JP2008053363A - 半導体基板およびその製造方法 - Google Patents

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正雄 内田
Kunimasa Takahashi
邦方 高橋
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Abstract

【課題】半導体層による積層構造を有する半導体基板において、半導体素子を作製する際に使用されるアライメントパターンの認識性を高め、マスク合わせの精度を向上させる。
【解決手段】バルク基板11と、バルク基板11の表面に形成された第1半導体層12と、第1半導体層12の上に形成された第2半導体層16とをさらに備え、半導体層12の表面は、第1のアライメントパターン21を規定する段差を有しており、第2半導体層16の表面には、表面粗さの差によって第2のアライメントパターン25が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板およびその製造方法に関する。
炭化珪素(シリコンカーバイド:SiC)は、珪素(Si)に比べてバンドギャップの大きな高硬度の半導体材料であり、パワー素子、耐環境素子、高温動作素子、高周波素子等の種々の半導体装置に応用されている。なかでも、スイッチング素子や整流素子などのパワー素子への応用が注目されている。SiCを用いたパワー素子は、Siパワー素子よりも電力損失を大幅に低減できるなどの利点がある。
SiCを用いたパワー素子のうち代表的なスイッチング素子はMOSFETやMESFETである。このようなスイッチング素子では、ゲート電極に印加する電圧によって、数A(アンペア)以上のドレイン電流が流れるオン状態と、ドレイン電流がゼロとなるオフ状態とをスイッチングすることができる。また、SiCによれば、オフ状態のとき、数百V以上の高耐圧を実現できる。例えば特許文献1には、SiCを用いた縦型MOSFETの構造が提案されている。
SiCを用いたパワー素子は、一般に、炭化珪素基板上にエピタキシャル成長させた炭化珪素層を用いて作製される。パワー素子を作製するプロセスでは、複数回にわたるフォトリソグラフィー工程が行われるが、通常は、炭化珪素層上にマーカーを形成しておき、マーカーを基準として、各フォトリソグラフィー工程におけるフォトマスクの位置決め(「マスク合わせ」ともいう)を行う。このようなマーカーは、主に、ドライエッチングにより炭化珪素層に段差を設けることによって形成される。
図13(a)および(b)は、従来のマーカー形状を例示する平面図および模式的断面図である。図示するように、バルク基板11の上に形成された炭化珪素層12の表面には、アライメントパターン120が形成されている。この例では、アライメントパターン120は、マーカーとして機能する複数の凹部(以下、単に「マーカー」と呼ぶ)121を有している。炭化珪素層12のうちマーカー121が形成されていない部分とマーカー121との段差dは例えば0.3μm程度である。
このようなマーカー121は、例えば次のような方法で形成できる。図14(a)〜(d)は、従来のマーカーの形成方法を説明するための工程断面図である。
まず、図14(a)に示すように、バルク基板11の上にエピタキシャル成長により炭化珪素層12を形成する。バルク基板11として、例えば、主面が(0001)面から<11−20>方向に数度(オフ角)傾いたオフカット基板を用いる。
次いで、図14(b)に示すように、炭化珪素層12の上にマスク層131を形成する。マスク層131は、炭化珪素層12のうちマーカーを形成しようとする領域に開口部を有している。このようなマスク層131は、フォトレジストやSiO2を用いて形成できる。
この後、図14(c)に示すように、マスク層131を用いて炭化珪素層12のドライエッチングを行うことにより、炭化珪素層12のうちマスク層131の開口部に位置する部分に、マーカー121を形成する。ドライエッチングには、フロン系のガス、または塩素系のガスを含むエッチングガスを用いることができる。エッチング量は、例えば0.1〜0.5μm程度である。
エッチング後、図14(d)に示すように、マスク層131を除去することにより、アライメントパターン120が得られる。マスク層131がフォトレジストを用いて形成されている場合には、マスク層131の除去は、有機系溶媒や酸素プラズマを用いたアッシングによって行うことができる。マスク層131がSiO2を用いて形成されている場合には、フッ酸系のウェットエッチングによって除去できる。
この後、バルク基板11にパワー素子を作製するために行われるフォトリソグラフィー工程では、炭化珪素層12に形成したマーカー121に基づいて、マスク合わせが行われる。なお、この例では、マーカー121として複数の凹部を形成しているが、代わりに複数の凸部を形成することもできる。
なお、SiC以外の半導体を用いた素子を作製する場合でも、半導体基板あるいは半導体層に同様の方法で段差を設けてマーカーを形成し、マスク合わせを行う。
上述した従来技術によると、マーカー121が設けられた半導体層12の上にさらに半導体膜を形成する場合に、その半導体膜の成長方法によっては、マーカーがぼやけてしまい、認識することが困難になるという問題がある。
SiCを用いた縦型MOSFETを作製するプロセスを例に説明する。縦型MOSFETでは、チャネル移動度を向上させる目的で、炭化珪素層12の上に、さらにエピタキシャル成長を行ってチャネル層を形成することがある。このような場合、図15(a)に示すように、アライメントパターン120が設けられた炭化珪素層12の上に、さらに追加のエピタキシャル層(追エピ層)160を成長させる。追エピ層160には、マーカー121に対応して凹部141が形成され、その後の工程では、この凹部141がマーカーとして利用される。しかしながら、凹部141の形状は、炭化珪素層12に設けられたマーカー121の形状と大きく異なってしまう。この理由を以下に説明する。
図14を参照しながら前述した方法において、バルク基板11としてオフカット基板を用いると、追エピ層160は、炭化珪素層12の上にステップフロー成長によって形成されるため、マーカー121に対して等方的に堆積されない。その結果、図15(b)に示すように、炭化珪素層12に形成されたマーカー121の形状は、ステップフロー成長によって崩されて、三日月形のクレーターのような凹部141が形成されることがある。なお、図15(b)では、追エピ層160のステップフロー成長の方向を矢印151で示している。
三日月形の凹部141は、配列方向151に平行な線A−A’に対して略対称であるが、線A−A’に垂直な線B−B’に対して対称ではない。追エピ層16を形成した後に行うフォトリソグラフィー工程で、このような凹部141をマーカーとして用いると、特に線A−A’に沿った方向のマスク合わせが極めて困難になり、マスク合わせの精度が低下する。また、マーカー121として文字や記号を刻んでいる場合には、追エピ層16を形成することによって、文字や記号がくずれて認識できなくなるという不具合が生じる。
これに対し、特許文献2には、半導体層に設けられたマーカーの上にエピタキシャル膜が形成された半導体基板の製造方法において、マーカーの認識性を確保することを目的として、結晶性の違いを利用したアライメントパターンを形成することが提案されている。特許文献2に提案された方法によると、まず、半導体層の一部に不純物イオンを注入して欠陥層を形成し、これをマーカーとして利用する。この半導体層の上に、トレンチ溝を埋めるためのエピタキシャル膜を成長させると、エピタキシャル膜には、欠陥層に対応して、結晶性の違いによるアライメントパターンが形成される。従って、エピタキシャル膜を形成した後は、結晶性の違いによるアライメントパターンを利用して、マスク合わせを行うことができる。
特開平11−266017号公報 特開2005−19898号公報
