JP2008047233A - 記憶装置、制御方法、制御装置及びプログラム - Google Patents

記憶装置、制御方法、制御装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッドに設けられたヒータに対する通電量を制御することにより、ヘッドの媒体記録面に対する浮上量を正確に測定可能とする。
【解決手段】振幅測定部140でヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、記録媒体の1回転当りフレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を周数nに亘り測定し、平均振幅算出部142でフレーム数mに周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅を算出する。接触判定部144は単位ヒータ電力量当たりの平均振幅変化量を接触判定値として算出し、接触判定値が所定の閾値を下回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定し、浮上量算出部146が接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、回転する記録媒体上でヘッドを浮上させてデータを読み書きする記憶装置、制御方法、制御装置及びプログラムに関し、特に、ヘッドに設けられたヒータの通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させてヘッドと記録媒体面に対する浮上量を所定の目標浮上量となるように制御する記憶装置、制御方法、制御装置及びプログラムに関する。
従来、磁気ディスク装置の高記録密度を実現するため磁気ディスクの記録面に対するヘッドの浮上量を低下させる必要があり、近年にあっては、10nmオーダーの浮上量が実現されている。
しかしながら、ヘッドの浮上量が低下すると磁気ディスク面の微小突起との衝突が発生しやすくなり、またヘッドごとのクリアランスのばらつきがメカの公差範囲で存在するため、媒体接触を考慮すると、浮上量を公差範囲を超えて低く設定することができない問題がある。
そこで近年にあっては、特許文献1のように、ライトヘッドの温度上昇によりヘッド浮上面が磁気ディスク方向に突き出してしまう現象(サーマルプロトリューション:TPR)による突出量(TPR量)の変化を試験工程などで測定して磁気ディスク上に保持しておき、このデータを用いてヘッドごとに浮上量を管理する方法が提案されている。
更に、ヘッドにヒータを内蔵し、ヒータの通電に伴うヘッド浮上面の熱膨張による突出現象を利用して、ヘッドと磁気ディスクの記録面とのクリアランスをコントロールする特許文献2,3のような方法も提案されている。
特許文献2は、装置温度や記録再生により素子温度の上昇に対し、ヘッドに設けられた電気伝導膜に印加する電力を変化させて一定素子温度に保つことで、素子と記録媒体の間に一定のクリアランスを保つようにしている。
特許文献3は、加熱によりヘッドの空気軸受面の一部を膨張突出させて記録再生素子と磁気ディスク面との距離を増加させる浮上量増加用加熱装置と、加熱によりヘッド空気軸受面の他の一部を膨張突出させて記録再生素子と磁気ディスク面との距離を減少させる浮上量減少用加熱装置とをヘッドに設け、装置起動時などに衝突を起すことなく再生できるように浮上量を修正している。
また磁気ディスク装置のヘッドと磁気ディスクとの間の浮上量の変化量を測定する方法として、ウォレス(Wallace)のスペースロス式から導かれる再生振幅が浮上量に応じて変化することを利用した方法が知られている(特許文献4)。
再公表2002−037480号公報 特開2005−071546号公報 特開2005−276284号公報 米国特許第4,777,544号
しかしながら、このような従来のヘッドと磁気ディスク記録面との間の浮上量を制御する方法にあっては、ヒータの通電加熱に伴うヘッド浮上面の膨張突出により浮上量が変化することを利用し、媒体接触を起さずに再生できるように突出量を調整することを基本としており、ヘッドごとに異なる浮上量のばらつきを考慮して、記録時および再生時の浮上量を一定の目標浮上量に制御する高精度な浮上量制御ができないという問題があった。
また従来のウォレス(Wallace)のスペースロス式を利用した浮上量測定にあっては、ヘッドが磁気ディスク面のコンタクトスタートストップ領域に接触停止している状態で磁気ディスク装置を起動してヘッドを浮上させた際の再生信号の振幅変化から浮上量を測定している。
しかし、近年の磁気ディスク装置にあっては、ヘッドのコンタクトスタートストップは廃止され、装置起動時に磁気ディスクを回転させた状態でランプロード機構に保持していたヘッドをディスク面に送り出すことで最初から浮上させており、磁気ディスク面に接触していたヘッドが浮上する際の振幅変化を検出することができず、一定の浮上量で浮上しているヘッドの再生信号の変化しない振幅からでは浮上量を測定ことができないという問題がある。
本発明は、ヘッドに設けられたヒータに対する通電量を制御することにより、ヘッドの媒体記録面に対する浮上量を正確に測定可能とする高精度に制御可能な記憶装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
(装置)
本発明は記憶装置を提供する。本発明の記憶装置は、
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッド、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
振幅測定部で測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅をヒータ通電量毎に算出する平均振幅算出部と、
ヒータ電力量の変化量と平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、接触判定値が所定の閾値を下回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
接触判定部の接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、接触判定部は、記接触判定値を、今回の平均振幅をμ(i)、前回の平均振幅をμ(i−1)、今回のヒータ電力P(i)、前回のヒータ電力をP(i−1)とした場合、前回と今回とのヒータ電力量の変化量ΔP(i)に対する平均振幅の変化量Δμ(i)の割合を接触判定値S1(i)として算出する。
この関係を式で表現すると、接触判定部は、接触判定値を、現在の平均振幅をμ(i)、前回の平均振幅をμ(i−1)、現在のヒータ電力P(i)、前回のヒータ電力をP(i−1)とした場合、接触判定値として変化割合S1(i)を
Figure 2008047233
により算出する。
接触判定部は、測定時点を現時点i、未来の測定時点i+α及び過去の測定時点i−αの時系列(但し、αは1,2,3・・・の整数)とし、現時点iを含む未来のw個のα=0からα=w−1までの各測定時点の平均振幅の第1平均と、過去のw個のα=1からα=wまでの各測定時点の平均振幅の第2平均を求め、更に第1平均と第2平均との変化割合S2(i)を接触判定値として算出する。
この関係を式で表現すると、接触判定部は、測定時点を現時点i、未来の測定時点i+α及び過去の測定時点i−αの時系列(但し、αは1,2,3・・・の整数)とした場合、現時点iを含む未来のw個の各測定時点の平均振幅と、過去のw個の各測定時点の平均振幅に基づき、接触判定値として変化割合S2(i)を
Figure 2008047233
として算出する。
接触判定値として変化割合S2(i)の算出に使用する個数wは2又は3である。
振幅測定部の所定フレーム数mはディスク媒体の1/2以下のフレーム数であり、所定周数nは10乃至100周である。
振幅測定部の所定フレーム数mを前記ディスク媒体の内周側で多くし、外周側で少なくする。
本発明による記憶装置の別の形態にあっては、
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドと、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
振幅測定部で測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散を算出する分散算出部と、
分散が所定の閾値を上回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
接触判定部の接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、分散算出部は、ヒータ電力量(i)の時に測定された各周毎の各平均振幅をV(i,j)とし、n周分の平均振幅をμ(i)とした場合、分散を
Figure 2008047233
として算出する。
振幅測定部の所定フレーム数mは1又は2フレームであり、所定周数nは10乃至100周である。
分散算出部は分散σ2の平方根として標準偏差σを算出し、接触判定部は標準偏差が所定の閾値を上回った際にヘッドが記録媒体に接触したことを判定するようにしても良い。
(方法)
本発明は記憶装置の制御方法を提供する。本発明は、読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御方法に於いて、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
振幅測定ステップで測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅をヒータ通電量毎に算出する平均振幅算出ステップと、
ヒータ電力量の変化量と平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、接触判定値が所定の閾値を下回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出ステップと、
を備えたことを特徴とする。
本発明の別の形態にあっては、読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御方法に於いて、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
振幅測定ステップで測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散を算出する分散算出ステップと、
分散が所定の閾値を上回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出ステップと、
を備えたことを特徴とする。
(制御装置)
本発明は記憶装置の制御装置を提供する。本発明は、読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御装置に於いて、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
