JP4241773B2 - 鉄筋コンクリート外断熱建物の透湿性外壁構造、及び使用する腰見切金具 - Google Patents

鉄筋コンクリート外断熱建物の透湿性外壁構造、及び使用する腰見切金具 Download PDF

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Description

本発明は、鉄筋コンクリート外断熱建物の透湿性外壁構造と、該外壁構造を構築する際に、コンクリート外壁の外側捨型枠として使用する複合パネルの下端に適用する腰見切金具に関するものであり、より詳しくは、通気性外断熱外壁への改修容易な透湿性外壁構造と、外壁の透湿構造から通気構造への改修を簡便に施工出来る腰見切金具とに関するものであって、建築の技術分野に属するものである。
鉄筋コンクリート造の外断熱建築物は、コンクリート躯体の外側を断熱層で被覆するため、太陽日射での熱ストレスによるコンクリート躯体のひび割れが抑制出来ること、コンクリート躯体が外気に触れないために、コンクリートの中性化が抑制出来て鉄筋棒鋼の腐蝕が抑制出来、建物の耐久性が向上すること、更には、建物全体を外断熱被覆するため、建物の各居住部を別個独立で内断熱被覆するよりも、断熱施工性、断熱効率上、優れているため、省エネルギー建物として評価されている。
そして、鉄筋コンクリート外断熱建物にあって、カビ、ダニの発生の原因である建物内結露を抑制して、省エネルギー性で、且つ、健康面でも優れた高性能建物とするため、外断熱外壁を透湿性構造としたり、通気性構造とする手段が提案されている。
外断熱の透湿性外壁構造としては、図10に示す従来例1があり、図10は、非特許文献で開示された米国のドライビットシステム社の工法(アウサレーション湿式外断熱工法)であって、透湿性外壁構造として、提案されているものである。
即ち、従来例1(図10)は、図示の如く、コンクリート外壁に、接着樹脂モルタルを1〜3mm 厚で全面塗布し、発泡プラスチック系断熱材(ビーズ法ポリスチレンフォーム断熱材)を層着し、次いで、断熱材の表面に、網状メッシュを埋設する形態で、下塗りの接着樹脂モルタルを全面に2〜3mm 厚で塗布し、該接着樹脂モルタルの乾燥後に、上塗りとして、アクリル樹脂系の塗り壁材を、鏝で塗布するか、吹付けにより、1〜3mm 厚の塗り壁を形成し、透湿抵抗が、126mhmm Hg/gのコンクリート外壁(180mm 厚):22mhmm Hg/gの特殊断熱材(75mm 厚):6.3mhmm Hg/gの塗り壁(3〜6mm 厚):と、室内側から屋外側へ、透湿抵抗が順次低下する構造とし、室内の湿気を屋外に、自然に流出させるものである。
また、外断熱の通気性外壁構造としては、本願発明者が通気性断熱パネルを開発し、該パネルを用いて従来例2(図11)の如く実施している。
即ち、従来例2は、図11に示す如く、通気用の条溝を備えた押出成形セメント板と断熱層とを層着した複合パネルを、型枠併用でコンクリート躯体の外壁に一体化張着し、複合パネルの下端には、本願発明者の開発した、特許文献1に示す、通気機能を備えた腰水切を、図11(C)の如く配置し、複合パネルの上端には、本願発明者の開発した、特許文献2に示す、通気機能を備えた笠木を、図11(A)の如く配置する。
そして、各複合パネルの上下接続は、図11(B)に示す如く、上下複合パネルの断熱層相互を横目地厚さの断熱材を介して連続し、上下押出成形セメント板間の間隔のうち、上下条溝間は、本願発明者が開発した、通気バッカーを介在して連通し、通気バッカーの前面をシーリングして横目地とした外壁構造であり、腰水切からの上昇ドラフト空気流aを、複合パネル内を貫流して笠木から外方へ放出し、外壁のコンクリート壁、及び断熱層の湿気(水蒸気)の放湿と、外装下地材としての押出成形セメント板の日射による過加熱を抑制するものである。
そして、外壁に開口する窓にあっては、本願発明者の開発した特許文献3に示す、通気機能を備えた窓枠を、図11(D),(E)の如く配置するものである。
即ち、窓下枠の水切りは、図11(E)に示す如く、底板に空気孔を配置し、窓下側の複合パネルの通気条溝上端と底板間には通気バッカーを配置し、通気バッカーの前面には、バッカーを配置してシーリングし、条溝内の上昇空気流aを水切から外方へ排出する。
また、窓上枠の雨切は、図11(D)に示す如く、底板に空気孔を設けた雨切を窓上枠に配置し、窓上側の複合パネルの通気条溝下端と雨切上面との間を通気バッカーで連通し、通気バッカーの前面にはバッカーを配置し、バッカーの前面をシーリングし、外気から雨切への空気流aを、雨切下面から複合パネルの条溝に流入させるものである。
また、図12は、本願発明者が従来例2に用いる複合パネルを改良したタイプの複合パネルであって、特許文献4に挙げるものであり、図12(A)に示す如く、通気用の条溝を内面に備えた厚さ25mmの押出成形セメント板を、板厚75mm の断熱材と層着して、条溝をパネルの上下貫流通気層としたものであり、セメント板幅が490mm、断熱材幅が500mm で、セメント板が、一側端縁が小段差突出し、他側端縁が大段差落ち込んだ形態で層着しており、条溝深さ13mm 、条溝幅30mm である。
そして、図12(B)は、特許文献4中で、図12(A)の空気流通機能改良型として提示したものであり、押出成形セメント板の条溝を、セメント板を厚くすることなく、即ち、セメント板の重量増加を抑えて通気条溝の深さの増大を図ったものであり、セメント板の深さ13mmの条溝の対面の断熱材面にも、深さ10mm の対応条溝を配置し、複合パネルの通気用条溝を、押出成形セメント板から断熱材に亘る、深さ23mmとしたものである。
特許第3664699号公報(特開2004−76332号) 特許第3664697号公報(特開2004−60335号) 特許第3770494号公報(特開2005−120786号) 実用新案登録第3084186号公報(平成14年3月8日発行) 東邦レオ(株)の型録「アウサレーション湿式外断熱工法、2004年4月改訂版」
〔従来例1(図10)の透湿性外断熱外壁構造の課題〕
断熱材をコンクリート外壁に接着固定するに際し、断熱材のコンクリート外壁への付着性能が2N/mmと低いので、外装仕上材は、軽量で薄塗の塗装、薄塗壁材に限定され、外装仕上材選択の自由度が低い。
また、外断熱鉄筋コンクリート建物は高耐久性の利点を有するが、長期耐用によって断熱材には、部分的に厚さの目減りが生じ、外皮(塗り壁、塗装)が薄いので、断熱材の接合部が露見する恐れがあり、しかも、断熱材は耐熱性が低いので、夏季の高温時に軟化し、外皮に、しわ、ひび割れ、剥離が生じる恐れがあり、外壁は、耐久性、安全性、断熱性面で問題がある。
また、外装仕上材は湿式の下塗りを採用するため、塗厚の不均斉、鏝むら、断熱材のコンクリート外壁への均斉な接着力付与、下塗りと上塗りの管理等、施工作業は、熟練を要する困難な作業であり、しかも、外気温や天候に配慮した作業となり、作業性が悪く、施工の品質管理も困難である。
また、透湿性構造とするためには、コンクリート外壁→断熱材→塗り壁と、室内側から屋外側へ、順次、透湿抵抗を下げる必要があり、外装仕上材は、透湿性の制約を受けるため、重量感、高級感を備えた、磁器タイルや陶器タイル等の、透湿抵抗の大な仕上材は採用出来ない。
また、外断熱鉄筋コンクリート建物は高耐久性となるが、外壁仕上材は、透湿抵抗の小な塗り壁であるため、長期耐用中には、塗装外壁の修復が必要となり、外壁の修復時には、建物外観を、意匠的に高級感のあるタイル貼り等に改修する要望が生ずるが、タイル等の透湿抵抗の大な外装仕上材で外壁改修を要求される際には、同時に、カビ、ダニの発生の原因となる内部結露も生じない、高品質の外壁への改修要求となる場合が殆どであり、建物所有者のこれら要求に応じるためには、コンクリート外壁の外側の断熱材、塗り壁の全てを剥離して、コンクリート外壁の外面への、新規な通気性複合パネルの後貼り張着施工が必要となる。
〔従来例2(図11)の通気性外断熱外壁構造の課題〕
出願人が実施中の、図11に示す外断熱外壁構造は、外壁の内部結露を抑制し、且つ、外壁外装材の日射による過加熱も抑制出来、しかも、外装材は透湿性を考慮することなく、自在に選択出来、省エネルギーで高品質の建物を提供する画期的なものではあるが、図11(A)に示す如く、笠木部にあっては、複合パネルの断熱層上辺に笠木固定用の板材を貼着するが、板材はネジ止着のための厚さが必要であり、笠木金具が強風で煽られると、強度の小さな断熱層(板材の下面)のため変位が生じ易く、板材に固着しているネジの緩み、及び笠木金具の剥離の恐れがある。
