側ジョイント101の内部に形成された冷媒流路101aと連通している。
入口側ジョイント101と膨張弁3Aは、冷媒流路101aの伸長方向と同じ方向、つまり、車両の前方から後方に向かう方向に締め付けられる固定手段であるねじ42により固定されている。ねじ42のねじ頭は、その雄ねじ部が膨張弁3Aの貫通孔40Aを貫通して入口側ジョイント101の雌ねじ口101cから内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、膨張弁3Aのガスクーラ2側の端面が押さえつけられて膨張弁3Aと入口側ジョイント101とを一体化している。
膨張弁3Aの流入口33bと連通する流出口33cには、接続部111bが収納されることにより出口側ジョイント111が接続されている。接続部111bは、内部通路を備えて出口側ジョイント111から突出する筒状部であり、この内部通路は出口側ジョイント111の内部に形成された冷媒流路111aと連通している。流入口33bは膨張弁3Aの後方側の端面に設けられており、流出口33cは膨張弁3Aの前方側の端面に設けられている。
出口側ジョイント111と膨張弁3Aは、接続部111bが突出する方向と平行である車両の前方から後方に向かう方向に締め付けられる固定手段としてのねじ41により固定されている。ねじ41のねじ頭は、その雄ねじ部が出口側ジョイント111の貫通孔を貫通して膨張弁3Aの雌ねじ口39から内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、出口側ジョイント111の車両前方側の端面が押さえつけられて膨張弁3Aと出口側ジョイント111とを一体化している。
出口側ジョイント111は、エンジンルーム10内の前方部10aに配置されており、入口側ジョイント100と膨張弁3Aを介して向かい合う位置関係となるように配置されている。この位置関係により、両ジョイントを膨張弁3Aに組付ける方向を同じ方向から実施でき、作業性の向上、組み立て工数の低減が図れる。
出口側ジョイント111の冷媒流路111aは、車両前方向に対して直角である車両幅方向の外方に向かって伸長する冷媒流路であり、エバポレータ4側に延びる配管が車両の幅方向に伸長するように接続されている。出口側ジョイント111は、ガスクーラ2よりも前方に配置されており、また、ガスクーラ2の車両幅方向の端部の前方に位置している。膨張弁3Aは、ガスクーラ2の車両幅方向の端部の前方に配置されているとともに、ガスクーラ2よりも前方側に配置されている。膨張弁3Aをガスクーラ2の前方に配置することにより、ガスクーラ2の幅を大きくすることができ、また、ガスクーラ2の車両幅方向の位置を設定する選択幅が広がる。
入口側ジョイント101の冷媒流路101aは、配管を介してガスクーラ2の内部と連通しているが、配管を介さずに入口側ジョイント101によって膨張弁3Aとガスクーラ2とを直接連結してもよい。
入口側ジョイント101および出口側ジョイント111は、同一方向から操作されるねじ41、42により膨張弁3Aに固定されている構成である。この構成によれば、両ジョイントの膨張弁3Aに対する組み付けとねじ締めの操作を同一方向から実施することができるので、組み立て工数の低減および作業性の向上が図れる。さらに、ねじ41、42が操作される方向は、ともに車両の前方から後方に向かう方向であるので、作業者は楽な姿勢で組み付けや取り外しの作業ができ、また、組み立て工数が低減できる。
なお、入口側ジョイント101や出口側ジョイント111は、配管と同じ材質(例えば、アルミニウム)で構成されており、所望の寸法および形状の流路にするために、アルミ製のブロックを切削して形成したり、アルミダイキャストや、鍛造によって形成したりして製作することができる。また、入口側ジョイント101や出口側ジョイント111は、真鍮や銅によって構成してもよい。冷媒流路101a、冷媒流路111aのそれぞれは、接続されるそれぞれの配管とろう付け接合される。
上記構成により、入口側ジョイント101は、ガスクーラ2の車両幅方向の端部の横、または車両幅方向の端部の前方に配置されている。膨張弁3Aは入口側ジョイント101の前方に配置され、出口側ジョイント111はさらに膨張弁3の前方に配置されている。出口側ジョイント111に接続されてエバポレータ4側に延びる配管は、出口側ジョイント111よりもさらに車両幅方向の外側に配置されている。また、出口側ジョイント111は、入口側ジョイント101よりも下方に位置している。
車両幅方向の外方に向かってガスクーラ2から流出した冷媒は、入口側ジョイント101の冷媒流路101aに流入してほぼ直角方向に流れを変えて前方に向かって流れ、膨張弁3Aの内部に流入して引き続き前方に流れ、出口側ジョイント111の冷媒流路111aに流入してほぼ直角方向に流れを変えて車両幅方向の外方に向かってエバポレータ4側に流れる。
入口側ジョイント101は、ねじ42を車両の前方から後方に向けて締め付け操作することにより膨張弁3Aに固定され、出口側ジョイント111は、ねじ41を車両の前方から後方に向けて締め付け操作することにより膨張弁3Aに固定される。したがって、ねじ42の操作方向とねじ41の操作方向は、同方向の関係にある。
(第3実施形態)
第3実施形態は、上記第1実施形態に対して膨張弁、ガスクーラ、入口側ジョイント、および出口側ジョイントの位置関係や接続状態が異なっているが、適用できる蒸気圧縮式冷凍サイクルの構成および膨張弁3Bの内部の基本的構成は、第1実施形態で説明したものと同様である。以下、第3実施形態を図9および図10にしたがって説明する。
図9は、膨張弁3Bおよびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。図10は、図9の膨張弁3Bとガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。