振幅測定部で測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅をヒータ通電量毎に算出する平均振幅算出部と、
ヒータ電力量の変化量と平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、接触判定値が所定の閾値を下回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
接触判定部の接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の別の形態にあっては、読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御装置に於いて、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
振幅測定部で測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散又は標準偏差を算出する分散算出部と、
分散又は標準偏差が所定の閾値を上回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
接触判定部の接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする。
(プログラム)
本発明は記憶装置のコンピュータで実行されるプログラムを提供する。本発明は、読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置のコンピュータに、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
振幅測定ステップで測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅をヒータ通電量毎に算出する平均振幅算出ステップと、
ヒータ電力量の変化量と平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、接触判定値が所定の閾値を下回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出ステップと、
を実行させることを特徴とする。
本発明の別の形態にあっては、読出素子少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置のコンピュータに、
ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
振幅測定ステップで測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散又は標準偏差を算出する分散算出ステップと、
分散又は標準偏差が所定の閾値を上回った際に、ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量からヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出ステップと、
を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、試験工程などでの校正時に、ヒータ非通電状態におけるヘッドの浮上量、正確には、浮上中におけるヘッドの読出素子と記録媒体面との間のクリアランスを測定する。
この浮上量の測定は、ヒータ通電量を増加させてヘッドを膨張突出させながら記録媒体のサーボ領域のプリアンブル部の読出信号の振幅を測定し、測定振幅から求めた平均振幅の変化が閾値以下になった時、または測定振幅の分散又は標準偏差が閾値以上となった時に、ヘッド突出部分が媒体に接触と判定し、そのときのヒータ電力量から浮上量を算出する。
本願発明者にあっては、ヒータ通電量を徐々に増加させて測定振幅の微分値が閾値を下回った際に浮上ヘッドと記録媒体の接触を判定していたが、プリアンブル読取信号はヘッド、媒体、更にトラック位置などにより大きくばらつきを生じており、ヒータ通電量の増加による測定振幅の変化量と、そのときの測定振幅の測定ばらつきが同じ程度である場合には、誤検出するという問題があった。
そこで本発明にあっては、ヒータに通電する電力量を増加させながら、読出素子により記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数n、例えば10〜100周に亘り測定し、所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値からそのときのヒータ通電量に対応した平均振幅を算出し、平均振幅の変化割合或いは分散から記録媒体との接触を判定することで、再生振幅の測定ばらつきを低減し、正確に記録媒体との接触を判定して浮上量を正確に測定することができる。
ここで分散を接触判定値にしている理由は,ヘッドが記録媒体に接触し始める初期段階では、媒体面との散発的な接触によりヘッドがジャンピングして振幅測定値が大きくばらさく現象が見られることから、このばらつきの増加を分散により捉えて接触を正確に判定することができる。
このようにヘッドの浮上量が正確に測定できることによって、各ヘッドにつき例えば記録媒体における半径方向に分割したゾーンごとに浮上量を予めを測定してテーブルに保存しておくことで、書込み時又は読出時に、ヒータ非通電時のヘッドの浮上量をヒータ通電による突出で所定の目標浮上量に保つような浮上量制御が可能となり、浮上量にばらつきが生じるヘッドを利用しても一様な記録再生特性が得られ、しかも媒体接触によるヘッド劣化を回避することができ、その結果、ヘッド歩留まりが向上してコストダウンを図ることができる。
図1は本発明による磁気ディスク装置の実施形態を示したブロック図である。図1において、ハードディスクドライブ(HDD)として知られた磁気ディスク装置10は、ディスクエンクロージャ14と制御ボード12で構成される。ディスクエンクロージャ14にはスピンドルモータ(SPM)16が設けられ、スピンドルモータ16の回転軸に磁気ディスク(記憶媒体)20−1,20−2を装着し、一定時間例えば4200rpmで回転させる。
またディスクエンクロージャ14にはボイスコイルモータ(VCM)18が設けられ、ボイスコイルモータ18はヘッドアクチュエータのアーム先端にヘッド22−1〜22−4を搭載しており、磁気ディスク20−1,20−2の記録面に対するヘッドの位置決めを行う。なお、ヘッド22−1〜22−4には記録素子と読出素子が一体化されて搭載されている。
ヘッド22−1〜22−4はヘッドIC24に対し信号線接続されており、ヘッドIC24は上位装置となるホストからのライトコマンドまたはリードコマンドに基づくヘッドセレクト信号で1つのヘッドを選択して書込みまたは読出しを行う。またヘッドIC24には、ライト系についてはライトアンプが設けられ、リード系についてはプリアンプが設けられている。
制御ボード12にはMPU26が設けられ、MPU26のバス28に対し、RAMを用いた制御プログラム及び制御データを格納するメモリ30、FROM等を用いた制御プログラムを格納する不揮発メモリ32が設けられている。
またMPU26のバス28には、ホストインタフェース制御部34、バッファメモリ38を制御するバッファメモリ制御部36、ハードディスクコントローラ40、ライト変調部及びリード復調部として機能するリードチャネル42、ボイスコイルモータ18及びスピンドルモータ16を制御する駆動部44が設けられている。
磁気ディスク装置10は、ホストからのコマンドに基づき書込処理及び読出処理を行う。ここで、磁気ディスク装置における通常の動作を説明すると次のようになる。
ホストからのライトコマンドとライトデータをホストインタフェース制御部34で受けると、ライトコマンドをMPU26で解読し、受信したライトデータを必要に応じてバッファメモリ38に格納した後、ハードディスクコントローラ40で所定のデータ形式に変換すると共にECC処理によりECC符号を付加し、リードチャネル42におけるライト変調系でスクランブル、RLL符号変換、更に書込補償を行った後、ライトアンプからヘッドIC24を介して選択した例えばヘッド22−1の記録素子から磁気ディスク20に書き込む。
このときMPU26からVCMモータドライバなどを備える駆動部44にヘッド位置決め信号が与えられており、ボイスコイルモータ18によりヘッドをコマンドで指示された目標トラックにシークした後にオントラックしてトラック追従制御を行っている。
一方、ホストからのリードコマンドをホストインタフェース制御部34で受けると、リードコマンドをMPU26で解読し、ヘッドIC24のヘッドセレクトで選択されたヘッド22−1の読出素子により読み出された読出信号をプリアンプで増幅した後に、リードチャネル42のリード復調系に入力し、パーシャルレスポンス最尤検出(PRML)などによりリードデータを復調し、ハードディスクコントローラ40でECC処理を行ってエラーを検出訂正した後、バッフメモリ38にバッファリングし、ホストインタフェース制御部34からリードデータをホストに転送する。
MPU26にプログラムの実行により実現される本実施形態の機能として、浮上量制御情報測定部46と浮上量制御部48が設けられる。本実施形態のヘッド22−1〜22−4は、読出素子と記録素子を備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータが設けられている。
浮上量制御情報測定部46は、工場の試験工程などにおいて、磁気ディスク装置10を起動した際の自己校正処理のタイミングで、ヘッド22−1〜22−4毎に、それぞれの読出素子と磁気ディスク20−1〜20−2の記録面との間の浮上量の制御に必要な浮上量情報を測定し、磁気ディスク20−1,20−2のシステム領域または装置の不揮発メモリ32に記録する。
浮上量制御情報測定部46により測定される浮上量制御情報は次のものがある。
(1)基準温度における浮上量do
(2)基準温度におけるヒータに通電する単位電力当りのヘッド突出量であるヒータ突出感度e
(3)ヒータに通電してからヘッドの突出変形が完了するまでの突出遷移時間tp
(4)基準温度において記録素子に記録電流を流した際のヘッドの記録電流突出量dw
(5)基準温度で測定された浮上量do及び記録電流突出量dwを、浮上量制御時の温度における値に補正する浮上量温度補正係数(第1温度補正係数)Kd
(6)基準温度で測定されたヒータ突出感度eを、浮上量制御時の温度における値に補正する突出感度温度補正係数(第2温度補正係数)Ke
浮上量制御部48はヘッドに設けられたヒータに通電する電力を可変してヘッドの突出量を変化させることで再生時及び記録時に浮上量を所定の目標浮上量に制御する。
記録時また再生時の浮上量制御を実行するため、ホストからライトコマンド又はリードコマンドを受信解読した際に、システム領域から読出しメモリ30に展開している浮上量制御情報テーブル50を参照して目標トラックに対応した浮上量制御情報を取得する。