上述したように、特許文献2の方法では、イオン注入によって半導体層に形成された欠陥層をマーカーとして利用している。しかしながら、本願発明者が検討したところ、このような欠陥層を光学的に識別することは困難である。特に、可視域の波長帯を利用した光学式センサーを用いて、SiCなどのワイドギャップ半導体からなる半導体層に形成された欠陥層を識別することは極めて難しい。また、識別しやすい欠陥層を形成しようとすると、不純物イオンを半導体層の比較的深くまで注入する必要があるので、製造コストや製造時間を増大させるおそれがある。特許文献2の記載によると、欠陥層を形成するために、150keV以上の高エネルギーで深い注入を行っており、また、ドーズ量も5×1015cm-2以上と高いため、注入に対するスループットが悪い。
さらに、特許文献2に提案された方法を適用してSiC基板に縦型MOSFETを作製する場合には、欠陥層をマーカーとして用いて、半導体層に対する不純物注入プロセスを複数回にわたって行い、ウェル領域やソース領域などの不純物注入領域を形成する必要がある。この後、これらの領域に注入された不純物を活性化するために、高温(例えば1000℃以上)で熱処理を行うが、この熱処理によって、欠陥層に注入された不純物も活性化され、欠陥層の結晶性がある程度回復する可能性がある。欠陥層の結晶性が回復すると、その上に成長させるエピタキシャル膜に認識性の高いアライメントパターンを形成することが困難となる。
このように、従来技術では、アライメントパターンを有する半導体層の上にエピタキシャル膜を堆積させる場合に、エピタキシャル膜によるアライメントパターンの認識性の低下を防止して、半導体層およびエピタキシャル膜のそれぞれに認識性の高いアライメントパターンを形成することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体層による積層構造を有する半導体基板において、半導体素子を作製する際に使用されるアライメントパターンの認識性を高め、マスク合わせの精度を向上させることにある。
本発明の半導体基板は、バルク基板と、前記バルク基板の表面に形成された第1半導体層と、前記第1半導体層の上に形成された第2半導体層とを備え、前記第1半導体層の表面は、第1のアライメントパターンを規定する段差を有しており、前記第2半導体層の表面には、表面粗さの差によって第2のアライメントパターンが形成されている。
ある好ましい実施形態において、前記第2のアライメントパターンは、前記第2半導体層の表面のうち前記第1のアライメントパターンの上に位置する部分以外の部分に形成されている。
ある好ましい実施形態において、前記第2のアライメントパターンは、複数の第1部分と、前記複数の第1部分のそれぞれを包囲する第2部分とを有しており、前記複数の第1部分の表面粗さは前記第2部分の表面粗さと異なっている。
ある好ましい実施形態において、前記第1半導体層は、前記第2半導体層における各第1部分に対して積層方向に整合する複数の第1領域と、前記複数の第1領域を包囲する第2領域とを有しており、前記第1領域における不純物濃度は、前記第2領域における不純物濃度と異なっている。
上記半導体基板は、少なくとも1つの半導体素子をさらに備えていてもよい。
前記半導体素子は縦型MOSFETであって、前記縦型MOSFETは、前記第1半導体層の上に形成されたチャネル層を有しており、前記チャネル層と前記第2半導体層とは、同一のエピタキシャル膜から形成されていてもよい。
前記第1半導体層は炭化珪素を含んでもよい。
本発明の半導体基板の製造方法は、(a)表面に第1半導体層を有するバルク基板を用意する工程と、(b)前記第1半導体層に、第1のアライメントパターンを規定する段差を形成する工程と、(c)前記第1のアライメントパターンを用いて、前記第1半導体層に不純物濃度の差による下地パターンを形成する工程と、(d)前記下地パターンの上に第2半導体層を堆積することにより、前記第2半導体層の表面に、表面粗さの差によって、前記下地パターンに対応する第2のアライメントパターンを形成する工程とを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のアライメントパターンを利用して、半導体素子を形成する工程をさらに包含する。
前記半導体素子は縦型MOSFETであって、前記工程(b)の後、前記第1半導体層の一部に不純物を注入することにより、前記縦型MOSFETのソース領域を形成する工程(d1)をさらに包含し、前記工程(c)は、前記第1半導体層の一部に不純物を注入する工程(c1)を含んでおり、前記工程(d1)および前記工程(c1)は、同一の注入マスクを用いて行われてもよい。
前記半導体素子は縦型MOSFETであって、前記工程(b)の後、前記第1半導体層の一部に不純物を注入することにより、前記縦型MOSFETのコンタクト領域を形成する工程(d2)をさらに包含し、前記工程(c)は、前記第1半導体層の一部に不純物を注入する工程(c1)を含んでおり、前記工程(d2)および前記工程(c1)は、同一の注入マスクを用いて行われてもよい。
本発明によると、アライメントパターンを有する半導体層の上に第2半導体層を形成しても、アライメントパターンの認識性を低下させることなく、高精度なマスク合わせを行うことができる。
さらに、本発明によると、製造プロセスを複雑にすることなく、上記のようなアライメントパターンを形成できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の半導体基板の好ましい実施形態を説明する。なお、本明細書において、「半導体基板」は、バルク基板に対して何らかの加工を行って得られた基板を指し、バルク基板上に半導体素子あるいはその一部が形成された基板を広く含む。例えば、複数の半導体素子が形成された半導体ウェハや、そのような半導体ウェハを所定のサイズに切断(ダイシング)した基板であってもよい。また、「バルク基板」とは、単結晶シリコン基板や単結晶炭化珪素基板などの単結晶半導体基板をいう。ここでいう単結晶炭化珪素基板は、改良レーリー(Lely)法や昇華法などにより作製された単結晶SiCを所定のサイズに切断・研磨して得られた基板をいう。
図1は、本実施形態の半導体基板を説明するための模式的断面図である。半導体基板100は、バルク基板11と、バルク基板11の表面に形成された半導体層12と、半導体層12の上に形成された半導体層16とを備えており、半導体層12の表面には、段差による第1のアライメントパターン21が形成され、半導体層16の表面には、表面粗さによる第2のアライメントパターン25が形成されている。なお、ここでいう半導体層12、16の「表面」は、露出した表面のみを指すのではなく、他の層によって覆われている面も含む。半導体層16の上には、必要に応じて、絶縁膜などの他の膜(図示せず)が設けられる。
図示していないが、半導体基板100には、少なくとも1つの半導体素子が形成されており、第1および第2のアライメントパターン21、25は、半導体基板100における半導体素子が形成された領域以外の領域に形成され、半導体素子を作製するプロセスにおいて、フォトマスクの位置合わせのために用いられる。
以下、第1および第2のアライメントパターン21、25について、より具体的に説明する。
第1のアライメントパターン21は、例えば、半導体層12に形成された複数の凹部または凸部から構成されている。第1のアライメントパターン21は、図13および図14を参照しながら説明したアライメントパターン120と同様の構成を有し、同様の方法で形成されていてもよい。第1のアライメントパターン21における段差dは、好ましくは0.1μm以上2μm以下、より好ましくは0.1μm以上0.5μm以下である。
第2のアライメントパターン25は、半導体層16の表面に形成された複数の第1部分3および第1部分3のそれぞれを包囲する第2部分4を有している。第1部分3と第2部分4とは表面粗さが異なっており、マスク合わせの際には、第1部分3と第2部分4との光の散乱の違いを利用して、第2のアライメントパターン25が認識される。