また、板材は、腐蝕防止のため、石綿セメント板などの、スレート系素材を用いる必要があるため、板材の切断加工性が悪く、しかも、断熱層との十分な接着力付与は、接着コストが大である。
また、図11(B)に示す如く、複合パネル相互の上下接続は、上下断熱層間に別部材としての断熱板を空密的に介在させる作業、横目地間隔を保って対向する上下パネルの押出成形セメント板間の、上下端辺間の条溝間隔(横目地間隔)に、断面が小(幅:13mm 、高さ:20mm )で、長さの大(パネル幅に亘る長さ)な、特殊な構造の通気性バッカー(ハニカムバッカー)を正確に配置する作業等、コンクリート外壁の外側型枠として、複合パネルを上下、左右に接続する際に、煩雑、且つ、精緻な作業が必要であって、型枠組み作業の作業性が悪い。
また、図11(C)に示す腰水切にあっては、基礎立上り部の断熱層と、上方の複合パネル断熱層間への断熱板の空密的配置、ラスモルタル上端へのパッキン材の位置規定配置、及びパッキン材への取付板の位置規定配置が煩雑である。
また、腰水切は、底板を取付板へ係止して、腰水切傾斜天板後端の立上り板を取付板へビス止着する作業となるため、ビス止着の作業時に、底板の係止が外れ易く、従って、腰水切の複合パネル下端への、均斉姿勢での、空気導入形態への配置作業は、注意を要する煩雑な作業である。
また、窓等の外壁の中間開口部にあっては、開口部の、上側の複合パネル及び下側の複合パネルの通気用条溝に空気連通機能を付与するため、図11(D)に示す如く、窓枠上部にあっては、底板に空気孔を備えた雨切を窓上枠に止着し、雨切上面では、複合パネルの、押出成形セメント板の条溝への空気連通を確保する、断面が小寸の通気バッカーを正確に配置し、通気バッカーの前面を、板状バッカーを介してシーリングで閉止する必要があり、雨切の、上方の複合パネルへの通気機能を確保する配置は、作業性が悪く、煩雑である。
また、図11(E)に示す如く、窓下枠前面に取付ける水切も、空気孔を備えた水切底板と複合パネルの条溝上端との間に、断面が小寸の、通気バッカーを空気連通形態に、位置規制配置し、通気バッカー前面に、板状バッカーを配置して、バッカー前面をシーリング閉止する必要があり、水切の、下方の複合パネルからの通気機能を確保する配置は、作業性が悪く、煩雑である。
従って、図11に示す通気性外断熱建物は、外装仕上材として、高級感のあるタイル類の選択により、外観上も高級感を備えた高品質建物とはなるが、建築費が、図10の透湿性外断熱建物より遥かに高価となる。
〔従来例3(図12)の複合パネルの課題〕
外装下地材の押出成形セメント板は、セメント、硅酸質原料、繊維系原料を主原料として、板状に押出成形し、オートクレーブ養生した高強度パネルであるため、複合パネルにコンクリート型枠としての十分な強度を保証し、且つ、所定の通気用条溝を保証するものとはなるが、深さ13mm 前後の条溝を確保するため、板厚は25mmとなって、標準サイズの高さ2680mm 、幅490mm のセメント板自体は35kg/mと重くなり、切断、孔開け(セパレータ挿通孔、アンカーボルト挿通孔)等の加工性も悪い。
そして、複合パネルは、該セメント板に、75mm 厚で、断熱欠損の全く生じない平坦板状で軽い(約1kg)断熱層を層着してコンクリート外壁の捨型として用いるが、重量約36kg/mのパネルを、衝突欠損を生じないように型枠組みする作業は、困難であり、施工面から複合パネルの軽量化の要望がある。
また、押出成形セメント板は、金型での押出成形品であるため、剛構造のセメント板に、どのような断面形状の条溝も、設計どおりに、且つ、量産システムで形成出来るが、製造過程での乾燥時に反りの発生頻度が高く、断熱層との一体化層着時のプレス加圧時や、運搬時、型枠組立てでの横端太パイプでの直線形態配置時、コンクリート打設時等に、反りを原因とするひび割れの生ずる危険がある。
そのため、押出成形セメント板は、反りの発生防止のため、幅が短尺(標準:490mm )となり、従って、複合パネル幅が短尺となって、コンクリート外壁面への張設形態では、外壁の並列接合目地(縦目地)が多くなり、仕上げ上不利であり、施工面から複合パネルの広幅化の要望がある。
しかも、複合パネルの必要剛性を負担する成形セメント板が通気用条溝を備えていること、外壁への張着形態では、上下複合パネルのセメント板間には、施工時の衝合欠損防止、完成建物での、地震時のセメント板相互の欠損防止上から、横目地(間隔)を形成・保持することが必須であるため、複合パネル相互の上下接続部、即ち横目地部、の上下セメント板間、での上下条溝の連通形態接続の施工は、従来例2(図11)での説明でも明らかな如く、特殊な、且つ、断面形状の小さなハニカム通気バッカーを採用して、本件出願人が開発した技術手法によってのみ可能であって、煩雑、且つ、精緻な作業であり、生産性の低い困難な作業であった。
また、図12(B)の改良型にあっても、断熱層側の条溝は、断熱欠損の少ない10mm 深さではあるが、押出成形セメント板の条溝は型成形であり、断熱層の条溝は、成形板材への後加工としての切欠加工であるため、押出成形セメント板と断熱層との設計形状どおりの層着は、煩雑、且つ、精緻な作業となって、通気機能改善の観点、断熱欠損の観点、及び製作上の観点から、即ち、通気機能向上の効果が少ない割に、製作が煩雑、且つ、困難であって、条溝切欠による断熱機能損失も伴うため、実施効果は少なく、しかも、コンクリート外壁に張着する複合パネルによる通気構造付与施工は、押出成形セメント板が条溝を備えているため、図12(A)の複合パネルの採用の場合と同等、若しくは、それ以上に煩雑、且つ、困難で、生産性の低い作業となるため、従来例2(図11)の出願人の開発した外壁構造の構築にあっては、従来例3の図12(A)のタイプの複合パネルで実施している。
本発明は、これら、従来例1、従来例2、従来例3の上述の問題点(課題)を解決、又は改善するものであって、開発した新規な複合パネルの採用により、高耐久性の鉄筋コンクリート外断熱建物を、当初は建築コストの低い透湿性外壁構造に建築し、耐用中の外壁の改修必要時、或いは、高級外観建物へのリニューアル所望時等、建物所有者の所望によって、簡単に、高級感あるタイル貼り等の通気性外壁構造に改修可能とするものであり、需要者の要求に応えられる、合理的な外断熱建物の提供を可能とするものである。
本願の透湿性外壁構造の発明は、例えば図1に示す如く、鉄筋コンクリート建物の、コンクリート基礎立上り部5には外断熱用の基礎複合パネル1´を張設し、コンクリート外壁Wに乾式密着型の通気性断熱複合パネル1を張設した透湿性外壁構造であって、複合パネル1は、図6に示す如く、発泡プラスチック系断熱材の、板状断熱層1Bの層着面1Sに、通気用条溝G群と、層着用の肉厚部1C群とを、縦方向に、交互に、且つ、両側部が肉厚部1Cとなるように配置し、断熱層1Bより透湿抵抗が小な成形薄剛板の外装下地材1Aを、層着面1Sに層着したものであり、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの張設は、各複合パネル1の断熱層1B相互の上下、左右衝合接続形態で、各条溝Gが、最下端の複合パネル1の下端から最上端の複合パネル1の上端まで連通形態で、断熱層1Bをコンクリート外壁Wに張設し、最下端の複合パネル1の下端と基礎複合パネル1´との接続部では、各条溝Gを空密的に閉止し、複合パネル1の外装下地材1Aには、外装下地材1Aより透湿抵抗の小さな外装仕上材2を配置し、室内の湿気を外壁面から屋外に自然放湿させる物である。
この場合、複合パネル1のコンクリート外壁Wへの張着は、コンクリート外壁Wの外面への後貼り施工でも可能であるが、典型的には、コンクリート躯体構築時に、複合パネル1をコンクリート外壁Wの外側型枠に捨型枠として用いて、コンクリート外壁Wと一体化する。
また、断熱層1Bは、典型的には、JISA9511の押出法ポリスチレンフォームの75mm厚板(透湿抵抗:52.5mhmm Hg/g)を採用すれば良い。
また、最上端の複合パネルの上端では、条溝Gを空密閉止しなくても、条溝Gの最下端のみを空密閉止しておけば、条溝G内の空気は、対流の生じない空気断熱層となるため、最上端の複合パネル上端には、安価な慣用のアングル笠木やオープン笠木を配置すれば良いが、将来の通気性外壁への改修を想定して、特許文献2(特許第3664697号)の通気構造用笠木を配置しても良い。
