JP2008050905A - 鉄筋コンクリート建物のコンクリート外壁への複合パネルの外張り施工方法 - Google Patents

鉄筋コンクリート建物のコンクリート外壁への複合パネルの外張り施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 鉄筋コンクリート建物のコンクリート外壁を密着層型の断熱複合パネルで外張りする工法に於いて、断熱複合パネルを、接着剤を用いること無く、且つ、コンクリート外壁の不陸に関係無く、均斉面一に張設する。

【解決手段】 最下端の複合パネル1は、コンクリート躯体CFに固定したアングル形態のパネル受金具7Aで支承し、各複合パネル1のコンクリート外壁Wへの張設は、後部外周にねじ面4Sを備えた後打ちアンカー4Cをコンクリート外壁Wに打込み、平盤パッド4Bを、後打ちアンカー4Cの後部ねじ面4Sに螺合して、各平盤パッド4Bを計測しながら面一に位置決めし、各複合パネル1の内面を各平盤パッド4Bに当接して面一に配置し、各複合パネル1をコンクリート外壁Wに固定ボルト4A、固定用長ねじ13A等で固定する。

【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄筋コンクリート建物のコンクリート外壁に、乾式密着層型の断熱複合パネルを外張り施工する方法に関するものであり、より詳しくは、断熱複合パネルを、コンクリート外壁に、接着剤を用いないで、且つ、コンクリート外壁の不陸の有無に関係なく、面一に外張り施工するものであって、建築の技術分野に属するものである。
鉄筋コンクリート造の外断熱建築物は、コンクリート躯体の外側を断熱層で被覆するため、太陽日射での熱ストレスによるコンクリートのひび割れが抑制出来ること、コンクリート躯体が外気に触れないために、コンクリートの中性化が抑制出来て、鉄筋棒鋼の腐蝕が抑制出来、建物の耐久性が向上することと、更には、建物全体の外面が断熱層で被覆されるため、建物の各居住部を別個独立で内側から断熱被覆するよりも、断熱施工上も、断熱効率上も優れており、省エネルギー建物として評価されている。
図7は、従来例1として挙げる複合パネルの外張り施工法であって、非特許文献1に示すものである。
即ち、従来例1の外張り施工法は、図7(A)に示す如く、酸化マグネシウムと硅砂とを主成分とし、両面にガラス繊維不織布を埋設して12mm厚に型成形した、マグネシウムセメント板の外装下地材と断熱材とを層着一体化した密着型の複合パネル((株)フッコー製、EBシンパネル(商品名))を採用し、該断熱複合パネルを団子状接着剤を介してコンクリート外壁表面に接着し、ドライアンカーを断熱複合パネルの表面からコンクリート外壁に打込んで複合パネルをコンクリート外壁に外張りするものである。
即ち、複合パネルの張設は、コンクリート躯体表面を清掃して接着剤の接着性を良好にし、図7(C),(D)に示す如く、パネル左右方向、及び上下方向は、両側端、及び上下端から、100mmで間隔が200〜250mm位置となるように、接着剤を5〜10mm厚、長さは1辺が80〜100mmの団子状で、コンクリート躯体表面に添着配置してパネルの断熱層を、接着剤を介してコンクリート躯体に接着する。
また、ドライアンカーの取付けは、図7(B)に示す如く、パネル左右方向は、両側より100mm、間隔が700mm以内で、パネル上下方向は、上下端から150mm、間隔が600mm以内で、且つ傾斜間隔が920mm以内となるように配置するもので、複合パネルの外装下地材に、予め穿設したアンカー挿入孔を介して、先端にナイロン製のプラグを装着したドライアンカーをコンクリート躯体に打込むものである。
図8は従来例2であって、本出願人の所有する特許第3753719号(特開2005−68791号)公報中にも従来例として挙げたものであって、非特許文献2に開示の複合パネル外張り施工技術である。
即ち、従来例2は、図8に示す如く、GFPC系外装材(厚さ13mmの両面ガラス繊維混入の火山礫サンドアッシュフェノール樹脂板)と、断熱材とを接着一体化した密着層型の断熱複合パネル(岩倉化学工業(株)製、オーマルYB−R(商品名))を用いる。
そして、外装材には、あと施工アンカー用の孔を適所に配設すると共に、断熱層表面には、団子状の接着剤を適宜間隔に配置し、団子状接着剤でパネルの断熱層をコンクリート躯体表面に貼着し、あと施工アンカーを外装材表面からコンクリート躯体へ打込んで複合パネルをコンクリート躯体表面に張設する。
そして、最下端パネルの下端と腰水切との隙間をシーリングで空密閉止し、最上端パネルの上端は、パラペット上端と共に防水層被覆し、アングル笠木を取付けるものである。
(株)フッコーの型録「エコボディシステム(2005年05月作成)」及び、施工要領書、2−3)項、ドライアンカーの取付け数量、位置、3−2)項、接着剤塗布作業 岩倉化学工業(株)のパンフレット「オーマルYB−R」の後貼り施工要領書
従来例1(図7)の外張り工法にあっては、複合パネルの断熱層とコンクリート躯体表面とを接着剤で固着するため、パネルの張着に際しては、コンクリート躯体表面の接着性を高めるため、コンクリート躯体表面の清掃が必須であり、清掃作業は注意を要する煩雑な作業である。
しかも、接着剤は雨天、酷暑、厳冬で接着性能が変化するため、施工時は天候に左右される。
また、コンクリート躯体表面の不陸に関係なくパネル表面を面一に張着するためには、団子状接着剤の押圧平坦化の程度で対応する必要があり、5〜10mm厚の団子状接着剤での押圧変形でのコンクリート躯体表面の不陸の吸収は限度があること、及び複合パネルへの表面側からのコンクリート躯体表面への手作業による押圧面一化作業が、労力及び人手を要し、且つ、バラツキの伴う作業であることにより、複合パネルの面一化張着が困難である。
また、団子状接着剤がパネルの所定位置となるように、コンクリート躯体表面上に、所定間隔での、所定量の配置も煩雑な作業である。
そして、従来例1の手法で、既存のコンクリート躯体に複合パネルを外張り施工する際には、コンクリート外壁表面に不陸の存在が普通であるため、コンクリート外壁の表面を斫り作業で均す作業も必要となり、複合パネルの面一化張着のための準備作業も、煩雑、且つ、手間のかかる困難な作業である。
また、従来例2(図7)の外張り工法にあっても、複合パネルのコンクリート躯体表面への張着は、接着剤の団子を複合パネルの接着必要位置に整合してコンクリート躯体表面に点在配置して、複合パネルの断熱層をコンクリート躯体表面に接着するため、団子状接着剤の押圧変形によりコンクリート躯体表面の不陸に対応することとなり、必要に応じたコンクリート躯体表面の斫り作業、コンクリート躯体表面の清掃作業、団子状接着剤の配置作業等は、煩雑、且つ、手間のかかる困難な作業であって、複合パネルの面一での外張りは困難である。
