JP2009269276A - シーリング剤の注入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シーリング剤を収容したシーリング剤収容容器を製造するにあたり、容器内に空気を残さずに吐出口のシールを確実に行う。
【解決手段】空の液剤容器18の流出口29にシール部材30を溶着することで、シール部材30を確実に固着できる。次に、底部18Aを上に向け、孔18Bから容器内にシーリング剤32を注入する。このとき、容器内に空気が残らないように孔18Bの際までシーリング剤32を確実に注入する。孔18Bに、雄ネジの形成されたネジ部104A、及び頭部104Bを備えた栓104のネジ部104Aを捩じ込み密閉する。予め、容器内に空気が残らないようにシーリング剤32を注入しているので、密閉後の容器内には空気が残ることは無い。
【選択図】図4

Description

本発明は、パンクした空気入りタイヤをシールするための液状のシーリング剤を空気入りタイヤ内へ注入するシーリング装置に用いられるシーリング剤収容容器にシーリング剤を注入するためのシーリング剤の注入方法に関する。
近年、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)がパンクした際に、タイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤをシーリング剤により補修して所定の指定圧まで内圧をポンプアップするシーリング・ポンプアップ装置が普及している。この種のシーリング・ポンプアップ装置としては、例えば、特許文献1に記載されているものが知られている。
特許文献1に記載されているシーリング・ポンプアップ装置では、冶具を用いてシーリング剤の充填されているシーリング剤収容容器の蓋に孔を開け、その後、容器内に圧縮空気を供給してシーリング剤を押し出し、押し出したシーリング剤をタイヤへ充填し、シーリング剤の充填後に空気を充填するようになっている。
特開2005−199618号公報
特許文献1に記載されているシーリング剤収容容器は、シーリング剤を流出させる開口部が、アルミシールの蓋で塞がれている。
シーリング剤収容容器にシーリング剤を詰める方法としては、開口部を上に向けて容器を置き、開口部からシーリング剤を容器内に入れ、その後、開口部にアルミシールを接着していた。
ところで、シーリング剤は、空気によって劣化する性質を有している。このため、容器内に空気が残らないようにシーリング剤を開口部まで充填してアルミシールを接着しようとすると、開口部の接着面にシーリング剤が付着して接着不良を生じて密封が不十分となり、シーリング剤が漏れ出る、隙間から容器内に空気が入り、シーリング剤が空気中の酸素で劣化する等の不具合を発生する虞がある。
即ち、シーリング剤が付着した接着面にアルミシールを密着させて加熱することで、アルミシールの樹脂が溶解すると共に、容器の接着面の樹脂が溶解し、溶解した樹脂同士が接触するが、アルミシールの樹脂と接着面の樹脂との間に少量のシーリング剤が介在すると、アルミシール側の溶融した樹脂と、接着面側の溶融した樹脂とが境界を生じないように混ざり合って一体化することが困難となり、シーリング剤が介在している部分の接着強度が不十分となってしまう。
なお、シーリング剤が開口部に付着しないように、開口部より若干下側に液面を設定すると、アルミシールの接着は上手く行くが、容器内に空気が残るためシーリング剤が劣化し易く、また、振動等で音がする問題がある。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、容器内に空気を残さずに吐出口のシールを確実に行うことのできるシーリング剤の注入方法を提供することが目的である。
請求項1に記載の発明は、熱可塑性樹脂のシーリング剤収容容器にシーリング剤を注入するシーリング剤の注入方法であって、前記シーリング剤収容容器に設けられた吐出口をシールするシール工程と、前記シーリング剤収容容器の前記吐出口とは異なる位置に設けられた注入口からシーリング剤を注入する注入工程と、前記注入口を閉塞する閉塞工程と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載のシーリング剤の注入方法では、先ず最初のシール工程において、吐出口にシール部材を接着して吐出口をシールする。