図9および図10に示すように、ガスクーラ2の流出口を形成するヘッダタンク2bに連結された入口側ジョイント102は、膨張弁3Bの流入口33bに入口側ジョイント102の接続部102bが収納されることにより膨張弁3Bと接続されて、ガスクーラ2のチューブ2dの内部(冷媒通路)と膨張弁3Bの内部とが連通することになる。接続部102bは、内部通路を備えて入口側ジョイント102から突出する筒状部であり、この内部通路は入口側ジョイント102の内部に形成された冷媒流路102aと連通している。
入口側ジョイント102と膨張弁3Bは、冷媒流路102aの伸長方向と同じ方向、つまり、車両の後方から前方に向かう方向に締め付けられる固定手段であるねじ42により固定されている。ねじ42のねじ頭は、その雄ねじ部が入口側ジョイント102の貫通孔を貫通して膨張弁3Bの雌ねじ口40から内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、入口側ジョイント102の後方側の端面が押さえつけられて膨張弁3Bと入口側ジョイント102とを一体化している。
膨張弁3Bの流入口33bと連通する流出口33cには、出口側ジョイント112の接続部が収納されることにより出口側ジョイント112が接続されている。この接続部は、内部通路を備えて出口側ジョイント112から突出する筒状部であり、この内部通路は出口側ジョイント112の内部に形成された冷媒流路112aと連通している。流入口33bは膨張弁3Bの後方側の端面に設けられており、流出口33cは膨張弁3Bの上方側の端面に設けられている。
出口側ジョイント112と膨張弁3Bは、接続部が突出する方向と平行である上方から下方に向かう方向に締め付けられる固定手段としてのねじ41により固定されている。ねじ41のねじ頭は、その雄ねじ部が出口側ジョイント112の貫通孔を貫通して膨張弁3Bの雌ねじ口から内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、出口側ジョイント112の上方側の端面が押さえつけられて膨張弁3Bと出口側ジョイント113とを一体化している。
出口側ジョイント112は、エンジンルーム10内の前方部10aに配置されており、入口側ジョイント102と互いに直交する位置関係となるように配置されている。出口側ジョイント112の冷媒流路112aは、上方に向かって伸長する冷媒流路であり、エバポレータ4側に延びる配管が車両の後方に伸長するように接続されている。出口側ジョイント112は、ガスクーラ2よりも前方に配置されており、膨張弁3Bの上方に配置されており、また、ガスクーラ2の車両幅方向の端部の前方に配置されている。
膨張弁3Bは、ガスクーラ2の車両幅方向の端部の前方に配置されており、ガスクーラ2よりも前方側に配置されている。入口側ジョイント102の冷媒流路102aは、配管を介してガスクーラ2の内部と連通しているが、配管を介さずに入口側ジョイント102によって膨張弁3Bとガスクーラ2とを直接連結してもよい。
上記構成により、入口側ジョイント102は、ガスクーラ2の車両幅方向の端部の前方またはガスクーラ2の前方に配置されている。膨張弁3Bは入口側ジョイント102の前方に配置され、出口側ジョイント112はさらに膨張弁3の前方に配置されている。出口側ジョイント112に接続されてエバポレータ4側に延びる配管は、出口側ジョイント112よりもさらに上方に配置されている。また、出口側ジョイント112は、入口側ジョイント102よりも前方かつ上方に位置している。
車両幅方向の外方に向かってガスクーラ2から流出した冷媒は、入口側ジョイント102の冷媒流路102aに流入してほぼ直角方向に流れを変えて前方に向かって流れ、膨張弁3Bの内部に流入してさらにほぼ直角方向に流れを変えて上方に向かって流れ、出口側ジョイント112の冷媒流路112aに流入して配管内に流出し、さらにほぼ直角方向に流れを変えて車両幅方向の後方に向かってエバポレータ4側に流れる。
(第4実施形態)
以下、図面にしたがって第4実施形態の蒸気圧縮式冷凍サイクルおよび膨張弁3Cについて説明する。図11は、本発明の第4実施形態から第6実施形態の膨張弁が適用される内部熱交換器を組み込んだ蒸気圧縮式冷凍サイクルを説明する構成図である。図2は、図11の蒸気圧縮式冷凍サイクルが車両に搭載された状態を示した模式図である。
図11および図2に示すように、内部熱交換器8は、ガスクーラ2から膨張弁3へ向かう冷媒と、アキュムレータ5からコンプレッサ1へ戻る冷媒とが熱交換するようにサイクル内に配置されている。したがって、膨張弁3は、内部熱交換器8からエバポレータ4に至る冷媒通路に配置されることになる。他の構成は、図1の蒸気圧縮式冷凍サイクルと同様である。本発明の膨張弁は、このような内部熱交換器を有する蒸気圧縮式冷凍サイクルにも適用することができる。
図12は、膨張弁3C、ガスクーラ2、および内部熱交換器8を車両の前方からみたときの模式図である。図13は、図12の膨張弁3Cとガスクーラ2および内部熱交換器8との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。
図12および図13に示すように、ガスクーラ2の流出口を形成するヘッダタンク2bと連結された入口側ジョイント103は、膨張弁3の流入口33bに接続部103bが収納されることにより膨張弁3Cと接続されて、ガスクーラ2のチューブ2dの内部(冷媒通路)と膨張弁3Cの内部とが連通することになる。
そして、内部熱交換器8の高圧側流路と連結される流出側ジョイント113は、流入口33bを約90度回転させた位置に設けられている膨張弁3の内部熱交換器側流出口33fに流出側ジョイント113の接続部113bが収納されることにより、膨張弁3Cと接続される。さらに、内部熱交換器8の高圧側流路と連結される流入側ジョイント114は、内部熱交換器側流出口33fと内部熱交換器8の高圧側流路を介して連通する内部熱交換器側流入口33gに流入側ジョイント114の接続部114bが収納されることにより、膨張弁3Cと接続される。さらに、出口側ジョイント115は、内部熱交換器側流入口33gと連通する流出口33cに出口側ジョイント115の接続部115bが収納されることにより膨張弁3Cと接続される。
