JP2008053447A - コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で直流重畳特性を向上することができるコイル部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】コイル部品1は、略直方体形状の焼結体13と、焼結体13の長手方向の両側面にそれぞれ形成された一対の端子電極11,12とを備える。焼結体13は、互いに対向する第1の主面13aと第2の主面13bとを有する。焼結体13の第1の主面13aには、導体B1が露出している。焼結体13の第1の主面13a側には、磁性基板14が設けられている。磁性基板14は、樹脂層15介して焼結体13の第1の主面13aに接着されている。樹脂層15は、磁気ギャップを構成し、磁気飽和を緩和することにより直流重畳特性を向上することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コイル部品及びその製造方法に関する。
従来のコイル部品では、磁気飽和に起因する直流重畳特性の低下を改善するため、複数のコイル用導体パターンと複数の磁性体グリーンシートとが交互に積層された積層体の内部に磁気ギャップを形成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたコイル部品では、積層コイル部品の略中央の位置に非磁性セラミック層が配置されている。そして、この非磁性セラミック層が磁気ギャップとして機能し、磁気飽和を緩和することで、直流重畳特性の向上を図っている。
特開2005−259774号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたコイル部品では、磁性体グリーンシートと異なる材料である非磁性セラミックが用いられるので、この磁性体グリーンシートと非磁性セラミックとから積層された積層体を焼成した際に、磁性体グリーンシートの熱収縮率と非磁性セラミックの熱収縮率とが異なるため、積層体の収縮バランスが悪く、焼成された焼結体に反りやクラック等が発生する。また、磁性体グリーンシートと異なる材料を使用するので、異なる材料を積層する工程を新た設ける必要があり、製造工程数が増えるという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解消する為になされたものであり、簡単な構造で直流重畳特性を向上することができるコイル部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコイル部品は、互いに対向する第1及び第2の主面を有すると共に、複数の導体が電気的に接続されることにより構成されるコイルが設けられた焼結体と、第1の主面に、樹脂層を介して配置される磁性体と、を備え、複数の導体のうち一つの導体が、第1の主面に露出していることを特徴とする。
本発明に係るコイル部品では、焼結体の第1の主面に一つの導体が露出し、第1の主面と磁性体との間に樹脂層が設けられている。この樹脂層は、磁気ギャップを構成し、磁気飽和が生じるのを抑制することができる。この結果、直流重畳特性を向上することができる。また、磁性体は樹脂層を介して焼結体の第1の主面に配置されるので、簡単な構造で直流重畳特性の向上を図ることができる。
好ましく、第2の主面に、樹脂層を介して配置される磁性体を更に備え、複数の導体のうち第1の主面に露出する導体とは異なる一つの導体が、第2の主面に露出している。この場合には、第2の主面にも磁気ギャップを形成することにより、磁気飽和を更に抑制することができ、一層直流重畳特性を向上することができる。
本発明に係るコイル部品の製造方法は、互いに対向する第1及び第2の主面を有しており、複数の導体が電気的に接続されることにより構成されるコイルが設けられると共に、複数の導体のうち一つの導体が第1の主面に露出している焼結体を準備する焼結体準備工程と、第1の主面に磁性基板を樹脂により接着する磁性基板接着工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るコイル部品の製造方法では、一つの導体が露出している焼結体の第1の主面に磁性基板を樹脂で接着し、この樹脂から形成される樹脂層は磁気ギャップを構成し、磁気飽和を緩和することができる。この結果、直流重畳特性を向上するコイル部品を簡単に製造することができる。
本発明に係るコイル部品の製造方法は、互いに対向する第1及び第2の主面を有しており、複数の導体が電気的に接続されることにより構成されるコイルが設けられると共に、複数の導体のうち一つの導体が第1の主面に露出している焼結体を準備する焼結体準備工程と、第1の主面上に第1樹脂層を形成した後に、第1樹脂層上に磁性粉を含む第2樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るコイル部品の製造方法では、一つの導体が露出している焼結体の第1の主面上に、第1樹脂層と磁性粉を含む第2樹脂層とを順次に形成する。この第1樹脂層は、磁気ギャップを構成し、磁気飽和を緩和することができる。このため、直流重畳特性を向上するコイル部品を簡単に製造することができる。