注入工程では、注入口から容器内にシーリング剤を注入し、容器内をシーリング剤で充満させる。
閉塞工程では、注入口が閉塞され、容器が密封される。
このシーリング剤の注入方法によれば、シーリング剤を注入する前に吐出口をシール部材でシールするので、接着面にシーリング剤が付着してシール部材の接着不良を生ずることがない。
また、容器内をシーリング剤で充満させてから注入口を閉塞するので、容器内に空気が残ることがなく、シーリング剤の劣化を抑えることができる。
なお、ここでいう「接着」とは、接着剤(液体、固体等)を用いて接着する場合、接着する2つの部材の内の一方を溶融させて接着する場合、接着する2つの部材の両方を溶融させて接着する場合等があり、従来公知のものを使用できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシーリング剤の注入方法において、前記閉塞工程は、前記注入口の周囲を溶解して前記注入口を閉塞する、ことを特徴としている。
請求項2に記載のシーリング剤の注入方法では、閉塞工程において、注入口の周囲を溶解することで注入口が溶解した樹脂で閉塞される。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のシーリング剤の注入方法において、前記閉塞工程は、前記注入口を栓で閉塞する、ことを特徴としている。
請求項3に記載のシーリング剤の注入方法では、注入口が栓で閉塞される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシーリング剤注入方法において、前記注入工程は、前記シーリング剤収容容器の前記吐出口とは反対側の底部に設けられた注入口から前記シーリング剤を注入する、ことを特徴としている。
請求項4に記載のシーリング剤の注入方法では、注入口がシーリング剤収容容器の吐出口とは反対側の底部に設けられているので、注入工程において、注入口が最も上側に位置するようにシーリング剤収容容器の向きを設定してシーリング剤を注入することで、液面の上昇に伴って容器内の空気を注入口から確実に排出することができ、容器内に空気を残すこと無く、容器内をシーリング剤で確実に充満させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシーリング剤注入方法において、前記注入工程は、前記シーリング剤収容容器の底部から突出した前記注入口から前記シーリング剤を注入し、前記閉塞工程は、前記シーリング剤収容容器の底部から突出した前記注入口を閉塞する、ことを特徴としている。
請求項5に記載のシーリング剤注入方法では、注入工程において、シーリング剤収容容器の底部から突出した注入口からシーリング剤が注入される。この注入工程においては、注入口が最も上側に位置するようにシーリング剤収容容器の向きを設定してシーリング剤を注入することで、液面の上昇に伴って容器内の空気を注入口から確実に排出することができ、容器内に空気を残すこと無く、容器内をシーリング剤で確実に充満させることができる。閉塞工程では、シーリング剤収容容器の底部から突出した注入口が閉塞される。
以上説明したように、本発明のシーリング剤注入方法によれば、吐出口のシールが確実で、かつ容器内に空気を残さないシーリング剤収容容器を容易に製造できる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置について説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置10は、自動車等の車両に装着された空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)がパンクした際、そのタイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤをシーリング剤により補修して所定の指定圧まで内圧を再加圧(ポンプアップ)するものである。
シーリング・ポンプアップ装置10は外殻部としてケーシング11を備えており、このケーシング11の内部には、コンプレッサユニット12(圧縮空気供給手段)、注入ユニット20及び、この注入ユニット20に連結された液剤容器18が配置されている。