図2は図1の磁気ディスク装置10におけるディスクエンクロージャ14の内部構造を示している。図2において、磁気ディスク装置10には、スピンドルモータ16により回転される磁気ディスク20−1,20−2が組み込まれており、磁気ディスク20−1,20−2に対しボイスコイルモータ18により駆動されるヘッドアクチュエータ52が設けられ、ヘッドアクチュエータ52の先端にはヘッドが装着されている。
ヘッドアクチュエータ52は図示の状態で退避位置にあり、このときヘッドアクチュエータ52の先端のヘッド部分は磁気ディスク20−1,20−2に対しヘッド振り出し方向に向けて配置したランプ機構54上に退避されている。
磁気ディスク装置の電源を投入すると、スピンドルモータ16により磁気ディスク20−1,20−2が回転し、回転数が一定回転数に達すると、ボイスコイルモータ18によりヘッドアクチュエータ52が磁気ディスク20−1,20−2側に回動し、ランプ機構54から磁気ディスク20−1,20−1上にヘッドを振り出す。
図3は本実施形態のヘッド構造の説明図である。図3(A)は本実施形態で使用するヘッド22を取り出しており、アルチックなどのセラミック材料などで作られたスライダ55の端面上に読出素子と記録素子が成膜技術により形成されている。スライダ55の磁気ディスク20に相対する浮上面の先端側にはテーパ面57が形成され、且つ浮上面のトラック方向に空気流通溝56を形成している。
図3(B)はヘッド22をトラック方向から見た断面図である。セラミック材料などで作られたヘッド22の素子部には、記録素子として記録コイル58と記録コア60が設けられる。この記録素子の左側に隣接して読出素子62が設けられる。
読出素子62としては、GMR素子(Giant Magneto Resistance素子)やTMR素子(Tunneling Magneto Resistance素子)が用いられる。ヘッド22の磁気ディスク20に相対した面は、ABS面(Air Bearing Serface)64であり、表面に保護膜66を形成している。
一方、磁気ディスク20は基板70上に記録膜72を形成し、記録膜72に続いて保護膜74を形成し、更に表面に潤滑剤75を設けている。
本実施形態にあっては、ヘッド22の記録素子を構成する記録コア60に近接してヒータ65が設けられている。ヒータ65に通電して加熱することで、ヘッド22の浮上面となるABS面64が磁気ディスク20側に膨張突出することになる。ヘッド22と磁気ディスク20の間の浮上量76は、読出素子62の下端から磁気ディスク20の記録膜72までの間隔と定義される。
図4は本実施形態におけるMPU26の機能構成の詳細を示したブロック図である。図4において、MPU26のファームウェアプログラムにより、浮上量制御情報測定部46には、浮上量測定部78、ヒータ突出感度測定部80、突出遷移時間測定部82、記録電流突出量測定部84及び温度補正係数測定部86が設けられており、前記(1)〜(6)に示した図3(B)のヘッド22のヒータ65に対する通電制御で、ヘッド22と磁気ディスク20との間の浮上量76を所定の目標浮上量に制御するために必要な制御パラメータを測定する。
浮上量制御部48にはライト浮上量制御部88とリード浮上量制御部90が設けられている。ライト浮上量制御部88は、ヘッドの記録素子による磁気ディスクへの書込時に、ヘッドと磁気ディスクの浮上量を所定のライト目標浮上量となるように、ヘッドに設けられたヒータの通電電力を制御する。
リード浮上量制御部90は、ヘッドの読出素子による磁気ディスクの読出時に、ヘッドと磁気ディスクの間の浮上量を所定のリード目標浮上量となるように、ヘッドに設けられているヒータの通電電力を制御する。
ここで、ライト浮上量制御部88で制御目標とするライト目標浮上量と、リード浮上量制御部90で制御目標とするリード目標浮上量は、同一の目標浮上量であってもよいし、記録素子や読出素子に応じ別々の目標浮上量としてもよい。
浮上量制御部48の制御に必要な制御パラメータは磁気ディスクのシステム領域に記録されているが、磁気ディスク装置の起動時にシステム領域からメモリ30に読み出されて浮上量制御情報テーブル50として展開されており、運用中の記録時または読出時にあっては、メモリ30の制御情報テーブル50を参照することで、浮上量制御に必要な制御パラメータを取得することができる。
図5は本実施形態で使用する浮上量制御情報テーブル50の説明図である。図5において、浮上量制御情報テーブル50は、ゾーン番号92、浮上量94、目標浮上量96、ヒータ突出感度98、突出遷移時間100、記録電流突出量102、突出感度温度補正係数104、浮上量温度補正係数106の項目を備えている。
本実施形態にあっては、磁気ディスクを半径方向に例えば10〜20程度のゾーンに分割し、各ゾーンごとに浮上量制御情報を測定して管理している。図5の例にあっては、磁気ディスクをゾーン番号92に示すZ1〜Z10の10ゾーンに分けて測定管理している。
浮上量94は、各ゾーンZ1〜Z10の中の特定の測定対象トラックに対するヘッドの位置決めで測定された浮上量do1〜do10を格納している。目標浮上量96は、この例にあっては、全てのゾーンにつき共通なリード目標浮上量dpを格納している。
ヒータ突出感度98はヒータの単位通電電力当たりのヘッド突出量であり、ミクロンオーダの変位を測定する精密測定装置を使用してヘッドのヒータ通電による突出量の測定結果から予め測定されている。この例では、ゾーンZ1〜Z10ごとに同じヒータ突出感度e1〜e10を格納しているが、基本的には同じ値である。
突出遷移時間100はヒータに通電してからヒータ突出が完了するまでの時間であり、ゾーンZ1〜Z10ごとに突出遷移時間tp1〜tp10を格納している。記録電流突出量102は記録素子に書込電流を流した際のヘッド突出量であり、ゾーンZ1〜Z10ごとに記録電流突出量dw1〜dw10を格納している。
突出感度温度補正係数104は、浮上量94、ヒータ突出感度98及び記録電流突出量102が工場の試験工程における基準温度例えば室温20℃で測定された値であり、実際に磁気ディスク装置の運用中の記録または再生の際の装置温度は基準温度と異なることから、装置温度と基準温度の温度差に基づく補正が必要となる。この例では、突出感度温度補正係数104としてゾーンZ1〜Z10ごとに温度補正係数Ke1〜Ke10を格納している。
浮上量温度補正係数106は、目標浮上量96及び記録電流突出量102が工場試験工程の基準温度例えば室温20℃で測定された値であり、運用中の装置温度と異なることから、これらについて温度補正を行うため、温度補正係数Kd1〜Kd10をゾーンZ1〜Z10ごとに格納している。
なお図5の制御情報テーブル50にあっては、浮上量94についてはゾーンZ1〜Z10ごとに測定された固有な浮上量do1〜do10を格納する必要があるが、ヒータ突出感度98、突出遷移時間100、記録電流突出量102、突出感度温度補正係数104及び浮上量温度補正係数106については、ゾーンZ1〜Z10ごとに求める必要はなく、ゾーンZ1〜Z10に共通な磁気ディスク単位の値としてもよい。
図6は本実施形態の磁気ディスク装置における全体的な処理動作のフローチャートである。図6において、磁気ディスク装置の電源を投入すると、ステップS1で初期化処理が行われ、ステップS2で自己校正処理が実行される。この自己校正処理の処理項目の1つとして浮上量制御情報の測定処理が実行される。
ここで、浮上量制御情報の測定処理は、工場の試験工程における装置温度を基準温度とした環境状態で行うことから、浮上量制御情報の測定処理を実行するプログラム、即ちファームウェアは、試験工程のファームウェアとしてのみ磁気ディスク装置にダウンロードし、測定処理が終了したならばファームウェアをは磁気ディスク装置から削除し、工場出荷後のユーザ運用状態にあっては浮上量制御情報測定処理は行わないようにする。
もちろん、浮上量制御情報測定処理のファームウェアを磁気ディスク装置に残したまま出荷し、ユーザ運用中に必要に応じて浮上量制御情報測定処理を実行するようにしてもよい。
次に、ステップS3でホストからのコマンド受信をチェックしており、コマンドを受信すると、ステップS4に進み、ライトコマンドか否か判定する。ライトコマンドであれば、ステップS5でコマンド解読に基づく目標トラックにシーク制御を行う。続いてステップS6で、目標トラックにヘッドを位置付けたオントラック状態でライト浮上量制御処理を実行し、記録素子の磁気ディスクに対する浮上量を目標浮上量に制御した状態で、ステップS7でライト処理を実行する。
ステップS4でライトコマンドでなかった場合には、ステップS8でリードコマンドか否か判定し、リードコマンドであった場合には、ステップS9でコマンド解読による目標トラックにシーク制御を行った後、目標トラックにヘッドを位置付けた状態で、ステップS10のリード浮上量制御処理を実行する。
リード浮上量制御処理により読出素子を目標浮上量に制御した状態で、ステップS11のリード処理を実行する。ステップS8でリードコマンドでなかった場合には、ステップS12で他のコマンド処理を実行する。このようなステップS3〜S12の処理を、ステップS13で装置の停止指示があるまで繰り返す。
図7は図6のステップS2の自己校正の処理の詳細を示したフローチャートである。図7において、自己校正処理は、ステップS1で図2に示したように、ヘッドをランプ機構54から磁気ディスク20−1,20−2側にロードし、続いてステップS2で温度と電圧の測定処理を行う。ステップS3でヘッドを所定の測定トラックに位置付けた後、ステップS4でヘッド読出信号の測定処理を行う。
続いてステップS5で浮上量制御情報の測定処理を実行する。この浮上量制御情報の測定処理は、磁気ディスクのゾーンごとに行われる。次にステップS6でボイスコイルモータ(VCM)18の外力測定処理を行う。この外力測定処理は、VCMによりヘッドをインナーからアウターへ移動させながら、各トラック位置におけるVCMバイアス電流を測定する。
続いてステップS7で、ステップS2〜S6の処理を通じて得られた測定結果を磁気ディスクのシステム領域に保存する。続いてステップS8で測定終了の有無をチェックし、未終了であればステップS2からの処理を繰り返す。測定が終了した場合には、ステップS9で測定結果からリードパラメータ及びVCMバイアス電流の最適値を計算して制御テーブルに設定する。
図8は本実施形態による浮上量測定部78の機能構成をプリアンブル読出信号の振幅を検出する回路部と共に示したブロック図である。図8において、MPU26には図4に示したように浮上量測定部78が設けられている。
浮上量測定部78には振幅測定部140、平均振幅算出部142、接触判定部144、浮上量算出部146が設けられ、これによって後の説明で明らかにする第1実施形態及び第2実施形態としての浮上量測定処理を行う。
更に浮上量測定部78には分散算出部148と接触判定部150が設けられており、振幅測定部140及び浮上量算出部146と組み合わせることで、後の説明で明らかにする浮上量測定処理の第3実施形態に対応した処理機能を備えている。
振幅測定部140はヘッドを磁気ディスク上の各ゾーン毎に定めた任意の測定トラックに位置づけた状態で、ヘッドに設けたヒータに通電するヒータ電力量Pを増加させながら、トラック上に一定間隔で配置されているサーボ領域のプリアンブル部からの読出信号の振幅を測定する。
