JP2010036532A - シーリング・ポンプアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤに接続していない状態でシーリング剤が外部に流出するのを防止しつつ、タイヤへの接続操作時にシーリング剤が外部に飛散するのを防止するシーリング・ポンプアップ装置を提供すること。
【解決手段】コンプレッサユニット12と、液剤容器18に圧縮空気を供給する空気供給路60と、流出口29から流出したシーリング剤32及び圧縮空気が流れ込む加圧給液室40と、加圧給液室40に流れ込んだシーリング剤32及び圧縮空気をタイヤ100へ供給するための流体供給路79と、流体供給路79を解除可能に封止するキャップ210と、空気供給路60から加圧給液室40までの圧縮空気の通過経路上に設けられた圧抜き弁260と、をシーリング装置10が有することでタイヤ100に接続していない状態でシーリング剤32が流出するのを防止しつつ、タイヤ100への接続操作時にシーリング剤32が外部に飛散するのを防止することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、パンクした空気入りタイヤのパンク穴をシールするためのシーリング剤を空気入りタイヤ内へ供給すると共に、空気入りタイヤ内に圧縮空気を供給して空気入りタイヤの内圧を昇圧するシーリング・ポンプアップ装置に関する。
近年、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)がパンクした際に、タイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤのパンク穴をシーリング剤により補修すると共に、タイヤの内圧を指定圧までポンプアップするシーリング・ポンプアップ装置が普及している。
この種のシーリング・ポンプアップ装置としては、特許文献1に記載のシーリング・ポンプアップ装置が知られている。特許文献1のシーリング・ポンプアップ装置では、タイヤがパンクした際にユーザーはタイヤバルブにジョイントホースのアダプタ(バルブアダプタ)を接続して、ジョイントホース内とタイヤ内とを連通させている。また、パンク補修用のシーリング剤を収容した液剤容器にエアコンプレッサで生成された圧縮空気を供給し、空気圧で液剤容器内からシーリング剤を押し出すと共にジョイントホース及びアダプタを介してタイヤ内にシーリング剤を供給している。そして、シーリング剤の供給が完了すると、タイヤの内圧が指定圧に達するまで圧縮空気がタイヤ内に送り込まれる。
また、特許文献1ではジョイントホース上に圧抜きバルブを設け、圧抜きバルブを操作することで圧縮空気供給後のタイヤ内の空気圧を微調整している。この圧抜きバルブは、圧抜き操作時にジョイントホース内などに残留したシーリング剤が圧抜き孔から漏れてユーザーにかからないように、圧抜き孔と操作部とを互いに逆位置にしている。
特開2007−76104号公報
ところで、タイヤバルブと接続するアダプタには、アダプタがタイヤバルブと接続していない状態でシーリング剤が外部に流出するのを防止するために封止部材が設けられていることがある。この封止部材としては、アダプタをタイヤバルブに接続する前に取り外すキャップや、アダプタがタイヤバルブに接続されると封止を解除するタイプの流路開閉弁などがある。
このように封止部材によってアダプタが封止されることで、アダプタの封止が解除されていない状態で、装置を誤操作してシーリング剤がジョイントホースを介してアダプタに供給されても外部にシーリング剤が流出することはない。しかしながら、流体(圧縮空気、シーリング剤)の通過経路内の圧力は誤操作によって高められた状態(加圧状態)のままとなっているため、この加圧状態でアダプタの封止が解除されると、シーリング剤が勢いよく外部に飛散してしまう。ここで、特許文献1の圧抜きバルブを用いてジョイントホースから圧力を抜くことも考えられるが、誤操作によってジョイントホース内にはシーリング剤が加圧状態で充填されているため、圧抜き時に圧抜き孔から多量のシーリング剤が飛散する虞がある。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、タイヤに接続していない状態でシーリング剤が外部に流出するのを防止しつつ、タイヤへの接続操作時にシーリング剤が外部に飛散するのを防止するシーリング・ポンプアップ装置を提供することにある。
請求項1に記載のシーリング・ポンプアップ装置は、圧縮空気を生成する圧縮空気生成手段と、シーリング剤を収容した容器に前記圧縮空気を供給する空気供給路と、前記容器に設けられた流出口から流出した前記シーリング剤、及び前記圧縮空気が流れ込む流体流入室と、前記流体流入室に流れ込んだ前記シーリング剤、及び前記圧縮空気を空気入りタイヤへ供給するための流体供給路と、前記流体供給路を解除可能に封止する封止部材と、前記空気供給路から前記流体流入室までの前記圧縮空気の通過経路上に設けられた圧抜き弁と、を有する。
請求項1に記載のシーリング・ポンプアップ装置では、流体供給路をタイヤへ接続する接続操作時に封止部材による流体供給路の封止を解除する。その後、空気供給路を介して圧縮空気生成手段で生成された圧縮空気が容器に供給される。そして、容器の流出口から流出したシーリング剤、及び圧縮空気が流体流入室に流れ込み、流体流入室に流れ込んだシーリング剤、及び圧縮空気が封止解除された流体供給路を介して空気入りタイヤへと供給される。
なお、パンクした空気入りタイヤにシーリング剤、及び圧縮空気を供給し、その後、規定の距離を走行することでシーリング剤がパンク穴に充填されてパンク穴が閉塞される。走行後、空気入りタイヤの空気圧を確認し、必要があれば圧縮空気を再供給する。このようにすることで、空気入りタイヤの補修作業を実施、完了することができる。
ここで、封止部材による流体供給路の封止が解除されていない状態、つまり、流体供給路がタイヤに接続されていない状態で、誤操作などで流体供給路にシーリング剤及び圧縮空気が供給された場合、流体供給路を封止する封止部材によってシーリング剤及び圧縮空気が流体供給路から外部へ流出するのが防止される。