コンプレッサユニット12には、その内部にモータ、エアコンプレッサ、電源回路、制御基板等が配置されると共に、電源回路からユニット外部へ延出する電源ケーブル14が設けられている。この電源ケーブル14の先端部に設けられたプラグ15を、例えば、車両に設置されたシガレットライターのソケットに差込むことにより、車両に搭載されたバッテリにより電源回路を通してモータ等へ電源が供給可能になる。ここで、コンプレッサユニット12は、そのエアコンプレッサにより修理すべきタイヤ100(図4参照)の種類毎に規定された指定圧よりも高圧(例えば、300kPa以上)の圧縮空気を発生可能とされている。
コンプレッサユニット12は、電源スイッチ13、及び圧力ゲージ16を備えており、ケーシング11の上面11Uの中央付近に、これら電源スイッチ13、及び圧力ゲージ16が配置されている。また、ケーシング11の上面11Uには、操作手順を説明するマニュアル17、後述する冶具82を取り付ける図示しない冶具収容孔、及び後述する接続口21が配置されている。
図3に示すように、シーリング・ポンプアップ装置10には、シーリング剤32を収容した液剤容器18及び、この液剤容器18が連結される注入ユニット20が設けられている。
(液剤容器の構造)
ここで、液剤容器18は、例えば、PP(ポロプロピレン)等のガス遮断性を有する熱可塑性合成樹脂で成形されている。また液剤容器18内には、シーリング・ポンプアップ装置10により修理すべきタイヤ100の種類、サイズ等に応じた規定量(例えば、200g〜400g)よりも若干多めのシーリング剤32が充填されている。本実施形態の液剤容器18においては、空間を設けることなくシーリング剤32が隙間無く充填されている。
液剤容器18の下端部には、下方に突出する略円筒状の首部26が一体的に形成されている。首部26は、それよりも上端側の容器の本体部分よりも径が細く形成されている。この首部26の下端部には、シーリング剤32を外部(後述する加圧給液室40)に流出させるための流出口29が形成されており、首部26の流出口29にはシーリング剤32を液剤容器18内に密封(収容)するためのシール部材30が配置されている。
本実施形態のシール部材30は、アルミシートとPP(ポロプロピレン)等の熱可塑性合成樹脂からなる樹脂シートとをラミネートした、いわゆるアルミシールであり、樹脂シートと首部26の流出口29の周縁部とが溶着されている。また首部26の中間部には、外周側へ延出するように段差部28が形成されている。
次に、本実施形態の液剤容器18の製造方法を説明する。
図4(A)には、シーリング剤32を充填する前の空の液剤容器18が示されている。図4(A)に示すように、シール部材30の取り付けられていない空の液剤容器18は、首部26と反対側の底部18Aの中央に、雌ネジ(図示せず)の加工された孔18Bが形成されている。
(シーリング剤の注入方法)
(1) この空の液剤容器18にシーリング剤32を充填するには、先ず、図4(A)に示すように、首部26の流出口29にシール部材30を溶着する。
ここでは、PPからなる液剤容器18の流出口29と、シール部材30のPPからなる樹脂シートとを溶着するので、両方のPPが溶融して一体的に固化することでシール部材30が流出口29に対して確実に固着される。
なお、本実施形態では、流出口29にシール部材30を溶着したが、接着剤を用いてシール部材30を流出口29に接着しても良い。
(2) 次に、図4(B)に示すように、底部18Aを上に向け、孔18Bから容器内にシーリング剤32を注入する。このとき、容器内に空気が残らないように孔18Bの際までシーリング剤32を確実に注入する。
(3) 次に、図4((C)に示すように、孔18Bに、雄ネジ(図示せず)の形成されたネジ部104A、及び頭部104Bを備えた栓104のネジ部104Aを捩じ込み密閉する。なお、頭部104Bには、マイナスドライバーを挿入するための溝が形成されているが、スパナを係合するように全体を6角形に形成しても良い。
本実施形態の液剤容器18では、予め、容器内に空気が残らないようにシーリング剤32を注入しているので、密閉後の容器内には空気が残ることは無い。また、シーリング剤32を注入する前に、流出口29にシール部材30を溶着しているので、流出口29が確実にシールされている。
なお、仮に栓104を取り付けた際にシーリング剤32がはみ出した場合は、拭き取る等して除去すれば良い。
