JP2008051648A - ガスメータ - Google Patents

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寿孝 加藤
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Abstract

【課題】赤外線通信方式を採用した外部機器との通信において、通信エラーを低減し且つ簡易に通信することが可能なガスメータを提供する。
【解決手段】ガスメータ1は、ガスを計量する計量部15と、計量部15で計量した値に関する情報、遮断弁12aに関する情報、及び保安情報を表示する表示部14と、赤外線通信の送信部(赤外線通信出力部)19を内部に設ける。ガスメータ1は、遮断弁12aを開くための遮断弁開スイッチ12b、テスト遮断スイッチ18、及びリセットスイッチ19を設け、それらのいずれかの操作により通信モードに切り替え、外部機器へ送信させたいデータをそれらいずれかの操作で表示部14に表示させながら選択し、さらにそれらいずれかの操作によって赤外線通信出力部19で外部機器に対しデータ送信を行なう。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスメータに関し、より詳細には、通信機能を有するガスメータに関する。
従来から、ガスメータとして、ガスの供給に係る各種機能を実現するための所定のプログラムに従って動作するマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を内蔵し、このマイコンで制御される所謂マイコンメータが使用されている。この各種機能には、例えば、保安上重要な遮断機能の他に、消費者の利便性のための機能や、ガス業者にとって作業効率の向上を図るための機能などが含まれ、ユーザが使用するガス機器などの使用環境に合わせて、適宜必要な機能が選択され設定される。このときの設定データは、マイコン内のメモリに記憶され、この設定に従ってガスメータが備える各種機能が実行されることになる。
そして、マイコンガスメータは、外部機器との通信も可能となっている。外部機器との通信には、マイコンガスメータの通信端子に信号線を接続し、外部機器との通信を行なう方式、赤外線等の光を利用した光通信方式、電磁誘導等の無線による通信方式などが採用されている。
赤外線通信方式のガスメータとしては、例えば、特許文献1には、テスト遮断を短時間に行なうことができ、また衝撃や震動に強く、離れた場所からも操作できるようにする技術が開示されている。また、電磁誘導を用いた無線通信方式として、特許文献2には、設計時・作業時に伴う位置の制約をなくし自由度が高く使い勝手を向上させる技術が開示されている。
特開2004−138444号公報 特開2003−185487号公報
しかしながら、まず通信端子に接続する方式では、ドライバ等の工具を使用し、例えば図2のガスメータ1でいう端子カバー20を開けて、端子に信号線を接続しなければならないため、非常に手間がかかる。また、特許文献2に記載の技術をはじめとする電磁誘導等の無線を利用した通信方式では、マイコンガスメータの通信端子が200bpsや300bpsと遅く、通信に時間がかかり、通信中に通信位置や通信距離等の外部要因により通信エラーとなる場合が多い。
また、特許文献1に記載の技術をはじめとする赤外線を利用した通信方式であっても、同様の条件で通信中のエラーが発生している。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、赤外線通信方式を採用した外部機器との通信において、通信エラーを低減し且つ簡易に通信することが可能なガスメータを、提供することをその目的とする。
本発明は、上述のごとき課題を解決するために、以下の各技術手段により構成される。
第1の技術手段は、ガス流量を計量する計量部と、ガスを遮断する遮断弁と、前記計量部で計量した値に関する情報、前記遮断弁に関する情報、及び保安情報を表示する表示部と、外部機器との赤外線通信を行なう赤外線通信部とを備えたガスメータであって、当該ガスメータに対する操作を受け付けるための複数のスイッチを有する操作部を備え、該操作部での第1の所定のスイッチ操作によって、前記赤外線通信部でのデータ送信を行なう送信モードに切り替え、第2のスイッチ操作によって前記外部機器への送信対象となる情報を前記表示部に表示させた後、第3のスイッチ操作によって、前記表示部に表示させた情報が示す送信対象データを、前記赤外線通信部で前記外部機器に送信することを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