また、誤操作などによって流体供給路にシーリング剤及び圧縮空気が供給されて流体供給路内の圧力が高められて加圧状態になっても、圧抜き弁を用いて空気供給路から流体流入室までの圧縮空気の通過経路から空気を抜く(放出する)ことでシーリング剤を外部に流出させることなく流体供給路内の圧力を低下させることができる。このようにして流体供給路内の圧力を低下させた後で、封止部材による流体供給路の封止を解除することで、流体供給路から外部にシーリング剤が飛散することが防止される。
以上のことから、請求項1に記載のシーリング・ポンプアップ装置は、タイヤに接続していない状態でシーリング剤が外部に流出するのを防止しつつ、タイヤへの接続操作時にシーリング剤が外部に飛散するのを防止することができる。
請求項2に記載のシーリング・ポンプアップ装置は、前記容器の前記流出口をシールするシール部材と、前記流体流入室と外部とを連通する貫通孔と、前記貫通孔に挿入することで前記シール部材による前記流出口のシールを解除すると共に前記貫通孔を塞ぐ冶具と、を備え、前記圧抜き弁が前記冶具に設けられた。
請求項2に記載のシーリング・ポンプアップ装置によれば、冶具を貫通孔に挿入することで、流出口のシールが解除されると共に貫通孔が塞がれる。これにより、シールが解除された流出口からシーリング剤が流れ出し、流体流入室に流れ込む。ここで、冶具に圧抜き弁が設けられているため、装置使用時にのみ圧抜き弁を操作して圧縮空気の通過経路内から空気を抜くことができるようになり、装置使用時以外に圧抜き弁を操作して不具合(例えば、シーリング剤が流出するなど)が生じることがない。
請求項3に記載のシーリング・ポンプアップ装置は、前記流出口が前記容器の下部に設けられ、前記圧抜き弁が前記容器の上部に設けられた。
請求項3に記載のシーリング・ポンプアップ装置によれば、空気供給路を通って容器に供給される圧縮空気は容器内の上部に空気層を形成し、空気層によって押圧された容器内のシーリング剤が容器の下部の流出口から流体流入室へと押し出される。ここで、容器の上部に設けられた圧抜き弁を操作することで、圧縮空気により形成される容器の上部の空気層から空気が直接抜き出され、圧縮空気の通過経路上の圧力が低下する。このようにして流体供給路内の圧力を低下させた後で、封止部材による流体供給路の封止を解除することで、流体供給路から外部にシーリング剤が飛散することが防止される。
以上説明したように、本発明のシーリング・ポンプアップ装置は、タイヤに接続していない状態でシーリング剤が外部に流出するのを防止しつつ、タイヤへの接続操作時にシーリング剤が外部に飛散するのを防止することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明のシーリング・ポンプアップ装置の第1実施形態について説明する。
図1には、第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置10(以下、単に「シーリング装置」という。)を前面側から見た斜視図が示され、図2には、シーリング装置10を後面側から見た斜視図が示され、図3には、シーリング装置10と空気入りタイヤ100(以下、単に「タイヤ」という。)との接続状態を示す構成図が示されている。シーリング装置10は、自動車等の車両に装着されるタイヤがパンクした際、タイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤのパンク穴をシーリング剤により補修し、タイヤの内圧を指定圧まで再加圧(ポンプアップ)するものである。
図1及び図2に示されるように、シーリング装置10は箱状のケーシング11を備えており、ケーシング11の内部には、コンプレッサユニット12(圧縮空気生成手段の一例)、注入ユニット20、及び注入ユニット20に連結固定された液剤容器18(容器の一例)が夫々配置されている。
(コンプレッサユニット)
図2及び図3に示されるように、コンプレッサユニット12には、その内部にエアコンプレッサ、エアコンプレッサの駆動モータ(図示省略)、電源回路(図示省略)が夫々配置されると共に、電源回路からユニット外部へ延出する電源ケーブル14が設けられている。この電源ケーブル14の先端部には車両に設置されたシガレットライターのソケットに差し込めるプラグ15が設けられており、このプラグ15をシガレットライターのソケットに差込むことで、車両に搭載されたバッテリと電源回路とが電源ケーブル14を介して電気的に接続されるようになっている。即ち、プラグ15をソケットに差し込むことでバッテリから電源回路に電力が供給可能になる。
なお、コンプレッサユニット12は、修理すべきタイヤ100(図3参照)の種類毎に規定された指定圧よりも高圧(例えば、300kPa以上)の圧縮空気を生成可能とされている。また、図1に示されるように、電源ケーブル14は、ケーシング11の下部からケーシング11の外側に延出し、中間部分がケーシング11の下部に設けられた円柱状のケーブル巻取部の外周面に巻き付けられている。また、プラグ15はケーシング11の前側壁面11Fに形成された溝21に収納されている。
図1及び図2に示されるように、コンプレッサユニット12は、駆動モータへの電力供給を切り換えるための電源スイッチ13、及びエアコンプレッサで生成された圧縮空気の圧力を測定するための圧力ゲージ16を備えている。電源スイッチ13は、ケーシング11の上部壁面11Uのコンプレッサユニット12側の縁部に形成された凹部の底面に取付けられており、圧力ゲージ16は、ケーシング11の上部壁面11Uの中央付近に取り付けられている。また、ケーシング11の上部壁面11Uには、シーリング装置10の操作手順や使用時の注意事項が記載されたマニュアル17が貼り付けられている。
(液剤容器)
図3、及び図4(A)に示されるように、液剤容器18は、内部にシーリング剤32を収容し、下端部がそれよりも上端側の容器本体部分よりも小径な円筒部(首部26)となるように成形されている。この首部26の先端(図3では下端)の開口は、液剤容器18からシーリング剤32が流れ出すための流出口29となっており、液剤容器18の内部にシーリング剤32を収容(密封)するために膜状のアルミシール30(シール部材の一例)で塞がれている。このアルミシール30は、外周縁部が流出口29の周縁部に接着等により全周に亘って固着されている。また首部26の中間部には、外周側へ延出するように段差部28が形成されている。