なお、シーリング剤32は、例えば、水等の液体成分にゴムラテックスがコロイド状に分散して構成されている。シーリング剤32としては、現在、各種のものが市販されているが、代表的なものとしては、例えば、NR(天然ゴム)ラテックス、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR(アクリルニトリル−ブタジエンゴム)ラテックス等のゴムラテックスを含むとともに、水性分散剤又は水性乳剤の状態で加えられる樹脂系接着剤が添加された水性溶液を主体とするものが挙げられる。このような水性溶液中に、グリコール、エチレン−グリコール、プロピレングリコール等の凍結防止剤、pH調整剤、乳化剤、安定剤等が一般的に添加されている。さらに、パンク穴に対するシール性を高めるために、必要に応じてポリエステル、ポリプロピレン、ガラス等からなる繊維材料、ウィスカー、炭酸カルシウム、カーボンブラック等からなる充填剤(フィラー)、ケイ酸塩やポリスチレンの粒子等が添加されている。
図3に示すように、注入ユニット20には、上端側が開口した略有底円筒状に形成されたユニット本体部34及び、このユニット本体部34の下端部から外周側へ張り出す円板状の脚部36が一体的に設けられている。ユニット本体部34には、内周側に液剤容器18の首部26の下端側が挿入されると共に、上端面が首部26の段差部28にスピン溶着等の方法により溶着されている。なお、脚部36は張出部の一例である。
ユニット本体部34内には、シール部材30が突き破られる(穿孔される)と液剤容器18の内部と連通する略円柱状の加圧給液室40が設けられている。注入ユニット20には、ユニット本体部34の内周側に略円筒状の内周筒部42が同軸的に形成されている。内周筒部42の中心部には、注入ユニット20の下端面と内周筒部42の上端面との間を貫通する断面円形の冶具挿入穴44が形成されている。
図1、及び図5に示すように、シーリング・ポンプアップ装置10には、コンプレッサユニット12から延出する黒色の空気ホース50が設けられており、この空気ホース50は、その基端部がコンプレッサユニット12内のエアコンプレッサに接続されている。また、空気ホース50の先端部には、空気入りタイヤ100のタイヤバルブ102(図5参照。)、及び後述する接続口21に接続可能なバルブアダプタ22が取り付けられている。
図1に示すように、ケーシング11の前側壁面11Fには、空気ホース50、及びバルブアダプタ22を収納するための溝23が形成されており、通常は、この溝23に空気ホース50、及びバルブアダプタ22が嵌めこまれて収納されている。
また、図1に示すように、ケーシング11には、ケーシング11の前側壁面11F側から内部をのぞき見るための、のぞき窓19が設けられている。のぞき窓19の奥には液剤容器18が配置されており、のぞき窓19を通してシーリング剤32の液面32A(図5参照)の高さを目視できる。
図3に示されるように、注入ユニット20には、内周筒部42の外周面からユニット本体部34を貫通して外周側へ延出する円筒状の空気供給管52が形成されている。この空気供給管52の外周側の先端部には、ニップル54を介して耐圧ホース24の一端部が接続されている。一方、耐圧ホース24の他端部は、図2に示すように、ケーシング11の上面11Uに設けられた接続口21に接続されている。このように、接続口21はケーシング11の上面11Uに設けられているため、装置が正立している状態では、当然ながら接続口21は、液剤容器18に収容されたシーリング剤32の液面32Aよりも上方に位置することになる(図5(A)参照。)。
図3に示すように、空気供給管52の基端部は、内周筒部42の外周面へ接合されており、内周筒部42の周壁部に穿設された複数個(本実施形態では、2個)の絞り部56を通して冶具挿入穴44内へ連通している。
内周筒部42の絞り部56は、それぞれ断面円形で内径が全長に亘って一定の貫通穴として形成されており、その内径が空気供給管52の内径よりも小さくなっている。絞り部56の内周端は、内周筒部42の内周面における中間部に開口し、内周筒部42の内周面に円形の空気供給口58を形成している。
ここで、耐圧ホース24、空気供給管52及び絞り部56は、その内部の空間がエアコンプレッサによって生成される圧縮空気を液剤容器18内又は加圧給液室40へ供給するための空気供給路60として構成されている。
(穿孔部材)