また、成形薄剛板の外装下地材1Aは、複合パネル1の強度を担保する構造材であるため、コンクリート型枠組みに耐え、外壁の外装下地材としての強度、耐衝撃性、寸法安定性を充足し、且つ、軽量で、透湿抵抗が断熱層1B(75mm厚)より小なものであれば良く、比重0.9〜1.1、厚さ12mm、曲げ強度100〜120kgf/cm、透湿抵抗14mhmm Hg/gのマグネシウムセメント板1A−1や;比重0.8〜1.1、厚さ12mm、曲げ強度100〜120kgf/cm 、透湿抵抗7.16mhmm Hg/gのケイ酸カルシウム板1A−2や;比重0.9〜1.1、厚さ13mm、曲げ強度100〜120kgf/cm、透湿抵抗3.33mhmm Hg/gのフェノール樹脂板1A−3:が好適である。
また、外装仕上材2としては、セメントと無機骨材が主原料で、標準塗厚3mm程度の鏝塗り壁面仕上材の(株)フッコー製の、商品名FMX(透湿抵抗:7.5mhmm Hg/g)、商品名マジックコート(透湿抵抗:13.0mhmm Hg/g)、商品名デュッセル(透湿抵抗:13.5mhmm Hg/g)等を採用すれば良い。
従って、本発明の外壁構造は、標準180mm厚のコンクリート壁Wの透湿抵抗が、126mhmm Hg/gで、75mm厚の断熱層1Bの透湿抵抗が、52.5mhmm Hg/gで、外装下地材1Aの透湿抵抗が3.33〜14mhmm Hg/g、厚さ3mmの塗り壁外装仕上材2の透湿抵抗が7.5〜13.5mhmm Hg/gで、室内側から屋外方向に、各構成層の透湿抵抗が順次低くなるため、室内の湿気を屋外に自然に流出出来、カビ、ダニの発生原因である建物内結露が抑制出来た、健康面でも優れた高性能建物を提供する。
そして、複合パネル1の断熱層1Bに切欠形成した各条溝G群は、最下端からのドラフト上昇空気流aの侵入を阻止しているため、各条溝G内の空気が上昇放出しない密閉空気層となって、断熱層1Bは、断熱欠損を生ずる条溝G群を切欠形成しているにも関わらず、条溝G群の密閉空気が断熱材機能を奏するため、断熱欠損の全く存在しない断熱機能を発揮する。
また、本発明の外壁構造は、外断熱であるため、高耐久性のコンクリート建物を提供するが、安価な左官工法による塗りの改修時期、或いは使用中に、資金面等の事情により、より高級感のあるタイル外装仕上げを所望した際には、塗り壁を高価なタイル張りに改修し、且つ、外壁最下端の複合パネル1の下端での条溝G群の閉止を開放するだけで、各条溝Gが通気層機能を発揮し、外断熱外壁を通気性外壁と出来る。
そして、条溝G群に通気層機能を付与すれば、断熱機能面では、条溝G群の切欠による断熱欠損は生ずるが、外装仕上材2は、もはや、何ら透湿抵抗値を考慮することなく自在に選択出来、需要者(所有者)の好みに応じた外装仕上げが選択出来る。
即ち、本発明によって、建築主は、建築費の面から、当初は安価な透湿性外壁建物を建築し、適宜高級感があり、結露防止、外装材の過加熱防止に優れた通気性外壁建物に、低コストで改修出来る。
また、外壁構造の発明にあっては、図5、図6に示す如く、複合パネル1は、断熱層幅BWと外装下地材幅AWとが等幅であり、断熱層高さBhは外装下地材高さAhより大であり、幅方向では、断熱層1Bが、一側で小段差d1突出し、他側で小段差d1入り込んでおり、高さ方向では、断熱層1Bが、上端で大段差d3突出し、下端で小段差d2入り込んでおり、各複合パネル1が、上下、左右接続は相欠け接続であり、且つ、上下接続部では、上下の外装下地材1A間に横目地dxを形成したのが好ましい。
この場合、標準複合パネル1にあっては、断熱層幅BWと外装下地材幅AWは900mmで、断熱層高さBhは2700mm、外装下地材高さAhは2680mm であり、小段差d1は10mm、大段差d3は40mm、小段差d2は20mmである。
従って、複合パネル1相互の並列当接は、図3(B)の如く、断熱層1B相互の衝合当接が、同時に外装下地材1Aの衝合当接となり、且つ、断熱層1B相互の衝合当接界面が外装下地材1A面上となり、複合パネル1相互の上下接続は、図3(A)の如く、断熱層1B相互の衝合当接が、外装下地材1A相互の横目地dxの間隔を保った形態となり、断熱層1B相互の衝合当接界面が外装下地材1Aの面上となるため、複合パネル1相互の上下接続作業は、外装下地材1Aの衝突欠損を生ずることなく実施出来、複合パネル1の上下、左右の相欠け接続は作業性が良い。
そして、複合パネル1を捨型枠としてコンクリート打設する際には、断熱層1Bの衝合当接界面から流出するコンクリート液が外装下地材1A面で閉止されるため、外装下地材1Aの表面のコンクリート流出液での汚染が最小限に抑制出来る。
また、複合パネル1の上下接続部位の外装下地材1A間の横目地dx間隔は、断熱層1Bの露見部に慣用の断面矩形のバックアップ材12Bを延展し、外側をシーリング12で閉止すれば、上下対応条溝G群は連通形態での密閉空気層となり、条溝G群は空気断熱層となる。
また、外壁構造の発明にあって、図4(C)の如く、窓10の、上枠10Aの上側の複合パネル1には、断熱層1B下端に、条溝G群を連通する横断条溝G´を配置し、下枠10Bの下側の複合パネル1には、断熱層1B上端に、条溝G群を連通する横断条溝G´を配置し、窓下枠下側の複合パネル1から窓上枠上側の複合パネル1へ、条溝G群の上昇空気流aを、窓堅枠10Cを迂回連通可能とするのが好ましい。
この場合、窓上枠上側の複合パネル1及び窓下枠下側の複合パネルは、パネル割付図に基づいて、所要寸法に短寸化するが、該短寸化パネルの形成に際し、条溝G群のカッターでの切欠時に横断条溝G´を形成しておけば良く、横断条溝G´は、条溝Gと、深さ、幅を同一に形成すれば良い。
従って、最下端の複合パネル1の下端で条溝G群を空密的に閉止した形態での透湿性外壁構造の段階にあっては、横断条溝G´も条溝G群同様に、密閉空気層として断熱機能を発揮し、最下端の複合パネル1の下端の条溝G群の空密閉止を開放して条溝G群へのドラフト上昇空気流aの流入を可能とすれば、即ち、通気性外壁構造とすれば、窓10の、下側の複合パネル1内にも、上側の複合パネル1内にも横断条溝G´を介した通気が可能となり、窓10の上下複合パネル1は、従来例2の図11(D),(E)の如き、特別の通気機能を付与した水切、雨切の配置の必要としない通気可能パネルとなる。
また、外壁構造の発明にあっては、図8に示す如く、コンクリート基礎立上り部5に張設した基礎複合パネル1´は、条溝Gの無い断熱層1B´と、外装下地材1Aとの層着パネルであって、上端で、断熱層1B´が大段差d4突出し、大段差d4突出部前面は、小段差d2の前面fdを残して、上方の複合パネル1の条溝深さGdと同寸深さの切欠7Gを、横方向全幅に亘って備え、基礎複合パネル1´の外装下地材上端辺euと、複合パネル1の外装下地材下端辺ed、との間を空密的に閉止するのが好ましい。
この場合、典型的には、図8(A)の如く、大段差d4は65mm、小段差d2は20mmとし、基礎複合パネル1´のセメント板上端辺euと複合パネル1のセメント板下端辺edとの間隔d7は45mmである。
そして、基礎複合パネル1´の断熱層1B´の切欠7Gを、図1の如く、シーリング12で空密閉止しても、上方セメント板下端辺edと下方セメント板上端辺eu間を、図9(B)の如く、腰見切で空密閉止しても、上方の複合パネル1の条溝G群の下端の空密的閉止が達成出来ることとなり、切欠7Gは条溝G群の下面に全幅に亘っているため、切欠7Gの空密閉止を開放すれば、切欠7Gから全条溝Gへのドラフト上昇空気流aの供給が可能となる。
従って、基礎複合パネル1´の断熱層1B´の小段差d2の前面fdの存在、及び切欠7Gの存在は、最下端の複合パネル1の下端での条溝G群の空密閉止作業及び開放作業が容易となる。
また、基礎複合パネル1´の外装下地材上端辺euと、複合パネル1の外装下地材下端辺edとの間の空密的閉止は、図1(C)に示す如く、切欠7Gにバックアップ材12Bを横設し、バックアップ材12B前面の、上側複合パネル1の外装下地材下端辺edと、基礎複合パネル1´の外装下地材上端辺eu間を、シーリング12で空密的に閉止するのが好ましい。
この場合、図8(A)に示す如く、切欠7Gは、小段差d2(20mm)の上面が切欠7Gの底面dsを規定しているため、底面ds上からセメント板下端辺edに亘る幅寸法(d7−d2=25mm)の、慣用の断面矩形のバックアップ材12Bを載置し、バックアップ材12Bの前面に、図1(C)の如く、シーリング12を充填すれば良く、上方セメント板下端辺edと下方セメント板上端辺eu間の空密的閉止が、低コストで容易に実施出来、且つ、通気性外壁構造への改修時の、シーリング12及びバックアップ材12Bの除去作業も容易である。
また、外壁構造にあっては、図8(C)に示す如く、基礎複合パネル1´の外装下地材1Aの上端辺euと、上側複合パネル1の外装下地材1Aの下端辺edとの間に、取付板片9を差渡し状に止着し、取付板片9の前面に腰見切金具7Aを嵌着するのが好ましい。