この測定トラックにおけるプリアンブル読出信号の振幅測定は、ヒータ電力量は所定の初期値もしくはゼロから予め定めた所定量ΔPずつ増加させ、任意のヒータ電力P(i)でヒータを通電した状態における測定トラックにおいて、磁気ディスクのインデックスを基準に1回転あたり所定のフレーム数mのサーボ領域のプリアンブル読出信号の振幅を測定する。
ここで、1回転あたりのフレーム数mは例えば1/2周のフレーム数以内の数とする。例えば磁気ディスクあたりの1回転あたりのサーボフレーム数の数は174フレームであることから、プリアンブル読出信号の振幅測定を行う1回転あたりのフレーム数mは、例えばm=87以下となる。
更に、1回転あたりフレーム数mのプリアンブル読出信号の振幅測定を所定の周数nにわたり測定する。この1回の測定における測定トラックにおける周数nは例えばn=10〜100としている。
したがってある切替電力P(i)でヒータを過熱して浮上量を変化させた際に測定されるプリアンブル読出信号の振幅の測定数は
(1回転当りのフレーム数m)×(周数n)
となる。
一方、振幅測定部140、分散算出部148、接触測定部150及び浮上量算出部146で構成される後の説明で明らかにする第3実施形態にあっては、1回転あたりのフレーム数mは1フレームまたは2フレームとごく少ないフレーム数を使用する。
図9(A)は本実施形態で使用する磁気ディスク20を取り出しており、磁気ディスク20の記憶面には一定の角度間隔でサーボ領域110−1,110−2・・・が予め記憶されており、その間がデータ領域となる。
図9(B)は磁気ディスク20における測定トラックの1フレームを取り出しており、説明を簡単にするためフレームを直線で示している。1フレームはサーボ領域110−1でデータ領域112−1で構成されている。サーボ領域110−1には下側に拡大して示すようにプリアンブル領域118、同期領域120、トラック番号領域122、サーボ情報領域124及び偏心補正領域126で構成されている。
このうちプリアンブル領域118についてはユーザデータの基本周波数より低い所定周波数の繰り返しパターンが記憶されており、本実施形態にあってはこのプリアンブルパターンを読み出してその振幅を測定している。
尚、図9における複数のサーボ領域のうち特定の1つについてはサーボ領域110−1の中にインデックス領域が設けられ、このインデックス領域のインデックス信号を読み取ることで回転基準値を検出することができる。
プリアンブル読出信号の振幅測定は図8の回路部を使用して行われる。図8の回路部は図1の磁気ディスク装置10におけるリードチャネル42とヘッドIC24を取り出している。
ヘッドIC24には読出装置から得られた読出信号を増幅させるプリアンプ128が設けられ、プリアンプ128からの出力信号はリードチャネル42の可変利得アンプVGA130で増幅された後、可変イコライザ132で等価されADコンバータ134でサンプリングされてデジタルデータに変換され、復調回路136でデータ及びサーボ情報の復調が行われる。
ここで可変利得アンプ130に対してはADコンバータ134よりアンプ出力振幅を一定に保つようなAGC制御信号(自動利得制御信号)E1が供給されている。本実施形態にあっては可変利得アンプ130に対するAGC信号E1をレジスタ138に保持し、これに基づきMPU26がレジスタ138のAGC信号からヘッド読取信号の振幅すなわちヘッド読取信号として得られたプリアンブル読出信号の振幅を振幅測定値として取得している。
図8の平均振幅算出部142は、振幅測定部140で測定されたフレーム数mに周数nを乗じた数の振幅測定値から平均振幅μ(i)を算出する。ここで平均振幅μ(i)はヒータ電力量P(i)によるヒータの通電加熱で算出された平均振幅を意味する。
平均振幅算出部142における平均計算を更に詳細に説明すると次のようになる。いまヒータ通電量P(i)のときの測定トラックにおける第j周目の円周方向に連続した第kフレームにおけるプリアンブル読出信号の測定振幅をV(i,j,k)とし、第j周目の読取振幅をV(i,k)とすると、それぞれ次式で算出される。
Figure 2008047233
Figure 2008047233
ここで(1)式で算出される測定振幅V(i,j)は測定トラックの1回転で算出されるフレーム数mに一致する数の測定振幅を加算して総和を求めてフレーム数mで割った値であることから、測定トラック1回転あたりの平均振幅を算出している。
また(2)式は(1)式で算出した1回転あたりの平均振幅につきn周分の平均値として平均振幅μ(i)を算出している。
次に図8の接触判定部144は、ヒータ電力の変化量と平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、接触判定値が所定の閾値に下回った際にヘッドがディスク媒体に接触したことを判定する。
更に浮上量算出部138は接触判定部144でヘッドの磁気ディスク接触を判定した際のヒータ電力量からヘッドの記憶媒体面に対する浮上量を算出して出力する。具体的には接触判定値のヒータ電力量P(i)に図5の浮上量制御情報テーブル50に示したヒータ突出感度98の対応する値eを掛け合わせることで浮上量を測定し、これを測定浮上量として出力し、図5の制御情報テーブル50の浮上量94として対応する位置に格納する。
図8の接触判定部144における第1実施形態の処理は、今回の平均振幅をμ(i)、前回の平均振幅をμ(i−1)、今回のヒータ電力をP(i)、前回のヒータ電力をP(i−1)とした場合、前回と今回のヒータ電力の変化量ΔPに対する平均振幅の変化量Δ(μi)の割合{Δμ(i)/ΔP}を接触判定値S1(i)として算出している。
この第1実施形態における接触判定値S1(i)は次式で与えられる。
Figure 2008047233
図10は本発明による浮上量測定処理の第1実施形態を示したフローチャートである。第1実施形態の浮上量測定処理にあっては、まずステップS1で測定パラメータを設定する。ここで設定する測定パラメータは例えば次のものがある。
(1)開始ヒータ電力P0(0または所定値)
(2)測定トラックアドレス(ゾーン単位)
(3)測定周数j=1〜n(但しnは10〜100の範囲の値)
(4)1周あたりの測定フレーム数k=1〜m(但しmは1/2周以内のフレーム数)
次にステップS2で測定開始ゾーンの測定トラックにヘッドをシークする。次にステップS3でヒータ電力Pを開始ヒータ電力P0にセットする。このヒータ開始電力P0は0もしくは所定値である。
次にステップS4で磁気ディスクの回転基準値となるインデックスをチェックしており、インデックスが得られるとステップS5に進み、ヒータをオンし、ヘッドの加熱を開始する。この状態でステップS6でフレームごとにプリアンブル読出信号の振幅V(i,j,k)を測定する。
続いてステップS7でフレーム数kが1回転あたりのフレーム数であるmフレームに達したか否かチェックし、mフレームに達するまでステップS6の振幅測定を繰り返す。ステップS7フレーム数がmフレームに達するとステップS8に進み、第j周目、この場合には第1周目で得られたmフレーム分の振幅測定値の平均振幅V(i,j)を測定する。
続いてステップS9で周数jがn周目に達したか否かチェックし、n周目に達していなければステップS4に戻りインデックスをチェックして同様な測定処理を繰り返す。ステップS9で周数jがn周に達するとステップS10に進み、n周分の平均振幅μ(i)を計算する。
尚、本実施形態にあってはステップS8で1回転ごとフレーム数m分の平均振幅を計算した後、ステップS10でn周分の平均振幅を計算しているが、1回転あたりmフレームでn周分の測定振幅が得られるステップS10のタイミングで平均振幅μ(i)を一括して計算してもよい。
次にステップS11に進み、前記(3)式により接触判定値S1(i)を計算する。ここで接触判定値S1(i)を計算するためには、現時点の平均振幅μ(i)に対し、前回の平均振幅μ(i−1)を必要とすることから、i=1回目の測定では計算せず、2回目以降につき接触判定値S1(i)を計算する。また初回については今回の平均振幅μ(i)と前回の平均振幅μ(i−1)を同じ値として接触判定値S1(i)を計算してもよい。
続いてステップS12に進み、接触判定値S1(i)は所定の閾値以下か否かチェックする。閾値より大きければステップS13に進み、ヒータ電力PをΔPだけ増加し、再びステップS3に戻り、同様な測定処理を繰り返す。
このようにヒータ電力ΔPずつ順次増加させながら測定処理を繰り返すと、ステップS12で接触判定値S1(i)が閾値以下となることが判定されてステップS14に進み、磁気ディスクとの接触と判定し、そのときのヒータ電力P(i)に突出感度eを乗じた浮上量doを算出し、測定結果として出力して、図5の制御情報テーブル50の対応する位置に稼動する。
続いてステップS15に進み、全ゾーンを終了したか否かチェックし、終了していなければステップS16でゾーン番号をひとつ追加して次のゾーンにつきステップS2からの処理を繰り返す。
図11は図10のステップS11で算出する接触判定値の説明図である。図11は横軸にヒータ電力Pを示し、縦軸に平均振幅μをとっている。ヒータ電力PはP=0から所定値ΔPずつ順次増加している。これに伴ってヒータ加熱によりヘッドを突出して磁気ディスクに対する浮上量が減少し、浮上量の減少に伴ってプリアンブル読出信号の振幅が増加することから、測定振幅から算出された平均振幅μも順次増加している。
ここで測定特性152における今回の測定点を154、前回の測定点を156とすると、今回の測定点154のヒータ電力はP(i)、平均振幅はμ(i)、前回のヒータ電力はP(i−1)、平均振幅はμ(i−1)であり、接触判定値S1(i)は測定点154と測定点156を結ぶ直線の傾きを算出している。
図12は図10のフローチャートに示した第1実施形態におけるヒータ電力に対する平均振幅と接触判定値の関係を示した測定結果のグラフ図である。図12において、測定曲線152は平均振幅μであり、また測定曲線162は接触判定値S1を表している。ここで、測定曲線152、162は周数nをn=50とした場合である。
接触判定値S1の測定曲線162に対し磁気ディスクとの接触を判定する閾値SthはSth=0に設定している。このためヒータ電力Pの増加に伴う接触判定値S1の測定特性162が閾値Sth=0以下となった測定点163が得られたときにヘッドが磁気ディスクに接触したと判定し、このときのヒータ電力に突出感度eを乗じて浮上量doを算出している。
ここで接触判定値S1の測定曲線162に示すように、全体として測定のばらつきに起因した振動を繰り返しており、フレーム数mに周数nを乗じた振幅測定の平均振幅を使用しても振動が大きく、誤検出の可能性は比較的高いといえるが、閾値Sth=0に設定し、0以下となったときに接触を判定することで、それまでの途中段階でおける振動による誤差を回避することが可能である。
図13は本発明による浮上量測定処理の第2実施形態を示したフローチャートである。浮上量測定処理の第2実施形態にあっては、図8の接触判定部144の処理が図10の第1実施形態と異なる。