図3(A)に示されるように、冶具挿入穴44の加圧給液室40側には、合成樹脂によって成形された穿孔部材62の軸部63が挿入されている。図3(B)及び図3(C)に示すように、この軸部63は、断面形状が略円筒形とされ、且つ、下端から上端に延びるスリットが複数設けられて、周方向に4分割されている。この軸部63は、4分割された分割体63Aを夫々同じ方向に傾けることで、軸部63の径を変化させることができる。なお、軸部63の径変化は、軸部63の下端で最大となる。
穿孔部材62には、軸部63の上端部に径方向外側へ拡がる円板状の大径部64が設けられている。大径部64の上面の外周端部には、シール部材30を突き破りやすくするための突起状の穿孔部66が連続的に形成されている。
図3(A)及び図3(B)に示すように、冶具挿入穴44の加圧給液室側の開口部には、冶具挿入穴44の径を狭める方向に突出する突条部44Aが形成されている。また、挿入された軸部63には、突条部44Aよりも下側に分割体63Aの外周面から突起する突起部63Bが設けられており、この突条部44Aによって穿孔部材62が上側(本実施形態では、シール部材30側)に移動するのが阻止されている。これにより、穿孔部材62が冶具挿入穴44の加圧給液室40側に配置される状態が維持される。この状態では、大径部64の先端面がシール部材30の正面中央に対向しており、大径部64とシール部材30との間には若干の隙間が存在している。
図3に示されるように、注入ユニット20には、ユニット本体部34の周壁部を貫通するように円筒状の気液供給管74が一体的に形成されている。気液供給管74の外周側の先端部には、ニップル76を介して赤色のジョイントホース78の基端部が接続されている。ジョイントホース78の先端部には、タイヤ100のタイヤバルブ102に着脱可能に接続されるバルブアダプタ80が設けられている。また気液供給管74の基端側は加圧給液室40内へ挿入されている。これにより、ジョイントホース78は、気液供給管74を通して加圧給液室40内へ連通する。
図2に示すように、ケーシング11の後側壁面11Rには、ジョイントホース78、及びバルブアダプタ80を収納するための溝25が形成されており、通常は、この溝25にジョイントホース78、及びバルブアダプタ80が嵌めこまれて収納されている。ここで、ジョイントホース78、及びバルブアダプタ80が溝25に収納されている状態で、装置が正立している場合、ジョイントホース78の一部分が液剤容器18に収容されたシーリング剤32の液面32Aよりも上方に配置されている(図5参照。)。
(冶具)
次に、シーリング・ポンプアップ装置10からシーリング剤32を流出させる際に用いる冶具82について説明する。
図6に示されるように、冶具82(本実施形態では合成樹脂製、例えばPP、PE、ナイロン等)は、冶具挿入穴44に挿入する棒状の挿入部84と、挿入部84の基端部に形成された略長方形のベース部86を備えている。なお、ベース部86は延設部の一例である。
挿入部84には、その先端面からベース部86側に向けて延び、中間部で外周側に向かって折れ曲がって延出した冶具連通路88が形成されている。挿入部84の外周面には、冶具連通路88の開口部分に空気通路となる環状の連通溝90が形成されている。
挿入部84の外周面には、連通溝90の上側及び下側にそれぞれ嵌挿溝が形成されており、これら一対の嵌挿溝にそれぞれOリング96が嵌挿されている。このOリング96は、穿孔部材62に配置されたOリング72と同一寸法及び素材のものが用いられている。
図6(C)、及び図6(D)に示すように、挿入部84の先端部85の外輪郭は、先端からベース部86に向かって径が拡がる形状、すなわち、先端部85は略円錐形状とされている。この先端部85と挿入部84の他の部分との境界には段差部85Aが形成されており、この段差部85Aの外周端の径は突条部44Aの内周端の径よりも大径とされている。また、挿入部84には、先端部85の先端からベース部86に向かって延びるスリット84Aが挿入部84の周方向に一定の間隔を開けて4つ形成されており、このスリット84Aは、段差部85Aと上側のOリング96との間で終端している。このため、先端部85は周方向に4つの分割体85Bに分割され、この分割体85Bを夫々同じ方向に傾けることで、先端部85の径を変化させることができる。なお、先端部85の径変化は、先端部85の先端で最大となる。