この場合、取付板片9は横方向長さ(標準:60mm)が小で、所定間隔(標準:500mm)毎に配置するものであるから、基礎複合パネル1´の切欠7Gは、取付板片9の間隔部位で前方に開放するため、腰見切金具7Aは、上方外装下地材1Aの下端辺edと下方外装下地材1Aの上端辺euとのスペースを、外壁の全幅に亘って空密的に閉止するものである。
そして、腰見切金具7Aは、取付板片9への嵌着であるため、腰見切金具7Aの嵌着、及び慣用のシーリング手段での空密的取付けが容易となり、通気性外壁構造への改修時は、腰見切金具7Aの抜去作業が容易であると共に、図7(C)に示す如く、腰見切金具7Aと同様の嵌着可能構造を備えた通気構造用の腰水切金具を別途準備しておけば、透湿性外壁から通気性外壁への改修が、合理的に実施出来る。
また、図7(A)に示す如く、取付板片9は、背板9Fと、水平上片9Uと、水平下片9Dとを備えた断面コ字状金具であって、水平上片9Uと水平下片9Dとが取付孔H9を備え、且つ、背板9Fから、水平上片9Uの下部、及び水平下片9Dの上部で溝突片9Eを突出し、各溝突片9Eが、背板9Fとの間に、下側溝突片9Eでは上向きの係合溝9Gを、上側溝突片9Eでは下向きの係合溝9Gを形成しているのが好ましい。
この場合、水平上片9Uと及び水平下片9Dは、図8(C)に示す如く、取付孔H9を介して、上側外装下地材下端辺ed及び下方外装下地材上端辺edにネジscで固定するものであるから、上下溝突片9Eの突出長は、取付孔H9に干渉しない長さとすべきである。
従って、図8(B),(C)に示す如く、取付板片9の高さ9hを、パッキン材14Pを介して、上端辺euと下端辺edとの寸法d7(標準:45mm )と整合させ、背板9Fを、両面接着テープ14Aを介して、断熱層1B´の前面fdに止着して、取付板片9をネジscで止着出来るため、細かな手作業ではあるが、ネジscの締着時の振動によっても取付板片9は移動することなく、比較的容易に固定出来る。
そして、腰見切金具7Aは、図8(D)に示す如く、単に、上下係合溝9Gへの嵌着となるため、取付け、及び必要に応じた取外しの作業性が向上する。
また、腰見切金具7Aは、図7(B)に示す如く、断面形状で、前面の立下り板7Fと、立下り板7Fの上端から後方への水平片7Tと、引続くシーリング受用の下向きL形片7Bを、立下り板7Fの下端から後方への水平片7Tと、引続くシーリング受用の上向きL形片7Bとを備え、立下り板7F背面から、上方の傾斜板7Uと、下方の底板7Dとを突出し、傾斜板7Uの後端には上向きの嵌着用突起片7Eを、底板7Dの後端には下向きの嵌着用突起片7Eを備えているのが好ましい。
この場合、腰見切金具7Aは金属板金の押出成形品であって、立下り板7Fの高さ7hは、上側外装下地材下端辺edと下側外装下地材上端辺eu間の寸法d7(標準:45mm)と整合させ、上下の嵌着用突起片7E間の寸法Ehは、取付板片9の上下の係合溝9G間寸法Ghより若干大としておく。
従って、図8(D)に示す如く、腰見切金具7Aは、傾斜板7Uと底板7Dとを押圧して間隔を狭めて取付板片9に、簡単に弾性嵌着出来、図9(B)に示す如く、上下のシーリング受用のL形片7Bによって上方のセメント板(外装下地材)下端辺edと下方のセメント板上端辺euとの間を空密的に閉止出来、前面の立下り板7Fは、斬新な見切りデザインを提供する。
透湿性外壁構造の発明に用いる複合パネル1は、図6(A)に示す如く、発泡プラスチック系断熱材の板状断熱層1Bに、成形薄剛板の外装下地材1Aを層着したものであり、断熱層1Bは、層着面1Sに、通気用条溝G群と層着用の肉厚部1Cとを、縦方向に、交互に、且つ、両側部が肉厚部1Cとなるように平行に備え、肉厚部1Cが断熱層1Bの層着面1Sの50〜60%の面積を占めているものである。
この場合、発泡プラスチック系断熱材の板状断熱層1Bは、外装下地材1Aと層着一体化出来、且つ、コンクリート外壁Wを断熱被覆するものであって、押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム等のJISA9511の発泡プラスチック系断熱材が好ましく、典型的には、JISA9511の押出法ポリスチレンフォームの厚さ75mm 断熱材である。
また、成形薄剛板の外装下地材1Aは、コンクリート型枠組みに耐え、外壁の外装下地材としての強度、耐衝撃性、寸法変化率を満足させる最少限の薄剛板(セメント板)であり、板厚15mm 以下であって:図6(B)に示す、酸化マグネシウム(Mg)と硅砂とを主成分とし、両面にガラス繊維不織布を埋設した、軽量(10kg/m)、高強度(100kgf/cm)で12mm 厚のマグネシウムセメント板1A−1や:図6(C)に示す、硅砂、消石灰、パルプを水に分散させて神を漉く要領で層状に成形し、オートクレーブ養生によって発生するカルシウムと化合して発生する硅酸カルシウム(Ca)の基材にバーミキュライト(Va)を加えた、軽量(13.2kg/m)、高強度(100kgf/cm)で12mm 厚のケイ酸カルシウム板1A−2や:図6(D)に示す、火山礫(Ka)とフライアッシュとを主原料とし、ガラス繊維を補強材に用いてフェノール樹脂で固めた、軽量(12.4kg/m)、高強度(100kgf/cm)で13mm 厚のフェノール樹脂板1A−3が好ましい。
また、条溝Gは、断熱層1B内に浸透して来る湿気(水蒸気)を放出する機能と、外装下地材(セメント板)の、外気による高温化を内面の空気貫流によって抑制する機能を奏するためのものであるため、断熱層1B内の湿気を集めて放湿するためにも、外装下地材1Aの日射による高熱化を抑制するためにも、条溝G群は、均等分散配置が好ましく、条溝Gの溝幅(標準:50mm )と肉厚部1Cの幅との均等配置が好ましい。
また、条溝Gの深さGd(標準:15mm )は、ドラフト空気の流速が、条溝Gの界面から20mm 、即ち、条溝深さGdが40mm で最大となり、断熱機能欠損は、条溝深さGdが大な程、大となり、空気貫流機能と、断熱機能欠損割合とが、二律背反関係であるから、断熱層1Bの断熱機能の損失を最少限に抑え、且つ、最小限必要な上昇空気流を確保するように決定すべきである。
従って、本発明の複合パネル1は、通気用の条溝G群が、断熱層1Bの層着面1Sのみへの配置となるため、外装下地材1Aの接着保持に必要な接着面積さえ確保すれば、断熱欠損の支障を配慮の上、切削加工容易な断熱板への切り込み機械加工によって、縦方向の平行条溝G群、及び、必要に応じて横断条溝G´やバイヤス条溝、の付加等、所望の形態での条溝Gの形成が可能である。
また、断熱層1Bは、肉厚部1Cが層着面1Sの50%以上を占めており、且つ両側が肉厚部1Cであるため、外装下地材1Aとの、剥離の生じない、強固な層着が可能である。
そして、断熱層1Bの条溝Gを配置した層着面1Sへは、平坦な薄剛板を層着すれば良く、従来例2及び3の押出成形セメント板より、広幅で、且つ、軽量でさえあれば、需要者の望みに応じた外装下地材1Aの選択採用が可能となり、外壁に対する需要者の好みに自在に対応出来る。
しかも、複合パネル1は、外断熱に外壁を被覆する際には、各複合パネルの上下、左右接続は、共に、断熱層1B相互の衝合当接形態での実施が必須となるが、断熱層1Bのみに条溝が存在するため、図1の如く、複合パネル相互の上下接続を断熱層1Bの衝合で実施すれば、同時に、条溝G群も上下衝合連通形態となるため、横目地dx部では、各条溝G群の前面の開放部位のみを閉止すれば良く、慣用の板状バッカー(バックアップ材)12Bを断熱層1Bの前面に当接して、シーリング12を充填するだけで、条溝Gの上下連通を保証するパネル接続となる。
また、複合パネル1は、図5(B)に示す如く、断熱層1Bの幅BWと、外装下地材1Aの幅AWとは等幅であり、断熱層1Bの高さBhは、外装下地材1Aの高さAhより大であり、幅方向には、断熱層1Bが、一側で小段差d1突出し、他側で小段差d1入り込んでおり、高さ方向には、断熱層1Bが、上端で大段差d3突出し、下端で小段差d2入り込んでいるのが好ましい。
この場合、標準パネルにあっては、断熱層1Bと外装下地材1Aが、幅900mm、断熱層高さBhは2700mm 、外装下地材高さAhは2680mm であり、小段差d1は10mm、大段差d3は40mm、小段差d2は20mm である。
そして、該複合パネル1の相互並列当接は、図3(B)に示す如く、断熱層1B相互の衝合当接が同時に外装下地材1Aの衝合当接となり、並列接続部は、接合容易、且つ、コンクリート捨型枠として用いれば、打設コンクリートからの接合界面を介したセメント液の流出も抑制出来る相欠け接続となり、縦目地間隔は発生しない。