図14は浮上量測定処理の第2実施形態における接触判定値S2(i)の算出原理を示している。図14は横軸のヒータ電力Pに対するプリアンブル読出信号の測定振幅から求めた平均振幅μを縦軸に示し、各測定点を丸印で示している。ここで計算処理のために注目している今回の測定点を164、次の測定点を166、前回の測定点を168、前々回の測定点を170とすると、測定点164、166、168、170におけるヒータ電力は時系列的に並べると
P(i−2)、P(i−1)、P(i)、P(i+1)
となる。また平均振幅は時系列的に並べると、
μ(i−2)、μ(i−1)、μ(i)、μ(i+1)
となる。
このような連続する4つの測定点164、166、168,170につき第2実施形態は、計算のための注目している測定点164に対し、次回の測定点166と組み合わせて2点グループ172を構成し、一方、前回と前々回の測定点168、170を組みあわせて同じく2点グループ174を構成する。
そして2点グループ172、174のそれぞれについて平均測定点165、169を算出し、平均測定点165、169の変化割合を接触判定値S2(i)として算出している。
この第2実施形態における接触判定値S2(i)の算出は次式で与えられる。
Figure 2008047233
(4)式は、測定時点を現時点i、未来の測定時点をi+αとし、過去の測定点をi−cとした場合(但しαは1、2、3・・・の整数)、現時点iを含む未来のw個のα=0からα=−1までの各測定点の平均振幅である第1平均(前記(1)式の分子右辺と、過去のw個のα=1からα=0までの各測定点の平均振幅の第2平均、即ち(4)式の分子の右辺を求め、更にこの第1平均と第2平均の第2ヒータ電力量に対する変化割合として接触判定値S2(i)を算出している。
ここで(4)式におけるwの値は図14に示したように平均測定点を求めるグループに含まれる測定点の数を決めており、図14の2点グループ172、174はw=2とした場合である。
この前記(4)式により接触判定値S2(i)を算出する図13の浮上量測定処理の第2実施形態にあっては、ステップS1〜S10の平均振幅μ(i)の計算までは図10の第1実施形態と同じであり、ステップS11において前記(4)式の接触判定値S2(i)の計算が行われる。
そしてステップS12で接触判定値S2(i)が閾値より大きければステップS13でヒータ電力をΔP増加させて、ステップS3からの処理を繰り返し、閾値以下の場合にはステップS14に進み、接触と判定し、そのときのヒータ電力ΔP(i)に突出感度eを乗じて浮上量doを算出してテーブルにオンし、これをステップS15で全ゾーンが終了するまで繰り返す。
図15は前記(4)式でw=2とした場合のヒータ電力に対する平均振幅μと接触判定値S2の関係を示した測定結果のグラフ図である。図15において、平均振幅μの測定曲線152は図12と同じであり、測定曲線175がw=2として前記(4)式から算出された接触判定値S2を表している。
この接触判定値S2にあっては、図12に示した単なる平均振幅の変化率である接触判定値S1に比べると、測定ばらつきによる振動が大幅に抑えられて滑らかとなっている。この場合にも磁気ディスクとの接触を判定するための閾値Sth=0に設定されており、測定点176で閾値Sthに達することで磁気ディスクとの接触と判定され、測定点176のヒータ電力に突出感度eを乗ずることで浮上量doを算出してテーブルに格納する。
図16は図13の浮上量測定部処理の第2実施形態において、ステップS11の接触判定値S2を算出する(4)式のwをw=3とした場合の計算処理である。このw=3とした場合には、計算対象として注目する現時点の測定点177に対し、次回さらにその先の測定点178、180でw=3に対応した3点グループ188を構成する。
また現在の測定点177に対し前回の測定点182、前々回の測定点184及び更にそのひとつ前の測定点186の3つで3点グループ190を構成する。そして3点グループ188、190のそれぞれにつき平均測定点を求めた後、各グループ間の平均測定点の変化率を算出することになる。
図17はw=3とした場合のヒータ電力に対する平均振幅μと接触判定値S2の関係を示した測定結果のグラフ図である。図17において、平均振幅μの測定曲線152は図12と同じものであり、w=3とした場合の接触判定値S2は測定曲線192となる。
この測定曲線192は、図15のw=2とした場合に比べさらに滑らかになっており、閾値Sth=0とした測定点194からヘッドの磁気ディスクの接触を判定し、測定点194のヒータ電力に突出感度eを乗算することで浮上量d0を求めてテーブルに格納することになる。
ここで図14及び図16に示したwの値に応じた測定点を含む2つのグループを構成して算出する接触判定値S2の算出は、例えば図14のように現時点の計算として測定点164に着目して今回の接触判定値S2(i)が算出されたならば、次の計算は測定点166を現時点の測定点とし、次の測定点172を含む2点グループを構成し、一方、過去の2点グループについては測定点164、168でグループを構成して、(4)式により計算する処理を進める。
また(4)式による接触判定値S2(i)の計算のためには、常に測定点として(2×w)の測定点を必要とすることから、計算に必要な測定点が得られるまで初期段階の計算処理を行わず、(2×w)の測定点が得られる時点から計算を開始することになる。
図18は磁気ディスク装置のインナーとアウターの測定トラックにおけるヒータ電力に対する平均振幅の特性の相違を示した説明図であり、また図19はインナーとアウターの測定トラックにおけるヒータ電力に対する信号波形の相違を示した説明図である。
図18のヒータ電力Pに対する平均振幅μの特性として、インナー特性195とアウター特性196を示している。ここでインナー特性195の方がアウター特性196に対しプリアンブル読出信号から得られた平均振幅μの変化量が大きく、アウター特性196側が変化量が少ない。
これはインナートラックとアウタートラックにおけるプリアンブル信号の記録状態に起因している。すなわち図9(A)の磁気ディスクに示したように、サーボ領域は中心から等角度で半径方向に記録されており、インナー側が記録幅が短く、アウター側が記録幅が長くなる。また、読取(記録)周波数は内外周一定である。
図19(A)はプリアンブル読出信号のインナー波形であり、インナー波形197−1がヒータ非通電ときのヘッド浮上量が大きい場合であり、インナー波形197−2がヒータ通電により浮上量を下げた場合である。
記録長が短いことで記録密度の高いインナー波形197−1は浮上量が大きいときには正弦波形であるが、ヒータ通電による突出で浮上量が低下するとインナー波形197−2に示すように波形間干渉により振幅が大きく増加し、その結果、図18のインナー特性195に示す大きな平均振幅μの変化を生ずる。
これに対し図19(B)のアウター波形にあっては、プリアンブル読出信号の記録長が長いことで記録密度が低いため、ヒータ通電を行わないときのインナー波形198−1は波形干渉により十分な振幅をもっており、ヒータ通電により突出させて浮上量を小さくしたとしても、右側のアウター波形198−2に示すように、振幅増加はインナー側に比べるとそれほど大きくなく、そのため図18のアウター特性196に示すような平均振幅μの変化が少ない特性となっている。
このためインナー側を測定トラックとした場合には、ヒータ通電による突出による浮上量変化により読取振幅が大きく変動し、測定のばらつきも大きくなる。そこで、平均振幅μを算出するための1回転あたりのプリアンブル読出信号の測定フレーム数mをインナー側については大きくし、一方、アウター側については振幅増加の度合いが少ないことからフレーム数mを小さくする。
このようにインナー側の測定トラックについて平均振幅μの算出に使用する1回転あたりのフレーム数mを増加させることで、インナー側におけるヒータ通電による突出感度における大きな振幅変動によるばらつきを押えて、高精度のヘッドの媒体接触の判定結果を得ることができる。
図20は測定振幅の分散または標準偏差により接触を判定する本発明による浮上量測定処理の第3実施形態を示したフローチャートである。この第3実施形態の処理機能は、図8の浮上量測定部78に設けた振幅測定部140、分散算出部148、接触判定部150及び浮上量算出部146で構成される。
図20に示す第3実施形態の浮上量測定処理にあっては、測定トラックにつき1回転当たりmフレームのプリアンブル読取信号の測定を行って、これを所定の周数nだけ繰り返し、このようにして測定された(フレーム数m×周数n)分の振幅測定値に基づき、分散σ2またはその平方根である標準偏差σを算出し、分散または標準偏差が所定の閾値以上となったときにヘッドが磁気ディスクに接触したと判定し、そのときのヒータ電力量にヒータ突出感度eを掛け合わせて浮上量doを求め、テーブルに格納する。
ここでヒータ電力P(i)を順次増加したときのmフレーム分の振幅測定値を平均した1周当たりの平均振幅V(i,j)は、ヘッドが磁気ディスクに接触する直前でディスク面のごく僅かな凹凸との接触でジャンピングする現象を起こすことが想定され、このため、接触直前のジャンピングにより平均振幅V(i,j)が大きくばらつく現象が想定される。
そこで、ヘッドの磁気ディスクに対する接触直前のジャンピングによるばらつきを分散により捉え、ヘッドの接触を正確に判定することができる。図20につき第3実施形態の浮上量測定処理を説明すると次のようになる。
まずステップS1で測定パラメータとして
(1)開始ヒータ電力Po
(2)測定トラックアドレス
(3)測定周数n
(4)1周当たりの測定フレーム数m
を設定する。ここで、分散による接触判定の際には測定周数nは例えば10〜100であり、一方、1周当たりの測定フレーム数mはm=1または2としている。
続いてステップS2で例えば先頭ゾーンにおける測定トラックにシークした後、ステップS3でヒータ電力を開始ヒータ電力にセットし、ステップS4でインデックスを待って、ステップS5でヒータをオンし、ステップS6で1回転におけるインデックスを基準に設定フレーム数m分のプリアンブル読取信号の振幅V(i,j,k)を測定する。
これをステップS7でフレーム数mに達するまで繰り返す。続いてステップS8で周数が設定したn周に達したか否か判別し、達成していなければステップS4からの処理を繰り返し、達成していればステップS9に進み、分散σ2を計算する。
この分散σ2は次式で算出される。
Figure 2008047233
また本実施形態にあっては、分散の代わりに標準偏差σを算出してもよい。標準偏差σは分散の平方根として与えられる。
続いてステップS10に進み、例えば分散の算出を例にとると、分散σ2は所定の閾値以上か否かチェックし、閾値未満であればステップS11でヒータ電力を所定値ΔPだけ増加した後、再びステップS3に戻って同様な測定処理を繰り返す。
ヒータ電力ΔPを順次増加していくと、浮上量が低下し、ある段階で媒体に接触していくこととなり、そのときステップS10で分散σ2が閾値以上であることが判別され、ステップS12に進み、接触と判定し、そのときのヒータ電力P(i)に突出感度eを乗じた浮上量doを求めてテーブルに保存する。
続いてステップS13で全ゾーン終了か否かチェックし、未終了であればステップS14でゾーンを1つ増加した後、ステップS2からの処理を繰り返し、ステップS13で全ゾーンの測定が済めば一連の処理を終了する。