このようにして冷媒は、ガスクーラ2の流出口から出口側ジョイント115の冷媒流路115aに至るまで以下の経路、すなわち、ガスクーラ2の流出口、入口側ジョイント103の冷媒通路103a、流入口33b、内部熱交換器側流出口33f、流出側ジョイント113の冷媒通路113a、内部熱交換器8の高圧側流路、流入側ジョイント114の冷媒通路114a、内部熱交換器側流入口33g、流出口33c、出口側ジョイント115の冷媒通路115a、を順に通過して流れることになる。なお、内部熱交換器8の高圧側流路を通る冷媒は、アキュムレータ5から流出し低圧側接続部8aより内部熱交換器8の低圧側流路を流れて低圧側接続部8bよりコンプレッサ1に吸入される冷媒との間で、内部熱交換器8内部において熱交換をすることになる。
各接続部103b、113b、114b、115bは、内部通路を備えて各ジョイントから突出する筒状部であり、この内部通路は各ジョイントの内部に形成された冷媒流路103a、113a、114a、115aと連通している。
入口側ジョイント103と膨張弁3Cは、冷媒流路103aの伸長方向と同じ方向、つまり車両幅方向の外方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ42によって固定されている。ねじ42のねじ頭は、その雄ねじ部が入口側ジョイント103の貫通孔を貫通して膨張弁3Cの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、入口側ジョイント103のガスクーラ2側の端面を押さえつけて膨張弁3Cと入口側ジョイント103とを一体化している。
流出側ジョイント113と膨張弁3Cは、車両の前方から後方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ43によって固定されている。ねじ43のねじ頭は、その雄ねじ部が流出側ジョイント113の貫通孔を貫通して膨張弁3Cの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、流出側ジョイント113の前方側の端面を押さえつけて膨張弁3Cと流出側ジョイント113とを一体化している。
流入側ジョイント114と膨張弁3Cは、車両の前方から後方に向かって締め付けられる固定手段であるねじによって固定されている。このねじのねじ頭は、その雄ねじ部が流入側ジョイント114の貫通孔を貫通して膨張弁3Cの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、流入側ジョイント114の前方側の端面を押さえつけて膨張弁3Cと流入側ジョイント114とを一体化している。
出口側ジョイント115と膨張弁3Cは、車両の前方から後方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ41により固定されている。ねじ41のねじ頭は、その雄ねじ部が出口側ジョイント115の貫通孔を貫通して膨張弁3Cの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、出口側ジョイント115の車両前方側の端面を押さえつけて膨張弁3Cと出口側ジョイント115とを一体化している。
入口側ジョイント103、流出側ジョイント113、流入側ジョイント114、および出口側ジョイント115は、エンジンルーム10内の前方部10aに配置されている。なお、この前方部10aは、エンジンルーム10内でエンジンよりも前方の領域であり、好ましくは、車両のヘッドライトを覆っている透明カバーと車両前後方向について同程度の位置、またはそれよりも後方の位置のエンジンルーム10内の最前部である。
また、流出側ジョイント113、流入側ジョイント114、および出口側ジョイント115は、入口側ジョイント103と直交する位置関係となるように配置されており、ガスクーラ2よりも前方に配置されており、また、ガスクーラ2の車両幅方向の端部よりも外側に位置している。
また、流出側ジョイント113、流入側ジョイント114、および出口側ジョイント115と内部熱交換器8は、車両幅方向に平行となるほぼ同一平面上に配置されている。流出側ジョイント113、流入側ジョイント114、および出口側ジョイント115は、膨張弁3Cの体格を形成する同一の平面上に配置されている。流出側ジョイント113、流入側ジョイント114、および出口側ジョイント115は、膨張弁3Cに対して車両の前方から取り付けることができ、固定手段によって車両の前方から後方に向かって固定することができる。
冷媒流路113a、冷媒流路114a、および冷媒流路115aは、車両幅方向に沿って伸長する冷媒流路である。入口側ジョイント103は、ガスクーラ2と膨張弁3Cとを配管を介さずに直接連結している。膨張弁3Cは、ガスクーラ2の車両幅方向の端部よりも外側に配置されている。
なお、内部熱交換器8は、ガスクーラ2のサイドプレート等にブラケットを用いて固定する構成としてもよい。また、膨張弁3Cの内部の基本的構成は、後述の第5実施形態で説明する構成と同様であり、その説明は第5実施形態に委ねる。
本実施形態の蒸気圧縮式冷凍サイクルは、コップレッサ1に吸入される低圧冷媒とガスクーラ2から流出した高圧冷媒とを熱交換させる内部熱交換器8を備えているので、内部熱交換器8と膨張弁3Cとを連通させるための接続作業に伴う組み付け工数が必要となる。このため、上記各構成を採用することにより一層の作業性の改善が期待できる。