また、複合パネル1相互の上下接続は、図3(A)に示す如く、断熱層1B相互の衝合当接で外装下地材1Aは、段差d3(40mm )−段差d2(20mm )、の横目地dx幅(20mm )を開けた相欠け接続となり、複合パネル1の型枠組み時の上下接続配置作業が容易である。
そして、上下接続部のセメント板1A間には横目地dx間隔(20mm )が生じるが、接続部での断熱層1Bの上下衝合によって縦方向の各条溝Gは連通し、横目地dx間隔での断熱層1B前面への、慣用の平板状バックアップ材12Bを当接し、バックアップ材12B前面をシーリングで閉止すれば、縦条溝G群の上下連通を保証した横目地dxとなる。
従って、本発明複合パネル1を用いることにより、縦目地が無くて外装仕上げが容易、且つ、型枠組み容易で、縦条溝G群の通気機能保証作業の容易な外壁構造となる。
また、複合パネル1の外装下地材1Aは、厚さT2が12〜13mm で、比重が0.8〜1.1で、透湿抵抗が3〜14mhmm Hg/gで、曲げ強度が100〜120kgf/cmであるのが好ましい。
この場合、厚さが12〜13mmで比重が0.8〜1.1のセメント板(外装下地材)1Aは、1m当り重量が9〜15kg内のものとなって、従来の押出成形セメント板(35.0kg/m)の半分以下の重量となるため、本発明の複合パネルは、セメント板1Aを、従来の複合パネル(図11、図12)のセメント板幅(490mm)より遥かに広幅(900mm)としても、尚、従来の複合パネルより軽いものとなるため、複合パネル1の取扱いが容易となって、パネル張着の作業性が向上する。
そして、曲げ強度100kgf/cmであれば、捨型枠として、また、外壁の外装下地材として十分な強度を発揮し、透湿抵抗も、3〜14mhmm Hg/gであれば、セメント板1Aと、塗り壁材、吹付け塗料材との透湿抵抗を考慮した組合せにより、セメント板1Aと外装仕上材2との選択範囲も広くなる。
また、本発明複合パネルでは、図6(A)に示す如く、断熱層1Bは、厚さT3が75mm で、条溝Gの深さGdが12〜20mm であり、条溝Gの幅a1が50mm であるのが好ましい。
断熱層1Bの厚さは、被覆一体化した外壁の熱貫流抵抗(Rt)が規定(次世代省エネ基準での壁の熱貫流率の基準)値を発揮するように決定すれば良く、日本国での基準値の最も高いI地区(北海道)の基準は、熱貫流抵抗Rt(mh℃/kcal)は、1.76mh℃/kcal以上であり、180mm のコンクリート外壁Wに75mm 厚の断熱層1Bを張着した外壁は、条溝Gを深さ20mm で形成し、通気性外壁としても、尚、日本国I地区(北海道)の基準値を満足し、日本国のI地区より基準値の低い他地区全てを十分に満足することとなる。
従って、該パネルを備えた外壁を、透湿型から通気型に改築した場合には、深さGdが12〜20mm の条溝Gで生ずる断熱欠損は、I地区(北海道)での規定熱貫流抵抗Rt(1.76mh℃/kcal以上)を備えたものと出来、同時に、条溝G群内に、複合パネル内の結露防止、及びセメント板(外装下地材)1Aの過加熱を抑制するための最低限の、0.01m/sより遥かに大な、0.026〜0.034m/sの速度の上昇空気流(ドラフト空気流)を発生させることが出来る。
しかも、断熱層1B内の水蒸気(湿気)を集めて放湿する条溝Gの幅a1が50mm であるため、条溝Gと交互に配置する肉厚部1C幅a2,a3も、50mm 又は66.7mm 幅と出来、条溝G群は、断熱層1B内の湿気(水蒸気)を均斉に放湿し、外装下地材1Aの過加熱を均斉に抑制出来、且つ、肉厚部1Cには、十分な接着力発揮スペースを提供し、図5(B)に示す如く、各ボルト挿入用孔hb及びセパレータ挿入用孔hsの、肉厚部1C中央での、パネル面への均斉分散配置を可能にする。
また、腰見切用金具の発明は、腰見切金具7Aと取付板片9とから成り、腰見切金具7Aは、図7(B)に示す如く、断面形状が、前面の立下り板7Fと、該立下り板7Fの上端からは、後方への水平片7Tを介して下方にシーリング受用の下向きL形片7Bを、立下り板7Fの下端からは、後方への水平片7Tを介して上方にシーリング受用の上向きL形片7Bを突設し、立下り板7Fの背面からは、先端に上向き突起片7Eを備えた上方の傾斜板7Uと、先端に下向き突起片7Eを備えた下方の底板7Dとを突出した、金属板成形品であり、取付板片9は、図7(A)に示す如く、断面形状が、背板9Fと、背板9F上端から外向きに突出した取付孔H9を備えた水平上片9Uと、背板9F下端から外向きに突出した取付孔H9を備えた水平下片9Dとを備え、水平上片9Uの下部では、下向きのL形状の溝突片9Eを、水平下片9Dの上部では、上向きのL形状の溝突片9Eを、それぞれ、背板9Fから外向きに、且つ、上下水平片の取付孔H9に干渉しない寸法で突設したものであり、上下の溝9G間の寸法Ghが、腰見切金具7Aの傾斜板7Uと底板7Dとを、弾性拡開力で弾性嵌合保持する寸法である。
この場合、典型的には、取付板片9は、一般肉厚2mmのアルミ押出成形品であり、腰見切金具7Aは、一般肉厚1.5mmのアルミ押出成形品である。
また、取付板片9の高さ9hは、基礎複合パネル1´と複合パネル1とのセメント板上端辺euと下端辺edとの間隔d7(標準:45mm)に嵌入出来る高さ(標準:40mm)とし、腰見切金具7Aの立下り板7Fの高さ7h(標準:45mm)は上下セメント板端辺間隔d7と整合させておく。
従って、取付板片9は、図8(B)の如く、基礎複合パネル1´のセメント板上端辺euに、寸法調整用のパッキン14Pを載置し、且つ背板9Fを両面接着テープ14Aを介して小段差d2の前面fdに貼着し、図8(C)の如く、ネジscで、水平上片9U及び水平下片9Dを上下セメント板端辺eu,edに止着すれば良い。
また、腰見切金具7Aは、図8(D)の如く、傾斜板7Uと底板7Dとを治具14Bで押圧して取付板片9の係合溝9Gに弾性嵌着すれば良く、取付板片9の取付け、腰見切金具7Aの取付板片9への嵌着作業が容易に実施出来る。
そして、図9(A),(B)の如く、腰見切金具7Aの上下L形片と、外装下地材を付与した上下セメント板間にシーリング12を充填すれば、複合パネル1の条溝G群は空密的に閉止出来、外壁構造は、各条溝Gを密閉空気層の断熱層とした透湿性外壁となる。
本発明の外壁構造は、コンクリート外壁Wを外断熱被覆する複合パネル1のみを通気機能を備えた複合パネルとし、建築費上の問題から、外壁パネル(複合パネル)への腰水切、笠木等の通気機能付与手段を採用しないで、且つ、外装仕上材も、安価な塗装仕上げにより、透湿性外壁として構築するため、当初の建築費を大幅に抑えて、内部結露の生じない外断熱外壁が得られる。
そして、高耐久性の外断熱建物にあって、耐用中に必要となる外装仕上材の改修時期等、外壁の適宜の改修時に、磁器タイル等の外装仕上材を採用した高級感のある、且つ、内部結露の生じない通気性外壁の建物に、簡便に改修出来る。
また、本発明の透湿性外壁構造は、断熱層1Bの外面に透湿性の外装下地材(セメント板)を層着し、セメント板1Aの表面に塗り壁を施すため、断熱層1Bの長期間耐用による形状変化が抑制出来、従来の透湿型外壁(従来例1)の如き、外装仕上材のひび割れ、剥離が抑制出来る。
また、複合パネル1自体がコンクリート外壁Wと落下防止アンカー等により強固に固定出来るため、透湿性外断熱外壁であっても、耐風圧に優れ、高耐久の外壁構造を提供する。
そして、通気層型外断熱タイプに改修する際には、予め、特殊、且つ、新規な通気機能内蔵のパネルを採用したため、従来例2の如く、窓枠の上下の複合パネルへの特殊な通気構造付与手段は必要無く、合理的に改修出来る。
また、適用した複合パネルも、断熱層1Bにあっては、通気層としての条溝G群の配置による断熱欠損と、ドラフト上昇空気流aの生起に必要な条溝Gのサイズとの二律背反の関係を、バランス良く、巧みに解決したため、条溝G群を密閉空気層として断熱機能を発揮させて、断熱欠損の何ら生じない透湿型から、条溝Gを通気層として断熱欠損を生ずる通気型に改修しても、使用に耐えられる範囲内での断熱欠損に抑えることが出来る。
しかも、本発明の複合パネルは、出願人が実施中の従来例2,3の通気性複合パネルより、軽量で広幅となったため、施工業者にとっては、取扱い易くて、作業性も向上した。
〔複合パネル1(図5、図6)〕
複合パネル1は、典型的には、コンクリート外壁Wの外側捨型枠として用いるものであって、図5(A)は、セメント板(外装下地材)1A側からみた斜視図であり、図5(B)は、セメント板側から見た正面図であり、図6(A)は縦断面図であり、図6(B)は、図6(A)のB部拡大図である。