記赤外線通信部は、前記第3のスイッチ操作が継続されている間、前記送信対象データを繰り返し送信し続けることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1の技術手段において、前記赤外線通信部は、前記第3のスイッチ操作がなされた後、前記送信対象データを予め設定された回数のみ送信することを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれかの技術手段において、前記赤外線通信部で送信対象データの送信後、予め設定された一定時間経過した後に、前記送信モードから前記赤外線通信部での送信を実行しない他のモードに切り替えることを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記他のモードへの切り替えがなされた後、予め設定された一定時間以内に前記第3のスイッチ操作がなされた場合、前記赤外線通信部は、前回送信した前記送信対象データの送信を再度実行することを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第1乃至第5のいずれかの技術手段において、前記送信対象データは、当該ガスメータの識別ID番号を含むことを特徴としたものである。
本発明によれば、ガスメータにおいて、赤外線通信方式を採用した外部機器との通信において、通信エラーを低減し且つ簡易に通信することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るガスメータの一構成例を示す図で、一般的なマイコンメータの一構成例を示す図でもある。図2は、図1のガスメータの外観図である。
図1及び図2で例示するガスメータ1は、全体を制御するマイコン10、インタフェース11、ガスの遮断等を行なう遮断部12、各種センサを有するセンサ部13、計量結果や警告などの表示を行なう表示部14、ガス流量を計量する計量部15、リセットスイッチ16、タイマ17、テスト遮断スイッチ18、外部機器と赤外線通信を行なう赤外線通信出力部19、及び外部機器との接続を行なう端子台(端子部)20を備える。ガスメータ1は、所謂、マイコンガスメータである。
計量部15は、ガス流量に応じた回転体の回転数又は流体振動を出力する。また、センサ部13は、ガス流量やセキュリティに関係する物理量を検出するセンサ類からなり、流量を検出し計量部15及びインタフェース11へ出力する流量センサ13a、ガス圧力低下などガス圧力を検知しインタフェース11へ出力する圧力センサ13b、及び地震波等の振動を検知しインタフェース11へ出力する感震センサ13cから構成され、その他、図示しない電池の電圧を検出する電圧検出センサ等も設けてもよい。なお、流量センサ13aは、流量を検出するためのセンサで、勿論、流速センサであってマイコン10にて流量に演算するものであってもよいし、流量演算器(流量変換器)を介してマイコン10に流量を送信するものであってもよい。
また、遮断部12は、センサ部13の信号による異常等が生じたとき、マイコン10からの命令により制御弁を遮断するもので、制御弁としての双方向の遮断弁12aや遮断弁開スイッチ12b等で構成されている。
また、マイコン10は、流量センサ13aへ命令し流量センサ13aからの流量検出信号に基づいて流量を計測して積算する処理を行なう電子制御装置であり、主として、取り込まれたセンサの信号を演算処理して処理データを収納し、インタフェース11を介し、表示部14に出力したり端子部20経由で接続された外部機器や赤外線通信出力部19経由で外部機器に出力したり、メータ内蔵の遮断弁12aを制御したりするものである。マイコン10は、CPU(或いはMPU)10a、ROM10b、及びRAM10cなどから構成され、ROM10bに格納された制御プログラムをCPU10aが作業領域としてのRAM10cに読み出して実行することで、インタフェース11及びそれに接続された各部を制御する。
インタフェース11には、マイコン10の他、双方向の遮断弁12a、遮断弁12aが正常に機能するかをテストするためのテスト遮断スイッチ18、各種データをリセットするリセットスイッチ16、図示しない電源(電池)等が接続されている。ここで、遮断弁開スイッチ12b、リセットスイッチ16、及びテスト遮断スイッチ18は、ガスメータ1に対する操作をユーザ(一般的にはガス管理者)から受け付け、遮断弁12aの開閉・設定・設定状態及び積算値の表示等を行なうための操作部の一例である。