半導体層12の表面には、第2のアライメントパターン25を規定するための下地パターン24が形成されている。本実施形態における下地パターン24は、複数の第1領域1と、第1領域1を包囲する第2領域2とを有し、第1領域1の不純物濃度は、第2領域2の不純物濃度よりも高い。
このような下地パターン24は、例えば半導体層12の表面に選択的に不純物を注入することによって形成されている。不純物注入後、不純物を活性化させるための熱処理を十分に行わないことが好ましい。活性化のための熱処理を十分に行ってもよいが、結晶性が回復しないほどの高濃度で不純物を注入したり、半導体層12としてSiC層を用いる場合には、SiC層に対して、室温で不純物を注入する(基板を加熱しない状態で注入する)ことが望ましい。これにより、不純物の注入によって低下した第1領域1の結晶性を低いまま維持できるので、第1領域1および第2領域2の結晶性の差を確保できる。なお、第1領域1の不純物濃度と第2領域2の不純物濃度とは互いに異なっていればよく、第2領域2の不純物濃度の方が高くてもかまわない。
下地パターン24の上に半導体層16を堆積すると、不純物注入によって結晶性が低下した第1領域1の上では、第2領域2の上よりも表面モフォロジーが低くなる。その結果、第1領域1の上に位置する第1部分3の表面粗さは、第2領域2の上に位置する第2部分4の表面粗さよりも大きくなる。第1部分3は第1領域1と積層方向にほぼ整合し、第2部分4は、第1部分3を包囲するように、第1部分3に隣接して配置される。
なお、第2のアライメントパターン25の第1および第2部分3、4の表面粗さは互いに異なっていればよく、第2のアライメントパターン25の第2部分4の表面粗さが第1部分3の表面粗さよりも大きくてもよい。第1部分3および第2部分4の表面粗さRaの差は、特に限定しないが、好ましくは10nm以上0.2μm以下、より好ましくは40nm以上0.2μm以下である。
半導体基板100は、上記のような構成を有するため、半導体素子を作製するプロセスにおいて、半導体層16を形成する前には、半導体層12に形成された第1のアライメントパターン21を用いてマスク合わせを行い、半導体層16を形成した後は、半導体層16に形成された第2のアライメントパターン25を用いてマスク合わせを行うことが可能になる。本実施形態における第1のアライメントパターン21は、段差によって構成されているので、特許文献2に提案された欠陥層によるマーカーに比べて認識しやすく、また、簡便なプロセスで形成できるので有利である。
さらに、特許文献2では、欠陥層に注入した不純物が活性化されて欠陥層の結晶性が回復し、その結果、エピタキシャル膜のアライメントパターンを形成するための下地としての機能を果たせなくなる可能性があった。これに対し、本実施形態では、下地パターン24の第1領域1に注入された不純物を十分に活性化しない状態(活性化のための熱処理を十分に行わない状態、あるいは、活性化のための熱処理を行う場合でも、高濃度で注入を行うことにより結晶性を十分に回復させない状態)で、下地パターン24の上に半導体層16を形成するので、半導体層16の表面に認識性に優れたアライメントパターン25を形成できる。従って、バルク基板11の上に半導体素子を作製するプロセスにおいて、半導体層16を形成した後に行われる工程でも、より高精度なマスク合わせが可能になる。その結果、優れた特性を有し、かつ、信頼性の高い半導体素子を作製できる。
本実施形態によると、半導体層12に形成された下地パターン自体をマーカーとして利用せずに、半導体層12の上に形成される半導体層16の結晶性を部分的に低下させることによって、半導体層16に第2のアライメントパターン25を形成する。そのため、半導体層12に下地パターン24を形成するための不純物注入プロセスでは、半導体層12の表層の結晶性を乱す程度に、ごく浅い注入を行えばよい。下地パターン24を形成する際の注入深さは、好ましくは0.05μm以上1μm以下、より好ましくは0.05μm以上0.3μm以下である。このように、特許文献2の方法における欠陥層を形成するためのプロセスのように深い注入を必要としないので、製造プロセス面で有利である。
半導体基板100では、第2のアライメントパターン25は、半導体層16の表面のうち第1のアライメントパターン21の上に位置する部分以外の部分に形成されている。これにより、第1のアライメントパターン21の段差の影響を受けて、第2のアライメントパターン25の認識性が低下することを防止できる。なお、第2のアライメントパターン25は、半導体層16の表面のうち第1のアライメントパターン21の上に位置する部分に形成されていてもよい。その場合には、アライメントパターン21、25が形成される領域のサイズを小さく抑えることができる。
本実施形態では、第2のアライメントパターン25を得るための下地パターン24として、半導体層12に選択的に不純物を注入することによって、不純物濃度の異なる第1および第2領域1、2を形成しているが、下地パターン24の構造や形成方法は上記構造や形成方法に限定されない。例えば、半導体層12に不純物注入あるいはエピタキシャル成長により不純物濃度を高めた領域を形成し、これをパターニングすることによって、下地パターン24を形成することもできる。
本実施形態における半導体層16は、半導体層12の上にエピタキシャル成長(追成長)によって形成されることが好ましい。これにより、半導体層12の下地パターン24を反映して、結晶性の違いによるコントラストが得られやすいので、第2のアライメントパターン25の認識性をより高めることができる。より好ましくは、半導体層16は、ステップフロー成長を利用して形成される炭化珪素エピタキシャル層である。上述したように、炭化珪素エピタキシャル層を積層すると、段差によるアライメントパターンの形状を維持できないという問題があったが、本実施形態によると、半導体層16を形成した場合でも、半導体層16の表面に所望の形状のアライメントパターン25を形成できるので、アライメントパターンの認識性をより効果的に改善できる。
また、本実施形態におけるバルク基板11として、特に限定しないが、その上に炭化珪素をエピタキシャル成長させることができる基板を用いることが好ましく、例えば炭化珪素基板、シリコン基板などを用いることができる。
本実施形態における半導体素子は、半導体層12に素子構成要素となる不純物注入領域を形成した後に、半導体層12の上に半導体層16を形成する必要のある素子であればよく、例えばMOSFET、JFET、IGBT、MESFET、およびそれら以外のトランジスタ、さらには、pnダイオードやショットキーダイオード、サイリスタなどであってもよい。
半導体基板100が半導体素子として縦型MOSFETを備える場合、縦型MOSFETは、半導体層12の上に形成されたチャネル層を有する蓄積型のMOSFETであり、チャネル層と半導体層16とは、同一のエピタキシャル膜から形成されていることが好ましい。このような蓄積型のMOSFETをバルク基板11の上に作製する際には、まず、第1のアライメントパターン21を用いて半導体層12に対してウェル領域やソース領域などの不純物注入領域を形成した後、半導体層12の上にチャネル層として機能する半導体層16をエピタキシャル成長させる。その後の工程では、半導体層16の表面に形成された第2のアライメントパターン25を利用してフォトマスクの位置合わせを行う。このように、第1および第2のアライメントパターン21、25を用いることによって、フォトマスクの位置合わせ精度を従来よりも向上でき、信頼性の高い縦型MOSFETを作製できる。
次に、図2(a)〜(e)を参照しながら、本実施形態における第2のアライメントパターン25の形成方法を説明する。