また、液剤容器18は、ガス遮断性を有する各種の樹脂材料やアルミ合金等の金属材料を素材として成形されており、内部にシーリング装置10で修理すべきタイヤ100(図3参照)の種類、サイズ等に応じた規定量(例えば、200g〜600g)よりも若干多めのシーリング剤32を収容している。なお、本実施形態では、液剤容器18内に隙間を設けることなくシーリング剤32を収容している。しかし、シーリング剤32の酸化等による変質を防止するため、出荷時にAr等の不活性ガスをシーリング剤32と共に液剤容器18内へ若干量封入するようにしてもよい。
なお、本実施形態のシーリング装置10は、図2及び図3に示される直立状態(液剤容器18が上、注入ユニット20が下の状態)にすると液剤容器18内のシーリング剤32が自重により、液剤容器18のアルミシール30を加圧した状態となる。
(注入ユニット)
図4(A)に示されるように、注入ユニット20は、上端側が開口した略有底円筒状に形成されたユニット本体部34と、このユニット本体部34の下端部から外周側へ張り出す円板状の脚部36とを備えている。この脚部36は、ケーシング11の内側の底面にねじ(図示省略)を用いて固定されている。ユニット本体部34の内周側には液剤容器18の首部26の下端側が挿入され、首部26の段差部28がユニット本体部34の上端面(周壁部の上端面)にスピン溶着等の方法により接合されて液剤容器18が注入ユニット20に連結固定されている。
首部26がユニット本体部34に接合されると、ユニット本体部34の内壁面とアルミシール30との間に加圧給液室40(流体流入室の一例)が形成される。この加圧給液室40は、後述する冶具82によりアルミシール30が突き破られると液剤容器18の内部と連通する。これにより、アルミシール30が突き破られ流出口29から流れ出すシーリング剤32が加圧給液室40に流れ込む。
また、ユニット本体部34の内周側には、略円筒状の内周筒部42が同軸的に形成されている。この内周筒部42の内部は、中心軸に沿って注入ユニット20の下端面(脚部36の底面)と内周筒部42の上端面との間を貫通する断面円形の貫通穴(以下、冶具挿入穴44)となっている。図4(A)に示されるように、ケーシング11の底部壁面11Bには、後述する冶具82を冶具挿入穴44に挿入するための冶具挿入口11Aが形成されている。この冶具挿入口11Aは、底部壁面11Bに貼り付けられたシール39によって塞がれている。シール39の表面には、冶具82を冶具挿入穴44に挿入するときにシール39を剥がす、等の注意書きが印刷されている。
また、図4(A)に示されるように、ユニット本体部34には、基端部が内周筒部42の外周面に接合され、先端側がユニット本体部34の周壁部を貫通して外周側へ延出する円筒状の空気供給管52が形成されている。この空気供給管52の先端部にはニップル54を介して後述する耐圧ホース50の先端部が接続されている。また、ユニット本体部34の内部は、内周筒部42の周壁部に穿設された複数個(本実施形態では、2個)の絞り部56を通して冶具挿入穴44の内部へ連通している。
内周筒部42の絞り部56は、それぞれ断面円形で内径が全長に亘って一定の貫通穴として形成されており、その内径が空気供給管52の内径よりも小さくなっている。絞り部56の一方の開口は、内周筒部42の内周面における中間部に形成され、冶具挿入穴44へ空気を供給可能な空気供給口58となっている。
図3及び図4(A)に示されるように、耐圧ホース50は、その基端部がコンプレッサユニット12のエアコンプレッサに接続されている。これにより、エアコンプレッサで生成された圧縮空気が耐圧ホース50、空気供給管52、及び絞り部56を介して冶具挿入穴44に供給される。
図4(A)に示されるように、ユニット本体部34の周壁部には、空気供給管52に対して反対側となるように外周側に延出する円筒状の気液供給管74が一体的に形成されている。この気液供給管74は、内部が加圧給液室40と連通し、先端部がニップル76を介してジョイントホース78に接続されている。このジョイントホース78の先端部には、タイヤ100のタイヤバルブ102に接続可能なバルブアダプタ150(詳細は後述)が設けられている。また、ジョイントホース78の先端側及びバルブアダプタ150は、ケーシング11の後側壁面11Rから外部に延出している。
図2に示されるように、ケーシング11の後側壁面11Rには、ジョイントホース78、及びバルブアダプタ150を収納するための溝25が形成されており、この溝25にジョイントホース78、及びバルブアダプタ150が収納されている。なお、シーリング装置10の使用時には、バルブアダプタ150をジョイントホース78と共に溝25から取り出し、タイヤ100のタイヤバルブ102に接続してジョイントホース78とタイヤ100とを連通させる(図3参照)。
図1及び図2に示されるように、ケーシング11の前側壁面11F及び後側壁面11Rには、ケーシング11内をのぞき見るための、のぞき窓19が夫々設けられている。こののぞき窓19の奥には液剤容器18が配置されており、のぞき窓19を通してシーリング剤32の液面32A(図3、及び図5参照)の高さを目視できるようになっている。
(穿孔部材)