本実施形態におけるガスクーラ2と内部熱交換器8は、入口側ジョイント103、膨張弁3C、流出側ジョイント113、および流入側ジョイント114を介して一体化されている。この構成によれば、これら複数の部品を一体化してユニットするので、これらの部品を設置するためのスペースの小型化が図れ、さらに車両にこれらの部品を搭載する時の組み立て工数を低減することができる。
本実施形態における流出側ジョイント113、流入側ジョイント114、および出口側ジョイント115は、膨張弁3Cよりも前方に配置されている。この構成によれば、内部熱交換器8と膨張弁3Cを連結する各ジョイントの接続作業と、出口側ジョイント115に対する配管の接続作業を膨張弁3Cよりも前方で行うことができる。
本実施形態における内部熱交換器8は、ガスクーラ2よりも前方側で、ガスクーラ2に沿って配置されている。この構成によれば、内部熱交換器8の設置スペースを小型化することができるとともに、内部熱交換器8の組み立て工数を低減することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態は、上記第4実施形態に対して膨張弁、ガスクーラ、入口側ジョイント、および出口側ジョイントの位置関係や接続状態が異なっているが、適用できる蒸気圧縮式冷凍サイクルの構成は、第4実施形態で説明したものと同様である。以下、第5実施形態を図14〜図16にしたがって説明する。
図14は、膨張弁3Dおよびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。図15は、図14の膨張弁3Dとガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。図16(a)は膨張弁3Dの正面図であり、図16(b)は膨張弁3Dの内部構成を示した断面図である。
図14および図15に示すように、ガスクーラ2の流出口を形成するヘッダタンク2bと連結された入口側ジョイント104は、膨張弁3Dの後方側の側面に設けられた流入口33bに接続部104bが収納されることにより膨張弁3Dと接続されて、ガスクーラ2のチューブ2dの内部(冷媒通路)と膨張弁3Dの内部とが連通することになる。
そして、内部熱交換器8の高圧側流路と連結される流出側ジョイント116は、膨張弁3Dの前方側の側面に設けられた内部熱交換器側流出口33fに流出側ジョイント116の接続部116bが収納されることにより、膨張弁3Dと接続される。さらに、内部熱交換器8の高圧側流路と連結される流入側ジョイント117は、内部熱交換器側流出口33fと内部熱交換器8の高圧側流路を介して連通する内部熱交換器側流入口33gに流入側ジョイント117の接続部117bが収納されることにより、膨張弁3Dと接続される。さらに、出口側ジョイント118は、内部熱交換器側流入口33gと連通する流出口33cに出口側ジョイント118の接続部118bが収納されることにより膨張弁3Dと接続される。なお、8aおよび8bは前述の内部熱交換器8の低圧側接続部を示している。
このようにして冷媒は、ガスクーラ2の流出口から出口側ジョイント118の冷媒流路118aに至るまで以下の経路、すなわち、ガスクーラ2の流出口、入口側ジョイント104の冷媒通路104a、流入口33b、内部熱交換器側流出口33f、流出側ジョイント116の冷媒通路116a、内部熱交換器8の高圧側流路、流入側ジョイント117の冷媒通路117a、内部熱交換器側流入口33g、流出口33c、出口側ジョイント118の冷媒通路118a、を順に通過して流れることになる。
各接続部104b、116b、117b、118bは、内部通路を備えて各ジョイントから突出する筒状部であり、この内部通路は各ジョイントの内部に形成された冷媒流路104a、116a、117a、118aと連通している。
入口側ジョイント104と膨張弁3Dは、冷媒流路104aの伸長方向と同じ方向、つまり車両の後方から前方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ42によって固定されている。ねじ42のねじ頭は、その雄ねじ部が入口側ジョイント104の貫通孔を貫通して膨張弁3Dの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、入口側ジョイント104の後方側の端面を押さえつけて膨張弁3Dと入口側ジョイント104とを一体化している。
流出側ジョイント116と膨張弁3Dは、車両の前方から後方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ43によって固定されている。ねじ43のねじ頭は、その雄ねじ部が流出側ジョイント116の貫通孔を貫通して膨張弁3Dの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、流出側ジョイント116の前方側の端面を押さえつけて膨張弁3Dと流出側ジョイント116とを一体化している。
流入側ジョイント117と膨張弁3Dは、車両の前方から後方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ44によって固定されている。ねじ44のねじ頭は、その雄ねじ部が流入側ジョイント117の貫通孔を貫通して膨張弁3Dの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、流入側ジョイント117の前方側の端面を押さえつけて膨張弁3Dと流入側ジョイント117とを一体化している。
出口側ジョイント118と膨張弁3Dは、車両の前方から後方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ41により固定されている。ねじ41のねじ頭は、その雄ねじ部が出口側ジョイント118の貫通孔を貫通して膨張弁3Dの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、出口側ジョイント118の車両前方側の端面を押さえつけて膨張弁3Dと出口側ジョイント118とを一体化している。