先端部85は、冶具挿入穴44を通過しているときには、冶具挿入穴44を通過できる程度に径変化(縮径)しており、冶具挿入穴44を通り抜けると径変化が元に戻るため、先端部85が冶具挿入穴44を通り抜けた後で、冶具82に抜け出し方向の力が作用しても、段差部85Aが冶具挿入穴44の縁部44Bに引っ掛かるため冶具82の抜け出し方向の移動が阻止される。
なお、この段差部85Aと縁部44Bとが引っ掛かるときの冶具82の位置が、冶具82によって押し出された穿孔部材62の穿孔部66がシール部材30を突き破る(穿孔する)ときの冶具82の穿孔位置よりも冶具挿入穴44の挿入口側(本実施形態では、装置の下側)となるように、先端部85の段差部85Aと、縁部44Bとの位置が設定されている。
ベース部86には挿入部84の形成されている面の両端付近に、ベース部86から垂直に立ち上がる弾性変形可能な支柱83と、支柱83の先端側で、かつ挿入部84側の側面に一体的に形成される側面視で三角形の爪83Aとを備えている。
図6(A)及び図6(C)に示されるように、注入ユニット20の脚部36の直径R1は、支柱83の間隔L1と略同一に設定されるとともに、爪83Aの間隔L2よりも広く設定されている。
挿入部84の長さは、冶具挿入穴44の下端からシール部材30までの寸法に対して若干長くなっている。これにより、冶具82の挿入部84全体が冶具挿入穴44内へ挿入されると、図7に示されるように、穿孔部材62が確実に冶具挿入穴44内から押し出されて、冶具82の上端部が液剤容器18内へ入り込む。
また挿入部84全体が冶具挿入穴44内へ挿入された状態では、挿入部84の連通溝90と絞り部56の空気供給口58とが軸方向に沿って一致する。これにより、連通溝90を介して空気供給路60が冶具82の冶具連通路88と連通する。
また一対のOリング96は、挿入部84が冶具挿入穴44に挿入された状態で、それぞれ外周側の端部を冶具挿入穴44の内周面へ全周に亘って圧接させている。これにより、冶具挿入穴44は、空気供給口58の上側及び下側でそれぞれ挿入部84及び一対のOリング96により密閉された状態となる。
なお、前述した爪83Aと脚部36の縁部とが引っ掛かるときの冶具82の位置は、挿入部84の先端側が液剤容器18内に入り込んだ状態を維持できるような位置となるように支柱83上の爪83Aの位置が設定されている。
(シーリング・ポンプアップ装置の作用)
次に、本実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置10を用いてパンクしたタイヤ100を修理する作業手順を説明する。
(1) タイヤ100にパンクが発生した際には、作業者は、先ず、冶具82の挿入部84をシーリング・ポンプアップ装置10の冶具挿入穴44に挿入する。これにより、爪83Aが脚部36の縁部に引っ掛かり、冶具82の抜け出し方向の移動を阻止され、穿孔部66がシール部材30を突き破って孔31を開けて容器内に押し込まれ、挿入部84の先端部85が液剤容器18内に入り込む(図8参照)。その後、脚部36が下、液剤容器18が上となるようにシーリング・ポンプアップ装置10を、例えば路面の上等に配置する(正立状態。図1,2,5参照。)。これにより、図8に示されるように、挿入部84の先端部85が液剤容器18内に入り込み、また孔31を通して液剤容器18内のシーリング剤32が加圧給液室40へ流出する。
(2) 次に、黒色(BLACK)の空気ホース50を溝23から取り出し、空気ホース50のバルブアダプタ22をケーシング11の上面11Uに設けられた接続口21に接続し(図5(A)参照。)、赤色(RED)のジョイントホース78を溝25から取り出し、ジョイントホース78のバルブアダプタ80をタイヤ100のタイヤバルブ102に接続する(図5(A)参照。)。
(3) プラグ15を、車両に設置されたシガレットライター等のソケットに差込み、車両のエンジンをかけ、電源スイッチ13をオンにしてコンプレッサユニット12を作動させる。コンプレッサユニット12により発生した圧縮空気は、空気供給路60、及び冶具連通路88を通って液剤容器18内に供給される(図8参照)。
圧縮空気が液剤容器18内に供給されると、シーリング剤32は、シール部材30に開けられた孔31を通して加圧給液室40へ供給され、加圧給液室40内からジョイントホース78を通って空気入りタイヤ100内へ注入される。液剤容器18内のシーリング剤32が全て排出された後は、圧縮空気がタイヤ100内へ注入される。