本発明は、これら従来例1,2の問題点を解決するものであって、団子状接着剤を用いないで、複合パネルを、コンクリート躯体表面の不陸に関係なく、面一に外張り出来る画期的工法を提供するものである。
本発明は、図1に示す如く、鉄筋コンクリート建物のコンクリート外壁に、乾式密着層型の断熱複合パネルを外張り施工する方法であって、最下端の複合パネル1の下端位置では、コンクリート躯体CFに、後打ちボルトアンカー7Bでアングル形態のパネル受金具7Aを固定し、コンクリート外壁Wの所定位置では、例えば図3に示す如く、後端外周がねじ面4Sである後打ちアンカー4C,4C´を、後端のねじ面4Sが突出した形態に打設固定し、次いで、各後打ちアンカー4C,4C´の後端ねじ面4S上には、平盤パッド4B,4B´を螺合嵌着して、各平盤パッド4B,4B´の後端面を計測して各パッド4B,4B´を面一に配置し、次いで、最下端の複合パネル1の下端をパネル受金具7Aで支承すると共に、各複合パネル1を、断熱層1B面を各平盤パッド4B,4B´に当接して、面一形態でコンクリート外壁Wに固定金具4A,13A,14A群で一体化固定するものである。
この場合、断熱複合パネル1は、コンクリート外壁Wを外断熱被覆出来る乾式密着層型のパネルであれば良く、従来例1,2で採用されている外装材(外装下地材)と断熱層の一体化層着パネルであっても、本願出願人の所有する、実用新案登録第3084180号の、内面に通気用条溝群を縦設した押出成形セメント板と断熱層とを一体化層着した通気性断熱複合パネルであっても良いが、典型的には、図4に示す如く、断熱層1Bの層着面側に通気用条溝群を縦設し、EBシンパネル(商品名)等の成形薄剛板を層着一体化した、通気性断熱複合パネルである。
また、平盤パッド4B,4B´は、後打ちアンカー4C上に螺合嵌着した状態で、後端面が、複合パネル1の押圧力に対抗出来、且つ、計測出来る垂直面を提供出来れば良く、プラスチック製円盤でも鋼板の円盤でも良い。
また、パネル受金具7Aは、上下に接続配置する複合パネル1の最下端でのスターター役目を奏し、且つ、最下端パネルを強固に支承するものであって、長尺物であり、典型的には、JISG3192の4mm厚等辺山形鋼である。
また、固定金具4A,13A,14Aは、複合パネル1をコンクリート外壁Wに一体化固定出来れば良く、図3の如く、固定金具として固定ボルト4Aを採用し、固定ボルト4Aをパネル外面から後打ちアンカー4Cの後端のねじ孔hiに螺着固定しても良く、図5の如く、固定金具として長ねじ13Aを採用し、平盤パッド4Bとしては鋼板パッドを採用し、長ねじ13Aをパネル外面からパッド4Bに穿孔螺入固定しても良く、また、図6の如く、固定金具として固定アンカー14Aを採用し、パネル1の外面から、直接コンクリート外壁Wに固定アンカー14Aを打込んでも良い。
従って、本発明は、後打ちアンカー4C上に螺合嵌着した平盤パッド4B群を、計測しながら、後打ちアンカー4C上で前後位置調整して、平盤パッド4B群の後面(パネル当接面)を面一に配置することにより、各複合パネル1群は、平盤パッド4B群によって位置決めされて、コンクリート外壁Wの表面Wfの不陸に関係なく、計測どおり、面一に配置出来る。
そして、計測基準とする平盤パッド4Bを、コンクリート外壁表面Wfの不陸最大突出部に当接形態で配置することにより、各複合パネル1群は、面一で、且つ、コンクリート外壁Wとの界面隙間adを最小限に抑えて張着出来る。
そして、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの固定は、固定ボルト4A、長ねじ13A、或いは固定アンカー14Aで実施するため、固定金具の位置決めさえ適切に実施すれば、複合パネル1群は、単純作業によって、容易に、面一形態で、コンクリート外壁Wに一体化固定出来る。
そして、最下端の複合パネル1は、パネル受金具7Aによっても強固に支承保持されること、及び、採用するパネル1の重量に応じて、例えば、固定アンカー14Aを必要位置に加入打込みする等、固定金具4A、13A,14Aの本数、配置を適切に実施することにより、コンクリート外壁Wに、強固に一体化固定出来る。
しかも、パネル張着には、接着剤をコンクリート外壁Wに添着配置する必要がないため、天候に左右されることなく施工出来る。
従って、本発明の、複合パネル群を、接着剤を用いないでコンクリート外壁に外張りする工法は、新築時の外張り施工はもとより、既存鉄筋コンクリート建物の、乾式被覆改修工法にも、有利に採用出来る。
また、本発明にあっては、図3に示す如く、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの一体化固定を、複合パネル1の外側から挿入した固定ボルト4Aを後打ちアンカー4Cに螺入固定で実施するのが好ましい。
この場合、後打ちアンカー4Cは、慣用の外径12mm、長さ35mmの、ストロングアンカー(サンコーテクノ(株)、商品名)を設計変更して、後部を延長(15mm)し、延長部外周をねじ面4Sとし、延長部内部を15mm長のねじ孔hiとして準備すれば良く、該後打ちアンカー4Cは、1本当りの引張荷重が1300kgf/cmの強度を発揮する。
また、固定ボルト4Aは、径14mmの平頭を備えた径8mmで85mm長のステンレス製ねじボルトを採用すれば良い。
従って、複合パネル1に穿孔したボルト挿入用孔hbに対応する位置をコンクリート外壁Wにマークし、該マークに基づいて、コンクリート外壁Wをドリル穿穴し、ドリル穴に後打ちアンカー4Cを打設固定した後、複合パネル1の外装下地材1A表面から固定ボルト4Aをボルト挿入用孔hbに挿入して後打ちアンカー4C後部のねじ孔hiで螺合締着すれば、複合パネル1は、面一に計測設定された平盤パッド4Bに当接して、各複合パネル1相互は面一状態で、コンクリート外壁Wに強固に一体化固定出来る。
また、本発明にあっては、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの一体化固定を、図5に示す如く、複合パネル1の外側から挿入した長ねじ13Aを金属製の平盤パッド4B´に嵌入固定で実施するのが好ましい。
この場合、後打ちアンカー4C´としては、外径が8mm、24mm長のステンレスパイプ製品である慣用のオールアンカー(サンコーテクノ(株)製、商品名)を採用することが出来、該オールアンカー4C´は、1本当り、引張荷重500kgf/cm、剪断荷重684kgf/cmの強度を発揮する。
また、金属製の平盤パッド4B´としては、径80mmで、3.2mm厚の鋼板製円盤で、中央部に径8mmのねじ孔hpを備えたものを使えば良い。