図4(A)に示されるように、内周筒部42の上端部には、冶具挿入穴44の径を狭めるように突条部42Aが形成されている。この突条部42Aには冶具挿入穴44に装填された穿孔部材62の軸部63の膨出部63Aが引っ掛かって上方へ抜けないようになっている。穿孔部材62は、冶具挿入穴44に挿入された略円筒形状の軸部63と、この軸部63の上端部に形成された円板状の大径部64とで構成されている。軸部63は、上端と下端の中間部分の径が大きくなる方向に膨らんだ形状となっており、この膨らんだ部分を、特に膨出部63Aとしている。また、軸部63は、下端から上端に向かって複数のスリットが設けられて周方向に分割され、径変化が可能となっている。ここで、軸部63の下端部側の径を縮径することで膨出部63Aの径も縮径されて、膨出部63Aが内周筒部42の突条部42Aを乗り越えられるようになる。また、大径部64は、軸部63と同軸であり、軸部63よりも大径となっている。大径部64の上面の外周端部には、アルミシール30を突き破りやすくするための突起状の刃部66が連続的に形成されている。なお、穿孔部材62の軸部63が冶具挿入穴44に装填された状態では、刃部66がアルミシール30の正面に対向し、且つ刃部66の先端と、アルミシール30との間に若干の隙間が設けられる。
(冶具)
図4(B)及び図5に示されるように、冶具82は、冶具挿入穴44に挿入する棒状の挿入部84と、挿入部84の基端部に形成された略長方形のベース部86を備えている。挿入部84には、その先端面からベース部86の裏面へ延びる貫通孔(以下、冶具連通路88)が形成されている。また、挿入部84の外周面には、環状の連通溝90が形成されており、この連通溝90の底面には、冶具連通路88と連通する孔89が開口している。
また、挿入部84の外周面には、連通溝90の上側及び下側にそれぞれ嵌挿溝が形成されており、これら一対の嵌挿溝にそれぞれOリング96が嵌挿されている。また、挿入部84は、先端部85がテーパー状とされており、先端部85が穿孔部材62の軸部63の内周側に入り込めるようになっている。
挿入部84の長さは、冶具挿入穴44の下端からアルミシール30までの寸法に対して若干長くなっている。これにより、冶具82の挿入部84全体が冶具挿入穴44内へ挿入されると、図5に示されるように、穿孔部材62が冶具挿入穴44内から押し出されて、冶具82の先端部85が液剤容器18内へ入り込む。挿入部84全体が冶具挿入穴44内へ挿入された状態で、挿入部84の連通溝90と絞り部56の空気供給口58とが軸方向に沿って一致する。これにより、連通溝90を介して絞り部56が冶具82の孔89を介して冶具連通路88と連通する。そして、一対のOリング96は、挿入部84が冶具挿入穴44に挿入された状態で、それぞれ外周側の端部を冶具挿入穴44の内周面へ全周に亘って圧接させている。これにより、挿入部84全体が冶具挿入穴44内へ挿入された状態では、冶具挿入穴44は、絞り部56の上側及び下側でそれぞれ挿入部84及び一対のOリング96により密閉された状態となる。
図4(B)及び図4(C)に示されるように、冶具連通路88は、孔89よりもベース部86側(図では下側)に径が大径となる大径部250を備えており、この大径部250の孔89側には段差252が形成され、大径部250のベース部86側には段差254が形成されている。また、冶具連通路88は、ベース部86の裏面で径が大きくなるようにテーパー状に傾斜している。
また、冶具連通路88のベース部86側には、棒状の圧抜き弁260が挿入されている。この圧抜き弁260には、軸方向の中間部に外周側に張り出す弁部262が形成されており、弁部262が大径部250に収容されるように配置されている。この弁部262と段差252との間にはコイルスプリング264が配置されており、このコイルスプリング264は、常時、弁部262をベース部86側に付勢して弁部262を段差254に押し付けている(閉鎖状態)。つまり、圧抜き弁260が閉鎖状態のときは、孔89を通った圧縮空気は、冶具連通路88の先端面を通って外部に流出する(例えば図5参照)。また、図4(C)に示されるように、圧抜き弁260を冶具82の内部に押し込むことで、弁部262が段差254から離間して冶具連通路88が先端面からベース部86の裏面まで連通する、つまり、圧抜き弁260が開放される(開放状態)。これにより、冶具連通路88から空気を抜く(放出する)ことができるようになる。
また、図示省略するが、冶具82には、挿入部84を挟んでベース部86の両側に挿入部84の延在方向と同方向に延び、挿入部84よりも高さが低い一対の第1爪部が設けられ、この一対の第1爪部よりも挿入部84寄りに第1爪部よりも高さが低い一対の第2爪部が設けられている。第1爪部の先端部には、挿入部84側に突出する断面略三角形状の第1引掛爪が設けられており、この第1引掛爪のベース部86側の面がベース部86と平行な平坦面となっている。また、第2爪部の先端部には、第1爪部側に突出する断面略三角形状の第2引掛爪が設けられており、この第2引掛爪のベース部86側の面がベース部86と平行な平坦面となっている。また、第1爪部と第2爪部とは、共に弾性変形可能となっている。これらの第1爪部の第1引掛爪、及び第2爪部の第2引掛爪は、挿入部84を冶具挿入穴44に挿入したときに、ユニット本体部34に形成された夫々の引掛部(例えば、穴の縁や段差など)に引掛けられるようになっている。なお、第1爪部の第1引掛爪が、第2爪部の第2引掛爪よりも先に第1引掛爪用の引掛部に引っ掛かるようになっており、第1爪部の第1引掛爪が第1引掛爪用の引掛部に引っ掛かったときは、穿孔部材62によってアルミシール30が突き破られていない状態であり、第2爪部の第2引掛爪が第2引掛爪用の引掛部に引っ掛かったときは、穿孔部材62によってアルミシール30が突き破られて挿入部84の先端部85が液剤容器18内に挿入されている状態(冶具82の装着状態)となるように各引掛爪と各引掛部との位置関係が調整されている。
ここで、冶具82の装着状態では、耐圧ホース50、空気供給管52、絞り部56、連通溝90、孔89及び冶具連通路88の夫々の内部空間が連通し、エアコンプレッサによって生成される圧縮空気が液剤容器18内に供給されるようになる。なお、これらの内部空間によって空気供給路60が構成されている。
また、ケーシング11の前側壁面11Fには、後述する冶具82を収納するための冶具収納部(図示省略)が形成されている。この冶具収納部には、冶具82の挿入部84を挿入して収納できるようになっている。
(バルブアダプタ、タイヤバルブ)
次に、バルブアダプタ150、及びタイヤバルブ102について図6及び図7に従って説明する。なお、図6及び図7における一点鎖線Mは、バルブアダプタ150、及びタイヤバルブ102の中心軸を示している。まず、タイヤバルブ102について説明する。