次に、作業者は、圧力ゲージ16によりタイヤ100の内圧が指定圧になったことを確認したならば、電源スイッチ13をオフにしてコンプレッサユニット12を停止し、バルブアダプタ80をタイヤバルブ102から取り外す。作業者は、タイヤ100の膨張完了後一定時間内に、シーリング剤32が注入されたタイヤ100を用いて一定距離(例えば、10km)に亘って予備走行する。これにより、タイヤ100内部にシーリング剤32が均一に拡散し、シーリング剤32がパンク穴に充填されてパンク穴が閉塞される。
(4) 予備走行完了後に、作業者は図5(B)に示すように、空気ホース50のバルブアダプタ22をタイヤ100のタイヤバルブ102に接続し、圧力ゲージ16によりタイヤ100の内圧を再測定し、規定の圧力に満たない場合にはコンプレッサユニット12を再作動させてタイヤ100を規定の内圧まで加圧する。これにより、タイヤ100のパンク修理が完了し、このタイヤ100を用いて一定の距離範囲内で一定速度以下(例えば、80Km/h以下)での走行が可能になる。
[第2の実施形態]
次に、シーリング・ポンプアップ装置の第2の実施形態を説明する。
第1の実施形態では、液剤容器18の孔18Bに雌ネジを形成し、その孔18Bに栓104のネジ部104Aを捩じ込み密閉したが、孔18Bに雌ネジを形成せず、また、栓104の雄ネジを形成せず、栓104をスピン溶着、超音波溶着等の公知の溶着方法で溶着しても良い。
[第3の実施形態]
次に、シーリング・ポンプアップ装置の第3の実施形態を図9に基づき説明する。
図9(A)には、シーリング剤32を充填する前の第3の実施形態に係る空の液剤容器18が示されている。
図9(A)に示すように、シール部材30の取り付けられていない空の液剤容器18は、首部26と反対側の底部18Aの中央に、筒状部18Cが一体的に形成されている。即ち、筒状部18Cは、液剤容器18を倒立させた際に、半球状の底部18Aの頂部(最も高い位置)に形成されていることになる。
(1) この空の液剤容器18にシーリング剤32を充填するには、図9(A)に示すように、第1の実施形態と同様に、首部26の流出口29にシール部材30を溶着する。
(2) 次に、図9(B)に示すように、液剤容器18を倒立させて底部18Aを上に向け、筒状部18Cから容器内にシーリング剤32を注入する。このとき、液面が筒状部18Cの途中にくるまでシーリング剤32を確実に注入する。
(3) 次に、筒状部18Cの液面より下側を、図9(C)に示すように、テーパー状に形成された1対の溶断部材106を加熱して挟み込み、筒状部18Cの先端を保持した状態で筒状部18Cを溶断する。これにより、液剤容器18は、溶断部材106に接触した周辺が溶解し、溶けたPPによって孔は完全に塞がれ、その後、溶けたPPが固化することで内部が完全に密閉される。
なお、本実施形態の液剤容器18では、筒状部18Cが首部26と反対側の底部中央に形成されていたが、筒状部18Cを形成する位置は底部中央に限らず、側面等、他の部位であっても良い。シーリング剤32する場合には、筒状部18Cを液剤容器18の一番上に位置するように液剤容器18を配置してシーリング剤32を注入すれば良い。
本実施形態においても、容器内に空気を残す事無くシーリング剤32を100%充填することができる。
ところで、シーリング剤32は熱が加わるとゲル化して劣化する虞があるが、本実施形態の方法によれば、筒状部18Cが細く形成されており、熱の加わる筒状部内のシーリング剤32の量も全体的に見て極めて少量であるため、実使用上、全く問題は無い。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、シーリング剤32の注入口を閉塞するために栓をしたり、溶解等したが、注入口を閉塞する方法はこれらに限定されるものではなく、上記実施形態以外の従来公知の技術を適用することもできる。
上記実施形態のシール部材30は、アルミシートとPP(ポロプロピレン)等の熱可塑性合成樹脂からなる樹脂シートとをラミネートした構成であったが、孔を開けることができ、液剤容器18と強固に接着でき、かつ液剤容器18の密閉ができれば材質、構造等は上記実施形態のものに限らない。