入口側ジョイント104、流出側ジョイント116、流入側ジョイント117、および出口側ジョイント118は、エンジンルーム10内の前方部10aに配置されている。なお、この前方部10aは、エンジンルーム10内でエンジンよりも前方の領域であり、好ましくは、車両のヘッドライトを覆っている透明カバーと車両前後方向について同程度の位置、またはそれよりも後方の位置のエンジンルーム10内の最前部である。
また、流出側ジョイント116、流入側ジョイント117、および出口側ジョイント118は、入口側ジョイント104と膨張弁3Dを間において向かい合う位置関係となるように配置されており、ガスクーラ2よりも前方に配置されている。流出側ジョイント116、流入側ジョイント117、および出口側ジョイント118は、膨張弁3Dの体格を形成する同一の平面上に配置されている。
冷媒流路116a、冷媒流路117a、および冷媒流路118aは、車両幅方向に沿って伸長する冷媒流路である。膨張弁3Dは、ガスクーラ2の車両幅方向の端部よりも外側に配置されている。
内部熱交換器8は、ガスクーラ2よりも前方側で、ガスクーラ2のコア部2aに沿うように配置されている。この構成によれば、内部熱交換器8の設置スペースを小型化することができ、また、内部熱交換器8を安定した形態で設置することができる。また、内部熱交換器8は、ガスクーラ2のサイドプレート等にブラケットを用いて固定されている。
なお、入口側ジョイント104は、配管を介してガスクーラ2の内部と連通しているが、配管を介さずにガスクーラ2と膨張弁3Dとを直接連結する構成としてもよい。
次に、図16(b)を用いて膨張弁3Dの内部構成について説明する。図16(b)に示すように、膨張弁3Dには、ボディ33内にガスクーラ2から内部熱交換器8に至る冷媒流路の一部である第1流路Dと、内部熱交換器8から弁口33aを介してエバポレータ4に至る冷媒流路の一部である第2流路Eとが、それぞれ独立に形成されている。この膨張弁3Dでは、ガスクーラ2の出口側の冷媒温度を感温部の密閉空間A内の冷媒に伝達する間隙Bが、第1流路D側に設けられ、弁口33aを開閉する弁体31の弁部が第2流路E側に設けられている。
つまり、弁体31において、弁部から上方に第1の流路Dを横切り、かつ下側支持部材34の円筒部34a内を通って延在している一方の端部31bが、ダイヤフラム32に固定されており、円筒部34aの内面と弁体31の外周面との間に、断面が環状である間隙Bが設けられている。この間隙Bは、ガスクーラ2の出口側と接続する第1流路Dに連通している。したがって、ガスクーラ2の出口側の冷媒が間隙Bに流れ込み、この冷媒温度が密閉空間A内の冷媒に伝達されると同時に、ガスクーラ2の出口側の冷媒の圧力がダイヤフラム32に作用することになる。
内部熱交換器8とエバポレータ4とを連通する弁口33aは、第2流路Eに設けられている。したがって、弁口33aを開閉する弁体31の弁部および弁口33aを貫通して下方に延在する弁体31の他方の端部31cに設けられる調整バネ36と調整ナット37等も、第2流路E中に設けられている。なお、他の細部の構成については、第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
(第6実施形態)
第6実施形態は、上記第5実施形態に対して膨張弁、ガスクーラ、入口側ジョイント、および出口側ジョイントの位置関係や接続状態が異なっているが、適用できる蒸気圧縮式冷凍サイクルの構成は、第4実施形態で説明したものと同様である。以下、第6実施形態を図17および図18にしたがって説明する。なお、内部熱交換器の8の構成および膨張弁3Eの内部の基本的構成は、第5実施形態で説明したものと同様である。
図17は、膨張弁3Eおよびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。図18は、図17の膨張弁3Eとガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。
図17および図18に示すように、ガスクーラ2の流出口を形成するヘッダタンク2bと連結された入口側ジョイント121は、膨張弁3Eの後方側の側面に設けられた流入口33bに接続部121bが収納されることにより膨張弁3Eと接続されて、ガスクーラ2のチューブ2dの内部(冷媒通路)と膨張弁3Eの内部とが連通することになる。
そして、内部熱交換器8の高圧側流路と連結される一体型ジョイント119の流出側ジョイント部は、膨張弁3Eの車両幅方向の一側面に設けられた内部熱交換器側流出口33fに一体型ジョイント119の接続部119bが収納されることにより、膨張弁3Eと接続され、同様に、内部熱交換器8の高圧側流路と連結される一体型ジョイント119の流入側ジョイント部は、内部熱交換器側流出口33fに一体型ジョイント119の接続部119b、および内部熱交換器8の高圧側流路を介して連通する内部熱交換器側流入口33gに一体型ジョイント119の接続部119cが、収納されることにより、膨張弁3Eと接続される。さらに、出口側ジョイント120は、内部熱交換器側流入口33gと連通する流出口33cに出口側ジョイント120の接続部120bが収納されることにより膨張弁3Eと接続される。
このようにして冷媒は、ガスクーラ2の流出口から出口側ジョイント120の冷媒流路120aに至るまで以下の経路、すなわち、ガスクーラ2の流出口、入口側ジョイント121の冷媒通路121a、流入口33b、内部熱交換器側流出口33f、流出側ジョイント116の冷媒通路116a、内部熱交換器8の高圧側流路、流入側ジョイント117の冷媒通路117a、内部熱交換器側流入口33g、流出口33c、出口側ジョイント120の冷媒通路120a、を順に通過して流れることになる。
各接続部121b、116b、117b、120bは、内部通路を備えて各ジョイントから突出する筒状部であり、この内部通路は各ジョイントの内部に形成された冷媒流路121a、116a、117a、120aと連通している。また、8a、8bは前述の内部熱交換器8の低圧側接続部を示している。