図6に示されるように、円筒状のタイヤバルブ102の先端側の外周面には、雄ねじ部104が設けられている。また、タイヤバルブ102の内部には、押圧することでタイヤ100内の空気をタイヤバルブ102の開放口106から放出する流路開閉弁108が設けられている。
この流路開閉弁108について具体的に説明すると、流路開閉弁108は、棒状とされ、軸方向の中間部分に外周側に張り出す弁部110が形成されている。また、流路開閉弁108は、タイヤバルブ102の内部に同軸となるように挿入されている。タイヤバルブ102の内部には、内面から突出する環状の突条部である弁座部112が弁部110よりも開放口106側に設けられており、流路開閉弁108の弁部110よりも開放口106側、以下先端側、が弁座部112の中心部を貫通している。また、弁座部112よりも奥側(タイヤ100側)には、内面から突出する環状の突条部である支持部114が設けられており、流路開閉弁108の弁部110よりも開放口106側、以下奥側、が支持部114の中心部を貫通している。この支持部114と弁部110との間には、流路開閉弁108の奥側を中心としてコイルスプリング116が配置されている。このコイルスプリング116は、常時、弁部110を開放口106側へと付勢して弁部110を弁座部112へ圧接させている。これにより、タイヤバルブ102内の流路が閉じられて、タイヤ100内の空気が開放口106から放出されないようになっている。
また、タイヤバルブ102の内部には、流路開閉弁108が押圧されて弁部110が弁座部112から離間した後で、さらに流路開閉弁108がコイルスプリング116を圧縮するように移動すると、流路開閉弁108の奥側の端部と当接して、コイルスプリング116を圧縮する方向の移動(換言すれば、流路開閉弁108をタイヤ100側へ押し込む方向の移動)を規制するストッパー部118が設けられている。
次にバルブアダプタ150について説明する。図6に示されるように、バルブアダプタ150は、略円筒状のアダプタ本体152を備えている。このアダプタ本体152は、略円筒状の外筒部材160の内部に略円筒状の内筒部材180が同軸となるように挿入されて構成されている。なお、外筒部材160にタイヤバルブ102を捩じ込むためのバルブ捩込部(後述する雌ねじ部168)が形成され、内筒部材180にジョイントホース78を接続するためのホース接続部(後述する突条部189)が形成されている。
外筒部材160の内部は、軸方向の一端(図6では左端)から中間部までがタイヤバルブ102の先端部が挿入される外筒小内径部162となっており、軸方向の中間部から他端(図6では右端)までが後述する内筒部材180の内筒大外径部182が挿入される外筒大内径部164となっている。この外筒大内径部164は、外筒小内径部162よりも内径が大きくなっており、両者の間には、段差166が形成されている。
外筒小内径部162の内周面には、タイヤバルブ102の雄ねじ部104に螺合可能な雌ねじ部168が形成されている。この雌ねじ部168に雄ねじ部104が螺合することでタイヤバルブ102が外筒部材160、つまりバルブアダプタ150に接続される。
外筒大内径部164の内周面には、段差166と反対側の端部近傍に周方向に沿って嵌挿溝170が形成されている。この嵌挿溝170には後述する環状の留め具172が嵌挿されている。また、外筒大内径部164に挿入される内筒部材180の内筒大外径部182は嵌挿溝170よりも段差166側に挿入されている。
内筒部材180の外周部は、軸方向の一端(図6では左端)から中間部までが内筒大外径部182となっており、軸方向の中間部から他端(図6では右端)までが内筒大外径部182よりも外径が小径の内筒小外径部184となっており、両者の間には、段差186が形成されている。
内筒大外径部182の外周面には、周方向に沿って嵌挿溝187が形成されている。この嵌挿溝187にはゴム製のOリング188が嵌挿されている。Oリング188は外周面が外筒大内径部164の内周面へ全周に亘って圧接されている。これにより、外筒大内径部164と内筒大外径部182との間からの流体の流出が防止される。
内筒小外径部184の外周面には、軸方向の他端部近傍に周方向に沿って突出する突条部189が形成されている。この突条部189は、断面形状が略三角形状となっており、段差186と反対側の端部に向かって徐々に径が大きくなっている。また、内筒小外径部184はジョイントホース78に挿入されており、ジョイントホース78の先端が突条部189を乗り越えている。突条部189の頂点はジョイントホース78の内周面に食い込んでおり、ジョイントホース78から内筒小外径部184が抜けるのを防いでいる。これにより、突条部189によってジョイントホース78が内筒小外径部184、つまりバルブアダプタ150に接続される。なお、本実施形態では、ジョイントホース78の突条部189を乗り越えた部分を環状の挟持部材69で挟み込んで、ジョイントホース78とバルブアダプタ150との接続を強固なものにしている。
内筒部材180の内部は、軸方向の一端(図6では左端)から中間部までが内筒大内径部192となっており、軸方向の中間部から他端(図6では右端)までが内筒大内径部192よりも小径の内筒小内径部194となっており、両者の間には、段差196が形成されている。
内筒部材180の軸方向の一端部(段差166側の端部)と外筒部材160の段差166との間には、環状のゴムパッキン154がこれらの筒部材と同軸となるように配置されている。このゴムパッキン154の断面(軸方向に沿った断面)の形状は略矩形状とされ、外周面が外筒大内径部164の内周面に密着し、段差166側の面が段差166に密着している。また、ゴムパッキン154の内径は、外筒小内径部162の径よりも小径とされている。
また、内筒部材180は、段差166側の端部がゴムパッキン154に密着した状態を維持するように環状の留め具172で支持されている。具体的には、留め具172は、内筒大外径部182の外径よりも内径が小さく嵌挿溝187に嵌挿されることで段差186を支持して内筒部材180が抜け出す方向に移動するのを阻止している。