複合パネル1は、図6(A)に示す如く、断熱層1Bとセメント板1Aとの層着パネルであって、断熱層1Bは、厚さT3が75mmの押出法ポリスチレンフォーム(JISA9511)であり、セメント板1Aは、図6(B)に示す如く、酸化マグネシウムと硅砂とを主成分とし、両面にガラス繊維不織布GC埋設するマグネシウムセメント板1A−1を用いることが出来、厚さT2が12mm 、比重0.9〜1.1、曲げ強度100〜120kgf/cm、透湿抵抗14mhmm Hg/gの成形薄剛板であり、標準パネル1にあっては、断熱層幅BWとセメント板幅AWが共に900mm 、断熱層高さBhが2700mm、セメント板高さAhが2680mmである。
そして、断熱層1Bには、図6(A)の如く、幅900mmを、それぞれ300mmの、右側域RB、中央域CB、左側域LBに3分割し、層着面1Sでは、深さGdが15mmで幅a1が50mmの条溝Gを、右側域RB及び左側域LBでは、50mm幅の肉厚部1Cと交互に、且つ、最外端が肉厚部1Cとなるように、中央域CBにあっては、条溝Gが200/3mm(≒67mm)間隔に配置し、セメント板1A−1に対し、断熱層1Bを、一側ではd1(10mm)突出し、他側ではd1(10mm)入り込んだ形態に、且つ、上端は大段差d3(40mm)突出し、下端では小段差d2(20mm)入り込んだ形態に、断熱層1Bの肉厚部1Cへの接着剤付与により一体化層着したものである。
尚、セメント板1Aとしては、図6(C)に示す如く、金型内で、硅砂、消石灰、パルプを水に分散させ、神を漉く要領で層状に形成し、オートクレーブ養生により、カルシウムと化合して発生するケイ酸カルシウムCaの基材に、バーキュライトVaを加えてプレス成形した、ケイ酸カルシウム板1A−2を用いることも出来る。
該ケイ酸カルシウム板1A−2の厚さ12mm板は、比重0.8〜1.1で、曲げ強度100〜120kgf/cmで、透湿抵抗は7.16mhmm Hg/gである。
また、セメント板1Aとして、図6(D)に示す如く、プラスチックフィルム等を敷き詰め、フライアッシュ火山礫Ka、ガラス繊維、フェノール樹脂の混合物を散布し、熱プレス加工した、フェノール樹脂板1A−3を用いることも出来る。
13mm厚のフェノール樹脂板1A−3は、比重0.9〜1.1で、曲げ強度100〜120kgf/cmで、透湿抵抗は3.33mhmm Hg/gである。
尚、複合パネル1に対しては、図6(A)に示す如く、セパレータ挿入用孔hsは、断熱層1Bの幅方向で、両側から各225mm の位置の、断熱層1Bの肉厚部1C中央に、図5(B)の如く、上下方向に5本穿孔し、各複合パネル1を型枠として並列配置した際には、セパレータ挿入用孔hsが、横方向で等間隔(450mm 間隔)となるように配置する。
また、複合パネル1をコンクリート壁Wに固定確保するための、落下防止アンカー4B用のボルト挿入用孔hbも、断熱層1Bの幅方向の両側から、それぞれ125mm の位置、及び中央位置の3ヶ所に、且つ、図5(B)の如く、両側のボルト挿入用孔hbと中央のボルト挿入用孔hbとが、複合パネル1面に均斉に分散するように、千鳥状に、断熱層1Bの肉厚部1C中央位置を介して穿孔配置する。
また、図2の如く、外壁に窓10を配置する際には、建物設計でのパネル割付図に従って、標準サイズパネルとは、高さ、幅の異なる変形サイズのパネルも必要となるが、図4(C)に示す如く、窓10の上側に位置するパネル1には、断熱層1Bの下端に横断条溝G´を、窓10の下側に位置するパネル1には、断熱層1Bの上端に横断条溝G´を、断熱層1Bへの条溝Gのカッターでの形成時に、同時に形成しておき、所望対応寸法の外装下地材1A−1と層着すれば良い。
即ち、変形サイズの複合パネル1は、断熱層1Bの幅方向両側に、接着用肉厚部1Cが位置し、且つ、セパレータ挿入用孔hs及びボルト挿入用孔hbが断熱層肉厚部1Cに配置出来れば良い。
〔基礎複合パネル(図2、図8)〕
基礎複合パネル1´は、図2に示す如く、腰見切7の下方、即ち1階複合パネル1の下方で、コンクリート基礎立上り部5を外断熱被覆するものであり、複合パネル1の断熱層1Bと同質の発泡プラスチック断熱板を、条溝を付与せずにセメント板1Aと層着したものであり、パネル1´の高さは、建物の基礎立上り部5に応じて決定する。
そして、基礎複合パネル1´の上端部は、図8(A)に示す如く、セメント板1Aより断熱層1B´を65mm(d4)突出させ、突出高さd4(65mm)のうち、高さ20mm(d2)残して、上方45mmを上方の複合パネル1の断熱層1Bの条溝深さGd(15mm)と同一深さで、全幅に亘る切欠7Gを形成しておく。
また、基礎パネル1´の左右側縁は、複合パネル1と同様の相欠け接合が可能に、同幅の外装下地材1Aと断熱層1B´とを左右に10mmずらして層着しておく。
〔腰見切金具(図7)〕
腰見切7は、図2に示す如く、外壁の下端に見切りとして配置するものであって、図7(A)に示す取付板片9と、図7(B)に示す腰見切金具7Aとで組立てるものである。
取付板片9は、図7(A)に示す如く、断面形状は、高さ9hが40mmの背板9Fの上端、及び下端に、幅W9が10mmの水平上片9U及び水平下片9Dを前方に突出し、該水平上片9Uの下部、及び水平下片9Dの上部には、背板9Fからアングル形態の溝突片9Eを突出して、該溝突片9Eによって、それぞれ、係合溝9Gを内向きチャンネル形状に形成した、一般肉厚2mmのアルミ押出成形品であって、長さL9が60mmに切断したものである。
そして、水平上片9U及び水平下片9Dには、セメント板1Aへのネジ締着用の取付孔H9を上下対応位置に、且つ、溝突片9Eと干渉しない形態に配置する。
腰見切金具7Aは、図7(B)に示す如く、高さ7hが45mmの立下り板7Fの上端、及び下端には、幅が7.5mmの水平片7Tを備え、上方水平片7Tには、シーリング受用の下向きのL形片7Bを、下方の水平片7Tには、シーリング受用の上向きのL形片7Bを配置し、立下り板7Fから後方へ、上側の傾斜板7Uと、下側の底板7Dとを、幅W7が25mmで突出し、傾斜板7Uの後端から上方への、高さ2mmの突起片7Eを、底板7Dの後端から下方への、高さ2mmの突起片7Eを備え、且つ、上下突起片7E間の寸法Ehが、取付板片9の上下係合溝9Gの間隔Ghより若干大である形状に成形した、一般肉厚1.5mmのアルミ押出成形品である。
〔腰水切金具(図7(C))〕
腰水切金具8Aは、本発明の透湿性外壁構造を通気性外壁構造に改修する際に用いる金具であって、通気性外壁構造への改修時に、腰見切と交換して使用するものである。
即ち、腰水切金具8Aは、図7(C)に示す如く、高さ8hが25mmの立下り板8Fの、上端からは、5mmの勾配高さの傾斜天板8Uを後方に、立下り板8Fの下端から5mmの水切片8Cを残して底板8Dを後方に、それぞれ、幅W8が36mmで突出し、且つ、傾斜天板8Uの後端からは上向きに、底板8Dの後端からは下向きに、2mmの突起片8Eを備えた、肉厚1.5mmのアルミ押出成形品である。
そして、上下の突起片8E間の寸法Ehは、腰見切金具7Aでの突起片7E間寸法Ehと同一に形成する。
〔外壁の構築(図1〜図3)〕
図2に示す如く、外壁に窓の存在する部位にあっては、パネル割付図に従って、窓10の上部、下部用の変形サイズの複合パネル1を用意し、標準サイズの複合パネル1と共に、複合パネル1をコンクリート外壁Wの外側捨型枠として、ボルト挿入用孔hbで落下防止アンカー4Bを配置し、各複合パネル1の上下、左右接続は、断熱層1Bの衝合接続により、相欠け接続して、セパレータ挿入用孔hsを介して、慣用の型枠組み手段で、コンクリート躯体のコンクリート型枠を構築し、コンクリート打設によって、複合パネル1をコンクリート外壁Wと一体化張設する。
基礎立上り部5にあっては、図8に示す如く、セメント板1Aと条溝Gの無い断熱層1Bとを層着した、高さ方向短寸の基礎複合パネル1´をコンクリート外型枠として採用するが、該基礎複合パネル1´は、図8(A)に示す如く、断熱層1B´がセメント板上端辺euから大段差d4(65mm)突出し、且つ、前面には小段差d2(20mm)残して深さGdが上方の複合パネルの条溝Gの深さGd(15mm)と同一の切欠11Gを、全幅に亘って横設したものである。
そして、コンクリート型枠内にコンクリート打設して、コンクリート固化後に型枠を解体すれば、外壁は、図3(A)の縦断面図、及び図3(B)の横断面図の如く、複合パネル1が、コンクリート壁W内に埋設した落下防止アンカー4Bで位置確保されたボルト4A群によって、コンクリート壁Wとの一体化固着する。