入口側ジョイント121と膨張弁3Eは、冷媒流路121aの伸長方向と同じ方向、つまり車両の後方から前方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ42によって固定されている。ねじ42のねじ頭は、その雄ねじ部が入口側ジョイント121の貫通孔を貫通して膨張弁3Eの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、入口側ジョイント121の後方側の端面を押さえつけて膨張弁3Eと入口側ジョイント121とを一体化している。
流出側ジョイント部および流入側ジョイント部を備える一体型ジョイント119と膨張弁3Eは、車両幅方向の外方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ43によって固定されている。ねじ43のねじ頭は、その雄ねじ部が一体型ジョイント119の貫通孔を貫通して膨張弁3Eの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、一体型ジョイント119の側方端面を押さえつけて膨張弁3Eと一体型ジョイント119とを一体化している。
出口側ジョイント120と膨張弁3Eは、車両の前方から後方に向かって締め付けられる固定手段であるねじ41により固定されている。ねじ41のねじ頭は、その雄ねじ部が出口側ジョイント120の貫通孔を貫通して膨張弁3Eの内部に形成された雌ねじ部に螺合されることにより、出口側ジョイント120の車両前方側の端面を押さえつけて膨張弁3Eと出口側ジョイント120とを一体化している。
入口側ジョイント121、流出側ジョイント116、流入側ジョイント117、および出口側ジョイント120は、エンジンルーム10内の前方部10aに配置されている。なお、この前方部10aは、エンジンルーム10内でエンジンよりも前方の領域であり、好ましくは、車両のヘッドライトを覆っている透明カバーと車両前後方向について同程度の位置、またはそれよりも後方の位置のエンジンルーム10内の最前部である。
また、出口側ジョイント120は、入口側ジョイント121と膨張弁3Eを間において向かい合う位置関係となるように配置されており、ガスクーラ2よりも前方に配置されている。流出側ジョイント116および流入側ジョイント117は、ガスクーラ2よりも前方に配置されており、出口側ジョイント120と直交するような位置関係に配置されている。
冷媒流路119aおよび冷媒流路120aは、車両幅方向に沿って伸長する冷媒流路である。膨張弁3Eは、ガスクーラ2の車両幅方向の端部の前方に配置されている。
内部熱交換器8は、ガスクーラ2よりも前方側で、ガスクーラ2のコア部2aに沿うように配置されている。この構成によれば、内部熱交換器8の設置スペースを小型化することができ、また、内部熱交換器8を安定した形態で設置することができる。また、内部熱交換器8は、ガスクーラ2のサイドプレート等にブラケットを用いて固定されている。
なお、入口側ジョイント121は、配管を介してガスクーラ2の内部と連通しているが、配管を介さずにガスクーラ2と膨張弁3Eとを直接連結する構成としてもよい。
本実施形態の流出側ジョイント部と流入側ジョイント部は一体化されて1個の一体型ジョイント119で構成されている。この構成によれば、ジョイント部の設置スペース、部品点数、および各部品の組み立て作業工数を低減することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態においては、冷媒として超臨界状態となる二酸化炭素を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルに設けられる膨張弁について説明したが、二酸化炭素の他に、例えば、エチレン、エタン、酸化窒素などの超臨界域で使用される冷媒を用いてもよい。
また、上記実施形態においては、膨張弁と入口側ジョイントや出口側ジョイントとを固定する固定手段をねじ締めによって行っているが、この固定手段は、ねじによる締め付けの他、両部品を係合させたり、両部品が嵌合しあう形状を備えたりして構成してもよい。
また、上記実施形態においては、車載搭載時の配管等の作業性の改善を効果としてあげているが、メンテンナンス時の部品の取り外しや取り付けにおいても同様の作業性の改善が図れるものである。
また、上記実施形態においては、入口側ジョイントや出口側ジョイントは、接続される配管と同じ材質(例えば、アルミニウム)で構成されており、所望の寸法および形状の流路にするために、アルミ製のブロックを切削して形成したり、アルミダイキャストや、鍛造によって形成したりして製作することができる。また、入口側ジョイントや出口側ジョイントは、真鍮や銅によって構成してもよい。各ジョイントの冷媒流路のそれぞれは、接続されるそれぞれの配管とろう付け接合される。
本発明の第1実施形態から第3実施形態の膨張弁が適用される蒸気圧縮式冷凍サイクルを説明する構成図である。 蒸気圧縮式冷凍サイクルが車両に搭載された状態を示したものであり、すべての実施形態に共通した模式図である。 第1実施形態の膨張弁3およびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。 図3の膨張弁3とガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。 (a)は、膨張弁3を示した正面図であり、(b)は、(a)の膨張弁3をX方向からみたときの側面図である。(c)は、膨張弁3の内部構成を示した断面図である。 第2実施形態の膨張弁3Aおよびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。 