まず、図2(a)に示すように、バルク基板11の表面に半導体層12を形成する。バルク基板11として、例えば、(0001)面を基準として、<11−20>方向に数度(オフカット角)傾けてステップ密度を増大させた表面を有する4H−SiC基板を用いる。オフカット角は、0.5〜10度の範囲で選択される。オフカットの方向は<11−20>方向以外(例えば<1−100>方向など)でもよい。本実施形態では、半導体層12として、シランガスおよびプロパンガスを用いたエピタキシャル成長によって炭化珪素層を形成する。エピタキシャル成長の際の基板温度は、1400〜1700度程度とする。図示しないが、半導体層12の表面には、例えばドライエッチングによって形成された第1のアライメントパターンが形成されている。
次いで、図2(b)に示すように、半導体層12の上にマスク層31を設ける。マスク層31の厚さは、この後に行う不純物注入プロセスにおいて、注入種がマスク層31で覆われた半導体層12の表面に到達しないように適宜選択される。マスク層31は、例えばフォトレジストまたはSiO2を用いて形成されている。SiO2を用いる場合、マスク層31は次のようにして形成される。まず、半導体層12の上にSiO2膜およびフォトレジスト膜をこの順で堆積し、フォトリソグラフィーによってフォトレジスト膜のパターニングを行い、レジストマスク(図示せず)を得る。フォトレジスト膜のパターニングの際には、半導体層12に形成された段差(第1のアライメントパターン)を利用して、フォトマスクの位置合わせを行う。次いで、SiO2膜のうちレジストマスクで覆われていない部分をドライエッチングによって除去することにより、マスク層31を得る。この後、レジストマスクを除去する。
続いて、図2(c)に示すように、半導体層12のうちマスク層31で覆われていない部分に不純物(例えばアルミニウム)を注入することにより、不純物注入領域(第1領域)1を形成する。不純物を注入する際のエネルギーは30KeV、ドーズ量は1×1015/cm2とする。このとき、半導体層12のうちマスク層31で覆われていて不純物が注入されなかった領域は、非注入領域(第2領域)2となる。このようにして、半導体層12の表面に、不純物濃度の差による下地パターン24が形成される。なお、注入種、エネルギー、ドーズ量などの注入条件は、上記条件に限定されない。
この後、図2(d)に示すように、マスク層31を除去する。本実施形態では、半導体層12に注入された注入種の活性化を十分に行わない。
次いで、図2(e)に示すように、半導体層12の上に炭化珪素をエピタキシャル成長させることにより半導体層16を形成する。エピタキシャル成長は、例えば1400度以上の温度で行う。得られた半導体層16の表面には、半導体層12の下地パターン24に対応して、表面粗さの差による第2のアライメントパターン25が形成される。
第2のアライメントパターン25が形成される理由を詳しく説明する。半導体層12における第1領域1では、不純物注入によって結晶性が低下している。その上、Siの融点付近またはそれ以上の温度でエピタキシャル成長を行うために、半導体層12のSi原子がSiC表面上を動きやすくなったり、あるいは半導体層12から抜けやすくなる。この結果、半導体層12の上では、SiCのステップフロー成長が阻害されて、表面モフォロジーが大幅に低下し、表面粗さが大きくなる。本実施形態では、半導体層16の表面のうち第1領域1の上に位置する部分(第1部分)3の表面粗さRaは50nm以上となる。なお、本明細書における「表面粗さRa」は、JISB0601−1994で規格される算術平均粗さRaで定義される。一方、半導体層12のうち不純物が注入されなかった第2領域2では、不純物注入プロセスによる結晶性の低下がないので、半導体層16の表面のうち第2領域2の上に位置する部分(第2部分)4は、第1部分3よりも平坦な表面を有する。第2部分4の表面粗さRaは、例えば10nm以下である。このようにして、平坦面に囲まれた粗面(表面粗さの大きい面)で規定される第2のアライメントパターン25が得られる。
図3は、上記方法によって形成された第2のアライメントパターン25の一例を示す平面図である。図3に例示する第2のアライメントパターン25では、複数の第1部分3が、図面に対して横方向に6μm間隔で等ピッチで配列され、縦方向には、20μmおよび26μmの間隔を空けて配列されている。各第1部分3のサイズは、例えば3μm×4μmである。これらの第1部分3は、第1部分3よりも平坦な第2部分4によって包囲されている。なお、本実施形態の第2のアライメントパターン25の第1部分3のサイズや配列ピッチは、上記サイズやピッチに限定されない。
以下、図面を参照しながら、縦型MOSFETを備える半導体基板に本発明を適用した実施形態について、より具体的に説明する。
本実施形態の半導体基板は、炭化珪素バルク基板上に形成された複数の縦型MOSFETと、それらを形成する際に利用されたアライメントパターンとを備えている。図4(a)および(b)は、本実施形態の半導体基板を示す平面図であり、(c)は、本実施形態の半導体基板の一部を示す模式的断面図である。簡単のため、図1に示す構成要素と同様の構成要素には同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図4(a)に示すように、半導体基板200は、バルク基板11の上に形成され、複数のショット領域96を有している。ここでは、バルク基板11として、主面が(0001)面から<11−20>方向に8度のオフ角度を有する4H−SiC基板(直径:例えば3インチ)を用いる。バルク基板11の導電型はn型であり、抵抗率は約0.02Ωcmである。ショット領域96は、ステッパーの1ショット分に相当する領域であり、そのサイズは例えば15mm×15mmである。
各ショット領域96には、図4(b)に示すように、複数の素子領域93が配列されている。素子領域93は、トランジスタやダイオードなどの半導体素子が形成される領域を指し、その大きさは例えば3mm×3mmである。本実施形態では、各ショット領域96に4×4個の素子領域93が間隔を空けて配列され、隣接する素子領域93の間隔には、第1のアライメントパターンが形成される領域(第1のマーカー形成領域)91、および、第2のアライメントパターンが形成される領域(第2のマーカー形成領域)92が設けられている。第1および第2のマーカー形成領域91、92は、それぞれ、各ショット領域96に少なくとも1個形成されていればよいが、縦方向および横方向に延びる上記間隔の両方に配置されることが好ましい。
次に、本実施形態における素子領域93およびマーカー形成領域94、95の構成を詳しく説明する。
本実施形態における素子領域93には、それぞれ縦型MOSFETが形成されている。素子領域93に形成されている縦型MOSFETは、典型的には複数のユニットセルが配列された構造を有している。本実施形態では、縦型MOSFETは、略四角形(例えば一辺が5〜50μm程度の正方形)の平面形状を有する複数のユニットセルから構成されている。なお、ユニットセルの平面形状は、四角形に限らず、他の多角形であってもよい。あるいは、縦型MOSFETは、細長いユニットセルが一方向に配列された、いわゆるストライプ型(または櫛型)の構造を有していてもよい。
図4(c)を参照しながら、縦型MOSFETのユニットセルの構成をより詳しく説明する。ユニットセル90は、バルク基板11に形成された半導体層12と、半導体層12に電気的に接続されたソース電極19と、半導体層12の少なくとも一部を覆うゲート電極18と、バルク基板11の裏面に電気的に接続されたドレイン電極40とを備える。半導体層12とゲート電極18との間には、チャネル層16cおよびゲート絶縁膜17がこの順で形成されている。
半導体層12には、ユニットセル毎にp型ウェル領域13が形成されており、p型ウェル領域13の内部には、高濃度でn型不純物を含むn型ソース領域14と、p型ウェル領域13に電気的に接続され、p型ウェル領域13よりも高い濃度でp型不純物を含むp+型コンタクト領域15とが形成されている。半導体層12のうちp型ウェル領域13が形成されていない部分はn型ドリフト領域となる。