好ましくは、焼結体準備工程が、複数の導体パターンと複数の磁性体グリーンシートとを、複数の導体パターンのうち一つの導体パターンが露出するように交互に積層して積層体を得る積層工程と、積層体を焼成する工程と、を含んでいる。この場合には、積層体は複数の導体パターンと複数の磁性体グリーンシートとを積層することにより構成されるので、これらの磁性体グリーンシートの熱収縮率が同じである。このため、積層体を焼成する際に、積層体の収縮バランスが良く、焼結体に反りやクラックの発生を抑制することができる。
本発明によれば、簡単な構造で直流重畳特性を向上することができるコイル部品及びその製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の構成要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1及び図2を参照して、第1実施形態に係るコイル部品1の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係るコイル部品の断面構成を説明するための図である。
コイル部品1は、略直方体形状の焼結体13と、焼結体13の長手方向の両端面にそれぞれ形成された一対の端子電極11,12とを備える。焼結体13は、互いに対向する第1の主面13aと第2の主面13bとを有する。焼結体13の第1の主面13a側には、磁性基板(磁性体)14が配置されている。磁性基板14は、樹脂層15介して焼結体13の第1の主面13aに接着されている。焼結体13の第2の主面13bは、コイル部品1が外部基板(図示せず)に実装されたときに、当該外部基板に対向する面である。
焼結体13は、導体B1〜B10が電気的に接続されることにより構成されるコイルLを備える。導体B1は、焼結体13の上部に設けられ、焼結体13の第1の主面13aに露出している。導体B1の一端には、導出部B1aが一体的に形成され、この導出部B1aは、焼結体13の長手方向の一方の端面に露出し、端子電極11に電気的に接続されている。導体B10は、焼結体13の下部に設けられ、その一端には、導出部B10aが一体的に形成されている。導出部B10aは、焼結体13の長手方向の他方の端面に露出し、端子電極12に電気的に接続されている。
磁性基板14は、フェライト(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライト、又はNi−Cu系フェライト)を原料としたスラリーをドクターブレード法によりフィルム上に塗布し、フェライトを乾燥させることにより形成される。磁性基板14の厚みは、例えば200μm程度である。焼結体13の第1の主面13aと磁性基板14との間に介在される樹脂層15は、エポキシ樹脂から形成される。
このように構成されたコイル部品1では、焼結体13の第1の主面13aに導体B1が露出し、磁性基板14が樹脂層15を介して焼結体13の第1の主面13aに接着されているので、樹脂層15は、磁気ギャップを構成する。そして、この樹脂層15は、磁気飽和を緩和し、磁気飽和が生じることを抑制することができ、直流重畳特性を向上することができる。従って、このように構成されたコイル部品1は、簡単な構造でありながら直流重畳特性の向上を図ることができる。
以下、図3及び図4を参照して、コイル部品1の製造方法について説明する。図3は、積層工程を説明するための図である。図4は、コイル部品の製造方法を説明するための図である。
初めに、焼結体準備工程では、焼結体13が作製される。焼結体準備工程は、焼結体13の前駆体である積層体18を得る積層工程と、積層体18を焼成する焼成工程とを備える。ここで、まず、積層体18の積層工程を説明する。図3に示すように、積層体18は、11枚の磁性体グリーンシートA1〜A11と、導体パターンD1〜D10とが交互に積層されることにより構成されている。導体パターンD1〜D10は、それぞれ導体B1〜B10のペースト状態のものである。
磁性体グリーンシートA1〜A11は、電気絶縁性を有する絶縁体である。磁性体グリーンシートA1〜A11は、フェライト(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライト、又はNi−Cu系フェライト)を原料としたスラリーをドクターブレード法によりフィルム上に塗布することで形成される。磁性体グリーンシートA1〜A11の厚みは、例えば60μm程度である。
