JP2008055769A - シーリング・ポンプアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】押圧冶具82の引掛け部83を注入ユニット20の脚部36に形成されている係止孔85に対向させ、押圧冶具82の挿入部84をシーリング・ポンプアップ装置10の冶具挿入穴44に挿入すると共に、引掛け部83を係止孔85に挿入すると、係止孔85を通過した爪83Bが係止孔85の縁部に引っ掛かり、押圧冶具82の固定が行われる。
【選択図】図6
Description
請求項1に記載のシーリング・ポンプアップ装置では、冶具を冶具挿入穴に挿入することで、液剤容器のシール部材が穿孔されシーリング剤が液剤容器から流出する。
流出したシーリング剤は、圧縮空気供給手段で生成した圧縮空気を作用させて気液供給配管を介して空気入りタイヤに供給することができる。また、圧縮空気を気液供給配管を介して空気入りタイヤに供給することができる。このようにして、空気入りタイヤの補修が完了する。
なお、冶具挿入穴に挿入された冶具の挿入部に圧縮空気からの圧力が作用した場合、冶具の挿入部と爪とを連結している部分が曲げ変形し、爪の孔縁部への引っ掛かりが強まる方向となる。
これにより、冶具挿入穴からシーリング剤や圧縮空気が漏れることを防止できる。
請求項2に記載のシーリング・ポンプアップ装置では、冶具挿入穴に冶具の挿入部を挿入する。挿入部の端部に設けられた延設部の両端側には支柱部分が備えられており、その支柱部分の先端側に形成された挿入部側に突出する爪が孔の縁部に引っ掛かり、冶具の抜け出し方向の移動を阻止する。
冶具挿入穴に挿入された挿入部に圧縮空気からの圧力が作用すると、挿入部が延設部の中央部分を押圧し、延設部は両側の爪部分を支点として中央部分が凸となる曲げ変形を生じる。延設部がこのような曲げ変形を生じると、支柱部分は孔の冶具挿入穴側の縁部分を押圧する方向へ傾き、爪の孔縁部への引っ掛かりは強まる方向となり好ましい。
なお、爪が、支柱部分の挿入部側とは反対側に形成されていると、延設部が曲げ変形を生じた場合、支柱部分の傾きは爪が孔の縁部分から離れる方向となり、曲げ変形が大きくなった場合に、爪が孔の縁部分から外れる懸念がある。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のシーリング・ポンプアップ装置において、前記挿入部の直径をD、前記挿入部の中心から前記支柱部分までの距離をL1としたときに、L1/D≦5を満足する、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載のシーリング・ポンプアップ装置の作用を説明する。
L1/D>5となると、挿入部に作用する力(内圧×挿入部の圧力が作用する部位の面積)に起因する曲げモーメントが大きくなり、延設部の変形が大きくなったり、冶具の破損を招き、シーリング剤、及び圧縮空気の漏れを生ずる虞がある。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載のシーリング・ポンプアップ装置において、前記延設部の前記距離L1とは直交する方向の幅寸法をB、前記延設部の前記軸方向の厚み寸法をHとしたときに、H/B≧0.05を満足する、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載のシーリング・ポンプアップ装置の作用を説明する。
H/B<0.05となると、挿入部に作用する力に対する延設部の剛性不足となり、延設部の変形が大きくなり、冶具の破損を招く場合もあり、シーリング剤、及び圧縮空気の漏れを生ずる虞がある。
以下、本発明の第1の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置について説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置10は、自動車等の車両に装着された空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)がパンクした際、そのタイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤをシーリング剤により補修して所定の指定圧まで内圧を再加圧(ポンプアップ)するものである。
