JP2008048032A - 歪補償装置 - Google Patents

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Taizo Ito
太造 伊藤
Toshio Nojima
俊雄 野島
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Abstract

【課題】 高次の歪の影響を低減した状態で低次のベクトル調整器を調整することができ、次数毎に精度の高いベクトル調整を行って、十分な歪補償量を得ることができる歪補償装置を提供する。
【解決手段】 異なる次数の歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路3,5を、遅延線12に並列に複数接続して備え、高次の歪を補償する歪補償信号発生回路5のベクトル調整器(可変移相器141及び可変減衰器151)を調整して高次の歪を補償してから低次の歪補償信号発生回路のベクトル調整器(可変移相器140及び可変減衰器150)が調整されている歪補償装置としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、増幅器において発生する歪を低減させる歪補償装置に係り、特に簡易な構成で優れた歪補償特性を備える歪補償装置に関する。
携帯電話に代表されるように、近年、無線を利用したシステムが普及している。これらの無線システムの多くが線形変調方式を採用しており、その信号を増幅する増幅回路には直線性が要求される。
また、マルチキャリア増幅に代表されるように、共通増幅を行うことで、コスト低減及び増幅効率の向上が要求されている。
これらの要求に応えるために、歪補償機能付き増幅装置(歪補償増幅装置)が用いられれている。
歪補償は、増幅器で発生する歪を打ち消すことにより実現される。歪補償方法としては、増幅器で発生した歪そのものを使用する方法(フィードフォワード、フィードバック)と、補償される増幅器とは異なる素子を用いて発生させた歪を使用する方法(前置歪補償、プリディストーション)とがある。
更に、前置歪補償には、アナログ素子を用いたアナログ方式と、DSP(Digital Signal Processor)等のデジタル信号処理装置を使用したデジタル方式がある。
デジタル前置歪補償方式は、高い歪補償量を実現し、電力効率がよく、生産性がよいという長所があるが、回路規模が大きく、装置コストが高くなってしまうという短所がある。
アナログ前置歪補償方式は、他の歪補償方式と比較して歪補償量が小さいという短所はあるものの、回路規模が小さく、経済性において優れているため、最近、見直されつつある。
ここで、従来のアナログ前置歪補償装置について図10を使って説明する。図10(a)は、前置歪補償装置付き増幅装置の概略構成ブロック図であり、(b)は、従来のアナログ前置歪補償回路の構成ブロック図である。
図10(a)に示すように、前置歪補償装置付き増幅装置は、主増幅器2の前段にを備え、主増幅器2で発生する非線形歪の逆特性となる歪を予め前置歪補償回路1で加えておくことにより、主増幅器2で発生する歪を補償する構成となっている。
図10(b)に示すように、従来のアナログ前置歪補償回路(以下、「アナログPD(Pre Distorter)」とする)は、分配器11と、遅延線12と、3次歪発生器13と、可変移相器14と、可変減衰器15と、合成器17とから構成されている。
分配器11は、入力信号を分配するものである。
遅延線12は、分配された入力信号を一定時間遅延するものである。
3次歪発生器13は、予め増幅器2で発生する3次歪に合わせて調整されており、3次歪を発生するものである。
可変移相器14は、3次歪発生器13で発生した3次歪の位相を制御するものである。
可変減衰器15は、位相を調整された3次歪の振幅を制御するものである。可変移相器14及び可変減衰器15はベクトル調整を行うものである。
上記構成のアナログPDにおける動作について簡単に説明する。
入力信号は、分配器11で分配され、一方は遅延線12に、もう一方は3次歪発生器13に入力される。
3次歪発生器13では、入力信号に応じて3次歪を発生し、3次歪信号は、可変移相器14及び可変減衰器15で、補償したい歪成分と等振幅逆位相となるよう位相及び振幅を制御されて、歪補償信号として合成器17に入力される。
遅延線12に入力された信号は、一定時間遅延されて合成器17に入力され、合成器17において歪補償信号と合成され、入力信号として増幅器2に入力される。増幅器2で増幅の際に発生する歪と予め入力信号に合成されている歪補償信号とが相殺されて、歪を含まない増幅出力を得るものである。
このようにして、従来のアナログPDでは、信号成分の近傍に最も大きなレベルで現れる3次歪について補償を行うようになっていた。
次に、歪補償の原理について図11を用いて簡単に説明する。図11は、歪補償の原理を示す模式説明図である。
図11に示すように、線形成分とは別に、増幅器によって発生する歪成分として、3次歪成分と5次歪成分とがあるとすると、それらの信号ベクトルと大きさが同じ(等振幅)で符号が反対(逆位相)の信号ベクトル(図では、「増幅器の入力に含まれる3次歪信号」と「増幅器の入力に含まれる5次歪信号」)を予め入力信号に合成しておけばよい。