また、長ねじ13Aは、径12mmの平頭を備えた径5mmで、95mm長の鋼ねじを採用すれば良い。
従って、金属製の平盤パッド4B´は、後打ちアンカー4C´上に螺合嵌着した状態では、複合パネル1からの押圧力に対する抗力が十分であるため、平盤パッド4B´上の適所に複合パネル表面から長ねじ13Aを、パネル1及びパッド4B´を螺入貫通して固定することが出来、複合パネル表面の外装下地材(セメント板)に予め挿入用孔を穿設する必要も無く、長ねじ13Aが、径80mmの広いパッド4B´面への自由な螺入固定であるため、長ねじ13Aとパッド4B´との厳密な位置整合作業も必要なく長ねじ13Aの螺入打込みが可能となり、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの張設が、作業性良く実施出来る。
また、本発明にあっては、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの一体化固定を、図6に示す如く、複合パネル1の外側から挿入した固定アンカー14Aのコンクリート外壁Wへの打込みで実施するのが好ましい。
この場合、後打ちアンカー4C´は、単に平盤パッド4Bを保持するだけであるので、それ自体慣用のオールアンカー(サンコーテクノ(株)製、商品名)が採用出来、固定アンカー14Aは、径10mmの平頭を備えた径6mmで130mm長のステンレス製の長ねじであり、サンコーテクノ(株)製のPレスアンカー(商品名)を採用すれば良い。
従って、固定アンカー14Aが、単に複合パネル1の表面の自由位置からパネル1を貫通してコンクリート外壁Wに打込んで複合パネル1の固定張着を担当し、後打ちアンカー4C´とパッド4Bとが、複合パネル1の前後方向位置の調整及び確定を担当するため、複合パネル1の面一張着の作業性が良い。
また、複合パネル1が、発泡プラスチック系断熱材の板状断熱層1Bと、断熱層1Bより透湿抵抗の小さな成形薄剛板の外装下地材1Aとを層着した断熱複合パネルであるのが好ましい。
この場合、発泡プラスチック系断熱材は、押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム等の、JISA9511の発泡プラスチック系断熱材が良く、典型的には、厚さ75mmのJISA9511の押出法ポリスチレンフォーム板である。
また、成形薄剛板の外装下地材1Aは、断熱層1Bより透湿抵抗が小さくて、外壁の外装下地材としての強度、耐衝撃性、寸法安定性を備えた薄剛板(セメント板)であれば良く、比重が小であれば特に好ましく、典型的には、軽量(10kg/m)、高強度(100kgf/cm)、透湿抵抗(14mhmmHg/g)、厚さ12mmのマグネシウムセメント板である。
従って、複合パネル1は、計測されて面一に配置された平盤パッド4B,4B´を介してコンクリート外壁Wに面一に張着出来、コンクリート外壁Wの不陸の存在に関わらず、平坦面一の外壁を構築すると共に、断熱層1Bの外側の外装下地材の透湿抵抗(14mhmmHg/g)が断熱層1B(押出法ポリスチレンフォーム75mm厚)の透湿抵抗(52.5mhmmHg/g)より小であるため、複合パネル1は透湿性外壁となって、断熱層1Bの湿気をセメント板(外装下地材)1Aから外部に透湿放湿し、内部結露を抑制した外断熱外壁構造を提供する。
しかも、外装下地材1Aの比重が小であれば、複合パネル1の軽量化を達成し、複合パネル1が取扱い易くなって張着作業が容易となると共に、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの固定支持も容易となり、金具も軽量化出来て有利である。
また、複合パネル1が、発泡プラスチック系断熱材の板状断熱層1Bと、内面に通気用条溝G群を並列縦設した外装下地材1Aとを層着した通気性断熱複合パネルであるのが好ましい。
この場合、通気性断熱複合パネル1は、典型的には、本願出願人の所有する、実用新案登録第3084180号の通気性断熱複合パネルである。
従って、本発明に該通気性断熱複合パネルを適用すれば、コンクリート外壁Wへの外張り施工での、各複合パネル1相互の面一化張設が、コンクリート外壁Wの表面Wfの不陸に関係なく容易に施工出来、外装下地材1Aとしての押出成形セメント板は、強度が大であるため、タイル等の重量外装材の適用も可能となり、しかも、条溝Gが通気層となるため、通気性外断熱外壁の構築が作業性良実施出来る。
また、本発明にあっては、複合パネル1が、図4に示す如く、発泡プラスチック系断熱材の層着面1Sに通気用条溝G群を並列縦設した断熱層1Bと、厚さが12〜15mmで、比重が0.8〜1.0の成形薄剛板の外装下地材1Aとを層着した通気性断熱複合パネルであるのが特に好ましい。
この場合、発泡プラスチック系断熱材の断熱層1Bは、成形薄剛板の外装下地材1Aと、条溝G間の突出肉厚部1Cで条溝Gをつぶすことなく一体化層着出来る保形性を備えた板状材であれば良く、押出法ポリスチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム等の、JISA9511の発泡プラスチック系断熱材が好適であり、典型的には、厚さ75mmの、JISA9511の押出法ポリスチレンフォームである。
また、通気用条溝G群は、最低限のドラフト空気流aの上昇貫流を保証し、且つ、断熱層1Bの条溝G群の切欠による断熱欠損を最小限に保つ深さにカッターで切欠すれば良く、典型的には、各条溝Gは、深さGdが15mm、幅a1が45mmであり、条溝Gの幅a1と、肉厚部1Cの幅a2とは等幅である。
また、成形薄剛板の外装下地材1Aは、外壁の外装下地材としての強度、耐衝撃性、寸法安定性を最小限に備えた薄剛板(セメント板)であれば良く、板厚が15mm以下であって、比重が1.0以下であれば、複合パネル1全体が軽量化出来、取扱い易いパネルとなる。
即ち、外装下地材1Aとしては、図4(C)に示す如く、酸化マグネシウムと硅砂とを主成分とし、両面にガラス繊維不織布Gcを埋設した、比重0.9〜1.0で、厚さ12mmのマグネシウムセメント板1A−1が、軽量(10kg/m)、高強度(100kgf/cm)で好適であり、図4(D)に示す、硅砂、消石灰、パルプを水に分散させて層状に成形し、オートクレーブ養生によって発生するカルシウムと化合して生ずる硅酸カルシウムCaの基材にバーミキュライトVaを加えた、軽量(13.2kg/m)、高強度(100kgf/cm)で12mm 厚のケイ酸カルシウム板1A−2や、図4(E)に示す如く、火山礫Kaとフライアッシュとを主原料とし、ガラス繊維を補強材に用いてフェノール樹脂で固めた、軽量(12.4kg/m)、高強度(100kgf/cm)で、13mm 厚のフェノール樹脂板1A−3が好適に採用出来る。