尚、複合パネル1相互は、左右縁の断熱層1Bとセメント板1Aとの小段差d1(10mm)と、上下縁の断熱層1Bとセメント板1Aとの上方での大段差d3(40mm)及び下方での小段差d2(20mm)での相欠け接続により、並列横接合部dyは、図3(B)の如く、隙間の生じない密接相欠け接合となり、上下接合部は、図3(A)の如く、上下断熱層1B相互の衝合接続により、上下セメント板1A間に20mm(d3−d2)幅の横目地dx間隔が生ずるが、上下、左右の相欠け接合は、型枠組み作業が容易であるばかりでなく、上下パネル間のセメント板1A相互の横目地dx間隔を保った当接衝合は、セメント板1Aの衝突欠損が抑制出来る。
しかも、断熱層1Bの衝合当接界面がセメント板1Aによって閉止された形態となるため、打設コンクリートから外装下地材(セメント板)表面へのコンクリート液の流出が阻止出来、除去作業の困難なコンクリート液による外装下地材1A表面への汚染が防止出来る。
〔外壁の仕上げ(図1、図2)〕
コンクリート外壁Wに一体化された複合パネル1の表面には、図2に示す如く、複合パネル1の縦接合部dyに、慣用のガラスネット3Aを貼着し、樹脂モルタル3Bを塗布して慣用の塗り壁の外装仕上材2を塗布する。
この場合、塗り壁は、複合パネル1のセメント板1Aの透湿抵抗より、透湿抵抗の小な仕上材を選択すべきであり、セメント板1Aとしてマグネシウムセメント板1A−1(透湿抵抗:14mhmm Hg/g)を採用しているため、(株)フッコー製の商品名FMX(透湿抵抗:7.5mhmm Hg/g)、商品名マジックコート(透湿抵抗:13.0mhmm Hg/g)等の3mm厚の塗り壁が適用出来、該塗り壁は、耐久性、耐侯性に優れているので好都合である。
また、図1(C)に示す如く、基礎立上り部5の外面に張設した基礎複合パネル1´と複合パネル1との接続部にあっては、基礎複合パネル1´の断熱層1B´の切欠7Gの底面ds(図8)に、断面矩形の慣用のバックアップ材12Bを載置し、該バックアップ材12Bの前面にシーリング12を充填し、複合パネル1の下端で各条溝Gを空密的に閉止する。
また、図1(B)に示す如く、複合パネル1の上下接合部にあっては、下側パネル1のセメント板上端辺euと、上側パネル1のセメント板下端辺ed間、即ち、断熱層1Bの露見間隔に、慣用のバックアップ材12Bを延展配置し、該バックアップ材12Bの前面にシーリング12を充填して、上下複合パネル接合部を空密的に仕上る。
また、図1(A)に示す如く、外壁の最上部にあっては、断熱層1B上端に外装下地材片1A´を接着し、板材60及びパラペットコンクリート上面に塗布断熱層を介して防水層11Aを配置し、慣用のアングル笠木をネジScによって取付ける。
そして、得られる外壁構造は、コンクリート外壁Wに、通気性断熱複合パネル1がコンクリート打設時に一体化張着され、複合パネル1は、断熱層1Bに、外壁最下端から最上端まで、通気用の条溝G群を連通形態で保持しているに関わらず、最下端での条溝G群の空密的閉止によって、各条溝G内の空気は、密閉空気層として断熱機能を発揮するため、複合パネル1の断熱層1Bは、条溝G群の欠損が存在するに関わらず、断熱欠損の全く存在しない断熱機能を発揮し、塗り壁2として複合パネルセメント板1Aより透湿抵抗の小な仕上材を採用しているため、外壁構造は、断熱層1Bが100%断熱機能を発揮し、且つ、室内側から屋外へ、湿気を透湿放散して内部結露の生じない外断熱建物を提供する。
〔その他〕
外壁の複合パネル1の最下端での条溝Gの空密的閉止手段として、実施例の図1(C)に替えて、図9(A),(B)の如く、腰見切7を採用しても良い。
この場合、図8(B)に示す如く、基礎複合パネル1´のセメント板上端辺eu上にパッキン14Pを必要に応じて選択適用し、小段差d2の前面fdに両面接着テープ14Aを貼り、取付板片9の背板9Fを両面接着テープ14Aに貼着して、図8(C)に示す如く、取付板片9の、水平上片9Uを上側セメント板下端辺edに、水平下片9Dを下側セメント板上端辺euに、それぞれ、取付孔H9を介してネジScで止着し、腰見切金具7Aを、図8(D)に示す如く、取付板片9に嵌合して弾撥力係止し、図9(A),(B)の如く、腰見切金具7Aと、上下セメント板との当接部を、バックアップ材12Bを介してシーリング12で充填して空密的に閉止すれば良い。
また、窓枠部にあっては、図4(B)に示す如く、窓上枠10Aの上側の複合パネル1の下端面に貼着した下面外装下地材片1A´及び下面仕上材2を貫通する空気孔H10を、適所に、条溝Gに連通配置し、該空気孔H10を閉止して、透湿性外壁として耐用すれば、外壁構造を透湿性から通気性に改修する際に、該空気孔H10の空密閉止も開放すれば、窓10の上側の複合パネル1の横断条溝G´への流入空気流aが付加出来、窓10の上側の複合パネルの通気機能が向上する。
〔通気性外壁構造への改修〕
本発明を透湿性外壁建物として耐用中に、塗り壁の改修が必要となった際、又は、建物を高級感のあるタイル貼り外壁に改修希望すれば、図1の実施例の外壁にあっては、図1(C)に示す、コンクリート基礎立上り部にあっては、シーリング12及びバックアップ材12Bを剥脱し、図7(A)の取付板片9を、図8(C)の如く、複合パネル1のセメント板1A下端辺edと基礎複合パネル1´のセメント板1A上端辺eu間に差渡し状にネジScで止着し、次いで、図7(C)に示す、空気孔H8を底板に備えた腰水切金具8Aを、傾斜天板8Uの突起片8Eと底板8Dの突起片8Eを、図8(D)に示す如く、治具14Bによって取付板片9の上下係合溝9Gに嵌着し、図9(C),(D)に示す如く、腰水切8の、底板8Dと基礎複合パネル1´のセメント板1A間、及び傾斜天板8Uと複合パネル1のセメント板1A間、をシーリング12で空密的に閉止する。
そして、図1(A)に示す笠木部にあっては、アングル笠木金具6Aを剥脱し本出願人の所有する特許第3664697号の笠木を装着して、複合パネル1の上端の条溝G群からの上昇空気流aを笠木を介した放出可能とする。
そして、複合パネル1の表面の仕上材2を剥離し、複合パネル1のセメント板1A表面には、接着剤を介して、磁器タイル、陶器タイル等、好みの外装材を張設すれば、外壁は透湿性を失っても、複合パネル1自体は、最下端の腰水切8から最上端の笠木まで、条溝G群によるドラフト上昇空気流aが流通するため、内部結露が抑制出来、且つ、外装材の日射による過加熱の抑制された外断熱建物となる。
また、本発明の変形例として、透湿性外壁構造の段階で、図9(A),(B)の如く、腰見切金具7Aを配置しておけば、通気構造外壁への改修時には、腰水切金具8Aの配置は、取付板片9がそのまま利用出来るため、腰見切金具7Aと腰水切金具8Aとの治具14Bを用いた交換着脱となり、容易である。
従って、本発明は、透湿構造外壁にも、通気構造外壁にも併用可能な、特有の複合パネルを採用するため、外断熱建物に於いて、内部結露が抑制出来る建物を、建築費の安価な透湿構造で構築し、耐用中に、重厚感及び高級感のあるタイル外装での通気構造に、外装仕上材、及び腰水切、笠木の通気構造仕様への取換えで、合理的に改修出来、需要者の資金面、好みからの要望に応えることが出来る。
本発明外壁構造の縦断面図であって、(A)は笠木部を、(B)はパネル上下接続部を、(C)は基礎立上り部を示す図である。 本発明外壁の概略正面図である。 本発明外壁構造の説明図であって、(A)は図2のY−Y線縦断面図、(B)は図2のX−X線横断面図である。 本発明の窓部の説明図であって、(A)は窓の一部切欠縦断面図、(B)は窓下枠の縦断面図、(C)は窓周囲の通気作用説明図である。 本発明のパネル説明図であって、(A)は一部切欠斜視図、(B)は正面図である。 本発明のパネル説明図であって、(A)は横断面図、(B),(C),(D)は、それぞれ、(A)のB部拡大図であって、異なるセメント板を適用した図である。 本発明に用いる金具説明図であって、(A)は取付板片斜視図、(B)は腰見切金具斜視図、(C)は改修時に腰見切金具と交換する腰水切金具斜視図である。 基礎複合パネルと複合パネルとの接合部縦断面図であって、(A)は構造説明図、(B)は取付板片配置の準備状態図、(C)は取付板片の止着状態図、(D)は取付板片への金具の嵌着作用説明図である。 基礎複合パネルと複合パネルとの接合部への金具の配置状態説明図であって、(A)は腰見切配置斜視図、(B)は腰見切配置縦断面図、(C)は改修時の腰水切金具配置斜視図、(D)は腰水切金具配置縦断面図である。 従来例1の説明斜視図である。 従来例2の説明縦断面図であって、(A)は笠木部を、(B)はパネル上下接合部を、(C)は腰水切部を、(D)は窓上枠部を、(E)は窓下枠部を示す図である。 従来例3の説明図であって、(A)は複合パネル横断面図、(B)は変形例図である。