また、表示部14は、マイコン10により処理されたデータを所定のプログラム又は外部からの指令に従って表示するLCD(液晶表示器)等の表示装置である。表示部14は、ガス流量の積算表示部14a、セキュリティ表示部14b、セキュリティ・カウント表示部(サブカウント表示部)14c、及び遮断弁作動状態表示部14d等で構成されている。セキュリティ表示部14bは、ABC表示により遮断要因を表示し、遮断弁作動状態表示部14dは遮断弁12aの作動状態を表示し、セキュリティ・カウント表示部14cはサブカウンタ表示画面であって遮断詳細要因を表示する。このように、表示部14は、計量部で計量した値に関する情報(計量値や積算値等)、遮断弁12aに関する情報、及び保安情報を表示する。
端子部20に接続される外部機器は、端子部20を介してガスメータ1の外部に接続される機器類であり、例えば、宅内でガスメータ1の操作を行なう宅内操作器、ガスメータ1との間で発呼,選択信号の送出,切断など電話交換網を制御するNCU、ガスメータ1におけるガス洩れを警報するガス洩れ警報器、及びハンディターミナルやPC(パーソナルコンピュータ)等、その他の外部機器を適用してもよい。ハンディターミナルやPCは、検針器や設定器として用いられるものであり、設定器は、設置されているガスメータの設定変更や確認などを行なう機器である。設定や確認が行われる項目には、継続使用時間設定、口火登録などあるが、ガス事業者の運用形態によりその仕様は決定される。
そして、赤外線通信部(赤外線通信出力部)19は、赤外線通信方式で外部機器に対して機能の設定や積算値等のデータを送信する。そこで通信対象となる外部機器としては、例えば、上述した検針器や設定器として用いられるハンディターミナルやPC等が挙げられる。赤外線通信出力部19では、外部機器からの赤外線通信方式での受信も可能としておいてもよい。
以上のように構成されたガスメータ1が、ガスラインに設置され、遮断弁開スイッチ(遮断弁開ボタン)12bがON(閉路)されると、自己保持により弁開を継続し、ガス流量計測が開始される。
ガスメータ1の機能の一つ、ガス流量の積算機能は、計量部15と流量センサ13aにより積算表示部14aに積算値を表示するとともに、その積算値をマイコン10のRAM10cに記憶する。ガスメータの保安機能としては、流量センサ13aとタイマ17によりガス使用流量が異常を判断したとき、圧力センサ13bが異常を検知したとき、感震器13cが異常を検知したとき、端子部20に接続された外部機器からの異常信号の入力などにより、遮断弁12aがガスを遮断する。
操作部の例として挙げた遮断弁開スイッチ12bは、保安機能によりガスが遮断したときに遮断弁12aを開ける復帰ボタンであり、テスト遮断スイッチ18は、設置時のテストで遮断弁12aを閉じるなどしてガスを遮断させるためのスイッチ、リセットスイッチ16は、LPガスボンベの残量をガス流量から判断しカウントしたカウンタをリセットするためのスイッチである。
この3つのスイッチを操作し、例えば、3つのスイッチのうち、復帰ボタンである遮断弁開スイッチ12bを押しながら、テスト遮断スイッチ18を操作することにより、通信モードに切り替え、リセットスイッチ16を1又は数回操作することで、マイコン10のROM10b及びRAM10cに記憶されているメータIDや保安情報、積算値等のメータ情報を、例えば、表示部14の各表示部14b,14c,14dに表示させる。表示させた状態で遮断弁開スイッチ12bを押すことで、赤外線通信出力部19よりデータを送信する。
このように、本発明では、まず、操作部での第1の所定のスイッチ操作(遮断弁開スイッチ12b及びテスト遮断スイッチ18の同時押下で例示)によって、赤外線通信出力部19でのデータ送信を行なう送信モード(通信モード)に切り替える。次に、第2のスイッチ操作(リセットスイッチ16の1又は数回の操作で例示)によって外部機器への送信対象となる情報を表示部14に表示させる。送信対象となる情報としては、例えば保安・積算等の機能の設定値、保安機能の履歴や状態及び積算値等が挙げられる。その後、第3のスイッチ操作(遮断弁開スイッチ12bの押下で例示)によって、表示部14に表示させた情報が示す送信対象データを、赤外線通信出力部19で外部機器に送信(送信を開始)する。第3のスイッチ操作も第1スイッチ操作と同様に予め定められた操作としておくことが好ましい。