これにより、増幅器で発生する歪成分と予め合成された歪信号とが打ち消し合い、歪を含まない線形成分を得ることができるものである。
ここで、増幅器出力のスペクトルについて図12を用いて説明する。図12は、増幅器2の出力スペクトルを示す説明図である。
図12に示すように、増幅器出力が飽和出力レベルに近い場合、増幅器2の出力には、信号成分の他に、信号成分の低周波数側と高周波数側に相互変調歪が含まれる。信号成分に近いところから順に、3次歪(IM3(L)及びIM3(U))、5次歪(IM5(L)及びIM5(U))、7次歪(IM7(L)及びIM7(U))が発生する。尚、各次数の歪は、それぞれ、その次数以下の歪の周波数成分も含まれている。
尚、プレディストータに関する従来技術としては、平成17年12月2日公開の特開2005−333353号「プレディストータ」(出願人:株式会社日立国際電気、発明者:本江直樹)がある。
この従来技術は、歪補償対象の増幅器の入出力特性と同一又は近似する入出力特性を備えた増幅器レプリカ手段が、信号を入力して出力し、差検出手段が、プリディストータへの入力信号と増幅器レプリカ手段からの出力信号との差を検出し、増幅器レプリカ信号変化手段が、差検出手段により検出される差が小さくなるように、増幅器レプリカ手段に入力する信号を変化させ、この信号を増幅器に出力するものであり、増幅器で発生する歪を補償できるものである。
特開2005−333353号公報
しかしながら、増幅器をより高出力な状態で使用しようとすると、3次歪だけでなく、より高次の相互変調歪(5次、7次、…)が発生し、発生した高次歪は、より低次の歪に影響を与え、従来の前置歪補償装置では歪補償量が低減してしまうという問題点があった。
例えば、5次歪は、3次歪に影響を与え、3次歪は5次歪のために特性が変化してしまうため、元々の3次歪を打ち消すような特性を持った前置歪補償装置では、特性がずれてしまい、十分な歪補償量が得られなくなってしまうものである。
また、高次の相互変調歪ほど信号周波数から離れた周波数に現れるため、より高次の歪を効果的に補償するには、歪発生器を含めた歪補償回路が広帯域に亘って良好な周波数特性を備えていることが必要となり、回路の設計及び調整が困難であるという問題点があった。
回路の周波数特性と歪信号の関係について図13を用いて説明する。図13は、回路の周波数特性と歪信号の関係を示す模式説明図である。
図13(a)に示すように、広帯域な周波数特性を持つ回路であれば、歪発生器で発生した歪信号はそのまま出力信号として出力されるが、(b)に示すように、十分広い周波数特性を備えていない回路の場合、入力された歪信号の高次の歪信号が崩れてしまい、十分な歪補償ができなくなってしまう。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、高次の相互変調歪の影響を低減して、十分な歪補償量を得ることができる歪補償装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、特に広い周波数特性を備えなくても高次の歪を効果的に補償することができる歪補償装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、簡単な回路構成で高次の歪まで補償することができる歪補償装置を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、増幅器で発生する非線形歪の内、特定の次数の歪に対応する歪成分を発生する歪発生器と、歪発生器から出力される歪成分の位相及び振幅を調整するベクトル調整器とを有し、増幅器における特定の次数の歪を補償する歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路と、入力信号を遅延する遅延線とを備え、歪補償信号発生回路からの出力と遅延線からの出力とを合成して増幅器に出力する歪補償装置であって、異なる次数の歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路を、遅延線に並列に複数接続して備え、複数の歪補償信号発生回路のベクトル調整器が、高次の歪を補償する歪補償信号発生回路から順に調整されていることを特徴としている。
また、上記従来例の問題点を解決するための本発明は、増幅器で発生する非線形歪の内、特定の次数の歪に対応する歪成分を発生する歪発生器と、歪発生器から出力される歪成分の位相及び振幅を調整するベクトル調整器とを有し、増幅器における特定の次数の歪を補償する歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路と、入力信号を遅延する遅延線とを備え、歪補償信号発生回路からの出力と遅延線からの出力とを合成して増幅器に出力する歪補償装置であって、異なる次数の歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路を、遅延線に並列に複数接続して備え、複数接続された歪補償信号発生回路のいずれかが、歪発生器から出力される歪成分を分配する分配器と、分配された歪成分の下側周波数成分を通過させる第1のフィルタと、下側周波数成分の位相及び振幅を調整する第1のベクトル調整器と、分配された歪成分の上側周波数成分を通過させる第2のフィルタと、上側周波数成分の位相及び振幅を調整する第2のベクトル調整器とを備えた歪補償信号発生回路であることを特徴としている。