コンプレッサユニット12には、その内部にモータ、エアコンプレッサ、電源回路、制御基板等が配置されると共に、電源回路からユニット外部へ延出する電源ケーブル14が設けられている。この電源ケーブル14の先端部に設けられたプラグ15を、例えば、車両に設置されたシガレットライターのソケットに差込むことにより、車両に搭載されたバッテリにより電源回路を通してモータ等へ電源が供給可能になる。ここで、コンプレッサユニット12は、そのエアコンプレッサにより修理すべきタイヤ100(図4参照)の種類毎に規定された指定圧よりも高圧(例えば、300kPa以上)の圧縮空気を発生可能とされている。
また、ケーシング11の上面11Uには、操作手順を説明するマニュアル17、後述する押圧冶具82を取り付ける図示しない冶具収容孔、及び後述する接続口21が配置されている。
シーリング・ポンプアップ装置10では、液剤容器18を注入ユニット20の上側に直立した状態にすると、液剤容器18内のシーリング剤32が自重により、液剤容器18のアルミシール30を加圧した状態となる。
ここで、耐圧ホース24、空気供給管52及び絞り部56は、その内部の空間がエアコンプレッサにより圧縮空気を液剤容器18又はタイヤ100へ供給するための空気供給路60として構成されている。
次に、シーリング・ポンプアップ装置10からシーリング剤32を吐出させる際に用いる押圧冶具82について説明する。
図5に示されるように、押圧冶具82は、棒状の挿入部84と、挿入部84の一端部に形成された略長方形のベース部86を備えており、合成樹脂で形成されている。
引掛け部83は、ベース部86から垂直に立ち上がる弾性変形可能な支柱部分83Aと、支柱部分83Aの先端側で、かつ挿入部84側の側面に一体的に形成される側面視で三角形の爪83Bとを備えている。
係止孔85の間隔L3は、支柱部分83Aの間隔(L1×2)と略同一に設定されているが、爪83Bの間隔L4よりも広く設定されている。
次に、本実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置10を用いてパンクしたタイヤ100を修理する作業手順を説明する。
なお、前述したマニュアル17には、以下の手順(1)〜(8)を示す説明(文章、及びイラスト)が記載されている。
このとき、押圧冶具82は、挿入部84の外周面に配置された一対のOリング96を冶具挿入穴44の内周面に圧接させつつ、挿入部84を冶具挿入穴44の入口側の端部から奥側へ移動させ、その移動途中に、挿入部84の上側に配置されたOリング96を空気供給口58の内周側を通過させる。また穿孔部材62も、軸部63の外周面に配置された一対のOリング96を冶具挿入穴44の内周面に圧接させつつ、軸部63を冶具挿入穴44内から出口側の端部へ移動させ、その移動途中に、軸部63の下側に配置されたOリング72を空気供給口58の内周側を通過させる。
押圧冶具82の挿入部84を注入ユニット20の冶具挿入穴44に挿入すると、図6に示されるように、挿入部84の先端部が内周筒部42の先端から突出すると共に、穿孔部材62によりアルミシール30が開けられた孔31に正対する。また孔31を通して液剤容器18内のシーリング剤32が加圧給液室40へ流出する。
(3) 次に、赤色(RED)のジョイントホース78を溝25から取り出し、ジョイントホース78のバルブアダプタ80をタイヤ100のタイヤバルブ102に接続し(図4(A)参照。)、ジョイントホース78を通して加圧給液室40をタイヤ100内へ連通させる。
(5) 車両のエンジンをかける。
(6) 電源スイッチ13をオンにしてコンプレッサユニット12を作動させる。コンプレッサユニット12により発生した圧縮空気は、空気ホース50、耐圧ホース24、空気供給路60、及び冶具連通路88を通して液剤容器18内に供給される(図6参照)。
圧縮空気が液剤容器18内に供給されると、この圧縮空気が液剤容器18内でシーリング剤32の上方へ浮上し、液剤容器18内のシーリング剤32上に空間(空気層)を形成する。この空気層からの空気圧により加圧されたシーリング剤32は、アルミシール30に開けられた孔31を通して加圧給液室40へ供給され、加圧給液室40内からジョイントホース78を通って空気入りタイヤ100内へ注入される。
なお、本実施形態のシーリング・ポンプアップ装置10では、シーリング剤32、及び圧縮空気の注入時に、押圧冶具82の挿入部84に、冶具挿入穴44から抜け出す方向の力(圧力×挿入部84の面積)が作用するが、図6に示すように押圧冶具82に設けた引掛け部83の爪83Bが注入ユニット20の脚部36に引っ掛かっているため、押圧冶具82が抜け出ることは無い。
なお、本実施形態の押圧冶具82は、材質がPPであり、L1が22.6mm、L2が45mm、L3が45mm、L4が43.2mm、Dがφ8.8mm、Hが3mm、Bが20mmであるが、本発明は、この材質、及び寸法に限定されるものではない。