従来のガスメータの通信方法は、図2で図示したような端子部20のカバーとそのネジをはずし、通信端子に外部機器の通信ケーブルを接続し、通信を行なっており、また無線通信の場合は、通信端子に、送受信のための無線機器を接続し、通信を行なっていた。通信ケーブルの接続は、端子カバーの取り外し作業のための工具(ドライバ)が必要で、通信を行なうために手間がかかり作業効率が悪く、また無線通信の場合でも、初期設置時には、無線機器の接続で同様の作業が発生していた。また、通信時間については、現状では、端子部20に接続して、外部機器で通信メニューを選択し、ガスメータのデータを取得するため、外部機器からデータ取得のための命令データを送信し、その後、ガスメータからのデータを受信する。通信仕様(通信電文や通信速度等)が、業界の基準で決まっているため、1つのデータを取得するために、送信と受信の双方向で通信を行ない、データを取得するため、無線通信の場合、通信途中で通信エラーとなることが多く発生していた。
これに対し、本発明は、上述したように、ガスメータ内の赤外線通信の送信部(赤外線通信出力部)19をガスメータ1内部に設けることと、各表示部14b〜14dが設けられた表示部14と、遮断弁を開くための遮断弁開スイッチ12b、テスト遮断スイッチ18、及びリセットスイッチ19のいずれかの操作により通信モードに切り替え、ガスメータ1側で入手したいデータを選択し、通信を行なうことで、外部機器側にデータの選択画面等を持たない簡易的な読み取り機器でもガスメータ1との通信が行なえるようにしている。また、ドライバ等の工具を使用して通信端子に信号線を接続しないため、通信を行なうためのケーブル接続作業が要らず、簡単に通信が行なえる。また、外部機器からのデータの要求とそれに対するガスメータのデータ送信ではなく、ガスメータからの送信のみであるため、通信時間が約半分と短縮になり、エラー発生率を低減でき、且つ作業効率が良くなる。
すなわち、本発明に係るガスメータ1は、通信したい内容を各表示部14b〜14dが設けられた表示部14を見ながら設定し、外部機器を受信機専用にすることにより、通信エラーの発生頻度を減らし、作業効率を上げる。また、外部機器は、受信専用であるため、赤外線通信機能を持った機器(携帯、PDA等)側のアプリケーションもガスメータ1特有の送信側の通信仕様を入れず、受信データのみのため、簡単なアプリケーションで良いため、アプリケーションの作成も簡単に行なうことができる。このように、本発明によれば、ガスメータ1において、外部機器との位置関係や距離等の外部要因によって発生する通信エラーを低減し簡易な通信を行なうだけで、外部機器をガスメータに接続することなく容易にガスメータの情報が入手できる。
図3は、図1のガスメータにおける表示部の主要部分の一例を示す図で、保安情報や積算値を表示させるための液晶表示の画面例を示している。また、図4は、図1のガスメータにおける赤外線通信出力部で送信される信号の一例を示す図である。図3及び図4を参照しながら、上述したデータ送信の一例を説明する。
ガスメータ1からデータを送信する場合、遮断弁開スイッチ12bとテスト遮断スイッチ18の操作により通信モードに切り替えた後、リセットスイッチ16の切り替え操作により、セキュリティ及びカウントを表示する部分(セキュリティ・カウント表示部)14cの7セグメントに送信したい情報(通信したいデータ)を表示させる。例えば、その情報が、保安情報で、遮断があった場合は、セキュリティ表示部14bと遮断弁作動状態表示部14dにもその表示を行なう。また、送信させたいデータが、積算値の場合は、セキュリティ及びカウント表示部14cに積算値を表示させる。
その後、遮断弁開スイッチ12bの押下によって、表示させた情報が示す送信対象データ(例えば図4で例示の送信信号)を、赤外線通信出力部19で外部機器に送信する。送信したデータの信号は、読み取り用の外部機器にて受信する。このように、ガスメータ1で送信したいデータを選択することで、片方向だけの送信となり、通信時間も短くなることから、通信エラーの発生率も軽減される。
図4で例示する送信信号は、データの最初を表すスタートビット21、ガスメータ1のID番号を表す8桁のシリアルNo.のデータ22、ガスメータ1の積算値や保安(例えば、感震器作動による遮断等の情報)に関する遮断情報のデータ23、及び、データの終わりを表すストップビット24で構成される。
図2の積算表示部(カウンタ表示部分)14aに表示されたシリアルNo.は、ガスメータ1の生産工程の中で、マイコン10のROM10bやRAM10cに書き込まれている。データ送信時には、その識別ID番号を含んだデータを送信することで、受信側の外部機器では、そのデータがどのガスメータのデータであるかを判別ができる。特に、外部機器で複数のガスメータから送信データを受信し、記憶したときに、受信データの識別が容易に可能となるため有用である。