導体パターンD1は、コイルLの略5/8ターン分に相当し、磁性体グリーンシートA1上で略C字状に形成されている。導体パターンD1の一端には、導出部パターンD1aが一体的に形成されている。導体パターンD1の導出部パターンD1aは、磁性体グリーンシートA1の縁に引き出され、その端部が磁性体グリーンシートA1の端面に露出している。このため、導出部パターンD1aは、端子電極11に電気的に接続されることとなる。導体パターンD1の他端は、磁性体グリーンシートA1を厚み方向に貫通して形成されたスルーホール電極C1と電気的に接続されている。このため、導体パターンD1は、積層された状態で、スルーホール電極C1を介して対応する導体パターンD2の一端と電気的に接続される。
導体パターンD2〜D9は、それぞれコイルLの略3/4ターン分に相当し、各導体パターンD2,D4,D6,D8については各磁性体グリーンシートA2,A4,A6,A8上でそれぞれ略U字状に形成され、各導体パターンD3,D5,D7,D9については各磁性体グリーンシートA3,A5,A7,A9上でそれぞれ略C字状に形成されている。各導体パターンD2〜D9の一端には、積層された状態で各スルーホール電極C1〜C8と電気的に接続される領域がそれぞれ含まれている。各導体パターンD2〜D9の他端は、各磁性体グリーンシートA2〜A9を厚み方向に貫通して形成された各スルーホール電極C2〜C9とそれぞれ電気的に接続されている。このため、各導体パターンD2〜D9は、積層された状態で、各スルーホール電極C2〜C9を介して対応する各導体パターンD3〜D10の一端とそれぞれ電気的に接続される。
導体パターンD10は、コイルLの略7/8ターン分に相当し、磁性体グリーンシートA10上で略U字状に形成されている。導体パターンD10の一端には、積層された状態で各スルーホール電極C9と電気的に接続される領域が含まれている。導体パターンD10の他端には、導出部パターンD10aが一体的に形成されている。導体パターンD10の導出部パターンD10aは、磁性体グリーンシートA10の縁に引き出され、その端部が磁性体グリーンシートA10の端面に露出している。このため、導出部パターンD10aは、端子電極12に電気的に接続されることとなる。
各導体パターンD1〜D10は、銀又はニッケルを主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷することにより形成される。
このような構成を有する磁性体グリーンシートA1〜A11と導体パターンD1〜D10とを作製する時に、まず、磁性体グリーンシートA1〜A11を用意する。この際、磁性体グリーンシートA1〜A11は、形成の際に酸性化合物の添加又は脱イオン処理等により、密度が例えば2.7g/cm程度に調整される。次に、各磁性体グリーンシートA1〜A9の所定の位置、すなわちスルーホール電極C1〜C9が形成される予定の位置に、レーザー加工等によってスルーホールをそれぞれ形成する。次に、各磁性体グリーンシートA1〜A10上に各導体パターンD1〜D10をそれぞれ形成する。
次に、各磁性体グリーンシートA1〜A11を図3に示された順序にて積層し、積層方向に圧力を加えて各磁性体グリーンシートA1〜A11間に隙間が生じないよう圧着する。この際、磁性体グリーンシートA1〜A11の密度(2.7g/cm程度)は、従来の磁性体グリーンシートの密度(3.0g/cm程度)と比較して低密度であるため、特に各導体パターンD1〜D10の間に位置する磁性体グリーンシートが大きく凹んで変形し、焼成後の焼結体13においてクラックやデラミネーション(層間剥離)が生じることがない。
以上のように、各磁性体グリーンシートA1〜A11が積層され、各導体パターンD1〜D10が各スルーホール電極C1〜C9を介して相互に電気的に接続されることにより、ターン数が7.5ターンであるコイルLが構成されることとなる。次に、圧着した磁性体グリーンシートA1〜A11をチップ単位に切断し、個々の積層体18を形成する。
積層体18を得る積層工程に続く焼成工程では、積層体18を所定温度(例えば、870℃程度)にて焼成し、焼結体13を形成する。焼結体13は、例えば、焼成後における長手方向の長さが3.2mm、幅が1.6mm、高さが1.0mmとなるようにする。そして、この焼結体13の第1の主面13aには、導体B1が露出している。
次に、この焼結体13に、端子電極11,12を形成する。端子電極11,12は、焼結体13の長手方向の互いに対向する両側面にそれぞれ銀又はニッケル又は銅を主成分とする電極ペーストを転写した後に、所定温度(例えば、700℃程度)で焼き付けを行う。
焼成工程に続く磁性基板接着工程では、焼結体13と磁性基板14とがエポキシ樹脂により接着される。具体的には、焼結体13の導体B1が露出した第1の主面13aにエポキシ樹脂を塗布し、エポキシ樹脂層を形成する。次に、このエポキシ樹脂層の上に事前に作製された磁性基板14を貼り付ける。次に、エポキシ樹脂層に熱を加えてエポキシ樹脂を硬化させる。なお、樹脂の硬化方法として、加熱のほか、自然放置を用いてもよい。そして、エポキシ樹脂層は、熱により硬化され、樹脂層15を形成し、焼結体13と磁性基板14とは、この樹脂層15により固く接着される。次に、端子電極11,12の表面にバレルめっき処理を施す。これにより、コイル部品1が完成する。