内筒大内径部192の中心部には、軸方向(中心軸M)に沿って延びる断面円形の押し棒156が配置されている。この押し棒156は、内筒大内径部192の内周面から延びて押し棒156の基端部側(段差196側)を両側から支持する板状の支持部材によって支持されている。また、押し棒156の先端部は、ゴムパッキン154の中心部を貫通し、外筒小内径部162の雌ねじ部168まで到達している。この押し棒156は、タイヤバルブ102の雄ねじ部104が雌ねじ部168に捩じ込まれると、先端部で流路開閉弁108の先端部をタイヤバルブ102の内部側(タイヤ100の内部側)へ押圧するようになっている。これにより、タイヤバルブ102がバルブアダプタ150に接続されると、流路が開放されたタイヤバルブ102の内部とバルブアダプタ150の内部とが連通する。なお、アダプタ本体152の軸方向の一端から他端までの内部空間が流路となっており、以下でバルブアダプタ150の流路とする場合は、この内部空間を指しているものとする。また、ジョイントホース78、及びバルブアダプタ150の内部空間によって流体供給路79が構成されている。
また、図7に示されるように、バルブアダプタ150をタイヤバルブ102に接続した状態においては、開放口106の縁部はゴムパッキン154に圧接する。これにより、ゴムパッキン154と開放口106の縁部との間がシールされる。また、開放口106の縁部はねじの螺合でゴムパッキン154に圧接しているため、両者の間からシールが流出することはない。
図6に示されるように、バルブアダプタ150の外筒部材160の外筒小内径部162には、アダプタ本体152を封止するための封止部材の一例としてのキャップ210が捩じ込まれている。このキャップ210には、雌ねじ部168に螺合可能な雄ねじ部212が形成されており、キャップ210をバルブアダプタ150から取り外せるようになっている。また、本実施形態のキャップ210は、樹脂材料を一体成型して構成されている。しかし、その他の実施形態では、金属材料を一体成型して構成してもよい。
なお、本実施形態の外筒部材160は内筒部材180に対して相対回転できるようになっている。このため、ジョイントホース78が接続される内筒部材180を固定した状態で、外筒部材160のみを回転させることで、タイヤバルブ102の雄ねじ部104が外筒部材160の雌ねじ部168に捩じ込まれていき、タイヤバルブ102と外筒部材160、つまりバルブアダプタ150とが接続される。
(シーリング・ポンプアップ装置の作用)
次に、本実施形態に係るシーリング装置10を用いてパンクしたタイヤ100を修理する作業手順を説明する。なお、前述したマニュアル17には、シーリング装置10の操作手順の説明、及び注意事項が文字やイラストで記載されている。
まず、タイヤ100にパンクが発生した際には、ユーザーは、シーリング装置10を車両の保管スペースから取り出し、逆さにした状態で路面上等に配置し、底部壁面11Bに貼り付けられたシール39を剥がして冶具挿入穴44を開放する。次に、ユーザーは、ケーシング11の前側壁面11Fの冶具収納部から冶具82を取り外し、挿入部84を冶具挿入穴44に挿入する。挿入部84が穿孔部材62を押圧すると、軸部63が径変化(縮径)して膨出部63Aが突条部42Aを乗り越える(通り過ぎる)。そして、穿孔部材62が挿入部84の先端部85によって押し上げられながらアルミシール30に向かい、刃部66でアルミシール30が突き破られる。そして穿孔部材62は液剤容器18内に押し込まれ、第2引掛爪が第2引掛爪用の引掛部に引っ掛かって冶具82が装着状態になる。
注入ユニット20への冶具82の装着が完了した後は、シーリング装置10を直立状態(図1及び図2参照)となるように、路面上に配置する。これにより、シーリング剤32が自重でアルミシール30に開けられた孔31から加圧給液室40に流れ出す。
次に、バルブアダプタ150と共にジョイントホース78を溝25から取り出し、キャップ210をバルブアダプタ150から取り外してバルブアダプタ150の封止を解除し、バルブアダプタ150をタイヤ100のタイヤバルブ102に接続する(図3参照)。このとき、図7に示されるように、タイヤバルブ102の雄ねじ部104がバルブアダプタ150の雌ねじ部168に捩じ込まれ、押し棒156がタイヤバルブ102の流路開閉弁108をタイヤ100側に押し込んでタイヤバルブ102の流路を開放する。また、開放口106の縁部がゴムパッキン154に圧接して、ゴムパッキン154と開放口106の縁部との間がシールされる。これにより、タイヤ100内とジョイントホース78とがタイヤバルブ102の内部とバルブアダプタ150の内部を介して連通する。結果、加圧給液室40とタイヤ100内とが連通する。
次に、プラグ15を溝21から取り外すと共にケーブル巻取部から電源ケーブル14を巻き出す。そして、プラグ15を車両に設置されたシガレットライターのソケットに差し込む。これにより、バッテリからコンプレッサユニット12の電源回路へ電力が供給可能となる。
次に、車両のエンジンをかけてから、電源スイッチ13をオンにしてコンプレッサユニット12のエアコンプレッサを作動させる。エアコンプレッサにより発生した圧縮空気は、空気供給路60を通って液剤容器18内に供給される(図5参照)。圧縮空気が液剤容器18内に供給されると、この圧縮空気が液剤容器18内でシーリング剤32の上方へ浮上し、液剤容器18内のシーリング剤32上に空間(空気層G)を形成する。この空気層Gからの空気圧により加圧されたシーリング剤32がアルミシール30に開けられた孔31を通して加圧給液室40へ押し出される。そして、押し出されたシーリング剤32は、加圧給液室40内からジョイントホース78、バルブアダプタ150、及びタイヤバルブ102を通ってタイヤ100内へ注入(供給)される。
なお、液剤容器18内のシーリング剤32が全て排出された後は、加圧給液室40内のシーリング剤32が加圧されてジョイントホース78を通ってタイヤ100内へ供給される。その後、加圧給液室40及びジョイントホース78から全てのシーリング剤32がタイヤ100へ供給されると、圧縮空気は液剤容器18、加圧給液室40、そしてジョイントホース78を介してタイヤ100内へ注入(供給)される。