以下、本発明の第2の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置10について説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態の注入ユニット20では、例えば、一眼レフカメラの交換レンズをカメラボディーに取り付ける際等に用いられている、いわゆるバヨネット式の結合機構により押圧冶具82の取り付けを行うようになっている。
ロック孔89は、挿入凹部26の中心軸を曲率中心とする円弧状の溝部89Aと、溝部89Aよりも幅広に形成されて溝部89Aの端部に設けられる挿入部89Bとを備えている。
このように、本実施形態では、押圧冶具82を挿入して若干回転するという操作のみで押圧冶具82の取り付け固定が終了するので、従来品に比較して操作が容易である。また、押圧冶具82を取り外す際には、装着時とは逆方向に押圧冶具82を回転させ、爪87Bを挿入部89Bに配置して引き抜けば良い。
以下、本発明の第3の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置10について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態のシーリング・ポンプアップ装置10では、押圧冶具82の挿入部84が前述した実施形態のものよりも長く形成されており、押圧冶具82が注入ユニット20に固定された状態において、挿入部84の先端に開口している冶具連通路88の上端が、シーリング剤32に液面よりも上方に位置するようになっている。
シーリング剤32の粘性が空気と接触することで高くなり、問題(例えば、供給時間が長くなる等)が生じるような場合には、挿入部84を長くして、タイヤ供給前のシーリング剤32に空気の泡が出来る限り混入させないことが好ましい。
なお、泡が混入してもシーリング剤32の供給に問題が生じなければ、前述した実施形態のように冶具連通路88の上端を液面よりも下側に位置させても良い。
12 コンプレッサユニット(圧縮空気供給手段)
18 液剤容器
20 注入ユニット
24 耐圧ホース(空気供給路)
30 アルミシール(シール部材)
32 シーリング剤
40 加圧給液室(給液室)
44 冶具挿入穴
60 空気供給路
62 穿孔部材
78 ジョイントホース(気液供給配管)
82 押圧冶具
83 引掛け部(爪:ロック手段)
85 係止孔(孔:ロック手段)
87 ロック突起(バヨネット結合:ロック手段)
89 ロック孔(バヨネット結合:ロック手段)
100 タイヤ
Claims (4)
- シーリング剤を収容すると共に、該シーリング剤を吐出するための吐出口がシール部材で塞がれた液剤容器と、
前記流出口に連結され、冶具を冶具挿入穴に挿入することで、前記シール部材を穿孔して前記シーリング剤を流出させる注入ユニットと、
前記シーリング剤に圧力を作用させると共に、空気入りタイヤに充填するための圧縮空気を生成する圧縮空気供給手段と、
流出した前記シーリング剤、及び圧縮空気を空気入りタイヤに供給する気液供給配管と、
前記注入ユニットに形成される孔と、前記冶具に形成され前記冶具挿入穴に挿入した前記冶具の抜け出し方向の移動を阻止するために前記孔の縁部に引っ掛かるように前記冶具の挿入部側に向けて延びる爪と、を備えるロック手段と、
を有することを特徴とするシーリング・ポンプアップ装置。 - 前記ロック手段は、前記冶具挿入穴に挿入される挿入部と、前記挿入部の端部に設けられ、前記挿入部の軸方向と直交する方向で、かつ前記挿入部を挟んで両側に延びる延設部と、前記延設部の両側で、かつ前記挿入部の設けられている側に形成され、前記挿入部側に向けて突出する爪を先端側に有する支柱部分と、を有することを特徴とする請求項1に記載のシーリング・ポンプアップ装置。
- 前記挿入部の直径をD、前記挿入部の中心から前記支柱部分までの距離をL1としたときに、L1/D≦5を満足する、ことを特徴とする請求項2に記載のシーリング・ポンプアップ装置。
- 前記延設部の前記距離L1とは直交する方向の幅寸法をB、前記延設部の前記軸方向の厚み寸法をHとしたときに、H/B≧0.05を満足する、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のシーリング・ポンプアップ装置。
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