図6の膨張弁3Aとガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部判断した部分拡大図である。 (a)は、膨張弁3Aを示した正面図であり、(b)は、膨張弁3Aの背面図である。(c)は、膨張弁3Aの内部構成を示した断面図である。 第3実施形態の膨張弁3Bおよびガスクーラ2を車両の前方からみたときの模式図である。 図9の膨張弁3Bとガスクーラ2との接続部分を平面視したときの一部破断した部分拡大図である。 本発明の第4実施形態から第6実施形態の膨張弁に適用される蒸気圧縮式冷凍サイクル装置を説明する構成図である。 第4実施形態の膨張弁3C、ガスクーラ2、および内部熱交換器8を車両の前方からみたときの模式図である。 図12の膨張弁3Cとガスクーラ2および内部熱交換器8との接続部分を平面視したときの一部判断した部分拡大図である。 第5実施形態の膨張弁3D、ガスクーラ2、および内部熱交換器8を車両の前方からみたときの模式図である。 図14の膨張弁3Dとガスクーラ2および内部熱交換器8との接続部分を平面視したときの一部判断した部分拡大図である。 (a)は、第5実施形態における膨張弁3Dの正面図であり、(b)は、膨張弁3Dの内部構成を示した断面図である。 第6実施形態の膨張弁3E、ガスクーラ2、および内部熱交換器8を車両の前方からみたときの模式図である。 図17の膨張弁3Eとガスクーラ2および内部熱交換器8との接続部分を平面視したときの一部判断した部分拡大図である。
符号の説明
1…コンプレッサ、2…ガスクーラ、2d…チューブ(冷媒通路)、3、3A、3B、3C、3D、3E…膨張弁、8…内部熱交換器、10…エンジンルーム、10a…前方部、33b…流入口、33c…流出口、41、42…ねじ(固定手段)、100、101、102、103、104、121…入口側ジョイント、110、111、112、115、118、120…出口側ジョイント、110a、111a、112a、115a、118a、120a…冷媒流路、113、116…流出側ジョイント、114、117…流入側ジョイント、119…一体型ジョイント(流出側ジョイント、流入側ジョイント)

Claims (18)

  1. 車両用の冷凍サイクル内における高圧側圧力が冷媒の臨界圧以上になる蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、
    冷媒を吸入して圧縮するコップレッサ(1)と、
    車両のエンジンルーム(10)内に配置されて、前記コップレッサ(1)から吐出された高圧冷媒の放熱を行うガスクーラ(2)と、
    前記ガスクーラ(2)から流出した冷媒の圧力を減圧する膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)と、
    前記膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)で減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータ(4)と、
    内部に冷媒流路(110a、111a、115a、118a、120a)が形成され、前記エバポレータ(4)に向けて前記冷媒が流出する前記膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)の流出口(33c)に接続される出口側ジョイント(110、111、112、115、118、120)と、
    を備え、
    前記出口側ジョイント(110〜112、115、118、120)は、前記エンジンルーム(10)内の前方部(10a)に配置されていることを特徴とする蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  2. 前記出口側ジョイント(110〜112、115、118、120)は、前記ガスクーラ(2)よりも前方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  3. 前記出口側ジョイント(110、111、112、115、118、120)は、前記車両の幅方向に伸長する冷媒流路(110a、111a、115a、118a、120a)、または前記車両の上方向に伸張する冷媒流路(112a)を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  4. 前記膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)は、前記ガスクーラ(2)の前記車両幅方向の端部よりも外側、または前記ガスクーラ(2)よりも前方側に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  5. 前記ガスクーラ(2)と前記膨張弁(3)との間に介在し、前記膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)の流入口(33b)に接続された入口側ジョイント(100、101、102、103、104、121)を備え、前記ガスクーラ(2)の冷媒通路(2d)と前記膨張弁(3、3A、3B、3C、3D、3E)の内部とを連通させたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  6. 前記入口側ジョイント(100、103)は、前記ガスクーラ(2)に接続されて、前記ガスクーラ(2)と前記膨張弁(3、3C)とを直接連結していることを特徴とする請求項5に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  7. 前記入口側ジョイント(101、104、121)は、前記出口側ジョイント(111、118、120)と向き合うように配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  8. 