チャネル層16cは、例えば4H−SiCからなるn型のエピタキシャル層であり、n型ソース領域14と半導体層12とを接続するように設けられている。
ソース電極19は、n型ソース領域14とp+型コンタクト領域15との両方に対してオーミック接触を形成している。各ユニットセルにおけるソース電極14は、上部配線電極39によって並列接続されている。また、上部配線電極39とゲート電極18とは層間絶縁膜38によって電気的に分離されている。
このような縦型MOSFETは、例えばノーマリーオフ型のMOSFETとして、次のように動作する。ソース、ドレイン間に電圧(例えば1V)が印加された状態で、ゲート電極18に閾値電圧以上(例えば1〜20V程度)の電圧が印加されると、ゲート電極18の下にあるチャネル層16cに電流を流すことができるため、ドレイン電極40からバルク基板11、半導体層12におけるn型ドリフト領域、チャネル層16、ソース領域14およびソース電極19を経て上部配線電極23へドレイン電流が流れる(オン状態)。一方、ゲート電極18に印加する電圧をゼロにすると、チャネル層16に電流が流れなくなるため、ドレイン電流はゼロとなる(オフ状態)。
本実施形態における第1のマーカー形成領域91は、半導体層12の表面に形成された第1のアライメントパターン21を有している。第1のアライメントパターン21は、図1を参照しながら前述した構成と同様の構成を有している。また、半導体層12の上には、チャネル層16cと同一の半導体膜(例えばSiCエピタキシャル膜)から形成された半導体層16が形成されている。半導体層16の表面は、第1のアライメントパターン21に起因する凹凸パターンを有している。半導体層16の凹凸パターンは、第1のアライメントパターン21とは大きく異なっているが、マーカーとして利用されないため、特に問題はない。図示しないが、半導体層16の上には、必要に応じて、樹脂膜などが適宜設けられる。
また、第2のマーカー形成領域92は、半導体層16の表面に形成された第2のアライメントパターン25を有している。第2のアライメントパターン25は、半導体層12の上に形成された半導体層16に、表面粗さの差によって形成されている。第2のアライメントパターン25のは、例えば、図1および図3を参照しながら前述したような構成を有し、図2を参照しながら前述したような方法で形成される。また、図示しないが、第2のマーカー形成領域92においても、半導体層16の上に、必要に応じて、樹脂膜などが適宜設けられる。
以下、図5および図6を参照しながら、本実施形態の半導体基板200を製造する方法を説明する。
まず、図5(a)に示すように、バルク基板11の上に炭化珪素をエピタキシャル成長させることにより半導体層12を形成し、次いで、半導体層12のうち第1のマーカー形成領域91に位置する部分に段差による第1のアライメントパターン21を形成する。
半導体層12は、例えば4H−SiCからなる炭化珪素エピタキシャル層である。炭化珪素エピタキシャル層の導電型はn型で、その不純物濃度は5×1015cm-3、厚さは約15μmである。図示していないが、バルク基板11と半導体層12との間に、n型の高濃度不純物を含むバッファー層を挿入してもよい。
第1のアライメントパターン21は、ドライエッチングを用いて、半導体層12の表面の一部を除去することによって形成できる。エッチングガスとしては、例えばCF4とO2との混合ガスを用いる。第1のアライメントパターン21における段差(マーカー深さ)は、例えば0.3μm程度である。
次いで、半導体層12の上にSiO2を用いてマスク層を形成し、このマスク層を利用して、半導体層12のうちp型ウェル領域を形成しようとする領域にp型ドーパント(例えばAl)を注入する。同様にして、n型ソース領域を形成しようとする領域にn型ドーパント(例えば窒素)、p+型コンタクト領域を形成しようとする領域にp型ドーパント(例えばAl)を注入する。これらの不純物注入プロセスでは、それぞれ、第1のアライメントパターン21を利用してマスク合わせを行う。この後、例えば約1700度の温度で、不純物を活性化するための熱処理を行う。これにより、図5(b)に示すように、半導体層12にp型ウェル領域13、n型ソース領域14およびp+コンタクト領域15を得る。
本実施形態では、p型ウェル領域13およびp+コンタクト領域15を形成するためのp型ドーパントとしてAlを用いるが、代わりにB(ボロン)を用いてもよい。また、n型ソース領域14を形成するためのn型ドーパントとして窒素を用いるが、代わりにP(リン)を用いてもよい。p型ウェル領域13、n型ソース領域14、p+型コンタクト領域の不純物濃度は、それぞれ、2×1018cm-3、1×1019cm-3、および5×1019cm-3である。また、p型ウェル領域13、n型ソース領域14、p+型コンタクト領域の厚さ(深さ)は、それぞれ、0.4μm、0.2μm、および0.2μmである。なお、これらの領域13、14および15の不純物濃度や厚さは、所望の素子特性に応じて適宜選択されるため、上記濃度や厚さに限定されない。
続いて、半導体層12の上にフォトリソグラフィーによりレジストまたはSiO2からなるマスク層(図示せず)を形成し、これを用いて、半導体層12に選択的に不純物を注入する。これにより、図5(c)に示すように、第2のマーカー形成領域92に、不純物が注入された第1領域1および不純物が注入されなかった第2領域2から構成される下地パターン24が得られる。この工程において、不純物を注入する際のフォトマスクは、第1のアライメントパターン21に基づいて位置合わせされる。ここでは、不純物としてAlを用いて、不純物濃度(ピーク濃度)が4×1020cm-3、深さが0.1μmの第1領域1を複数個形成する。なお、上記領域13、14および15を形成する場合と異なり、第1領域1に注入した不純物を活性化させない。
なお、図5(c)では、2個の第1領域1のみが図示されているが、本実施形態では、各マーカー形成領域92には、多数の第1領域1(例えば1マスクあたり75個程度、素子を形成するために複数のマスクが必要な場合は、必要に応じて第1領域1の数を増やす)が形成される。これらの第1領域1は、例えば、図3に示すように、隣接する素子領域93の間隔に3列に並んで配置される。
この後、図6(a)に示すように、半導体層12の上にエピタキシャル成長により半導体層16を形成する。本実施形態では、半導体層16として、平均不純物濃度が約2×1017cm-3、厚さが約0.2μmの4H−SiC層を形成する。なお、半導体層16の不純物濃度や厚さは、要求される素子スペックに応じて適宜選択されるので、上記濃度や厚さに限定されない。
このとき、半導体層12における第1領域1では不純物の活性化が不十分であるため、その上に成長させた半導体層16の表面(第1部分)3は粗面となる。また、第2領域2には不純物が注入されていないため、その上に成長させた半導体層16の表面(第2部分)4は略平坦となる。このようにして、第1部分3および第2部分4から構成された第2のアライメントパターン25が得られる。一方、素子領域93に形成されたp型ウェル領域13、n型ソース領域14およびp+コンタクト領域15では、活性化処理によって結晶性が十分に回復しているため、これらの領域13、14、15の上に成長させた半導体層16の表面は略平坦となる。また、第1のマーカー形成領域91では、第1のアライメントパターン21の上に半導体層16が形成されるために、アライメントパターン21の形状が崩れて、マーカーとして認識することが困難となる。
この後、図6(b)に示すように、素子領域93に、複数のユニットセル90から構成される縦型MOSFETを作製する。縦型MOSFETを作製するプロセスでは、必要に応じて、マスク合わせのために第2のアライメントパターン25が利用される。
第2のアライメントパターン25を用いて縦型MOSFETを作製するプロセスを具体的に説明する。