本実施形態において、磁性基板接着工程では、事前に作製された磁性基板14を使用し、エポキシ樹脂でこの磁性基板14と焼結体13とを接着する方法を用いるが、この方法には限らない。例えば、焼結体13の導体B1が露出した第1の主面13aにエポキシ樹脂を塗布することによって、第1樹脂層を形成し、その後、第1樹脂層の上に更に磁性粉を含む樹脂を塗布することによって、第2樹脂層を形成し、そして、第1樹脂層及び第2樹脂層を硬化させることにより、コイル部品を作製する方法を用いてもよい。または、焼結体13の導体B1が露出した第1の主面13aに第1樹脂層を形成し、この第1樹脂層を硬化させ、硬化した第1樹脂層の上にさらに磁性粉を含む第2樹脂層を形成し、第2樹脂層を硬化させることにより、コイル部品を作製する方法を用いてもよい。なお、磁性粉としては、フェライト粉末や強磁性金属粉末が挙げられる。特に、強磁性金属粉末は、フェライト粉末と比べて飽和磁束密度が大きく、直流重畳特性が高磁界まで保たれるため、好適である。
本実施形態に係るコイル部品1の製造方法では、磁性体グリーンシートA1〜A11と導体パターンD1〜D10とを、導体パターンD1が第1の主面13aに露出するように交互に積層して焼成し、焼成された焼結体13の第1の主面13aにエポキシ樹脂で磁性基板14を接着し、コイル部品1を形成する。エポキシ樹脂からなる樹脂層は、磁気ギャップを構成し、磁気飽和を緩和することができる。このため、直流重畳特性を向上することができるコイル部品1を簡単に製造することができる。
また、磁性体グリーンシートA1〜A11は、同一の材料から形成され、熱収縮率が同じであるので、これらの磁性体グリーンシートから積層された積層体18を焼成する時に、積層体18の収縮バランスがよく、従来の熱収縮率が異なる材料の使用によって焼結体にクラックや反りの発生を確実に抑制することができる。さらに、同一材料からなる磁性体グリーンシートA1〜A11を用いて積層するため、従来の磁性体と非磁性体とを用いた場合と比較して、異なる材料を積層する工程を新た設ける必要がなくなるので、製造工程数の増加を抑えて、コストダウンの向上を図ることができる。
(第2実施形態)
以下、図5と図6を参照して、第2実施形態に係るコイル部品2の構成について説明する。図5は、第2実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。図6は、第2実施形態に係るコイル部品の断面構成を説明するための図である。
第2実施形態に係るコイル部品2と第1実施形態との相違点は、焼結体23の第1の主面23aと第2の主面23bに磁気ギャップがそれぞれ形成されることである。その他の構成は、コイル部品1の構成と同等であるため、同一符号を付して重複説明を省略する。
コイル部品2は、略直方体形状の焼結体23と、焼結体23の長手方向の両端面にそれぞれ形成された一対の端子電極21,22とを備える。焼結体23は、互いに対向する第1の主面23aと第2の主面23bとを有する。焼結体23の第1の主面23a側には、磁性基板14が樹脂層15を介して第1の主面23aに接着され、焼結体23の第2の主面23b側には、磁性基板16が樹脂層17を介して第2の主面23bに接着されている。この樹脂層15と樹脂層17によって、焼結体23の第1の主面23a及び第2の主面23bにそれぞれ磁気ギャップが構成される。なお、磁性基板16は、磁性基板14と同様な構成を有し、樹脂17は、樹脂層15と同様な構成を有する。
焼結体23は、導体B1〜B10及び導出部B1a,B10aからなるコイルLを備える。そして、焼結体23の第1の主面23aには、導体B1が露出し、第2の主面23bには、導体B10が露出している。また、導出部B1aは、焼結体23の長手方向の一方の端面に露出し、端子電極21に電気的に接続されている。導出部B10aは、焼結体23の長手方向の他方の端面に露出し、端子電極22に電気的に接続されている。
このように構成されたコイル部品2は、第1実施形態と同様な効果が得られるほか、焼結体23の第1の主面23a及び第2の主面23bにそれぞれ磁気ギャップが形成されるため、磁気飽和を更に抑制することができ、一層直流重畳特性を向上することができる。
次に、図7及び図8を参照して、第2実施形態に係るコイル部品2の製造方法について説明する。図7は、積層工程を説明するための図である。図8は、コイル部品の製造方法を説明するための図である。本実施形態に係る製造方法は、第1実施形態とほぼ同様であり、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図7に示すように、焼結体23の前駆体である積層体19は、9枚の磁性体グリーンシートA1〜A9と、導体パターンD1〜D10とが交互に積層されることにより構成されている。導体パターンD1〜D9は、第1実施形態と同様にそれぞれ磁性体グリーンシートA1〜A9上に形成されるが、導体パターンD10は、磁性体グリーンシート上に形成されず、単体で形成される。