図21は図20の第3実施形態における平均振幅μと標準偏差σの関係を示した実測結果のグラフ図である。
図21において、平均振幅μの測定曲線152は図12と同じであり、図20の第3実施形態におけるステップS9の処理により、標準偏差σが測定曲線200となる。この標準偏差σの測定曲線200にあっては、ヒータ電力Pが65mWに増加するまでは判定閾値として設定したσthより小さいが、65mWを超えると標準偏差σが急激に1.6以上に増加し、この状態が80mWより少し手前まで続いた後、再び判定閾値σth以下に戻る変化を示している。
この標準偏差σにおけるピーク特性202がヘッドの磁気ディスクとの接触を示しており、例えば最初に判定閾値σthを超えた測定点204で磁気ディスクとの接触を判定し、このときのヒータ電力にヒータ突出感度eを乗じて浮上量d0を求めることになる。
図22は図20の第3実施形態における標準偏差σと1回転当たりにプリアンブル読取信号を測定して平均振幅を求めるフレーム数mとの関係を示したグラフ図である。
図22において、測定曲線208はヒータ電力P=0mW即ちヒータ通電なしの場合であり、周数nの増加に対し平均振幅μは周数n=10を過ぎるとほぼ一定に安定する。
測定曲線210はヒータ電力P=39mWの場合であり、この場合にも周数nを過ぎるとほぼ一定に安定する。
更に測定曲線212はヒータ電力P=69mWとしてヒータ浮上量を更に下げた接触開始の場合であり、浮上量の低下に伴って平均振幅μは全体的に増加しているが、周数n=10を超えるとほぼ安定する。
このような図21の測定曲線208,210,212の関係から、周数nがn=10未満では平均振幅μのばらつきが大きいが、n=10を過ぎると平均振幅はある程度安定しており、n=100以上としても、それ以上は安定化はないことから、本実施形態にあってはmフレーム分の測定振幅の平均を求める周数nをn=10〜100としている。
図23は図20の第3実施形態における標準偏差σと1回転当たりの平均振幅を求めるフレーム数mとの関係を示したグラフ図である。
図23において、測定曲線214はヒータ電力P=0mW、即ちヒータ通電なしの場合であり、測定曲線216がヒータ電力P=39mWの場合であり、更に測定曲線218がヒータ電力P=69mWの場合である。
ヒータ通電なしの測定曲線214及びヒータ電力が少なくヘッド浮上量が大きい場合の測定曲線216にあっては、ヘッドのディスク媒体の衝突による測定ばらつきは起きないことから、標準偏差は0.6以下に収まっている。
これに対しヒータ電力Pを69mWと上げることで、ヘッドが磁気ディスクとの接触直前もしくは接触状態となった測定曲線性218にあっては、フレーム数m=1では1回転当り1フレームの測定結果がそのまま標準偏差σの計算に使用されることから、大きな標準偏差例えばσ=1.8を生じている。
次にフレーム数mをm=2とした場合には、測定値のばらつきが平均化されて標準偏差σはσ=1.4に低下している。更にフレーム数mをm=3とした場合には、測定振幅の3フレーム分の平均をとったため、そのばらつきは大きく抑えられ、標準偏差σは接触がない場合とほぼ同等な0.4付近に収まっている。
このようなフレーム数mに対する標準偏差σの測定特性214,216,218の関係から、第3実施形態による標準偏差を接触判定値としてヘッドの磁気ディスクとの判定を正確に検出するためには、フレーム数mは1フレームまたは2フレームとすればよいことが分かる。
図24は装置環境温度に対する浮上量とヒータ突出感度の変化を示したグラフ図である。図24において、温度使用範囲として0℃〜60℃の範囲が設定され、この範囲の温度変化に対しヒータ通電量を一定としたときの浮上量dの変化は、浮上量温度特性220に示すように、温度の増加に対し浮上量doが減少する関係にあり、そのため温度補正係数としては正の浮上量温度補正係数Kdを算出することになる。
これに対しヒータ突出感度eについては、ヒータ突出感度温度特性222に示すように、温度上昇に比例して増加する関係にある。したがって、ヒータ突出感度の温度補正係数Keとしては負の温度係数を算出することになる。
このように浮上量温度補正係数Kd及びヒータ突出感度温度補正係数Keを算出して保持することで、基準温度で得られた浮上量、ヒータ突出感度につき、実際に磁気ディスク装置を使用している環境温度での値に温度補正した制御パラメータを使用して、正確な目標浮上量に保つための制御が実現できる。
また記録時に必要とする記録電流突出量dwについては、浮上量doの温度補正を行う浮上量温度補正係数Kdを使用することで温度補正ができる。
温度補正は、図23で基準温度をTrとし、現在の装置温度をTとした場合、浮上量do、記録電流突出量dw及びヒータ突出感度eを、
do=do‘+Kd・ΔT
dw=dw‘+Kd・ΔT
e =e‘ +Ke・ΔT
として温度補正する。
図25は図6のステップS6におけるライト浮上量制御処理のフローチャートである。ライト浮上量制御処理は、図6のステップS5でライトコマンドに基づく目標トラックにヘッドをシーク制御して位置付けした状態で実行される。
まずステップS1で温度と電圧を測定し、ステップS2でシステム領域から浮上量制御情報を読み込む。この浮上量制御情報は、実際には図1のように、メモリ30に展開されている浮上量制御情報テーブル50から読み込む。次にステップS3でプリヒート電力Ppとライトヒート電力Pwを計算する。
本実施形態のライト浮上量制御にあっては、目標トラックの目標フレーム,即ち目標セクタが存在する目標フレームにヘッドが達したときにライト目標浮上量となるように、ヒータ通電による膨張突出が完了している必要がある。
このため目標フレームに対し、ヒータ突出遷移時間tpより手前、即ちヒータ突出遷移時間tpから換算したフレーム数だけ手前のフレーム位置からプリヒートを開始する。このプリヒートは記録素子に流す記録電流がないことから、ライト目標浮上量を得るために必要なヒータ電力pを算出する。
このようなプリヒート電力Ppによるプリヒートは目標フレームまで行われ、目標フレームに達したらプリヒート電力Ppをオフし、ライトヒート電力Pwに切り替える。ライトヒート電力Pwは、記録電流突出量dwを更に含めることで、次式で与えられる。
Pw=(do−dp−dw)/e
このようにしてステップS3でプリヒート電力Ppとライトヒート電力Pwが計算できたならば、ステップS4よりシステム領域から得ているこのトラックについてのヒータ突出遷移時間より手前のフレームからヒータにプリヒート電力Ppを通電して、プリヒートを開始する。
このプリヒートの状態で、ステップS5で目標フレームへの到達をチェックしており、目標フレームに到達したならば、ステップS6でプリヒートを停止し、ライトヒート電力Pwをヒータに通電するライトヒートを開始する。
このライトヒートの状態で、ステップS7で目標セクタへの到達を判別すると、ステップS8でライト開始となり、ステップS9でライト終了を判定すると、ステップS10でライトヒートを停止する。このようなプリヒート及びライトヒートにより、目標フレームがヘッドに達した段階でヘッド突出量は所定のライト目標浮上量に制御されており、最適なヘッドと磁気ディスクの浮上量により磁気ディスクに対するデータ書込みを行うことができる。
図26は図6のステップS10のリード浮上量制御処理のフローチャートである。リード浮上量制御処理にあっては、リードコマンドの解読により目標トラックにヘッドを位置付けた状態で実行され、まずステップS1で温度と電圧を測定した後、ステップS2でシステム領域から図5の浮上量制御情報テーブル50に示すような目標トラックが含まれるゾーンに対応した制御パラメータを取得した後、ステップS3でリードヒート電力Prを次式で計算する。
Pr=(do−dp)/e
次にステップS4で、ヒータ突出遷移時間tpより手前のフレームからヒータに、ステップS2で算出したリードヒート電力Prを供給し、リードヒートを開始する。このリードヒートの状態で目標フレームに達すると、ヒータ通電によるヘッド突出が完了して、浮上量はリード目標浮上量に制御されている。
この状態でステップS5で目標フレームの目標セクタへの到達が判別されると、ステップS6でリードを開始する。続いてステップS7でリード完了を判別すると、ステップS8でリードヒートを次のフレームのタイミングで停止する。
ここで、図13のフローチャートに示した第2実施形態にあっては、前記(4)式におけるグループ化する測定点の数を決めるwをw=2またはw=3とした場合を例に取るものであったが、w=1とした場合には、これは前記(3)式の2つの測定点の単位ヒータ通電量の変化に対する平均振幅の変化量を算出していることに相当し、したがって第2実施形態でw=1とすれば、これは第1実施形態に相当することになる。
また第3実施形態の測定結果である図20にあっては、接触判定値として標準偏差σを示しているが、標準偏差σの2乗である分散σ2を用いてもよく、分散σ2を用いた場合はヒータ通電量の変化に対する変化割合を大きく捉えることが可能である。
また上記の実施形態にあっては、図9に示したように磁気ディスク20のサーボフレームの中のプリアンブル領域の読取信号を読み取って振幅想定をしているが、サーボフレームを使用せずに、データフレームにプリアンブル領域に相当する繰返し信号を書き込んで、これを読み出すことで振幅測定を行うようにしてもよい。
更に本発明は図1の磁気ディスク装置10に設けたMPU26で実行される浮上量測定処理のためのプログラムを提供するものであり、このプログラムは図10,図13及び図20に示した処理内容となる。
また本発明は浮上量測定処理のプログラムを格納した記憶媒体を提供するものであり、この記憶媒体としてはCD−ROM、フロッピィディスク(R)、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの可搬型記憶媒体や、コンピュータシステムの内外に備えられたハードディスクドライブなどの記憶装置の他、回線を介してプログラムを保持するデータベース、あるいは他のコンピュータシステム並びにそのデータベースや、更に回線上の伝送媒体を含むものである。
また上記の実施形態にあっては、図8のMPU26の浮上量測定部78として、図10の第1実施形態、図13の第2実施形態、更に図20の第3実施形態による3種類の測定処理を設けた場合を例にとっているが、いずれか1つの測定処理を設けるようにしてもよい。
また複数の測定処理を配置した場合には、それぞれの測定処理により固有の浮上量が得られることから、測定された複数の浮上量の中の特定の1つ、あるいは測定された複数の浮上量の平均値を浮上量として、テーブルに格納するようにしてもよい。
なお本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
ここで本発明の特徴をまとめて列挙すると、次の付記のようになる。
(付記)

(付記1)
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドと、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