次に、ユーザーは、圧力ゲージ16によりタイヤ100の内圧が指定圧になったことを確認したならば、電源スイッチ13をオフにしてコンプレッサユニット12を停止し、バルブアダプタ150をタイヤバルブ102から取り外す。
ユーザーは、タイヤ100の膨張完了後一定時間内に、シーリング剤32が注入されたタイヤ100を用いて一定距離(例えば、10km)に亘って予備走行する。これにより、タイヤ100内にシーリング剤32が均一に拡散し、シーリング剤32がパンク穴に充填されてパンク穴が閉塞される。
予備走行完了後に、ユーザーは、タイヤ100の内圧を再測定し、必要に応じて再びジョイントホース78のバルブアダプタ150をタイヤバルブ102に接続し、コンプレッサユニット12を再作動させてタイヤ100を規定の内圧まで加圧する。これにより、タイヤ100のパンク修理が完了し、このタイヤ100を用いて一定の距離範囲内で一定速度以下(例えば、80Km/h以下)での走行が可能になる。
シーリング装置10によれば、バルブアダプタ150をタイヤ100のタイヤバルブ102へ接続する接続操作時には、キャップ210をバルブアダプタ150から取り外してバルブアダプタ150(即ち、流体供給路79)の封止を解除し、その後、バルブアダプタ150の雌ねじ部168にタイヤバルブ102の雄ねじ部104を捩じ込んでバルブアダプタ150とタイヤバルブ102とを接続する。ここで、例えば、バルブアダプタ150をタイヤ100に接続し忘れた状態、つまり、バルブアダプタ150からキャップ210を取り外し忘れた状態で、シーリング装置10を誤操作(電源スイッチ13オン)してジョイントホース78を介してバルブアダプタ150の内部にシーリング剤32を供給しても、バルブアダプタ150を封止するキャップ210によってシーリング剤32がバルブアダプタ150の内部から外部へ流出するのが防止される。
また、前述した誤操作などによってバルブアダプタ150にシーリング剤32が供給されてジョイントホース78内及びバルブアダプタ150内の圧力が高められて加圧状態となっている場合は、図8に示されるように、シーリング装置10を逆さにした状態で路面に載置する。このようにすることで、液剤容器18内の上方に形成された空気層Gが加圧給液室40側へ移動する。この逆さにした状態で、圧抜き弁260を冶具連通路88の内部(図8では下部)へ押し込むことで、弁部262が段差254から離間して冶具連通路88を介して加圧給液室40と外部とが連通し、加圧給液室40の上部へ移動した空気層Gを形成する空気が冶具連通路88を介して外部へと放出されて、圧縮空気の通過経路内(ここでは、空気供給路60)の圧力が低下し、ジョイントホース78内及びバルブアダプタ150内(つまり、流体供給路79)の圧力も低下する。ここで、圧抜き弁260を圧縮空気の通過経路上に設けていることから、圧抜き作業時に圧抜き弁260を介してシーリング剤32が外部に流出することが抑制される。そしてジョイントホース78内及びバルブアダプタ150内の圧力を低下させた後で、キャップ210をバルブアダプタ150から取り外し、バルブアダプタ150の封止を解除することで、バルブアダプタ150から外部にシーリング剤32が飛散することが防止される。
以上のことから、シーリング装置10は、バルブアダプタ150をタイヤ100のタイヤバルブ102に接続していない状態でシーリング剤32が外部に流出するのを防止しつつ、バルブアダプタ150をタイヤ100のタイヤバルブ102に接続する接続操作時にシーリング剤32が外部に飛散するのを防止することができる。
また、冶具82の冶具連通路88に圧抜き弁260が設けられているため、シーリング装置10の使用時にのみ圧抜き弁260を操作して圧縮空気の通過経路内から空気を抜くことができるようになり、シーリング装置10の使用時以外に圧抜き弁260を操作して不具合などを生じる(例えば、シーリング剤32が流出するなど)ことがない。さらに、タイヤ100に圧縮空気供給後、圧抜き弁260を操作することでタイヤ100の内圧を微調整することも可能である。
[第2実施形態]
次に、シーリング・ポンプアップ装置の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付して説明を省略する。図9に示されるように、第2実施形態のシーリング装置300では、圧抜き弁を冶具82の代わりに液剤容器18の上部に設けている。具体的には、液剤容器18の上部壁面302には円筒状の円筒部304が設けられており、この円筒部304の先端面(図9では上端面)には液剤容器18の内部と連通する孔状の連通路306の開口が形成されている。この連通路306は、軸方向の中間部に径が大径となる大径部308を備えており、この大径部308は液剤容器18側に段差310を形成し、先端側に段差312を形成している。
また、連通路306の先端側には、棒状の圧抜き弁320が挿入されている。この圧抜き弁320には、軸方向の中間部に外周側に張り出す弁部322が形成されており、弁部322が大径部250に収容されている。この弁部322と段差310との間にはコイルスプリング314が配置されており、このコイルスプリング314は、常時、弁部322を先端側に付勢して弁部322を段差312に押し付けている(閉鎖状態)。圧抜き弁320を円筒部304の内部側(液剤容器18の内部側)に押し込むことで、弁部322が段差312から離間して連通路306が先端面から液剤容器18内まで連通する、つまり、圧抜き弁320が開放される(開放状態)。これにより、連通路306から直接空気を抜くことができるようになる。なお、本実施形態では、冶具82に圧抜き弁が設けられない構成となっているため、冶具連通路88は冶具82の軸方向の中間部分で終端している。また、本実施形態では、円筒部304の先端側に連通路306と連通する貫通孔が設けられており、圧抜き時の空気はこの貫通孔からも外部に抜けるようになっている。