前記入口側ジョイント(101)および前記出口側ジョイント(111)は、同一方向から操作される固定手段(41、42)により前記膨張弁(3A)に固定されていることを特徴とする請求項7に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  9. 前記固定手段(41、42)が操作される前記同一方向は、前記車両の前方から後方に向かう方向であることを特徴とする請求項8に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  10. 前記入口側ジョイント(100、102、103)は、前記出口側ジョイント(110、112、115)と直交する位置に配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  11. 前記コップレッサ(1)に吸入される低圧冷媒と前記ガスクーラ(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(8)を備えたことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  12. 前記ガスクーラ(2)と前記膨張弁(3)との間に介在し、前記膨張弁(3C、3D、3E)の流入口(33b)に接続された入口側ジョイント(103、104、121)と、
    前記内部熱交換器(8)と前記膨張弁(3C、3D、3E)とを連結するジョイントであって、前記膨張弁(3C、3D、3E)から前記内部熱交換器(8)へ流出する冷媒が流れる流出側ジョイント(113、116、119)と、前記内部熱交換器(8)から前記膨張弁(3C、3D、3E)に流入する冷媒が流れる流入側ジョイント(114、117、119)と、を備え、
    前記ガスクーラ(2)と前記内部熱交換器(8)は、前記入口側ジョイント(103、104、121)、前記膨張弁(3C、3D、3E)、前記流出側ジョイント(113、116、119)、および前記流入側ジョイント(114、117、119)を介して一体化されていることを特徴とする請求項11に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  13. 前記内部熱交換器(8)と前記膨張弁(3C、3D、3E)とを連結するジョイントであって、前記膨張弁(3C、3D、3E)から前記内部熱交換器(8)へ流出する冷媒が流れる流出側ジョイント(113、116、119)と、前記内部熱交換器(8)から前記膨張弁(3C、3D、3E)に流入する冷媒が流れる流入側ジョイント(114、117、119)と、を備え、
    前記流出側ジョイント(113、116、119)、前記流入側ジョイント(114、117、119)、および前記出口側ジョイント(115、118、120)は、前記ガスクーラ(2)よりも前方に配置されていることを特徴とする請求項11または12に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  14. 前記内部熱交換器(8)と前記膨張弁(3C、3D)とを連結するジョイントであって、前記膨張弁(3C、3D)から前記内部熱交換器(8)へ流出する冷媒が流れる流出側ジョイント(113、116)と、前記内部熱交換器(8)から前記膨張弁(3C、3D)に流入する冷媒が流れる流入側ジョイント(114、117)と、を備え、
    前記流出側ジョイント(113、116)、前記流入側ジョイント(114、117)、および前記出口側ジョイント(115、118)は、前記膨張弁(3C、3D)よりも前方に配置されていることを特徴とする請求項11または12に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  15. 前記流出側ジョイント(113、116)、前記流入側ジョイント(114、117)、および前記出口側ジョイント(115、118)は、前記膨張弁(3C、3D)の体格を形成する同一の平面上に配置されていること特徴とする請求項14に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  16. 前記内部熱交換器(8)と前記膨張弁(3E)とを連結するジョイントであって、前記膨張弁(3E)から前記内部熱交換器(8)へ流出する冷媒が流れる流出側ジョイント(119)と、前記内部熱交換器(8)から前記膨張弁(3E)に流入する冷媒が流れる流入側ジョイント(119)と、を備え、
    前記流出側ジョイント(119)と前記流入側ジョイント(119)は、前記出口側ジョイント(120)と直交する位置に配置されていることを特徴とする請求項11または12に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  17. 前記内部熱交換器(8)と前記膨張弁(3E)とを連結するジョイントであって、前記膨張弁(3E)から前記内部熱交換器(8)へ流出する冷媒が流れる流出側ジョイント(119)と、前記内部熱交換器(8)から前記膨張弁(3E)に流入する冷媒が流れる流入側ジョイント(119)と、を備え、
    前記流出側ジョイント(119)と前記流入側ジョイント(119)は一体化されて1個のジョイントで構成されていることを特徴とする請求項11または12に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  18. 前記内部熱交換器(8)は、前記ガスクーラ(2)よりも前方側で前記ガスクーラ(2)に沿って配置されていることを特徴とする請求項11から17のいずれか一項に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
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