図5は、図1のガスメータにおける通信エラー防止処理の一例を説明するためのフロー図である。上述したように、まず、通信モードへの切り替え、通信データの選択を行ない、遮断弁開スイッチ12bを押すことで1のデータ送信が開始される。マイコン10は、データ送信が開始されると、遮断弁開スイッチ12bがONになっているか否かの確認を行なう(ステップS1)。そして、ONの場合、マイコン10は、赤外線通信出力部19が再度データの送信を行なうよう制御する(ステップS2)。ステップS1で遮断弁開スイッチ12bがONの状態が継続しているときは何回でもデータを送信する。ステップS1で遮断弁開スイッチ12bがOFFの状態になったときは、データ送信終了となる。
このように、赤外線通信出力部19は、第3のスイッチ操作でスイッチを押し続けている間(第3のスイッチ操作が継続されている間)、送信対象データを繰り返し送信し続けることが好ましい。このような処理を採用することにより、1回目の信号で通信エラーとなった場合でも、同じデータの2回目、3回目の信号を送信することにより、正常に通信が完了する確率が高く(受信側の通信エラーの確率が低く)なり、通信エラーによる再送信の操作を防止することができる。
図6は、図1のガスメータにおける通信エラー防止処理の他の例を説明するためのフロー図である。上述したように、まず、一度、送信用のスイッチが押され、データ送信が開始される。マイコン10は、予め設定された送信設定値(ROM10b等に格納)より送信回数が同じか少ないかを判定する(ステップS11)。マイコン10は、赤外線通信出力部19に対し、送信設定値になるまで信号を送信するよう制御する(ステップS12)。
このように、赤外線通信出力部19は、第3のスイッチ操作がなされた後、送信対象データを予め設定された回数のみ送信するようにしてもよい。このような送信を実行すること、すなわちステップS12におけるデータ送信を設定された回数だけ自動で行なうことで、図5で説明した例と同様に、受信側の通信エラーの確率を低くすることができ、通信エラーによる再送信の操作を防止することができる。
図7は、図1のガスメータにおけるモード切替処理の一例を説明するためのフロー図である。図7を参照して、通信モードから通信終了後に自動で通常モードへ切り替える処理の一例を説明する。
通信処理は、まず、上述のごとく第1の所定スイッチ操作により通信モードへの切替(ステップS21)がなされた後、第2のスイッチ操作により通信データの選択が表示部14へ表示させることでなされる(ステップS22)ことで実行される。マイコン10は、ステップS22で選択された送信対象データを送信するよう赤外線通信出力部19に指示し、赤外線通信出力部19はその送信対象データを送信する(ステップS23)。
マイコン10は、送信完了してから一定時間が経過したか否かを判定し(ステップS24)、ステップS23のデータ送信後に送信が完了している場合(ステップS24でYES)は、通信モード自動解除処理を実行して通常モードに切り替える(ステップS25)。一方、データ送信が完了していない場合(ステップS24でNO)は、データ送信が完了するまでステップS23の処理を再度実行する。
このように、赤外線通信出力部19で送信対象データの送信後、予め設定された一定時間経過した後に、送信モードから赤外線通信出力部19での送信を実行しない他のモード(通常モード)に切り替えるようにすることが好ましい。このような処理を行なうことで、通常モードへ切り替える作業の手間を省くことができる。また、通信モードのままの状態が、継続された場合、通信モード状態での誤操作、例えば、何らかの要因で送信スイッチが入ったままになり、データを送信し続ける状態が続いたりすることで、ガスメータを駆動させる電池の消費を早めたりする恐れがある。そういったことを防止するために、通信モードから自動で通常モードに切り替える。すなわち、通信モードから通常モードに手動で切り替える作業が不要となるだけでなく、通信後のモードの切替忘れを防ぐことも可能となる。
図8は、図7における通信モード自動解除処理の一例を説明するためのフロー図である。図8を参照して、通信完了後に通信モードから通常モードに切り替わった後に、通信エラーに気づいた場合に再度通信を行なう処理の一例を説明する。
ステップS25において、まず、マイコン10は通信モードを解除する(ステップS31)。なお、ここでの処理はステップS24のごとき処理を必須とするものではない。続いて、マイコン10は、通信モードが解除された時点でタイマ17により計時を開始し、予め設定された時間T(タイマ17又はROM10b等に格納)内であるか否かを判定する(ステップS32)。