まず、半導体層16のエッチングを行い、チャネル層16cを得る。このエッチング工程において、エッチングマスクを形成するために、第2のアライメントパターン25を用いる。続いて、チャネル層16cを熱酸化することにより、あるいは半導体層16の上に絶縁膜を堆積することによりゲート絶縁膜17を形成する。
ゲート絶縁膜17の上には、ポリシリコンまたは金属材料からなる導電膜をパターニングすることによってゲート電極18が形成される。この後、ゲート電極18を覆う層間絶縁膜38を形成し、パターニングにより層間絶縁膜38に開口部を設ける。ゲート電極18を形成するための導電膜のパターニング工程や、層間絶縁膜38のパターニング工程においても、第2のアライメントパターン25が用いたマスク合わせを行ってもよいし、半導体層16のエッチングの際に新たな凹凸を設けてそれを第3のアライメントパターンにしてもよい。
続いて、層間絶縁膜38の開口部に、p+型コンタクト領域15およびソース領域14に電気的に接続されたソース電極19を形成する。ソース電極19は、導電膜のパターニング、または、サリサイドプロセスで形成できる。ソース電極19の形成後、ソース電極19と電気的に接続された上部配線電極39を設ける。一方、バルク基板11の裏面には、ドレイン電極40を形成する。このようにして、縦型MOSFETが完成する。
本実施形態の半導体基板200の製造方法は上記に限定されない。図5(c)に示す工程では、注入マスクを用いて半導体層12に対する不純物の注入を行い、第1領域1を形成しているが、図5(b)に示す工程において、p+型コンタクト領域15と第1領域1とを同時に形成することもできる。ここで、「同時に形成する」とは、同一の注入マスクを用いて、同一の注入種を同じ条件で半導体層12に注入することによって、複数の不純物注入領域を形成することを意味する。これによって、注入マスクを形成するためのフォトリソグラフィー工程を省略できるので、製造プロセスを簡略化できる。p+型コンタクト領域15と第1領域1とを同時に形成すると、得られた第1領域1およびp+コンタクト領域15は、典型的には、略同じ濃度でp型のドーパントを含み、かつ、略同じ厚さを有する。
なお、p+型コンタクト領域15および第1領域1を同時に形成するために、不純物(p型ドーパント)を注入するプロセスは、活性化処理の前に行うことが好ましい。また、この不純物注入プロセスでは、ドーズ量を高く(例えば1×1015cm-2以上)設定することが好ましい。特に、活性化処理を行っても十分に活性化できないくらい、注入表面の濃度が高くなるように(例えば注入表面の濃度:1×1020cm-3以上)ドーズ量を高く設定すると、p+型コンタクト領域15および第1領域1の不純物濃度が他の領域13、14に比べて大幅に高くなり、不純物注入後に活性化のための熱処理(例えば1700度)を行っても、p+型コンタクト領域15および第1領域1では、不純物の活性化が十分に行われず、不純物注入によって結晶性が低下した状態のまま維持される。よって、第1領域1の低い結晶性に起因して、その上に成長させる半導体層16の表面に表面凹凸の大きい第1部分3を形成できるので、認識性の高いアライメントパターン25を実現できる。この場合、p+型コンタクト領域15の上の半導体層16の表面も該当部分が粗面になるが、後にチャネル層16cを形成する際にエッチングされるため、問題は生じない。
+型コンタクト領域15および第1領域1を同時に形成する代わりに、n型ソース領域14と第1領域1とを同時に形成することもできる。この場合も、不純物(n型ドーパント)を注入するプロセスでは、ドーズ量を高く設定し、活性化のための熱処理によって第1領域1が十分に活性化されることを防止することが好ましい。
なお、半導体基板200は、各素子領域93の近傍に、半導体素子を区別するためのマーカー(数字や記号などの文字)を有していてもよい。このようなマーカーは、上述した第2のアライメントパターン25と同様の方法で形成されることが好ましい。これにより、半導体素子を形成するプロセスによって文字崩れを生じることなく、容易に認識できる。
本実施形態では、バルク基板11として、4H−SiCからなる基板を用いているが、代わりに他の結晶面や他のポリタイプのSiC基板を用いてもよい。Si面およびC面を有するSiC基板(例えば4H−SiCや6H−SiC基板)を用いる場合、SiC基板におけるSi面に半導体層12を形成してもよいし、C面に形成してもよい。また、バルク基板11として、シリコン基板などの、SiC以外の半導体を含む基板を用いることもできる。
本実施形態における第2のアライメントパターン25の構成および形成方法は、上述した構成および方法に限定されない。図3に示す例では、第2のアライメントパターン25を構成する第1部分3は長方形であるが、第1部分3の形状は長方形に限定されない。なお、第1部分3は、左右、上下ともに対称な形状であることが好ましく、これにより、左右方向および上下方向の両方に対して精確なマスク合わせを行うことが可能になる。また、図3に図示する例では、第1部分3の表面粗さは第2部分4の表面粗さよりも大きいが、この逆であってもよい。すなわち、第1部分3が略平坦であり、第1部分3を包囲する第2部分4が粗面であってもよい。
(第2のアライメントパターンの他の例)
以下、図7〜図11を参照しながら、本実施形態における第2のアライメントパターンの他の例を説明する。簡単のため、図1および図2に示す構成要素と同様の構成要素には同じ参照符号を付し、説明を省略しる。
図7(a)および(b)は、それぞれ、第2のアライメントパターンの他の構成を示す平面図および模式的断面図である。
この例では、半導体層16の表面は、複数の第1部分48と、それを包囲する第2部分47とを有し、これらの部分47、48の表面粗さの差によって第2のアライメントパターン50を規定している。図3に示す例とは、第1部分48の表面粗さが第2部分47の表面粗さよりも小さいという点で異なっている。第1部分48のサイズや配列ピッチは、図3を参照しながら説明した第1部分3のサイズや配列ピッチと同じであってもよい。
半導体層12の表面は、第1部分48および第2部分47にそれぞれ対応する第1領域46および第2領域45を含む下地パターン44を有している。第1領域46の不純物濃度は、第2領域45の不純物濃度よりも高い。
図8(a)〜(e)は、第2のアライメントパターン50を形成する工程を説明するための模式的断面図である。
まず、図2を参照しながら説明した方法と同様の方法で、図8(a)に示すように、バルク基板11の上に半導体層12をエピタキシャル成長により形成し、次いで、図8(b)に示すように、半導体層12の上にマスク層53を形成する。マスク層53は、図2(b)に示すマスク層31を反転させた形状を有する。
次に、図8(c)に示すように、マスク層53を用いて半導体層12に不純物を注入することにより、不純物注入領域(第2領域)45と、マスク層53で覆われていて不純物が注入されない非注入領域(第1領域)46とを含む下地パターン44を形成する。注入条件は、図2(c)を参照しながら説明した条件と同様である。この後、図8(d)に示すように、マスク層53を除去する。
続いて、図8(e)に示すように、半導体層12の上に、半導体層16をエピタキシャル成長により形成する。半導体層16の表面には、下地パターン44に対応して、表面粗さの小さい(Ra:例えば10nm以下)第1部分48と、表面粗さの大きい第2部分(Ra:例えば50nm以上)47とが形成される。
また、図9(a)および(b)は、それぞれ、第2のアライメントパターンのさらに他の構成を示す平面図および模式的断面図である。
この例では、半導体層16の表面は、複数の第1部分57と、それを包囲する第2部分58とを有し、これらの部分57、58の表面粗さの差によって第2のアライメントパターン60を規定している。図3に示す例と異なる点は、第1部分57の表面粗さが第2部分58の表面粗さよりも小さい点、および、第1部分57と第2部分58との間に段差を有する点である。第1部分57のサイズや配列ピッチは、図3を参照しながら説明した第1部分3のサイズや配列ピッチと同じであってもよい。