前記振幅測定部で測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数の振幅測定値からヒータ電力量毎の平均振幅を算出する平均振幅算出部と、
前記ヒータ電力量の変化量と前記平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、前記接触判定値が所定の閾値を下回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする記憶装置。(1)
(付記2)
付記1記載の記憶装置に於いて、
前記接触判定部は、前記接触判定値を、今回の平均振幅をμ(i)、ヒータ電力をP(i−1)とした前回の平均振幅をμ(i−1)、今回のヒータ電力P(i)、前回のヒータ電力をP(i−1)とした場合、
前回と今回とのヒータ電力量の変化量ΔP(i)に対する平均振幅の変化量Δμ(i)の割合を接触判定値S1(i)として算出することを特徴とする記憶装置。
(付記3)
付記1記載の記憶装置に於いて、
前記接触判定部は、前記接触判定値を、今回の平均振幅をμ(i)、前回の平均振幅をμ(i−1)、今回のヒータ電力P(i)、前回のヒータ電力をP(i−1)とした場合、前記接触判定値として変化割合S1(i)を
Figure 2008047233
により算出することを特徴とする記憶装置。(2)
(付記4)
付記1記載の記憶装置に於いて、前記接触判定部は、測定時点を現時点i、未来の測定時点i+α及び過去の測定時点i−αの時系列(但し、αは1,2,3・・・の整数)とし、現時点iを含む未来のw個のα=0からα=w−1までの各測定時点の平均振幅の第1平均と、過去のw個のα=1からα=wまでの各測定時点の平均振幅の第2平均を求め、更に前記第1平均と第2平均との変化割合S2(i)を前記接触判定値として算出することを特徴とする記憶装置。
(付記5)
付記1記載の記憶装置に於いて、前記接触判定部は、測定時点を現時点i、未来の測定時点i+α及び過去の測定時点i−αの時系列(但し、αは1,2,3・・・の整数)とした場合、現時点iを含む未来のw個の各測定時点の平均振幅と、過去のw個の各測定時点の平均振幅に基づき、前記接触判定値として変化割合S2(i)を
Figure 2008047233
として算出することを特徴とする記憶装置。(3)
(付記6)
付記4又は5記載の記憶装置に於いて、前記個数wは2又は3であることを特徴とする記憶装置。(4)
(付記7)
請求1記載の記憶装置に於いて、前記振幅測定部の所定フレーム数mは前記ディスク媒体の1/2以下のフレーム数であり、前記所定周数nは10乃至100周であることを特徴とする記憶装置。
(付記8)
請求1記載の記憶装置に於いて、前記振幅測定部の所定フレーム数mを前記ディスク媒体の内周側で多くし、外周側で少なくすることを特徴とする記憶装置。
(付記9)
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドと、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
前記振幅測定部で測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散を算出する分散算出部と、
前記分散が所定の閾値を上回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする記憶装置。(5)
(付記10)
付記9記載の記憶装置に於いて、前記分散算出部は、ヒータ電力量P(i)の時に測定された各周毎の各平均振幅をV(i,j)とし、n周分の平均振幅をμ(i)とした場合、前記分散を
Figure 2008047233
として算出することを特徴とする記憶装置。(6)
(付記11)
請求9記載の記憶装置に於いて、前記振幅測定部の所定フレーム数mは1又は2であり、前記所定周数nは10乃至100周であることを特徴とする記憶装置。
(付記12)
請求9記載の記憶装置に於いて、前記分散算出部は前記分散の平方根として標準偏差を算出し、前記接触判定部は前記標準偏差が所定の閾値を上回った際に前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定することを特徴とする記憶装置。
(付記13)
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御方法に於いて、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
前記振幅測定ステップで測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数の振幅測定値から平均振幅をヒータ電力量毎に算出する平均振幅算出ステップと、
前記ヒータ電力量の変化量と前記平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、前記接触判定値が所定の閾値を下回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
前記接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出ステップと、
を備えたことを特徴とする記憶装置の制御方法。(7)
(付記14)
付記12記載の記憶装置の制御方法に於いて、
前記接触判定ステップは、前記接触判定値を、今回の平均振幅をμ(i)、前回の平均振幅をμ(i−1)、今回のヒータ電力P(i)、前回のヒータ電力をP(i−1)とした場合、前記接触判定値として変化割合S1(i)を
Figure 2008047233
により算出することを特徴とする記憶装置の制御方法。
(付記15)
付記12記載の記憶装置の制御方法に於いて、前記接触判定ステップは、測定時点を現時点i、未来の測定時点i+α及び過去の測定時点i−αの時系列(但し、αは1,2,3・・・の整数)とした場合、現時点iを含む未来のw個の各測定時点の平均振幅と、過去のw個の各測定時点の平均振幅に基づき、前記接触判定値として変化割合S2(i)を
Figure 2008047233
として算出することを特徴とする記憶装置の制御方法。
(付記16)
読出素子を少なくとも一方を備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御方法に於いて、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
前記振幅測定ステップでで測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散を算出する分散算出ステップと、
前記分散又は標準偏差が所定の閾値を上回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
前記接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出ステップと、
を備えたことを特徴とする記憶装置の制御方法。(8)
(付記17)
付記16記載の記憶装置の制御方法に於いて、前記分散算出ステップは、ヒータ電力量P(i)の時に測定された各周毎の各平均振幅をV(i,j)とし、n周分の平均振幅をμ(i)とした場合、前記分散を
Figure 2008047233
として算出し、又は前記分散の平方根として標準偏差σを算出することを特徴とする記憶装置の制御方法。
(付記18)
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御装置に於いて、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
前記振幅測定部で測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅をヒータ電力量毎に算出する平均振幅算出部と、
前記ヒータ電力量の変化量と前記平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、前記接触判定値が所定の閾値を下回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする記憶装置の制御装置。(9)
(付記19)
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御装置に於いて、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブル部からの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
前記振幅測定部で測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散又は標準偏差を算出する分散算出部と、
前記分散又は標準偏差が所定の閾値を上回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出部と、
を備えたことを特徴とする記憶装置の制御装置。(10)
(付記20)
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置のコンピュータに、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
前記振幅測定ステップで測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅をヒータ電力量毎に算出する平均振幅算出ステップと、
前記ヒータ電力量の変化量と前記平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、前記接触判定値が所定の閾値を下回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
前記接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
(付記21)
読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置のコンピュータに、
前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mのサーボ領域内のプリアンブルステップからの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
前記振幅測定ステップで測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散又は標準偏差を算出する分散算出ステップと、
前記分散又は標準偏差が所定の閾値を上回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
前記接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出して出力する浮上量算出ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