従って、焼結体準備工程では、導体パターンD10は、磁性体グリーンシートと異なるシート(図示せず)上に銀又はニッケルを主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷することにより形成される。次に、導体パターンD10が印刷されたシートと各磁性体グリーンシートA1〜A9とを図7に示された順序に積層する。積層した後に、導体パターンD10が印刷されたシートを剥がし、積層された積層体19をチップ単位に切断し焼成し、焼結体23を形成する。次に、この焼結体23の両端面に、端子電極21,22を形成する。
焼結体準備工程に続く磁性基板接着工程では、エポキシ樹脂で焼結体23の第1の主面23a及び第2の主面23bにそれぞれ磁性基板14と磁性基板16とを接着し、エポキシ樹脂を硬化させる(図8参照)。次に、端子電極21,22の表面にバレルめっき処理を施す。これにより、コイル部品2が完成する。そして、本実施形態に係る製造方法は、第1実施形態と同様な効果が得られる。また、本実施形態には、第1実施形態と同様に、第1樹脂層と磁性粉を含む第2樹脂層を形成することによりコイル部品を作製する方法が適用される。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、エポキシ樹脂を用いたが、これに限らず、シリコーンやその他の樹脂を用いてもよい。
第1実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 第1実施形態に係るコイル部品の断面構成を説明するための図である。 積層工程を説明するための図である。 コイル部品の製造方法を説明するための図である。 第2実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 第2実施形態に係るコイル部品の断面構成を説明するための図である。 積層工程を説明するための図である。 コイル部品の製造方法を説明するための図である。
符号の説明
1,2…コイル部品、11,12,21,22…端子電極、13,23…焼結体、13a,23a…第1の主面、13b,23b…第2の主面、14,16…磁性基板(磁性体)、15,17…樹脂層、18,19…積層体、A1〜A11…磁性体グリーンシート、B1〜B10…導体、D1〜D10…導体パターン、L…コイル。

Claims (5)

  1. 互いに対向する第1及び第2の主面を有すると共に、複数の導体が電気的に接続されることにより構成されるコイルが設けられた焼結体と、
    前記第1の主面に、樹脂層を介して配置される磁性体と、を備え、
    前記複数の導体のうち一つの導体が、前記第1の主面に露出していることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第2の主面に、樹脂層を介して配置される磁性体を更に備え、
    前記複数の導体のうち前記第1の主面に露出する前記導体とは異なる一つの導体が、前記第2の主面に露出していることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 互いに対向する第1及び第2の主面を有しており、複数の導体が電気的に接続されることにより構成されるコイルが設けられると共に、前記複数の導体のうち一つの導体が前記第1の主面に露出している焼結体を準備する焼結体準備工程と、
    前記第1の主面に磁性基板を樹脂により接着する磁性基板接着工程と、を備えることを特徴とするコイル部品の製造方法。
  4. 互いに対向する第1及び第2の主面を有しており、複数の導体が電気的に接続されることにより構成されるコイルが設けられると共に、前記複数の導体のうち一つの導体が前記第1の主面に露出している焼結体を準備する焼結体準備工程と、
    前記第1の主面上に第1樹脂層を形成した後に、前記第1樹脂層上に磁性粉を含む第2樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、を備えることを特徴とするコイル部品の製造方法。
  5. 前記焼結体準備工程が、
    複数の導体パターンと複数の磁性体グリーンシートとを、前記複数の導体パターンのうち一つの導体パターンが露出するように交互に積層して積層体を得る積層工程と、
    前記積層体を焼成する工程と、を含んでいることを特徴とする請求項3又は4に記載のコイル部品の製造方法。
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