上記実施形態では、ユニット本体部34に液剤容器18が溶着されていたが、ユニット本体部34に液剤容器18を取り付ける方法はこれに限らず、例えば、ユニット本体部34に雌ネジを形成し、液剤容器18の首部26に雄ネジを形成し、液剤容器18の首部26をユニット本体部34に螺合しても良い。これにより、使い終わった空の液剤容器18を取り外し、シーリング剤32の注入された新品の液剤容器18を装着することで、シーリング・ポンプアップ装置10を再利用することができる。
また、上記実施形態のシーリング・ポンプアップ装置10は一例であり、液剤容器18は、シール部材に孔を開けるタイプのシーリング・ポンプアップ装置であれば、従来公知の種々の構造のものに適用できる。
第1の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置を前面側から見た斜視図である。 第1の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置を後面側から見た斜視図である。 (A)はシーリング・ポンプアップ装置における液剤容器、注入ユニット、穿孔部材、及び冶具の構成を示す断面図である。(B)は図3(A)の穿孔部材及び冶具挿入穴の拡大図である。(C)は図3(A)の穿孔部材を下側から見た底面図である。 (A)〜(C)は液剤容器の製造過程を示す説明図である。 (A)はジョイントホースを空気入りタイヤのタイヤバルブに接続した状態を示す要部の構成図であり、(B)は空気ホースを空気入りタイヤのタイヤバルブに接続した状態を示す要部の構成図である。 (A)は液剤容器、注入ユニット、及び冶具の構成を示す断面図であり、(B)は注入ユニットの底面図であり、(C)は冶具の断面図であり、(D)は冶具の側面図である。 冶具で押し出された穿孔部材がアルミシールを突き破る前の状態を示す液剤容器、及び注入ユニットの断面図である。 (A)は穿孔部材がアルミシールを突き破った後の状態を示す液剤容器、及び注入ユニットの断面図である。(B)は図8(A)のB−B線断面図である。 (A)〜(C)は第3の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置の液剤容器の製造過程を示す説明図である。
符号の説明
18 液剤容器(シーリング剤収容容器)
18A 底部
18B 孔(注入口)
18C 筒状部(注入口)
26 首部
29 流出口(吐出口)
30 シール部材
32 シーリング剤

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂のシーリング剤収容容器にシーリング剤を注入するシーリング剤の注入方法であって、
    前記シーリング剤収容容器に設けられた吐出口にシール部材を接着して前記吐出口をシールするシール工程と、
    前記シーリング剤収容容器の前記吐出口とは異なる位置に設けられた注入口からシーリング剤を注入する注入工程と、
    前記注入口を閉塞する閉塞工程と、
    を有することを特徴とするシーリング剤の注入方法。
  2. 前記閉塞工程は、前記注入口の周囲を溶解して前記注入口を閉塞する、ことを特徴とする請求項1に記載のシーリング剤の注入方法。
  3. 前記閉塞工程は、前記注入口を栓で閉塞する、ことを特徴とする請求項1に記載のシーリング剤の注入方法。
  4. 前記注入工程は、前記シーリング剤収容容器の前記吐出口とは反対側の底部に設けられた注入口から前記シーリング剤を注入する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシーリング剤注入方法。
  5. 前記注入工程は、前記シーリング剤収容容器の底部から突出した前記注入口から前記シーリング剤を注入し、
    前記閉塞工程は、前記シーリング剤収容容器の底部から突出した前記注入口を閉塞する、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシーリング剤注入方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018202728A (ja) * 2017-06-02 2018-12-27 住友ゴム工業株式会社 パンク修理キット

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