従って、複合パネル1は、断熱層1B側に条溝G群を配置するために、条溝Gの寸法、形状は、断熱欠損を許容限度内に抑え、且つ、通気機能を発揮する条件の下に、寸法形状はカッターで自在に配置出来、しかも、セメント板1Aは平板で良いため薄板と出来て、単位面積当りが軽量のパネルとなるため、複合パネル1は、取扱い易い重量の下で広幅化が可能となり、パネル1のコンクリート外壁Wへの張着作業は、接着剤を用いない張着であること、及び、面一配置が平盤パッド4Bへの当接で容易であることと相俟って、施工性良く実施出来る。
しかも、得られる外壁は、通気性外断熱壁となるため、内部結露の発生が抑制出来、断熱層1Bの断熱機能低下を生ずる吸湿が抑制出来、外装下地材(セメント板)のヒートストレスが抑制出来る、高品質の外断熱外壁となる。
また、本発明にあっては、複合パネル1相互の上下、左右接続は、各複合パネル1の断熱層1Bの衝合当接による相欠け接続で施工し、最下端の複合パネル1の下端と、コンクリート外壁Wの表面Wfとの界面隙間adを空密閉止するのが好ましい。
この場合、複合パネル1は、例えば図4(A),(B)に示す如く、セメント板(外装下地材)1Aに対し、断熱層1Bを、上側では段差d3突出させ、下側では段差d2入り込ませ、左側1Lでは、段差d1突出させ、右側1Rでは、段差d1入り込ませて層着しておけば良い。
従って、各複合パネル1の上下、左右接続は、断熱層1B相互の衝合当接によって、コンクリート外壁Wを被覆する断熱層1Bは、隙間の存在しない形態となって設計値どおりの断熱機能を発揮し、例え断熱層1Bの衝合当接界面に若干の隙間が生じても、断熱層1B相互の当接界面は、パネル相互の相欠け接続によって、セメント板1A面で閉止保護され、断熱層1Bの当接界面への外気の侵入が抑制出来、断熱層1Bの当接界面からの空気侵入による断熱機能低下が抑制出来る。
しかも、各複合パネル1相互は、上下、左右縁で相欠け接続で当接配置するため、人手によるパネル1の当接配置は、作業性良く実施出来る。
また、最下端の複合パネル1の下端で、パネル断熱層1Bの内側表面と、コンクリート外壁表面Wfとの界面隙間adへの、空気流入を阻止するため、コンクリート外壁表面Wfの不陸によって存在する界面隙間adの空気は密閉空気層となって、空気断熱層として機能する。
また、本発明にあっては、最下端の複合パネル1は、図2に示す如く、断面形状が、水平上板8Uと、水平上板先端からの立下り板8Bと、立下り板8Bから引続く傾斜板8Sと、傾斜板8S先端からの立下り片8Fとを備え、水平上板8Uの前端には空気孔H8を、空気孔H8の後端下面には突出片8Aを備えた腰水切8を、パネル受金具7Aの水平片7F上に載置し、外装下地材1A下端が断熱層1B下端より小段差d2突出した複合パネル1を腰水切8上に載置形態でコンクリート外壁Wに固定し、次いで、腰水切8を、立下り板8Bが外装下地材1A内面に当接するまで叩き出すのが好ましい。
尚、本発明での、最下端の複合パネル1とは、外壁下端に配置する長尺の腰水切上に位置するパネルである。
そして、腰水切8とパネル受金具7Aとの寸法関係は、図2(A)に示す如く、腰水切水平上板8Uの幅Wu(標準:53mm)が断熱層1Bの厚さT3(標準:75mm)より小であって、腰水切水平上板8Uの下面の突出片8Aがパネル受金具7Aの水平片7Fの先端に当接した状態で、立下り板8Bと、複合パネル下端のセメント板1A内面との間に隙間の出来る関係、即ち、突出片8Aが水平片7Fの先端に当接した状態では、例え、複合パネル1を界面隙間adが存在しない状態で水平上板8U上に降下載置しても、尚パネルセメント板1A下端内面が腰水切立下り板8Bに衝突しない関係に設定しておけば良い。
また、腰水切8と複合パネル1下端との寸法関係は、水平上板8Uに断熱層1Bの下端面を載置した状態で、傾斜板8Sが外装下地材1Aの下端との間にシール充填用の隙間を形成する関係に設定しておけば良い。
また、腰水切8の空気孔H8群は、複合パネル1の各条溝Gの下端に対応するように穿設しておけば良い。
そして、最下端の複合パネル1群も、コンクリート外壁Wに打込んだ後打ちアンカー4C,4C´上の平盤パッド4B,4B´に背面、即ち断熱層1B内面を当接配置する以上、腰水切水平上板8U上では、各複合パネル1に程度の差はあっても、外装下地材1Aの下端突出部内面と、腰水切立下り板8B外面との間には、最低限、平盤パッド4B,4B´の厚さ(標準:3mm)の隙間が生ずるが、腰水切8は、パネル受金具7Aの水平上板8Uの上面と、パネル断熱層1B下端面とで挟着されているため、立下り板8Bの内面を木槌で叩いて、腰水切8を外方に叩き出せば、立下り板8Bは外装下地材1Aの突出部内面と当接形態と出来、腰水切の立下り片8Fが均斉突出形態となる。
従って、腰水切8は、位置規制用の突出片8Aをパネル受金具7Aの水平片7F先端に当接配置し、複合パネル1は、単に腰水切8上に載置して、コンクリート外壁Wに固定ボルト4A、固定用長ねじ13A、固定アンカー14A等で固定した後、腰水切8を木槌で叩き出すだけで、最下端パネルと腰水切の施工が簡単に実施出来る。
そして、パネル1の腰水切8上への載置作業時は、腰水切8の立下り板8Bが後退位置であるため、パネル1の外装下地材1Aの突出部d2の腰水切8への衝突損傷も防げる。
そして、図2(A)に示す如く、外装下地材1A及び外装仕上材2の下端を、慣用のバックアップ材12B、及びシーリング12で仕上げし、腰水切8の下面の突出片8Aと水平片7F先端との間をシーリング12で充填し、パネル受金具7Aの垂直片7W下端とコンクリート立上り部5との隙間にもシーリング12を充填すれば、コンクリート外壁Wの表面Wfと各複合パネル1内面との界面隙間adは、下方からの空気流入が阻止出来、外壁最上端までの界面隙間ad内の空気は、コンクリート外壁Wに対する断熱空気層となり、パネル1の縦条溝G群は腰水切8の空気孔H8からのドラフト上昇空気流aの流入を保証し、通気性断熱複合パネル1による、不陸の存在するコンクリート外壁Wに対する通気性断熱外壁への施工、及び腰水切8の配置が均質、且つ、作業性良く実施出来る。
また、本発明にあっては、最下端の複合パネル1は、図2(A)に示す如く、断熱層1Bの条溝G群が下端の横断条溝G´で連通しているのが好ましい。
この場合、横断条溝G´は、複合パネル1の製作に際し、断熱層1Bの層着面1Sへの各縦条溝G群のカッターでの切欠形成時に、同時に、断熱層1Bの下端に切欠形成すれば良く、横断条溝G´の深さ、及び幅は、縦条溝Gと同一に形成すれば良い。