図9(b)からわかるように、半導体層12の表面は、複数の第1領域55からなる凹部と、それを包囲する第2領域56とを含む下地パターン54を有している。第1領域55の不純物濃度は、第2領域56の不純物濃度よりも低い。また、第1領域55と第2領域56との段差は、例えば0.5μm程度である。このような半導体層12の上に形成された半導体層16は、半導体層12の凹凸を反映した凹凸を有する。すなわち、半導体層16のうち第1領域55の上に位置する部分は凹部となり、その表面は表面粗さの小さい(平坦な)第1部分57となる。また、第2領域56の上に位置する部分の表面は、第1部分57よりも表面粗さの大きい第2部分58となる。
なお、この例では、半導体層12の表面に形成された下地パターン54は段差を有しているので、第1のアライメントパターンとして利用することもできる。例えば、半導体層12にウェル領域などを形成するプロセスにおいて、注入マスクを形成するためのフォトリソグラフィー工程では、下地パターン54の段差を認識してフォトマスクの位置合わせを行い、半導体層16を形成した後に行われるフォトリソグラフィー工程では、第2のアライメントパターン60を利用してフォトマスクの位置合わせを行ってもよい。これにより、製造プロセスを簡略化できるとともに、第1および第2のアライメントパターンを同じ領域に形成できるので、マーカー形成領域のサイズを抑えることができる。
図10(a)〜(e)は、第2のアライメントパターン60を形成するための模式的断面図である。
まず、図2を参照しながら説明した方法と同様の方法で、図10(a)に示すように、バルク基板11の上に半導体層12をエピタキシャル成長により形成する。
次いで、図10(b)に示すように、半導体層12に不純物を注入することにより、不純物注入領域61を形成する。ここでは、不純物注入領域61は、第2のマーカー形成領域92の全面に形成される。不純物注入領域61の深さは、例えば0.2μmとする。また、不純物注入領域61に対して、不純物を活性化させるための熱処理はほとんど行わないことが好ましい。
続いて、図10(c)に示すように、不純物注入領域61の上にマスク層63を形成する。マスク層63は、後の半導体層12に対するエッチング工程において、不純物注入領域61の深さ以上のエッチングに耐え得る十分な厚さを有し、また、図8(b)に示すマスク層53と同じ形状を有している。
マスク層63は、フォトレジストまたはSiO2を用いて形成される。SiO2を用いる場合のマスク層63の形成方法を説明する。まず、半導体層12の上にSiO2膜を堆積した後、フォトレジストを塗布する。次いで、第1のアライメントパターン(図示せず)を利用して、フォトレジストをパターニングすることにより、SiO2膜の一部を露出するマスク層63を得る。この後、フォトレジストを除去する。
次いで、図10(d)に示すように、マスク層63を用いて半導体層12の一部をドライエッチングによって除去した後、マスク層63を除去する。ドライエッチングでは、例えば塩素系またはフッ素系のガスをエッチングガスとして用いる。ドライエッチングの深さは、不純物注入領域61の深さと略同じか、あるいは不純物注入領域61の深さ以上とする。これにより、半導体層12のうちマスク層63から露出した部分では、不純物注入領域61が略完全に除去され、図10(b)に示す工程で注入された不純物をほとんど含まない第1領域55が形成される。一方、不純物注入領域61のうちマスク層63で覆われていた領域は、エッチングされずに残って第2領域56となる。このようにして、不純物濃度の低い第1領域55と、不純物濃度の高い第2領域56とを含む下地パターン54が得られる。
続いて、図10(e)に示すように、半導体層12の上に半導体層16をエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長は、例えば1400度以上の温度で行う。これによって、半導体層16の表面には、下地パターン54に対応して、表面粗さの小さい(Ra:例えば10nm以下)第1部分57と表面粗さの大きい第2部分(Ra:例えば50nm以上)58とを有する第2のアライメントパターン60が形成される。なお、半導体層16のうち第1領域55の上に位置する部分は、比較的狭い凹部領域内にエピタキシャル成長されるため、その表面(第1部分)57は略平坦にならない可能性があるが、その場合でも、これらの部分57、58の表面粗さの差によって、従来よりも容易に認識され得るアライメントパターン60が得られる。
図11(a)および(b)は、それぞれ、第2のアライメントパターンのさらに他の構成を示す平面図および模式的断面図である。
この例では、半導体層16の表面は、複数の第1部分77と、それを包囲する第2部分78とを有し、これらの部分77、78の表面粗さの差によって第2のアライメントパターン80を規定している。第2のアライメントパターン80は、第1部分77の表面粗さが第2部分78の表面粗さよりも大きい点以外は、図9(a)および(b)を参照しながら前述した第2のアライメントパターン60と同様である。第1部分77のサイズや配列ピッチは、図3を参照しながら説明した第1部分3のサイズや配列ピッチと同じであってもよい。
図11(b)からわかるように、半導体層12の表面は、複数の第1領域75からなる凸部と、それを包囲する第2領域76とを含む下地パターン74を有している。第1領域75の不純物濃度は、第2領域76の不純物濃度よりも高い。また、第1領域75と第2領域76との段差は、例えば0.5μm程度である。このような半導体層12の上に形成された半導体層16は、半導体層12の凹凸を反映した凹凸を有する。すなわち、半導体層16のうち第1領域75の上に位置する部分は凸部を構成し、凸部の表面に第1部分77が形成される。また、第2領域76の上に位置する部分には、第1部分77よりも平坦な第2部分78が形成される。
この例でも、図9に示す例と同様に、下地パターン74を段差によるアライメントパターンとして利用することも可能である。
図12(a)〜(e)は、第2のアライメントパターン80を形成するための模式的断面図である。
まず、図2を参照しながら説明した方法と同様の方法で、図12(a)に示すように、バルク基板11の上に半導体層12をエピタキシャル成長させる。
次いで、図12(b)に示すように、半導体層12に不純物を注入することにより、不純物注入領域81を形成する。ここでは、不純物注入領域81は、第2のマーカー形成領域92の全面に形成される。不純物注入領域81の深さは、例えば0.2μmとする。また、不純物注入領域81に対して、不純物を活性化させるための熱処理を行わないことが好ましい。
続いて、図12(c)に示すように、不純物注入領域81の上にマスク層83を形成する。マスク層83は、フォトレジストまたはSiO2を用いて形成され、図2(b)に示すマスク層31と同じ形状を有している。マスク層83は、後の半導体層12に対するエッチング工程において、不純物注入領域61の深さ以上のエッチングに耐え得る十分な厚さを有する必要がある。マスク層83の形成方法は、図10(c)を参照しながら前述した方法と同様である。
次いで、図12(d)に示すように、マスク層83を用いて半導体層12の一部をドライエッチングによって除去する。ドライエッチングでは、例えば塩素系またはフッ素系のガスをエッチングガスとして用いることがきる。ドライエッチングの深さは、不純物注入領域61の深さと略同じか、あるいは不純物注入領域61の深さ以上とする。エッチング後、マスク層83を除去する。これにより、半導体層12のうちマスク層83から露出した部分では、不純物注入領域81が略完全に除去され、図12(b)に示す工程で注入された不純物をほとんど含まない第2領域76が形成される。一方、不純物注入領域81のうちマスク層83で覆われていた領域は、エッチングされずに凸部として残り、第1領域75となる。このようにして、不純物濃度の高い第1領域75と、不純物濃度の低い第2領域76とを含む下地パターン74が得られる。