ステップS32で計時開始からの時間tがt<Tであれば、マイコン10は、遮断弁開スイッチ(復帰ボタン)12bがONされたか否かを判定する(ステップS33)。復帰ボタン12bがONされなかった場合には、ステップS32に戻る。一方、復帰ボタン12bがONされた場合、マイコン10は、通信モードへの切り替え(ステップS34)、前回送信されたデータを再度送信するよう赤外線通信出力部19を制御し、赤外線通信出力部19は再度の送信を行なう(ステップS35)。ステップS35の後は、計時開始からの時間tをリセットし(ステップS36)、ステップS31へ戻る。
このように、通常モードへの切り替えがなされた後(通信モードから通常モードに切り替わった後)、予め設定された一定時間以内に第3のスイッチ操作がなされた場合、赤外線通信出力部19に、前回送信した前記送信対象データの送信を再度実行させることが好ましい。なお、ここで第3のスイッチ操作以外のスイッチ操作で送信再実行を行えるようにしてもよいが、ユーザの混乱を避けるため、データ送信処理時と同じ第3のスイッチ操作を適用することが好ましい。このような処理を採用することで、通常モードに切り替えた後でも、通信エラーに気づいた場合、再度通信モードに切り替えるユーザ操作を行なわずに、直前に送信されたデータが、遮断弁開スイッチ12bを押す1つの操作で簡単にデータ送信が可能になり、通信エラーの場合の作業時間を短縮できる。
本発明の一実施形態に係るガスメータの一構成例を示す図である。 図1のガスメータの外観図である。 図1のガスメータにおける表示部の主要部分の一例を示す図である。 図1のガスメータにおける赤外線通信出力部で送信される信号の一例を示す図である。 図1のガスメータにおける通信エラー防止処理の一例を説明するためのフロー図である。 図1のガスメータにおける通信エラー防止処理の他の例を説明するためのフロー図である。 図1のガスメータにおけるモード切替処理の一例を説明するためのフロー図である。 図7における通信モード自動解除処理の一例を説明するためのフロー図である。
符号の説明
1…ガスメータ、10…マイコン、11…インタフェース、12…遮断部、12a…遮断弁、12b…遮断弁開スイッチ、13…センサ部、13a…流量センサ、13b…圧力センサ、13c…感震器、14…表示部、14a…積算表示部、14b…セキュリティ表示部、14c…セキュリティ・カウント表示部、14d…遮断弁作動状態表示部、15…計量部、16…リセットスイッチ、17…タイマ、18…テスト遮断スイッチ、19…赤外線通信出力部、20…端子台(端子部)。

Claims (6)

  1. ガス流量を計量する計量部と、ガスを遮断する遮断弁と、前記計量部で計量した値に関する情報、前記遮断弁に関する情報、及び保安情報を表示する表示部と、外部機器との赤外線通信を行なう赤外線通信部とを備えたガスメータであって、当該ガスメータに対する操作を受け付けるための複数のスイッチを有する操作部を備え、該操作部での第1の所定のスイッチ操作によって、前記赤外線通信部でのデータ送信を行なう送信モードに切り替え、第2のスイッチ操作によって前記外部機器への送信対象となる情報を前記表示部に表示させた後、第3のスイッチ操作によって、前記表示部に表示させた情報が示す送信対象データを、前記赤外線通信部で前記外部機器に送信することを特徴とするガスメータ。
  2. 請求項1に記載のガスメータにおいて、前記赤外線通信部は、前記第3のスイッチ操作が継続されている間、前記送信対象データを繰り返し送信し続けることを特徴とするガスメータ。
  3. 請求項1に記載のガスメータにおいて、前記赤外線通信部は、前記第3のスイッチ操作がなされた後、前記送信対象データを予め設定された回数のみ送信することを特徴とするガスメータ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガスメータにおいて、前記赤外線通信部で送信対象データの送信後、予め設定された一定時間経過した後に、前記送信モードから前記赤外線通信部での送信を実行しない他のモードに切り替えることを特徴とするガスメータ。
  5. 請求項4に記載のガスメータにおいて、前記他のモードへの切り替えがなされた後、予め設定された一定時間以内に前記第3のスイッチ操作がなされた場合、前記赤外線通信部は、前回送信した前記送信対象データの送信を再度実行することを特徴とするガスメータ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のガスメータにおいて、前記送信対象データは、当該ガスメータの識別ID番号を含むことを特徴とするガスメータ。
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