そして、この場合、横断条溝G´は、複合パネル1の断熱層1Bの各条溝Gに対してポート(port)機能を奏するため、腰水切8の空気孔H8は、横断条溝G´に連通すれば良く、従って、腰水切の空気孔H8は横断条溝G´に連通する形成で適当間隔(標準:150mm)に丸孔を穿設するだけで良く、腰水切8の強度を低下させることも無く、且つ、空気孔H8の配置も少なくて良いため、腰水切8の製作も容易となる。
本発明によれば、コンクリート外壁Wに打込んだ後打ちアンカー4C,4C´上に螺合嵌着した平盤パッド4B,4B´群を、計測しながら、後打ちアンカー4C,4C´上で前後位置調整して面一位置に設置するため、各複合パネル1群は、コンクリート外壁Wの表面Wfの不陸に関係なく、面一に張設出来る。
また、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの固定は、従来の如く、団子状の接着剤の、煩雑、且つ、困難な点在付着作業、及び作業員の個人的誤差の生ずるパネル押圧作業を必要とせず、固定ボルト4B等の固定金具と、最下端でのパネル受金具7Aのみで実施するため、単純作業で、均斉なパネル張設が、作業性良く実施出来る。
また、従来の接着剤とアンカーでのパネル張設では、接着剤が寒暖、雨天等では、接着性能が影響を受けるため、天候に左右されていたが、本発明では、パネル張設に接着剤を使用しないため、天候に左右されずに、パネル張設が能率良く実施出来る。
従って、断熱複合パネル1によるコンクリート外壁Wへの外断熱被覆施工は、新築の鉄筋コンクリート建物のみならず、既存の鉄筋コンクリート建物に対しても、面一な外壁面が、天候に左右されずに作業性良く実施出来る。
〔複合パネル(図4)〕
図4は、通気性断熱複合パネル1の説明図であって、(A)は斜視図、(B)は横断面図、(C)は(B)のC部拡大図であり、(D)及び(E)は、それぞれ異なるセメント板を採用した状態の(C)図の対応図である。
即ち、図4(A),(B)に示す如く、複合パネル1の標準タイプにあっては、幅BWが900mmで、厚さT3が75mmのJISA9511の押出法ポリスチレンフォーム板を断熱層1Bとし、該断熱層1Bの層着面1Sに、深さGdが15mm、幅a1が45mmの条溝G群を、各条溝G間に、幅a2が45mmの肉厚部1Cが存在するように、且つ、両端には、幅a3が22.5mmの肉厚部1C´が存在するように、各条溝Gをカッターで、上下方向に貫通切欠して断熱層1Bを準備し、断熱層1Bの層着面1Sに対して、外装下地材(セメント板)1Aとして幅AWが900mm 、厚さT2が12mmのマグネシウムセメント板1A−1を、左右方向にd1(10mm)ずらして一体化層着したパネルである。
そして、標準パネル1は、図4(A)に示す如く、断熱層1Bの高さBhが階高(標準:2832mm)であって、セメント板1Aに対して、上端では、大段差d3(40mm)突出し、下端では、小段差d2(20mm)入り込んだものである。
このパネル1は、両側端の肉厚部1C´の幅a3が22.5mmと、中間の肉厚部1Cの幅a2(45mm)の1/2としたが、これは、各パネルを並列接続した際には、両側端の肉厚部1C´相互が接続して45mmの肉厚部を構成し、コンクリート外壁Wを被覆した際には、断熱層1B全体が45mm幅(a1)の縦条溝と、45mm幅(a2)の肉厚部1Cとなり、条溝G群による通気作用によって、外装下地材(セメント板)1A−1の日射過加熱に対する冷却機能、及び断熱層1Bからの放湿機能を、外断熱外壁全面に均斉に付与するためである。
また、パネル1の断熱層1Bを、上端では、大段差d3(40mm)突出させ、下端では、小段差d2(20mm)入り込ませたのは、複合パネル1を、断熱層1B相互を衝合して上下接続した際に、上下の外装下地材1A間にd3(40mm)−d2(20mm)の横目地dx用間隔を形成するためであり、パネルの上下接続作業時での、セメント板1A相互の衝突欠損の抑制、及び耐用中での地震時の横目地dxのシーリングによる応力吸収のためである。
〔パネル受金具(図2)〕
図2(C)はパネル受金具7Aの斜視図であり、図2(A)はパネル受金具の使用状態縦断面図である。
パネル受金具7Aは、図2(A)に示す如く、コンクリート躯体の基礎立上り部5の前面に固定し、腰水切8及び外壁最下端の複合パネル1を支承するものであり、図2(C)に示す如く、水平片7Fと垂直片7Wとが、共に60mm幅で4mm厚の等辺山形鋼(JISG3192)の長尺物である。
そして、垂直片7Wの高さ方向中央には、径14mmのボルトアンカー挿入用孔H7を適所に穿孔したものである。
また、パネル受金具7Aの固定に使用する後打ちボルトアンカー7Bは、径12mmで75mm長さの、サンコーテクノ(株)製、ハードエッジアンカー(商品名)を準備する。
この後打ちボルトアンカー7Bは、1本当りの引張最大荷重が1224kgf/cm、剪断最大荷重が1836kgf/cmの能力を発揮する。
〔腰水切金具(図2)〕
図2(B)は、腰水切の斜視図であり、腰水切は、図1(C)に示す如く、外壁の下端に見切りとして配置し、外壁に沿って流下する雨水を案内落下させると共に、外壁の複合パネル1の通気用条溝G群への、上昇空気流の流入を保証する長尺金具である。
即ち、腰水切8は、断面形状が、図2(B)に示す如く、幅Wuが53mmの水平上板8Uと、水平上板8Uの前端から高さ27mmで垂下する立下り板8Bと、立下り板8Bから勾配高さ3mmで外方に突出する幅32mmの傾斜板8Sと、傾斜板8Sの前端から高さ5mmで垂下する立下り片8Fとを備えた、肉厚1mmのアルミ成形品であり、水平上板8Uの前部には、各条溝Gに対応する形態に、矩形の空気孔H8群を穿設し、水平上板8Uの前端から15mmの位置に高さ3mmの突出片8Aを突設したものである。
〔取付金具(図3)〕
取付金具4は、固定金具である固定ボルト4A、パネル位置規制用の平盤パッド4B、及び後打ちアンカー4Cから成り、後打ちアンカー4Cは、図3(C)の如く、外径12mm、内径8mmで50mm長のステンレス製のパイプで、後端内側には長さ15mmのねじ孔hiを、後端外周には長さ20mmに亘るねじ面4Sを備え、先端部には4本の拡開用の切れ目4Rを備えたものであり、後打ちアンカー4Cは、図3(C)の如く、先端部に裁頭円錐ピン4Pを入れてコンクリート外壁Wの挿入用穴H4に前半部を嵌入し、ハンマー4Eで叩き込めば、図3(D)の如く、先端部が裁頭円錐ピンの作用で拡開してコンクリート外壁Wに強固に固着するものである。
また、平盤パッド4Bは、径100mmのプラスチック製円盤であって、一般肉厚が2mm、外周部hsと中央部hcとが3mm厚で、中央部hcの中心には径12mmのねじ孔hpを備えたものである。