また、上記従来例の問題点を解決するための本発明は、増幅器で発生する非線形歪の内、特定の次数の歪に対応する歪成分を発生する歪発生器と、歪発生器から出力される歪成分の位相及び振幅を調整するベクトル調整器とを有し、増幅器における特定の次数の歪を補償する歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路と、入力信号を遅延する遅延線とを備え、歪補償信号発生回路からの出力と遅延線からの出力とを合成して増幅器に出力する歪補償装置であって、異なる次数の歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路を、遅延線に並列に複数接続して備え、歪補償信号発生回路の歪発生器が、特定の次数の歪以外の出力を抑えるよう、バイアス電圧が印加される歪発生器であることを特徴としている。
本発明によれば、異なる次数の歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路を、遅延線に並列に複数接続して備え、複数の歪補償信号発生回路のベクトル調整器が、高次の歪を補償する歪補償信号発生回路から順に調整されている歪補償装置としているので、歪の次数毎に独立してベクトル調整を行うことができ、更に、高次から順次調整して歪を補償することにより、高次の歪の影響を低減した状態で低次のベクトル調整器を調整することができ、次数毎に精度の高いベクトル調整を行って、十分な歪補償量を得ることができる効果がある。
また、本発明によれば、異なる次数の歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路を、遅延線に並列に複数接続して備え、複数接続された歪補償信号発生回路のいずれかが、歪発生器から出力される歪成分を分配する分配器と、分配された歪成分の下側周波数成分を通過させる第1のフィルタと、下側周波数成分の位相及び振幅を調整する第1のベクトル調整器と、分配された歪成分の上側周波数成分を通過させる第2のフィルタと、上側周波数成分の位相及び振幅を調整する第2のベクトル調整器とを備えた歪補償信号発生回路である歪補償装置としているので、周波数分布の広い高次の歪を周波数帯によって上側と下側に分離して補償することができ、特別に広い周波数特性を備えた回路を用いることなく高次の歪を補償することができ、装置構成及び調整を容易にすることができる効果がある。
また、本発明によれば、異なる次数の歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路を、遅延線に並列に複数接続して備え、歪補償信号発生回路の歪発生器が、特定の次数の歪以外の出力を抑えるよう、バイアス電圧が印加される歪発生器である歪補償装置としているので、歪発生器から所望の次数の歪信号を高精度で出力することができ、小さい回路構成で高い歪補償特性を得ることができる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の歪補償装置は、歪を発生する歪発生器と、発生した歪の位相を調節する可変移相器と、発生した歪の振幅を調節する可変減衰器とから成る歪補償信号発生回路を、歪の次数毎に設けて並列に接続した構成であり、3次歪、5次歪、7次歪等の歪を、次数毎に独立して調整して補償することができ、高次歪の影響を低減し、十分な歪補償量を得ることができるものである。
また、本発明の歪補償装置は、上記のように次数毎に設けた歪補償信号発生回路を備え、高次の歪から順次歪を発生させて、対応する高次の可変移相器及び可変減衰器から順次調節された歪補償装置であり、低次歪に対する高次歪の影響を低減し、最適な調整を行って十分な歪補償量を得ることができるものである。
更に、本発明の歪補償装置は、次数毎に設けた歪補償信号発生回路を備え、高次歪に対応する歪補償信号発生回路を、高周波側と低周波側に分けて構成したものであり、特に広い周波数特性を備えていなくても良好な歪補償を行うことができるものである。
更にまた、本発明の歪補償装置は、各歪補償信号発生回路中の歪発生器にバイアス電圧を印加することにより、簡単な回路構成で所望の次数の歪を発生させることができるものである。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る歪補償装置の構成ブロック図である。尚、図10と同様の構成を取る部分については、同一の符号を付して説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る歪補償装置(第1の歪補償装置)は、分配器110及び111と、遅延線12と、3次歪補償信号発生回路3と、5次歪補償信号発生回路5と、合成器170及び171とから構成されている。
更に、3次歪補償信号発生回路3は、3次歪発生器13と、可変移相器140と、可変減衰器150とから構成され、同様に、5次歪補償信号発生回路5は、5次歪発生器16と、可変移相器141と、可変減衰器151とから構成されている。
尚、各歪補償信号発生回路における可変移相器と可変減衰器の組を、「ベクトル調整器」と称し、可変移相器と可変減衰器の順序を逆にしても構わない。
分配器110は、入力信号を、遅延線12と分配器111とに分配する。