本発明による記憶装置の一実施形態を示した磁気ディスク装置のブロック図 本実施形態による磁気ディスク装置の機構構造の説明図 本実施形態のヘッド構造の説明図 本実施形態におけるMPUの機能構成の詳細を示したブロック図 本実施形態で使用する浮上量制御情報テーブルの説明図 本実施形態の全体的な処理動作のフローチャート 図6のステップS2の自己校正処理の詳細を示したフローチャート 本実施形態による浮上量測定部の機能構成をプリアンブル読出信号の振幅を検出する回路部と共に示したブロック図 磁気ディスクのサーボフレームと測定対象トラックの説明図 本発明による浮上量測定処理の第1実施形態を示したフローチャート 図10の実施形態で算出する接触判定値S1(i)の説明図 図10の第1実施形態におけるヒータ電力に対する平均振幅と接触判定値の実測結果を示したグラフ図 本発明による浮上量測定処理の第2実施形態を示したフローチャート 図13の第2実施形態でw=2とした場合の接触判定値S2(i)の説明図 図14のw=2とした場合のヒータ電力に対する平均振幅と接触判定値の実測結果を示したグラフ図 図13の第2実施形態でw=3とした場合の接触判定値S2(i)の説明図 図14のw=3とした場合のヒータ電力に対する平均振幅と接触判定値の実測結果を示したグラフ図 インナーとアウターの測定トラックにおけるヒータ電力に対する平均振幅の特性の相違を示した説明図 インナーとアウターの測定トラックにおけるヒータ電力に対する読取波形の相違を示した説明図 測定振幅の分散により接触を判定する本発明による浮上量測定処理の第3実施形態を示したフローチャート 図20の第3実施形態におけるヒータ電力に対する標準偏差σの関係を示したグラフ図 図20の第3実施形態における標準偏差σと平均周数nとの関係を示したグラフ図 図20の第3実施形態における標準偏差σと平均フレーム数mとの関係を示したグラフ図 装置温度に対する浮上量とヒータ突出感度の変化を示したグラフ図 図6のステップS6のライト浮上量制御処理のフローチャート 図6のステップS10のリード浮上量制御処理のフローチャート
符号の説明
10:磁気ディスク装置
11:ホスト
12:制御ボード
14:ディスクエンクロージャ
16:スピンドルモータ
18:ボイスコイルモータ
20−1,20−2:磁気ディスク
22−1〜22−4:ヘッド
24:ヘッドIC
26:MPU
28:バス
30:メモリ
32:不揮発メモリ
34:ホストインタフェース制御部
36:バッファメモリ制御部
38:バッファメモリ
40:ハードディスクコントローラ
42:リードチャネル
44:駆動部
46:浮上量制御情報測定部
48:浮上量制御部
50:浮上量制御情報テーブル
52:ヘッドアクチュエータ
54:ランプ機構
55:スライダ
56:空気流通溝
57:テーパ面
58:記録コイル
60:記録コア
62:読出素子
64:ABS面
65:ヒータ
66,74:保護膜
70:基板
72:記録膜
75:潤滑剤
76:浮上量
78:浮上量測定部
80:ヒータ突出感度測定部
82:突出遷移時間測定部
84:記録電流突出量測定部
86:温度補正係数測定部
88:ライト浮上量制御部
90:リード浮上量制御部
92:ゾーン番号
94:浮上量
96:目標浮上量
98:ヒータ突出感度
100:突出遷移時間
102:記録電流突出量
104:突出感度温度補正係数
106:浮上量温度補正係数
110−1,110−2:サーボ領域
112−1:データ領域
118:プリアンブル領域
120:同期領域
122:トラック番号領域
124:サーボ情報領域
126:偏心補正領域
128:プリアンプ
130:可変利得アンプ(VGA)
132:可変イコライザ
134:ADコンバータ
136:復調回路
138:レジスタ
140:振幅測定部
142:平均振幅算出部
144,150:接触判定部
146:浮上量算出部
148:分散算出部
172,174:2点グループ
188,190:3点グループ
195:インナー特性
196:アウター特性
197−1,197−2:インナー波形
198−1,198−2:アウター波形

Claims (10)

  1. 読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドと、
    前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
    前記振幅測定部で測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数の振幅測定値からヒータ電力量毎の平均振幅を算出する平均振幅算出部と、
    前記ヒータ電力量の変化量と前記平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、前記接触判定値が所定の閾値を下回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
    前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
    を備えたことを特徴とする記憶装置。
  2. 請求項1記載の記憶装置に於いて、
    前記接触判定部は、前記接触判定値を、今回の平均振幅をμ(i)、前回の平均振幅をμ(i−1)、今回のヒータ電力P(i)、前回のヒータ電力をP(i−1)とした場合、前記接触判定値として変化割合S1(i)を
    Figure 2008047233
    により算出することを特徴とする記憶装置。
  3. 請求項1記載の記憶装置に於いて、前記接触判定部は、測定時点を現時点i、未来の測定時点i+α及び過去の測定時点i−αの時系列(但し、αは1,2,3・・・の整数)とした場合、現時点iを含む未来のw個の各測定時点の平均振幅と、過去のw個の各測定時点の平均振幅に基づき、前記接触判定値として変化割合S2(i)を
    Figure 2008047233
    として算出することを特徴とする記憶装置。
  4. 請求項3記載の記憶装置に於いて、前記個数wは2又は3であることを特徴とする記憶装置。
  5. 読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドと、
    前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
    前記振幅測定部で測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散を算出する分散算出部と、
    前記分散が所定の閾値を上回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
    前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
    を備えたことを特徴とする記憶装置。
  6. 請求項5記載の記憶装置に於いて、前記分散算出部は、ヒータ電力量P(i)の時に測定された各周毎の各平均振幅をV(i,j)とし、n周分の平均振幅をμ(i)とした場合、前記分散を
    Figure 2008047233
    として算出することを特徴とする記憶装置。
  7. 読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御方法に於いて、
    前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
    前記振幅測定ステップで測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数の振幅測定値から平均振幅をヒータ電力量毎に算出する平均振幅算出ステップと、
    前記ヒータ電力量の変化量と前記平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、前記接触判定値が所定の閾値を下回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
    前記接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出ステップと、
    を備えたことを特徴とする記憶装置の制御方法。
  8. 読出素子を少なくとも一方を備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御方法に於いて、
    前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定ステップと、
    前記振幅測定ステップでで測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散を算出する分散算出ステップと、
    前記分散又は標準偏差が所定の閾値を上回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定ステップと、
    前記接触判定ステップの接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出ステップと、
    を備えたことを特徴とする記憶装置の制御方法。
  9. 読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御装置に於いて、
    前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
    前記振幅測定部で測定された所定フレーム数mに所定周数nを乗じた数だけ測定された振幅測定値から平均振幅をヒータ電力量毎に算出する平均振幅算出部と、
    前記ヒータ電力量の変化量と前記平均振幅の変化量に基づいて接触判定値を算出し、前記接触判定値が所定の閾値を下回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
    前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
    を備えたことを特徴とする記憶装置の制御装置。
  10. 読出素子を少なくとも備えると共に、通電加熱に伴う熱膨張により突出量を変化させるヒータを設け、回転する記録媒体上で浮上してデータにアクセスするヘッドを有する記憶装置の制御装置に於いて、
    前記ヘッドを記録媒体上のトラックに位置付けた状態で、前記ヒータに通電する電力量を増加させながら、前記読出素子により前記記録媒体の1回転当り所定フレーム数mの読出信号の振幅を所定周数nに亘り測定する振幅測定部と、
    前記振幅測定部で測定された複数の振幅測定値からヒータ電力量毎の分散又は標準偏差を算出する分散算出部と、
    前記分散又は標準偏差が所定の閾値を上回った際に、前記ヘッドが記録媒体に接触したことを判定する接触判定部と、
    前記接触判定部の接触判定時のヒータ電力量から前記ヘッドの記録媒体面に対する浮上量を算出する浮上量算出部と、
    を備えたことを特徴とする記憶装置の制御装置。
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