また、固定ボルト4Aは、径14mmの平頭を備えた、径8mmで85mm長のステンレス製長ねじであり、複合パネル1のボルト挿入用孔hbを介して、平頭部が外装下地材1Aに埋設する形態で、先端を後打ちアンカー4Cの前端内側のねじ孔hiに締着して、パネル1をコンクリート外壁Wに固定するものである。
〔外壁の構築〕
本発明を、既存の鉄筋コンクリート建物での、乾式被覆改修の外断熱構築工法に適用する。
〔パネル受金具の配置(図2(A))〕
まず、既存建物のコンクリート躯体CFに、パネル割付図に基づき、墨出しの実施、及び躯体表面Wfの不陸を確認し、図2(A)に示すように、コンクリート基礎立上り部5に、後打ちボルトアンカー7Bの位置に整合して、ドリルを用いて、径10.5mmで深さ70mmの挿入用穴H7´を設け、該穴H7´にパネル受金具7Aの垂直片7Wのアンカー挿入用孔H7を整合し、座金7Dを介在して、径12mmで75mm長の後打ちボルトアンカー7Bを、インパクトドライバで、コンクリートの挿入用穴H7´に螺入打込む。
この場合、後打ちボルトアンカー7Bは、1本当り、引張り最大荷重が1224kgf/cm、剪断最大荷重1836kgf/cmの支持力を発揮する。
〔取付金具の配置(図3)〕
次いで、墨出しした取付金具4の配置位置に基づき、コンクリート躯体表面Wfに、図3(B)の如く、ドリル4Dを用いて、径12.5mmで35mm長の挿入用穴H4を開穴し、穴H4内の切粉をダストポンプ(図示せず)で除去し、図3(C)の如く、先端に裁頭円錐形のピン4Pを挿入した後打ちアンカー4Cを、穴H4に嵌入し、後打ちアンカー4Cの後端の挿入用孔hiにハンドホルダー4Fの先端部を挿入し、ハンドホルダー4Fの先端周縁を後打ちアンカー4Cの後端周縁と当接して、ハンマー4Eで、ハンドホルダー4F後端を、手応えが変るまで打込めば、穴H4内で先端が着座した裁頭円錐ピン4Pは、後打ちアンカー4C内に減り込み、後打ちアンカー4Cの前部の切れ目4Rが拡径して、後打ちアンカー4Cはコンクリート躯体CFに強固に固着し、後打ちアンカー4Cは、1本当り、引張り荷重1300kgf/cmの強度を発揮する。
そして、コンクリート躯体表面Wfから、ねじ面4Sを備えた後部が突出(標準:15mm)した後打ちアンカー4Cのねじ面4Sにパッド4Bを螺着し、各バッド4Bは、コンクリート外壁表面Wfの量も張出した(突出した)位置のパッド4Bを、コンクリート外壁Wに当接して基準パッド4Bとし、各パッド4Bを水糸で前後位置を回動調整して、基準パッド4Bに対して面一とする。
〔腰水切金具の配置(図2(A))〕
次いで、パネル受金具7Aの水平片7F上面に、腰水切8の幅Wuが53mmの水平上板8Uを載置する。
この場合、水平上板8Uの下面の突出片8Aが水平片7F先端に当接状態とし、腰水切8自体は、複合パネル1とコンクリート躯体表面Wfとの間に界面隙間adの存在しないと仮定した位置、即ち、立下り板8Bがコンクリート外壁表面Wfから75mmの距離を保って、腰水切8がコンクリート外壁側に最も後退した位置で、パネル受金具水平片7Fの下面から、腰水切の水平上板8Uの下面及び立下り板8Bの内面に亘り、粘着テープで仮固定しておけば、複合パネル1の腰水切8上への載置時に、パネルのセメント板1Aの下端の腰水切水平上板8U先端への衝突損傷は避けられ、複合パネル1の規定位置(パッド4Bで規定)ヘの配置後に、腰水切8の粘着テープを除去し、腰水切8の立下り板8Bの内面を木槌で外方に軽打すれば、腰水切8は、立下り板8Bがパネルセメント板1Aの内面と当接した正規位置に出せる。
そして、小幅(標準:5mm)の立下り片8Fは、傾斜板8Sを補強し、且つ、斬新な意匠効果を発揮する。
また、水平上板8U下面の突出片8Aの存在は、腰水切8の配置の位置規制の機能を奏すると共に、水平上板8Uの補強リブ機能も奏し、パネル受金具7Aの水平片7Fと、水平片7F先端との間へのシーリング充填作用にも有効である。
〔複合パネルの張着(図1)〕
図2(A)に示す如く、パネル受金具7Aの水平片7F上に腰水切8を載置仮固定し、腰水切8の水平上板8U上に最下端の複合パネル1を載置し、セメント板1Aのボルト挿入用孔hb部を木槌で軽打して、コンクリート躯体CFから突出(標準寸法:15mm)する後打ちアンカー4Cの後部突出部が、パネル断熱層1Bの収納切欠穴BHに没入し、且つ、断熱層1B面がパッド4Bに面当接する形態とし、径8mmの固定ボルト4Aを複合パネルのボルト挿入用孔hbに挿入し、固定ボルト4Aの先端を後打ちアンカー4Cの後端の挿入用ねじ孔hiに螺入締着する。
この場合、平頭の固定ボルト4Aの平頭が、セメント板1Aの表面より2〜3mm入り込む形態に締着する。
そして、最下端の複合パネル1群は、断熱層1B相互の衝合当接での左右相欠け接続で配置する。
次いで、腰水切8の下面とパネル受金具7Aの下面とを仮固定していた粘着テープを取り去り、腰水切8の仮固定を解除した後、腰水切8の立下り板8Bを、木槌で外方へ叩き出して、立下り板8Bを、図2(A)の如く、複合パネルの下端のd2(20mm)突出したセメント板1Aと密接形態とする。
次いで、下方から上方へと各複合パネル1相互も、断熱層1B相互の衝合当接での上下相欠け接続で、各複合パネル群を、コンクリート躯体CF側の後打ちアンカー4Cと、固定ボルト4Aとで固定張着する。
〔笠木金具6の配置(図1)〕
笠木金具6は、本出願人の所有する特許第366469号の笠木金具(図示せず)を、上段水平板6Uを延長したタイプで用意し、図1(A)に示す如く、アングル形態のブラケット6B下端を、外装下地材(セメント板)1Aの上端にねじScで止着すると共に、ブラケット6Bの上端前縁を笠木金具6の内面上端の係合溝に係止し、笠木金具の下段水平板6Dを既存防水層9Cに載置し、ねじScで、既存防水層9Cを貫通してパラペットPのコンクリートに固定し、下段水平板6Dの上面に新設防水層9Aを被覆し、防水層9Aの端縁と、笠木金具6の上段水平板6Uとの間隔に慣用のシーリング12を充填する。
〔外装仕上げ(図1)〕
複合パネル1の外装下地材(セメント板)1A上には、需要者が選定した外装仕上材(タイル、塗壁等)2を配置し、腰水切部にあっては、図2(A)に示す如く、腰水切8の傾斜板8Sと複合パネル1のセメント板1A及び外装仕上材2の下端面との間に、慣用のバックアップ材12Bを介してシーリング充填し、パネル受金具7Aの水平片7Fの先端と、腰水切8の水平上板8Uの下面の突出片8Aとの間、及び垂直片7W下端とコンクリート躯体表面Wfとの隙間をシーリング12で空密的に閉止する。
また、複合パネル1の上下接続部は、図1(B)に示す如く、下方のセメント板1A上端と上方のセメント板1A下端との間に、慣用のバックアップ材12Bを延展配置し、前面をシーリング12で充填して横目地dxとする。