分配器111は、入力信号を、3次歪補償信号発生回路3と、5次歪補償信号発生回路器5とに分配する。
3次歪補償信号発生回路3は、図10に示したものと同等であり、増幅器2で発生する3次歪と等振幅逆位相の3次歪補償信号を発生する回路である。
3次歪発生器13は、3次歪成分を発生するものである。
可変移相器140は、3次歪成分の位相を独立に制御するものであり、可変減衰器150は、3次歪成分の振幅を独立に制御するものである。
同様に、5次歪補償信号発生回路5は、増幅器2で発生する5次歪と等振幅逆位相の5次歪補償信号を発生する回路であり、5次歪発生器16は3次歪成分を発生し、可変移相器141は、5次歪成分の位相を調節し、可変減衰器151は、5次歪成分の振幅を調節するものである。
合成器171は、5次歪補償信号発生回路5で発生しベクトル調整された5次歪補償信号と、3次歪補償信号発生回路3で発生しベクトル調整された3次歪補償信号とを合成するものである。
また、合成器170は、合成器171からの(3次+5次)の歪補償信号と、遅延線12からの入力信号とを合成して、増幅器2に出力するものである。
つまり、第1の実施の形態の歪補償装置では、非線形歪の各次数に対応した歪を発生する歪発生器と、各歪発生器において発生した歪の位相及び振幅を独立して制御するベクトル調整器を備えた歪補償信号発生回路を遅延線12と並列して複数設け、各次数毎に発生させた歪成分のベクトル調整を独立して行う構成としており、各次数の歪補償信号発生回路毎に精度の高いベクトル調整を行うことができるものである。
そして、第1の実施の形態の特徴として、上記構成において、高次の歪補償信号発生回路から順に歪を発生させて可変移相器及び可変減衰器を調整して歪補償を行い、高次の歪の影響を無くした状態で、順次、低次の歪補償信号発生回路の調整及び歪補償を行うようにしている。
ここで、増幅器が高出力動作を行っている場合の増幅器の出力スペクトルと第1の実施の形態の歪補償装置による歪補償について図2を用いて説明する。図2(a)は、増幅器の出力スペクトルの一例を示す説明図、(b)は、第1の歪補償装置により5次歪を補償した場合の、増幅器の出力スペクトルの説明図である。
図2(a)に示すように、基本波成分(信号成分)をω1、ω2とした場合、2ω1−ω2と、2ω2−ω1の3次歪成分と、3ω1−2ω2と、3ω2−2ω1の5次歪成分が発生するが、それ以外にも、各次数の歪成分は、それより内側(基本波成分側)にある低次の歪及び基本波成分の周波数成分も含んでいる。
例えば、図2(a)では、5次歪は、3ω1−2ω2と、3ω2−2ω1の他に、より低次の3次歪及び基本波成分にも5次歪に起因する成分が含まれており、3次歪及び基本波成分に影響を与えている。
そこで、図2(b)に示すように、第1の実施の形態に係る歪補償装置では、高次(ここでは5次)の歪を先に発生させて、5次歪補償信号発生回路の可変移相器及び可変減衰器を調整して歪補償を行い、まず、高次の歪が低次の歪に与える影響を低減する。図では、5次歪が補償されて、5次歪に起因する3次歪や基本波への影響成分がなくなっていることが示されている。
そして、この状態で、低次(ここでは3次)の歪を発生させて、3次歪補償信号発生回路の可変移相器及び可変減衰器を調整するものである。
図1の構成においては、まず、5次歪補償信号発生回路5の5次歪発生器16で5次歪を発生して、可変移相器141及び可変減衰器151を適切に調整して歪が最小となるよう、5次歪の歪補償を行い、次に、3次歪補償信号発生回路3の3次歪発生器13で3次歪を発生して、可変移相器140及び可変減衰器150を適切に調整する。
これにより、低次歪に対する高次歪の影響を無くし、各次数毎に適切なベクトル調整を行って、十分な歪補償量を得ることができるものである。
同様にして、より高次の奇数次歪が発生する場合や偶数次数の歪についても、補償する歪の高次側から順に歪の影響を無くして、可変移相器及び可変減衰器を調整していくことにより、効果的に歪を補償することができるものである。
ここで、第1の歪補償装置の別の構成例について図3を用いて説明する。図3は、第1の歪補償装置の別の構成例を示す構成ブロック図である。
図3に示すように、第1の実施の形態に係る歪補償装置の別の構成例は、入力信号を分配する分配器11と、入力信号を遅延する遅延線12と、遅延線12と並列に設けられ、各次数毎の歪補償信号を発生する複数の歪補償信号発生回路(図示せず)と、遅延された入力信号と各歪補償信号発生回路から出力された各次数の歪補償信号とを合成する合成器17とを備えている。
歪補償信号発生回路としては、2次歪発生器18、可変移相器142、可変減衰器152から成る2次歪補償信号発生回路、3次歪発生器13、可変移相器140、可変減衰器150から成る3次歪補償信号発生回路、4次歪発生器19、可変移相器143、可変減衰器153から成る4次歪補償信号発生回路、5次歪発生器16、可変移相器141、可変減衰器151から成る5次歪補償信号発生回路を備えているが、より高次の歪信号を発生する歪補償信号発生回路を設けても構わない。
そして、上記別の構成例においては、分配器11で分配された入力信号が各次数の歪補償信号発生回路に入力されて、各歪発生器において、2次歪信号、3次歪信号、4次歪信号、5次歪信号を発生し、位相及び振幅を制御されて補償すべき歪と等振幅逆位相の歪補償信号が出力され、合成器17において、遅延線12から出力された信号と各歪補償信号発生回路からの歪補償信号を合成して、増幅器2に出力するようになっている。