続いて、図12(e)に示すように、半導体層12の上に半導体層16をエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長は、例えば1400度以上の温度で行う。これによって、半導体層16の表面には、下地パターン74に対応して、表面粗さの大きい第1部分(Ra:例えば50nm以上)77と、表面粗さの小さい(Ra:例えば10nm以下)第2部分78とを有する第2のアライメントパターン80が形成される。
本発明によると、バルク基板上に形成された半導体層の上にさらに半導体層を有する半導体基板において、認識性に優れたアライメントパターンを形成できるので、フォトリソグラフィー工程におけるフォトマスクの位置合わせ精度を向上できる。
本発明は、縦型MOSFETのように、複数回のフォトリソグラフィー工程を必要とする半導体素子を備えた半導体基板に好適に用いられる。また、アライメントパターンの崩れが特に問題となっていた炭化珪素バルク基板を備えた半導体基板に本発明を適用すると、アライメントパターンの認識性をより効果的に改善できる。さらに、フォトマスクの位置合わせのずれが大きく影響するような微細なサイズの半導体素子、例えば、ソース電極の幅が5ミクロン以下、より好ましくは3ミクロン以下であるユニットセルから構成された縦型MOSFETを備えた半導体基板に好適に適用される。
本発明による好ましい実施形態の半導体基板を示す模式的断面図である。 (a)〜(e)は、本発明の好ましい実施形態における第2のアライメントパターンを形成する方法を説明するための工程断面工程図である。 本発明の好ましい実施形態における第2のアライメントパターンを示す平面図である。 (a)および(b)は、本発明による実施形態の半導体基板を示す平面図であり、(c)は、実施形態の半導体基板の一部を示す模式的断面図である。 (a)〜(c)は、本発明による実施形態の半導体基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、本発明による実施形態の半導体基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、本発明による実施形態における第2のアライメントパターンの他の構成を示す平面図および模式的断面図である。 (a)〜(e)は、図7(a)および(b)に示す第2のアライメントパターンの形成方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、本発明による実施形態における第2のアライメントパターンのさらに他の構成を示す平面図および模式的断面図である。 (a)〜(e)は、図9(a)および(b)に示す第2のアライメントパターンの形成方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、本発明による実施形態における第2のアライメントパターンのさらに他の構成を示す平面図および模式的断面図である。 (a)〜(e)は、図11(a)および(b)に示す第2のアライメントパターンの形成方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、従来のマーカー形状を例示する平面図および模式的断面図である。 (a)〜(d)は、従来のマーカーを形成する方法を例示する工程断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、従来のマーカーにおけるパターン崩れの問題を説明するための模式的断面図および平面図である。
符号の説明
1 第1領域
2 第2領域
3 第1部分
4 第2部分
11 バルク基板
12 半導体層
13 ウェル領域
14 ソース領域
15 コンタクト領域
16 半導体層
16c チャネル層
17 ゲート絶縁膜
18 ゲート電極
19 ソース電極
21 第1のアライメントパターン
24 下地パターン
25 第2のアライメントパターン
38 層間絶縁膜
39 上部配線電極
40 ドレイン電極
90 ユニットセル
91、92 マーカー形成領域
93 素子領域
96 ショット領域
100、200 半導体基板

Claims (11)

  1. バルク基板と、
    前記バルク基板の表面に形成された第1半導体層と、
    前記第1半導体層の上に形成された第2半導体層と
    を備え、
    前記第1半導体層の表面は、第1のアライメントパターンを規定する段差を有しており、
    前記第2半導体層の表面には、表面粗さの差によって第2のアライメントパターンが形成されている半導体基板。
  2. 前記第2のアライメントパターンは、前記第2半導体層の表面のうち前記第1のアライメントパターンの上に位置する部分以外の部分に形成されている請求項1に記載の半導体基板。
  3. 前記第2のアライメントパターンは、複数の第1部分と、前記複数の第1部分のそれぞれを包囲する第2部分とを有しており、前記複数の第1部分の表面粗さは前記第2部分の表面粗さと異なっている請求項1に記載の半導体基板。
  4. 前記第1半導体層は、
    前記第2半導体層における各第1部分に対して積層方向に整合する複数の第1領域と、
    前記複数の第1領域を包囲する第2領域と
    を有しており、
    前記第1領域における不純物濃度は、前記第2領域における不純物濃度と異なっている請求項2または3に記載の半導体基板。
  5. 少なくとも1つの半導体素子をさらに備えた請求項1から4のいずれかに記載の半導体基板。
  6. 前記半導体素子は縦型MOSFETであって、
    前記縦型MOSFETは、前記第1半導体層の上に形成されたチャネル層を有しており、
    前記チャネル層と前記第2半導体層とは、同一のエピタキシャル膜から形成されている請求項5に記載の半導体基板。
  7. 前記第1半導体層は炭化珪素を含む請求項1から6のいずれかに記載の半導体基板。
  8. (a)表面に第1半導体層を有するバルク基板を用意する工程と、
    (b)前記第1半導体層に、第1のアライメントパターンを規定する段差を形成する工程と、
    (c)前記第1のアライメントパターンを用いて、前記第1半導体層に不純物濃度の差による下地パターンを形成する工程と、
    (d)前記下地パターンの上に第2半導体層を堆積することにより、前記第2半導体層の表面に、表面粗さの差によって、前記下地パターンに対応する第2のアライメントパターンを形成する工程と
    を包含する半導体基板の製造方法。
  9. 前記第1および第2のアライメントパターンを利用して、半導体素子を形成する工程をさらに包含する請求項8に記載の半導体基板の製造方法。
  10. 前記半導体素子は縦型MOSFETであって、
    前記工程(b)の後、前記第1半導体層の一部に不純物を注入することにより、前記縦型MOSFETのソース領域を形成する工程(d1)をさらに包含し、
    前記工程(c)は、前記第1半導体層の一部に不純物を注入する工程(c1)を含んでおり、
    前記工程(d1)および前記工程(c1)は、同一の注入マスクを用いて行われる請求項9に記載の半導体基板の製造方法。
  11. 前記半導体素子は縦型MOSFETであって、
    前記工程(b)の後、前記第1半導体層の一部に不純物を注入することにより、前記縦型MOSFETのコンタクト領域を形成する工程(d2)をさらに包含し、
    前記工程(c)は、前記第1半導体層の一部に不純物を注入する工程(c1)を含んでおり、
    前記工程(d2)および前記工程(c1)は、同一の注入マスクを用いて行われる請求項9に記載の半導体基板の製造方法。

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