従って、得られる外壁構造にあっては、各複合パネル1は、それぞれ、ボルト挿入用孔hbの存在する複数位置での、強力な支持力を有する後打ちアンカー4Cへの固定ボルト4Aでの螺着固定と、最下端のパネル受金具7Aでの支承とによって、落下や浮上りが阻止され、各複合パネル1は、後打ちアンカー4C上の面水準を保持したパッド4Bへの当接形態での張着であるため、不陸の存在する既存コンクリート躯体表面Wfへの張着にも関わらず、パネル1の外面が面一に張着出来る。
そして、最下端の複合パネル1の下端とコンクリート躯体との界面隙間adもシールで空密閉止されるため、コンクリート躯体表面Wfと各複合パネル断熱層1Bとの間に、ランダムに生じている界面隙間adは、密閉空気層となって断熱機能を発揮する。
しかも、腰水切8の各空気孔H8から流入する空気流aは、各縦条溝G群に流入してドラフト上昇空気流aとなり、腰水切8から笠木金具6まで貫流して外方に排出出来、ドラフト上昇空気流aの笠木金具6までの貫流上昇も可能となり、外壁面の全面が、面一形態であって、均斉な通気性外断熱機能を奏する。
〔変形例1(図5)〕
図5は、複合パネル取付金具4の異なる実施形態を示すものであり、後打ち固定用の長ねじ13Aと、平盤パッド4B´と、後打ちアンカー4C´から成るものである。
即ち、後打ちアンカー4C´は、鋼板、山形鋼等を備えた付設機器をコンクリート壁に取付けるのに慣用されている、サンコーテクノ(株)製のオールアンカー(商品名)であって、外径が8mm、長さ40mmのパイプ形状のステンレス製品で、先端部には拡開用の切れ目4Rを備え、後端部外周には15mm長に亘るねじ面4Sを備え、後打ちアンカー4C´の内径は、中央部より先端部へと縮径している。
また、平盤パッド4B´は、図5(D)の如く、3.2mm厚の鋼板の円盤であって、中心にねじ孔hpを備えたものである。
長ねじ13Aは、径12mmの平頭を備えた径5mmで95mm長の鋼製ねじを採用すれば良い。
該取付金具4は、実施例(図4)の取付金具同様に、図5(B)に示す如く、コンクリート外壁にドリル4Dで挿入用穴H4を穿設し、図4(C)に示す如く、後打ちアンカー4C´を挿入用穴H4に嵌してピン13Dを後打ちアンカーの後方から挿入し、ハンマー4Eでピン13Dを叩き込めば、ピン13Dの先端が後打ちアンカー4C´先端の縮径部を切れ目4Rを介して拡開し、図5(D)の如く、後打ちアンカー4C´は固定出来る。
次いで、鋼板製平盤パッド4B´を後打ちアンカー4C´の後端外周に螺合嵌着し、平盤パッド4B´を実施例同様に、計測基準面に、前後位置調整配置し、図5(E)の如く、複合パネル1を、断熱層に切欠した収納切欠穴BHに後打ちアンカー4C´の後部を収納する形態で平盤パッド4B´に当接し、長ねじ13Aを、パネル1のセメント板1A表面に印した後打ちアンカー4C´位置を外して、図5(A)の如く、パネル1及び平盤パッド4B´を螺入貫通してコンクリート外壁Wに打込む。
この場合、後打ちアンカー4C´は、1本当り、引張荷重500kgf/cm、剪断荷重684kgf/cmの強度を発揮する。
従って、変形例1にあっては、後打ちアンカー4C´が小径であるため、コンクリート躯体への打込み作業が容易であり、慣用品であるため、準備に好都合である。
また、長ねじ13Aの打込みは、平盤パッド4B´(外径:80mm)の広い範囲への自在の打込みとなること、複合パネル1には挿入用孔が不要であること、及び小径(25mm)の後打ちアンカー4C´も複合パネル1の位置規制を受けることなく配置可能であることより、採用する複合パネル1の軽・重のタイプに応じて、後打ちアンカー4C´の本数、及び長ねじ13Aの平盤パッド4B´への打込み本数で自在に対応出来、施工作業性も良い。
〔変形例2(図6)〕
図6は、複合パネル1の取付金具4の変形例2を示すものであり、図6(A)に示す如く、後打ちアンカー4C´は変形例1(図5)と同一品であって、平盤パッド4Bは、実施例(図4)同様のプラスチック製円盤を採用し、固定アンカー14Aは、慣用のサンコーテクノ(株)製のPレスアンカー(商品名)の、径10mmの平頭を備え、径6mmで130mm長のステンレス製長ねじである。
従って、変形例2にあっては、図6(B)に示す如く、固定アンカー14Aは平盤パッド4Bを外した位置で打込むため、後打ちアンカー4C´は平盤パッド4Bと共に、複合パネル1の前後方向位置調整、及びパネル1の面一確定を担当し、固定アンカー14Aは、複合パネル1の固定張着を担当するため、固定アンカー14Aは、採用する複合パネル1の軽・重のタイプに応じて自在に対応出来、複合パネル1の面一張着の作業性が良い。
〔その他〕
実施例(図2)では、腰水切8に、複合パネル1の各縦条溝Gに対応する空気孔H8群を穿孔したが、最下端の複合パネル1の断熱層1Bの下端に、図2(A)での点線指示の如く、横断条溝G´を配置して、該横断条溝G´を各縦条溝Gへのポートとすれば、腰水切8の空気孔H8は、条溝Gに対応配置する必要がなくなり、孔形状も穿孔し易い丸孔で良くなり、空気孔H8の数も減らせて、腰水切8の空気孔H8群穿設による強度低下が抑えられる。
また、実施例では、複合パネル1(図4)は、軽量な通気性断熱複合パネル1を採用したが、本発明は、従来例1,2の通気層の無い密着層型断熱複合パネルに適用しても、或いは、本願出願人の所有する、実用新案登録第3084180号の、押出成形セメント板を用いた、重い通気性断熱複合パネルに適用しても、複合パネルの接着剤を用いないで、コンクリート外壁への面一張着が可能である。
そして、これら、厚さ、重量の異なる各種の複合パネルへの適用に際しては、後打ちアンカー4C,4C´、固定ボルト4A、長ねじ13A、固定アンカー14A等を、適宜寸法、及び/又は、使用個数を変更して使い分ければよい。
実施例では、外装下地材(セメント板)1Aとしては、図4(C)のマグネシウムセメント板1A−1を採用したが、図4(D)のケイ酸カルシウム板1A−2(三菱マテリアル(株)製、商品名:モイスとして入手可能)や、図4(E)のフェノール樹脂板1A−3(岩倉化学工業(株)製、商品名:オーマルとして入手可能)も、比重0.8〜1.0、板厚12〜15mmの条件を備えたものは、広幅、且つ軽量で、外壁としての必要強度を備えた、取扱い易くて作業性の良い、通気性断熱複合パネルが得られる。