そして、上記別の構成の歪補償回路においては、上記遅延線12に並列に複数設けられた歪補償信号発生回路を高次側から順次動作させて、高次の歪から順に発生させ、増幅器で発生する歪と等振幅逆位相となるよう可変振幅器及び可変減衰器を調整して、高次の歪を補償してから、より低次の歪補償信号発生回路の調整を行う。これにより、低次の歪が高次の歪に影響を受けて、歪補償量が低減するのを防ぐことができるものである。
尚、図では示していないが、各次数の歪発生器の後段に遅延時間を調整する遅延回路を含んでもよい。
また、第1の歪補償装置では、各歪発生器は必ずしも規定の歪のみを発生するのではなく、それより低次の歪を含むものであってもよい。例えば、5次歪発生器で3次歪を含む歪を発生したとしても、この信号で5次歪を補償してから、3次歪発生器の調整を行って、5次歪発生器で発生した3次歪と3次歪発生器で発生した3次歪とを加算した状態で3次歪が最小となるように調整すればよいものである。
本発明の第1の実施の形態に係る歪補償装置によれば、増幅器で発生する非線形歪を補償する歪補償装置であって、特定の次数の歪を発生するアナログ回路の歪発生器と、当該歪発生器で発生する歪の位相を制御する可変移相器と、当該歪の振幅を制御する可変減衰器とを備えた歪補償信号発生回路を、遅延線12から成る線形回路と並列して複数備え、可変移相器及び可変減衰器の組(ベクトル調整器)が、高次の歪に対応するものから調整され、高次の歪を補償してから、順次、低次の歪に対応する可変移相器及び可変減衰器の組が整される歪補償装置としているので、高次の歪が低次の歪に与える影響を低減し、歪の次数毎に精度の高いベクトル調整を行うことができ、十分な歪補償量を得ることができる効果がある。
また、第1の歪補償装置によれば、歪発生器をアナログ回路で構成しているため、装置を簡易且つ低コストで実現することができる効果がある。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る歪補償装置について説明する。
第2の実施の形態に係る歪補償装置は、高次歪に対応する歪補償信号発生回路における可変移相器及び可変減衰器の組を、低周波数側と、高周波数側とに分けて設けることにより、特に広い周波数特性を備えなくても精度よく高次歪を補償することができ、十分良好な歪補償を実現することができるものである。
図4は、第2の実施の形態に係る歪補償装置(第2の歪補償装置)の構成ブロック図である。尚、図1に示した第1の歪補償装置と同様の構成を取る部分については同一の符号を付して説明する。
図4に示すように、第2の実施の形態に係る歪補償装置は、分配器110、111、112と、遅延線12と、3次歪発生器13,可変移相器140,可変減衰器150から成る3次歪補償信号発生回路(図示せず)と、5次歪発生器16,可変移相器141,可変減衰器151から成る5次歪補償信号発生回路(図示せず)と、7次歪発生器17と、分配器113と、バンドパスフィルタ180,181と、可変移相器144,145と、可変減衰器154,153と、合成器190,192,192,193とから構成されている。
上記構成部分の内、7次歪発生器17と、分配器113と、バンドパスフィルタ180,181と、可変移相器144,145と、可変減衰器154,153と、合成器193で構成される7次歪補償信号発生回路以外は図1に示した第1の歪補償装置と基本的に構成及び動作が同様であるため、説明は省略する。
第2の歪補償装置の特徴部分である7次歪補償信号発生回路について具体的に説明する。
7次歪発生器17は、7次歪成分を発生するものである。上述したように、相互変調歪は高次になるほど周波数帯が広くなるため、7次歪は5次歪の更に外側に広がるスペクトルを持つ。
分配器113は、7次歪発生器17で発生した7次歪(IM7)を分配するものである。
バンドパスフィルタ180は、7次歪の下側周波数成分(IM7(L))を取り出すものである。
可変移相器144は、7次歪の下側周波数成分の位相を制御するものであり、可変減衰器145は、7次歪の下側周波数成分の振幅を制御するものである。
また、バンドパスフィルタ181は、7次歪の上側周波数成分(IM7(U))を取り出すものである。
可変移相器145は、7次歪の上側周波数成分の位相を制御するものであり、可変減衰器145は、7次歪の上側周波数成分の振幅を制御するものである。
そして、上記構成の歪補償装置においては、7次歪発生器17で発生した7次歪は、分配器113でバンドパスフィルタ180とバンドパスフィルタ181とに分配され、バンドパスフィルタ180は7次歪の下側周波数成分のみを通し、可変移相器144及び可変減衰器154で下側周波数成分の位相及び振幅を制御して合成器193に出力する。
同様に、バンドパスフィルタ181は、7次歪の上側周波数成分のみを通し、可変移相器145及び可変減衰器155で上側周波数成分の位相及び振幅を制御して合成器193に出力する。
合成器193は、可変減衰器154からの、ベクトル調整された7次歪の下側周波数成分と、可変減衰器155からの、ベクトル調整された7次歪の上側周波数成分とを合成して、7次歪補償信号を得る。