符号の説明
1 複合パネル(パネル)
1´ 基礎複合パネル
1A 外装下地材(セメント板)
1A´ 外装下地材片
1A−1 マグネシウムセメント板(外装下地材、セメント板)
1A−2 ケイ酸カルシウム板(外装下地材、セメント板)
1A−3 フェノール樹脂板(外装下地材、セメント板)
1B,1B´ 断熱層
1C 肉厚部
1S 層着面
2 外装仕上材(仕上材、塗り壁)
3A ガラスネット
3B 樹脂モルタル
4A ボルト
4B 落下防止アンカー
5 基礎立上り部
6 笠木(笠木部)
7 腰見切
7A 腰見切金具
7B L形片
7D,8D 底板
7G 切欠
7E,8E 突起片
7F,8F 立下り板
7T 水平片
7U 傾斜板
8 腰水切
8A 腰水切金具
8C 水切片
8U 傾斜天板
9 取付板片
9D 水平下片
9E 溝突片
9F 背板
9G 係合溝
9U 水平上片
10 窓
10A 上枠
10B 下枠
10B´ 水切
10C 堅枠
10D 付枠
11A 防水層
11B 塗布断熱層
11C 断熱層
12 シーリング
12B バックアップ材(バッカー)
13A モルタル
13B 現場発泡ウレタン
14A 両面接着テープ
14B 治具
14P パッキン
60 板材
a ドラフト上昇空気流(空気流、上昇空気流)
A 居住部
CB 中央域
ds 底面
dx 横目地
dy 接合部(並列接合部)
ed 下端辺
eu 上端辺
fd 前面
G 条溝(通気用条溝、縦条溝)
G´ 横断条溝(横条溝)
Gd 溝深さ
H8,H10 空気孔
H9 取付孔
hb ボルト挿入用孔
hs セパレータ挿入用孔
LB 左側域
P パラペット
RB 右側域
S 床スラブ
Sc ネジ
Sf 床スラブ表面
W コンクリート外壁(コンクリート壁、外壁)

Claims (11)

  1. 鉄筋コンクリート建物の、コンクリート基礎立上り部(5)には外断熱用の基礎複合パネル(1´)を張設し、コンクリート外壁(W)に乾式密着型の通気性断熱複合パネル(1)を張設した透湿性外壁構造であって、複合パネル(1)は、発泡プラスチック系断熱材の、板状断熱層(1B)の層着面(1S)に、通気用条溝(G)群と、層着用の肉厚部(1C)群とを、縦方向に、交互に、且つ、両側部が肉厚部(1C)となるように配置し、断熱層(1B)より透湿抵抗が小な成形薄剛板の外装下地材(1A)を、層着面(1S)に層着したものであり、複合パネル(1)のコンクリート外壁(W)への張設は、各複合パネル(1)の断熱層(1B)相互の上下、左右衝合接続形態で、各条溝(G)が、最下端の複合パネル(1)の下端から最上端の複合パネル(1)の上端まで連通形態で、断熱層(1B)をコンクリート外壁(W)に張設し、最下端の複合パネル(1)の下端と基礎複合パネル(1´)との接続部では、各条溝(G)を空密的に閉止し、複合パネル(1)の外装下地材(1A)には、外装下地材(1A)より透湿抵抗の小さな外装仕上材(2)を配置し、室内の湿気を外壁面から屋外に自然放湿させる透湿性外壁構造。
  2. 複合パネル(1)は、断熱層幅(BW)と外装下地材幅(AW)とが等幅であり、断熱層高さ(Bh)は外装下地材高さ(Ah)より大であり、幅方向では、断熱層(1B)が、一側で小段差(d1)突出し、他側で小段差(d1)入り込んでおり、高さ方向では、断熱層(1B)が、上端で大段差(d3)突出し、下端で小段差(d2)入り込んでおり、各複合パネル(1)が、上下、左右接続は相欠け接続であり、且つ、上下接続部では、上下の外装下地材(1A)間に横目地(dx)を形成した、請求項1に記載の外壁構造。
  3. 窓(10)の、上枠(10A)の上側の複合パネル(1)には、断熱層(1B)下端に、条溝(G)群を連通する横断条溝(G´)を配置し、下枠(10B)の下側の複合パネル(1)には、断熱層(1B)上端に、条溝(G)群を連通する横断条溝(G´)を配置し、窓下枠下側の複合パネル(1)から窓上枠上側の複合パネル(1)へ、条溝(G)群の上昇空気流(a)を、窓堅枠(10C)を迂回連通可能とした、請求項1又は2に記載の外壁構造。
  4. コンクリート基礎立上り部(5)に張設した基礎複合パネル(1´)は、条溝(G)の無い断熱層(1B´)と、外装下地材(1A)との層着パネルであって、上端で、断熱層(1B´)が大段差(d4)突出し、大段差(d4)突出部前面は、小段差(d2)の前面(fd)を残して、上方の複合パネル(1)の条溝深さ(Gd)と同寸深さの切欠(7G)を、横方向全幅に亘って備え、基礎複合パネル(1´)の外装下地材上端辺(eu)と、複合パネル(1)の外装下地材下端辺(ed)、との間を空密的に閉止した、請求項1、又は2、又は3に記載の外壁構造。
  5. 切欠(7G)にバックアップ材(12B)を横設し、バックアップ材(12B)前面の、上側複合パネル(1)の外装下地材下端辺(ed)と、基礎複合パネル(1´)の外装下地材上端辺(eu)間を、シーリング(12)で空密的に閉止した、請求項4に記載の外壁構造。
  6. 基礎複合パネル(1´)の外装下地材(1A)の上端辺(eu)と、上側複合パネル(1)の外装下地材(1A)の下端辺(ed)との間に、取付板片(9)を差渡し状に止着し、取付板片(9)の前面に腰見切金具(7A)を嵌着した、請求項4に記載の外壁構造。
  7. 取付板片(9)は、背板(9F)と、水平上片(9U)と、水平下片(9D)とを備えた断面コ字状金具であって、水平上片(9U)と水平下片(9D)とが取付孔(H9)を備え、且つ、背板(9F)から、水平上片(9U)の下部、及び水平下片(9D)の上部で溝突片(9E)を突出し、各溝突片(9E)が、背板(9F)との間に、下側溝突片(9E)では上向きの係合溝(9G)を、上側溝突片(9E)では下向きの係合溝(9G)を形成している、請求項6に記載の外壁構造。
  8. 腰見切金具(7A)は、断面形状で、前面の立下り板(7F)と、立下り板(7F)の上端から後方への水平片(7T)と、引続くシーリング受用の下向きL形片(7B)を、立下り板(7F)の下端から後方への水平片(7T)と、引続くシーリング受用の上向きL形片(7B)とを備え、立下り板(7F)背面から、上方の傾斜板(7U)と、下方の底板(7D)とを突出し、傾斜板(7U)の後端には上向きの嵌着用突起片(7E)を、底板(7D)の後端には下向きの嵌着用突起片(7E)を備えている、請求項6に記載の外壁構造。
  9. 複合パネル(1)の外装下地材(1A)は、厚さ(T2)が12〜13mm で、比重が0.8〜1.1で、透湿抵抗が3〜14mhmm
    Hg/gで、曲げ強度が100〜120kgf/cmである、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の外壁構造
  10. 複合パネル(1)の断熱層(1B)は、厚さ(T3)が75mm で、条溝(G)の深さ(Gd)が12〜20mm
    であり、条溝(G)の幅(a1)が50mm である、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の外壁構造
  11. 請求項1の発明に用いる腰見切用金具であって、腰見切金具(7A)と取付板片(9)とから成り、腰見切金具(7A)は、断面形状が、前面の立下り板(7F)と、該立下り板(7F)の上端からは、後方への水平片(7T)を介して下方にシーリング受用の下向きL形片(7B)を、立下り板(7F)の下端からは、後方への水平片(7T)を介して上方にシーリング受用の上向きL形片(7B)を突設し、立下り板(7F)の背面からは、先端に上向き突起片(7E)を備えた上方の傾斜板(7U)と、先端に下向き突起片(7E)を備えた下方の底板(7D)とを突出した、金属板成形品であり、取付板片(9)は、断面形状が、背板(9F)と、背板(9F)上端から外向きに突出した取付孔(H9)を備えた水平上片(9U)と、背板(9F)下端から外向きに突出した取付孔(H9)を備えた水平下片(9D)とを備え、水平上片(9U)の下部では、下向きのL形状の溝突片(9E)を、水平下片(9D)の上部では、上向きのL形状の溝突片(9E)を、それぞれ、背板(9F)から外向きに、且つ、上下水平片の取付孔(H9)に干渉しない寸法で突設したものであり、上下の溝(9G)間の寸法(Gh)が、腰見切金具(7A)の傾斜板(7U)と底板(7D)とを、弾性拡開力で弾性嵌合保持する寸法である、腰見切用金具。
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