本発明を実施した外壁の縦断面図であって、(A)は外壁上端部を、(B)は複合パネル上下接続部を、(C)は外壁下端部を示す図である。 本発明の外壁下端部の説明図であって、(A)は縦断面図、(B)は腰水切の斜視図、(C)はパネル受金具の斜視図である。 本発明の複合パネル取付け説明縦断面図であって、(A)は複合パネルを取付けた状態図、(B)はコンクリート外壁への穴開け状態図、(C)は後打ちアンカーの打込み状態図、(D)は平盤パッドの螺合状態図、(E)は固定ボルトの締着状態図である。 複合パネルの説明図であって、(A)は斜視図、(B)は横断面図、(C)は図(B)のC部拡大図、(D),(E)は、それぞれ異なる外装下地材を適用した状態の、図(C)の対応図である。 本発明の複合パネル取付けの、変形例1の図であって、(A)は複合パネルを取付けた状態図、(B)はコンクリート外壁への穴開け状態図、(C)は後打ちアンカー打込み状態図、(D)は平盤パッドの螺合状態図、(E)は長ねじの螺入状態図である。 本発明の複合パネル取付けの、変形例2の図であって、(A)は複合パネルを取付けた状態図、(B)は平盤パッドと固定アンカーとの配置関係説明図である。 従来例1の断面図であって、(A)は外壁横断面図、(B)は複合パネルへのアンカー挿入用孔の配置説明図、(C)はコンクリート躯体表面への接着剤の配置説明図、(D)は配置接着剤の横断面図である。 従来例2の断面図であって、(A)は外壁横断面図、(B)は(A)のB部拡大図、(C)は外壁上端部縦断面図、(D)は外壁下端部縦断面図である。
符号の説明
1 複合パネル(断熱複合パネル、パネル)
1A 外装下地材(セメント板)
1A−1 マグネシウムセメント板(セメント板)
1A−2 ケイ酸カルシウム板(セメント板)
1A−3 フェノール樹脂板(セメント板)
1B 断熱層
1C 肉厚部
1S 層着面
2,2´ 外装仕上材
4 固定金具(取付金具)
4A 固定ボルト
4B,4B´ 平盤パッド(パッド)
4C,4C´ 後打ちアンカー
4D ドリル
4E ハンマー
4F ハンドホルダー
4M 樹脂モルタル
4P 裁頭円錐ピン(ピン)
4R 切れ目
4S ねじ面
5 基礎立上り部
6 笠木金具
6B ブラケット
6D 下段水平板
6U 上段水平板
7A パネル受金具
7B 後打ちボルトアンカー
7C ナット
7D 座金
7F 水平片
7W 垂直片
8 腰水切
8A 突出片
8B 立下り板
8F 立下り片
8S 傾斜板
8U 水平上板
9A 新設防水層(防水層)
9B 断熱層
9C 既存防水層(防水層)
12 シーリング
12B バックアップ材
13A 長ねじ
13D ピン
14A 固定アンカー
a ドラフト上昇空気流(空気流)
ad 界面隙間
BH 切欠穴(収納切欠穴)
CF コンクリート躯体
dx 横目地
G 条溝(縦条溝)
G´ 横断条溝(条溝、横条溝)
Gc ガラス繊維不織布
Gd 条溝深さ
hb ボルト挿入用孔
hc 中央部
hi,hp ねじ孔
hs 外周部
H4,H7´ 挿入用穴(穴)
H7 アンカー挿入用孔
H8 空気孔
H8´ 排水孔
Ka 火山礫
P パラペット
S コンクリート床スラブ
Sc ねじ
Sf 床スラブ表面
Va バーミキュライト
W コンクリート外壁(コンクリート壁、外壁)
Wf 表面(コンクリート躯体表面)

Claims (10)

  1. 鉄筋コンクリート建物のコンクリート外壁に、乾式密着層型の断熱複合パネルを外張り施工する方法であって、最下端の複合パネル(1)の下端位置では、コンクリート躯体(CF)に、後打ちボルトアンカー(7B)でアングル形態のパネル受金具(7A)を固定し、コンクリート外壁(W)の所定位置では、後端外周がねじ面(4S)である後打ちアンカー(4C,4C´)を、後端のねじ面(4S)が突出した形態に打設固定し、次いで、各後打ちアンカー(4C,4C´)の後端ねじ面(4S)上には、平盤パッド(4B,4B´)を螺合嵌着して、各平盤パッド(4B,4B´)の後端面を計測して各パッド(4B,4B´)を面一に配置し、次いで、最下端の複合パネル(1)の下端をパネル受金具(7A)で支承すると共に、各複合パネル(1)を、断熱層(1B)面を各平盤パッド(4B,4B´)に当接して、面一形態でコンクリート外壁(W)に固定金具(4A,13A,14A)群で一体化固定する、複合パネル(1)の外張り施工方法。
  2. 複合パネル(1)のコンクリート外壁(W)への一体化固定を、複合パネル(1)の外側から挿入した固定ボルト(4A)を後打ちアンカー(4C)に螺入固定で実施する、請求項1の外張り施工方法。
  3. 複合パネル(1)のコンクリート外壁(W)への一体化固定を、複合パネル(1)の外側から挿入した長ねじ(13A)を金属製の平盤パッド(4B´)に嵌入固定で実施する、請求項1の外張り施工方法。
  4. 複合パネル(1)のコンクリート外壁(W)への一体化固定を、複合パネル(1)の外側から挿入した固定アンカー(14A)のコンクリート外壁(W)への打込みで実施する、請求項1の外張り施工方法。
  5. 複合パネル(1)が、発泡プラスチック系断熱材の板状断熱層(1B)と、断熱層(1B)より透湿抵抗の小さな成形薄剛板の外装下地材(1A)とを層着した断熱複合パネルである、請求項1乃至4のいずれか1項の外張り施工方法。
  6. 複合パネル(1)が、発泡プラスチック系断熱材の板状断熱層(1B)と、内面に通気用条溝(G)群を並列縦設した外装下地材(1A)とを層着した通気性断熱複合パネルである、請求項1乃至4のいずれか1項の外張り施工方法。
  7. 複合パネル(1)が、発泡プラスチック系断熱材の層着面(1S)に通気用条溝(G)群を並列縦設した断熱層(1B)と、厚さが12〜15mmで、比重が0.8〜1.0の成形薄剛板の外装下地材(1A)とを層着した通気性断熱複合パネルである、請求項1乃至4のいずれか1項の外張り施工方法。
  8. 複合パネル(1)相互の上下、左右接続は、各複合パネル(1)の断熱層(1B)の衝合当接による相欠け接続で施工し、最下端の複合パネル(1)の下端と、コンクリート外壁(W)の表面(Wf)との界面隙間(ad)を空密閉止する、請求項1乃至7のいずれか1項の外張り施工方法。
  9. 最下端の複合パネル(1)は、断面形状が、水平上板(8U)と、水平上板先端からの立下り板(8B)と、立下り板(8B)から引続く傾斜板(8S)と、傾斜板(8S)先端からの立下り片(8F)とを備え、水平上板(8U)の前端には空気孔(H8)を、空気孔(H8)の後端下面には突出片(8A)を備えた腰水切(8)を、パネル受金具(7A)の水平片(7F)上に載置し、外装下地材(1A)下端が断熱層(1B)下端より小段差(d2)突出した複合パネル(1)を腰水切(8)上に載置形態でコンクリート外壁(W)に固定し、次いで、腰水切(8)を、立下り板(8B)が外装下地材(1A)内面に当接するまで叩き出す、請求項7の外張り施工方法。
  10. 最下端の複合パネル(1)は、断熱層(1B)の条溝(G)群が下端の横断条溝(G´)で連通している、請求項9の外張り施工方法。
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