他の部分の動作は、第1の歪補償装置と同様であるため、説明は省略するが、合成器192において、合成器193からの7次歪補償信号と可変減衰器151からのベクトル調整された5次歪補償信号とを合成し、合成器191において、更に可変減衰器150からのベクトル調整された3次歪補償信号を合成し、合成器190で、遅延線12によって遅延された入力信号と合成器191からの歪信号とを合成して、増幅器2に出力する。これにより、増幅器2で発生する非線形歪の逆特性の歪を予め入力信号に加えて、歪補償を行うものである。
歪発生器で発生した7次歪についてそのまま位相及び振幅を調整するベクトル調整を行おうとすると、広い周波数帯域に亘って良好な周波数特性を備えた可変移相器及び可変減衰器が必要となり、回路構成や調整が困難となるが、第2の歪補償装置では、7次歪を上側周波数成分と下側周波数成分とに分離してベクトル調整することにより、それほど広い周波数特性は必要ではなくなり、回路構成及び調整を容易にすることができるものである。
次に、第2の歪補償装置における信号スペクトルについて図5を用いて説明する。図5は、第2の歪補償装置における信号スペクトルの一例を示す説明図である。
図5に示すように、分配器110に入力される入力信号はスペクトル200で示され、基本波成分のみを含んでいる。遅延線12は線形回路であるため、その出力はスペクトル201となる。
3次歪補償信号発生回路の出力(可変減衰器150の出力)はスペクトル202となり、3次歪成分を含む。
同様に、5次歪補償信号発生回路の出力(可変減衰器151の出力)はスペクトル203となり、5次歪成分を含む。
7次歪発生器17で発生する7次歪は、スペクトル204で表され、広帯域に亘っている。この7次歪を分配器113で分配して、バンドパスフィルタ180を通過した後の可変減衰器154の出力スペクトルは、スペクトル205で表され、スペクトル204で表される7次歪の下側周波数成分のみを含むことがわかる。
同様に、バンドパスフィルタ181を通過した後の可変減衰器155の出力スペクトルは、スペクトル205で表され、7次歪の上側周波数成分のみを含んでいる。
そして、これらの歪補償信号と遅延線12からの出力を全て合成した合成器190の出力スペクトルは207のようになり、これを増幅器2で増幅すると、増幅器2で発生する歪が相殺されて、増幅器2の出力は、スペクトル208に示すように歪を含まないものとなる。
同様にして、より高次の歪についても上側周波数成分と下側周波数成分とを分離してベクトル調整の制御をすることが可能である。
第2の歪補償装置の別の構成例について図6を用いて説明する。図6は、第2の歪補償装置の構成ブロック図である。
図6に示すように、第2の歪補償装置の別の構成例では、第2の歪補償装置に更に9次歪発生器21と、分配器118と、バンドパスフィルタ182,183と、可変移相器147,178と、可変減衰器157,158と、合成器198から成る9次歪補償信号発生回路を設けている。
図6の例では、バンドパスフィルタ182が、9次歪発生器21で発生した9次歪成分の下側周波数成分を取り出し、可変移相器147及び可変減衰器157が下側周波数成分の位相及び振幅を調整する。また、バンドパスフィルタ183が、9次歪成分の上側周波数成分を取り出し、可変移相器148及び可変減衰器158が上側周波数成分の位相及び振幅を調整する。
そして、ベクトル調整された下側周波数成分と上側周波数成分とを合成器198で合成して、9次歪補償信号を得るものである。
同様に、更に高次の歪についても下側周波数成分と上側周波数成分とに分離してそれぞれ独立してベクトル調整する構成としてもよい。
尚、図では示していないが、各次数の歪発生器の後段に遅延時間を調整する遅延回路を含んでもよい。
本発明の第2の実施の形態に係る歪補償装置によれば、増幅器で発生する非線形歪を補償する歪補償装置であって、特定の次数の歪を発生するアナログ回路の歪発生器と、当該歪発生器で発生する歪の位相を制御する可変移相器と、当該歪の振幅を制御する可変減衰器とを備えた歪補償信号発生回路を、遅延線12から成る線形回路と並列して複数備え、7次の歪に対応する歪補償信号発生回路が、7次歪発生器17で発生した歪成分を分配する分配器113と、分配された歪成分から下側周波数成分を取り出す第1のバンドパスフィルタ180と、下側周波数成分の位相及び振幅を調整する第1の可変移相器144と第1の可変減衰器154と、分配された歪成分から上側周波数成分を取り出す第2のバンドパスフィルタ181と、上側周波数成分の位相及び振幅を調整する第2の可変移相器145と第2の可変減衰器155と、第1の可変減衰器154及び第2の可変減衰器155からの出力を合成して7次歪補償信号を出力する合成器193とを備えた歪補償装置としているので、広い周波数に亘って発生する7次歪を上側周波数成分と下側周波数成分とに分離してベクトル調整することにより、処理する周波数帯域を狭め、周波数特性の広い回路を用いずに高次の歪を補償することができ、回路構成及び調整を容易にすることができる効果がある。
ここでは7次歪について可変移相器及び可変減衰器の組を上側周波数成分と下側周波数成分に分けて構成した例について説明したが、要求される回路規模や特性等に応じて、より低次や高次の歪についても、可変移相器及び可変減衰器の組を上側周波数成分と下側周波数成分に分けて設けても構わない。