シーリング装置300によれば、空気供給路60を通って液剤容器18に供給される圧縮空気が液剤容器18内の上方に空気層Gを形成する。ここで、液剤容器18の上部壁面302に圧抜き弁320を設けることで、圧抜き弁320を開放したときに液剤容器18内の上方の空気層Gから直接空気が抜き出(放出)され、圧縮空気の通過経路内(ここでは、液剤容器18)の圧力が低下し、ジョイントホース78内及びバルブアダプタ150内(つまり、流体供給路79)の圧力も低下する。ここで、圧抜き弁260を圧縮空気の通過経路上に設けていることから、圧抜き作業時に圧抜き弁260を介してシーリング剤32が外部に流出することが抑制される。そしてジョイントホース78内及びバルブアダプタ150内の圧力を低下させた後で、キャップ210によるバルブアダプタ150の封止を解除することで、バルブアダプタ150から外部にシーリング剤32が飛散することが防止される。また、液剤容器18の上部壁面302に圧抜き弁320を設けたことで、第1実施形態のシーリング装置10のように、圧抜き時にシーリング装置10を逆さにする必要がない。これにより、シーリング装置10に比べて圧抜き作業の負担を軽減することができる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、圧抜き弁を冶具82や、液剤容器18に設ける構成としたが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、空気供給路60上の何れの部分に設けてもよく、また、注入ユニット20のユニット本体部34の周壁部などに設けてもよい。なお、空気供給路60としては、例えば、耐圧ホース50、空気供給管52、及び両者の間などが挙げられる。
上述の実施形態では、圧抜き弁として、弁部をコイルスプリングの付勢力で段差に押し付けて流路を閉鎖する構成としたが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、例えば、圧抜き弁として、回転させることで流路を開閉する開閉弁を用いる構成としてもよい。
上述の実施形態では、封止部材として、キャップ210を用いる構成としたが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、封止部材として、バルブアダプタをタイヤバルブに接続すると流路を開放する開閉弁を用いてもよい。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置を前面側から見た斜視図である。 第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置を後面側から見た斜視図である。 第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置のジョイントホースの先端のバルブアダプタを空気入りタイヤのタイヤバルブに接続した状態を示す構成図である。 (A)第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置の冶具挿入穴に冶具を挿入する前の状態を示す部分側面図である。 (B)図4(A)の冶具挿入穴に挿入する冶具の部分側断面図である。 (C)図4(B)の冶具の圧抜き弁を開放した状態を示す部分側断面図である。 第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置の冶具挿入穴に冶具を装着した状態を示す部分側断面図である。 第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置のバルブアダプタをタイヤバルブに接続する前の状態を示すバルブアダプタ及びタイヤバルブの部分側断面図である。 第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置のバルブアダプタをタイヤバルブに接続した状態を示すバルブアダプタ及びタイヤバルブの部分側断面図である。 第1実施形態のシーリング・ポンプアップ装置の流体流入室に貯まった圧縮空気を冶具の圧抜き弁を用いて圧抜きする状態を示す部分側断面図である。 第2実施形態のシーリング・ポンプアップ装置の液剤容器内の上部に貯まった圧縮空気を液剤容器の上部の圧抜き弁を用いて圧抜きする状態を示す部分側断面図である。
符号の説明
10 シーリング・ポンプアップ装置
18 液剤容器(容器)
29 流出口
30 アルミシール(封止部材)
32 シーリング剤
40 加圧給液室(流体流入室)
44 冶具挿入穴(貫通孔)
60 空気供給路
78 ジョイントホース(流体供給路)
82 冶具
100 タイヤ(空気入りタイヤ)
150 バルブアダプタ(流体供給路)
210 キャップ(封止部材)
260 圧抜き弁
300 シーリング・ポンプアップ装置
320 圧抜き弁

Claims (3)

  1. 圧縮空気を生成する圧縮空気生成手段と、
    シーリング剤を収容した容器に前記圧縮空気を供給する空気供給路と、
    前記容器に設けられた流出口から流出した前記シーリング剤、及び前記圧縮空気が流れ込む流体流入室と、
    前記流体流入室に流れ込んだ前記シーリング剤、及び前記圧縮空気を空気入りタイヤへ供給するための流体供給路と、
    前記流体供給路を解除可能に封止する封止部材と、
    前記空気供給路から前記流体流入室までの前記圧縮空気の通過経路上に設けられた圧抜き弁と、
    を有するシーリング・ポンプアップ装置。
  2. 前記容器の前記流出口をシールするシール部材と、
    前記流体流入室と外部とを連通する貫通孔と、
    前記貫通孔に挿入することで前記シール部材による前記流出口のシールを解除すると共に前記貫通孔を塞ぐ冶具と、
    を備え、
    前記圧抜き弁が前記冶具に設けられた請求項1に記載のシーリング・ポンプアップ装置。
  3. 前記流出口が前記容器の下部に設けられ、
    前記圧抜き弁が前記容器の上部に設けられた請求項1に記載のシーリング・ポンプアップ装置。
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