尚、第2の装置では、相互変調歪による不要放射(一番外側のスペクトルで表される成分)については補償できるが、補償対象(ここでは7次)となる次数より低い(ここでは5次以下の)歪成分に落ち込む成分については補償することはできないものである。
また、本発明の第1の実施の形態及び第2の実施の形態については、アナログ回路で構成した場合のみではなく、デジタル回路で構成した場合でも同様の歪補償特性の効果が得られるものである。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る歪補償装置について説明する。
第3の実施の形態に係る歪補償装置は、第1、第2の歪補償装置と同様に、歪を発生する歪発生器と、発生した歪の位相を調節する可変移相器と、発生した歪の振幅を調節する可変減衰器とから成る歪補償信号発生回路を、歪の次数毎に設けて遅延線に並列に複数接続した構成であって、歪発生器にバイアス電圧を印加して非線形歪の奇数次の歪を発生させるものであり、小さい回路規模で高い歪補償特性が得られるものである。
第3の実施の形態に係る歪補償装置(第3の歪補償装置)の概略構成は、図1に示した第1の歪補償装置と同一であるためここでは説明を省略する。
第3の歪補償装置では、歪補償信号発生回路における歪発生器の構成が特徴部分となっており、図1では3次歪発生器13と5次歪発生器16に相当するものである。
第3の歪補償装置の歪発生器の構成について図7を用いて説明する。図7は、第3の歪補償装置の歪発生器の回路構成図である。
図7に示すように、第3の歪補償装置の歪発生器(本装置)は、基本波相殺回路22と、歪発生回路23と、結合器20とから構成されている。
歪発生回路23は、歪を発生するものであるが、その際に線形成分も発生する。
基本波相殺回路22は、歪発生回路23で発生した歪と線形成分の合成信号に含まれる線形成分を反射するものである。
結合回路20は、歪発生回路23で発生した歪と線形成分の合成信号と、基本波相殺回路22から反射される線形成分とを合成して、線形成分を相殺し、歪のみを取り出すものである。
図7に示した歪発生回路23について説明する。
歪発生回路は、アンチパラレルダイオードの各ダイオードD1、D2のカソード側は、それぞれコイルL1、L2を介して接地し、アノード側にはコイルL3と抵抗R1、コイルL4と抵抗R2を介してバイアス電圧が印加される。
また、ダイオードD1の両端に容量C1、C2を、ダイオードD2の両端に容量C3、C4を設け、C1、C3を介して結合器20への接続端子とし、ダイオードの接続端子側の反対側にある端子は、容量C2、C4を介して接地される。また、コイルL1、L2及び抵抗R1、R2はそれぞれ逆側のダイオード端子に接続してもよい。
ここでは、非線形回路としてアンチパラレルダイオードを用いているが、アンチパラレルダイオードに限らず、シングルダイオード構成、又はトランジスタ、FETなどの非線形な特性を持つ素子を用いた構成としてもよい。
次に、ダイオードのV−I特性とバイアスとの関係について図8を用いて説明する。図8は、ダイオードのV−I特性とバイアスの関係を示すグラフ図である。
一般に、ダイオードのV−I特性は、
I=I0(exp(qv/kt)-1)
で表される。ここで、kはボルツマン定数、qは熱容量、tは温度である。
そして、図8に示すように、ダイオードのV−I特性は、小信号動作領域において非線形な特性を持ち、バイアスを印加するとダイオードの動作点が変わり、立ち上がりの特性が変化する。特性変化に伴い、非線形特性をべき級数で近似した際の各自の項の係数も変化する。
図8の例では、バイアスを印加していない時の多項式近似は、
y=0.01x+9.13X3+430.4X5+1973.7X7
であるが、ダイオードに−0.04Vのバイアスを印加したときの多項式近似は
y=-0.005x+(-0.94X3)+99.2X5+885.2X7
となっており、特性のグラフも異なっている。
非線形特性をべき級数で表したときの各次数の項に基づいて、歪発生器の出力する各次数の歪が決定されるので、べき級数の各項の係数を変化させることにより所望の歪を発生させることができる。つまり、所望の歪を発生させる項以外の次数の項を比較的小さくすることで、所望の次数に対応した歪発生器として使用することができるものである。
次に、バイアスを印加したときの歪発生器のスペクトルについて図9を用いて説明する。図9は、歪発生器の出力スペクトルの例を示すスペクトル説明図である。
歪発生器に周波数の異なる2つの信号を入力したときの歪発生器の出力スペクトルは、バイアスを印加していない場合、図9(a)に示すように、スペクトル分布周波数の中心から、基本波成分、3次歪、5次歪、7次歪、9次歪が順次現れている。
これに、バイアスを印加した場合、図9(b)に示すように、3次歪と7次歪の出力レベルが(a)に比べて低減していることがわかる。つまり、当該バイアス印加が為された歪発生器は、5次歪発生器として使用することが可能である。
すなわち、本装置では、所望の歪成分以外の次数の歪成分があまり出力されないようにバイアスを調整して印加することにより、歪発生器から出力される歪成分を制御し、高精度の歪補償を行うことができるものである。
本発明の第3の実施の形態に係る歪補償装置によれば、増幅器で発生する非線形歪を補償する歪補償装置であって、特定の次数の歪を発生するアナログ回路の歪発生器と、当該歪発生器で発生する歪の位相を制御する可変移相器と、当該歪の振幅を制御する可変減衰器とを備えた歪補償信号発生回路を、遅延線12から成る線形回路と並列して複数備え、歪発生器に所望の歪成分以外の成分の出力を抑制するよう適宜バイアスを印加する歪補償装置としているので、歪発生器から所望の次数の歪信号を高精度で出力することができ、小さい回路構成で高い歪補償特性を得ることができる効果がある。
本発明は、簡易な構成で優れた歪補償特性を備える歪補償装置に適している。
本発明の第1の実施の形態に係る歪補償装置の構成ブロック図である。 (a)は、増幅器の出力スペクトルの一例を示す説明図であり、(b)は、第1の歪補償装置により5次歪を補償した場合の、増幅器の出力スペクトルの説明図である。 第1の歪補償装置の別の構成例を示す構成ブロック図である。 第2の実施の形態に係る歪補償装置(第2の歪補償装置)の構成ブロック図である。 第2の歪補償装置における信号スペクトルの一例を示す説明図である。 第2の歪補償装置の構成ブロック図である。 第3の歪補償装置の歪発生器の回路構成図である。 ダイオードのV−I特性とバイアスの関係を示すグラフ図である。 歪発生器の出力スペクトルの例を示すスペクトル説明図である。 (a)は、前置歪補償装置付き増幅装置の概略構成ブロック図であり、(b)は、従来のアナログ前置歪補償回路の構成ブロック図である。 歪補償の原理を示す模式説明図である。 増幅器2の出力スペクトルを示す説明図である。 回路の周波数特性と歪信号の関係を示す模式説明図である。
符号の説明
1…前置歪補償回路、 2…増幅器、 3…3次歪補償信号発生回路、 5…5次歪補償信号発生回路、 11,110,111,112,113…分配器、 12…遅延線、 13…3次歪発生器、 140,141,142,143,144,145,147,148…可変移相器、 150,151,152,153,154,155,157,158…可変減衰器、 16…5次歪発生器、 17…7次歪発生器、 170,171…合成器、 18…2次歪発生器、180,181,182,183…バンドパスフィルタ、 19…4次歪発生器、 19,190,191,192,193,197,198…合成器、 20…結合器、 21…9次歪発生器、 22…基本波相殺回路、 23…歪発生回路

Claims (3)

  1. 増幅器で発生する非線形歪の内、特定の次数の歪に対応する歪成分を発生する歪発生器と、前記歪発生器から出力される歪成分の位相及び振幅を調整するベクトル調整器とを有し、前記増幅器における特定の次数の歪を補償する歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路と、
    入力信号を遅延する遅延線とを備え、
    前記歪補償信号発生回路からの出力と前記遅延線からの出力とを合成して前記増幅器に出力する歪補償装置であって、
    異なる次数の歪補償信号を出力する前記歪補償信号発生回路を、前記遅延線に並列に複数接続して備え、
    前記複数の歪補償信号発生回路の前記ベクトル調整器が、高次の歪を補償する歪補償信号発生回路から順に調整されていることを特徴とする歪補償装置。
  2. 増幅器で発生する非線形歪の内、特定の次数の歪に対応する歪成分を発生する歪発生器と、前記歪発生器から出力される歪成分の位相及び振幅を調整するベクトル調整器とを有し、前記増幅器における特定の次数の歪を補償する歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路と、
    入力信号を遅延する遅延線とを備え、
    前記歪補償信号発生回路からの出力と前記遅延線からの出力とを合成して前記増幅器に出力する歪補償装置であって、
    異なる次数の歪補償信号を出力する前記歪補償信号発生回路を、前記遅延線に並列に複数接続して備え、
    前記複数接続された歪補償信号発生回路のいずれかが、歪発生器から出力される歪成分を分配する分配器と、前記分配された歪成分の下側周波数成分を通過させる第1のフィルタと、前記下側周波数成分の位相及び振幅を調整する第1のベクトル調整器と、前記分配された歪成分の上側周波数成分を通過させる第2のフィルタと、前記上側周波数成分の位相及び振幅を調整する第2のベクトル調整器とを備えた歪補償信号発生回路であることを特徴とする歪補償装置。
  3. 増幅器で発生する非線形歪の内、特定の次数の歪に対応する歪成分を発生する歪発生器と、前記歪発生器から出力される歪成分の位相及び振幅を調整するベクトル調整器とを有し、前記増幅器における特定の次数の歪を補償する歪補償信号を出力する歪補償信号発生回路と、
    入力信号を遅延する遅延線とを備え、
    前記歪補償信号発生回路からの出力と前記遅延線からの出力とを合成して前記増幅器に出力する歪補償装置であって、
    異なる次数の歪補償信号を出力する前記歪補償信号発生回路を、前記遅延線に並列に複数接続して備え、
    前記歪補償信号発生回路の歪発生器が、前記特定の次数の歪以外の出力を抑えるよう、バイアス電圧が印加される歪発生器であることを特徴とする歪補償装置。
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